JPH09114126A - 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤および画像形成方法 - Google Patents

静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤および画像形成方法

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JPH09114126A
JPH09114126A JP7274006A JP27400695A JPH09114126A JP H09114126 A JPH09114126 A JP H09114126A JP 7274006 A JP7274006 A JP 7274006A JP 27400695 A JP27400695 A JP 27400695A JP H09114126 A JPH09114126 A JP H09114126A
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博 中沢
Chiaki Suzuki
千秋 鈴木
Yoshifumi Iida
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トナーの摩擦帯電性を低下させることなく安
定的に負帯電性を得ることができ、トナー追加時の帯電
の上昇が瞬時に起こり、トナーの環境依存性が改善さ
れ、さらに流動性、耐ケーキング性に優れた静電荷像現
像用負極性トナー、それを含む静電荷像現像剤およびそ
れを用いる画像形成方法を提供する。 【解決手段】静電荷像現像用トナーは、トナー粒子に、
BET比表面積が80以上、120m2 /g以下の酸化
チタン粒子(A)とBET比表面積が40以上、80m
2 /g未満の酸化チタン粒子(B)をA/B=0.2〜
10.0の割合で添加してなるものであって、該酸化チ
タン粒子の少なくとも1つがAl2 3 換算で0.1〜
2.0重量%のアルミニウムまたはAl2 3 被膜を有
し、さらに処理剤にて表面処理されてなることを特徴と
する。処理剤としては、アニオン界面活性剤、両性イオ
ン界面活性剤、シランカップリング剤、シリコーンオイ
ル、脂肪酸及び脂肪酸エステルから選ばれる化合物が使
用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法、静電記録
法において、静電潜像の現像のために使用する静電荷像
現像用乾式トナー、静電荷像現像剤および画像形成方法
に関する。
【0002】
【従来技術】電子写真法では、感光体に形成された静電
荷像を着色剤を含むトナーで現像し、得られたトナー像
を転写紙上に転写し、熱ロール等で定着し画像を得る。
また、他方感光体は再び静電荷像を形成するためにクリ
ーニングされる。このような電子写真法等で使用する乾
式現像剤は、結着樹脂中に着色剤を分散したトナーその
ものを用いる一成分現像剤と、そのトナーにキャリヤを
混合した二成分現像剤とに大別することができ、そして
これらの現像剤を用いてコピー操作を行う場合、プロセ
ス適合性を有するためには、現像剤が流動性、耐ケーキ
ング性、定着性、帯電性、クリーニング性に優れている
ことが必要である。そして、特に、流動性、耐ケーキン
グ性を高めるために、無機微粉末をトナーに添加するこ
とがしばしば行われている。しかしながら、無機微粉末
は帯電に大きな影響を与えてしまう。例えば、一般に使
用されるシリカ微粉末の場合、負極性が強く、特に低温
低湿下において負帯電性トナーの帯電を過度に増大させ
る。一方、高温高湿下においては水分を取り込んで帯電
性を減少させるため、両者の帯電性に大きな差を生じさ
せてしまうという問題があった。その結果、濃度再現不
良、背景カブリ、機内汚れによるコピー不良の原因とな
ることがあった。また、無機微粉末の分散性もトナー特
性に大きな影響を与え、分散が不均一な場合、流動性、
耐ケーキング性に所望の特性が得られなかったり、クリ
ーニングが不十分になって、感光体上にトナー固着等が
発生し、黒点状の画像欠陥、若しくは、画像部において
は白抜けなどの生じる原因となることがあった。
【0003】これらを改善する目的で無機微粉末を表面
処理したものを用いることが種々提案されている。例え
ば、特開昭46−5782号公報、特開昭48−473
45号公報、特開昭48−47346号公報にはシリカ
微粒子の表面を疎水化処理することが記載されている。
しかしながら、これらの無機微粉末を用いるだけでは環
境に対する帯電性、長期ストレスに対する帯電安定性、
感光体に対する2次障害等において十分な効果を得るこ
とはできない。
【0004】また、トナー粒子の負帯電性を緩和する方
法としては、アミノ変性シリコーンオイルで表面処理さ
れたシリカ微粒子を外添させる方法(特開昭64−73
354号公報)及びアミノシランおよび/またはアミノ
変性シリコンーンオイルで表面処理されたシリカ微粒子
を外添させる方法(特開平1−237561号公報)が
知られている。しかしながら、これらのアミノ化合物に
よる処理では、負帯電性トナーの過剰な帯電上昇は抑制
できるものの、シリカ微粉末自身の持つ環境依存性を十
分に改善することができない。すなわち、低温低湿下で
長時間使用後のシリカ微粒子の過剰な負帯電性を若干抑
制することができるが、高温高湿下での長時間使用にお
いても同様な電荷の中和が起こるため、相変わらず環境
依存性は改善されない。
【0005】一方、疎水性酸化チタン等の無機酸化物を
トナー粒子に外添する方法が提案されている。(特開昭
58−216252号公報、特開昭60−123862
号公報、特開昭60−238847号公報)。酸化チタ
ンは帯電レベルが低く、処理剤により帯電レベル、環境
依存性の制御が容易である。一般的には酸化チタンはイ
ルメナイト鉱石の硫酸法により酸化チタン結晶を取り出
す方法が知られている。しかしながら、これらは湿式法
により酸化チタンが形成され、加熱、焼成により得るた
めに、脱水縮合の結果生じる化学結合も当然存在し、既
存の技術ではこのような凝集粒子を再分散させることは
容易ではない。すなわち、微粉末として取り出した酸化
チタンは2次3次凝集を形成しており、トナーの流動性
向上効果もシリカに比べ著しく劣るものであった。特に
近年カラー等の高画質要求が市場では高まっており、ト
ナーの粒径を細かくし高画質を達成しようという試みが
なされているが、トナー粒子を細かくすることで粒子間
付着力が増え、益々トナーの流動性を悪化させるという
現象が生じ、この現象は顕著であった。
【0006】そこで、流動性向上と帯電の環境依存性の
両立を達成するために、疎水性酸化チタンと疎水性シリ
カの併用添加が試みられている(特開昭60−1367
55号公報)。この手法により、疎水性シリカおよび疎
水性酸化チタンのそれぞれの欠点が一時的には抑制され
るものの、分散状態によりいずれか一方の添加剤の影響
を受けやすい。特に維持性を考慮した際、トナー表面で
の分散構造を安定に制御することは困難であり、経時あ
るいは撹拌等のストレスにより疎水性シリカあるいは疎
水性酸化チタンのそれぞれの特徴が現れやすい。すなわ
ち、それぞれの欠点を長期にわたり安定的に制御するこ
とは困難であった。
【0007】次に疎水性アモルファス酸化チタンをトナ
ーに添加する方法が提案されている(特開平5−204
183号公報、特開平5−72797号公報)。アモル
ファス酸化チタンはCVD法を用いて、金属アルコキシ
ドあるいは金属ハライドを加水分解することにより得る
ことができる。[化学工学論文集(第18巻、第3号、
303〜307(1992)] しかしながら、このように加水分解法により得られた酸
化チタンは、帯電特性とトナー流動性向上の両立はでき
るものの、粒子内部に吸着水を多く有し、転写時にそれ
自身で感光体に残留する。すなわちアモルファス酸化チ
タンと感光体との付着力が強く、アモルファス酸化チタ
ンのみが転写されずに感光体上に残り、画像上の白点抜
けあるいはクリーニング時に硬い酸化チタンで感光体上
に傷を付ける等の欠点を有している。
【0008】また、一方では湿式法により酸化チタンを
生成する方法において、水系媒体中にてカップリング剤
を加水分解させ、酸化チタンの表面を処理し、凝集を抑
えた状態で酸化チタンを取り出し、トナーに添加する方
法が提案されている。(特開平5−188633号公
