JP5355056B2 - 浮上装置および流体噴出体ユニット - Google Patents

浮上装置および流体噴出体ユニット Download PDF

Info

Publication number
JP5355056B2
JP5355056B2 JP2008306743A JP2008306743A JP5355056B2 JP 5355056 B2 JP5355056 B2 JP 5355056B2 JP 2008306743 A JP2008306743 A JP 2008306743A JP 2008306743 A JP2008306743 A JP 2008306743A JP 5355056 B2 JP5355056 B2 JP 5355056B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fluid
normal
region
levitation
ejector
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008306743A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010126357A (ja
Inventor
明博 小尾
穣 佐藤
健二 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SUN-TECH LIMITED
Convum Ltd
Original Assignee
SUN-TECH LIMITED
Myotoku Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SUN-TECH LIMITED, Myotoku Ltd filed Critical SUN-TECH LIMITED
Priority to JP2008306743A priority Critical patent/JP5355056B2/ja
Publication of JP2010126357A publication Critical patent/JP2010126357A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5355056B2 publication Critical patent/JP5355056B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)

Description

本発明は、浮上装置および流体噴出体ユニットに関し、更に詳しくは、被浮上体の下面へ向けて流体を噴出する流体噴出体を備え、この流体噴出体から噴出させた流体により被浮上体を浮上させる浮上装置、およびこの浮上装置に用いられる流体噴出体ユニットに関する。
フラットパネルディスプレイ(FPD)に用いられるガラス基板などの被浮上体を搬送するための搬送装置として、被浮上体の下面へ向けて流体を噴出する流体噴出体を備え、この流体噴出体から噴出させた流体によって被浮上体を浮上させて搬送するものが提供されている(例えば、特許文献1ないし3参照)。
この種の搬送装置では、被浮上体の搬送方向に沿って、かつ、被浮上体の幅(搬送方向と直交する方向の幅)に合わせて、複数の流体噴出体が並べて配置されて、浮上領域が構成されるとともに、浮上した状態の被浮上体の一辺を保持しつつ移動することにより被浮上体を移動させる移動機構が、浮上領域に沿って設けられる。
特開2008−192718号公報 特開2007−281285号公報 特開2005−089129号公報
ところで、被浮上体の搬送ラインを、直線状に構築する場合が多いが、屈曲した形状に構築したい場合もあり、更には、屈曲した搬送ラインの屈曲点において、被浮上体の向きを所定の角度回転させたい場合もある。
ここで、浮上領域は、被浮上体の幅(搬送方向と直交する方向の幅)に合わせて、複数の流体噴出体を並べて配置して構築されるものであるところ、このような浮上領域上で被浮上体を回転させると、被浮上体の角部近辺が浮上領域から外れてしまう。これでは、角部近辺の下面に流体が当たらないことから、角部近辺の浮上高さが低くなり、これにより、被浮上体が撓んで流体噴出体と接触し、傷付いたり破損したりしてしまう。
(請求項1)
そこで、請求項1記載の発明は、被浮上体の回転時にその角部近辺の下面に流体が当たるようにし、これにより、被浮上体が撓まないようにし、ひいては被浮上体と流体噴出体との接触防止および被浮上体の破損防止を図るようにした浮上装置の提供を目的とする。また、被浮上体の回転時にその角部近辺を浮上させるのに要する流体噴出体の数を極力少なくして、製造コストの削減を図るとともに、被浮上体の回転時にその角部近辺が通過することとなる、隣合う流体噴出体同士の間隙を極力少なくして、角部近辺の浮力の低下を極力防止するようにした浮上装置の提供を目的とする。
(請求項2)
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の目的に加え、被浮上体の回転時に浮上領域内に留まる部分と浮上領域から外れる部分との浮上量の調整を容易にし、これにより、被浮上体の撓みをより確実に防止し、ひいては被浮上体と流体噴出体との接触防止および被浮上体の破損防止をより確実に図るようにした浮上装置の提供を目的とする。
(請求項3)
また、請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明の目的に加え、被浮上体の回転時に浮上領域から外れる部分の下面により多くの流体が当たるようにし、これにより、被浮上体の撓みをより確実に防止し、ひいては被浮上体と流体噴出体との接触防止および被浮上体の破損防止をより確実に図るようにした浮上装置の提供を目的とする。
(請求項4)
また、請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明の目的に加え、被浮上体の回転時に浮上領域内に留まる部分と浮上領域から外れる部分との浮上量の調整を容易にし、これにより、被浮上体の撓みをより確実に防止し、ひいては被浮上体と流体噴出体との接触防止および被浮上体の破損防止をより確実に図るようにした浮上装置の提供を目的とする。
請求項
また、請求項記載の発明は、請求項1ないし記載の発明の目的に加え、被浮上体の回転時にその角部近辺の下面に確実に流体が当たるようにし、これにより、被浮上体の撓み防止をより確実にし、ひいては被浮上体と流体噴出体との接触防止および被浮上体の破損防止をより確実に図るようにした浮上装置の提供を目的とする。
(請求項
また、請求項記載の発明は、被浮上体の回転時にその角部近辺の下面に流体が当たるようにした浮上装置を、容易に構築可能にした流体噴出体ユニットの提供を目的とする。また、被浮上体の回転時にその角部近辺を浮上させるのに要する流体噴出体の数を極力少なくして、製造コストの削減を図るとともに、被浮上体の回転時にその角部近辺が通過することとなる、隣合う流体噴出体同士の間隙を極力少なくして、角部近辺の浮力の低下を極力防止するようにした浮上装置を、容易に構築可能とした流体噴出体ユニットの提供を目的とする。
(請求項
