JP2014164186A - 静電荷像現像剤、現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法 - Google Patents

静電荷像現像剤、現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】画像濃度の低下が発生し難い静電荷像現像剤を提供する。
【解決手段】トナー粒子及び、平均円形度が0.9以下である外添剤を含むトナーと、芯材及び、前記芯材の表面を被覆する樹脂層を含み、表面粗さRaが0.25μm以上0.5μm以下であるキャリアと、を含む静電荷像現像剤である。
【選択図】なし

Description

本発明は、静電荷像現像剤、現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法に関する。
特許文献1には「少なくとも結着樹脂、着色剤からなるトナー母体粒子に無機微粒子を外添させてなる画像形成用トナーであって、前記トナー母体粒子に、粒度分布における体積分布の変動係数が50%以下の無機微粒子Aを湿式処理により付着してなることを特徴とする画像形成用トナー」が提案されている。
特許文献2には「少なくともバインダー樹脂と着色剤を溶融混練し、冷却したのち粉砕により粉体とし、分級により粗粒子と微粒子を除去してなる静電荷像現像用トナーにおいて、外添剤として、真円度1.00〜1.30、平均一次粒子径0.05〜0.45μm 、一次粒子径の標準偏差/平均値の比0.25以下の無機微粒子が添加されてなることを特徴とする静電荷像現像用トナー」が提案されている。
特許文献3には「少なくとも結着樹脂、離型剤、及び着色剤を含むトナー粒子と、体積平均粒径が70nm以上400nm以下であり、平均円形度が0.5以上0.9以下であり、円形度の標準偏差が0.2以下である外添剤と、を有する静電荷像現像用トナー」が提案されている。
特許文献4には「少なくとも結着樹脂、離型剤、及び着色剤を含むトナー粒子と、体積平均粒径dが70nm以上400nm以下で、体積基準の粒径の標準偏差σに対する体積平均粒径dの比(d/σ)が2.0以上12以下であり、平均円形度が0.5以上0.9以下である外添剤と、を有する静電荷像現像用トナー」が提案されている。
特許文献5には「トナーに平均粒径が80nm以上500nm以下の範囲であり、平均円形度が0.8以上1以下の範囲内である外添剤が添加され、且つ、静電潜像保持体が回転している際の回転トルクが特定の関係式を満たすことを特徴とする画像形成装置」が提案されている。
特許文献6には「結着樹脂中に磁性体が含有され、且つ表面粗さRaが0.3μm以上0.5μm以下である芯材と、該芯材の表面を被覆し且つ樹脂を含有する樹脂層と、を有する静電潜像現像用キャリア」が提案されている。
特許文献7には「磁性微粒子及びバインダー樹脂を少なくとも含有する磁性微粒子分散型樹脂コアと、該磁性微粒子分散型樹脂コアの表面を被覆する樹脂被覆層を有する磁性キャリアであって、該磁性微粒子分散型樹脂コアの表面電位Vc(V)が−15.0(V)以下であることを特徴とする磁性キャリア」において、「該磁性キャリアの表面粗さRa(5μm×5μm)が、10.0nm以上40.0nm以下である」ことが提案されている。
特許文献8には「キャリアとトナーとを含有する二成分現像剤であって、前記トナーが、結着樹脂、着色剤及び離型剤を少なくとも含有するトナー粒子と、少なくとも脂肪酸金属塩を有し、前記キャリアの表面粗さ(Rz)が0.05μm以上2.50μm以下である事を特徴とする二成分現像剤」が提案されている。
特開2005−266557号公報 特開2007−199579号公報 特開2012−189620号公報 特開2012−128195号公報 特開2009−156978号公報 特開2012−198422号公報 特開2011−007858号公報 特開2010−060645号公報
本発明の目的は、画像濃度の低下が発生し難い静電荷像現像剤を提供することである。
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、
請求項1に係る発明は、
トナー粒子及び、平均円形度が0.9以下である外添剤を含むトナーと、
芯材及び、前記芯材の表面を被覆する樹脂層を含み、表面粗さRaが0.25μm以上0.5μm以下であるキャリアと、
を含む静電荷像現像剤。
請求項2に係る発明は、
前記外添剤は、平均円形度が0.5以上0.9以下である請求項1に記載の静電荷像現像剤。
請求項3に係る発明は、
請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像剤を収容し、画像形成装置に着脱される現像剤カートリッジ。
請求項4に係る発明は、
請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像剤を収容し、潜像保持体の表面に形成された静電潜像を前記静電荷像現像剤により現像してトナー像を形成する現像手段を備え、画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
請求項5に係る発明は、
潜像保持体と、
前記潜像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電された前記潜像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記潜像保持体の表面に形成された前記静電荷像を前記静電荷像現像剤により現像してトナー像を形成する現像手段と、
前記潜像保持体の表面に形成された前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
前記記録媒体に転写された前記トナー像を前記記録媒体に定着させる定着手段と、
を備える画像形成装置。
請求項6に係る発明は、
潜像保持体の表面を帯電する帯電工程と、
帯電された前記潜像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、
前記潜像保持体の表面に形成された前記静電荷像を請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程と、
前記潜像保持体の表面に形成された前記トナー像を記録媒体に転写する転写工程と、
前記記録媒体に転写された前記トナー像を前記記録媒体に定着させる定着工程と、
を有する画像形成方法。
請求項1に係る発明によれば、トナーに含まれる外添剤の平均円形度と、芯材及び樹脂層を含むキャリアの表面粗さRaの少なくともいずれかが上記範囲外である場合に比べ、画像濃度の低下が発生し難い静電荷像現像剤が提供される。
請求項2に係る発明によれば、外添剤の平均円形度が上記範囲外である場合に比べ、より画像濃度の低下が発生し難い静電荷像現像剤が提供される。
請求項3、4、5、6に係る発明によれば、画像濃度の低下が発生し難い現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、画像形成方法が提供される。
本実施形態の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 他の本実施形態の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
以下、本発明の静電荷像現像剤、現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法の実施形態について詳細に説明する。
<静電荷像現像剤>
本実施形態の静電荷像現像剤(以下、「現像剤」とも称する。)は、トナー粒子及び外添剤を含むトナーと、芯材及び前記芯材の表面を被覆する樹脂層を含むキャリアと、を含む。そして、前記外添剤は、平均円形度が0.9以下であり、前記キャリアは、表面粗さRaが0.25μm以上0.5μm以下である。
本実施形態の現像剤は、上記構成であることにより、画像濃度の低下が発生し難い。その理由は定かではないが、以下のように推測される。
二成分現像剤を用いた画像形成において、特に高温高湿条件下での画像濃度の低下が発生する原因として、トナーの転写性の低下とキャリアによるトナーの搬送性の低下とが考えられる。
まず、キャリアによるトナーの搬送性が低下すると、現像領域において現像に供されるトナーの量が低下するため、画像濃度は低下する傾向がある。
ここで、キャリアによるトナーの搬送性はキャリア表面の表面粗さに起因するところが大きく、表面粗さが小さいほどトナーの搬送性は良好になる傾向にある。ところが、搬送性が良好になることは、一方で現像剤の攪拌も容易になることを意味し、トナーの外添剤への負荷はより大きくなることになる。
一方、トナーの外添剤は、平均円形度が高いほど、トナー粒子表面で転がりが起こり易く、トナー粒子表面の凹部への移行が発生し易い。表面粗さが小さいキャリアを用いた場合にこの傾向は増し、その結果、トナー表面に存在し本来トナーの転写に寄与する外添剤のスペーサー機能(以下「スペーサー機能」)が減じる傾向がある。そして、外添剤のスペーサー機能が減じると、トナーの転写性が低下し、画像濃度が低下する傾向がある。
これに対し、本実施形態の現像剤は、トナーに含まれる外添剤の平均円形度が0.9以下であり且つキャリアの表面粗さRaが0.25μm以上0.5μm以下であることにより、トナー粒子表面での外添剤の移行が生じ難いため、外添剤のスぺーサー機能を維持し易く、トナーの転写性の低下による画像濃度の低下を抑制し得るのに加え、キャリアによるトナーの搬送性の低下を抑制し得るため、現像に供されるトナー量の低下による画像濃度の低下も抑制され、結果として画像濃度の低下が発生し難いと考えられる。
まず、平均円形度が0.9以下である外添剤(以下「異形外添剤」とも称する。)は、トナー粒子表面での転がりが起こり難く、トナー粒子表面の凹部への移行が抑制され、凸部に存在し易くなると考えられる。そして、トナー粒子の凸部にある外添剤は、平均円形度が0.9以下、すなわち異形状である故にトナー粒子との接点が多いことから、機械的負荷が付与されてもその力が分散されるためトナー粒子に埋没し難い。そのため、異形外添剤は、スペーサー機能を発揮し易くまた維持もし易く、その結果、本実施形態の現像剤は、トナーの転写性やキャリアによるトナーの搬送性に優れると推察される。