報) この手法にてシランカップリング処理を行うと、負帯電
トナーの帯電特性とトナー流動性向上が初期的には得ら
れるものの、撹拌によるトナーとキャリアの衝突、ある
いはトナーとブレードおよびスリーブとの摺擦により、
トナー表面に添加した酸化チタンの処理剤(シランカッ
プリング剤)が剥がれやすいとの問題を有している。そ
の結果として帯電特性も大きく変化することになる。す
なわち、この現象により現像剤寿命が著しく低下すると
いう欠点を有していた。このメカニズムは明確ではない
が酸化チタンは塩基性が弱く、これらカップリング剤と
表面反応は起こるものの、シリカ等の疎水化反応に比べ
非常に弱い結合を有するものであることに起因している
と推定される。一方、チタンカップリング剤は酸化チタ
ンと強い結合を有することが一般的に知られているが、
この手法では処理剤が水に溶解あるいは分散することが
必要であり、現状ではチタンカップリング剤タイプは鎖
長が長く、水に溶解しない系が多く、この処理は困難で
ある。また、唯一水に溶解する系はアミノ基含有タイプ
であり、帯電付与能力は正帯電であり、負帯電性トナー
には適さない等の欠点を有している。また、この手法で
作製された酸化チタンは、2次、3次凝集が少なくな
り、1次粒子の状態で酸化チタンがトナー上に存在する
ためか流動性は改善されるが、長期ストレスにおいて、
トナー上の酸化チタンの付着状態が初期の段階と大きく
相違してしまい、ランニングにおいて追加されるトナー
と帯電性が異なり、トナー同士の帯電が原因と思われる
帯電不良が発生し、機内汚れ、カブリ等の不具合を生じ
てしまう。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来の技術の実情に鑑みてなされたものである。すな
わち、本発明の目的は、トナーの摩擦帯電性を低下させ
ることなく安定的に負帯電性を得ることができ、トナー
追加時の帯電の上昇が瞬時に起こり、また、トナーの環
境依存性が改善され、さらにまた、流動性、耐ケーキン
グ性に優れた静電荷像現像用負極性トナーを提供するこ
とにある。本発明の他の目的は、感光体等を傷つけるこ
となく、画像欠陥の発生しにくい、優れた画質を得るこ
とができる静電荷像現像用負極性トナーを提供すること
にある。本発明のさらに他の目的は、上記静電荷像現像
用トナーを用いた静電荷像現像剤および画像形成方法を
提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成するべく鋭意研究を重ねた結果、BET比表面積
80〜120m2 /gの酸化チタン微粒子(A)とBE
T比表面積40〜80m2 /gの酸化チタン微粒子
(B)をそれぞれA/B=0.2〜10.0の割合でト
ナー粒子に添加させることにより、上記の目的が達成さ
れることを見出した。特に該酸化チタンの表面にAl2
3 換算0.1〜2.0%のアルミニウムまたはAl2
3 被膜を形成し、さらに処理剤で表面処理することに
よりその効果が顕著になることを見出した。また、該酸
化チタン同士の混合は、トナー外添混合時に行っても十
分効果が表れるが、特に酸化チタン微粒子の湿式状態
(表面処理する場合は処理後)で行うと、トナー流動性
およびトナー帯電分布に対して非常に大きな効果がある
ことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】本発明の静電荷像現像用トナーは、トナー
粒子に、BET比表面積が80以上、120m2 /g以
下の酸化チタン粒子(A)とBET比表面積が40以
上、80m2 /g未満の酸化チタン粒子(B)をA/B
=0.2〜10.0の割合で添加してなるものであっ
て、その酸化チタン粒子の少なくとも1つがAl2 3
換算で0.1〜2.0重量%のアルミニウムまたはAl
2 3 被膜を有し、さらに処理剤にて表面処理されてな
ることを特徴とする。
【0012】本発明の静電荷像現像剤は、樹脂被覆キャ
リアとトナーからなり、そしてトナーが、トナー粒子
に、BET比表面積が80以上、120m2 /g以下の
酸化チタン粒子(A)とBET比表面積が40以上、8
0m2 /g未満の酸化チタン粒子(B)をA/B=0.
2〜10.0の割合で添加してなり、かつ該酸化チタン
粒子の少なくとも1つがAl2 3 換算で0.1〜2.
0重量%のアルミニウムまたはAl2 3 被膜を有し、
さらに処理剤にて表面処理されてなることを特徴とす
る。
【0013】また、本発明の画像形成方法は、静電潜像
保持体上に静電潜像を形成する工程、該静電潜像保持体
の静電潜像を静電潜像担持体に対向して設けられた現像
剤担持体上の現像剤により現像する工程、該形成された
トナー像を転写体上に転写する工程を有するものであっ
て、現像剤として、トナー粒子と、BET比表面積が8
0以上、120m2 /g以下の酸化チタン(A)とBE
T比表面積が40以上、80m2 /g未満の酸化チタン
(B)をA/B=0.2〜10.0の割合で添加してな
り、かつ該酸化チタン粒子の少なくとも1つがAl2
3 換算で0.1〜2.0重量%のアルミニウムまたはA
2 3 被膜を有し、さらに処理剤にて表面処理されて
なるトナーを含有するものを用いることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳細
に説明する。本発明において、トナー粒子としては、結
着樹脂と着色剤を主要成分として構成される公知のもの
が使用される。使用される結着樹脂としては、スチレ
ン、クロロスチレン等のスチレン類、エチレン、プロピ
レン、ブチレン、イソプレン等のモノオレフィン類、酢
酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸
ビニル等のビニルエステル類、アクリル酸メチル、アク
リル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシ
ル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタク
リル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチ
ル、メタクリル酸ドデシル等のα−メチレン脂肪族モノ
カルボン酸エステル類、ビニルメチルエーテル、ビニル
エチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエー
テル類、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、
ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類等の単
独重合体、あるいはそれらの共重合体を例示することが
でき、特に代表的な結着樹脂としては、ポリスチレン、
スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−メ
タクリル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニト
リル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレ
ン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン等をあげることができる。更に、ポリエステル、
ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリア
ミド、変性ロジン、パラフィンワックス等をあげること
ができる。
【0015】また、トナーの着色剤としては、マグネタ
イト、フェライト等の磁性粉、カーボンブラック、銅フ
タロシアニン系シアン色材、アゾ系イエロー色材、アゾ
系マゼンタ色材、キナクリドン系マゼンタ色材等の公知
の着色剤をあげることができ、色材の具体例としては、
アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロー、
ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリ
ンイエロー、メチレンブルークロリド、フタロシアニン
ブルー、マラカイトグリーンオキサレート、ランプブラ
ック、ローズベンガル、C.I.ピグメント・レッド4
8:1、C.I.ピグメント・レッド12:2、C.