また、請求項記載の発明は、請求項記載の発明の目的に加え、被浮上体の回転時に浮上領域内に留まる部分と浮上領域から外れる部分との浮上量の調整が容易な浮上装置を、容易に構築可能とした流体噴出体ユニットの提供を目的とする。
(請求項
また、請求項記載の発明は、請求項または記載の発明の目的に加え、被浮上体の回転時に浮上領域から外れる部分の下面により多くの流体が当たるようにした浮上装置を、容易に構築可能とした流体噴出体ユニットの提供を目的とする。
(請求項
また、請求項記載の発明は、請求項記載の発明の目的に加え、被浮上体の回転時に浮上領域内に留まる部分と浮上領域から外れる部分との浮上量の調整が容易な浮上装置を、容易に構築可能とした流体噴出体ユニットの提供を目的とする。
(請求項1
また、請求項1記載の発明は、請求項ないし記載の発明の目的に加え、被浮上体の回転時にその角部近辺の下面に確実に流体が当たるようにし、これにより、被浮上体の撓み防止をより確実にし、ひいては被浮上体と流体噴出体との接触防止および被浮上体の破損防止をより確実に図るようにした浮上装置を、容易に構築可能とした流体噴出体ユニットの提供を目的とする。
(請求項1)
請求項1記載の発明は、被浮上体の下面へ向けて流体を噴出する流体噴出体30を備え、この流体噴出体30から噴出させた流体により被浮上体を浮上させる浮上装置10に係るものであって、流体噴出体30としての複数の通常流体噴出体31(30)が所定の配列で配置されて構成される通常浮上領域40と、浮上した状態の被浮上体の下面に吸着されるものであって通常浮上領域40内の所定位置に配置される吸着体60と、回転軸72を中心に吸着体60を回転させるためのものであって吸着体60を回転させることにより浮上した状態の被浮上体を回転させるための回転機構70とを備え、回転軸72を中心とし少なくとも一部が通常浮上領域40外を通過する円である領域外通過円50を設定し、通常浮上領域40外における領域外通過円50の円周上に沿って、流体噴出体30としての円周上流体噴出体32(30)を配置し、被浮上体における、回転に伴って通常浮上領域40から外れた部分を、円周上流体噴出体32(30)から噴出させた流体により浮上させるように形成されているとともに、前記各円周上流体噴出体32(30)はいずれも、平面視ほぼ矩形とされ、その長辺が領域外通過円50の接線とほぼ平行になるように配置されていることを特徴とする。
ここで、「被浮上体」としては、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)やプラズマディスプレイパネル(PDP)などのフラットパネルディスプレイ(FPD)に用いられるガラス基板があり、また、カラーフィルターなどもある。
また、「流体」としては、例えば、空気、窒素、アルゴン、ヘリウムなどの気体が用いられ、また、水などの液体も用いられる。
また、「流体噴出体30」は、被浮上体の下面へ向けて流体を噴出するためのものである。この流体噴出体30から噴出させた流体により、被浮上体を浮上させる。
また、流体噴出体30は、例えば、チャンバーと、チャンバーの上面に固定された多孔質板とを備える。また、チャンバーの内部には、気密空間が設けられ、また、チャンバーの上面には、溝部が設けられるとともに、溝部の底面を貫通して気密空間と連通する貫通孔が設けられる。また、チャンバーの気密空間には、加圧流体が供給される。また、多孔質板としては、例えば、多孔質カーボン、焼結金属、多孔質セラミックス、多孔質樹脂、板状体に所定径の孔を開けたものなどが用いられる。そして、チャンバーの気密空間に加圧流体を供給すると、チャンバーの上面に設けられた貫通孔から流体が噴出する。貫通孔から噴出した流体は、チャンバーの上面に設けられた溝部を伝って、多孔質板の下面に行き渡り、多孔質板の上面から上方へ向けて噴出する。そして、多孔質板の上面から上方へ向けて噴出した流体が、被浮上体を浮上させる。
また、「通常浮上領域40」は、流体噴出体30としての複数の通常流体噴出体31(30)が所定の配列で配置されて構成されるものである。
また、「通常流体噴出体31(30)」は、通常浮上領域40内に配置される流体噴出体30である。
また、通常浮上領域40は、例えば、その長さ(X軸方向の長さ)および幅(Y軸方向の長さ)が、被浮上体の長さ(X軸方向の長さ)および幅(Y軸方向の長さ)に合うように、複数の通常流体噴出体31(30)を配置して構成される。
また、「吸着体60」は、浮上した状態の被浮上体の下面に吸着されるものであって、通常浮上領域40内の所定位置に配置されるものである。
また、吸着体60としては、例えば、エアパッド61(60)を用いることができる。また、エアパッド61(60)の上面には、多数の通気孔が設けられ、また、エアパッド61(60)の被浮上体への吸着は、エアパッド61(60)の上面を被浮上体の下面に当接させ、この状態で、被浮上体とエアパッド61(60)との間の空気を、通気孔を介して吸引することによって行うことができる。
また、吸着体60は、例えば、通常浮上領域40の中心に配置することができる。
また、「回転機構70」は、回転軸72を中心に吸着体60を回転させるためのものであって、吸着体60を回転させることにより浮上した状態の被浮上体を回転させるためのものである。
また、回転機構70としては、例えば、サーボモーター71(70)を用いることができる。また、サーボモーター71(70)の回転軸72に、吸着体60を固定することにより、回転軸72を中心に、吸着体60を回転させることができ、ひいては被浮上体を回転させることができる。
また、例えば、回転軸72が通常浮上領域40の中心に位置するように、サーボモーター71(70)を設置するとともに、回転軸72に吸着体60を固定することにより、通常浮上領域40の中心に、吸着体60を配置することができる。
また、「領域外通過円50」は、回転軸72を中心とし、少なくとも一部が通常浮上領域40外を通過する円である。
つまり、領域外通過円50は、回転軸72を中心とする円であって、かつ、少なくとも一部が通常浮上領域40からはみ出す円である。したがって、回転軸72を中心とするものの、通常浮上領域40内に収まっている円、通常浮上領域40からはみ出さない円は、領域外通過円50ではない。
また、「円周上流体噴出体32(30)」は、通常浮上領域40外における領域外通過円50の円周上に沿って配置される流体噴出体30である。
つまり、円周上流体噴出体32(30)は、通常浮上領域40外に配置されるものであり、かつ、領域外通過円50の円周上に沿って配置されるものである。
そして、円周上流体噴出体32(30)は、被浮上体における、回転に伴って通常浮上領域40から外れた部分の下面へ向けて、流体を噴出するものであり、これにより、被浮上体における、通常浮上領域40から外れた部分を浮上させるものである。
(請求項2)
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明を限定したものであって、通常流体噴出体31(30)および円周上流体噴出体32(30)は、同一平面上に配置されていることを特徴とする。
(請求項3)
