JP2005267724A - Hddサスペンション用積層体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ポリイミド前駆体樹脂溶液を多層ダイで同時に塗布しても各層が混合せずにきれいに塗布されて各層の性能が十分発揮されるHDDサスペンション用積層体の製造法を提供すること。
【解決手段】 ステンレス層/ポリイミド樹脂層/導体層から構成されるHDDサスペンション用積層体の製造方法において、片面を構成するステンレス層又は導体層のシート状基板上に、隣接する樹脂同士の粘度を変えた複数のポリイミド前駆体樹脂溶液を、複数のスリット状通路を有する多層ダイの吐出口から吐出して同時塗布し、乾燥および硬化させて片面基板上に複数のポリイミド樹脂層を形成した後、該ポリイミド樹脂層の最外層に他面用のシート状基板を重ねて加熱圧着させることを特徴とするHDDサスペンション用積層体の製造方法。
【選択図】 図1

Description

本発明はHDDサスペンションに用いられる積層体の製造方法に関するものであり、特に積層体中の複数のポリイミド樹脂各層が混合せずにきれいに塗布された高品質で、コスト要求にたえられる、HDDサスペンション用積層体の製造方法に関するものである。
ハードディスクドライブ(以下、HDD)はヘッドの技術革新によってより高容量のタイプが市場に供給され、パソコンのみならず、サーバー、デジタル家電、ゲーム機、各種事務機、さらに携帯電話にも搭載されつつあり、HDDのヘッドを搭載するサスペンションの要求はより高度化し、またコスト低減の要求も高まっている。薄肉銅箔を用いたHDDサスペンション用積層体およびその製造方法(例えば特許文献1参照)は知られており、ここには、ステンレス基体上にポリイミド系樹脂層及び導体層が逐次に形成されてなるHDDサスペンション用積層体が開示されている。また、導体上に複数のポリイミド前駆体樹脂溶液を多層ダイを用いて直接同時に層状に塗布し、乾燥及び硬化するフレキシブルプリント配線用基板の製造方法(例えば特許文献2参照)も知られている。
WO98/08216 特開平2−180679号公報
上記特許文献2では工程の簡素化のために多層ダイを用いることが有効であるとしているが、塗布する樹脂溶液の性質、状態についての詳細な記述がない。かかる塗布する樹脂溶液の性質、条件に注意を払わずに多層ダイを用いて同時多層塗布を実施した場合、各層の界面で隣り合う樹脂溶液が部分的に混合する。混合により層間の特性がなだらかに変化することが期待されるが、実際使用する各層の樹脂には固有の性能を付加しており、混ざり合うことで各層の機能、特性が十分発現しなくなりHDDサスペンション用積層体としての性能を満たせなくなってしまう。
多層ダイで同時に塗布することのメリットは、塗布工程を1回にすることで異物混入の機会をへらし、工程を短くすることによって高品質で、低コストの製品を製造することが可能になることである。多層同時塗布という製造方法は、すでに前述の引用例にあるように既知であるが、HDDサスペンション用積層体を製造するにあたり、従来の技術をそのまま適用した場合、隣接したポリイミド前駆体樹脂溶液が界面で混合し各層の性能が十分発揮されず、HDDサスペンション用積層体の要求特性を満足させることが困難となる。
従って、本発明の目的はポリイミド前駆体樹脂溶液を多層ダイで同時に塗布しても各層が不必要に混合せずにきれいに塗布されて各層の性能が十分発揮されるHDDサスペンション用積層体の製造法を提供することである。
本発明者等は上記課題を解決するために検討を重ねた結果、特に層状に塗布される複数のポリイミド前駆体樹脂溶液の隣り合う樹脂溶液の粘度の比を規定し、多層ダイに適用するに適したポリイミド前駆体樹脂溶液の粘度範囲を規定し、さらに多層ダイのポリイミド前駆体樹脂溶液吐出用スリットの構造を最適化し、ポリイミド前駆体樹脂溶液の吐出圧力を最適化することで上記課題を解決し得ることを見出し本発明の完成に至った。