他方、芯材及び樹脂層を含むキャリアは、表面粗さRaが0.25μm以上であることにより、キャリア表面でトナーが滑り難くなると考えられ、また、表面粗さRaが0.5μm以下であることにより、キャリア表面の例えば凹部にトナーの偏在が発生し難いと考えられる。その結果、本実施形態の現像剤は、トナーの転写性とキャリアによるトナーの搬送性とに優れると推察される。
以上の機序で、本実施形態の現像剤は、トナーの転写性とキャリアによるトナーの搬送性とに優れる結果、画像濃度の低下が発生し難いと考えられる。
以下に、本実施形態の静電荷像現像剤を構成する構成要素、及び構成要素に含まれる原料成分について説明する。
本実施形態の現像剤は、トナーとキャリアとを含む二成分現像剤である。トナーとキャリアとの混合比(質量比)は、トナー:キャリア=1:100乃至30:100の範囲が望ましく、3:100乃至15:100の範囲がより望ましい。
〔トナー〕
トナーは、トナー粒子と、平均円形度が0.9以下である外添剤(異形外添剤)と、を含む。
トナーは、外添剤として、異形外添剤のほかに、平均円形度が0.9超である外添剤を含んでもよい。
トナーは、トナー粒子に、外添剤として異形外添剤を外添することで得られる。トナー粒子に外添剤を外添する方法としては、例えば、V型ブレンダーやヘンシェルミキサーやレディゲミキサー等の公知の混合機によって混合する方法が挙げられる。
異形外添剤は、トナー粒子100質量部に対して0.5質量部以上5.0質量部以下で添加することが望ましく、より望ましくは0.7質量部以上4.0質量部以下であり、更に望ましくは0.9質量部以上3.5質量部以下である。
(トナー粒子)
トナー粒子は、例えば、結着樹脂と、必要に応じて、着色剤と、離型剤と、その他の添加剤と、を含んで構成される。
結着樹脂としては、例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン等のモノオレフィン;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル;アクリル酸メチル、アクリル酸フェニル、アクリル酸オクチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類;等の単独重合体又は共重合体等が挙げられる。代表的な結着樹脂としては、例えばポリスチレン、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド、変性ロジン等が挙げられる。
結着樹脂の軟化温度は、例えば70℃以上150℃以下であってよく、結着樹脂のガラス転移温度は、例えば40℃以上70℃以下であってよい。結着樹脂の数平均分子量は、例えば2000以上50000以下であってよく、結着樹脂の重量平均分子量は、例えば8000以上150000以下であってよい。結着樹脂の酸価は、例えば5mgKOH/g以上30mgKOH/g以下であってよい。
着色剤は、公知の着色剤から、目的とするトナーの色に応じて選択される。
シアン着色剤としては、例えば、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体、アントラキノン化合物、塩基染料レーキ化合物等が挙げられる。
マゼンタ着色剤としては、例えば、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン化合物、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾール化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物等が挙げられる。
イエロー着色剤としては、例えば、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アントラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物、アリルアミド化合物等が挙げられる。
ブラック着色剤としては、例えば、カーボンブラック、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、チタンブラック、活性炭、非磁性フェライト、マグネタイト等が挙げられる。
着色剤は、1種を用いてもよいし、複数種を用いてもよい。
着色剤は、必要に応じて表面処理された着色剤を用いてもよく、分散剤と併用してもよい。
着色剤の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上30質量部以下が望ましい。
離型剤としては、例えば、炭化水素系ワックス;カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等の天然ワックス;モンタンワックス等の合成或いは鉱物・石油系ワックス;脂肪酸エステル、モンタン酸エステル等のエステル系ワックス;等が挙げられる。
離型剤の融解温度は、保存性の観点から、50℃以上が望ましく、60℃以上がより望ましい。また、耐オフセット性の観点から、110℃以下が望ましく、100℃以下がより望ましい。
離型剤の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上15質量部以下が望ましく、2質量部以上12質量部以下がより望ましく、3質量部以上10質量部以下が更に望ましい。
その他の添加剤としては、例えば、磁性体、帯電制御剤、無機粉体等が挙げられる。
トナー粒子は、形状係数SF1が125以上140以下(望ましくは125以上135以下、より望ましくは130以上135以下)であることがよく、形状係数SF2が105以上130以下(望ましくは110以上125以下、より望ましくは115以上120以下)であることがよい。
トナー粒子の形状係数SF1は、例えば、光学顕微鏡像又は走査型電子顕微鏡像を、画像解析装置を用いて解析することによって数値化される。具体的には、例えば、スライドグラス上に散布したトナー粒子の光学顕微鏡像を、ビデオカメラを通じてルーゼックス画像解析装置に取り込み、100個のトナー粒子について下記式によりSF1を計算し、その平均値を求める。
SF1=(ML/A)×(π/4)×100
ここで、MLはトナー粒子の絶対最大長、Aはトナー粒子の投影面積である。
トナー粒子の形状係数SF2は、次のようにして求める。
走査型電子顕微鏡(例えば日立株式会社製S−4100)を用いトナー粒子を観察して画像を撮影し、この画像を画像解析装置(例えばニレコ社製LUZEXIII)に取り込み100個のトナー粒子それぞれについて、下記式によりSF2を計算し、その平均値を求めて、形状係数SF2とする。なお、トナー粒子の観察は、1視野中にトナー粒子が3個以上20個以下程度写るように倍率を調整し、複数視野の観察を合わせる。
SF2={PM/(4・A・π)}×100
ここで、PMはトナー粒子の周囲長、Aはトナー粒子の投影面積、πは円周率である。
トナー粒子の体積平均粒径は、2μm以上10μm以下が望ましく、4μm以上8μm以下がより望ましい。
トナー粒子の体積平均粒径の測定は、コールターマルチサイザーII型(ベックマン−コールター社製)を用いて、50μmのアパーチャー径で粒子の粒度分布を測定する。
測定用試料は、分散剤として界面活性剤を含む水溶液(望ましくはアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5%水溶液)2ml中に、トナー粒子を0.5mg乃至50mg加え、これを電解質水溶液(アイソトン水溶液)100ml乃至150ml中に添加し、超音波分散器で30秒以上(望ましくは約1分間)分散処理を行い調製する。測定する粒子数は50,000個である。
測定された粒度分布を、分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、体積について小径側から累積分布を描き、累積50%となる粒径を体積平均粒径と定義する。
トナー粒子は、単層構造であっても、芯部と前記芯部を被覆する被覆層とで構成される構造(所謂コア/シェル構造)であってもよい。
トナー粒子の製造方法は、湿式造粒法が望ましい。湿式造粒法としては、例えば、公知の溶融懸濁法、乳化凝集・合一法、溶解懸濁法等が挙げられる。
(外添剤)
外添剤は、平均円形度が0.9以下である。外添剤は、平均円形度が0.9以下であることにより、スペーサー機能を発揮し易く維持し易いと推察される。以下、外添剤について、平均円形度が0.9以下であることを「異形状」とも称する。
外添剤の平均円形度は、望ましくは0.5以上0.9以下であり、より望ましくは0.52以上0.88以下、更に望ましくは0.62以上0.78以下である。
外添剤は、平均円形度が0.5以上であると、機械的負荷が加わった場合に応力集中を抑制し、機械的負荷による欠損が抑えられると考えられ、その結果、スペーサー機能を発揮し易くまた維持もし易く、その結果、トナーの転写性の低下が抑制されると考えられる。
外添剤の平均円形度を上記範囲に調整する方法としては、外添剤を粉砕機で処理し調整する方法、外添剤製造時の反応性制御により適度に凝集させる方法等が挙げられる。
外添剤の円形度は、トナー粒子に外添剤を外添(分散)させた後の外添剤の一次粒子を、走査型電子顕微鏡により観察し、その画像解析から下記のI及びAを得て下記式により算出される「100/SF2」である。
円形度(100/SF2)=4π×(A/I
ここで、Iは異形外添剤の一次粒子の周囲長、Aは異形外添剤の一次粒子の投影面積、πは円周率、SF2は形状係数である。
そして、外添剤の平均円形度は、画像解析から得た一次粒子100個の円相当径の累積頻度における50%円形度として得られる。
外添剤の円形度は、その標準偏差が0.2より大きいことが望ましい。標準偏差が0.2超であると、トナー粒子上に偏りが少ない状態で分散され易くなる。
外添剤の体積平均粒径は、60nm以上400nm以下が望ましく、70nm以上300nm以下がより望ましく、100nm以上250nm以下が更に望ましい。
外添剤の体積平均粒径が60nm以上であると、トナー粒子に対する埋没が抑制され、スペーサー機能が確保され易くなる。