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明を限定したものであって、通常浮上領域40外における通常流体噴出体31(30)と円周上流体噴出体32(30)との間に相当する位置に、流体噴出体30としての補助流体噴出体33(30)を配置し、被浮上体における、回転に伴って通常浮上領域40から外れた部分を、補助流体噴出体33(30)から噴出させた流体により浮上させるように形成されていることを特徴とする。
ここで、「補助流体噴出体33(30)」は、通常浮上領域40外における通常流体噴出体31(30)と円周上流体噴出体32(30)との間に相当する位置に配置される流体噴出体30である。
つまり、補助流体噴出体33(30)は、通常浮上領域40外に配置されるものであり、かつ、通常流体噴出体31(30)と円周上流体噴出体32(30)との間に相当する位置に配置されるものである。
そして、補助流体噴出体33(30)は、円周上流体噴出体32(30)と同様に、被浮上体における、回転に伴って通常浮上領域40から外れた部分の下面へ向けて、流体を噴出するものであり、これにより、被浮上体における、通常浮上領域40から外れた部分を浮上させるものである。
(請求項4)
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明を限定したものであって、通常流体噴出体31(30)、円周上流体噴出体32(30)および補助流体噴出体33(30)は、同一平面上に配置されていることを特徴とする。
(請求項
請求項記載の発明は、請求項1ないし記載の発明を限定したものであって、被浮上体は、平面視ほぼ矩形とされ、被浮上体が回転した際のその頂点の軌跡が、領域外通過円50として設定されることを特徴とする。
(請求項
請求項記載の発明は、被浮上体の下面へ向けて流体を噴出する流体噴出体30を備え、この流体噴出体30から噴出させた流体により被浮上体を浮上させる浮上装置10に用いられる流体噴出体30ユニットに係るものであって、浮上装置10は、流体噴出体30としての複数の通常流体噴出体31(30)が所定の配列で配置されて構成される通常浮上領域40と、浮上した状態の被浮上体の下面に吸着されるものであって通常浮上領域40内の所定位置に配置される吸着体60と、回転軸72を中心に吸着体60を回転させるためのものであって吸着体60を回転させることにより浮上した状態の被浮上体を回転させるための回転機構70とを備え、回転軸72を中心とし少なくとも一部が通常浮上領域40外を通過する円である領域外通過円50を設定し、通常浮上領域40外における領域外通過円50の円周上に沿って、流体噴出体30としての円周上流体噴出体32(30)を配置し、被浮上体における、回転に伴って通常浮上領域40から外れた部分を、円周上流体噴出体32(30)から噴出させた流体により浮上させるように形成されるとともに、前記各円周上流体噴出体32(30)がいずれも、平面視ほぼ矩形とされ、その長辺が領域外通過円50の接線とほぼ平行になるように配置されているものであり、流体噴出体30ユニットは、所定の配列で配置された複数の通常流体噴出体31(30)と、通常浮上領域40外における領域外通過円50の円周上に沿って位置するように配置された円周上流体噴出体32(30)とがユニット化されたものであることを特徴とする。
(請求項
請求項記載の発明は、請求項記載の発明を限定したものであって、通常流体噴出体31(30)および円周上流体噴出体32(30)が、同一平面上に配置されていることを特徴とする。
(請求項
請求項記載の発明は、請求項または記載の発明を限定したものであって、浮上装置10は、通常浮上領域40外における通常流体噴出体31(30)と円周上流体噴出体32(30)との間に相当する位置に、流体噴出体30としての補助流体噴出体33(30)を配置し、被浮上体における、回転に伴って通常浮上領域40から外れた部分を、補助流体噴出体33(30)から噴出させた流体により浮上させるように形成されるものであり、流体噴出体30ユニットは、所定の配列で配置された複数の通常流体噴出体31(30)と、通常浮上領域40外における領域外通過円50の円周上に沿って位置するように配置された円周上流体噴出体32(30)と、通常浮上領域40外における通常流体噴出体31(30)と円周上流体噴出体32(30)との間に位置するように配置された補助流体噴出体33(30)とがユニット化されたものであることを特徴とする。
(請求項
請求項記載の発明は、請求項記載の発明を限定したものであって、通常流体噴出体31(30)、円周上流体噴出体32(30)および補助流体噴出体33(30)が、同一平面上に配置されていることを特徴とする。
(請求項1
請求項1記載の発明は、請求項ないし記載の発明を限定したものであって、被浮上体が、平面視ほぼ矩形とされ、被浮上体が回転した際のその頂点の軌跡が、領域外通過円50として設定されることを特徴とする。
(請求項1)
請求項1記載の発明によれば、通常浮上領域外における領域外通過円の円周上に沿って、流体噴出体としての円周上流体噴出体を配置したことから、被浮上体の回転時にその角部近辺の下面に流体が当たるようにすることができ、これにより、被浮上体の撓み防止が図れ、ひいては被浮上体と流体噴出体との接触防止および被浮上体の破損防止が図れる浮上装置を提供できる。また、平面視ほぼ矩形の円周上流体噴出体を、その長辺が領域外通過円の接線とほぼ平行になるように配置したことから、被浮上体の回転時にその角部近辺を浮上させるのに要する円周上流体噴出体の数を極力少なくすることができ、製造コストの削減が図れるとともに、被浮上体の回転時にその角部近辺が通過することとなる、隣合う円周上流体噴出体同士の間隙を極力少なくすることができ、角部近辺の浮力の低下防止が極力図れる浮上装置を提供できる。
(請求項2)
請求項2記載の発明によれば、通常流体噴出体と円周上流体噴出体とを同一平面上に配置したことから、被浮上体の回転時に通常浮上領域内に留まる部分と通常浮上領域から外れる部分との浮上量の調整を容易にすることができ、これにより、被浮上体の撓み防止がより確実に図れ、ひいては被浮上体と流体噴出体との接触防止および被浮上体の破損防止がより確実に図れる浮上装置を提供できる。
(請求項3)
請求項3記載の発明によれば、通常浮上領域外における通常流体噴出体と円周上流体噴出体との間に相当する位置に、流体噴出体としての補助流体噴出体を配置したことから、被浮上体の回転時に通常浮上領域から外れる部分の下面により多くの流体が当たるようにすることができ、これにより、被浮上体の撓み防止がより確実に図れ、ひいては被浮上体と流体噴出体との接触防止および被浮上体の破損防止がより確実に図れる浮上装置を提供できる。
(請求項4)
請求項4記載の発明によれば、通常流体噴出体、円周上流体噴出体および補助流体噴出体を同一平面上に配置したことから、被浮上体の回転時に通常浮上領域内に留まる部分と通常浮上領域から外れる部分との浮上量の調整を容易にすることができ、これにより、被浮上体の撓み防止がより確実に図れ、ひいては被浮上体と流体噴出体との接触防止および被浮上体の破損防止がより確実に図れる浮上装置を提供できる。
請求項
