JP2005266560A - 静電潜像現像用トナー、静電潜像現像用現像剤、及び画像形成方法 - Google Patents

静電潜像現像用トナー、静電潜像現像用現像剤、及び画像形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】従来困難であった小粒径トナーを用いた場合においても、効率の良い転写性と、高いクリーニング性の両立を長期にわたって維持できる静電潜像現像用トナー、及び静電潜像現像用現像剤を提供すること。また、特にバイアスロール転写方式を有する転写システムにおいても、トナー粒子間凝集による転写効率を低下させない画像形成方法を提供すること。
【解決手段】 前記外部添加剤はチタン化合物A及びチタン化合物Bを含む2種の添加剤であり、前記トナー粒子は体積平均粒径が4μm乃至8μm、かつ体積粒度分布を示すGSDが1.23以下であり、かつ形状係数SF1が110〜14である静電潜像現像用トナーとする。そして、これを利用した静電潜像現像用現像剤、及び画像形成方法である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、電子写真法又は静電記録等により形成される静電潜像を現像する際に適用される、画像形成方法、それに用いる静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用現像剤に関する。
電子写真法など静電荷像を経て画像情報を可視化する方法は現在様様な分野で利用されている。電子写真法においては、帯電,露光工程により感光体上に静電荷像を形成し、トナーを含む現像剤で静電潜像を現像し、転写、定着工程を経て可視化される。
上記トナーとしては、粒度分布が比較的広く、形状が不定形であるため、性能維持性が十分でなかった混練粉砕製法によるものに対し、意図的にトナー形状及び表面構造を制御する乳化重合凝集法によるトナーの製造方法が提案されている。(例えば特開昭63−282752号公報、特開平6−250439号公報)
上記乳化重合凝集法は、一般に乳化重合などにより樹脂分散液を作製し、一方溶媒に着色剤を分散した着色剤分散液を作製し、これらの樹脂分散液と着色剤分散液とを混合し、トナーの体積平均粒径に相当する凝集粒子を形成し、その後加熱することによって凝集粒子を融合・合一しトナーとする製造方法であるが、さらに、トナーにおける内部層から表面層への自由な制御を行うことにより、より精密な粒子構造制御を実現する手段が提案されてきている(例えば、特許第3141783号公報)。
これらのトナーの小径化が容易で、かつ精密な粒子構造制御が実現されてきたことにより、従来の電子写真画像の画質は飛躍的に高まり、しかも高い信頼性との両立が可能となってきている。
例えば粒子構造制御の一例として形状制御性があげられ、適当な形状にそろえることができるようになったことにより、従来困難であった効率の良い転写性と、高いクリーニング性を両立するトナーの提案が可能となった。
一方、近年では細線再現性、低画像濃度部の再現性等の高画質化要求より、トナー粒子の体積平均粒径が小径化の傾向を示している。これは転写工程の前工程である現像工程において、トナー粒子及びキャリア粒子の静電的付着力の観点から感光体表面の潜像へのトナー現像が困難になる傾向を示すものであり、また現像されたトナー粒子と感光体の付着力増加より転写が困難になる傾向を示すものである。
トナーの現像性と転写性を向上させるにはトナー粒子自体の帯電量を低下させる必要が有るものの、帯電量が低いトナーは、現像時にカブリ等の不具合を生じ、同時に現像剤の寿命をも短くしてしまう等の問題を生じる。一方トナーの帯電量が高くなると、現像時の画像濃度低下を招くだけでなく、感光体との付着力が増加するため転写は更に困難になる。
また転写工程において、転写装置としては、コロトロン等の非接触型タイプのものが知られているが、該非接触型タイプにあっては、機構が簡単で、低コストであるという利点があり広く用いられている反面、放電現象によるオゾン、その他の放電生成物の発生に伴う不具合が知られている。例えば該放電生成物が感光体表面に付着し、汚染することにより感光体表面の潜像の形成を阻害し、感光体上の像抜け等の弊害を発生させる場合がある。また、該非接触型タイプによる転写方式は高電圧の電源を安定に必要とすることから、トナー、シリコーンオイル等付着物や該放電生成物のコロトロンワイヤー等への付着に対し定期的な清掃、断線時の交換等のメンテナンスが必要である等、様々な問題点を有する。
以上より、個人向けの小型プリンターなどを中心に、オゾンの発生の低減やまたメンテナンスの必要性が無く、さらには低電圧化によるランニングコストダウン対応可能な、バイアスロール方式による転写方式、所謂接触型タイプのものが多く使用されつつある。
該接触型タイプの転写方式では、転写電場が、転写材とバイアスロールが接触することにより形成されるため、非接触型タイプとは異なり、感光体上のトナーを転写材上へ転写するためには、バイアスロールと感光体との間に適当な圧力が必要であり、おおよそその圧力は線圧で5g/cm以上である。
該感光体と該バイアスロール間に圧力が加わった結果、それらの間を転写工程で通過する転写材にも、感光体との間に圧力がかかり、同時にそれは感光体上の現像像にも圧力がかることを意味し、その結果、該現像像を構成するトナー粒子の凝集等を生じさせ、そのため転写効率の低下等の問題を生じる。
前述の接触転写方式は転写時のトナーの帯電量分布(静電的付着力という場合がある)の影響を受け易いことから非接触方式に比べて高画質化を目的とした小粒径トナーとの組み合わせによる使いこなしはより困難となる傾向がある。
この問題の解決のため、転写効率を上げる手段として種々の助剤をトナー粒子へ外部添加し、感光体表面及びトナー粒子間の付着力を低下させる方法が提案されている。例えば、特開昭61−23160号公報、特開昭63−11875号公報、特開平2−1870号公報、特開平2−90175号公報等では、シリカ、チタニア、アルミナ等の無機化合物の外部添加が検討されている。これらに記載された方法は、硬質な無機微粉末をスペーサー剤として用いることで転写効率を向上させるため、ある程度の効果は有るものの前述のように接触転写による圧力で、トナーの感光体との付着状態変動による転写に対する効果が十分ではなく、更に外添剤の添加によりトナー粒子自体の帯電レベルが不均一化し、転写時のカブリ、また外添剤のキャリアへの移行による帯電量の低下などの2次障害誘発につながるため、十分でない。
また、特開昭63−279264号公報では、脂肪酸金属塩及び樹脂の混合微粉末を外部添加し、助剤が高ストレスを受けずに安定に供給するという手法が開示されている。該手法はある程度の転写補助にはなるものの混合微粉中の樹脂成分が感光体に付着し、転写が困難であり、さらにクリーニングも困難であることから、クリーニング工程で該微粉末が破壊し、感光体表面に付着、更には感光体表面を傷つける等の二次障害があるため、効果は不十分である。
また、特開平3−121462号公報、特開平8−38854号公報には、シリコーンオイル又はシリコーンワニスで処理された微粉末、特開平7−255583号公報ではシリコーン樹脂微粒子の添加が提案されているが、長期使用及び/又は低温低湿環境で長期保管等で高帯電になりすぎ転写不良となって画像濃度が低下する傾向を示すため、不十分である
また、トナーの結着樹脂にスルホン酸を添加し、帯電量を確保し、且つ金属酸化物の添加で該樹脂の帯電する速度を補助することでトナー粒子間の帯電量差を抑制し、転写不良を回避する策も提示されている(例えば特開2002−268285号公報)。しかしながら、本手法では帯電速度のある程度の補助にはなるものの、特にトナー粒子自体の小粒径化という観点からは十分とはいえず、カブリ等の2次障害を完全には回避できない問題を生じる。
特開昭63−282752号公報 特開平6−250439号公報 特許第3141783号公報 特開昭61−23160号公報 特開昭63−11875号公報 特開平2−1870号公報 特開平2−90175号公報 特開昭63−279264号公報 特開平3−121462号公報 特開平8−38854号公報 特開平7−255583号公報、 特開2002−268285号公報
以上のように、バイアスロールを用いた接触転写方式では、いくつかのメリットがあり、特に小粒径トナーを用いた場合でもこれを用いる技術が期待されている。
従って、本発明は、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明の目的は、従来困難であった小粒径トナーを用いた場合においても、効率の良い転写性と、高いクリーニング性の両立を長期にわたって維持できる静電潜像現像用トナー、及び静電潜像現像用現像剤を提供することである。また、特にバイアスロール転写方式を有する転写システムにおいても、トナー粒子間凝集による転写効率を低下させない画像形成方法を提供することである。
上記課題は以下の手段により解決される。即ち、本発明は、
1. 少なくともトナー粒子と外部添加剤とを含む静電潜像現像用トナーにおいて、
前記外部添加剤は、チタン化合物A及びチタン化合物Bを含む2種の添加剤であり、
前記トナー粒子は、体積平均粒径が4μm乃至8μm、かつ体積粒度分布を示すGSDが1.23以下であり、かつ形状係数SF1が110〜14であり、
前記チタン化合物A及び前記該チタン化合物Bが以下の条件を満たすことを特徴とする静電潜像現像用トナーである。
条件(1):RA<RB
条件(2):DA<DB
条件(3):RA≦12.0
(ここでRA及びRBは前記チタン化合物A及び前記チタン化合物Bの印加電圧1.03.8(V/cm)時における粉体抵抗率LogE(Ω・cm)、DA及びDBは前記チタン化合物A及び前記チタン化合物Bの体積平均粒径(nm)を示す。)
2. 少なくとも潜像担持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程と、少なくともトナーを含む現像剤を用い、前記潜像担持体表面に形成された静電潜像を現像してトナー現像像を形成する現像工程と、前記潜像担持体表面に形成されたトナー画像を記録媒体上に転写する工程と、記録媒体表面に転写されたトナー画像を熱定着する定着工程と、を含む画像形成方法において、