外添剤の体積平均粒径が400nm以下であると、トナー粒子からの遊離が抑制されると共に、機械的負荷による欠損が抑制され易くなり、結果としてスペーサー機能が確保され易くなる。
外添剤の体積平均粒径は、トナー粒子に外添剤を外添(分散)させた後の外添剤の一次粒子100個を走査型電子顕微鏡により観察し、一次粒子の画像解析によって粒子ごとの最長径、最短径を測定し、この中間値から球相当径を測定する。得られた球相当径の累積頻度における50%径(D50v)を外添剤の平均粒径(つまり体積平均粒径)とする。
外添剤としては、例えば、無機粒子、有機粒子が挙げられる。無機粒子としては、例えば、シリカ(例えば、フュームドシリカ、ゾルゲル法シリカ等)、アルミナ、チタニア、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化鉄、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸三カルシウム、酸化セリウム等の、トナー表面の外添剤として通常使用される粒子が挙げられる。
有機粒子としては、例えば、ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、フッ素系樹脂等の、トナー表面の外添剤として通常使用される粒子が挙げられる。
これら外添剤は、表面に疎水化処理が施されているものが望ましい。
外添剤としては、シリカ粒子、特にゾルゲル法シリカ粒子が望ましい。
シリカ粒子は、例えば、水ガラスを原料としてシリカゾルを得る方法によって製造されたものでもよく、アルコキシシランに代表されるケイ素化合物を原料としてゾルゲル法によって粒子を生成する方法(いわゆる湿式方法)によって製造されたものでもよい。シリカ粒子は、下記の製造方法(以下、「本シリカ粒子の製造方法」と称する。)によって製造されたものが望ましい。
本シリカ粒子の製造方法は、アルコールを含む溶媒中に、0.6mol/L以上0.87mol/L以下の濃度でアルカリ触媒が含まれるアルカリ触媒溶液を準備する工程(以下、「アルカリ触媒溶液準備工程」とも称する。)と、アルカリ触媒溶液中に、テトラアルコキシシランを供給すると共に、1分間当たりのテトラアルコキシシラン供給量の1mol当たりに対して、1分間当たり0.1mol以上0.4mol以下でアルカリ触媒を供給する工程(以下、「粒子生成工程」とも称する。)と、を有する。
つまり、本シリカ粒子の製造方法は、上記濃度のアルカリ触媒が含まれるアルコールの存在下に、原料であるテトラアルコキシシランと、別途、触媒であるアルカリ触媒と、をそれぞれ上記関係で供給しつつ、テトラアルコキシシランを反応させて、シラン粒子を生成する方法である。
本シリカ粒子の製造方法では、上記手法により、粗大凝集物の発生が少なく、また、表面が湾曲状で構成された丸みを帯びた異形状のシリカ粒子が得られる。
本シリカ粒子の製造方法が上記の特性を示す理由は定かではないが、以下のように推測される。
まず、アルコールを含む溶媒中にアルカリ触媒が含まれるアルカリ触媒溶液を準備し、この溶液中にテトラアルコキシシランとアルカリ触媒とをそれぞれ供給すると、アルカリ触媒溶液中に供給されたテトラアルコキシシランが反応して、核粒子が生成される。このとき、アルカリ触媒溶液中のアルカリ触媒濃度が上記範囲にあると、2次凝集物等の粗大凝集物の生成を抑制しつつ、円形度の低い核粒子が生成すると考えられる。この機序として、アルカリ触媒は、触媒作用を示すほかに、生成される核粒子の表面に配位し、核粒子の形状形成と分散安定性に寄与するところ、その量が上記範囲内であると、アルカリ触媒が核粒子の表面を覆う際ムラが生じるため(つまりアルカリ触媒が核粒子の表面に偏在して付着するため)、核粒子の分散安定性を保ちつつも、核粒子表面における張力及び化学的親和性に部分的な偏りが生じ、円形度の低い核粒子が生成されると考えられる。
そして、テトラアルコキシシランとアルカリ触媒との供給をそれぞれ続けていくと、テトラアルコキシシランの反応により、核粒子が成長し、シラン粒子が得られる。ここで、テトラアルコキシシランとアルカリ触媒との供給を、その供給量を上記関係で維持しつつ行うことで、核粒子の分散安定性を保ちつつも、核粒子表面における張力及び化学的親和性の部分的な偏りも保たれることから、2次凝集物等の粗大凝集物の生成を抑制しつつ、円形度の低い核粒子がその異形性を保ったまま粒子成長し、結果、表面が湾曲状で構成された丸みを帯びた異形状のシリカ粒子が得られると考えられる。
本シリカ粒子の製造方法によれば、表面が湾曲状で構成された丸みを帯びた異形状のシリカ粒子が得られ易い。このシリカ粒子は、乾式の製法で得られ易い、表面が鋭角状で尖った突起を持つ異形状のシリカ粒子に比べ、トナー粒子に対する接触面積が大きい。そのため、このシリカ粒子は、トナー粒子から離脱し難く、また、機械的負荷に強く壊れ難いと考えられる。
本シリカ粒子の製造方法では、アルカリ触媒溶液中に、テトラアルコキシシランとアルカリ触媒とをそれぞれ供給することで、テトラアルコキシシランの反応を生じさせて粒子生成を行っていることから、従来のゾルゲル法による異形シリカ粒子を製造する場合に比べ、総使用アルカリ触媒量が少なく、その結果、アルカリ触媒の除去工程の省略も実現される。これは、特に、高純度が求められる製品にシリカ粒子を適用する場合に有利である。
−アルカリ触媒溶液準備工程−
アルカリ触媒溶液準備工程は、アルコールを含む溶媒を準備し、これにアルカリ触媒を添加して、アルカリ触媒溶液を準備する工程である。
アルコールを含む溶媒は、アルコール単独の溶媒であってもよいし、必要に応じて水;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、酢酸セロソルブ等のセロソルブ類;ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;等の他の溶媒との混合溶媒であってもよい。
混合溶媒の場合、アルコールの割合は80質量%以上(望ましくは90質量%以上)がよい。
アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール等の低級アルコールが挙げられる。
アルカリ触媒は、テトラアルコキシシランの反応(加水分解反応、縮合反応)を促進させるための触媒であり、例えば、アンモニア、尿素、モノアミン、四級アンモニウム塩等の塩基性触媒が挙げられ、特にアンモニアが望ましい。
アルカリ触媒の濃度(含有量)は、0.6mol/L以上0.87mol/L以下であり、望ましくは0.63mol/L以上0.78mol/L以下であり、より望ましくは0.66mol/L以上0.75mol/L以下である。
アルカリ触媒の濃度が、0.6mol/L以上であると、核粒子の成長過程における分散安定性がよく、2次凝集物等の粗大凝集物の生成やゲル状化が抑制され、シリカ粒子の粒径分布幅が狭くなる。
アルカリ触媒の濃度が、0.87mol/L以下であると、真球状の核粒子が生成され難く、異形状のシリカ粒子を得易い。
なお、アルカリ触媒の濃度は、アルコール触媒溶液(アルカリ触媒+アルコールを含む溶媒)に対する濃度である。
−粒子生成工程−
粒子生成工程は、アルカリ触媒溶液中に、テトラアルコキシシランと、アルカリ触媒と、をそれぞれ供給し、当該アルカリ触媒溶液中で、テトラアルコキシシランを反応(加水分解反応、縮合反応)させて、シリカ粒子を生成する工程である。
粒子生成工程では、テトラアルコキシシランの供給初期に、テトラアルコキシシランの反応により核粒子が生成した後(核粒子生成段階)、この核粒子の成長を経て(核粒子成長段階)、シリカ粒子が生成する。
アルカリ触媒溶液中に供給するテトラアルコキシシランとしては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン等が挙げられる。反応速度の制御性や得られるシリカ粒子の形状、粒径、粒度分布等の点から、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランがよい。
テトラアルコキシシランの供給量は、アルカリ触媒溶液中のアルコールに対して、0.002mol/(mol・分)以上0.0055mol/(mol・分)以下が望ましい。これは、アルカリ触媒溶液を準備する工程で用いたアルコール1molに対して、1分間当たり0.002mol以上0.0055mol以下の供給量でテトラアルコキシシランを供給することを意味する。
テトラアルコキシシランの供給量を上記範囲とすることで、滴下されたテトラアルコキシシラン同士の反応が起こる前に、テトラアルコキシシランが核粒子に偏りなく供給される。従って、テトラアルコキシシランと核粒子との反応を偏り無く生じさせ得る。その結果、粒子成長のバラツキを抑制し、粒径分布幅の狭いシリカ粒子を製造し得ると考えられる。
テトラアルコキシシランの供給量が0.002mol/(mol・分)より少ないと、テトラアルコキシシランの総供給量の滴下に時間を要し、生産効率がよくない。
テトラアルコキシシランの供給量が0.0055mol/(mol・分)より多いと、滴下されたテトラアルコキシシランと核粒子とが反応する前に、テトラアルコキシシラン同士の反応が生じ易く、粒子成長のバラツキをもたらし、粒径分布幅が広くなり易い。
テトラアルコキシシランの供給量は、0.002mol/(mol・分)以上0.0045mol/(mol・分)以下がより望ましく、0.002mol/(mol・分)以上0.0035mol/(mol・分)以下が更に望ましい。
シリカ粒子の平均粒径は、テトラアルコキシシランの総供給量に依存すると考えられる。テトラアルコキシシランの総供給量は、テトラアルコキシシランの種類や反応条件にもよるが、例えばシリカ粒子分散液1Lに対し0.756mol以上とすることで、粒径が70nm以上のシリカ粒子の一次粒子が得られ易く、シリカ粒子分散液1Lに対し4.4mol以下とすることで、粒径が400nm以下のシリカ粒子の一次粒子が得られ易い。
アルカリ触媒溶液中に供給するアルカリ触媒は、アルカリ触媒溶液準備工程に用いるアルカリ触媒として先に例示したものが挙げられる。この供給するアルカリ触媒は、アルカリ触媒溶液中に予め含まれるアルカリ触媒と同じ種類のものであってもよいし、異なる種類のものであってもよいが、同じ種類のものであることが望ましい。