すなわち、本発明は、ステンレス層/ポリイミド樹脂層/導体層から構成されるHDDサスペンション用積層体の製造方法において、片面を構成するステンレス層又は導体層のシート状基板上に、隣接する樹脂同士の粘度を変えた複数のポリイミド前駆体樹脂溶液を、複数のスリット状通路を有する多層ダイの吐出口から吐出して同時塗布し、乾燥および硬化させて片面基板上に複数のポリイミド樹脂層を形成した後、該ポリイミド樹脂層の最外層に他面用のシート状基板を重ねて加熱圧着させることを特徴とするHDDサスペンション用積層体の製造方法である。
上記本発明の好ましい態様としては、ポリイミド前駆体樹脂溶液の粘度範囲が1〜50Pa・S(10〜500ps)であり、且つ、それぞれの界面における隣接同士のポリイミド前駆体樹脂溶液の低い方と高い方の粘度比が1:1.5〜1:20の範囲に調整することである。
また、上記本発明の好ましい態様としては、複数のポリイミド前駆体樹脂溶液が下層と中間層及び最外層からなり、中間層の粘度を下層と最外層の粘度よりも高く保持して同時塗布するである。
さらに上記本発明の好ましい態様としては、多層ダイからのポリイミド前駆体樹脂溶液の吐出圧力が0.01〜3Mpaの範囲で操作されることである。
本発明の製造方法によれば、簡便な装置および簡易な操作で特に積層体中の複数のポリイミド樹脂各層が混合せずにきれいに塗布された高品質のHDDサスペンション用積層体を効率よく生産することができる。
本発明を実施するための最良の形態について、以下説明する。本発明のHDDサスペンション用積層体(以下、積層体とも称する)は、ステンレス層/ポリイミド樹脂層/導体層からなる。本発明におけるステンレス層は、特に制約はないが、ばね特性や寸法安定性の観点から、SUS304が好ましく、300℃以上の温度でアニール処理されたSUS304が特に好ましい。また用いられるステンレスの厚さは10〜50μmの範囲にあることがよく、18〜30μmの範囲にあることが特に好ましい。
積層体でポリイミド層を構成するポリイミド樹脂は、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド等、その構造中にイミド結合を有するものであればよい。ポリイミド樹脂層は、少なくとも2層以上のポリイミド樹脂層からなるものがよい。複数層のポリイミド樹脂層とする場合、導体層又はステンレス層と接するポリイミド樹脂層にはこれら導体層又はステンレス層と良好な接着性を示すものを使用することが好ましい。
良好な接着性を示すポリイミド樹脂としては、そのガラス転移温度が300℃以下のものが挙げられる。また、導体層又はステンレス層と接しない中間層には、HDDサスペンションとした時の寸法安定性の点からも温度変化に対する寸法変化率、すなわち線膨張係数が30×10-6/℃以下のものを使用することが好ましい。ポリイミド樹脂層を3層以上の複数層で形成する場合、両最外層の合計厚み(ta)と他の中間層との厚み(tb)比は、ta/tb=0.1〜0.5の範囲とすることが有利である。
本発明における導体層は、銅箔又は合金銅箔から形成される。ここで、合金銅箔とは、銅を必須として含有し、クロム、ジルコニウム、ニッケル、シリコン、亜鉛、ベリリウム等の銅以外の少なくとも1種以上の異種の元素を含有する合金銅箔を指し、銅含有率90重量%以上のものを言う。
次に、本発明の積層体の製造方法について添付した図1に従って説明する。積層体を製造するにあたっては、まず、片面を構成する例えばステンレス層のロール巻シート状基板1をガイドロールaを経て、回転ロールb上を通過させる際に、回転ロールb上にあるシート状基板へ各貯槽A、B、Cから複数のポリイミド前駆体樹脂溶液を複数のスリット状通路を有する多層ダイ2から吐出させて塗布した後、引き続き連続的に乾燥工程3と硬化工程4で熱処理し、次いでガイドロールcを経由して片面基板のフレキシブル基板をロール巻5で得ることが好ましい。