前記トナーは、少なくともトナー粒子と外部添加剤とを含み、
前記トナー粒子は、体積平均粒径が4μm乃至8μm、かつ体積粒度分布を示すGSDが1.23以下であり、かつ形状係数SF1が110〜140であり、
前記チタン化合物A及び前記該チタン化合物Bが以下の条件を満たすことを特徴とする画像形成方法である。
条件(1):RA<RB
条件(2):DA<DB
条件(3):RA≦12.0
(ここでRA及びRBは前記チタン化合物A及び前記チタン化合物Bの印加電圧1.03.8(V/cm)時における粉体抵抗率LogE(Ω・cm)、DA及びDBは前記チタン化合物A及び前記チタン化合物Bの体積平均粒径(nm)を示す。)
2−1.前記転写する工程は、バイアスロールを用いて直接転写する工程であることが好適である。
3.少なくともトナー粒子及び外部添加剤を含むトナーと、キャリアと、で構成される静電潜像現像用現像剤において、
前記トナーは、少なくともトナー粒子と外部添加剤とを含み、
前記トナー粒子は、体積平均粒径が4μm乃至8μm、かつ体積粒度分布を示すGSDが1.23以下であり、かつ形状係数SF1が110〜140であり、
前記チタン化合物A及び前記該チタン化合物Bが以下の条件を満たすことを特徴とする静電潜像現像用現像剤である。
条件(1):RA<RB
条件(2):DA<DB
条件(3):RA≦12.0
(ここでRA及びRBは前記チタン化合物A及び前記チタン化合物Bの印加電圧1.03.8(V/cm)時における粉体抵抗率LogE(Ω・cm)、DA及びDBは前記チタン化合物A及び前記チタン化合物Bの体積平均粒径(nm)である。
本発明によれば、従来困難であった小粒径トナーを用いた場合においても、効率の良い転写性と、高いクリーニング性の両立を長期にわたって維持できる静電潜像現像用トナー、及び静電潜像現像用現像剤を提供することができる。また、特にバイアスロール転写方式を有する転写システムにおいても、トナー粒子間凝集による転写効率を低下させない画像形成方法を提供することができる。
以下、本発明を詳細説明する。
本発明の静電潜像現像用トナーは、トナーの粒度分布並びに形状係数SF1を制御し、同時に2種のチタン化合物を外添剤として用いることにより、電荷交換性を向上させ、トナーが現像機内に新たに添加されたときにおいても、キャリアと素早く帯電することはもちろん、既に帯電している他のトナーとの電荷交換性も向上する。かつトナーの粒度分布を狭く、かつトナーの形状を制御することにより粒度分布と帯電量分布の狭いトナーを得ることによって、効率の良い転写性と、高いクリーニング性の両立を長期にわたって維持することができる。
また、バイアスロールを用いた転写システムであっても、トナー粒子間凝集による転写効率を低下させない画像形成方法を得ることができる。
より具体的には、体積平均粒径が異なる2種のチタン化合物(チタン化合物A及びチタン化合物B)の体積平均粒径の大きい該チタン化合物のほうが粉体抵抗率が高いチタン化合物を用い、かつ粒度分布を表すGSDが1.23以下、かつ形状係数SF1が110〜140のトナーを用いることにより電荷交換性の高い、帯電量分布、粒度分布の狭いトナーを得ることが出来、同時にバイアスロールを用いた転写システムにおいても高い転写効率のトナーを得ることができる。
特に、2成分現像剤において、トナーは現像機内にオーガー等により搬送されて現像剤に添加される。その際トナー表面で帯電するのはキャリアと接触可能な部分のみである。一方で現像機の内部には既にキャリアとの攪拌により帯電しているトナーがあり、該トナーは攪拌により表面性、具体的には外添剤の付着状態などが変化しており、これが新たに添加されたトナーと帯電し、本来の設計から外れた帯電量分布の広い現像剤を形成する。該現像剤は現像機上の現像領域において感光体上の潜像上に現像し、可視化されるが、帯電量分布が広い現像剤の場合、高帯電量のトナーは現像しにくく、また低帯電量のトナーは潜像以外の感光体表面に付着してしまう等の問題が生じる場合がある。また一般的にトナーの体積平均粒径は大粒径のものほど現像しやすい傾向にあるものの、小粒径トナーの場合、現像剤としての流動性が低下するため、キャリアとの攪拌効率が低下するだけでなく、攪拌によってトナーの破壊が生じてしまう場合があり、帯電量分布は更に広くなる傾向がある。
転写工程において、感光体表面に現像されたトナーは、転写領域において転写されるが、このときの転写し易さに大きく影響する特性値として、トナーの帯電量、体積平均粒径、形状がある。前述のように現像工程では高帯電量及び/又は小粒径のトナーは現像しにくいため、転写されるトナーは帯電量がやや低く、またやや大粒径であり、いずれも転写工程には有利ではあるものの、小粒径トナーはトナーの表面積に比較して、感光体表面に接触しているトナー面積が大きく、そのため転写が困難であり、更に形状が不定形であることにより感光体との接触面積が大きくなるため、転写は更に困難になる。特にトナーに凸部がある場合、前述のように帯電はキャリアと接触しやすいトナーの凸部と生じやすいため、該トナーは感光体に強く付着し、転写は更に困難になる。
また小径トナーはよりトナー粒子間で凝集しやすく、バイアスロールのような強い圧力により容易に凝集し、転写効率を低下させる。
このため、本発明のトナーでは、GSDを1.23以下にすることで粒度分布を制御し、粗粉量、微粉量を制御し、トナー粒子間の帯電量差を減少し、同時にトナーの形状係数SF1を110〜140に制御することにより表面の凹凸を減少させ、トナー粒子内部の帯電量分布を制御する。更に外添剤に体積平均粒径と粉体抵抗率の異なる2種のチタン化合物を用いることにより、現像性、転写性を向上させることができる。一般に外添剤としてはシリカ、チタニアなどが用いられるが、シリカは帯電量を向上させることができるものの、帯電量分布も増加する傾向にある。一方チタニアは帯電量の増加は少ないものの、帯電量分布を狭くすることができる。体積平均粒径の異なるチタン化合物を2種添加し、粉体抵抗率が高く、電荷交換性の高い小粒径チタン化合物によりトナー粒子内の帯電量の偏在を減少させ、同時により大粒径のチタン化合物を用いることにより、キャリアートナー間、トナー−トナー間の電荷交換性を向上させると同時に、該大粒径チタン化合物はトナー表面に埋めこまれにくくなり、また小粒径のチタン化合物の攪拌による埋め込みを抑制することができるため、適度な電荷交換性を有するトナーを長期にわたって保持できる。
なお、チタン化合物の粉体抵抗率は印加電圧1.03.8(V/cm)時における粉体抵抗率LogE(Ω・cm)が小粒径チタン化合物Aで12以下、また大粒径チタン化合物Bの粉体抵抗率が小粒径チタン化合物Aの粉体抵抗率よりも高いことが必要である。理由は定かではないが、小粒径チタン化合物Aによりまずトナー粒子表面の帯電量の偏在を減少させ、その後トナー粒子−トナー粒子間、トナー粒子−キャリア間の電荷交換を行わないと、現像性、転写性は向上せず、そのためには本発明における2種のチタン化合物の体積平均粒径と紛体抵抗率の関係は必須となる。
なお、本発明のトナーは、転写工程における転写方式はどのような方式であっても問題ないが、特に従来困難であったバイアスロールを用いた転写方式に適している。該転写方式では、前述のように現像像に圧力をかけながら転写電流を同時にかけるため、適度な体積抵抗率を維持する必要がある。
本発明のトナーはトナー形状と、粒度分布がそろっているため、現像像の抵抗は揃い易く、かつ圧力に対しても強くなる傾向があり、前述の大粒径チタン化合物Bの適度な体積抵抗率により、該大粒径チタン化合物Bよりも抵抵抗の小粒径チタン化合物Aによる抵抗の過剰な低下を抑制する効果があるためであると推定される。
本発明のトナーの製法としては、体積粒度分布を表すGSDが1.23以下であり、形状係数SF1が110〜140の範囲のトナー粒子を形成できる製法であれば特に制限はないが、特に好ましいのは乳化重合凝集法である。
乳化重合凝集法は、体積平均粒径が1μm以下の樹脂粒子を分散した樹脂粒子分散液、及び着色剤を分散した着色剤分散液等を混合し、樹脂粒子、着色剤をトナー体積平均粒径に凝集させる工程(以下、「凝集工程」と称することがある)、樹脂粒子のガラス転移点以上の温度に加熱し凝集体を融合・合一しトナー粒子を形成する工程(以下、「融合工程」と称することがある)を含む。
上記凝集工程においては、互いに混合された樹脂粒子分散液、着色剤分散液、及び必要に応じて離型剤分散液中の各粒子が凝集して凝集粒子を形成する。該凝集粒子はヘテロ凝集等により形成され、該凝集粒子の安定化、粒度/粒度分布制御を目的として、前記凝集粒子とは極性が異なるイオン性界面活性剤や、金属塩等の一価以上の電荷を有する化合物が添加される。
前記融合工程においては、前記凝集粒子中の樹脂粒子が、そのガラス転移点以上の温度条件で溶融し、凝集粒子は不定形から球形へと変化する。このとき凝集粒子の形状係数SF1は150以上であるが、球形になるに従い小さくなり、所望の形状係数SF1になった段階でトナーの加熱を中止することにより形状係数SF1を制御することができる。その後、凝集物を水系媒体から分離、必要に応じて洗浄、乾燥させることによって、トナー粒子を形成する。
本発明のトナーの製法として、懸濁重合法も好ましく用いることができる。前記懸濁重合法は、着色剤粒子、離型剤粒子等を、重合性単量体とともに必要に応じて分散安定剤等が添加された水系媒体中へ懸濁させ、所望の粒度、粒度分布に分散させた後、加熱等の手段により重合性単量体を重合し、その後重合物を水系媒体から分離、必要に応じて洗浄、乾燥させることによって、トナー粒子を形成する方法である。
本発明のトナーの製法として、溶解懸濁造粒法を用いることもできる。該溶解懸濁造粒法は、重合性単量体を予め予備重合させた重合体溶液に、重合性単量体、重合開始剤、離型剤、及び磁性金属微粒子を分散させ、この分散液を、無機或いは有機の分散剤存在下において、機械的せん断力を与え懸濁させた後、攪拌せん断を与えながら、熱エネルギーを付与することによって重合性単量体を重合させてトナー粒子を得る製造方法である。