請求項記載の発明によれば、平面視ほぼ矩形の被浮上体が回転した際のその頂点の軌跡を、領域外通過円として設定したことから、被浮上体の回転時にその角部近辺の下面に確実に流体が当たるようにすることができ、これにより、被浮上体の撓み防止がより確実に図れ、ひいては被浮上体と流体噴出体との接触防止および被浮上体の破損防止がより確実に図れる浮上装置を提供できる。
(請求項
請求項記載の発明によれば、所定の配列で配置された複数の通常流体噴出体と、通常浮上領域外における領域外通過円の円周上に沿って位置するように配置された円周上流体噴出体とをユニット化したことから、被浮上体の回転時にその角部近辺の下面に流体が当たる浮上装置を容易に構築可能な流体噴出体ユニットを提供できる。また、平面視ほぼ矩形の円周上流体噴出体を、その長辺が領域外通過円の接線とほぼ平行になるように配置したことから、被浮上体の回転時にその角部近辺を浮上させるのに要する流体噴出体の数を極力少なくすることができ、製造コストの削減が図れるとともに、被浮上体の回転時にその角部近辺が通過することとなる、隣合う流体噴出体同士の間隙を極力少なくすることができ、角部近辺の浮力の低下防止が極力図れる浮上装置を容易に構築可能な流体噴出体ユニットを提供できる。
(請求項
請求項記載の発明によれば、通常流体噴出体と円周上流体噴出体とを同一平面上に配置したことから、被浮上体の回転時に浮上領域内に留まる部分と浮上領域から外れる部分との浮上量の調整が容易な浮上装置を容易に構築可能な流体噴出体ユニットを提供できる。
(請求項
請求項記載の発明によれば、所定の配列で配置された複数の通常流体噴出体と、通常浮上領域外における領域外通過円の円周上に沿って位置するように配置された円周上流体噴出体と、通常浮上領域外における通常流体噴出体と円周上流体噴出体との間に位置するように配置された補助流体噴出体とをユニット化したことから、被浮上体の回転時に浮上領域から外れる部分の下面により多くの流体が当たる浮上装置を容易に構築可能な流体噴出体ユニットを提供できる。
(請求項
請求項記載の発明によれば、通常流体噴出体と円周上流体噴出体と補助流体噴出体とを同一平面上に配置したことから、被浮上体の回転時に浮上領域内に留まる部分と浮上領域から外れる部分との浮上量の調整が容易な浮上装置を容易に構築可能な流体噴出体ユニットを提供できる。
請求項1
請求項1記載の発明によれば、平面視ほぼ矩形の被浮上体が回転した際のその頂点の軌跡を、領域外通過円として設定したことから、被浮上体の回転時にその角部近辺の下面に確実に流体が当たり、これにより、被浮上体の撓み防止がより確実に図れ、ひいては被浮上体と流体噴出体との接触防止および被浮上体の破損防止がより確実に図れる浮上装置を容易に構築可能な流体噴出体ユニットを提供できる。
(図面の説明)
図1ないし図4は、本発明の実施の形態を示すものである。
図1は、浮上装置10の平面図、図2は、浮上装置10の要部側面図、図3は、回転機構70の拡大側面図、図4は、エア供給ユニット80の拡大側面図をそれぞれ示すものである。
(浮上装置10)
本実施の形態に係る浮上装置10は、ガラス基板などの被浮上体の下面へ向けて流体を噴出する流体噴出体30を備え、この流体噴出体30から噴出させた流体によって、被浮上体を浮上させるものである。
また、本実施の形態に係る浮上装置10は、被浮上体の搬送ラインを、例えばL字形や「く」の字形など、所定の角度屈曲した形状に構築する場合に用いられるものであり、このように屈曲した搬送ラインの屈曲点に設置されて、被浮上体の向きを、搬送ラインの屈曲角度に合わせて回転させるためのものである。
また、本実施の形態では、図1の上方が、搬送ラインの上流側とされ、また、図1の右方が、搬送ラインの下流側とされている。つまり、本実施の形態では、搬送ラインが、L字形に屈曲した形状に構築されている。そして、本実施の形態に係る浮上装置10は、L字形に屈曲した搬送ラインの屈曲点に設置されて、上流側から搬送されてきた被浮上体の向きを、搬送ラインの屈曲角度に合わせて90度回転させるものである。
また、本実施の形態では、浮上装置10は、枠状のフレーム20を備えている。そして、このフレーム20の上部に、複数の流体噴出体30が所定の配列で配置されて、被浮上体を浮上させるための浮上領域が構成されている。また、このフレーム20の上部には、被浮上体を回転させるための吸着体60および回転機構70が設けられ、更に、このフレーム20の内部には、各流体噴出体30へ流体としての加圧空気を供給するためのエア供給ユニット80が設けられている。
以下更に、本実施の形態に係る浮上装置10が備える各構成について詳しく説明する。
(流体噴出体30)
流体噴出体30は、被浮上体の下面へ向けて流体を噴出するためのものである。この流体噴出体30から噴出させた流体により、被浮上体を浮上させる。
図示しないが、本実施の形態では、流体噴出体30は、チャンバーと、チャンバーの上面に固定された多孔質板とを備えている。また、チャンバーの内部には、気密空間が設けられ、また、チャンバーの上面には、溝部が設けられるとともに、溝部の底面を貫通して気密空間と連通する貫通孔が設けられている。また、チャンバーの気密空間には、エア供給ユニット80から耐圧チューブを介して、加圧流体としての加圧空気が供給されるようになっている。また、多孔質板としては、多孔質カーボンが用いられている。
チャンバーの気密空間に加圧空気が供給されると、チャンバーの上面に設けられた貫通孔から空気が噴出する。また、貫通孔から噴出した空気は、チャンバーの上面に設けられた溝部を伝って、多孔質板の下面に行き渡り、多孔質板の空隙を通って、孔質板の上面から上方へ向けて噴出する。そして、多孔質板の上面から上方へ向けて噴出した空気が、被浮上体を浮上させる。
(通常浮上領域40・通常流体噴出体31(30))
通常浮上領域40は、流体噴出体30としての複数の通常流体噴出体31(30)が所定の配列で配置されて構成されるものである。
また、通常流体噴出体31(30)は、通常浮上領域40内に配置される流体噴出体30である。
また、通常浮上領域40は、その長さ(X軸方向の長さ)および幅(Y軸方向の長さ)が、被浮上体の長さ(X軸方向の長さ)および幅(Y軸方向の長さ)に合うように、複数の通常流体噴出体31(30)を配置して構成される。
図1に示すように、本実施の形態では、通常浮上領域40内には、26個の通常流体噴出体31(30)が配置されている。具体的には、通常浮上領域40内における、中央のラインよりも左側には、X軸方向に3個、Y軸方向に4個という配列で、合計12個の通常流体噴出体31(30)が配置されている。同様に、通常浮上領域40内における、中央のラインよりも右側にも、X軸方向に3個、Y軸方向に4個という配列で、合計12個の通常流体噴出体31(30)が配置されている。更に、通常浮上領域40内における、中央のライン上には、2個の通常流体噴出体31(30)がX軸方向に並べて配置されている。このような配列で、通常浮上領域40内には、26個の通常流体噴出体31(30)が配置されている。逆に言えば、26個の通常流体噴出体31(30)が、上述したような配列で配置されて、通常浮上領域40が構成されている。
また、図1に示すように、本実施の形態では、各通常流体噴出体31(30)は、平面視ほぼ矩形とされている。
