JP2005241670A - 電子写真用トナー及びそれを用いた画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 中間転写体を用いてトナー像の転写が行われる画像形成方法において、長期間にわたって画像形成が行われた場合にも、画像異常の無い良好な画像を形成することが可能な電子写真用トナーを提供する。
【解決手段】 粒子表面にBET法による比表面積が90m2/g以上の多孔質酸化チタンを外添剤として含有する電子写真用トナーを使用することで、トナー表面から酸化チタンが脱離し難く、脱離しても容易にクリーニングされるために、画像汚れの発生が無い。
【選択図】 なし

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、レーザープリンタ等の電子写真装置に適用される電子写真用トナー、及びそのトナーを使用した中間転写ドラムや中間転写ベルトなどの中間転写体を利用してトナー像の転写が行われる画像形成装置に関する。
電子写真法では、感光体表面を所定極性に一様に帯電し、次いで所定の原稿情報に基づいての光照射による画像露光を行って静電荷像を形成し、この電荷像を現像してトナー像を形成し、このトナー像を紙等のシート上に転写し、定着ローラでの加熱及び加圧によって該トナー像を転写材に定着することにより、画像形成が行われる。また、トナー像転写後において、感光体表面は、クリーニングブレード等によりクリーニングされて残存するトナーが除去され、さらに必要により光照射等による除電が行われ、次の画像形成行程が行われる。
上記のような画像形成に使用される感光体として、近年、画像形成装置の長寿命化のために耐摩耗性に優れたアモルファスシリコン感光体が主流となってきている。アモルファスシリコン感光体は耐摩耗性に優れている反面、帯電器等により感光体表面に生成したイオン生成物も除去され難いために、特に高湿環境下において、イオン化生成物が水分を吸着し、これが画像流れの原因となることが知られている。
このため、特に、アモルファスシリコン感光体を使用した画像形成方法においては、使用されるトナーを酸化チタンで表面処理し、外添剤である酸化チタンを研磨剤として作用させ、このトナーによりアモルファスシリコン感光体表面に吸着した水分を研磨して除去することが好ましい(特許文献1参照)。
特開平11−3014号公報
しかしながら、上記の研磨剤としてトナーに外添された酸化チタンは、通常の表面処理剤であるシリカと比較すると、比重が大きく、しかも感光体表面の研磨効果を高めるために粒子径を大きくしおり、トナー表面から脱離し易い。
本発明者の検討によると、酸化チタンが外添されたトナーを、特に、中間転写体を使用した画像形成装置に使用すると、トナー表面から脱離した酸化チタンが中間転写体表面に付着して、中間転写体のブレードクリーニングでは除去され難く、画像汚れ等の画像異常が発生するという問題が発生した。
本発明の目的は、特に、中間転写体を用いてトナー像の転写が行われる画像形成装置において、長期間にわたって画像形成が行われた場合にも、画像異常の無い良好な画像を形成することが可能な電子写真用トナーを提供することにある。
上述したように、中間転写体を用いた画像形成方法に、酸化チタンが外添されたトナーを使用する場合、トナー表面から脱離した酸化チタンが中間転写体に付着することで異常画像が発生した。
本発明者は、まず画像汚れの原因について詳細に調査した。図1に示すような、中間転写体として中間転写ドラムを用いたフルカラー画像形成装置において、中間転写体表面にトナーから脱離した酸化チタンが付着すると、酸化チタンは通常、略球形であるために、中間転写ドラムのクリーニングブレードにより除去され難く、ブレードの一部に酸化チタンが付着し、ブレードに付着した酸化チタンは中間転写ドラムと摩擦接触することでブレードに強固に付着し、除去されないままとなる。すると、酸化チタンが強固に付着した部分では、中間転写ドラムとブレードの間に空隙が生じてしまう。紙に転写されずに中間転写ドラム上に残存した未転写トナーは中間転写ドラムのクリーニングブレードで除去されることになるが、前記のような空隙があると、未転写トナーの一部がクリーニングされないまま次の画像形成工程に移り、画像汚れが発生することが判明した。