本発明のトナーの製法として、溶解懸濁法を用いることもできる。該溶解懸濁法は、結着樹脂、離型剤、及び着色剤などを有機溶媒に溶解した溶液を、無機或いは有機の分散剤存在下において、機械的せん断力を与え懸濁させた後、脱溶媒を行うことでトナー粒子を得る製造方法である。
本発明のトナーの製法として、溶解乳化凝集合一法を用いることができる。該溶解乳化凝集合一法は、結着樹脂を有機溶媒に溶解した溶液を、アニオン系界面活性剤等の存在下において、機械的せん断力を乳化させて脱溶媒を行い、すくなくとも1μm以下の樹脂微粒子を得た後、該結着樹脂のガラス転移温度以下に冷却して、樹脂微粒子分散溶液を調整する工程と、当該樹脂微粒子分散溶液と、着色剤微粒子を分散した着色剤微粒子分散液、及び離型剤微粒子分散した離型剤微粒子分散液を混合し、樹脂微粒子、着色剤微粒子及び離型剤微粒子の凝集粒子を形成する凝集工程と、当該凝集粒子を、樹脂微粒子のガラス転移点又は融点以上の温度に加熱せしめ融合・合一する融合・合一工程と、を有する製造方法である。
これらの方法の中でも、乳化重合凝集法が粒度分布の制御性、トナー形状の制御性の観点から最も適している。理由としては造粒時にせん断力を伴わないため、粗微粉の発生が少なく、またトナー形状も不定形から球形へ制御できる工程を有するためである。
本発明のトナーに用いられる結着樹脂の具体例としては、公知の樹脂材料を用いることができるが、例えば、スチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類:アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のビニル基を有するエステル類:アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル類:ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類:ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類:エチレン、プロピレン、ブタジエンなどのポリオレフィン類:などの単量体の単独重合体、これらを2種以上組み合せて得られる共重合体又はこれらの混合物を挙げることができ、さらにはエポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂等、非ビニル縮合系樹脂、あるいはこれらと前記ビニル系樹脂との混合物やこれらの共存下でビニル系単量体を重合する際に得られるグラフト重合体等が挙げられる。
これらの中では、特にスチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル共重合体が好ましい。
本発明のトナーは、キャリアとの帯電性を向上させるため、解離性ビニル系単量体を結着樹脂を構成する単量体とともに結着樹脂の重合時に含有させても良い。前記例解離性ビニル系単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、ケイ皮酸、フマル酸、ビニルスルフォン酸、エチレンイミン、ビニルピリジン、ビニルアミンなど高分子酸、高分子塩基の原料となる単量体をいずれも使用することができる。重合体形成反応の容易性などから高分子酸が好適であり、中でもアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、ケイ皮酸、フマル酸などのカルボキシル基を有する解離性ビニル系単量体が帯電量の制御性の観点から好ましい。なおこれら解離性ビニル系単量体は通常結着樹脂重合時に、共重合して、用いることができる。
本発明のトナーは結着樹脂の重合時に連鎖移動剤を用いることができる。連鎖移動剤としては特に制限はないが、チオール成分を有する化合物を用いることができる。具体的には、ヘキシルメルカプタン、ヘプチルメルカプタン、オクチルメルカプタン、ノニルメルカプタン、デシルメルカプタン、ドデシルメルカプタン等のアルキルメルカプタン類が好ましく、特に分子量分布が狭く、そのため高温時のトナーの保存性が良好になる点で好ましい。
本発明における前記結着樹脂には、必要に応じて架橋剤を添加することもできる。このような架橋剤の具体例としては、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン等の芳香族の多ビニル化合物類;フタル酸ジビニル、イソフタル酸ジビニル、テレフタル酸ジビニル、ホモフタル酸ジビニル、トリメシン酸ジビニル/トリビニル、ナフタレンジカルボン酸ジビニル、ビフェニルカルボン酸ジビニル等の芳香族多価カルボン酸の多ビニルエステル類;ピリジンジカルボン酸ジビニル等の含窒素芳香族化合物のジビニルエステル類;ピロムチン酸ビニル、フランカルボン酸ビニル、ピロール−2−カルボン酸ビニル、チオフェンカルボン酸ビニル等の不飽和複素環化合物カルボン酸のビニルエステル類;ブタンジオールメタクリレート、ヘキサンジオールアクリレート、オクタンジオールメタクリレート、デカンジオールアクリレート、ドデカンジオールメタクリレート等の直鎖多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル類;ネオペンチルグリコールジメタクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジアクリロキシプロパン等の分枝、置換多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル類;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレンポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート類;コハク酸ジビニル、フマル酸ジビニル、マレイン酸ビニル/ジビニル、ジグリコール酸ジビニル、イタコン酸ビニル/ジビニル、アセトンジカルボン酸ジビニル、グルタル酸ジビニル、3,3’−チオジプロピオン酸ジ
ビニル、trans−アコニット酸ジビニル/トリビニル、アジピン酸ジビニル、ピメリン酸ジビニル、スベリン酸ジビニル、アゼライン酸ジビニル、セバシン酸ジビニル、ドデカン二酸ジビニル、ブラシル酸ジビニル等の多価カルボン酸の多ビニルエステル類;等が挙げられる。
これらの架橋剤は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いても良い。また、上記架橋剤のうち、本発明における架橋剤としては、ブタンジオールメタクリレート、ヘキサンジオールアクリレート、オクタンジオールメタクリレート、デカンジオールアクリレート、ドデカンジオールメタクリレート等の直鎖多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル類;ネオペンチルグリコールジメタクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジアクリロキシプロパン等の分枝、置換多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル類;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレンポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート類などを用いることが好ましい。
前記架橋剤の好ましい含有量は、重合性単量体総量の0.05〜5重量%の範囲が好ましく、0.1〜1.0重量%の範囲がより好ましい。
本発明のトナーに用いる樹脂は、重合性単量体のラジカル重合により製造することができる。ここで用いるラジカル重合用開始剤としては、特に制限はない。具体的には、過酸化水素、過酸化アセチル、過酸化クミル、過酸化tert−ブチル、過酸化プロピオニル、過酸化ベンゾイル、過酸化クロロベンゾイル、過酸化ジクロロベンゾイル、過酸化ブロモメチルベンゾイル、過酸化ラウロイル、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、ペルオキシ炭酸ジイソプロピル、テトラリンヒドロペルオキシド、1−フェニル−2−メチルプロピル−1−ヒドロペルオキシド、過トリフェニル酢酸tert−ブチルヒドロペルオキシド、過蟻酸tert−ブチル、過酢酸tert−ブチル、過安息香酸tert−ブチル、過フェニル酢酸tert−ブチル、過メトキシ酢酸tert−ブチル、過N−(3−トルイル)カルバミン酸tert−ブチル等の過酸化物類、2,2’−アゾビスプロパン、2,2’−ジクロロ−2,2’−アゾビスプロパン、1,1’−アゾ(メチルエチル)ジアセテート、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩酸塩、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)硝酸塩、2,2’−アゾビスイソブタン、2,2’−アゾビスイソブチルアミド、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2−メチルプロピオン酸メチル、2,2’−ジクロロ−2,2’−アゾビスブタン、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、2,2’−アゾビスイソ酪酸ジメチル、1,1’−アゾビス(1−メチルブチロニトリル−3−スルホン酸ナトリウム)、2−(4−メチルフェニルアゾ)−2−メチルマロノジニトリル、4,4’−アゾビス−4−シアノ吉草酸、3,5−ジヒドロキシメチルフェニルアゾ−2−メチルマロノジニトリル、2−(4−ブロモフェニルアゾ)−2−アリルマロノジニトリル、2,2’−アゾビス−2−メチルバレロニトリル、4,4’−アゾビス−4−シアノ吉草酸ジメチル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、1,1’−アゾビスシクヘキサンニトリル、2,2’−アゾビス−2−プロピルブチロニトリル、1,1’−アゾビス−1−クロロフェニルエタン、1,1’−アゾビス−1−シクロヘキサンカルボニトリル、1,1’−アゾビス−1−シクロへプタンニトリル、1,1’−アゾビス−1−フェニルエタン、1,1’−アゾビスクメン、4−ニトロフェニルアゾベンジルシアノ酢酸エチル、フェニルアゾジフェニルメタン、フェニルアゾトリフェニルメタン、4−ニトロフェニルアゾトリフェニルメタン、1,1’−アゾビス−1,2−ジフェニルエタン、ポリ(ビスフェノールA−4,4’−アゾビス−4−シアノペンタノエート)、ポリ(テトラエチレングリコール−2,2’−アゾビスイソブチレート)等のアゾ化合物類、1,4−ビス(ペンタエチレン)−2−テトラゼン、1,4−ジメトキシカルボニル−1,4−ジフェニル−2−テトラゼン等が挙げられる。