更に、本実施の形態では、26個の通常流体噴出体31(30)は、同一平面上に配置されている。
(吸着体60・回転機構70)
吸着体60は、浮上した状態の被浮上体の下面に吸着されるものであって、通常浮上領域40内の所定位置に配置されるものである。
本実施の形態では、吸着体60として、エアパッド61(60)を用いている。また、エアパッド61(60)の上面には、多数の通気孔が設けられており、また、エアパッド61(60)の被浮上体への吸着は、エアパッド61(60)の上面を被浮上体の下面に当接させ、この状態で、被浮上体とエアパッド61(60)との間の空気を、通気孔を介して吸引することによって行うようにしている。
また、回転機構70は、回転軸72を中心に吸着体60を回転させるためのものであって、吸着体60を回転させることにより、浮上した状態の被浮上体を回転させるためのものである。
本実施の形態では、回転機構70として、サーボモーター71(70)を用いている。また、図3に示すように、本実施の形態では、サーボモーター71(70)の回転軸72の上端に、吸着体60を固定しており、これにより、回転軸72を中心に、吸着体60を回転させ、ひいては被浮上体を回転させるようにしている。
また、図1に示すように、本実施の形態では、回転軸72が通常浮上領域40の中心に位置するように、サーボモーター71(70)を設置するとともに、回転軸72の上端に、吸着体60を固定することにより、通常浮上領域40の中心に、吸着体60を配置するようにしている。
また、本実施の形態では、被浮上体は、通常浮上領域40内で、水平に浮上するようにしてあり、また、サーボモーター71(70)は、回転軸72が鉛直方向に延びるように、フレーム20に取り付けられている。このため、回転軸72は、被浮上体の下面に直交するようになっている。
更に、本実施の形態では、被浮上体の重心が、通常浮上領域40の中心、つまり、吸着体60の配置位置と一致したときに、被浮上体の下面に吸着体60を吸着させ、この状態で、サーボモーター71(70)を駆動させ、回転軸72を回転させて、被浮上体を回転させるようにしている。このため、吸着体60は、被浮上体の重心に吸着されるようになっており、また、被浮上体は、その重心を中心に回転するようになっている。
(領域外通過円50・円周上流体噴出体32(30))
領域外通過円50は、回転軸72を中心とし、少なくとも一部が通常浮上領域40外を通過する円である。
図1に示すように、本実施の形態では、回転軸72を中心とし、Y軸方向の両側が通常浮上領域40外を通過する円を、領域外通過円50として設定している。この領域外通過円50は、設計上設定される円である。
また、本実施の形態では、被搬送体は、平面視ほぼ矩形とされ、被浮上体が回転軸72を中心に回転した際のその頂点の軌跡を、領域外通過円50として設定している。
また、円周上流体噴出体32(30)は、通常浮上領域40外における、領域外通過円50の円周上に沿って配置される流体噴出体30である。
つまり、円周上流体噴出体32(30)は、通常浮上領域40外に配置されるものであり、かつ、領域外通過円50の円周上に沿って配置されるものである。
そして、円周上流体噴出体32(30)は、被浮上体における、回転に伴って通常浮上領域40から外れた部分の下面へ向けて、流体を噴出するものであり、これにより、被浮上体における、通常浮上領域40から外れた部分を浮上させるものである。
図1に示すように、本実施の形態では、通常浮上領域40よりも左側における、領域外通過円50の円周上に、3個の円周上流体噴出体32(30)が配置されており、また、通常浮上領域40よりも右側における、領域外通過円50の円周上にも、3個の円周上流体噴出体32(30)が配置されている。これにより、本実施の形態では、合計6個の円周上流体噴出体32(30)が配置されている。
また、本実施の形態では、6個の円周上流体噴出体32(30)は、26個の通常流体噴出体31(30)と同一平面上に配置されている。
また、図1に示すように、本実施の形態では、6個の各円周上流体噴出体32(30)は、平面視ほぼ矩形とされ、その長辺が領域外通過円50の接線とほぼ平行になるように配置されている。
(補助流体噴出体33(30))
補助流体噴出体33(30)は、通常浮上領域40外における通常流体噴出体31(30)と円周上流体噴出体32(30)との間に相当する位置に配置される流体噴出体30である。
つまり、補助流体噴出体33(30)は、通常浮上領域40外に配置されるものであり、かつ、通常流体噴出体31(30)と円周上流体噴出体32(30)との間に相当する位置に配置されるものである。
そして、補助流体噴出体33(30)は、円周上流体噴出体32(30)と同様に、被浮上体における、回転に伴って通常浮上領域40から外れた部分の下面へ向けて、流体を噴出するものであり、これにより、被浮上体における、通常浮上領域40から外れた部分を浮上させるものである。
図1に示すように、本実施の形態では、通常浮上領域40よりも左側における、通常流体噴出体31(30)と円周上流体噴出体32(30)との間に相当する位置に、1個の補助流体噴出体33(30)が配置されており、また、通常浮上領域40よりも右側における、通常流体噴出体31(30)と円周上流体噴出体32(30)との間に相当する位置にも、1個の補助流体噴出体33(30)が配置されている。
また、本実施の形態では、2個の補助流体噴出体33(30)は、26個の通常流体噴出体31(30)および6個の円周上流体噴出体32(30)と同一平面上に配置されている。
(エア供給ユニット80)
エア供給ユニット80は、各流体噴出体30へ、流体としての加圧空気を供給するためのものである。
本実施の形態では、エア供給ユニット80は、各流体噴出体30、具体的には、26個の各通常流体噴出体31(30)、6個の各円周上流体噴出体32(30)、および2個の各補助流体噴出体33(30)と、耐圧チューブで接続されており、この耐圧チューブを介して、各流体噴出体30のチャンバーの気密空間に、加圧流体としての加圧空気を供給するように形成されている。
また、図4に示すように、本実施の形態では、エア供給ユニット80は、加圧空気を送り出すための送風機81と、送風機81から送り出された加圧空気を濾過するためのヘパフィルター82とを備えている。そして、ヘパフィルター82で濾過された加圧空気を、耐圧チューブを介して、各流体噴出体30のチャンバーの気密空間へ供給するようにしている。
更に、従来の浮上装置10であれば、通常、5〜400KPa(キロパスカル)の加圧空気が、流体噴出体30のチャンバーの気密空間へ供給されるところ、本実施の形態では、2.1KPa(キロパスカル)以下という比較的低圧の加圧空気を、各流体噴出体30のチャンバーの気密空間へ供給するようにしている。
(浮上装置10の動作)
本実施の形態では、まず、搬送ラインの上流側から、搬送ラインの屈曲点へ、つまり、本実施の形態に係る浮上装置10上へ、被浮上体が浮上した状態で、図示しないX軸方向の搬送機構により搬送されてくる。
次に、被浮上体の重心が、通常浮上領域40の中心、つまり、吸着体60の配置位置と一致したときに、被浮上体の下面に吸着体60を吸着させ、この状態で、サーボモーター71(70)を駆動させ、回転軸72を時計回りまたは反時計回りに90度回転させて、被浮上体を時計回りまたは反時計回りに90度回転させる。
