JP2005268270A - 液晶ガラス基板用載置台およびこれを用いた液晶ガラス基板のクリーニング装置 - Google Patents

液晶ガラス基板用載置台およびこれを用いた液晶ガラス基板のクリーニング装置 Download PDF

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Abstract

【課題】基板を強固に固定すると共に、基板を取り外す時に発生する剥離帯電を抑え、また気体噴射を併用するクリーニングヘッドを用いたときでも、クリーニング中に基板が外れることのないようにする。
【解決手段】上面に吸引口122を有する支持部12を連続して形成し、この支持部12で囲まれた内側領域の上面を支持部12の上面よりも低くする。そして、内側領域に気体の吹出口14と吸込口13とを複数形成し、吹出口14から気体を吹き出させると同時に、吸込口13から気体を吸い込ませる。これによって、基板2の全体を支持部12の上面と略同一高さに保持させる。さらに、支持部材12の吸引口122で基板2を吸着することによって基板2の周縁部を固定支持する。
【選択図】図2

Description

本発明は、液晶ガラス基板(以下、単に「基板」と記すことがある)を固定保持する載置台およびこれを用いたクリーニング装置に関するものである。
基板上に付着する微小なゴミや塵などの異物は、配線パターンの断線や短絡不良などの原因となる。また2枚の基板を貼り合わせて液晶パネルとしたときに、基板間の隙間不良の原因となる。このため、基板上の異物を吸引によって除去するクリーニング処理が広く行われている。また最近では微細な異物をも除去するために、基板表面に気体を噴射して異物を浮かせて吸引したり、さらには噴射する気体に超音波振動を加えることも行われている。
このようなクリーニング処理では基板表面を強く吸引するため、基板を載置台上に強固に固定しておく必要がある。さもないと、吸引力によって載置台から基板が持ち上げられクリーニングヘッドに衝突するおそれがあるからである。そこで、載置台に基板を強固に固定するためにこれまでは真空吸着方法が広く採用されていた。この真空吸着方法は、載置台の上面に多数の吸引口を設け、この吸引口で基板の下面全体を真空吸着する方法である。図5に、真空吸着方法を用いた載置台の一例を示す。図5の載置台では、載置台1’の上面に複数の吸込口13が形成されており、これらの吸込口13には共通の吸込路15が連通している。そして、この吸込路15は不図示の吸引ブロアに接続されている。載置台1’上に基板2を固定する場合には、載置台1’上に基板2を載置した後、吸引ブロアを起動させて吸込口13から基板2の下面を吸引して基板2を載置台1’上に固定する。そしてクリーニングヘッドによって基板1’上の異物を吸引除去する。
特開平10−135316号公報((0002)段〜(0010)段、図6〜図9)
ところが、このような従来の真空吸着方法によれば基板2は載置台1’上にしっかりと固定保持されるものの、クリーニング後に載置台1’から基板2を取り外す時に、載置台1’と基板2との間の剥離帯電によって基板2の表面電位が高くなる。このため、例えば基板搬送部材への放電によって静電気破壊が起こったり、静電気力による微細塵の基板2への付着といった問題が生じる。
一方、載置台と基板との剥離帯電を避けるために、図6に示すように、載置台1”の上面に設けた吹出口14と吸込口13から気体を吹き出し及び吸い込まさせて基板2を浮遊状態で保持する方法もある。しかしこの方法では、載置台1”に対して垂直方向の保持力はあるものの、載置台1”と平行な平面内で基板が自由に移動できるという特性がある。また、例えば図7に示すように、吸引とともに気体噴射するクリーニングヘッド3’を用いて基板2をクリーニングする場合、載置台1”と基板2との間に噴射気体が回り込み、載置台1”から基板2が外れやすいという問題がある。
本発明はこのような従来の問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、基板を強固に固定すると共に、基板を取り外す時に発生する剥離帯電が抑えられ、また気体噴射を併用するクリーニングヘッドを用いたときでも、クリーニング中に基板が外れることのない載置台およびクリーニング装置を提供することにある。