I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント
・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー12、
C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメ
ント・ブルー15:3等を代表的なものとして例示する
ことができる。
【0016】また、本発明におけるトナーは、必要に応
じて帯電制御剤を添加してもよい。帯電制御剤として
は、公知のものを使用することができるが、アゾ系金属
錯化合物、サリチル酸の金属錯化合物、極性基を含有し
たレジンタイプの帯電制御剤を用いることができる。更
にまた、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレ
ン等のワックス類をオフセット防止剤として添加しても
よい。本発明におけるトナー粒子は磁性材料を内包する
磁性トナーおよび磁性材料を含有しない非磁性トナーの
いずれであってもよい。本発明におけるトナー粒子母体
の調製方法は、従来の混練、粉砕、分級による方法、あ
るいは重合による方法によって行ってもよい。トナー粒
子の形状は、不定型、あるいは球形を呈していてもよ
い。トナー粒子の大きさは、一般に平均粒径3〜15μ
mの範囲にあるものが好ましく使用できる。
【0017】本発明において、上記トナー粒子に外添剤
として添加される酸化チタン微粒子は、BET比表面積
が80以上、120m2 /g以下(好ましくはBET比
表面積80〜100m2 /g)の酸化チタン粒子(A)
とBET比表面積が40以上、80m2 /g未満(好ま
しくは40〜60m2 /g)の酸化チタン粒子(B)と
よりなり、そしてそれらがA/B=0.2〜10.0
(好ましくは0.5〜5.0)の割合で配合されたもの
であって、その酸化チタン粒子の少なくとも一方の粒子
表面にAl2 3 換算で0.1〜2.0重量%のアルミ
ニウムまたはAl2 3 (アルミナ)被膜が形成され、
さらに処理剤によって表面処理されてなるものが使用さ
れる。
【0018】本発明において、外添剤として添加される
酸化チタン微粒子の粒度分布が、トナー特性、特に流動
性と長期ストレスにおけるトナー追加性および帯電安定
性との両者に対して影響を与えることが判明したが、B
ET比表面積が80以上、120m2 /g以下の酸化チ
タン粒子(A)とBET比表面積が40以上、80m2
/g未満の酸化チタン粒子(B)とをA/B=0.2〜
10.0の割合で添加すると、本来相反する特性であっ
て両立させることが困難であった流動性と長期ストレス
におけるトナー追加性および帯電安定性との両者が改善
される。そのメカニズムは明確でないが、次のように推
測される。酸化チタン粒子の粒径を小さくすると、トナ
ー粒子上の酸化チタン粒子のカバッレジが上がる等の理
由により、接触面積および単位面積当たりの非静電的付
着力が小さくなる。その結果、トナー同士の非静電的付
着力が弱まり、流動性が向上すると思われる。しかし、
流動性は向上するが、長期ストレスにおけるトナー追加
性と帯電安定性が極端に悪くなってしまう。これは、酸
化チタン粒子の粒径が小さくなることにより、コピー機
内のストレスが主原因と思われるトナー粒子上の酸化チ
タン粒子の付着状態変化(主に酸化チタン粒子のトナー
粒子母体への埋まり込み)が生じるため、帯電変化が起
こり(主に低下)、追加されるトナーと異帯電となり、
トナー粒子同士が帯電するために生じると推測する。と
ころが、BET比表面積80〜120m2 /gの酸化チ
タン微粒子(A)とBET比表面積40〜80m2 /g
の酸化チタン微粒子(B)をA/B=0.2〜10.0
の割合でトナーに添加した時のみ、上記の相反する特性
を両立させることができ、それ以外の場合、例えば、B
ET比表面積40〜120m2 /gの範囲の酸化チタン
一種のみを添加した場合には、両者の特性を改善するこ
とはできない。
【0019】さらにまた、これらの相反する特性を両立
させるためには、この2種の酸化チタン微粒子の混合
を、トナー外添工程において混合するよりも、酸化チタ
ンのコアの生成時(表面処理を行う時の前工程)の湿式
の状態で行うのがより好ましい。そのメカニズムは未だ
明確になっていないが、湿式の状態で混合することによ
り、両者の均一混合性の上昇、すなわちトナー粒子表面
での均一分散向上効果と目的とする酸化チタン微粒子の
粒度分布が優れたものになるからと推測される。
【0020】また、本発明においては、酸化チタン粒子
の少なくとも一つにおいて、形成されるアルミニウムま
たはアルミナ被膜は、Al2 3 換算で0.1〜2.0
重量%の範囲であることが必要であり、それによって本
発明の前記目的を達成することができる。Al2 3
算0.1重量%未満の場合は、その効果が弱められ、A
2 3 換算2.0重量%を越える場合には、アルミニ
ウムの+帯電性が機能し、負極性トナーの帯電性を低下
させてしまう。
【0021】また、上記アルミニウムまたはアルミナ被
膜が形成された酸化チタン微粒子の少なくとも一種の粒
子表面は、更に処理剤として、アニオン界面活性剤、両
性イオン界面活性剤、シランカップリング剤、シリコー
ンオイル、脂肪酸、脂肪酸エステルの少なくともいずれ
か一種の化合物で表面処理されることが必要である。そ
れにより酸化チタン微粒子における表面処理剤の剥がれ
が長期ストレス下においても発生せず、安定な負帯電性
能を得ることができる。
【0022】本発明において、酸化チタン微粒子にアル
ミニウムまたはアルミナ被膜を形成することにより、処
理剤の剥がれが抑制されるメカニズムは明確ではない
が、次のように推測される。酸化チタン微粒子表面に、
まずアルミニウムまたはアルミナ被膜を形成すると、ア
ルミナの等電点が比較的高いため中性付近で表面電荷は
+になっている。その状態のものに、アニオン界面活性
剤、両性イオン界面活性剤、シランカップリング剤、シ
リコーンオイル、脂肪酸、脂肪酸エステルの少なくとも
いずれか一種の化合物を加えると、それらの化合物が配
向吸着されて酸化チタン微粒子表面が親油化する。更に
熱を加えることにより結合等はより強いものとなり、表
面処理剤の剥がれが抑制されるものと推測される。
【0023】本発明において、アルミニウムまたはアル
ミナ被膜の形成は、水溶液中または溶媒中で、塩化アル
ミニウム、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム等を添
加し、酸化チタン微粒子を浸漬、乾燥する方法、あるい
は含水アルミナ、含水アルミナ−シリカ、含水アルミナ
−チタニア、含水アルミナ−チタニア−シリカ、または
含水アルミナ−チタニア−シリカ−酸化亜鉛を添加し、
その水溶液に酸化チタン微粒子を浸漬し、乾燥する方法
によって容易に実施することができる。また、酸化チタ
ン微粒子の処理剤による表面処理は、上記の被膜形成処
理を行い、再度湿式粉砕、分級した後に、アニオン界面
活性剤、両性イオン界面活性剤、シランカップリング
剤、シリコーンオイル、脂肪酸、脂肪酸エステルの少な
くともいづれか一種の化合物で再度水溶液中、あるいは
溶媒中で処理を行い、濾過、洗浄、乾燥、粉砕にて処理
酸化チタン微粒子を得ることができる。また、アルミニ
ウムまたはアルミナ被膜の形成とアニオン界面活性剤、
両性イオン界面活性剤、シランカップリング剤、シリコ
ーンオイルの少なくともいづれか一種の化合物で処理を
する工程を同時に行うことも可能である。しかしなが
ら、乾燥に際しての温度制御が重要であり、80〜20
0℃の温度範囲に制御して乾燥するの好ましい。すなわ
ち、80℃以下では表面処理剤の結合力が弱く、200