そして、被浮上体を時計回りまたは反時計回りに90度回転させたら、吸着体60の被浮上体下面への吸着が解かれ、その後、図示しないY軸方向の搬送機構により搬送される。
(作用・効果)
以上説明したように、本実施の形態では、通常浮上領域40外における領域外通過円50の円周上に、流体噴出体30としての円周上流体噴出体32(30)を配置したことから、被浮上体の回転時にその角部近辺の下面に流体が当たるようにすることができ、これにより、被浮上体の撓み防止が図れ、ひいては被浮上体と流体噴出体30との接触防止および被浮上体の破損防止が図れる。
また、本実施の形態では、通常流体噴出体31(30)と円周上流体噴出体32(30)とを同一平面上に配置し、更には、補助流体噴出体33(30)についても、通常流体噴出体31(30)および円周上流体噴出体32(30)と同一平面上に配置したことから、被浮上体の回転時に通常浮上領域40内に留まる部分と通常浮上領域40から外れる部分との浮上量の調整を容易にすることができ、これにより、被浮上体の撓み防止がより確実に図れ、ひいては被浮上体と流体噴出体30との接触防止および被浮上体の破損防止がより確実に図れる。
また、本実施の形態では、通常浮上領域40外における通常流体噴出体31(30)と円周上流体噴出体32(30)との間に相当する位置に、流体噴出体30としての補助流体噴出体33(30)を配置したことから、被浮上体の回転時に通常浮上領域40から外れる部分の下面により多くの流体が当たるようにすることができ、これにより、被浮上体の撓み防止がより確実に図れ、ひいては被浮上体と流体噴出体30との接触防止および被浮上体の破損防止がより確実に図れる。
また、本実施の形態では、平面視ほぼ矩形の円周上流体噴出体32(30)を、その長辺が領域外通過円50の接線とほぼ平行になるように配置したことから、被浮上体の回転時にその角部近辺を浮上させるのに要する円周上流体噴出体32(30)の数を極力少なくすることができ、製造コストの削減が図れるとともに、被浮上体の回転時にその角部近辺が通過することとなる、隣合う円周上流体噴出体32(30)同士の間隙を極力少なくすることができ、角部近辺の浮力の低下防止が極力図れる。
また、本実施の形態では、平面視ほぼ矩形の被浮上体が回転した際のその頂点の軌跡を、領域外通過円50として設定したことから、被浮上体の回転時にその角部近辺の下面に確実に流体が当たるようにすることができ、これにより、被浮上体の撓み防止がより確実に図れ、ひいては被浮上体と流体噴出体30との接触防止および被浮上体の破損防止がより確実に図れる。
(変形例・その他)
なお、上記実施の形態では、搬送ラインを、L字形に屈曲した形状とし、浮上装置10は、被浮上体の向きを、搬送ラインの屈曲角度に合わせて90度回転させるとしたが、搬送ラインの屈曲形状は、L字形に限られるものではなく、適宜設定できるものであり、また、浮上装置10も、被浮上体の向きを、搬送ラインの屈曲角度に合わせて適宜回転させることができるものである。
また、上記実施の形態では、流体として空気を用いたが、流体は空気に限られるものではなく、流体として、例えば、窒素、アルゴン、ヘリウムなどの気体を用いることもでき、また、水などの液体を用いることもできる。
また、上記実施の形態では、流体噴出体30が備える多孔質板として、多孔質カーボンを用いたが、多孔質板は多孔質カーボンに限られるものではなく、多孔質板として、例えば、焼結金属、多孔質セラミックス、多孔質樹脂、板状体に所定径の孔を開けたものなどを用いることもできる。
また、通常流体噴出体31(30)、円周上流体噴出体32(30)、補助流体噴出体33(30)の配置は、上記実施の形態で示した配置に限られるものではなく、被浮上体の形状や大きさなどに合わせて適宜設定できるものである。
また、所定の配列で配置された複数の通常流体噴出体31(30)と、通常浮上領域40外における領域外通過円50の円周上に位置するように配置された円周上流体噴出体32(30)とをユニット化して、流体噴出体30ユニットとすると、被浮上体の回転時にその角部近辺の下面に流体が当たる浮上装置10を容易に構築可能とすることができる。
また、通常流体噴出体31(30)と円周上流体噴出体32(30)とをユニット化した流体噴出体30ユニットにおいて、通常流体噴出体31(30)と円周上流体噴出体32(30)とを同一平面上に配置すると、被浮上体の回転時に浮上領域内に留まる部分と浮上領域から外れる部分との浮上量の調整が容易な浮上装置10を容易に構築可能とすることができる。
また、所定の配列で配置された複数の通常流体噴出体31(30)と、通常浮上領域40外における領域外通過円50の円周上に位置するように配置された円周上流体噴出体32(30)と、通常浮上領域40外における通常流体噴出体31(30)と円周上流体噴出体32(30)との間に位置するように配置された補助流体噴出体33(30)とをユニット化して、流体噴出体30ユニットとすると、被浮上体の回転時に浮上領域から外れる部分の下面により多くの流体が当たる浮上装置10を容易に構築可能とすることができる。
また、通常流体噴出体31(30)と円周上流体噴出体32(30)と補助流体噴出体33(30)とをユニット化した流体噴出体30ユニットにおいて、通常流体噴出体31(30)と円周上流体噴出体32(30)と補助流体噴出体33(30)とを同一平面上に配置すると、被浮上体の回転時に浮上領域内に留まる部分と浮上領域から外れる部分との浮上量の調整が容易な浮上装置10を容易に構築可能とすることができる。
また、上記各流体噴出体30ユニットにおいて、平面視ほぼ矩形の円周上流体噴出体32(30)を、その長辺が領域外通過円50の接線とほぼ平行になるように配置すると、被浮上体の回転時にその角部近辺を浮上させるのに要する流体噴出体30の数を極力少なくすることができ、製造コストの削減が図れるとともに、被浮上体の回転時にその角部近辺が通過することとなる、隣合う流体噴出体30同士の間隙を極力少なくすることができ、角部近辺の浮力の低下防止が極力図れる浮上装置10を容易に構築可能とすることができる。
また、上記各流体噴出体30ユニットにおいて、平面視ほぼ矩形の被浮上体が回転した際のその頂点の軌跡を、領域外通過円50として設定すると、被浮上体の回転時にその角部近辺の下面に確実に流体が当たり、これにより、被浮上体の撓み防止がより確実に図れ、ひいては被浮上体と流体噴出体30との接触防止および被浮上体の破損防止がより確実に図れる浮上装置10を容易に構築可能とすることができる。
本発明の実施の形態に係る浮上装置の平面図。 本発明の実施の形態に係る浮上装置の要部側面図。 本発明の実施の形態に係る浮上装置の回転機構の拡大側面図。 本発明の実施の形態に係る浮上装置のエア供給ユニットの拡大側面図。
10 浮上装置 20 フレーム
30 流体噴出体 31 通常流体噴出体
32 円周上流体噴出体 33 補助流体噴出体
40 通常浮上領域 50 領域外通過円
60 吸着体 61 エアパッド
70 回転機構 71 サーボモーター
72 回転軸 80 エア供給ユニット
81 送風機 82 ヘパフィルター