本発明のトナーに用いる着色剤としては、公知のものが使用できる。例えば顔料としては、カーボンブラック、酸化銅、黒色酸化チタン、黒色水酸化鉄、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭、さらに非磁性フェライト、磁性フェライト、マグネタイト等の磁性粉、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーンオキサレート、ローズベンガル、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー17、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3等を代表的なものとして例示することができる。
また、着色剤としては、染料を使用することも可能で、使用できる染料としては、塩基性、酸性、分散、直接染料等の各種染料、例えば、ニグロシン等があげられる。また、これらの単独もしくは混合し、更には固溶体の状態で使用できる。
これらの着色剤は、公知の方法で分散されるが、例えば、回転せん断型ホモジナイザーやボールミル、サンドミル、アトライター等のメディア式分散機、高圧対向衝突式の分散機等が好ましく用いられる。
なお、着色剤は、極性を有する界面活性剤を用い、前記ホモジナイザーによって水系に分散されるため、着色剤はトナー中での分散性の観点から選択される。着色剤の添加量は、結着樹脂100重量部に対して3〜50重量部添加することができる。
本発明のトナーに用いる離型剤の例としてはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類:加熱により軟化点を有するシリコーン類:オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等のような脂肪酸アミド類:カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等のような植物系ワックス:ミツロウのごとき動物系ワックス:モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等のような鉱物或いは石油系ワックス:などが挙げられ、さらにそれらの変性物が使用することができる。
離型剤は、水中にイオン性界面活性剤や高分子酸や高分子塩基などの高分子電解質とともに分散し、融点以上に加熱するとともに強い剪断をかけられるホモジナイザーや圧力吐出型分散機により微粒子化し、粒子径が1μm以下の離型剤粒子を含む離型剤分散液を作製することができる。
本発明のトナーの製造方法において、例えば、前記懸濁重合法における分散時の安定化、前記乳化重合凝集法における樹脂粒子分散液、着色剤分散液、及び離型剤分散液の分散安定を目的として界面活性剤を用いることができる。
上記界面活性剤としては、例えば硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系、せっけん系等のアニオン界面活性剤;アミン塩型、4級アンモニウム塩型等のカチオン界面活性剤;ポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系等の非イオン系界面活性剤;などが挙げられる。これらの中でもイオン性界面活性剤が好ましく、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤がより好ましい。
本発明のトナーにおいては、一般的にはアニオン系界面活性剤は分散力が強く、樹脂粒子、着色剤の分散に優れているため、離型剤を分散させるための界面活性剤としてはアニオン系界面活性剤を用いることが有利である。
非イオン系界面活性剤は、前記アニオン系界面活性剤又はカチオン系界面活性剤と併用されるのが好ましい。前記界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用して使用してもよい。
アニオン系界面活性剤の具体例としては、ラウリン酸カリウム、オレイン酸ナトリウム、ヒマシ油ナトリウム等の脂肪酸セッケン類;オクチルサルフェート、ラウリルサルフェート、ラウリルエーテルサルフェート、ノニルフェニルエーテルサルフェート等の硫酸エステル類;ラウリルスルホネート、ドデシルベンゼンスルホネート、トリイソプロピルナフタレンスルホネート、ジブチルナフタレンスルホネートなどのアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム;ナフタレンスルホネートホルマリン縮合物、モノオクチルスルホサクシネート、ジオクチルスルホサクシネート、ラウリン酸アミドスルホネート、オレイン酸アミドスルホネート等のスルホン酸塩類;ラウリルホスフェート、イソプロピルホスフェート、ノニルフェニルエーテルホスフェート等のリン酸エステル類;ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムなどのジアルキルスルホコハク酸塩類;スルホコハク酸ラウリル2ナトリウム等のスルホコハク酸塩類;などが挙げられる。
カチオン系界面活性剤の具体例としては、ラウリルアミン塩酸塩、ステアリルアミン塩酸塩、オレイルアミン酢酸塩、ステアリルアミン酢酸塩、ステアリルアミノプロピルアミン酢酸塩等のアミン塩類;ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジラウリルジメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ラウリルジヒドロキシエチルメチルアンモニウムクロライド、オレイルビスポリオキシエチレンメチルアンモニウムクロライド、ラウロイルアミノプロピルジメチルエチルアンモニウムエトサルフェート、ラウロイルアミノプロピルジメチルヒドロキシエチルアンモニウムパークロレート、アルキルベンゼントリメチルアンモニウムクロライド、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩類;などが挙げられる。
非イオン性界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンオクチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のアルキルフェニルエーテル類;ポリオキシエチレンラウレート、ポリオキシエチレンステアレート、ポリオキシエチレンオレート等のアルキルエステル類;ポリオキシエチレンラウリルアミノエーテル、ポリオキシエチレンステアリルアミノエーテル、ポリオキシエチレンオレイルアミノエーテル、ポリオキシエチレン大豆アミノエーテル、ポリオキシエチレン牛脂アミノエーテル等のアルキルアミン類;ポリオキシエチレンラウリン酸アミド、ポリオキシエチレンステアリン酸アミド、ポリオキシエチレンオレイン酸アミド等のアルキルアミド類;ポリオキシエチレンヒマシ油エーテル、ポリオキシエチレンナタネ油エーテル等の植物油エーテル類;ラウリン酸ジエタノールアミド、ステアリン酸ジエタノールアミド、オレイン酸ジエタノールアミド等のアルカノールアミド類;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート等のソルビタンエステルエーテル類;などが挙げられる。
界面活性剤の各分散液中における含有量としては、本発明を阻害しない程度であれば良く、一般的には少量であり、具体的には0.01〜10重量%程度の範囲であり、より好ましくは0.05〜5重量%の範囲であり、さらに好ましくは0.1〜2重量%程度の範囲である。含有量が0.01重量%未満であると、樹脂粒子分散液、着色剤分散液、離型剤分散液等の各分散液が不安定になり、そのため凝集を生じたり、また凝集時に各粒子間の安定性が異なるため、特定粒子の遊離が生じる等の問題があり、また、10重量%を越えると、粒子の粒度分布が広くなったり、また、粒子径の制御が困難になる等の理由から好ましくない。一般的には粒子径の大きい懸濁重合トナー分散物は、界面活性剤の使用量は少量でも安定である。
また、前記懸濁重合法等に用いる前記分散安定剤としては、難水溶性で親水性の無機微粉末を用いることができる。使用できる無機微粉末としては、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸3カルシウム(ヒドロキシアパタイト)、クレイ、ケイソウ土、ベントナイト等が挙げられる。これらの中でも炭酸カルシウム、リン酸3カルシウム等は微粒子の粒度形成の容易さと、除去の容易さの点で好ましい。
また、常温固体の水性ポリマー等も用いることができる。具体的には、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース系化合物、ポリビニルアルコール、ゼラチン、デンプン、アラビアゴム等が使用できる。