℃以上では再結合を発生して酸化チタン微粒子の凝集体
が形成されるようになる。
【0024】本発明で使用される処理剤については、ア
ニオン界面活性剤としては、カルボン酸型、硫酸エステ
ル型、スルホン酸型、リン酸エステル型のいずれのタイ
プのものでも使用することが可能である。具体的には脂
肪酸塩、ロジン酸塩、ナフテン酸塩、エーテルカルボン
酸塩、アルケニルコハク酸塩、N−アシルサルコシン
塩、N−アシルグルタミン酸塩、硫酸第一アルキル塩、
硫酸第二アルキル塩、硫酸アルキルポリオキシエチレン
塩、硫酸アルキルフェニルポリオキシエチレン塩、硫酸
モノアシルグリセリン塩、アシルアミノ硫酸エステル
塩、硫酸化油、硫酸化脂肪酸アルキルエステル、α−オ
レフィンスルホン酸塩、第二アルカンスルホン酸塩、α
−スルホ脂肪酸塩、アシルイセチオン酸塩、N−アシル
−N−メチルタウリン酸、ジアルキルスルホコハク酸
塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレ
ンスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホ
ン酸塩、石油スルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、リ
ン酸アルキル塩、リン酸アルキルポリオキシエチレン
塩、リン酸アルキルフェニルポリオキシエチレン塩、ペ
ルフルオロアルキルカルボン酸塩、ペルフルオロアルキ
ルスルホン酸塩、ペルフルオロアルキルリン酸エステル
をあげることができる。
【0025】また両性イオン界面活性剤とは、分子構造
内にカチオン基とアニオン基と両者を併せもっている界
面活性剤であって、分子構造内では電荷の分離がある
が、分子全体としては電荷を持たない物質を意味するも
のであって、具体的には、例えば、N−アルキルニトリ
ロトリ酢酸、N−アルキルジメチルベタイン、α−トリ
メチルアンモニオ脂肪酸、N−アルキル−β−アミノプ
ロピオン酸塩、N−アルキル−β−イミノビプロピオン
酸塩、N−アルキルオキシメチル−N,N−ジエチルベ
タイン、N−アルキル−N,N−ジアミノエチルグリシ
ン塩酸塩、2−アルキルイミダゾリンの誘導体、N−ア
ルキルスルホベタイン、N−アルキルヒドロキシスルホ
ベタイン、N−アルキルタウリン塩、レシチン、ペルフ
ルオロアルキルスルホンアミドアルキルベタインをあげ
ることができる。
【0026】次にシランカップリング剤としては、クロ
ロシラン、アルコキシシラン、シラザン、特殊シリル化
剤のいずれのタイプを使用することも可能である。具体
的には、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシ
ラン、トリメチルクロロシラン、フェニルトリクロロシ
ラン、ジフェニルジクロロシラン、テトラメトキシシラ
ン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシ
ラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメト
キシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリエトキ
シシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエ
トキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、イソブチ
ルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ヘ
キサメチルジシラザン、N,O−(ビストリメチルシリ
ル)アセトアミド、N,N−ビス(トリメチルシリル)
ウレア、tert−ブチルジメチルクロロシラン、ビニ
ルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニ
ルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルト
リメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキ
シル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピル
メチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリ
メトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラ
ンをあげることができる。
【0027】さらに、シリコーンオイルとしては、スト
レートシリコーンオイルおよび変性シリコーンオイルを
用いることができる。具体的にはジメチルシルコーンオ
イル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、メチル
フェニルシリコーンオイル、環状ジメチルシリコーンオ
イル、エポキシ変性シリコーンオイル、カルボキシル変
性シリコーンオイル、カルビノール変性シリコーンオイ
ル、メタクリル変性シリコーンオイル、メルカプト変性
シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイ
ル、メチルスチリル変性シリコーンオイル、アルキル変
性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイルを代
表的なものとして例示することができる。
【0028】脂肪酸としては、ラウリン酸、ステアリン
酸、ミリスチン酸、パルミチン酸等で代表される飽和直
鎖および分枝鎖脂肪酸、モノエン脂肪酸、ポリエン脂肪
酸等の不飽和脂肪酸、ヒドロキシ脂肪酸、2塩基性カル
ボン酸、ケト酸、エポキシ酸、フラン酸、環状脂肪酸等
を用いることができる。脂肪酸エステルとしては、ラウ
リン酸メチル、ミリスチン酸メチル、パルミチン酸メチ
ル、ステアリン酸メチル、やし油脂肪酸メチル、ミリス
チン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ステアリン
酸オクタデシル、オレイン酸オレイル等に代表される1
価アルコール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステ
ル、グリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エス
テル等で代表される多価アルコール脂肪酸エステル等が
あげられる。しかしながら、本発明における表面処理剤
は、上記した化合物に限定されるものではない。
【0029】また上記表面処理剤の処理量は、酸化チタ
ンの一次粒子径により異なるが、一般的にはアルミニウ
ムまたはアルミナ被膜が形成された酸化チタン微粒子に
対して、2〜50重量%、好ましくは5〜20重量%の
範囲である。ただし、上記表面処理剤による酸化チタン
微粒子の表面処理は、トナーの負極性帯電付与、環境依
存性の改善およびトナー流動性向上を目的とするもので
あって、処理量は、下地アルミニウムまたはアルミナ被
膜量との兼ね合いから、上記の目的が達成されるように
適宜調整して設定される。
【0030】本発明において、上記表面処理酸化チタン
微粒子は、トナー粒子に添加し、混合されるが、混合
は、例えばV型ブレンダーやヘンシェルミキサーやレデ
ィゲミキサー等の公知の混合機によって行うことができ
る。また、この際必要に応じて種々の添加剤を添加して
もよい。これらの添加剤としては、他の流動化剤やポリ
スチレン微粒子、ポリメチルメタクリレート微粒子、ポ
リフッ化ビニリデン微粒子等のクリーニング助剤もしく
は転写剤等があげられる。表面処理酸化チタン微粒子の