本発明者は、載置台から基板を外すときに生じる剥離帯電を低く抑えるために、基板を浮遊状態で保持することを前提に鋭意検討を重ね、基板を浮遊状態とさせたときの問題である、載置台と平行な面内での基板の移動、そして気体噴射するクリーニングヘッドを用いた場合の載置台と基板との間への噴射気体の回り込みを防止するには、載置される基板の周縁部を吸着固定すればよいことを見出し、本発明をなすに至った。
すなわち、本発明の載置台は、載置される液晶ガラス基板の周縁部を支持する、上面に吸引口を有する支持部を連続して形成し、この支持部で囲まれた内側領域の上面を前記支持部の上面よりも低くすると共に、前記内側領域に気体の吹出口と吸込口とを複数形成し、前記吹出口から気体を吹き出させると同時に、吸込口から気体を吸い込むことによって、前記基板の全体を前記支持部の上面と略同一高さに保持し、且つ前記支持部材の吸引口で前記基板を吸着することによって前記基板の周縁部を固定支持することを特徴とする。
ここで、基板と支持部との接触面積をできるだけ小さくして、剥離帯電領域を小さくする観点から、支持部の上面に溝を形成し、この溝の内壁に吸引口を形成した構成とするのが好ましい。
また本発明のクリーニング装置は、前記の載置台と、気体吸引口を有するクリーニングヘッドとを備え、クリーニングヘッドによって液晶ガラス基板上の付着物を吸引除去することを特徴とする。
基板に付着した異物を一層効果的に除去するには、クリーニングヘッドに気体噴射口を設け、気体を噴射して異物を浮かせて除去するのが好ましい。
本発明の載置台およびクリーニング装置では、載置される液晶ガラス基板の周縁部を支持する、上面に吸引口を有する支持部を連続して形成し、この支持部で囲まれた内側領域の上面を前記支持部の上面よりも低くすると共に、前記内側領域に気体の吹出口と吸込口とを複数形成したので、基板の周囲は支持部で吸着固定されると共に、基板の内側領域はいわば浮遊状態に保持され、基板を取り外す時に生じる剥離帯電が抑えられる。また気体噴射を併用するクリーニングヘッドを用いたときでも、噴射した気体が載置台と基板との間に回り込むのを支持部で防止するのでクリーニング中に載置台から基板が外れることがない。
支持部の上面に溝を形成し、この溝の内壁に吸引口を形成した構成とすると、基板と支持部との接触面積がさらに小さくなり剥離帯電を一層抑えられる。
また、クリーニングヘッドに気体噴射口を設け、気体を噴射して異物を浮かせて吸引除去するようにすると、基板に付着した微細な異物を一層効果的に除去できる。
以下、本発明の載置台およびクリーニング装置を図に基づいて説明する。なお、本発明はこれらの実施形態に何ら限定されるものではない。
図1は、本発明の載置台の一実施形態を示す斜視図である。図1の載置台1では、直方体形状の載置台本体11の上面に、断面が略台形状の支持部12が、載置される基板2(図2に図示)の周縁部の形状に合わせて(ここでは四角形状の基板)、囲い巡らされている。支持部12の上面には複数の溝121が形成され、この溝121の底面に基板2を吸着固定させるための吸引口(図2に図示)122が形成されている。不図示の吸引ブロアを駆動させて、この吸引口122から空気を吸引することによって、基板2の下面を支持部12の上面に吸着固定する。もちろん、溝121を形成せずに支持部12の上面に直接吸引口122を形成してもよいが、基板2と支持部12との接触面積を小さくして基板2の剥離帯電を抑えるには、図1のように溝121を形成し、溝121の内壁に吸引口122を設けるのがよい。
支持部12で囲まれた内部領域には、エアー(気体)を吹き出す吹出口14とエアーを吸い込む吸込口13とが多数形成されている。この吹出口14と吸込口13との形成位置や大きさについては、載置する基板2の形状や大きさ、重さ、さらにはエアーの吹出圧や吸込圧などを考慮して、後述するように、基板2を支持部12の上面と略同一高さで保持するように適宜決定する。通常、吹出口14と吸込口13とは交互に配置される。