また、本発明のトナーには、必要に応じて帯電制御剤が添加されてもよい。帯電制御剤としては、公知のものを使用することができるが、アゾ系金属錯化合物、サリチル酸の金属錯化合物、極性基を含有するレジンタイプの帯電制御剤を用いることができる。湿式製法でトナーを製造する場合、イオン強度の制御と廃水汚染の低減との点で、水に溶解しにくい素材を使用するのが好ましい。なお、本発明におけるトナーは、磁性材料を内包する磁性トナー及び磁性材料を含有しない非磁性トナーのいずれであってもよい。
本発明のトナーに用いられるチタン化合物としては特に制限はないが、例えば酸化チタン、メタチタン酸等、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、等を挙げることができる。
特に、小粒径チタン化合物Aとしては、1次粒径が体積平均粒径で7〜40nmの酸化チタンを用いることが、良好な帯電性、トナー粒子内の電荷均一性、及び帯電性の環境安定性を得られる上、トナー、現像剤の流動性、定着後のトナー透明性に影響を与えない等の面からもより好ましい。
また、大粒径チタン化合物Aとしては、帯電制御特にトナー粒子−トナー粒子間、トナー粒子−キャリア間の電荷交換性、及び現像剤の攪拌、混合に対する表面状態変化を低減するとの観点から体積平均粒径が20〜300nmの酸化チタン、メタチタン酸から選ばれるチタン化合物を用いること望ましい。
チタン化合物Aとチタン化合物Bとの体積平均粒径(それぞれDA、DB)の間には、DA≦DBの関係があり、その好ましい範囲としてはDB−DA≧50nm、より好ましくはDB−DA≧100nm、更に好ましくはDB−DA≧200nmである。後述するようにこの体積平均粒径差があることによりチタン化合物の体積抵抗率による効果をより明確にすることができる。
チタン化合物Aとチタン化合物Bとの紛体抵抗率(それぞれRA、RB)の間には、RA≦RBかつRA≦12.0の関係が必要であって、その好ましい範囲はRB−RA≧0.5、より好ましくはRB−RA≧1.0、さらに好ましくはRB−RA≧2.0である。
小粒径チタン化合物AのRA≦12.0によりトナー粒子の表面における帯電量の偏在を減少させ、大粒径チタン化合物Bの体積抵抗率(紛体抵抗率)の高さによりRBによりトナー粒子−トナー流水間、トナー粒子−キャリア間の電荷交換性を向上させることができる。RA>RBの場合、トナー粒子の表面の電荷は表面に均一になる前に他のトナー粒子、キャリア等へ移動してしまうため、帯電量が上がらず、現像剤としても現像時にかぶりを生じやすくなる等の問題を起こる場合がある。
小粒径チタン化合物Aと大粒径チタン化合物Bとの含有量(それぞれWA、WB)の間には、0.15≦(WA/WB)≦3.0の関係を満たすことが好ましい。
本発明のトナーは、外添するチタン化合物のトナー粒子に対する付着力は下記条件AからCを満たすとより好ましい。
[条件A]超音波振動(出力20W、周波数:20kHz)を1分与えた場合、トナー粒子から脱落するチタン化合物の割合≦7重量%
[条件B]超音波振動(出力60W、周波数:20kHz)を30分与えた場合、脱落するチタン化合物の割合≦40重量%
[条件B]上記2条件による脱離にトナー粒子上に残留しているチタン化合物の割合≧50重量%
具体的に数式で示すと、上記付着力は下記条件a〜cを満たすことである。なお、WAはチタン化合物Aの含有量(重量%)、WBはチタン化合物Bの含有量(重量%)を示す。
[条件a]式:Pa≦7
[条件b]式:Pb≦40
[条件c]式:Pc≧50
[ここでaはトナー分散液中で超音波振動(出力20W、周波数:20kHz)を1分間与えた時にトナー粒子から脱離するチタン化合物量、bはトナー分散液中で超音波振動(出力60W、周波数:20kHz)を30分与えた時にトナー粒子から脱離するチタン化合物量、cはa及びbが脱離後にトナー粒子上に残留している微粒子量を示し、Pa=100×a/(WA+WB)、Pb=100×b/(WA+WB)、Pc=100×c/(WA+WB)である。]
一般的にトナーは現像・転写時に攪拌・摺擦・押圧などのストレスを受け、トナー粒子表面の外添剤は埋め込み、あるいは脱離によって、トナーに対する外添剤の付着状態は変化してしまう。これらの埋め込み、脱離などを制御することによって、良好な転写性を維持することができる。
本発明のトナーにおいては、帯電、電荷交換性に影響を与えない程度に他の外添剤を加えることもできる。他の外添剤の具体例としては、酸化アルミ、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化クロム、三酸化アンチモン、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、等の無機金属酸化物類が好ましく用いられ、また、酸化セリウム、二酸化マンガン等の研磨効果のある粒子を添加することもできる。
該外添剤微粒子の添加量はトナー粒子100重量部に対し、0.1〜1.0重量部の範囲であることが好ましい。また、大粒径金属酸化物微粒子の添加量は、トナー粒子100重量部に対し、0.5〜2.0重量部であることが好ましい。
外添剤微粒子については、表面処理することができる。より具体的には、ジメチルジメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)、メチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン等による疎水化処理をすることによって、トナー表面における外添剤の分散性が高くなり、前述のように帯電性、電荷交換性、更には粉体流動性等、を向上させる効果が大きくなる。
本発明のトナーには、さらに、クリーニング性維持向上、感光体磨耗低減等の目的より有機材料を添加しても良く、高級アルコール微粒子、脂肪酸、脂肪族アルコール、脂肪酸金属塩等の固体潤滑剤などを用いることもできる。
本発明のトナーは、トナー粒子及び外部添加剤としての金属酸化物微粒子等をヘンシェルミキサーあるいはVブレンダー等で混合することによって製造することができる。また、トナー粒子を湿式にて製造する場合は、湿式にて外添することも可能である。
(静電荷像現像用現像剤)
本発明の静電荷像現像用現像剤は、既述の本発明の静電荷像現像用トナーを含有する。すなわち、本発明の静電荷像現像用現像剤(以下、単に「現像剤」ということがある)は、以上で説明したトナーと下記キャリアとを混合することで製造される。
トナーとキャリアの帯電量の絶対値は30〜60μC/gであることが好適である。
本発明の現像剤におけるトナーとキャリアとの混合比(重量比)は、トナー:キャリア=1:99〜20:80程度の範囲であることが好ましく、3:97〜12:88の範囲であることがより好ましい。
本発明の現像剤に使用し得るキャリアとしては、特に制限はなく、公知のキャリアを用いることができる。例えば、芯材表面に樹脂被覆層を有する樹脂コートキャリアを挙げることができる。またマトリックス樹脂に磁性粉末などが分散された樹脂分散型キャリアであってもよい。
キャリアに使用される被覆樹脂・マトリックス樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルエーテル、ポリビニルケトン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、オルガノシロキサン結合からなるストレートシリコーン樹脂又はその変性品、フッ素樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ウレア樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
一般に、キャリアは適度な電気抵抗値を有することが好ましく、その抵抗調整のために、導電性微粉末を前記樹脂中に分散させることが好ましい。前記導電性微粉末としては、金、銀、銅といった金属やカーボンブラック、さらに酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム、酸化スズ、カーボンブラック等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
また、キャリアの芯材としては、鉄、ニッケル、コバルト等の磁性金属、フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物、ガラスビーズ等が挙げられるが、キャリアを磁気ブラシ法に用いるためには、磁性材料であることが好ましい。キャリアの芯材の体積平均粒径としては、10〜100μmの範囲であることが好ましく、25〜50μmの範囲であることがより好ましい。
キャリアの芯材の表面に樹脂被覆するには、前記被覆樹脂、及び必要に応じて各種添加剤を、適当な溶媒に溶解した被覆層形成用溶液により被覆する方法が採られる。溶媒としては、特に限定されるものではなく、使用する被覆樹脂、塗布適性等を勘案して適宜選択すればよい。
具体的な樹脂被覆方法としては、キャリアの芯材の粉末を被覆層形成用溶液中に浸漬する浸漬法、被覆層形成用溶液をキャリアの芯材表面に噴霧するスプレー法、キャリアの芯材を流動エアーにより浮遊させた状態で被覆層形成用溶液を噴霧する流動床法、ニーダーコーター中でキャリアの芯材と被覆層形成用溶液とを混合し、溶剤を除去するニーダーコーター法が挙げられる。
(画像形成方法)
以下に、本発明の画像形成方法について詳細に説明する。
本発明の画像形成方法は、少なくとも潜像担持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程と、少なくともトナーを含む現像剤を用い、前記潜像担持体表面に形成された静電潜像を現像してトナー現像像を形成する現像工程と、前記潜像担持体表面に形成されたトナー画像を記録媒体上に転写する工程と、記録媒体表面に転写されたトナー画像を熱定着する定着工程とを含むものであって、前記トナーとして、本発明の静電荷像現像用トナーを用いることを特徴とするものである。なお、トナー単独で現像剤として使用してもよいし、トナーとキャリアで構成される本発明の静電荷像現像用現像剤を使用しても同様の効果を得ることができる。