添加量は、トナー全量に対して0.1〜5重量%の範囲
が好ましい。
【0031】本発明において、上記表面処理酸化チタン
微粒子のトナー表面への付着状態は、単に機械的な付着
であってもよいし、表面にゆるく固着されていてもよ
い。また、表面処理酸化チタン微粒子は、一部凝集体と
なって被覆されていてもよいが、単層粒子状態で被覆さ
れているのが好ましい。
【0032】上記のようにして、表面処理酸化チタン微
粒子が添加された本発明の静電荷像現像用トナーは、磁
性粉を含有する磁性一成分現像剤として、あるいは磁性
粉を含有させないで着色剤を用いた非磁性一成分現像剤
として、あるいはキャリアを用いる二成分現像剤として
用いることができる。二成分現像剤として使用する場合
においては、予めトナー粒子に添加せずに、トナーとキ
ャリアとを混合する際に添加して、トナーとキャリアと
の混合と同時に表面処理してもよい。
【0033】本発明において、二成分現像剤として使用
する場合におけるキャリアとしては、鉄粉、ガラスビー
ズ、フェライト粉、ニッケル粉、マグネタイト粉、或い
はそれらの表面に樹脂コーティングを施したもの、或い
は樹脂と帯電制御剤等を磁性材料と練り込み、粉砕、分
級を行い得られた樹脂分散型キャリアを用いることがで
きる。通常平均粒径20〜120μm程度のものが使用
できる。また、キャリアの表面を被覆する樹脂として
は、シリコーン樹脂、フッ素含有樹脂、スチレンアクリ
ル樹脂、エポキシ樹脂、アルキレン樹脂等が使用でき
る。
【0034】樹脂被覆層を有するキャリアには、芯材粒
子と被覆用樹脂をトルエン等の溶剤に入れて分散混合
し、加熱することによって製造することができる。この
場合、被覆用樹脂を常温で処理芯材粒子と混合した後、
溶融開始点以上に加熱するか、または芯材粒子のみを樹
脂の溶融開始点以上に加熱した状態で添加することが可
能である。製造装置としては、加熱型ニーダー、加熱型
ヘンシェルミキサー、UMミキサー、プラネタリーミキ
サー等を使用することができる。
【0035】上記のようにして被覆された芯材粒子は、
そのままキャリアとして利用することができるが、さら
に他の樹脂を溶融被覆したり、或いは溶剤に溶解した他
の樹脂を溶液コートして、積層構造の樹脂被覆キャリア
として使用することもできる。
【0036】本発明の画像形成方法は、静電潜像保持体
上に静電潜像を形成する工程、該静電潜像保持体上の静
電潜像を静電潜像保持体に対向して設けられた現像剤担
持体上の現像剤により現像する現像工程、形成されたト
ナー像を転写体上に転写する工程を有するものであっ
て、現像工程において、上記の静電荷像現像用トナーが
使用される。静電潜像保持体としては、電子写真感光
体、誘電記録体等が使用され、公知の方法により静電潜
像が形成される。形成された静電潜像は、上記の静電荷
像現像用トナーによって現像されるが、静電荷像現像用
トナーを含む現像剤を、静電潜像保持体に対向して配置
された現像剤担持体上に保持させる。現像剤担持体とし
ては、例えば、回転可能な非磁性スリーブ内に、マグネ
チックロールが固定設置されたものが使用され、静電潜
像保持体に対向するように配設する。静電潜像保持体上
に形成されたトナー像は、次いで転写体上に公知の工程
によって転写される。
【0037】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。なお、以下の説明において、特に断りのない限
り、「部」はすべて「重量部」を意味する。
【0038】酸化チタンは、イルメナイトを鉱石として
用い、硫酸に溶解させて鉄分を分離し、TiOSO4
加水分解して酸化チタンを生成させる湿式沈降法を用い
ることにより、以下の調製法で作製した。この調製法の
キー技術は、加水分解と核生成のための分散調整および
水洗であり、特に分散処理におけるpHの調整(酸によ
る中和)、スラリー濃度の調整は、後の酸化チタンの一
次粒子径を決めるものであり、高いレベルの制御が必要
である。
【0039】なお、以下の外添剤におけるアルミナ換算
被膜量および処理剤量の測定方法は、次の通りである。 [アルミナ換算被膜量] (1)未処理酸化チタン微粒子に未処理アルミナ微粒子
を混合し、標準サンプルを作成した。(アルミナ含有
量、0.5、1.0および1.5重量%) (2)サンプル一定量をセルに採り、螢光X線(理研シ
ステム3370)を用い検量線を作成した。 (3)処理サンプルを標準サンプルと同量をセルに採
り、螢光X線を用いて定量した。
【0040】[処理剤(アニオン界面活性剤、両性イオ
ン界面活性剤、シランカップリング剤、シリコーンオイ
ル)量の測定] (1)未処理酸化チタン微粒子に乾式にてそれぞれの処
理剤を処理し、100%処理されていると仮定し、標準
サンプルを作成した。(処理量5、10、20、50お
よび100重量%) (2)サンプル一定量をセルに採り、螢光X線(理研シ
ステム3370)を検量線をした。 (3)処理サンプルを標準サンプルと同量をセルに採
り、特徴のある元素に着目し、螢光X線を用い定量し
た。(例として、Si、F)
【0041】外添剤A−1の調製 上記手法で制御されたBET比表面積95m2 /gの酸
化チタン微粒子を焼成した後に、湿式粉砕を行い、粗大
粒子をカットした後、濾過、水洗、100℃にて乾燥を
行い、乾式にて粉砕することにより外添剤A−1を得
た。
【0042】外添剤A−2の調製 上記手法で制御されたBET比表面積95m2 /gの酸
化チタン微粒子を焼成した後に、湿式粉砕を行い、粗大
粒子をカットした後、含水アルミナ稀薄溶液を添加し、
濾過を行い100℃にて乾燥することにより、アルミナ
被覆酸化チタンを得た。次に再度水溶液中において湿式
粉砕を行い、粗大粒子をカットし、イソブチルトリメト
キシシランで処理した後、濾過、水洗、100℃にて乾
燥を行い、乾式にて粉砕することにより外添剤A−2を
得た。(アルミナ換算被膜量=0.5%、イソブチルト
リメトキシシラン量=10%)
【0043】外添剤A−3の調製 上記手法で制御されたBET比表面積95m2 /gの酸
化チタン微粒子を焼成した後に、湿式粉砕を行い、粗大
粒子をカットした後に硫酸アルミニウムを加え、引続き
アルコールに溶解させたペルフルオロアルキルスルホン
酸アンモニウム(C8 17SO3 NH4 )を加え、濾
過、水洗、乾燥100℃を行い、乾式にて粉砕すること
により外添剤A−3を得た。(アルミナ換算被膜量=
1.0%、ペルフルオロアルキルスルホン酸量=20
%)
【0044】外添剤A−4の調製 ペルフルオロアルキルスルホン酸アンモニウムに代え、
ペルフルオロアルキルスルホンアミドエチルベタイン
(C1225SO2 NH(C2 4 )N(CH32
2 COO)を用いた以外は、外添剤A−3と同手法
にて調製して外添剤A−4を得た。(アルミナ換算被膜
量=0.5%、ペルフルオロアルキルスルホンアミドエ
チルベタイン量=20%)
【0045】外添剤A−5の調製 上記手法で制御されたBET比表面積95m2 /gの酸
化チタン微粒子を焼成した後に、湿式粉砕を行い、粗大
粒子をカットした後、pH調整を行い、イソブチルトリ
メトキシシランで処理した後、濾過、水洗、100℃に
て乾燥を行い、乾式にて粉砕することにより外添剤A−
5を得た。(イソブチルトリメトキシシラン量=10
%)
【0046】外添剤A−6の調製 上記手法で制御されたBET比表面積95m2 /gの酸
化チタン微粒子を焼成した後に、乾式手法にて(スプレ
ードライを用い)メチルハイドロジェンシリコーンオイ
ルを噴霧し、150℃の熱を加え処理し、乾式にて粉砕
することにより外添剤A−6を得た。(メチルハイドロ
ジェンシリコーンオイル量=20%)
【0047】外添剤B−1の調製 上記手法で制御されたBET比表面積50m2 /gの酸