シート状基板へ塗布するポリイミド前駆体樹脂溶液は少なくとも2種以上使用し、このポリイミド前駆体樹脂溶液を、各貯槽A、B、Cから移送ポンプ、又は、重力流下方式で多層ダイ2を通過させて各吐出口から同時に層状に塗布する。この、隣接同士で塗布時の界面で混合が生じないように粘度を変えた複数のポリイミド前駆体樹脂溶液を、複数のスリット状通路を有する多層ダイの吐出口から吐出して同時塗布することが重要である。特に塗布時におけるそれぞれの界面における隣接同士のポリイミド前駆体樹脂溶液の低い方と高い方の粘度比が1:1.5〜1:20の範囲にあることが望ましい。なお、塗布時における粘度の調整は、溶媒の添加量で行うことができる。上記でいうところの界面で混合が生じないとは、最終的に積層体としたときに断面を光学顕微鏡で観察したときに明瞭な界面が観察される状態であり、各層のポリイミド樹脂の本来の特性を損なわないようなサブミクロンオーダーでの部分的混合が生じても差し支えない。
粘度の比が1:1.5以下であるとき、及び1:20をこえるときは各層の層界面で混合あるいは界面の乱れが発生する。また、層状に塗布する手段として、公知の方法を用いて各層を塗布し乾燥を繰り返すことでも可能であるが、異物混入機会の減少、各層間の密着強度向上、製造設備の簡素化の点から複数のスリット状通路を有する多層ダイの吐出口から吐出して同時に塗布することが好ましく、特に多層ダイの樹脂溶液吐出口は各層の樹脂溶液毎にスリットから吐出されるまで混合させない構造のものが好ましい。
多層ダイで各層を同時塗布する場合ポリイミド前駆体樹脂溶液の粘度範囲は、ダイのスリットから均一の厚さで定量的に吐出させるために、25℃での粘度が1〜50Pa・Sの範囲が望ましい。特にポリイミド前駆体樹脂溶液の粘度が1Pa・S未満であると層間の界面での混合が発生しやすい。このときポリイミド前駆体樹脂溶液の吐出圧力を0.01〜3Mpa(0.109〜30.29kgf/cm2)の範囲でボンプによる昇圧にて操作することによりダイ内部のポリイミド前駆体樹脂溶液の圧力分布が均一になり一定の厚みの塗布が可能となる。
ポリイミド樹脂溶液は、イミド化されたポリイミド樹脂が溶媒に溶解されたものを使用してもよいが、本発明においてはポリイミド前駆体の樹脂溶液を使用し、塗布後、予備加熱により溶媒をある程度除去した後、熱処理によりイミド化をする方法が好ましい。なお、イミド化されたポリイミド樹脂溶液を使用する場合には、当然、イミド化のための熱処理は省略される。なおポリイミド樹脂溶液又はポリイミド前駆体樹脂溶液の粘度を調整する手段としては、樹脂の分子量(重合度)を変化させることによってもできるが、溶媒量を調節して固形分濃度を変化させる方法が簡便である。このときの固形分濃度としては塗付可能な範囲であればよく、目安として0.5〜30重量%の範囲である。
このようにして、シート状基板の片面にポリイミド樹脂層を形成したら、このポリイミド樹脂層上に他面を形成するシート状基板、例えば厚み9〜20μm、引張強度500MPa以上、導電率65%以上の銅箔又は合金銅箔を重ね合わせ、280℃以上の温度で加熱圧着してステンレス層/ポリイミド層/導体層から構成される積層体とすることができる。加熱圧着条件は連続式に加圧ロールで一体化してもよいし、バッチ方式で所定の寸法に切断して複数層を積層し加圧してもよい。かかる加熱圧着条件は、1〜50MPaの範囲で、5〜30分行うことが好ましい。また加圧時の熱プレス温度は280℃以上とすることが必要であるが、300〜400℃の範囲のなかで行うことが好ましい。加熱圧着条件が上記範囲から外れると、ラミネート材に反りなどの変形や剥離強度の低下などが生じ好ましくない。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。なお、実施例における各種特性の評価は以下の方法による。また、試料のポリイミドは十分にイミド化が終了したものを用いた。
(剥離強度の測定)