前記潜像形成工程とは、潜像担持体の表面を、帯電手段により一様に帯電した後、レーザー光学系やLEDアレイなどで潜像担持体に露光し、静電潜像を形成する工程である。前記帯電手段としては、コロトロン、スコロトロンなどの非接触方式の帯電器、及び、潜像担持体表面に接触させた導電性部材に電圧を印加することにより、潜像担持体表面を帯電させる接触方式の帯電器が挙げられ、いかなる方式の帯電器でもよい。しかし、オゾンの発生量が少なく、かつ耐刷性に優れるという効果を発揮するという観点から、接触帯電方式の帯電器が好ましい。前記接触帯電方式の帯電器においては、導電性部材の形状はブラシ状、ブレード状、ピン電極状、ローラー状等の何れでもよいが、ローラー状部材が好ましい。本発明の画像形成方法は、潜像形成工程においてなんら特別の制限を受けるものではない。
前記現像工程とは、潜像担持体表面に、少なくともトナーを含む現像剤層を表面に形成させた現像剤担持体を接触若しくは近接させて、前記潜像担持体表面の静電潜像にトナーの粒子を付着させ、潜像担持体表面にトナー画像(現像像)を形成する工程である。現像方式は、既知の方式を用いて行うことができるが、二成分現像剤による現像方式としては、カスケード方式、磁気ブラシ方式などがある。本発明の画像形成方法は、現像方式に関し、特に制限を受けるものではない。
前記転写工程とは、潜像担持体表面に形成されたトナー画像を、転写して転写画像を形成する工程である。潜像担持体からのトナー画像を紙等に転写する転写装置としては、従来のコロトロン、スコロトロン転写が挙げられるが、オゾン等の発生の少ない、弾性材料からなる導電性のバイアス転写ロールを用いる方法が挙げられる。転写ロールとしては、金属ロール表面をゴム層で被覆し、この表面ゴム層にフッ素処理したものが多く用いられている。また、この種の転写ロールに残留トナーなどが付着する事態を有効に回避するには、転写ロールに清掃用ブレードを接触配置するクリーニング装置が設けられる。ここで、清掃用ブレードとしては、転写ロールの表面被覆層であるフッ素処理膜を傷つけないように例えばウレタンゴム等の弾性体が用いられるが、転写ロール部材及びロールクリーニング手段に関し、特に制限を受けるものではない。尚、転写時には該バイアス転写ロールを潜像担持体に線圧が5g/cm以上の圧力で圧接して、用紙にトナー画像を転写する接触転写を行うものである。
特に、前記転写工程は、バイアスロールを用いて直接転写を行う工程であることがよい。このような、直接転写を行ってもトナー粒子間凝集による転写効率を低下させない画像形成方法を得ることができる。
前記定着工程とは、記録媒体表面に転写されたトナー画像を定着装置にて定着する工程である。定着装置としては、ヒートロールを用いる加熱定着装置が好ましく用いられる。加熱定着装置は、円筒状芯金の内部に加熱用のヒータランプを備え、その外周面に耐熱性樹脂被膜層あるいは耐熱性ゴム被膜層により、いわゆる離型層を形成した定着ローラと、この定着ローラに対し圧接して配置され、円筒状芯金の外周面あるいはベルト状基材表面に耐熱弾性体層を形成した加圧ローラあるいは加圧ベルトと、で構成される。未定着トナー画像の定着プロセスは、定着ローラと加圧ローラあるいは加圧ベルトとの間に未定着トナー画像が形成された記録媒体を挿通させて、トナー中の結着樹脂、添加剤等の熱溶融による定着を行う。本発明の画像形成方法においては、定着方式については特に制限を受けるものではない。
なお、本発明の画像形成方法において、フルカラー画像を作製する場合には、複数の潜像担持体がそれぞれ各色の現像剤担持体を有しており、その複数の潜像担持体及び現像剤担持体それぞれによる潜像形成工程、現像工程、転写工程からなる一連の工程により、同一の記録媒体表面に前記工程ごとの各色トナー画像が順次積層形成され、その積層されたフルカラーのトナー画像を、定着工程で熱定着する画像形成方法が好ましく用いられる。そして、前記静電荷像現像用現像剤を、上記画像形成方法に用いることにより、例えば、小型化、カラー高速化に適したタンデム方式においても、安定した現像、転写、定着性能を得ることができる。
トナー画像を転写する記録媒体としては、例えば、電子写真方式の複写機、プリンター等に使用される普通紙、OHPシート等が挙げられる。定着後における画像表面の平滑性をさらに向上させるには、前記記録媒体の表面もできるだけ平滑であることが好ましく、例えば、普通紙の表面を樹脂等でコーティングしたコート紙、印刷用のアート紙等を好適に使用することができる。
本発明の画像形成方法によると、画像ムラなどの画質欠陥を引き起こさせず、且つ高転写効率による高画質の画像を長期にわたって得ることが可能となる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、以下の説明において、特に断りのない限り、「部」はすべて「重量部」を意味する。
(粒度及び粒度分布測定方法)
粒度及び粒度分布測定について述べる。測定する粒子が2μm以上の場合、測定装置としてはコールターカウンターTA−II型(ベックマンーコールター社製)を用い、電解液はISOTON‐II(ベックマンーコールター社製)を使用した。
測定法としては分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5%水溶液2ml中に測定試料を0.5〜50mg加える。これを前記電解液100〜150ml中に添加した。
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1分間分散処理を行い、前記コールターカウンターTA−II型により、アパーチャー径として100μmアパーチャーを用いて2〜60μmの粒子の粒度分布を測定して体積平均分布、個数平均分布を求めた。測定する粒子数は50000であった。
また、トナー(トナー粒子)の粒度分布は以下の方法により求めた。測定された粒度分布を分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、粒度の小さいほうから体積累積分布を描き、累積16%となる体積平均粒径をD16と定義し、累積50%となる体積平均粒径をD50と定義する。さらに累積84%となる体積平均粒径をD84と定義する。
ここで、体積平均粒径は該D50であり、GSDは以下の式によって算出した。
式:GSD={(D50/D16)+(D84/D50)}/2
ま、測定する粒子が2μm未満の場合、レーザー回析式粒度分布測定装置(LA−700:堀場製作所製)を用いて測定した。測定法としては分散液となっている状態の試料を固形分で約2gになるように調整し、これにイオン交換水を添加して、約40mlにする。これをセルに適当な濃度になるまで投入し、約2分待って、セル内の濃度がほぼ安定になったところで測定する。得られたチャンネルごとの体積平均粒径を、体積平均粒径の小さい方から累積し、累積50%になったところを体積平均粒径とした。
なお、外添剤などの粉体を測定する場合は、界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5%水溶液50ml中に測定試料を2g加え、超音波分散機(1000Hz)にて2分分散して、試料を作製し、前述の分散液と同様の方法で、測定した。
(トナーの形状係数SF1測定方法)
トナー形状係数SF1は、スライドグラス上に散布したトナーの光学顕微鏡像をビデオカメラを通じてルーゼックス画像解析装置に取り込み、50個のトナーの最大長の2乗/投影面積(ML2/A)を計算し、平均値を求めることにより得られたものである。
(トナー、樹脂粒子の分子量、分子量分布測定方法)
本発明の静電荷象現像用トナーにおいて、特定の分子量分布は、以下の条件で行ったものである。GPCは「HLC−8120GPC、SC−8020(東ソー(株)社製)装置」を用い、カラムは「TSKgel、SuperHM−H(東ソー(株)社製6.0mmID×15cm)」を2本用い、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いた。実験条件としては、試料濃度0.5%、流速0.6ml/min.、サンプル注入量10μl、測定温度40℃、IR検出器を用いて実験を行った。また、検量線は東ソー社製「polystylene標準試料TSK standard」:「A−500」、「F−1」、「F−10」、「F−80」、「F−380」、「A−2500」、「F−4」、「F−40」、「F−128」、「F−700」の10サンプルから作製した。
(離型剤の融点、トナーのガラス転移温度の測定方法)
本発明のトナーに用いられる離型剤の融点及びトナーのガラス転移温度は、ASTMD3418−8に準拠して測定された主体極大ピークより求めた。
主体極大ピークの測定には、パーキンエルマー社製のDSC−7を用いることができる。この装置の検出部の温度補正はインジウムと亜鉛との融点を用い、熱量の補正にはインジウムの融解熱を用いる。サンプルは、アルミニウム製パンを用い、対照用に空パンをセットし、昇温速度10℃/minで測定を行った。
(トナー帯電量)
帯電量は、固有環境:25℃、55%RHの雰囲気下にトナー組生物、キャリヤの双方をそれぞれ24時間放置し、蓋付きガラスビンにTC(TC(wt%)=トナー重量÷(トナー重量+キャリア重量)×100)5wt%になるように、トナー組成物、キャリヤを採取し、それぞれの雰囲気下でターブラ攪拌を60分行い、攪拌された現像剤を25℃、55%RHの条件下で東芝社製TB200にて測定した。
また、実機評価試験における帯電量は、現像機中のマグスリーブ(現像剤担持体)表面の現像剤を0.3〜0.7g程度採取し、上記と同様25℃、55%RHの条件下で東芝社製TB200にて測定した。
(外添剤(金属酸化物微粒子)粉体抵抗率)
図1に示すように、測定試料3を厚み0.8mmとして下部電極4と上部電極2とで挟持し、上方より加圧しながらダイヤルゲージで厚みを測定し測定試料3の電気抵抗を高電圧抵抗計5で計測した。
具体的には、外部添加剤試料を100φ(直径100mm)の下部電極4に充填し、上部電極2をセットし、その上から3.43kgの荷重を加えダイヤルゲージで厚みを測定した。次に電圧1.03.8(V/cm)を印加し、電流値を読み取ることにより、紛体抵抗率を求めた。