図2に示すように、各吹出口14は、載置台本体11内で分岐した吹出路16の一方の開口であり、吹出路16のもう一方の開口は圧空ブロア(不図示)に接続している。他方、各吸込口13および支持部12の上面に形成されている吸引口122は、載置台本体11内で分岐した吸込路15の一方の開口であり、吸込路15のもう一方の開口は吸引ブロア(不図示)に接続している。
圧空ブロア及び吸引ブロアを起動させると、吹出口14からエアーが吹き出し、吸込口13からエアーが吸い込まれる。この状態で載置台1の上面に基板2を載置すると、基板2は載置台本体11から所定高さの所で浮遊状態となる。この状態では基板2は、基板に対して垂直方向の移動はできないが、前記所定高さと同一平面内の移動(ここでは水平方向の移動)は可能である。一方、前記の吸引ブロアの起動によって同時に、支持部12の上面に形成された吸引口122からもエアーが吸い込まれて、基板2の周縁部が支持部12の上面に吸着される。これにより、水平方向の基板2の移動が規制される。すなわちこの載置台1では、吹出口14から吹き出されるエアーと吸込口13から吸い込まれるエアーとによって前記垂直方向の基板2の移動を規制し、支持部12の吸引口122による吸引により水平方向の基板2の移動を規制して、基板2を載置台1にしっかりと固定するのである。
ここで重要なことは、吹出口14から吹き出されるエアーと吸込口13から吸い込まれるエアーとによって基板2が浮遊して保持される載置台本体11からの高さと、支持部12の高さとを一致させる点にある。基板2の浮遊高さと支持部12の高さが異なっていると、基板2が撓み破損するおそれがあるからである。基板2の浮遊高さについては、載置台本体11に基板2が接触していなければ特に限定はなく、経済性などを考慮すれば数十μm程度が好ましい。また、基板2と接触する支持部12の上面幅は、剥離帯電を小さく抑える観点からは狭いほど好ましいが、支持部12の加工性などを考慮すれば数mm〜数十mm程度が好ましい。
基板2を吸着固定させるための吸引口122による吸引力としては、基板2の大きさなどにもよるが−50kPa以上が好ましい。なお、図2の載置台では、1つの吸引ブロアを用いて吸込口13と吸引口122とからエアーを吸引しているが、吸込口13と吸引口122とに接続する吸引ブロアを別にしてももちろん構わない。また、支持部12と載置台本体11とは一体に形成してもよいが、加工性の点からは別部材とするのが好ましい。支持部12の材質としてはプラスチックが好ましく、載置台本体11の材質としては金属が好ましい。
このような構造の載置台1に基板2を載置し固定する場合には、まず圧空ブロアと吸引ブロアとを起動させ、吹出口14からエアーを吹き出させ、吸込口13及び吸引口122からエアーを吸い込まさせる。そして、ローダなどの搬送手段によって、載置台1の上方に位置決めされた状態で基板2を位置させ降下させる。載置台1の近接位置まで基板2が降下すると、吹出口14から吹き出されるエアー及び吸込口13と吸引口122とから吸い込まれるエアーによって、基板2は載置台1に吸着固定される。一方、載置台1から基板2を取り外す場合は、圧空ブロアを駆動させた状態で吸引ブロアを停止させる。すると、吸込口13と吸引口122とからの吸引がなくなって、基板2は吹出口14からのエアーだけでの浮遊状態となり、基板2は載置台1から簡単に外れる。
本発明の載置台の第2の実施形態を図3に示す。図3の載置台の大きな特徴は、載置台本体11に凹部17を形成し、凹部17を囲む外周を支持部12’としたことにある。かかる構成によれば載置台本体11と支持部12’との一体成形が可能となる。凹部17の底面に形成する吹出口14および吸込口13の構成など、図1及び図2の載置台と同じ構成についてはここではその説明を省略し、異なる構成についてのみ以下説明する。
図3の載置台では、凹部17を囲む外周が支持部となる。具体的には、載置台に基板2を載置したときに、基板2を支える凹部17を囲む外周部分が支持部12’となる。したがって、載置する基板の大きさによって支持部12’の領域は変化する。支持部12’に設ける吸引口18は、載置し得る最も小さい基板を載置したときに当該基板を支える凹部を囲む外周部分に形成されている。凹部17の平面形状は、載置する基板の形状によって適宜決定すればよい。また凹部17の深さは、吹出口14から吹き出されるエアーと吸込口13から吸い込まれるエアーとによって基板2が浮遊して保持される高さと略同一に設定される。