化チタン微粒子を焼成した後に、湿式粉砕を行い、粗大
粒子をカットした後、含水アルミナ稀薄溶液を添加し、
濾過を行い100℃にて乾燥することにより、アルミナ
被覆酸化チタンを得た。次に再度水溶液中において湿式
粉砕を行い、粗大粒子をカットし、イソブチルトリメト
キシシランで処理した後、濾過、水洗、100℃にて乾
燥を行い、乾式にて粉砕することにより外添剤B−1を
得た。(アルミナ換算被膜量=0.5%、イソブチルト
リメトキシシラン量=10%)
【0048】外添剤B−2の調製 上記手法で制御されたBET比表面積50m2 /gの酸
化チタン微粒子を焼成した後に、湿式粉砕を行い、粗大
粒子をカットした後に硫酸アルミニウムを加え、引続き
アルコールに溶解させたペルフルオロアルキルスルホン
酸アンモニウム(C8 17SO3 NH4 )を加え、濾
過、水洗、乾燥100℃を行い、乾式にて粉砕すること
により外添剤B−2を得た。(アルミナ換算被膜量=
1.0%、ペルフルオロアルキルスルホン酸量=20
%)
【0049】外添剤B−3の調製 ペルフルオロアルキルスルホン酸アンモニウムに代え、
ペルフルオロアルキルスルホンアミドエチルベタイン
(C1225SO2 NH(C2 4 )N(CH32
2 COO)を用いた以外は、外添剤B−2と同手法
にて調製して外添剤B−3を得た。(アルミナ換算被膜
量=0.5%、ペルフルオロアルキルスルホンアミドエ
チルベタイン量=20%)
【0050】外添剤B−4の調製 上記手法で制御されたBET比表面積100m2 /gの
酸化チタン微粒子を焼成した後に、乾式手法にて(スプ
レードライを用い)メチルハイドロジェンシリコーンオ
イルを噴霧し、150℃の熱を加え処理し、乾式にて粉
砕することにより外添剤B−4を得た。(メチルハイド
ロジェンシリコーンオイル量=20%)
【0051】外添剤C−1の調製 上記手法で制御されたBET比表面積70m2 /gの酸
化チタン微粒子を焼成した後に、乾式手法にて(スプレ
ードライを用い)メチルハイドロジェンシリコーンオイ
ルを噴霧し、150℃の熱を加え処理し、乾式にて粉砕
することにより外添剤C−1を得た。(メチルハイドロ
ジェンシリコーンオイル量=20%)
【0052】外添剤D−1の調製 上記手法で制御されたBET比表面積95m2 /gの酸
化チタン微粒子を焼成した後に、湿式粉砕を行い、粗大
粒子をカットした後、含水アルミナ稀薄溶液を添加し、
濾過を行い100℃にて乾燥することにより、アルミナ
被覆酸化チタンD1X1を得た。次に再度水溶液中にお
いて湿式粉砕を行い、粗大粒子をカットし、イソブチル
トリメトキシシランで処理し、処理酸化チタンスラリー
D1Y1を得た。また、上記手法で制御されたBET比
表面積50m2 /gの酸化チタン微粒子を焼成した後
に、湿式粉砕を行い、粗大粒子をカットした後、含水ア
ルミナ希釈溶液を添加し、濾過を行い100℃にて乾燥
することにより、アルミナ被覆酸化チタンD1X2を得
た。次にアルミナ被覆酸化チタンD1X2を再度水溶液
中において湿式粉砕を行い、粗大粒子をカットし、イソ
ブチルトリメトキシシランで処理し、処理酸化チタンス
ラリーD1Y2を得た。こうして得られた酸化チタンス
ラリーD1Y1とD1Y2をこの状態のまま撹拌機にて
混合し(混合比:酸化チタン重量換算で1:3)、その
後、濾過、水洗、100℃にて乾燥を行い、乾式にて粉
砕することにより外添剤D−1を得た。上記の場合にお
いて(それぞれのBET比表面積の酸化チタンに対し
て)アルミニウム被膜量とイソブチルトリメトキシシラ
ン量を変化させて次の2つの外添剤を作製した。
【0053】(外添剤D−1−) アルミナ換算被膜量=0.5% イソブチルトリメトキシシラン量=10% (外添剤D−1−) アルミナ換算被膜量=1.5% イソブチルトリメトキシシラン量=20%
【0054】外添剤D−2の調製 上記手法で制御されたBET比表面積95m2 /gの酸
化チタン微粒子を焼成した後に、湿式粉砕を行い、粗大
粒子をカットした後に硫酸アルミニウムを加え、引続き
アルコールに溶解させたペルフルオロアルキルスルホン
酸アンモニウム(C8 17SO3 NH4 )を加え、スラ
リーD2Xを得た。次に上記手法で制御されたBET比
表面積50m2 /gの酸化チタン微粒子を焼成した後
に、湿式粉砕を行い、粗大粒子をカットした後に硫酸ア
ルミニウムを加え、引続きアルコールに溶解させたペル
フルオロアルキルスルホン酸アンモニウム(C8 17
3NH4 )を加え、スラリーD2Yを得た。このスラ
リーD2XとD2Yを撹拌機で混合(混合比酸化チタン
重量換算で1:3)後、濾過、水洗、乾燥100℃を行
い、乾式にて粉砕することにより外添剤D−2を得た。
(アルミナ換算被膜量=1.0%、ペルフルオロアルキ
ルスルホン酸量=20%)
【0055】外添剤D−3の調製 ペルフルオロアルキルスルホン酸アンモニウムに代え、
メチルハイドロジェンシリコーンオイルを用いた以外
は、外添剤D−1と同手法にて調製して外添剤D−3を
得た。(アルミナ換算被膜量=1.0%、メチルハイド
ロジェンシリコーンオイル量=20%)
【0056】外添剤D−4の調製 ペルフルオロアルキルスルホン酸アンモニウムに代え、
ペルフルオロアルキルスルホンアミドエチルベタイン
(C1225SO2 NH(C2 4 )N(CH32
2 COO−)を用いた以外は、外添剤D−2と同手法
にて調製して、外添剤D−4を得た。(アルミナ換算被
膜量=0.5%、ペルフルオロアルキルスルホンアミド
エチルベタイン量=20%)
【0057】外添剤D−5の調製 上記手法で制御されたBET比表面積95m2 /gの酸
化チタン微粒子を焼成した後に、湿式粉砕を行い、粗大
粒子をカットした後に、含水アルミナ稀薄溶液を添加
し、スラリーD5Xを得た。次に上記手法で制御された
BET比表面積50m2 /gの酸化チタン微粒子を焼成
した後に、湿式粉砕を行い、粗大粒子をカットした後
に、含水アルミナ稀薄溶液を添加し、スラリーD5Yを
得た。このスラリーD5XとD5Yを撹拌機で混合した
後(混合比:酸化チタン重量換算で1:3)、濾過を行
い、100℃にて乾燥することにより、アルミナ被覆酸
化チタンを得た。次に乾式手法にて(スプレードライを
用い)メチルハイドロジェンシリコーンオイルを噴霧
し、150℃の熱を加えて処理し、乾式にて粉砕するこ
とにより外添剤D−5を得た。(アルミナ換算被膜量=
1.0%、メチルハイドロジェンシリコーンオイル量=
20%)
【0058】外添剤D−6の調製 スラリーD1Y1とスラリーD1Y2の混合を酸化チタ
ン重量で混合比3:1にした以外は、外添剤D−1と全
く同様な方法を用いて、外添剤D−6を得た。(アルミ
ナ換算被膜量=0.5%、イソブチルトリメトキシシラ
ン量=10%)
【0059】外添剤E−1の調製 上記手法で制御されたBET比表面積110m2 /gの
酸化チタン微粒子を焼成した後に、湿式粉砕を行い、粗
大粒子をカットした後、含水アルミナ稀薄溶液を添加
し、濾過を行い100℃にて乾燥することにより、アル
ミナ被覆酸化チタンE1X1を得た。次に再度水溶液中
において湿式粉砕を行い、粗大粒子をカットし、イソブ
チルトリメトキシシランで処理し、処理酸化チタンスラ
リーE1Y1を得た。また、上記手法で制御されたBE
T比表面積60m2 /gの酸化チタン微粒子を焼成した
後に、湿式粉砕を行い、粗大粒子をカットした後、含水
アルミナ希釈溶液を添加し、濾過を行い100℃にて乾
燥することにより、アルミナ被覆酸化チタンE1X2を
得た。次にE1X2を再度水溶液中において湿式粉砕を
行い、粗大粒子をカットし、イソブチルトリメトキシシ
ランで処理し、処理酸化チタンスラリーE1Y2を得
た。こうして得られた酸化チタンスラリーE1Y1とE