(外添剤付着強度)
外部添加剤の付着強度は、次のようにして測定した。0.2%の界面活性水溶液40ml中にトナー粒子2gを添加し、トナー粒子が水溶液に浸るように十分に分散させる。この状態で周波数20kHzの超音波振動を所定の出力で所定の時間付与し、トナー粒子から脱離した外部添加剤を測定する。
下記の条件における脱離した外部添加剤量と超音波振動付与前に付着している外部添加剤量との比を算出した。表中、付着強度における「強」が条件(C)、「中」が条件(B)、「弱」が条件(A)に相当する。
条件(A):超音波振動(出力20W、周波数:20kHz)を1分与えた時にトナー粒子から脱離する外部添加剤量
条件(B)超音波振動(出力60W、周波数:20kHz)を30分与えた時にトナー粒子から脱離する外部添加剤量
条件(C):条件(A)及び条件(B)のストレスで脱離後にトナー粒子上に残留している外部添加剤量
(画像濃度)
画像濃度は、画像濃度計(X−Rite404A:X−Rite社製)を用いて測定した。
(キャリア体積固有抵抗)
キャリアの試料をセル(100mmφ、厚み1.0mm)の下部電極上に充填し、上部電極をセットし、その上から3.43kgの荷重を加えダイヤルゲージで厚みを測定した。次に、電圧を印加し、電流値を読み取ることにより、体積固有抵抗を求めた(図1参照)。
(トナー粒子の製造)
実施例におけるトナーは、以下の如き方法にて得られた。
凝集合一法においては、下記の樹脂微粒子、着色剤粒子分散液、離型剤粒子分散液をそれぞれ調製した。次いでこれらを所定量混合攪拌しながら、これに無機金属塩の重合体を添加、イオン的に中和させ上記各粒子の凝集体を形成し、所望のトナー粒子径到達前に樹脂微粒子を追添加し、トナー粒子径を得る。無機水酸化物で系内のpHを弱酸性から中性の範囲に調製後、当該樹脂微粒子のガラス転移温度以上に加熱し、合一融合せしめる。反応終了後、十分な洗浄・固液分離・乾燥の工程を経て所望のトナーを得る。
―樹脂微粒子分散液の調整―
・スチレン:370部
・nブチルアクリレート:30部
・アクリル酸:8部
・四臭化炭素:4部
・ドデカンチオール:24部
以上を混合溶解したものを非イオン性界面活性剤(ノニポール400:三洋化成社製)6部及びアニオン性界面活性剤(ネオゲンSC:第一工業製薬社製)10部をイオン交換水550部に溶解したものをフラスコ中で分散、乳化し10分間ゆっくりと攪拌・混合しながら、過硫酸アンモニウム4gを溶解したイオン交換水50部を投入した。
次いで充分に系内の窒素置換を十分に行った後、フラスコを攪拌しながらオイルバスで系内が70℃になるまでオイルバスで加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続した。これにより中心径152nm、固形分量40%、ガラス転移温度58℃、重量平均分子量(以降Mwと略す場合がある)11700のアニオン性の樹脂微粒子分散液を得た。
―着色剤分散液(1)の調整―
・カーボンブラック(モーガルL:キャボット社製):60部
・ノニオン性界面活性剤(ノニポール400:三洋化成社製):6部
・イオン交換水:240部
以上を混合して溶解したものを、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間攪拌し、その後、アルティマイザーにて分散処理して体積平均粒径が250nmである着色剤(カーボンブラック)粒子が分散された着色剤分散剤(1)を調製した。
―着色剤分散液(2)の調整―
・Cyan顔料(B15:3):60部
・ノニオン性界面活性剤(ノニポール400:三洋化成社製):5部
・イオン交換水:240部
以上を混合して溶解したものを、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間攪拌し、その後、アルティマイザーにて分散処理して体積平均粒径が250nmである着色剤(Cyan顔料)粒子が分散された着色剤分散剤(2)を調製した。
―離型剤分散液の調整―
・パラフィンワックス(HNP0190:日本精蝋社製、融点85℃):100部
・カチオン性界面活性剤(サニゾールB50:花王社製):5部
・イオン交換水:240部
以上を混合し、95℃に加熱して、丸型ステンレス鋼製フラスコ中でホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間分散した後、圧力吐出型ホモジナイザーで分散処理し、体積平均粒径が550nmである離型剤粒子が分散された離型剤分散液を調製した。
―トナー粒子(1)の作製―
・樹脂微粒子分散液:234部
・着色剤分散液(1):30部
・離型剤分散液:40部
・ポリ塩化アルミニウム:1.9部
・イオン交換水:600部
以上を丸型ステンレス製フラスコ中においてウルトラタラックスT50(IKA社製)で十分に混合・分散した。加熱用オイルバスでフラスコを攪拌しながら1℃/分で55℃まで加熱した。55℃で40分保持した後、体積平均粒径D50が5.0μmの凝集粒子が生成していることを確認した。
さらに加熱用オイルバスの温度を上げて56℃で2時間保持したところ、凝集粒子の体積平均粒径D50は6.1μmとなった。その後、この凝集粒子を含む分散液に34部の樹脂微粒子分散液を追加した後、加熱用オイルバスの温度を50℃にして30分間保持した。この凝集粒子を含む分散液に、1N水酸化ナトリウム液を加えることにより系のpHを7.0に調整した後、ステンレス製フラスコを密閉し、磁気シールを用いて攪拌を継続しながら88℃まで加熱し、4時間保持した。
冷却後、反応生成物を濾別し、イオン交換水で4回洗浄した後、凍結乾燥してトナー粒子(1)を作製した。トナー粒子(1)の体積平均粒径D50は6.5μm、形状係数SF1の平均値は133であった。
―トナー粒子(2)の作製―
トナー粒子(1)と同様の組成の材料を丸型ステンレス製フラスコ中においてウルトラタラックスT50(IKA社製)で十分に混合・分散後、加熱用オイルバスでフラスコを攪拌しながら1℃/分で55℃まで加熱した。55℃で25分保持した後、体積平均粒径D50が3.0μmの凝集粒子が生成していることを確認した。
さらに加熱用オイルバスの温度を上げて56℃で1.5時間保持したところ、凝集粒子の体積平均粒径D50は4.2μmとなった。その後、この凝集粒子を含む分散液に30部の樹脂微粒子分散液を追加した後、加熱用オイルバスの温度を50℃にして30分間保持した。この凝集粒子を含む分散液に、1N水酸化ナトリウム液を加えることにより系のpHを7.0に調整した後、ステンレス製フラスコを密閉し、磁気シールを用いて攪拌を継続しながら88℃まで加熱し、4時間保持した。
冷却後、反応生成物を濾別し、イオン交換水で4回洗浄した後、凍結乾燥してトナー粒子(2)を作製した。トナー粒子(2)の体積平均粒径D50は4.8μm、形状係数SF1の平均値は123であった。
―トナー粒子(3)の作製―
トナー粒子(1)と同様の組成の材料を丸型ステンレス製フラスコ中においてウルトラタラックスT50(IKA社製)で十分に混合・分散後、加熱用オイルバスでフラスコを攪拌しながら1℃/分で55℃まで加熱した。55℃で40分保持した後、体積平均粒径D50が5.0μmの凝集粒子が生成していることを確認した。
さらに加熱用オイルバスの温度を上げて56℃で3時間保持したところ、凝集粒子の体積平均粒径D50は6.9μmとなった。その後、この凝集粒子を含む分散液に47部の樹脂微粒子分散液を追加した後、加熱用オイルバスの温度を50℃にして30分間保持した。この凝集粒子を含む分散液に、1N水酸化ナトリウム液を加えることにより系のpHを7.0に調整した後、ステンレス製フラスコを密閉し、磁気シールを用いて攪拌を継続しながら88℃まで加熱し、4時間保持した。
冷却後、反応生成物を濾別し、イオン交換水で4回洗浄した後、凍結乾燥してトナー粒子(3)を作製した。トナー粒子(3)の体積平均粒径D50は7.5μm、形状係数SF1の平均値は140であった。
―トナー粒子(4)の作製―
トナー粒子(1)と同様の組成の材料を丸型ステンレス製フラスコ中においてウルトラタラックスT50(IKA社製)で十分に混合・分散後、加熱用オイルバスでフラスコを攪拌しながら1℃/分で55℃まで加熱した。55℃で40分保持した後、体積平均粒径D50が5.0μmの凝集粒子が生成していることを確認した。
さらに加熱用オイルバスの温度を上げて56℃で4時間保持したところ、凝集粒子の体積平均粒径D50は8.0μmとなった。その後、この凝集粒子を含む分散液に60部の樹脂微粒子分散液を追加した後、加熱用オイルバスの温度を50℃にして30分間保持した。この凝集粒子を含む分散液に、1N水酸化ナトリウム液を加えることにより系のpHを7.0に調整した後、ステンレス製フラスコを密閉し、磁気シールを用いて攪拌を継続しながら83℃まで加熱し、4時間保持した。
冷却後、反応生成物を濾別し、イオン交換水で4回洗浄した後、凍結乾燥してトナー粒子(4)を作製した。トナー粒子(4)の体積平均粒径D50は9.6μm、形状係数SF1の平均値は143であった。
―トナー粒子(5)の作製―
着色粒子分散液(1)の代わりに、着色粒子分散液(2)を用いた以外は、上記トナー粒子(1)と同様にしてトナー粒子(5)を作製した。このトナー粒子(5)の体積平均粒径D50は6.6μm、形状係数SF1の平均値は132であった。
(キャリアの製造)
トルエン17部、スチレン−メタクリレート共重合体(成分比:40/60)3部、及びカーボンブラック(R330:キャボット社製)0.2部を混合し、10分間スターラーで撹拌させて、カーボンブラックが分散した被覆層形成用溶液を調製した。次に、この被覆液とフェライト粒子(体積平均粒径:45μm)100部とを真空脱気型ニーダーに入れて、60℃において30分撹拌した後、さらに加温しながら減圧して脱気し、乾燥させることによりキャリアを作製した。このキャリアは、1000V/cmの電界印加時の体積固有抵抗値が1014Ωcmであった。
(静電荷像現像用現像剤1の作製)
・トナー粒子(1):100部
・アナターゼ型酸化チタン(体積平均粒径:130nm):0.3部