本発明の載置台は、基板のクリーニング装置や検査装置などの基板を固定しなければならない装置に有効に利用できる。
次に本発明のクリーニング装置について説明する。図4に、本発明のクリーニング装置の一例を示す側断面図を示す。なお、この図の装置で用いている載置台は、図1及び図2のものと同一であるからその説明は省略する。
図4のクリーニング装置は、基板2を吸着固定する載置台1と、基板表面の異物を除去するクリーニングヘッド3を備える。クリーニングヘッド3と載置台1とは相対的に移動可能であり、クリーニングヘッド3によって載置台1上の基板2の上面全体が清掃される。クリーニングヘッド3は直方体形状を有し、その基板側の面には直線状の3つのスリット孔が形成されている。内側のスリット孔が気体噴射口32で、外側のスリット孔が気体吸引口31である。
気体噴射口32から、不図示の圧空ブロアから送られてくる高圧エアーが噴射する一方、気体吸引口31で、不図示の吸引ブロアによってエアーが吸引される。基板表面に付着している異物は、気体噴射口32から噴射されるエアーによって浮き上がり、気体吸引口31で吸引除去される。このようにエアーの噴射と吸引を併用すると、エアーの噴射量と吸引量とを調整することによって基板表面に発生する気流の強さを調整できるようになり、基板2に付着した異物を効果的に除去できるようになる。もちろん、クリーニングヘッド3に気体吸引口31のみを設け、吸引によって異物を除去しても構わないが、微細な異物をも効果的に除去するにはエアーの噴射を併用するのが好ましい。また図4のクリーニング装置では、外側のスリット孔を気体噴射口、内側のスリット孔を気体吸引口としているが、逆にしてももちろん構わない。クリーニングヘッド3と基板2の上面との距離は数mm程度とするのが好ましい。
エアーの噴射を併用して基板のクリーニングを行う場合、気体吸引口31で吸引されなかった噴射エアーが基板2の端部から下面に流れ込もうとするが、図4に示すように、基板2の下面周縁部は支持部12との密着しているので、噴射エアーは基板2の下面に回り込むことはできない。これにより載置台1から基板2が外れることが防止される。
本発明の載置台の一例を示す斜視図である。 図1の載置台の側断面図である。 本発明の載置台の他の例を示す側断面図である。 本発明のクリーニング装置の一例を示す側断面図である。 従来の載置台の一例を示す側断面図である。 従来の載置台の他の例を示す側断面図である。 従来のクリーニング装置の一例を示す側断面図である。
符号の説明
1 載置台
2 基板(液晶ガラス基板)
3 クリーニングヘッド
11 載置台本体
12,12’ 支持部
13 吸込口
14 吹出口
15 吸込路
16 吹出路
17 凹部
18 吸引口
31 気体吸引口
32 気体噴射口
121 溝
122 吸引口

Claims (4)

  1. 載置される液晶ガラス基板の周縁部を支持する、上面に吸引口を有する支持部を連続して形成し、この支持部で囲まれた内側領域の上面を前記支持部の上面よりも低くすると共に、前記内側領域に気体の吹出口と吸込口とを複数形成し、前記吹出口から気体を吹き出させると同時に、吸込口から気体を吸い込むことによって、前記基板を前記支持部の上面と略同一高さに保持し、且つ前記支持部材の吸引口で前記基板を吸着することによって前記基板の周縁部を固定支持することを特徴とする液晶ガラス基板用載置台。
  2. 前記支持部の上面に溝を形成し、この溝の内壁に前記吸引口を形成した請求項1記載の液晶ガラス基板用載置台。
  3. 請求項1又は2に記載の載置台と、気体吸引口を有するクリーニングヘッドとを備え、クリーニングヘッドによって液晶ガラス基板上の付着物を吸引除去することを特徴とする液晶ガラス基板のクリーニング装置。
  4. 前記クリーニングヘッドが気体噴射口をさらに有する請求項3記載のクリーニング装置。
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