金属箔とポリイミド系樹脂との間の接着力は、ステンレス箔上にポリイミド系樹脂層を形成した後、更に銅箔を熱圧着して両面金属箔の積層体を作成し、回路加工により1/8インチ配線幅の測定用試験片を作成した。このサンプルを固定板にSUS箔側および銅箔側をそれぞれ貼り付け、引張試験機(東洋精機株式会社製、ストログラフ−M1)を用いて、各金属箔を90°方向に引き剥がし強さを測定した。
(反りの測定)
積層体の反りは、回路加工により直径65mmのディスクを作成し、ノギスを用いて机上に置いた際に最も反りが大きくなる部分を測定した。
(導電率の測定)
銅箔をアセトンで脱脂後,硫酸10%,過酸化水素5%の混酸からなるソフトエッチング液にて粗化処理部を落とした後、長さ300mm×幅10mmの短冊試験片を切り出し、20℃の恒温室にて横川北辰電機(株)製精密級低電圧用電流電位差計を用いて導電率の測定を行なった。
(銅箔の強度の測定)
幅12.7mm×長さ254mmの短冊形状試験片を切り出し、引張試験機(東洋精機株式会社製、ストログラフ−R1)を用いて、クロスヘッドスピード50mm/min、チャック間距離50.8mmにて測定を行い、引張試験中の変位(伸び)を求め,SS曲線から0.2%耐力を算出した。
(線熱膨張係数の測定)
線熱膨張係数の測定は、サーモメカニカルアナライザー(セイコーインスツルメンツ(株)製)を用いて255℃まで20℃/分の速度で昇温し、その温度で10分間保持した後、更に5℃/分の一定速度で冷却した。冷却時の240℃から100℃までの平均熱膨張係数(線熱膨張係数)を算出した。
(粘度の測定)
粘度の測定は、TOKIMEC製 コーンプレート型回転粘度計を用いて25℃にて測定した。
また、実施例等に用いられる略号は以下の通りである。
BPDA:3,3´,4,4´−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
DADMB:4,4´−ジアミノ−2,2´−ジメチルビフェニル
BAPP:2,2´−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン
DMAc:N,N−ジメチルアセトアミド
合成例1
線膨張係数が30×10-6/℃以下の低熱膨張性のポリイミド系樹脂層を合成するため、9.0モルのDADMBを秤量し、40lのプラネタリーミキサーの中で攪拌しながら溶媒DMAc25.5kgに溶解させた。次いで、8.9モルのBPDAを加え、室温にて3時間攪拌を続けて重合反応を行い、粘稠なポリイミド前駆体樹脂溶液Aを得た。このポリイミド前駆体樹脂溶液Aの粘度(25℃)は20Pa・Sであった。
合成例2
ガラス転移温度が300℃以下のポリイミド系樹脂層として、6.3モルのDADMBを秤量し、40lのプラネタリーミキサーの中で攪拌しながら溶媒DMAc25.5kgに溶解させた。次いで、6.4モルのBPDAを加え、室温にて3時間攪拌を続けて重合反応を行い、粘稠なポリイミド前駆体樹脂溶液Bを得た。このポリイミド前駆体樹脂溶液Bの粘度(25℃)は5Pa・Sであった。
実施例1
合成例1及び2で得られたポリイミド前駆体樹脂溶液A、Bをポンプで昇圧してそれぞれ吐出圧0.3MPaにてステンレス箔(新日本製鐵株式会社製、SUS304:厚み20μm)上に、多層ダイ(3層スロットダイ)を使用し下層にポリイミド前駆体樹脂溶液B、中間層にポリイミド前駆体樹脂溶液A、最外層にポリイミド前駆体樹脂溶液Bで硬化後のポリイミド層厚みが10μmになるように三層同時に塗布(界面での低い方と高い方の粘度比は1:4:1)して110℃で3分乾燥した後、更に130〜360℃の範囲で数段階、各3分間段階的な熱処理によりイミド化を完了させ、ステンレス上にポリイミド樹脂層の積層体を得た。なお、第1層目のポリイミド樹脂層と第3層目のポリイミド樹脂層は同じとした。