1Y2をこの状態のまま撹拌機にて混合(混合比酸化チ
タン重量換算で1:3)し、後に、濾過、水洗、100
℃にて乾燥を行い、乾式にて粉砕することにより外添剤
E−1を得た。(アルミナ換算被膜量=0.5%、イソ
ブチルトリメトキシシラン量=10%)
【0060】実施例1 (トナー粒子の製造) 結着樹脂(ビスフェノールタイプポリエステル樹脂) 100部 (重量平均分子量:20000、Tg:65℃) フタロシアニン顔料 5部 帯電制御剤(商品名:ボントロンE84、オリエント化学社製) 2部 上記成分をバンバリーミキサーにより溶融混練し、冷
却、粗砕、破砕後ジェットミルにより微粉砕を行い、さ
らに風力分級機で分級して、平均粒径7μmのトナー粒
子を得た。このトナー粒子100部と外添剤D−1−
1.0部をヘンシェルミキサーにて混合してトナーを調
製した。 (キャリアの製造)平均粒径50μmのフェライトコア
に0.8重量%に当たるシリコーン樹脂をニーダー装置
を用いコーティングしキャリアを得た。 (現像剤の調製)上記トナー7部とキャリア93部をV
型ブレンダーにて混合し、現像剤を得た。
【0061】実施例2 外添剤D−1−をD−1−に代えた以外は実施例1
と同様の方法にて現像剤を調製した。 実施例3 外添剤D−1−をD−2に代えた以外は実施例1と同
様の方法にて現像剤を調製した。 実施例4 外添剤D−1−をD−3に代えた以外は実施例1と同
様の方法にて現像剤を調製した。 実施例5 外添剤D−1−をD−4に代えた以外は実施例1と同
様の方法にて現像剤を調製した。 実施例6 外添剤D−1−をD−5に代えた以外は実施例1と同
様の方法にて現像剤を調製した。 実施例7 外添剤D−1−をA−2の0.3部およびB−1の
0.7部に代えた以外は実施例1と同様の方法にて現像
剤を調製した。 実施例8 外添剤D−1−をA−3の0.8部およびB−2の
0.2部に代えた以外は実施例1と同様の方法にて現像
剤を調製した。 実施例9 外添剤D−1−をD−6に代えた以外は実施例1と同
様の方法にて現像剤を調製した。 実施例10 外添剤D−1−をE−1に代えた以外は実施例1と同
様の方法にて現像剤を調製した。
【0062】実施例11 (トナー粒子の製造) スチレン−N−ブチルメタアクリレート共重合体 85部 (共重合比:80/20、重量平均分子量:150000) カーボンブラック(BP1300、キャボット社製) 8部 低分子量ポリプロピレン(ビスコール660P:三洋化成社製) 5部 低分子量ポリエチレン(分子量:6000) 2部 上記成分を連続混練機(NCM−60、神戸製鋼社製)
により溶融混練し、冷却、粗砕、破砕した後、衝突機構
付き粗粉分級機内蔵ジェットミル(S/J−9、富士ゼ
ロックス社製)により微粉砕を行い、さらに慣性力分級
機で分級して、平均粒径9.0μmのトナー粒子を得
た。このトナー粒子100部と外添剤D−1−1.5
部をヘンシェルミキサーにて混合してトナーを調整し
た。 (キャリアの製造)平均粒径80μmのフェライトコア
に0.05重量%に当たるフッ化ビニリデンと1.25
重量%に当たるメチルメタアクリレートとトリフロロエ
チレンとの共重合体(80:20)樹脂をニーダー装置
を用いコーティングキャリアを得た。 (現像剤の調製)上記トナー5部とキャリア95部をV
型ブレンダーにて混合して現像剤を得た。
【0063】実施例12 外添剤D−1−をD−4に代えた以外は実施例11と
同様の方法にて現像剤を調製した。 実施例13 外添剤D−4の1.5部をA−4の1.0部とB−3の
0.5部に代えた以外は実施例12と同様の方法にて現
像剤を調製した。
【0064】比較例1 外添剤D−4をA−1に代えた以外は実施例12と同様
の方法にて現像剤を調製した。 比較例2 外添剤D−4をA−5に代えた以外は実施例12と同様
の方法にて現像剤を調製した。 比較例3 外添剤D−1−をトリメチロールプロパン処理(乾
式)された比表面積60m2 /gの酸化チタン(外添剤
H)に代えた以外は実施例1と同様の方法にて現像剤を
調製した。 比較例4 外添剤D−1−を疎水性シリカ(R972)0.5部
と酸化チタン(P25)0.5部を併用添加した以外は
実施例1と同様の方法にて現像剤を調製した。 比較例5 外添剤D−4を疎水性アモルファス酸化チタン1部に代
えた以外は実施例12と同様の方法にて現像剤を調製し
た。
【0065】上記現像剤を用い、A−COLOR635
(富士ゼロックス社製)を用い高温高湿(30℃90
%)と低温低湿(5℃10%)の条件にてコピーテスト
を実施した。(各環境において、それぞれ5万枚の複写
操作を行った。) 外添剤の詳細と評価結果を表1および表2に示す。
【0066】
【表1】
【0067】
【表2】
【0068】処理チタンBET表面積*1:ベータソー
ブ自動表面積計MODEL4200(日機装株式会社)
を用い、窒素とヘリウムの混合ガスにて測定した。
【0069】トナー流動特性*2:オフラインオーガー
ディスペンサーを用いトナーの流動性を評価(目標のデ
ィスペンス量≧700mg/sec) トナー保管特性*3: 50℃の雰囲気下で24hr保管し、保管トナーを10
5μm網上に投入し、一定振動を加え網上に残った凝集
トナー量を測定(目標凝集度≦20%):凝集度=(網
(105μm)上残量/投入量)×100 初期帯電量*4:現像剤を調製後、各環境下に24hr
放置し、25℃55%の条件にてTB200(東芝製)
にて測定した。5万枚走行後帯電量も左記同様に測定し
た。
【0070】総合帯電評価*5:環境差={初期帯電量
(高温高湿÷低温低湿)+5万枚走行後帯電量(高温高
湿÷低温低湿)}×1/2で総合評価を行い、次のよう
な判定を行った。 環境差判断標準:○≧0.8、△≧0.6、×<0.6 維持性={高温高湿帯電量(5万枚÷初期)+低温低湿
帯電量(5万枚÷初期)×1/2で総合評価を行い、次
のような判定を行った。維持性判断基準:○≧0.8、
△≧0.6、×<0.6
【0071】画質欠陥*6: #1:維持性が実施例1に対し劣り、複写枚数増加によ
り特に高温高湿下で若干ダートが多いが画質上は問題な
し。 #2:流動性が実施例1に比較し劣り、トナーディスペ
ンス性にやや不安はあるが、画質上問題になるレベルで
は無かった。 #3:実施例2に比較し、帯電維持性が劣るが、画質上
は5万枚まで問題なし。 #4:実施例12に比較し、トナーディスペンス性に劣
り、超高濃度コピーにおいて難はあるが、一般の画質に
おいては問題無し。 #5:流動性は優れるが、ストレスによるトナー追加性
悪化し、機内汚れ、カブリが2万枚を越えるころより激
しくなる。 #6:トナーディスペンス不良に起因する詰まり、およ
びトナーぼた落ちが発生。また、1万枚を越えるころよ
りカブリが激しくなる。 #7:5千枚を越えるころから低濃度再現およびカブリ
が顕著に発生。 #8:2千枚を越えるころから低濃度再現およびカブリ
が顕著に発生。またトナーディスペンス不良に伴う、低
濃度再現およびカブリが顕著に発生。また機内汚れ激し
い。
【0072】実施例14 (トナー粒子の製造) 結着樹脂(ビスフェノールタイプポリエステル樹脂) 50部 (重量平均分子量:50000、Tg:65℃) 磁性粉(六面体マグネタイト) 50部 帯電制御剤(鉄アゾ錯化合物:T77、保土谷化学社製) 1.5部 離型剤(低分子量ポリプロピレン;ビスコール660P) 7部 上記成分を連続式押出し機(TEM−35:東芝機械社
製)により溶融混練し、冷却後ジェットミルにより微粉
砕を行い、さらに風力分級機で分級して、平均粒径8μ
mのトナー粒子を得た。このトナー粒子100部と外添
剤D−1−1.0部をヘンシェルミキサーにて混合し
てトナーを調製した。
【0073】比較例6 外添剤A−6にした以外は実施例14と同様の方法にて