アルカリ触媒の供給量は、テトラアルコキシシランの1分間当たりに供給される総供給量の1mol当たりに対して0.1mol以上0.4mol以下とし、望ましくは0.14mol以上0.35mol以下、より望ましくは0.18mol以上0.30mol以下である。
アルカリ触媒の供給量が、0.1mol以上であると、核粒子の成長過程における分散安定性がよく、2次凝集物等の粗大凝集物の生成やゲル状化が抑制され、シリカ粒子の粒径分布幅が狭くなる。
また、シリカ粒子の平均円形度はアルカリ触媒の供給量に依存すると考えられ、例えばアルカリ触媒の供給量が、0.4mol以下であると、真球状(平均円形度が大きい)の核粒子が生成され難く、異形状(平均円形度が小さい)のシリカ粒子を得易い。
粒子生成工程においては、アルカリ触媒溶液中に、テトラアルコキシシランとアルカリ触媒とをそれぞれ供給するが、この供給方法は、連続的に供給する方式であってもよいし、間欠的に供給する方式であってもよい。
粒子生成工程において、アルカリ触媒溶液の温度は、例えば5℃以上50℃以下がよく、望ましくは15℃以上40℃以下である。
アルカリ触媒溶液準備工程と粒子生成工程とを経て得たシリカ粒子は、シリカ粒子分散液の状態で得られるが、溶媒を除去してシリカ粒子の粉体として取り出して用いられる。
シリカ粒子分散液の溶媒除去方法としては、(1)濾過、遠心分離、蒸留などにより溶媒を除去した後、真空乾燥機、棚段乾燥機などにより乾燥する方法、(2)流動層乾燥機、スプレードライヤーなどによりスラリーを直接乾燥する方法など、公知の方法が挙げられる。乾燥温度は、特に限定されないが、望ましくは200℃以下である。200℃より高いとシリカ粒子表面に残存するシラノール基の縮合による一次粒子同士の結合や粗大粒子の発生が起こり易くなる。
乾燥後のシリカ粒子は、必要に応じて解砕、篩分により、粗大粒子や凝集物の除去を行う。解砕は、例えば、ジェットミル、振動ミル、ボールミル、ピンミルなどの乾式粉砕装置により行う。篩分は、例えば、振動篩、風力篩分機など公知の装置により行う。
本シリカ粒子の製造方法により得られるシリカ粒子は、疎水化処理剤によりシリカ粒子の表面を疎水化処理されていることがよい。
疎水化処理剤としては、例えば、アルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等)を有する公知の有機珪素化合物が挙げられ、具体例には、例えば、シラザン化合物(例えばメチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルクロロシラン、トリメチルメトキシシラン等のシラン化合物、ヘキサメチルジシラザン、テトラメチルジシラザン等)等が挙げられる。
これら疎水化処理剤の中でも、トリメチルメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン等のトリメチル基を有する有機珪素化合物が好適である。
疎水化処理剤の使用量は、特に限定はされないが、疎水化の効果を得るためには、例えば、シリカ粒子に対し、1質量%以上100質量%以下であり、望ましくは5質量%以上80質量%以下である。
疎水化処理剤は、1種を用いてもよいし、複数種を用いてもよい。
疎水化処理剤による疎水化処理が施された疎水性シリカ粒子分散液を得る方法としては、例えば、シリカ粒子分散液に疎水化処理剤を必要量添加し、攪拌下において30℃以上80℃以下の温度範囲で反応させることで、シリカ粒子に疎水化処理を施し、疎水性シリカ粒子分散液を得る方法が挙げられる。この反応温度が30℃以上であると、疎水化反応が進行し易く、80℃以下であると、疎水化処理剤の自己縮合による分散液のゲル化やシリカ粒子同士の凝集などが起り難い。
粉体の疎水性シリカ粒子を得る方法としては、シリカ粒子分散液中で疎水化処理を行った後、乾燥して疎水性シリカ粒子の粉体を得る方法、シリカ粒子分散液を乾燥して親水性シリカ粒子の粉体を得た後、疎水化処理剤を添加して疎水化処理を施し、疎水性シリカ粒子の粉体を得る方法、シリカ粒子分散液中で疎水化処理を行い、乾燥して疎水性シリカ粒子の粉体を得た後、更に疎水化処理剤を添加して疎水化処理を施し、疎水性シリカ粒子の粉体を得る方法等が挙げられる。
粉体のシリカ粒子を疎水化処理する方法としては、ヘンシェルミキサーや流動床などの処理槽内で粉体の親水性シリカ粒子を攪拌し、そこに疎水化処理剤を加え、処理槽内を加熱することで疎水化処理剤をガス化して粉体のシリカ粒子の表面のシラノール基と反応させる方法が挙げられる。加熱温度は、特に限定されないが、例えば、80℃以上300℃以下がよく、望ましくは120℃以上200℃以下である。
〔キャリア〕
キャリアは、芯材と、前記芯材の表面を被覆する樹脂層と、を含み、表面粗さRaが0.25μm以上0.5μm以下である。
キャリアの表面粗さRa、即ちキャリアの表面を構成する樹脂層の表面粗さRaは、JIS−B0601(1994年)に準拠して顕微鏡(例えば、キーエンス社製の超深度カラー3D形状測定顕微鏡VK−9500)を用いて測定される。
キャリアの表面粗さRaは、0.25μm以上0.5μm以下であり、0.27μm以上0.48μm以下が望ましく、0.3μm以上0.45μm以下がより望ましい。
キャリアの表面粗さRaが0.25μm以上であれば、トナーの搬送性が適度に抑えられるため、外添剤のトナー表面への埋め込みが抑制されて、スペーサー機能の低下が抑えられるため、トナーの転写性が低下し難い。またキャリアの表面粗さRaが0.5μm以下であれば、トナーの搬送性が良好であるため、トナーを現像領域に適当量搬送し得、画像濃度の低下が生じ難い。
キャリアの表面粗さRaを制御する方法としては、特に限定されるものではないが、例えば芯材の表面粗さRaによって制御される。
なお、芯材の表面粗さRaの測定方法は、キャリアの表面粗さRaの測定方法と同じである。樹脂層が溶剤可溶である場合は、キャリアを可溶溶剤(例えば、トルエン)に投入して、樹脂層を溶解させて取り除き、芯材の表面粗さRaを測定する。樹脂層が溶剤不溶である場合は、加熱によって樹脂を分解することよって樹脂層を取り除き、芯材の表面粗さRaを測定する。
キャリアの体積平均粒径は、20μm以上40μm以下が望ましく、20μm以上38μm以下がより望ましく、25μm以上35μm以下が更に望ましい。
キャリアの体積平均粒径を20μm以上とすることにより、トナーに対する適切な帯電付与が実現され易くなる。その結果、画質欠陥の発生が抑制され易くなる。
キャリアの体積平均粒径を40μm以下とすることにより、トナーに対する過度な機械的負荷が掛かり難くなる。その結果、トナーの外添剤の埋没に起因する画質欠陥の発生が抑制され易くなる。
(芯材)
芯材は、例えば、結着樹脂中に磁性体の粒子(以下「磁性粒子」)が含有された粒子や、多孔質の磁性粒子に樹脂が含浸された粒子が挙げられる。芯材としては、その表面粗さRaを制御する観点から、結着樹脂中に磁性粒子が含有された粒子が望ましい。芯材は、非磁性体の粒子(以下「非磁性粒子」)を含有していてもよい。
芯材に含有される磁性粒子の材質としては、例えば、鉄、鋼、ニッケル、コバルト等の磁性金属、これら磁性金属とマンガン、クロム、希土類元素等との合金(例えば、ニッケル−鉄合金、コバルト−鉄合金、アルミニウム−鉄合金等)、フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物等が適用され、これらの中でも特性が安定している点から、フェライト及びマグネタイトが望ましい。
磁性粒子の粒径は、0.01μm以上5μm以下が望ましく、0.1μm以上2m以下がより望ましく、0.1μm以上1μm以下が更に望ましい。
芯材に含有される非磁性粒子の材質としては、例えば、酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、ヘマタイト等が適用される。
非磁性粒子の粒径は、0.8μm以上5μm以下が望ましく、1.5μm以上5μm以下がより望ましく、1.5μm以上4μm以下が更に望ましい。
芯材全量における磁性粒子と非磁性粒子の総量の割合は、50質量%以上99質量%以下が望ましく、60質量%以上99質量%以下がより望ましく、70質量%以上95質量%以下が更に望ましい。
芯材を構成する結着樹脂としては、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系共重合樹脂、ポリオレフィン系樹脂、フェノール系樹脂等が挙げられる。
芯材は更にその他の成分を含有してよい。その他の成分としては例えば、帯電制御剤、フッ素含有粒子などが挙げられる。
芯材の表面粗さRaは、0.2μm以上0.45μm以下が望ましい。
キャリアの表面粗さRaは芯材の表面粗さRaと相関する傾向にあるので、芯材の表面粗さRaが上記範囲であると、キャリアの表面粗さRaを所定の範囲に制御しやすい。
また、芯材の表面粗さRaが上記範囲であると、現像を繰り返して樹脂層が摩耗した場合でも、芯材の表面粗さRaがキャリアの表面に反映されることによりキャリアの表面粗さRaが所定の範囲に維持され易く、現像を繰り返しても画像欠陥が発生しにくい静電荷像現像剤が提供される。
芯材の表面粗さRaは、0.3μm以上0.45μm以下がより望ましく、0.4μm以上0.45μm以下が更に望ましい。
芯材の表面粗さRaは、例えば、芯材の個数平均粒子径をD(μm)としたとき、芯材の表面から1/8D(μm)までの領域(以下「最表層部」と称する。)に、特定の粒径の粒子を含有させることで制御される。最表層部に含有された特定の粒径の粒子が芯材の表面から突出して凹凸を形成し、表面粗さRaが達成されると考えられる。
特定の粒径の粒子としては、粒径0.8μm以上5μm以下の粒子が望ましく、1.5μm以上5μm以下の粒子がより望ましく、1.5μm以上4μm以下の粒子が更に望ましい。
ここで、芯材の個数平均粒子径D(μm)は、以下の方法により測定される。
2液式接着剤クイック30(コニシ社製)の混合液70質量部に、キャリア30質量部を加えてさらに混合し、25℃下で48時間静置して硬化させる。硬化後の包埋物を剃刀で形を整えた後、ダイヤモンドナイフSK2035(住友電気工業社製)を取り付けたウルトラミクロトーム装置(LEICA社製、URUTRACUT UCT)により切削する(面出し)。さらに光学顕微鏡で切断面の平滑性を確認しながら、平滑な切断面が形成されるまで切削を実施して試験片を作製する。得られた試験片を走査型電子顕微鏡にて観察し試験片の断面画像を得る。得られた画像を画像解析ソフトWinROOF(三谷商事社製)に取り込み、モノクロ画像化した後、個数平均粒子径D(μm)を測定する。測定は、キャリア1個に対して4箇所で測定し、且つ無作為に選択したキャリア50個の算術平均とする。
最表層部に含有される粒子の粒径は、走査型電子顕微鏡にて観察した芯材表面の画像を画像解析ソフトWinROOF(三谷商事社製)に取り込み、モノクロ画像化した後、最大部分の粒径を測定することにより求める。
芯材の最表層部に含有される粒径0.8μm以上5μm以下の粒子について、芯材の表面から突出している部分の面積の、芯材の表面積に対する比率(粒子突出部の存在割合)は、15%以上40%以下が望ましく、15%以上35%以下がより望ましく、20%以上35%以下が更に望ましい。ここで、芯材の表面から突出している部分は、芯材表面から露出した部分、芯材を構成する樹脂に覆われているが芯材表面よりも出っ張っている部分を含む。
粒子突出部の存在割合の測定は、走査型電子顕微鏡にて観察した芯材表面の画像を画像解析ソフトWinROOF(三谷商事社製)に取り込み、モノクロ画像化した後、最大部分の粒径が0.8μm以上5μm以下である粒子を一つずつ選択して、面積比率を計測することにより行なわれ、無作為に選択した芯材表面50視野の算術平均とする。
芯材最表層部に含有される粒子は、磁性粒子でも非磁性粒子でもよい。但し、非磁性粒子を含有する場合、非磁性粒子の粒子突出部の存在割合は大きくなり過ぎないことが望ましい。具体的には、芯材の最表層部に含有される磁性粒子と非磁性粒子の総量に対し、非磁性粒子の割合は5質量%以上40質量%以下が望ましく、7質量%以上30質量%以下がより望ましい。
芯材に含有される粒径0.8μm以上5μm以下の粒子(磁性粒子及び/又は非磁性粒子)は、極力、芯材の最表層部に含有されることが望ましい。芯材の最表層部における上記粒子の濃度は、60%以上が望ましく、70%以上がより望ましく、80%以上が更に望ましい。
ここで、上記濃度は、以下の方法により測定される。
2液式接着剤クイック30(コニシ社製)の混合液70質量部に、キャリア30質量部を加えてさらに混合し、25℃下で48時間静置して硬化させる。硬化後の包埋物を剃刀で形を整えた後、ダイヤモンドナイフSK2035(住友電気工業社製)を取り付けたウルトラミクロトーム装置(LEICA社製、URUTRACUT UCT)により切削する(面出し)。さらに光学顕微鏡で切断面の平滑性を確認しながら、平滑な切断面が形成されるまで切削を実施して試験片を作製する。得られた試験片を走査型電子顕微鏡にて観察し試験片の断面画像を得る。得られた画像を画像解析ソフトWinROOF(三谷商事社製)に取り込み、「(芯材の表面から1/8Dの領域において粒子が占める総面積)/(芯材の表面から1/8Dの領域の総面積)×100」を計算することで、キャリア1個当たりの濃度を算出する。上記粒子の濃度は、無作為に選択したキャリア50個の算術平均とする。
なお、キャリア1個を1視野で正確に計算することが困難な場合には倍率を上げ、視野内について上記の計算を行い、これをキャリア1個あたり4箇所(90度間隔)について行った結果の平均をキャリア1個当たりの濃度とする。そして、無作為に選択したキャリア50個について同様に測定し、その算術平均を最終的に上記濃度とする。
芯材の製造方法としては、例えば、下記の方法が挙げられる。
(1)結着樹脂と磁性粒子とを、バンバリーミキサー、ニーダーなどを用いて溶融混練し、冷却した後に粉砕し分級する「溶融混練法」(例えば特公昭59−24416号公報、特公平8−3679号公報等に記載)。
(2)結着樹脂のモノマー単位と磁性粒子とを溶媒中に分散して懸濁液を調製し、この懸濁液を重合させる「懸濁重合法」(例えば特開平5−100493号公報等に記載)。
(3)樹脂溶液中に磁性粒子を混合分散した後、噴霧乾燥する「スプレードライ法」。
(4)結着樹脂のモノマー単位と磁性粒子とを混合した後、この組成物を造粒し重合する「重合法」(特許第349981号等に記載)。
粒径0.8μm以上5μm以下の粒子(磁性粒子及び/又は非磁性粒子)を芯材の最表層部に含有させる手段としては、例えば、以下の手段が挙げられる。
上記(1)「溶融混練法」であれば、溶融混練の際に温度を低くしておいて溶融混練の後半に前記粒子を添加して付着させる手段。
上記(2)「懸濁重合法」及び(4)「重合法」であれば、重合が進行している途中であって重合が完了する前の状態において前記粒子を添加して付着させる手段。
上記(3)「スプレードライ法」であれば、噴霧の後半に前記粒子を添加して付着させる手段。
これらの手段によれば、最表層部に前記粒子が存在し且つ前記粒子が含有される部分と含有されていない部分とが一体的に成形された(界面が確認されない)芯材が得られる。
芯材の体積平均粒径は、15μm以上75μm以下が望ましく、20μm以上40μm以下がより望ましい。
(樹脂層)
樹脂層を構成する樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて選択される。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂;ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルエーテル及びポリビニルケトン等のポリビニル系樹脂及びポリビニリデン系樹脂;塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体;スチレン−アクリル酸共重合体;オルガノシロキサン結合からなるストレートシリコーン樹脂又はその変性品;ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレン等のフッ素系樹脂;シリコーン樹脂;ポリエステル;ポリウレタン;ポリカーボネート;フェノール樹脂;尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂等のアミノ樹脂;エポキシ樹脂;等の樹脂が挙げられる。また、シクロアルキル基を含むモノマーの単独重合体、シクロアルキル基を含むモノマーが2種類以上重合した共重合体、シクロアルキル基を含むモノマーとシクロアルキル基を含まないモノマーとの共重合体も挙げられる。これらは、1種を用いてもよいし、複数種を用いてもよい。
樹脂層は、樹脂中に導電性粒子を含有してもよい。ここで、導電性とは、体積抵抗率が10Ω・cm未満であることを意味する。導電性粒子としては、金、銀、銅等の金属粒子;カーボンブラック粒子;酸化チタン、酸化亜鉛等の半導電性酸化物粒子;酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム粉末等の表面を酸化スズ、カーボンブラック、金属等で覆った粒子;等が挙げられる。これらは、1種を用いてもよいし、複数種を用いてもよい。
上記の中でも、カーボンブラック粒子が望ましい。カーボンブラックの種類に特に制限はないが、DBP吸油量が50ml/100g以上250ml/100g以下であるカーボンブラックが望ましい。
樹脂層は、ワックスを含有してもよい。ワックスとしては、特に制限はなく、例えば、低分子量ポリオレフィンワックス、カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタルワックス、フィッシャー・トロプシュワックス、固体酸エステルワックス等が挙げられ、これらの中でも特に、パラフィンワックス、フィッシャー・トロプシュワックスが望ましい。
ワックスは、1種を用いてもよいし、複数種を用いてもよい。
樹脂層の厚さは、特に限定されるものではないが、0.1μm以上3.0μm以下が望ましく、0.2μm以上2.0μm以下がより望ましく、0.2μm以上1.0μm以下が更に望ましい。
樹脂層の厚さは、以下の方法により測定される。
2液式接着剤クイック30(コニシ社製)の混合液70質量部に、キャリア30質量部を加えてさらに混合し、25℃下で48時間静置して硬化させる。硬化後の包埋物を剃刀で形を整えた後、ダイヤモンドナイフSK2035(住友電気工業社製)を取り付けたウルトラミクロトーム装置(LEICA社製、URUTRACUT UCT)により切削する(面出し)。さらに光学顕微鏡で切断面の平滑性を確認しながら、平滑な切断面が形成されるまで切削を実施して試験片を作製する。得られた試験片を走査型電子顕微鏡にて観察し試験片の断面画像を得る。得られた画像を画像解析ソフトWinROOF(三谷商事社製)に取り込み、モノクロ画像化した後、無作為に選択した1個の芯材について90度間隔に4箇所の樹脂層の厚さを測定し、これを50個について行い、算術平均を算出する。
芯材に対する樹脂層の被覆量は、例えば、キャリア全体の質量に対して0.5質量%以上が望ましく、0.7質量%以上6質量%以下がより望ましく、1.0質量%以上5.0質量%以下が更に望ましい。
ここで、被覆量は、次のようにして求められる。
樹脂層が溶剤可溶である場合は、キャリアを可溶溶剤(例えば、トルエン)に投入し、磁性粒子を磁石で保持し、樹脂層が溶解した溶液を洗い流す。これを数回繰り返すことにより、樹脂層が取り除かれた磁性粒子が残る。磁性粒子を乾燥させ、磁性粒子の質量を測定する。予め測定したキャリア量と磁性粒子量との差分をキャリア量で除することで被覆量が算出される。
樹脂層が溶剤不溶である場合は、差動型示差熱天秤(例えば、リガク社製の差動型示差熱天秤TG8120)を用い、窒素雰囲気下で、25℃以上1000℃以下の範囲で加熱し、その質量減少分から被覆量を算出する。
キャリアの樹脂層の形成方法は、特に限定されるものではない。例えば、被覆用の樹脂を溶解させた溶液を、攪拌装置(例えばサンドミル等)を用いて攪拌・分散した樹脂層形成用溶液を、芯材の表面に噴霧するスプレー法、上記樹脂層形成用溶液と芯材とをニーダーコータ中で混合し、次いで溶剤を除去するニーダーコータ法などにより製造される。
<画像形成装置、画像形成方法、プロセスカートリッジ、及び現像剤カートリッジ>
本実施形態の画像形成装置は、潜像保持体と、前記潜像保持体の表面を帯電する帯電手段と、帯電された前記潜像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、前記潜像保持体の表面に形成された前記静電荷像を本実施形態の静電荷像現像剤により現像してトナー像を形成する現像手段と、前記潜像保持体の表面に形成された前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、前記記録媒体に転写された前記トナー像を前記記録媒体に定着させる定着手段と、を備える。
本実施形態の画像形成装置により、潜像保持体の表面を帯電する帯電工程と、帯電された前記潜像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、前記潜像保持体の表面に形成された前記静電荷像を本実施形態の静電荷像現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程と、前記潜像保持体の表面に形成された前記トナー像を記録媒体に転写する転写工程と、前記記録媒体に転写された前記トナー像を前記記録媒体に定着させる定着工程と、を有する本実施形態の画像形成方法が実施される。
本実施形態の画像形成装置において、例えば前記現像手段を含む部分が、画像形成装置本体に対して着脱可能なカートリッジ構造(プロセスカートリッジ)であってもよい。該プロセスカートリッジとしては、本実施形態の現像剤を収容し、潜像保持体の表面に形成された静電潜像を前記現像剤により現像してトナー像を形成する現像手段を備え、画像形成装置に着脱される本実施形態のプロセスカートリッジが好適に用いられる。
また、本実施形態の画像形成装置において、現像剤を収容する部分が、画像形成装置本体に対して着脱可能なカートリッジ構造(現像剤カートリッジ)であってもよい。該現像剤カートリッジとしては、本実施形態の現像剤を収容し、画像形成装置に着脱される本実施形態の現像剤カートリッジが好適に用いられる。
以下、本実施形態の画像形成装置の一例を示すが、本実施形態はこれに限定されるわけではない。
本実施形態の画像形成装置101は、図1に示すように、例えば、矢印Aで示すように時計回り方向に回転する電子写真感光体10(潜像保持体の一例)と、電子写真感光体10の上方に、電子写真感光体10に相対して設けられ、電子写真感光体10の表面を帯電させる帯電装置20(帯電手段の一例)と、帯電装置20により帯電した電子写真感光体10の表面に露光して静電潜像を形成する露光装置30(静電潜像形成手段の一例)と、露光装置30により形成された静電潜像に現像剤に含まれるトナーを付着させて電子写真感光体10の表面にトナー像を形成する現像装置40(現像手段の一例)と、記録紙P(被転写体の一例)に電子写真感光体10上のトナー像を転写させる転写装置50(転写手段の一例)と、トナー像が転写された記録紙Pを搬送しつつトナー像を定着させる定着装置60(定着手段の一例)とを備える。
そして、本実施形態の画像形成装置101は、電子写真感光体10の表面をクリーニングするクリーニング装置70(トナー除去手段の一例)が設けられている。
以下、本実施形態の画像形成装置101における主な構成部材の詳細について説明する。
(電子写真感光体)
電子写真感光体10としては、例えば、導電性基体上に設けられる感光層が無機材料で構成される無機感光体や、感光層が有機材料で構成される有機感光体などが挙げられる。 有機感光体としては、導電性基体上に、導電性露光により電荷を発生する電荷発生層と、電荷を輸送する電荷輸送層を積層する機能分離型の感光体や、導電性基体上に、電荷を発生する機能と電荷を輸送する機能を同一の層が果たす単層型感光層を設けた感光体が挙げられる。また、無機感光体としては、導電性基体上に、アモルファスシリコンにより構成された感光層を設けた感光体が挙げられる。
電子写真感光体10の形状は、円筒状に限らず、例えば、シート状、プレート状等の、公知の形状であってよい。
(帯電装置)
帯電装置20としては、例えば、導電性の帯電ローラ、帯電ブラシ、帯電フィルム、帯電ゴムブレード、帯電チューブ等を用いた接触型帯電器が挙げられる。
帯電装置20としては、例えば、非接触方式のローラ帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン帯電器やコロトロン帯電器等の公知の帯電器等も挙げられる。
(露光装置)
露光装置30としては、例えば、電子写真感光体10表面に、半導体レーザー光、LED光、液晶シャッタ光等の光を像様に露光する光学系機器等が挙げられる。光源の波長は電子写真感光体10の分光感度領域にあるものがよい。半導体レーザーの波長としては、例えば、780nm前後に発振波長を有する近赤外がよい。しかし、この波長に限定されず、600nm台の発振波長レーザーや青色レーザーとして400nm以上450nm以下に発振波長を有するレーザーも利用してもよい。
露光装置30としては、例えば、カラー画像形成のためにはマルチビーム出力するタイプの面発光型のレーザー光源も有効である。
(現像装置)
現像装置40としては、現像機能を有している限り特に制限はなく、二成分系現像剤を接触又は非接触させて現像する一般的な現像装置であってよい。例えば、現像装置40として、現像剤を収容する容器内に、現像領域で電子写真感光体10に対向して配置された現像ロール41を備える構成が挙げられる。
ほかに、現像装置40は、例えば、現像剤を収容する容器内に現像剤が補給され、前記容器内に収容された現像剤のうちの過剰分を排出しつつ現像するトリクル現像方式の現像装置でもよい。排出される現像剤の過剰分は、現像装置40内で攪拌されることにより劣化した現像剤を含む。
(転写装置)
転写装置50としては、例えば、ベルト、ローラ、フィルム、ゴムブレード等を用いた接触型転写帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン転写帯電器やコロトロン転写帯電器等の公知の転写帯電器が挙げられる。
(定着装置)
定着装置60としては、例えば、加熱ロールと加圧ロールとを有し加熱加圧によりトナー像を定着する熱定着器や、フラッシュランプ等による光照射によりトナー像を加熱して定着する光定着器などが採用される。
(クリーニング装置)
クリーニング装置70は、例えば、筐体71と、クリーニングブレード72と、クリーニングブラシ73と、を含んで構成される。クリーニングブラシ73には、例えば固形状の潤滑剤74が接触して配置されている。
以下、本実施形態の画像形成装置101の動作について説明する。
まず、電子写真感光体10が矢印Aで示される方向に沿って回転すると同時に、帯電装置20により負に帯電する。
帯電装置20によって表面が負に帯電した電子写真感光体10は、露光装置30により露光され、表面に潜像が形成される。
電子写真感光体10における潜像の形成された部分が現像装置40に近づくと、現像装置40(現像ロール41)により潜像にトナーが付着し、トナー像が形成される。
トナー像が形成された電子写真感光体10が矢印Aに方向にさらに回転すると、転写装置50によりトナー像は記録紙Pに転写される。これにより、記録紙Pにトナー像が形成される。
画像が形成された記録紙Pは、定着装置60でトナー像が定着される。
本実施形態の画像形成装置101は、例えば図2に示すように、筐体11内に、電子写真感光体10、帯電装置20、露光装置30、現像装置40、及びクリーニング装置70を一体に収容させたプロセスカートリッジ101Aを備えた形態であってもよい。プロセスカートリッジ101Aは、複数の部材を一体的に収容し、画像形成装置101に脱着させるものである。
プロセスカートリッジ101Aの構成は、上記に限られず、現像装置40のほかには、電子写真感光体10、帯電装置20、露光装置30、転写装置50、及びクリーニング装置70の少なくとも1種を選択的に組み合わせてもよい。
本実施形態の画像形成装置101は、上記構成に限られず、例えば、電子写真感光体10の周囲であって、転写装置50よりも電子写真感光体10の回転方向下流側でクリーニング装置70よりも電子写真感光体の回転方向上流側に、残留したトナーの極性を揃え、クリーニングブラシで除去し易くするための第1除電装置を設けた形態であってもよいし、クリーニング装置70よりも電子写真感光体の回転方向下流側で帯電装置20よりも電子写真感光体の回転方向上流側に、電子写真感光体10の表面を除電する第2除電装置を設けた形態であってもよい。
本実施形態の画像形成装置101は、上記構成に限られず、周知の構成、例えば、電子写真感光体10に形成したトナー像を中間転写体に転写した後、記録紙Pに転写する中間転写方式の画像形成装置を採用してもよいし、タンデム方式の画像形成装置を採用してもよい。
以下、実施例を挙げ、本実施形態をより具体的に説明するが、本実施形態は以下の実施例に限定されるものではない。
特に断りのない限り、「部」は「質量部」を意味する。
<トナー粒子の作製>
(ポリエステル樹脂分散液の調製)
攪拌装置、窒素導入管、温度センサー、及び精留塔を備えた容量5Lのフラスコに下記のモノマーを仕込み、1時間を要して190℃まで昇温し、反応系内が攪拌されていることを確認した後、ジブチル錫オキサイド1.2部を投入した。
生成する水を留去しながら6時間かけて190℃から240℃まで温度を上げ、240℃で3時間脱水縮合反応を継続し、酸価12.0mg/KOH、重量平均分子量9700の非晶質ポリエステル樹脂を得た。
・テレフタル酸 30mol%
・フマル酸 70mol%
・ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物 20mol%
・ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物 80mol%
次いで、非晶質ポリエステル樹脂を溶融状態のまま、キャビトロンCD1010(ユーロテック社製)に毎分100gの速度で移送した。
別途、水性媒体タンクにアンモニア水をイオン交換水で希釈した0.37質量%濃度の希アンモニア水を入れ、熱交換器で120℃に加熱しながら毎分0.1Lの速度で、非晶質ポリエステル樹脂の溶融体と同時にキャビトロンCD1010に移送した。
回転子の回転速度60Hz、圧力5kg/cmの条件でキャビトロンCD1010を運転し、平均粒径0.16μm、固形分量30部のポリエステル樹脂分散液を得た。
(着色剤分散液の調製)
下記の材料を混合し、ホモジナイザー(IKA社製ウルトラタラックスT50)により10分間分散し、中心粒径168nm、固形分量22部の着色剤分散液を得た。
・シアン顔料(大日精化工業社製、銅フタロシアニンB15:3) 45部
・イオン性界面活性剤(第一工業製薬社製ネオゲンRK) 5部
・イオン交換水 200部
(離型剤分散液の調製)
下記の材料を95℃に加熱して、ホモジナイザー(IKA社製ウルトラタラックスT50)にて分散後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで分散処理し、中心粒径200nm、固形分量20部の離型剤分散液を得た。
・パラフィンワックス(融点75℃、日本精鑞社製HNP9) 45部
・カチオン性界面活性剤(第一工業製薬社製ネオゲンRK) 5部
・イオン交換水 200部
(トナー粒子の作製)
下記の材料を丸型ステンレス製フラスコ中においてホモジナイザー(IKA社製ウルトラタラックスT50)で混合・分散した。次いで、ポリ塩化アルミニウム0.2部を加え、ホモジナイザーで分散操作を継続した。加熱用オイルバスでフラスコを攪拌しながら48℃まで加熱した。48℃で60分保持した後、ポリエステル樹脂分散液を70部追加した。
・ポリエステル樹脂分散液 278.9部
・着色剤分散液 27.3部
・離型剤分散液 35部
次いで、0.5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を用いて反応系内のpHを9.0に調整した後、ステンレス製フラスコを密閉し、磁力シールを用いて攪拌を継続しながら96℃まで加熱して5時間保持した。
その後、冷却し、濾過し、イオン交換水で洗浄した後、ヌッチェ式吸引濾過により固液分離を施した。これを40℃のイオン交換水1Lに再分散し、15分300rpmで攪拌し洗浄した。
この洗浄操作をさらに5回繰り返し、濾液のpH7.5、電気伝導度7.0μS/cmtとなったところで、ヌッチェ式吸引濾過によりNo5A濾紙を用いて固液分離を行った。次いで真空乾燥を12時間継続した。このようにして、トナー粒子を得た。
トナー粒子の粒子径をコールターマルチサイザーにて測定したところ、体積平均粒径D50は4.8μm、粒度分布係数GSDは1.14であった。
<外添剤(1)の作製>
(アルカリ触媒溶液準備工程)
攪拌翼、滴下ノズル、及び温度計を備えたガラス製反応容器にメタノール600部、10質量%アンモニア水125部を入れ、攪拌混合して、アルカリ触媒溶液(1)を得た。アルカリ触媒溶液(1)のアンモニア触媒量、即ちNH量(NH〔mol〕/(NH+メタノール+水)〔L〕)は、0.83mol/Lであった。
(シリカ粒子生成工程)
アルカリ触媒溶液(1)の温度を25℃に調整し、アルカリ触媒溶液(1)を窒素置換した。次いで、アルカリ触媒溶液(1)を120rpmで攪拌しながら、テトラメトキシシラン(TMOS)270部と、触媒(NH)濃度が4.4質量%のアンモニア水53部とを、下記の供給量で同時滴下し、シリカ粒子懸濁液(1)を得た。
ここで、1分間当たりのTMOS供給量は、アルカリ触媒溶液(1)中のメタノール総mol数に対して4.2g/分、即ち、0.35mol/(mol・分)とした。
また、1分間当たりのアンモニア水の供給量は0.83g/分とした。これは、1分間当たりのTMOS供給量の1molに対するNHの供給量として、0.069mol/分に相当する。
次いで、シリカ粒子懸濁液(1)の溶媒を加熱蒸留により250部留去し、純水を250部加えた後、凍結乾燥機を用いて乾燥を行い、親水性シリカ粒子(1)を得た。
(シリカ粒子の疎水化処理)
親水性シリカ粒子(1)100部にトリメチルシラン20部を添加し、150℃で2時間反応させ、シリカ表面が疎水化処理された異形状の疎水性シリカ粒子を得た。この異形状の疎水性シリカ粒子を、外添剤(1)とした。
外添剤(1)の体積平均粒径は146nm、平均円形度は0.41であった。
<外添剤(2)の作製>
外添剤(1)の作製において、1分間当たりのTMOS供給量を4.2g/分から4.3g/分に、4.4質量%のアンモニア水を53部から67部に、さらに1分間当たりのアンモニア水の供給量を0.83g/分から1.06g/分に変更した以外は外添剤(1)の作製と同様にして外添剤(2)を作製した。
外添剤(2)の体積平均粒径は146nm、平均円形度は0.48であった。
<外添剤(3)の作製>
外添剤(1)の作製において、4.4質量%のアンモニア水を53部から78部に、さらに1分間当たりのアンモニア水の供給量を0.83g/分から1.22g/分に変更した以外は外添剤(1)の作製と同様にして外添剤(3)を作製した。
外添剤(3)の体積平均粒径は146nm、平均円形度は0.52であった。
<外添剤(4)の作製>
外添剤(1)の作製において、4.4質量%のアンモニア水を53部から96部に、さらに1分間当たりのアンモニア水の供給量を0.83g/分から1.50g/分に変更した以外は外添剤(1)の作製と同様にして外添剤(4)を作製した。
外添剤(4)の体積平均粒径は146nm、平均円形度は0.58であった。
<外添剤(5)の作製>
外添剤(1)の作製において、4.4質量%のアンモニア水を53部から111部に、さらに1分間当たりのアンモニア水の供給量を0.83g/分から1.72g/分に変更した以外は外添剤(1)の作製と同様にして外添剤(5)を作製した。
外添剤(5)の体積平均粒径は146nm、平均円形度は0.62であった。
<外添剤(6)の作製>
外添剤(1)の作製において、4.4質量%のアンモニア水を53部から195部に、さらに1分間当たりのアンモニア水の供給量を0.83g/分から3.03g/分に変更した以外は外添剤(1)の作製と同様にして外添剤(6)を作製した。
外添剤(6)の体積平均粒径は146nm、平均円形度は0.78であった。
<外添剤(7)の作製>
外添剤(1)の作製において、4.4質量%のアンモニア水を53部から226部に、さらに1分間当たりのアンモニア水の供給量を0.83g/分から3.51g/分に変更した以外は外添剤(1)の作製と同様にして外添剤(7)を作製した。
外添剤(7)の体積平均粒径は146nm、平均円形度は0.82であった。
<外添剤(8)の作製>
外添剤(1)の作製において、4.4質量%のアンモニア水を53部から276部に、さらに1分間当たりのアンモニア水の供給量を0.83g/分から4.30g/分に変更した以外は外添剤(1)の作製と同様にして外添剤(8)を作製した。
外添剤(8)の体積平均粒径は146nm、平均円形度は0.88であった。
<外添剤(9)の作製>
外添剤(1)の作製において、4.4質量%のアンモニア水を53部から314部に、さらに1分間当たりのアンモニア水の供給量を0.83g/分から5.11g/分に変更した以外は外添剤(1)の作製と同様にして外添剤(9)を作製した。
外添剤(9)の体積平均粒径は146nm、平均円形度は0.92であった。
<外添剤(10)の作製>
外添剤(1)の作製において、テトラメトキシシラン(TMOS)を270部から140部に、1分間当たりのTMOS供給量を4.2g/分から2.2g/分に、4.4質量%のアンモニア水を53部から96部に、さらに1分間当たりのアンモニア水の供給量を0.83g/分から1.50g/分に変更した以外は外添剤(1)の作製と同様にして外添剤(10)を作製した。
外添剤(10)の体積平均粒径は66nm、平均円形度は0.77であった。
<外添剤(11)の作製>
外添剤(1)の作製において、テトラメトキシシラン(TMOS)を270部から150部に、1分間当たりのTMOS供給量を4.2g/分から2.3g/分に、4.4質量%のアンモニア水を53部から111部に、さらに1分間当たりのアンモニア水の供給量を0.83g/分から1.72g/分に変更した以外は外添剤(1)の作製と同様にして外添剤(11)を作製した。
外添剤(11)の体積平均粒径は72nm、平均円形度は0.79であった。
<外添剤(12)の作製>
外添剤(1)の作製において、テトラメトキシシラン(TMOS)を270部から190部に、1分間当たりのTMOS供給量を4.2g/分から3.0g/分に、4.4質量%のアンモニア水を53部から130部に、さらに1分間当たりのアンモニア水の供給量を0.83g/分から2.02g/分に変更した以外は外添剤(1)の作製と同様にして外添剤(12)を作製した。
外添剤(12)の体積平均粒径は96nm、平均円形度は0.77であった。
<外添剤(13)の作製>
外添剤(1)の作製において、テトラメトキシシラン(TMOS)を270部から200部に、1分間当たりのTMOS供給量を4.2g/分から3.1g/分に、4.4質量%のアンモニア水を53部から200部に、さらに1分間当たりのアンモニア水の供給量を0.83g/分から3.11g/分に変更した以外は外添剤(1)の作製と同様にして外添剤(13)を作製した。
外添剤(13)の体積平均粒径は103nm、平均円形度は0.87であった。
<外添剤(14)の作製>
外添剤(1)の作製において、テトラメトキシシラン(TMOS)を270部から430部に、1分間当たりのTMOS供給量を4.2g/分から6.7g/分に、4.4質量%のアンモニア水を53部から336部に、さらに1分間当たりのアンモニア水の供給量を0.83g/分から5.22g/分に変更した以外は外添剤(1)の作製と同様にして外添剤(14)を作製した。
外添剤(14)の体積平均粒径は244nm、平均円形度は0.80であった。
<外添剤(15)の作製>
外添剤(1)の作製において、テトラメトキシシラン(TMOS)を270部から450部に、1分間当たりのTMOS供給量を4.2g/分から7.0g/分に、4.4質量%のアンモニア水を53部から286部に、さらに1分間当たりのアンモニア水の供給量を0.83g/分から4.45g/分に変更した以外は外添剤(1)の作製と同様にして外添剤(15)を作製した。
外添剤(15)の体積平均粒径は256nm、平均円形度は0.75であった。
<外添剤(16)の作製>
外添剤(1)の作製において、テトラメトキシシラン(TMOS)を270部から510部に、1分間当たりのTMOS供給量を4.2g/分から7.9g/分に、4.4質量%のアンモニア水を53部から278部に、さらに1分間当たりのアンモニア水の供給量を0.83g/分から4.33g/分に変更した以外は外添剤(1)の作製と同様にして外添剤(16)を作製した。
外添剤(16)の体積平均粒径は293nm、平均円形度は0.70であった。
<外添剤(17)の作製>
外添剤(1)の作製において、テトラメトキシシラン(TMOS)を270部から540部に、1分間当たりのTMOS供給量を4.2g/分から8.4g/分に、4.4質量%のアンモニア水を53部から248部に、さらに1分間当たりのアンモニア水の供給量を0.83g/分から3.86g/分に変更した以外は外添剤(1)の作製と同様にして外添剤(17)を作製した。
外添剤(17)の体積平均粒径は312nm、平均円形度は0.65であった。
<外添剤(18)の作製>
外添剤(1)の作製において、テトラメトキシシラン(TMOS)を270部から670部に、1分間当たりのTMOS供給量を4.2g/分から10.4g/分に、4.4質量%のアンモニア水を53部から207部に、さらに1分間当たりのアンモニア水の供給量を0.83g/分から3.22g/分に変更した以外は外添剤(1)の作製と同様にして外添剤(18)を作製した。
外添剤(18)の体積平均粒径は392nm、平均円形度は0.54であった。
<外添剤(19)の作製>
外添剤(1)の作製において、テトラメトキシシラン(TMOS)を270部から700部に、1分間当たりのTMOS供給量を4.2g/分から10.9g/分に、4.4質量%のアンモニア水を53部から285部に、さらに1分間当たりのアンモニア水の供給量を0.83g/分から4.44g/分に変更した以外は外添剤(1)の作製と同様にして外添剤(19)を作製した。
外添剤(19)の体積平均粒径は410nm、平均円形度は0.62であった。
外添剤(1)〜(19)の、アルカリ触媒溶液準備工程及びシリカ粒子生成工程の条件、体積平均粒径及び平均円形度を表1に示す。
<トナー(1)〜(19)の作製>
トナー粒子100部に、外添剤(1)〜(19)をそれぞれ3部加え、5リットルヘンシェルミキサーを用い、周速30m/秒で15分間攪拌混合を行った後、45μmの目開きの篩を用いて粗大粒子を除去し、トナー(1)〜(19)を作製した。
<芯材(1)の作製>
(磁性粒子Aの作製)
ヘンシェルミキサーに平均粒径0.35μmのマグネタイト粒子500部を投入し攪拌した後、チタネート系カップリング剤(味の素社製プレンアクトKR TTS)5.0部を添加し、その後100℃まで昇温し30分間攪拌混合して、マグネタイトの磁性粒子Aを得た。
(芯材の作製)
四つ口フラスコにフェノール6.25部、37%ホルマリン9.25部、磁性粒子A500部、28%アンモニア水6.25部、及び水425部を入れ、攪拌混合した。次いで、攪拌しながら60分間で85℃まで昇温し、85℃にて120分間反応させた後、25℃まで冷却し、500部の水を添加した後、上澄み液を除去し、沈殿物を水洗した。これを減圧下150℃以上180℃以下で乾燥し、芯材(1)を得た。
芯材(1)は、体積平均粒径30μm、表面粗さRa0.42であった。
<芯材(2)の作製>
芯材(1)の作製において、平均粒径0.35μmのマグネタイト粒子を平均粒径0.5μmのマグネタイト粒子に変更した以外は芯材(1)と同様にして、芯材(2)を作製した。
芯材(2)は、体積平均粒径29μm、表面粗さRa0.5であった。
<芯材(3)の作製>
芯材(1)の作製において、平均粒径0.35μmのマグネタイト粒子を平均粒径0.3μmのマグネタイト粒子に変更した以外は芯材(1)と同様にして、芯材(3)を作製した。
芯材(3)は、体積平均粒径26μm、表面粗さRa0.3であった。
<芯材(C1)の作製>
芯材(1)の作製において、平均粒径0.35μmのマグネタイト粒子を平均粒径0.65μmのマグネタイト粒子に変更した以外は芯材(1)と同様にして、芯材(C1)を作製した。
芯材(C1)は、体積平均粒径34μm、表面粗さRa0.65であった。
<芯材(C2)の作製>
芯材(1)の作製において、平均粒径0.35μmのマグネタイト粒子を平均粒径0.2μmのマグネタイト粒子に変更した以外は芯材(1)と同様にして、芯材(C2)を作製した。
芯材(C2)は、体積平均粒径36μm、表面粗さRa0.25であった。
<キャリア(1)〜(3)、(C1)、(C2)の作製>
(被覆層形成用原料溶液の調製)
下記の材料を60分間スターラーにて攪拌して分散し、被覆層形成用原料溶液(1)を調製した。
・トルエン 85部
・スチレン−メチルメタクリレート共重合体 12部
(質量比90:10、重量平均分子量85000)
・カーボンブラック(キャボット社製R330) 4部
(樹脂層の形成)
芯材(1)〜(3)、(C1)、(C2)各100部と被覆層形成用原料溶液(1)12部とを真空脱気型ニーダーに入れ、60℃下で攪拌しながら−200mmHgまで減圧し15分間攪拌した。次いで、94℃/−720mmHgまで昇温/減圧して30分間攪拌し乾燥させて、それぞれの樹脂被覆粒子を得た。これを75μmメッシュの篩分網で篩分を行い、キャリア(1)〜(3)、(C1)、(C2)を得た。
各キャリアの体積平均粒径及び表面粗さRaを表2に示す。
<実施例1〜34、比較例1〜9>
表3及び4に従ってトナーとキャリアとを組合せ、キャリア100部とトナー8部とを、V型ブレンダーを用いて40rpmで20分間攪拌混合し、実施例1〜34、比較例1〜9の現像剤を作製した。
<評価>
各実施例及び各比較例の現像剤を、富士ゼロックス社製「700 Digital Color Press」の現像機に収納して、29℃/85%RHの環境下で、用紙のほぼ中央部に10cm×10cmのベタ画像(トナーのり量0.3mg/cm)を形成した。用紙は富士ゼロックス社製P紙A4を用いた。
100枚目と10000枚目について、画像濃度計X−Rite938(X−Rite社製)を用い濃度を計測した。
下記の方法・基準で、画像濃度の評価を行った。結果を表3及び4に示す。
(画像濃度)
ベタ画像についてランダムに10点の濃度を計測し、10点の平均濃度を求め、画像濃度とし、100枚目の画像濃度に対する10000枚目の画像濃度の低下率を求め、以下の基準により評価した。A〜Dが許容範囲である。
A:0.95以上
B:0.90以上0.95未満
C:0.85以上0.90未満
D:0.80以上0.85未満
E:0.80未満
表3から分かるとおり、実施例は、比較例に比べ、画像濃度の低下が抑制された。
構成が類似する実施例についてみると、外添剤の平均円形度が0.5以上である実施例1〜6は、外添剤の平均円形度が0.5未満である実施例7、8に比べて、画像濃度の低下がより抑制された。実施例9〜14と実施例15、16、実施例17〜22と実施例23、24についても同様である。
表4から分かるとおり、外添剤の体積平均粒径が60nm以上400nm以下である実施例25〜33は、実施例34に比べて、画像濃度の低下がより抑制された。
また、外添剤の体積平均粒径が70nm以上300nm以下である実施例26〜31は、実施例25、32、33に比べて、画像濃度の低下がより抑制された。
さらに、外添剤の体積平均粒径が100nm以上250nm以下である実施例28、29は、実施例26、27、30、31に比べて、画像濃度の低下がより抑制された。
10 電子写真感光体
11 筐体
20 帯電装置
30 露光装置
40 現像装置
41 現像ロール
50 転写装置
60 定着装置
70 クリーニング装置
71 筐体
72 クリーニングブレード
73 クリーニングブラシ
74 潤滑剤
101 画像形成装置
101A プロセスカートリッジ
P 記録紙

Claims (6)

  1. トナー粒子及び、平均円形度が0.9以下である外添剤を含むトナーと、
    芯材及び、前記芯材の表面を被覆する樹脂層を含み、表面粗さRaが0.25μm以上0.5μm以下であるキャリアと、
    を含む静電荷像現像剤。
  2. 前記外添剤は、平均円形度が0.5以上0.9以下である請求項1に記載の静電荷像現像剤。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像剤を収容し、画像形成装置に着脱される現像剤カートリッジ。
  4. 請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像剤を収容し、潜像保持体の表面に形成された静電潜像を前記静電荷像現像剤により現像してトナー像を形成する現像手段を備え、画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
  5. 潜像保持体と、
    前記潜像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
    帯電された前記潜像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
    請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記潜像保持体の表面に形成された前記静電荷像を前記静電荷像現像剤により現像してトナー像を形成する現像手段と、
    前記潜像保持体の表面に形成された前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
    前記記録媒体に転写された前記トナー像を前記記録媒体に定着させる定着手段と、
    を備える画像形成装置。
  6. 潜像保持体の表面を帯電する帯電工程と、
    帯電された前記潜像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、
    前記潜像保持体の表面に形成された前記静電荷像を請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程と、
    前記潜像保持体の表面に形成された前記トナー像を記録媒体に転写する転写工程と、
    前記記録媒体に転写された前記トナー像を前記記録媒体に定着させる定着工程と、
    を有する画像形成方法。
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