・メタチタン酸化合物(体積平均粒径:30nm):0.8部
上記成分を5リットルヘンシェルミキサーにより、周速30m/sで15分間ブレンドを行った後、45μmの目開きのシーブを用いて粗大粒子を除去し、トナーを作製した。また、上記キャリア100部と、このトナー6部と、をV−ブレンダーにより40rpmで20分間攪拌し、212μmの目開きを有するシーブで篩分することにより静電荷像現像用現像剤1を作製した。
(静電荷像現像用現像剤2の作製)
・トナー粒子(1):100部
・アナターゼ型酸化チタン(体積平均粒径:130nm):0.25部
・メタチタン酸化合物(体積平均粒径:30nm):0.7部

構成を上記成分とした以外は静電荷像現像用現像剤1と同様にして静電荷像現像用現像剤2を作製した。
(静電荷像現像用現像剤3の作製)
・トナー粒子(2):100部
・アナターゼ型酸化チタン(体積平均粒径:130nm):0.3部
・メタチタン酸化合物(体積平均粒径:30nm):0.7部
構成を上記成分とした以外は静電荷像現像用現像剤1と同様にして静電荷像現像用現像剤3を作製した。
(静電荷像現像用現像剤4の作製)
・トナー粒子(3):100部
・アナターゼ型酸化チタン(体積平均粒径:130nm):0.5部
・メタチタン酸化合物(体積平均粒径:30nm)1.0部
構成を上記成分とした以外は静電荷像現像用現像剤1と同様にして静電荷像現像用現像剤4を作製した。
(静電荷像現像用現像剤5の作製)
・トナー粒子(1):100部
・アナターゼ型酸化チタン(体積平均粒径:130nm):0.5部
・メタチタン酸化合物(体積平均粒径:30nm):1.1部
構成を上記成分とした以外は静電荷像現像用現像剤1と同様にして静電荷像現像用現像剤5を作製した。
(静電荷像現像用現像剤6の作製)
・トナー粒子(5):100部
・アナターゼ型酸化チタン(体積平均粒径:130nm):0.4部
・メタチタン酸化合物(体積平均粒径:30nm):0.9部
構成を上記成分とした以外は静電荷像現像用現像剤1と同様にして静電荷像現像用現像剤6を作製した。
(静電荷像現像用現像剤7の作製)
・トナー粒子(1):100部
・シリカ微粒子(体積平均粒径:12nm):1.9部
構成を上記成分とした以外は静電荷像現像用現像剤1と同様にして静電荷像現像用現像剤7を作製した。
(静電荷像現像用現像剤8の作製)
・トナー粒子(2):100部
・シリカ微粒子(体積平均粒径:12nm):0.5部
・シリカ微粒子(体積平均粒径:40nm):1.1部
構成を上記成分とした以外は静電荷像現像用現像剤1と同様にして静電荷像現像用現像剤8を作製した。
(静電荷像現像用現像剤9の作製)
・トナー粒子(1):100部
・アナターゼ型酸化チタン(体積平均粒径:130nm)0.5部
・ルチル型酸化チタン(体積平均粒径:15nm):1.8部
構成を上記成分とした以外は静電荷像現像用現像剤1と同様にして静電荷像現像用現像剤9を作製した。
(静電荷像現像用現像剤10の作製)
・トナー粒子(4):100部
・アナターゼ型酸化チタン(体積平均粒径:130nm):0.5部
・ルチル型酸化チタン(体積平均粒径:15nm):0.8部
構成を上記成分とした以外は静電荷像現像用現像剤1と同様にして静電荷像現像用現像剤10を作製した。
なお、作製した上記静電荷像現像用現像剤1乃至10の特性値を表1に示す。
(実施例1)
Docu print C2221(富士ゼロックス社製)改造機を用いて静電荷像現像用現像剤1の現像性及び転写性の評価を行った。評価内容及び基準を以下に、評価結果を表2に示す。本機は転写装置にバイアス転写ロールを有している。また、以下に評価内容及び基準を、表2に評価結果を示す。
(初期現像性及び転写性の評価)
高温高湿(30℃、80%RH)の環境下にて、単色モードで5cm×2cmのソリッドパッチを現像させ、感光体表面の現像トナー画像を、テープ表面の粘着性を利用して転写し、その重量(W1)を測定した。次に、同様の現像トナー像を、紙(J紙:富士ゼロックスオフィスサプライ社製)表面に転写させ、その転写画像の重量(W2)を測定した。これらより、下記式により転写効率を求め、転写性を評価した。また、現像性はこの時のW1の重量により評価した。
式:転写効率(%)=(W2/W1)×100
[現像性の評価基準]
・○:W1が4.5g/m2以上
・△:W1が4.0以上4.5g/m2未満
・×:W1が4.0g/m2未満
[転写性(転写効率)の評価基準]
・○:転写効率が90%以上
・△:転写効率が85%以上90%未満
・×:転写効率が85%未満
[転写ムラの評価基準]
・○:ハーフトーン画像に目視上ムラ無し
・△:ハーフトーン画像に目視上、ムラのようなものが見られるが、実用上は問題無し
・×:ハーフトーン画像に目視できる多数のムラ有り
(維持性の評価)
初期評価後に継続して50000枚の印字を行った後、上記同様に転写効率を求めた。その後初期の転写効率からの低下割合を下記式にて求め、以下の基準にて判断を行った。
式:転写効率維持性(%)=(印字後の転写効率)/(初期の転写効率)×100
[転写効率維持性の評価基準]
・○:転写効率が90%以上
・△:転写効率が85%以上90%未満
・×:転写効率が85%未満
[感光体ダメージの評価基準]
上記転写効率確認後に評価機内の感光体表面の目視観察を行った。
・○:大きなダメージは観察されず、問題無いレベル
・△:初期状態より劣化が観られるが、実使用上問題無いレベル
・×:コピー画像に影響が出るレベル
(実施例2)
A−color935(富士ゼロックス社製)改造機を用いて静電荷像現像用現像剤2の評価を行った。評価結果を表2に示す。なお、本機の転写装置はコロトロン方式による。
(実施例3〜6)
Docu print C2221(富士ゼロックス社製)改造機を用いて静電荷像現像用現像剤3〜6の評価を行った。評価結果を表2に示す。
(比較例1〜4)
Docu print C2221(富士ゼロックス社製)改造機を用いて静電荷像現像用現像剤7〜10の評価を行った。評価結果を表2に示す。
Figure 2005266560
Figure 2005266560
表2の結果から、2種のチタン化合物を外添してなるトナーであって、小粒径トナー(具体的には例えば4μm乃至8μm)を用いても、現像特性を損なうことなく、良好な転写性を長期に渡って維持することが可能である画像形成方法、静電荷現像用トナー及びその製造方法、並びに、現像剤を提供することできることがあわかる。
また、2種のチタン化合物を外添し、体積平均粒径及び帯電量が特定範囲に規定されたトナーは、バイアスロール転写方式を有すシステムにおいて、現像性、転写効率、転写ムラ等の初期特性及び転写効率維持性に優れたものであることもわかる。
紛体抵抗率を測定する方法を説明するための概略図である。
符号の説明
101 ガード電極
102 上部電極
103 測定試料
104 下部電極
105 試料保持リング
106 エレクトロメータ

Claims (3)

  1. 少なくともトナー粒子と外部添加剤とを含む静電潜像現像用トナーにおいて、
    前記外部添加剤は、チタン化合物A及びチタン化合物Bを含む2種の添加剤であり、
    前記トナー粒子は、体積平均粒径が4μm乃至8μm、かつ体積粒度分布を示すGSDが1.23以下であり、かつ形状係数SF1が110〜14であり、
    前記チタン化合物A及び前記該チタン化合物Bが以下の条件を満たすことを特徴とする静電潜像現像用トナー。
    条件(1):RA<RB
    条件(2):DA<DB
    条件(3):RA≦12.0
    (ここでRA及びRBは前記チタン化合物A及び前記チタン化合物Bの印加電圧1.03.8(V/cm)時における粉体抵抗率LogE(Ω・cm)、DA及びDBは前記チタン化合物A及び前記チタン化合物Bの体積平均粒径(nm)を示す。)
  2. 少なくとも潜像担持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程と、少なくともトナーを含む現像剤を用い、前記潜像担持体表面に形成された静電潜像を現像してトナー現像像を形成する現像工程と、前記潜像担持体表面に形成されたトナー画像を記録媒体上に転写する工程と、記録媒体表面に転写されたトナー画像を熱定着する定着工程と、を含む画像形成方法において、
    前記トナーは、少なくともトナー粒子と外部添加剤とを含み、
    前記トナー粒子は、体積平均粒径が4μm乃至8μm、かつ体積粒度分布を示すGSDが1.23以下であり、かつ形状係数SF1が110〜140であり、
    前記チタン化合物A及び前記該チタン化合物Bが以下の条件を満たすことを特徴とする画像形成方法。
    条件(1):RA<RB
    条件(2):DA<DB
    条件(3):RA≦12.0
    (ここでRA及びRBは前記チタン化合物A及び前記チタン化合物Bの印加電圧1.03.8(V/cm)時における粉体抵抗率LogE(Ω・cm)、DA及びDBは前記チタン化合物A及び前記チタン化合物Bの体積平均粒径(nm)を示す。)
  3. 少なくともトナー粒子及び外部添加剤を含むトナーと、キャリアと、で構成される静電潜像現像用現像剤において、
    前記トナーは、少なくともトナー粒子と外部添加剤とを含み、
    前記トナー粒子は、体積平均粒径が4μm乃至8μm、かつ体積粒度分布を示すGSDが1.23以下であり、かつ形状係数SF1が110〜140であり、
    前記チタン化合物A及び前記該チタン化合物Bが以下の条件を満たすことを特徴とする静電潜像現像用現像剤。
    条件(1):RA<RB
    条件(2):DA<DB
    条件(3):RA≦12.0
    (ここでRA及びRBは前記チタン化合物A及び前記チタン化合物Bの印加電圧1.03.8(V/cm)時における粉体抵抗率LogE(Ω・cm)、DA及びDBは前記チタン化合物A及び前記チタン化合物Bの体積平均粒径(nm)である。)
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