次に、バッチ処理としてジャパンエナジー社製圧延銅合箔(NK−120、銅箔厚み12μm)を重ね合わせ、真空プレス機を用いて、面圧15Mpa、温度320℃、プレス時間20分の条件で加熱圧着して目的の積層体を得た。この積層体の特性を評価した結果を表1に示したように、サスペンション基板材料としての要求される基本性能を十分に満たし、三層塗布後の各層の断面図が図2に示すように三層がきれいに塗布されており、高強度且つ高導電率の材料を得るに至った。
実施例2
実施例1における下層と最外層のポリイミド前駆体樹脂溶液Bに溶媒を加えて粘度を下げ、中間層は同じポリイミド前駆体樹脂溶液Aで硬化後のポリイミド層厚みが20μmになるように三層同時に塗布(界面での粘度比は1:10:1)して同様に加熱圧着して目的の積層体を得た。この積層体の特性を評価した結果を表1に示したように、サスペンション基板材料としての要求される基本性能を十分に満たし、三層塗布後の各層の断面は三層がきれいに塗布されており、高強度且つ高導電率の材料を得るに至った。
比較例1
実施例1において、ポリイミド前駆体樹脂溶液A、Bの吐出時の粘度比を溶剤による調整で1:0.8とした以外は同様の操作を行い塗工を試みたところ、界面にて溶液の混合が発生し、乾燥しイミド化した材用は不透明で断面を観察すると境界面がみだれていた。
比較例2
実施例1において、ポリイミド前駆体樹脂溶液A、Bの吐出時の粘度比を溶剤による調整で1:30とした以外は同様の操作を行い塗工を試みた。塗工、乾燥、イミド化後プレスしたところ、樹脂層の2層目と3層目の間で剥離が生じた。断面を観察したところ、ところどころに層間の剥離が観察された。
比較例3
実施例1において、ポリイミド前駆体樹脂溶液A、Bの粘度を溶剤による調整でそれぞれ0.1Pa・s、1.1Pa・sとした以外は実施例1と同様にして塗工を試みたが、塗工面に樹脂が広がりすぎて塗工自体が困難で製造することができなかった。
比較例4
次に、ポリイミド前駆体樹脂溶液A、Bの粘度を溶剤による調整でそれぞれ100Pa・s、221Pa・sとして実施例1と同様に塗工を行ったところ、塗工はできたが、乾燥、イミド化処理したところ膜圧が不均一で次のプレスにおいて銅箔と完全に密着させることができず、部分的な剥離が起こった。
本発明の塗布、乾燥、硬化の概略フローシートである。 本発明の実施例1で得られた三層塗布後の各層の断面図を示す写真である。
符号の説明
1:ステンレスのシート状基板
2:多層ダイ
3:乾燥工程
4:硬化工程
5:片面基板のフレキシブル基板の巻取り
a:ガイドロール
b:回転ロール
c:ガイドロール
A、B、C:ポリイミド前駆体樹脂溶液の各貯槽

Claims (4)

  1. ステンレス層/ポリイミド樹脂層/導体層から構成されるHDDサスペンション用積層体の製造方法において、片面を構成するステンレス層又は導体層のシート状基板上に、隣接する樹脂同士の粘度を変えた複数のポリイミド前駆体樹脂溶液を、複数のスリット状通路を有する多層ダイの吐出口から吐出して同時塗布し、乾燥および硬化させて片面基板上に複数のポリイミド樹脂層を形成した後、該ポリイミド樹脂層の最外層に他面用のシート状基板を重ねて加熱圧着させることを特徴とするHDDサスペンション用積層体の製造方法。
  2. ポリイミド前駆体樹脂溶液の粘度範囲が1〜50Pa・S(10〜500ps)であり、且つ、それぞれの界面における隣接同士のポリイミド前駆体樹脂溶液の低い方と高い方の粘度比が1:1.5〜1:20の範囲に調整する請求項1に記載のHDDサスペンション用積層体の製造方法。
  3. 複数のポリイミド前駆体樹脂溶液が下層と中間層及び最外層からなり、中間層の粘度を下層と最外層の粘度よりも高く保持して同時塗布する請求項1又は2に記載のHDDサスペンション用積層体の製造方法。
  4. 多層ダイからのポリイミド前駆体樹脂溶液の吐出圧力が0.01〜3Mpa(0.109〜30.27kgf/cm2)の範囲で操作される請求項1又は2に記載のHDDサスペンション用積層体の製造方法。
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