Claims (10)

  1. 被浮上体の下面へ向けて流体を噴出する流体噴出体を備え、この流体噴出体から噴出させた流体により被浮上体を浮上させる浮上装置であって、
    流体噴出体としての複数の通常流体噴出体が所定の配列で配置されて構成される通常浮上領域と、
    浮上した状態の被浮上体の下面に吸着されるものであって通常浮上領域内の所定位置に配置される吸着体と、
    回転軸を中心に吸着体を回転させるためのものであって吸着体を回転させることにより浮上した状態の被浮上体を回転させるための回転機構とを備え、
    回転軸を中心とし少なくとも一部が通常浮上領域外を通過する円である領域外通過円を設定し、
    通常浮上領域外における領域外通過円の円周上に沿って、流体噴出体としての円周上流体噴出体を配置し、被浮上体における、回転に伴って通常浮上領域から外れた部分を、円周上流体噴出体から噴出させた流体により浮上させるように形成されているとともに、
    前記各円周上流体噴出体はいずれも、平面視ほぼ矩形とされ、その長辺が領域外通過円の接線とほぼ平行になるように配置されていることを特徴とする浮上装置。
  2. 通常流体噴出体および円周上流体噴出体は、同一平面上に配置されていることを特徴とする請求項1記載の浮上装置。
  3. 通常浮上領域外における通常流体噴出体と円周上流体噴出体との間に相当する位置に、流体噴出体としての補助流体噴出体を配置し、被浮上体における、回転に伴って通常浮上領域から外れた部分を、補助流体噴出体から噴出させた流体により浮上させるように形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の浮上装置。
  4. 通常流体噴出体、円周上流体噴出体および補助流体噴出体は、同一平面上に配置されていることを特徴とする請求項3記載の浮上装置。
  5. 被浮上体は、平面視ほぼ矩形とされ、被浮上体が回転した際のその頂点の軌跡が、領域外通過円として設定されることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の浮上装置。
  6. 被浮上体の下面へ向けて流体を噴出する流体噴出体を備え、この流体噴出体から噴出させた流体により被浮上体を浮上させる浮上装置に用いられる流体噴出体ユニットであって、
    浮上装置は、流体噴出体としての複数の通常流体噴出体が所定の配列で配置されて構成される通常浮上領域と、浮上した状態の被浮上体の下面に吸着されるものであって通常浮上領域内の所定位置に配置される吸着体と、回転軸を中心に吸着体を回転させるためのものであって吸着体を回転させることにより浮上した状態の被浮上体を回転させるための回転機構とを備え、回転軸を中心とし少なくとも一部が通常浮上領域外を通過する円である領域外通過円を設定し、通常浮上領域外における領域外通過円の円周上に沿って、流体噴出体としての円周上流体噴出体を配置し、被浮上体における、回転に伴って通常浮上領域から外れた部分を、円周上流体噴出体から噴出させた流体により浮上させるように形成されるとともに、前記各円周上流体噴出体がいずれも、平面視ほぼ矩形とされ、その長辺が領域外通過円の接線とほぼ平行になるように配置されているものであり、
    流体噴出体ユニットは、所定の配列で配置された複数の通常流体噴出体と、通常浮上領域外における領域外通過円の円周上に沿って位置するように配置された円周上流体噴出体とがユニット化されたものであることを特徴とする流体噴出体ユニット。
  7. 通常流体噴出体および円周上流体噴出体が、同一平面上に配置されていることを特徴とする請求項記載の流体噴出体ユニット。
  8. 浮上装置は、通常浮上領域外における通常流体噴出体と円周上流体噴出体との間に相当する位置に、流体噴出体としての補助流体噴出体を配置し、被浮上体における、回転に伴って通常浮上領域から外れた部分を、補助流体噴出体から噴出させた流体により浮上させるように形成されるものであり、
    流体噴出体ユニットは、所定の配列で配置された複数の通常流体噴出体と、通常浮上領域外における領域外通過円の円周上に沿って位置するように配置された円周上流体噴出体と、通常浮上領域外における通常流体噴出体と円周上流体噴出体との間に位置するように配置された補助流体噴出体とがユニット化されたものであることを特徴とする請求項または記載の流体噴出体ユニット。
  9. 通常流体噴出体、円周上流体噴出体および補助流体噴出体が、同一平面上に配置されていることを特徴とする請求項記載の流体噴出体ユニット。
  10. 被浮上体が、平面視ほぼ矩形とされ、被浮上体が回転した際のその頂点の軌跡が、領域外通過円として設定されることを特徴とする請求項6、7、8または9記載の流体噴出体ユニット。
JP2008306743A 2008-12-01 2008-12-01 浮上装置および流体噴出体ユニット Expired - Fee Related JP5355056B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008306743A JP5355056B2 (ja) 2008-12-01 2008-12-01 浮上装置および流体噴出体ユニット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008306743A JP5355056B2 (ja) 2008-12-01 2008-12-01 浮上装置および流体噴出体ユニット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010126357A JP2010126357A (ja) 2010-06-10
JP5355056B2 true JP5355056B2 (ja) 2013-11-27