トナーを調製した。 比較例7 外添剤B−4にした以外は実施例14と同様の方法にて
トナーを調製した。 比較例8 外添剤C−1にした以外は実施例14と同様の方法にて
トナーを調製した。 比較例9 外添剤D−1−を疎水性シリカ(R972)1部に代
えた以外は実施例14と同様の方法にて現像剤を調製し
た。
【0074】上記現像剤を用いAble3200(富士
ゼロックス社製)を用い、高温高湿(30℃90%)と
低温低湿(5℃10%)の条件にてコピーテストを実施
した。(各環境において、それぞれ1万枚の複写操作を
行った。) 外添剤の詳細と評価結果を表3および表4に示す。
【0075】
【表3】
【0076】
【表4】
【0077】処理チタンBET表面積*1:ベータソー
ブ自動表面積計MODEL4200(日機装株式会社)
を用い、窒素とヘリウムの混合ガスにて測定した。 トナー流動特性*2:オフラインオーガーディスペンサ
ーを用いトナーの流動性を評価(目標のディスペンス量
≧1000mg/sec) トナー保管特性*3: 50℃の雰囲気下で24hr保管し、保管トナーを10
5μm網上に投入し、一定振動を加え網上に残った凝集
トナー量を測定(目標凝集度≦20%):凝集度=(網
(105μm)上残量/投入量)×100 初期帯電量*4:スリーブ上にトナーを搬送させ、各環
境下に24hr放置し、各環境下で吸引トリボ測定法に
て測定した。1万枚走行後帯電量も上記と同様に測定し
た。 総合帯電評価*5:環境差={初期帯電量(高温高湿÷
低温低湿)+1万枚走行後帯電量(高温高湿÷低温低
湿)}×1/2で総合評価を行い、次のような判定を行
った。 環境差判断標準:○≧0.7、△≧0.5、×<0.5 維持性={高温高湿帯電量(1万枚÷初期)+低温低湿
帯電量(1万枚÷初期)×1/2で総合評価を行い、次
のような判定を行った。維持性判断基準:○≧0.7、
△≧0.5、×<0.5 画質欠陥*6: #1:イニシャルより現像性が低い。また、高温高湿下
において外添剤のスリーブ付着に起因するスリーブ上白
筋が1500枚を越えるころから画像上に発生。また、
カブリが500枚を越える頃から画像上に発生。 #2:両条件下においてトナーの凝集に起因する画像濃
度低下およびスリーブ上白筋が500枚を越えるころか
ら画像上に発生。 #3:高温高湿下で初期から現像性の低下が見られた。
また、低温低湿下で初期から帯電速度が遅いことに起因
すると思われるスリーブ1周分低濃度ID(リロード現
象)が発生した。また、文字像採取後、黒ベタ画像、或
いはハーフトーン画像を採取した際、前コピーの文字像
が薄く履歴として残った。(ゴースト現象)また、両条
件共に800枚を越えるころから、白点が画像上に発
生。
【0078】
【発明の効果】本発明は、BET比表面積80〜120
2 /gの酸化チタン微粒子(A)とBET比表面積4
0〜80m2 の酸化チタン微粒子(B)をそれぞれA/
B=0.2〜10.0の割合でトナーに付着せしめるこ
とにより、従来からの課題であったトナー流動性と長期
ストレスにおけるトナー追加性および帯電安定性の両立
を図ることができる。また、上記2種のBET比表面積
の酸化チタン微粒子の混合において、トナー外添混合時
に添加混合することによっても流動性と長期ストレスに
おける追加性および帯電安定性に効果は表れるが、特に
酸化チタンのコア生成時の湿式の状態(表面処理を行う
場合はその前)で混合することにより、トナー帯電分布
が非常にシャープなものとなる。
【0079】また、酸化チタン微粒子にAl2 3 換算
0.1〜2.0%のアルミニウムまたはアルミナ被膜を
形成し、さらに処理剤としてアニオン界面活性剤、両性
イオン界面活性剤、シランカップリング剤、シリコーン
オイル、脂肪酸、脂肪酸エステルの少なくともいづれか
一種の化合物で表面処理することにより、特に上記処理
を水溶液中、あるいは溶媒中で行うことにより、トナー
性能を最大限に発揮させることができる。すなわち超微
粒子をほぼ一次粒子の状態で取り出すことが可能とな
り、流動性、耐ケーキング性がさらに優れたトナーを提
供することが可能となる。また、上記複層処理を行うこ
とにより、適度な負帯電性能を得ることができ、高温高
湿下および低温低湿下のいずれにおいても長時間安定な
帯電性能を維持することができる。特に従来、トナーの
結着樹脂として、ポリエステル樹脂やエポキシ樹脂を用
いた場合、高温高湿下および低温低湿下の帯電性能に極
端な差が生じるという問題であったが、本発明による処
理酸化チタン微粒子をトナーに外添することによって、
この問題に対して大きく改善効果を発揮する。さらに、
酸化チタン微粒子表面にアルミニウムまたはアルミナ被
膜が形成されているから、上記処理剤の剥がれを非常に
よく防ぐことができ、キャリアもしくは現像スリーブへ
の汚染を防ぎ、長期ストレスにおける帯電安定性に対し
優れた効果を発揮するとともに、感光体にフィルミン
グ、傷を発生させることなく安定した画像が長期にわた
り得られるという効果を奏する。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トナー粒子に、BET比表面積が80以
    上、120m2 /g以下の酸化チタン粒子(A)とBE
    T比表面積が40以上、80m2 /g未満の酸化チタン
    粒子(B)をA/B=0.2〜10.0の割合で添加し
    てなり、かつ該酸化チタン粒子の少なくとも1つがAl
    2 3 換算で0.1〜2.0重量%のアルミニウムまた
    はAl2 3 被膜を有し、さらに処理剤で表面処理され
    てなることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  2. 【請求項2】 処理剤がアニオン界面活性剤、両性イオ
    ン界面活性剤、シランカップリング剤、シリコーンオイ
    ル、脂肪酸及び脂肪酸エステルから選ばれる化合物であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用ト
    ナー。
  3. 【請求項3】 樹脂被覆キャリアとトナーからなる静電
    荷像現像剤において、該トナーが、トナー粒子に、BE
    T比表面積が80以上、120m2 /g以下の酸化チタ
    ン粒子(A)とBET比表面積が40以上、80m2
    g未満の酸化チタン粒子(B)をA/B=0.2〜1
    0.0の割合で添加してなり、かつ該酸化チタン粒子の
    少なくとも1つがAl2 3 換算で0.1〜2.0重量
    %のアルミニウムまたはAl2 3 被膜を有し、さらに
    処理剤で表面処理されてなることを特徴とする静電荷像
    現像剤。
  4. 【請求項4】 静電潜像保持体上に静電潜像を形成する
    工程、該静電潜像保持体の静電潜像を静電潜像担持体に
    対向して設けられた現像剤担持体上の現像剤により現像
    する工程、該形成されたトナー像を転写体上に転写する
    工程を有する画像形成方法において、該現像剤として、
    トナー粒子と、BET比表面積が80以上、120m2
    /g以下の酸化チタン(A)とBET比表面積が40以
    上、80m2 /g未満の酸化チタン(B)をA/B=
    0.2〜10.0の割合で添加してなり、かつ該酸化チ
    タン粒子の少なくとも1つがAl2 3 換算で0.1〜
    2.0重量%のアルミニウムまたはAl2 3 被膜を有
    し、さらに処理剤で表面処理されてなるトナーを含有す
    るものを用いることを特徴とする画像形成方法。
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