そこで本発明者は、酸化チタンをトナー表面から脱離し難くし、且つ、酸化チタンを中間転写体のブレードクリーニングにより除去され易い方法について種々検討した結果、トナーに外添する酸化チタンを多孔質にすることで、トナー表面から脱離し難く、且つ中間転写体のブレードクリーニングにより除去され易い効果を見出し本発明に至った。なお、本発明において、BET法による比表面積が90m2/g以上の多孔質酸化チタンで上記の効果があった。
上記効果の原因について、詳細は不明ではあるが、酸化チタンを多孔質にすることで、トナー表面との接触面積が増加することにより、トナーとの付着力が増大してトナーから脱離し難く、更に、トナー表面から脱離しても、酸化チタン表面に無数の凹凸が存在するために、ブレードクリーニングにより除去され易くなったと推察される。
そして、上記の多孔質酸化チタンは、チタンと金属の複合酸化物を調整した後に、酸処理して前記複合酸化物の金属を除去して作製されるか、または、酸化チタン表面にエッチング剤を接触させて作製されることが好ましい。
また、中間転写体上に、上記多孔質酸化チタンで外添処理されたトナーを用いて現像したトナー像を一次転写し、該トナー像をシート上に二次転写する画像形成装置が提供される。
本発明の電子写真用トナーは、粒子表面にBET法による比表面積が90m2/g以上の多孔質酸化チタンを外添剤として添加される。このため、特に、中間転写ドラム等の中間転写体上に形成された静電潜像に対して、本発明のトナーを用いて現像してトナー像を形成し、該トナー像を、前記中間転写体に対面して配置されている転写ベルトによって搬送されるシート上に転写する画像形成装置に使用しても、酸化チタンがトナーから脱離し難く、且つ、脱離しても中間転写体のブレードクリーニングにより容易に除去されるので、画像汚れのない良好な画像形成が可能となる。
本発明の電子写真用トナーが外添剤として含有する酸化チタンは、BET法による比表面積が90m2/g以上の多孔質酸化チタンである。
多孔質酸化チタンは、種々の方法により作製可能であるが、特に、以下の方法で得ることが好ましい。すなわち、酸化チタン粒子そのものを作製する段階で細孔を有するように作製する方法と、既存の酸化チタンを後処理することで多孔質化する方法である。前者の一例として、チタンと金属の複合酸化物を調整した後に、酸処理して前記複合酸化物の金属を除去して作製する方法、後者の一例としては、酸化チタン表面にエッチング剤を接触させて作製する方法がある。以下に具体的に説明する。
〔チタンと金属の複合酸化物を調整した後に、酸処理して前記複合酸化物の金属を除去して作製する方法〕
詳細には、チタンアルコキシドを水混和性有機溶媒に溶解した溶液に、弱酸と弱塩基,弱酸と強塩基及び弱塩基と強酸の中和により得られる塩から選ばれる1種又は2種以上、水及び、希土類元素に属する金属を含む塩より選択した1種又は2種以上を添加してチタン-金属複合酸化物を調製し、次いで酸処理して希土類元素に属する金属を除去することにより多孔質酸化チタンを得ることができる。
チタンアルコキシドを水混和性有機溶媒に溶解した溶液に、弱酸と弱塩基,弱酸と強塩基及び弱塩基と強酸の中和により得られる塩から選ばれる1種又は2種以上、加水分解抑制剤の1種又は2種以上、水及び、希土類元素に属する金属を含む塩より選択した1種又は2種以上を添加してチタン−金属複合酸化物を調製し、次いで酸処理して希土類元素に属する金属を除去することが好ましい。
また、上記の弱酸と弱塩基,弱酸と強塩基及び弱塩基と強酸の中和により得られる塩が、カルボン酸及びその誘導体,並びにフェノキシド及びその誘導体より成る群から選ばれる1種以上と、アルカリ金属,アルカリ土類金属,アンモニウム化合物,ヒドラジニウム化合物,ピリジニウム化合物及びヒドロキシアルミニウム化合物より成る群から選ばれる1種以上との塩であることが好ましく、上記の加水分解抑制剤がキレート試薬及び電子供与性試薬より選択した1種又は2種以上であることが好ましい。
〔酸化チタン表面にエッチング剤を接触させて作製する方法〕
詳細には、酸化チタンをエッチング剤に接触させて、酸化チタン表面をエッチングすることにより多孔質酸化チタンを得ることができる。
そして、上記エッチング剤が鉱酸及び/またはその塩であることが好ましく、特に、前記鉱酸がフッ酸であることがより好ましい。
上記のように作製された多孔質酸化チタンは、一次粒子径(個数基準)で0.1〜0.3μm程度、二次粒子径(個数基準)で0.3〜1.5μm程度が好ましい。粒子径が前記範囲より小さいと研磨効果が低下する懸念があり、また前記範囲よりも大きいとトナー表面から脱離したり、トナーの流動性が低下したりする懸念がある。
上記多孔質酸化チタンの添加量は、前記トナー粒子100重量部当り、0.01〜5重量部、好ましくは0.1〜5重量部、最も好ましくは0.5〜3重量部の範囲で外添するのがよい。外添量が前記範囲より多いと、トナー粒子の流動性、帯電特性や定着性などが損なわれる懸念があり、また前記範囲より少ないと、研磨機能、スペーサ効果などの所望の効果を充分に発現することが困難となる懸念がある。
本発明においては、本発明の目的が損なわれない限り、それ自体公知の外添剤、例えばコロイダルシリカ、疎水性シリカ、アルミナ等を少量、多孔質酸化チタン粉末と併用することができる。
上述した外添剤を、例えばヘンシェルミキサー、ハイブリダイザーなどの混合機を用いて乾式でトナー粒子に混合し、トナー粒子表面にまぶすことにより、用いるトナーが調製される。
上述した外添剤によって表面処理されるトナー粒子は、それ自体公知のものであってよく、結着樹脂中に、所定の着色顔料、ワックス、電荷制御剤、磁性粉などのトナー配合剤が分散されるものである。
結着樹脂は、特に制限されるものではないが、例えば、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系共重合樹脂、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、N−ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂等の熱可塑性樹脂が使用される。
着色顔料は、カーボンブラック等の黒色顔料に限られず、黄色顔料、橙色顔料、赤色顔料、紫色顔料、青色顔料、緑色顔料、白色顔料、体質顔料等が、用途に応じて配合される。このような着色通常、前記結着樹脂100重量部当り2〜20重量部、特に5〜15重量部の量で配合される。
定着性やオフセット性を向上させるために使用されるワックスとしては、例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、テトラフルオロエチレン系ワックス、フィッシャートロプシュワックス、パラフィンワックス、エステルワックス、モンタンワックス、ライスワックス等を使用することが好ましい。また、これらワックスは2種以上を併用しても構わない。かかるワックスを添加することにより、オフセット性や像スミアリングをより効率的に防止することができる。これらのワックス類は、特に制限されるものではないが、一般に、トナー粒子中に(トナー粒子量を100重量部とする)、1〜5重量部の量で配合されていることが好ましい。添加量が1重量部未満では、オフセット性や像スミアリング等を効率的に防止することができない傾向があり、一方、5重量%部を超えると、トナー同士が融着してしまい、保存安定性が低下する傾向がある。
また、トナー粒子中には、帯電レベルや帯電立ち上がり特性(短時間で、一定の電荷レベルに帯電するかの指標)を著しく向上させるために、必要により、電荷制御剤を配合することができる。即ち、このトナーを正極性に帯電して現像に供する場合には、正電荷制御剤を配合し、負極性に帯電して現像に供する場合には、負電荷制御剤を配合することが好ましい。
正電荷制御剤の具体例としては、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、オルトオキサジン、メタオキサジン、パラオキサジン、オルトチアジン、メタチアジン、パラチアジン、1,2,3−トリアジン、1,2,4−トリアジン、1,3,5−トリアジン、1,2,4−オキサジアジン、1,3,4−オキサジアジン、1,2,6−オキサジアジン、1,3,4−チアジアジン、1,3,5−チアジアジン、1,2,3,4−テトラジン、1,2,4,5−テトラジン、1,2,3,5−テトラジン、1,2,4,6−オキサトリアジン、1,3,4,5−オキサトリアジン、フタラジン、キナゾリン、キノキサリンなどのアジン化合物;アジンファストレッドFC、アジンファストレッド12BK、アジンバイオレットBO、アジンブラウン3G、アジンライトブラウンGR、アジンダークグリーンBH/C、アジンディープブラックEW及びアジンディープブラック3RLなどのアジン化合物からなる直接染料;ニグロシン、ニグロシン塩、ニグロシン誘導体などのニグロシン化合物;ニグロシンBK、ニグロシンNB、ニグロシンZなどのニグロシン化合物からなる酸性染料;ナフテン酸または高級脂肪酸の金属塩類;アルコキシル化アミン;アルキルアミド;ベンジルメチルヘキシルデシルアンモニウム、デシルトリメチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩を例示することができる。
また、4級アンモニウム塩を有する樹脂またはオリゴマー、カルボン酸塩を有する樹脂またはオリゴマー、カルボキシル基を有する樹脂またはオリゴマーなども正帯電性電荷制御剤として使用することができる。より具体的には、4級アンモニウム塩を有するポリスチレン系樹脂、4級アンモニウム塩を有するアクリル系樹脂、4級アンモニウム塩を有するスチレン−アクリル系樹脂、4級アンモニウム塩を有するポリエステル系樹脂、カルボン酸塩を有するポリスチレン系樹脂、カルボン酸塩を有するアクリル系樹脂、カルボン酸塩を有するスチレン−アクリル系樹脂、カルボン酸塩を有するポリエステル系樹脂、カルボキシル基を有するポリスチレン系樹脂、カルボキシル基を有するアクリル系樹脂、カルボキシル基を有するスチレン−アクリル系樹脂、カルボキシル基を有するポリエステル系樹脂等の1種または2種以上が挙げられる。特に、4級アンモニウム塩、カルボン酸塩あるいはカルボキシル基を官能基として有するスチレン−アクリル系樹脂(スチレン−アクリル系共重合体)は、帯電量を所望の範囲内の値に容易に調節することができる観点から、最適である。この場合において、上記スチレン−アクリル系樹脂あるいはアクリル系樹脂自体における好ましいアクリル系コモノマーとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸iso−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸iso−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸n−ブチル、メタアクリル酸iso−ブチルなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。また、4級アンモニウム塩としては、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートから第4級化の工程を経て誘導される単位が用いられる。誘導されるジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のジ(低級アルキル)アミノエチル(メタ)アクリレート;ジメチルメタクリルアミド、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドが好適である。
また、負電荷制御剤としては、有機金属錯体やキレート化合物、例えばアルミニウムアセチルアセトナート、鉄(II)アセチルアセトナート、3,5−ジターシヤリーブチルサリチル酸クロムなどがあり、特にアセチルアセトン金属錯体、サリチル酸系金属錯体または塩が好適である。
上述した電荷制御剤は、一般に、結着樹脂100重量部当り、1〜10重量部、特に3〜7重量部の量で使用される。
上述した多孔質酸化チタン粉末が外添されたトナーは、一成分系現像剤としても二成分系現像剤としても使用することができる。一成分系現像剤として使用する場合には、上記の結着樹脂100重量部当り、50〜100重量部の量で、磁性粉をトナー粒子中に配合することができる。即ち、磁性粉が配合されたトナーは、磁性トナーであり、磁性キャリヤなどを使用することなく、それ単独で磁力を利用して現像域にトナーを供給することができる。
このような磁性粉としては、公知のものを使用することができる。例えば、フェライト、マグネタイトを初めとする鉄、コバルト、ニッケル等の強磁性を示す金属、もしくは合金またはこれらの元素を含む化合物、あるいは、強磁性元素を含まないが適当な熱処理を施すことによって強磁性を示すようになる合金、または二酸化クロム等を挙げることができる。
これらの磁性粉は、平均粒子径(体積基準)が0.1〜1μm、特に0.1〜0.5μmの範囲内の微粉末の形で、上述した結着樹脂中に均一に分散される。また、磁性粉は、チタン系カップリング剤、シラン系カップリング剤などの表面処理剤で表面処理を施して使用することもできる。
多孔質酸化チタン粉末が外添されるトナー粒子の平均粒径(体積基準)は、従来公知のものと同程度でよく(5.0〜10.0μm)、格別の制限はないが、高画質化のためには、その平均粒径(体積基準)が6.0〜8.0μmの如き、微粒の範囲にあるのがよい。
多孔質酸化チタン粉末が外添されるトナーは、既に述べた通り、例えばフェライトや鉄粉などの磁性キャリヤと組み合わせて二成分系現像剤として、またはそれ単独で一成分系現像剤として使用され、例えば該トナーが正極性または負極性に摩擦帯電した状態で、マグネット内蔵現像スリーブ上に供給して、該現像剤の磁気ブラシを形成し、この磁気ブラシを現像領域に搬送、供給することにより現像が行われる。
二成分系現像剤としてトナーを用いる場合、このトナーと混合される磁性キャリヤとしては、特に制限されず、フェライト、鉄粉等のそれ自体公知のものが使用され、樹脂コートされたものであってもよい。このようなキャリヤは、一般に、40〜100μmの平均粒径(体積基準)を有していることが好ましい。トナーと磁性キャリヤとは2:98〜10:90、特に3:97〜8:92の重量比で混合するのがよい。
図1は、本発明の多孔質酸化チタンを外添剤として含有する電子写真用トナーが好ましく使用することができる中間転写体を使用したカラー画像形成装置の一例を示す概略断面図である。
同図において、表面がアモルファスシリコンで形成される感光体ドラム2のまわりには、帯電器3、露光ユニット4、現像器5a,5b,5c,5d及び中間転写ドラム(中間転写体)6が配置されている。また、中間転写ドラム6のまわりには二次転写ローラ6a及びクリーニングブレード6bが配置されている。感光体ドラム2及び中間転写ドラム6は、それぞれ図中の矢印の方向に回転する。
現像器5aは感光体ドラム2に形成された静電潜像にイエローを現像する現像器で、現像器5bはマゼンダ、現像器5cはシアン、現像器5dはブラックをそれぞれ現像する現像器である。また、現像器5aは、イエロートナーが収容されたトナー容器50aと、現像容器51aとを備えている。トナー容器50aに収容されたイエロートナーは、補給ローラ52aにより現像容器51aに補給され、現像スリーブ53aにより感光体ドラム2に搬送される。
同様に、現像器5bは、マゼンダトナーが収容されたトナー容器50bと現像容器51bと補給ローラ52bと現像スリーブ53bとを備え、現像器5cは、シアントナーが収容されたトナー容器50cと現像容器51cと補給ローラ52cと現像スリーブ53cとを備え、現像器5dは、ブラックトナーが収容されたトナー容器50dと現像容器51dと補給ローラ52dと現像スリーブ53dとを備えている。
感光体ドラム2は、帯電器3により約+400[V]に均一に帯電し、露光ユニット4により静電潜像が形成される。このとき露光後の感光体ドラム2の表面電位は約+10[V]である。感光体ドラム2と現像器スリーブ53aとの間には現像バイアス(Vdc=160[V]、Vpp=1.0[kV]、f=3.6[kHz])を作用させて、感光体ドラム2の露光部分にトナー像を現像させる。現像された感光体ドラム2のトナー像は、中間転写ドラム6に−100〜−800[V]程度の電位差により一次転写され、図示しないシート上に二次転写ローラ6aによって二次転写され、シート搬送方向下流側に配置される定着器9により定着される。このとき、中間転写ドラム6には、環境や転写材の種類・抵抗等により異なるが負極性の高圧バイアスを印加する。このようにして、シート上に二次転写されたトナーは定着ローラによる加熱によってシート表面に定着される。
現像剤中のトナーは正帯電トナーを使用し、トナーの平均粒径(体積基準)dは5.0〜10.0(μm)であるのがよい。また、現像剤は二成分構成とすることができ、ここで用いるキャリアの平均粒径(体積基準)は30〜90(μm)であるのがよい。
上記中間転写体としては、上記の中間転写ドラム6に制限されず、中間転写ベルトであってもよい。また、中間転写体のクリーニングについては、上記のクリーニングブレード6bに制限されず、ファーブラシであってもよい。
上記感光体ドラム14a〜14dとしては、上記のアモルファスシリコン感光体に制限されず、電荷発生剤や電荷輸送剤をバインダー樹脂中に分散させることにより形成した単層または積層の感光層を供えた有機感光体など、任意の感光体を用いることができる。特に、有機感光体である場合、フィルミングやトナー付着防止に対して、本発明のトナーは有用である。
感光体ドラム14a〜14d上に形成される静電潜像の現像方法も、反転現像であってもよいし、正規現像であってもよい。
<実施例>
以下、実施例に基づいて本発明の優れた効果を説明する。
〔多孔質酸化チタンの作製〕
多孔質酸化チタンとして、以下の酸化チタン粉末A〜Cを作製した。
(多孔質酸化チタンAの作製)
グローブボックス内にてチタンブトキシド0.25molをブタノールに溶解して500mlとする(1液)。一方、酢酸アンモニウム0.25molと精製水0.625molをブタノールに溶解して750mlとする(2液)。また、塩化ランタン0.05mol(ランタン/チタンモル比=0.2)と精製水3.75molをメタノールに溶解して500mlとする(3液)。1液を攪拌しながら、2液及び3液を同時に添加し、その後2時間静置し、15,000回転で15分間の遠心分離を行って沈殿を回収し、水で3回洗浄した。次いで沈殿を90℃で1時間乾燥し、600℃で2時間焼成した。得られた粉体を1M塩酸1,000ml中に添加して攪拌処理した後、遠心分離して酸化チタン粉体Aを回収した。
(多孔質酸化チタンBの作製)
グローブボックス内にてチタンブトキシド0.25molとジエチレングリコール2.5molをブタノールに溶解して500mlとする(1液)。一方、炭酸水素アンモニウム0.25molと精製水0.625molをブタノールに溶解して750mlとする(2液)。また、塩化ランタン0.05mol(ランタン/チタンモル比=0.2)と精製水3.75molをメタノールに溶解して500mlとする(3液)。1液を攪拌しながら、2液及び3液を同時に添加し、その後2時間静置し、15,000回転で15分間の遠心分離を行って沈殿を回収し、水で3回洗浄した。次いで沈殿を90℃で1時間乾燥し、600℃で2時間焼成した。得られた粉体を1M塩酸1,000mlに添加して攪拌処理した後、遠心分離して酸化チタン粉体Bを回収した。
(多孔質酸化チタンCの作製)
市販の酸化チタン(石原産業社製のET−500W)2kgをロッキングミキサー(愛知電機製のRM−10)に充填する。ロッキングミキサーを32rpmで回転させながら、超音波方式の噴霧装置から1Nのフッ酸水溶液100mlを噴霧し、10分間回転させる。その後。回転させながら、窒素ガスを流し込み、60℃で加熱して酸化チタン粉体Cを回収した。
〔トナーの作製〕
(ポリエステル樹脂の合成)
ブラックトナー粒子用のポリエステル樹脂を、下記の合成スキームで合成した。ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン4.0molと、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン1.0molと、テレフタル酸4.5molと、そして無水トリメリット酸0.5molとを、酸化ジブチル錫4gとともに反応容器に入れ、窒素雰囲気下、230℃で8時間反応させた後、反応系から分取し、洗浄、乾燥させてポリエステル樹脂を合成した。
(ブラックトナーの作製)
上記ポリエステル樹脂100重量部に、ブラック顔料としてカーボンブラック〔キャボット製のPr−90〕5重量部、電荷制御剤としての4級アンモニウム塩化合物〔オリエント化学製のP−51〕2重量部、及びフィシャートロプシュワックス〔日本精蝋製のFT−100〕2重量部を加えて、ヘンシェルミキサーで十分に前混合し、次いで2軸押出式混練機を用いて溶融混練し、ジェットミルを用いて粉砕した後、風力分級機を用いて分級して、体積基準の平均粒径が8.0±0.5μmであるブラックトナー粒子を製造した。
上記ブラックトナー粒子100重量部に、外添剤として、表1に示す酸化チタン1.0重量部、及びシリカ〔キャボット社製のTG−820〕1.0重量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合(3000rpm、10分間)することによって、ブラックトナー粒子の表面を表面処理してブラックトナーを作製した。
なお、表1に示す酸化チタンの比表面積(m2/g)は、窒素吸着を利用した通常のBET法により測定した値で、例えば、カンタソーブ(湯浅アイオニクス社製BET法測定装置、概要は日刊工業新聞社刊:粉流体計測ハンドブP101〜102に記載)により測定することができる。
(二成分現像剤の調製)
上記ブラックトナーと、シリコーン樹脂(信越シリコーン社製のKR251)で被覆したコートキャリヤとをボールミルにより混合して二成分カラー現像剤を調製した。トナー濃度は5重量%とした。
(実機試験)
上記二成分現像剤を、図1に示すフルカラーレーザープリンタに使用して、温度23℃、相対湿度65%の常温、常湿環境下で、クリーニング不良の発生し易いブラック単色のベタ画像を10万枚、連続して出力するという過酷試験において画像汚れの有無を評価した。結果を表1に示す。
Figure 2005241670
表1より、BET法による比表面積が90m2/g以上の酸化チタンA、B、Cを外添剤として使用したトナーでは10万枚の過酷な印字試験後にも画像汚れは発生しなかった。しかしながら、市販の酸化チタンをそのまま使用した比較例1においては、形成画像に筋状の画像汚れが認められ、クリーニング不良が発生していることが確認された。
本発明の電子写真用トナーが好適に使用される画像形成装置の断面図である。
符号の説明
2:感光体ドラム
3:帯電器
4:露光ユニット
5a,5b,5c,5d:現像器
6:中間転写ドラム(中間転写体)
6a:二次転写ローラ
6b:クリーニングブレード


Claims (4)

  1. 粒子表面にBET法による比表面積が90m2/g以上の多孔質酸化チタンを外添剤として含有する電子写真用トナー。
  2. 前記多孔質酸化チタンが、チタンと金属の複合酸化物を調整した後に、酸処理して前記複合酸化物の金属を除去して作製された請求項1に記載の電子写真用トナー。
  3. 前記多孔質酸化チタンが、酸化チタン表面にエッチング剤を接触させて作製された請求項1に記載の電子写真用トナー。
  4. 中間転写体上に、請求項1〜3のいずれかに記載の電子写真用トナーを用いて現像したトナー像を一次転写し、該トナー像を、前記中間転写体からシート上に二次転写する画像形成装置。

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