Family

ID=42327001

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008306743A Expired - Fee Related JP5355056B2 (ja) 2008-12-01 2008-12-01 浮上装置および流体噴出体ユニット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5355056B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011016369A1 (ja) * 2009-08-07 2011-02-10 シャープ株式会社 エア浮上式基板搬送装置
CN110294303A (zh) * 2019-06-28 2019-10-01 苏州精濑光电有限公司 一种旋转机构

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS51160372U (ja) * 1975-06-13 1976-12-20
JP4754885B2 (ja) * 2004-11-30 2011-08-24 株式会社ダイヘン 基板搬送装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010126357A (ja) 2010-06-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5047545B2 (ja) 浮上搬送ユニット
JP4896148B2 (ja) 薄板状材料搬送装置
JP4501713B2 (ja) エア浮上搬送装置
JP5406852B2 (ja) 非接触搬送装置
JP2008007319A5 (ja)
JP4814050B2 (ja) 浮上搬送ユニット
KR101588440B1 (ko) 선회류 형성체 및 비접촉 반송 장치
JP2008260591A (ja) 薄板状材料搬送装置及び方法
JP2003063643A (ja) 薄板の搬送方法及び装置
JP2006264804A (ja) 大型フラットパネルの浮上ユニット及びこれを用いた非接触搬送装置
JP2007051001A (ja) 薄板状材料の搬送方法及び装置
JP5355056B2 (ja) 浮上装置および流体噴出体ユニット
JP4629007B2 (ja) 薄板状材料搬送用エアテーブル及び薄板状材料搬送装置
TW201343521A (zh) 搬運裝置
KR101093675B1 (ko) 글래스 이송장치
JP5396695B2 (ja) 浮上ユニット及び浮上搬送装置
JP4229670B2 (ja) 薄板状材の搬送方法及び装置
JP5645709B2 (ja) 非接触搬送装置
JP2010254453A (ja) 浮上装置
KR101212814B1 (ko) 개선된 코팅 영역의 기판 부상 장치 및 부상 방법, 및 이를 구비한 코팅 장치
JP5740394B2 (ja) 旋回流形成体及び非接触搬送装置
JP2005268270A (ja) 液晶ガラス基板用載置台およびこれを用いた液晶ガラス基板のクリーニング装置
JP4171293B2 (ja) 薄板状材の搬送方法及び装置
JP5536516B2 (ja) 非接触搬送装置
JP2009161283A (ja) 浮上ユニット及び装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111128

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130426

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130509

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130705

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130801

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130827

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313532

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees