JP2014106448A - 静電荷像現像用現像剤、現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジおよび画像形成装置 - Google Patents

静電荷像現像用現像剤、現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジおよび画像形成装置 Download PDF

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慎太郎 安野
Yosuke Tsurumi
洋介 鶴見
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英子 清野
Takeshi Shoji
毅 庄子
Akihiro Iizuka
章洋 飯塚
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Abstract

【課題】低画像濃度で画像形成後にハーフトーン画像を画像形成した際にトナーのクリーニング性が良好で安定した画質が得られる静電荷像現像用現像剤を提供する。
【解決手段】トナーとキャリアとを含み、キャリア中の遊離シリコーンオイル量が12.5ppm以上450ppm以下の範囲であり、かつ現像剤中の遊離シリコーンオイル量が35ppm以上540ppm以下の範囲である静電荷像現像用現像剤である。
【選択図】なし

Description

本発明は、静電荷像現像用現像剤、現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジおよび画像形成装置に関する。
電子写真法等、静電潜像(静電荷像)を経て画像情報を可視化する方法は、現在様々の分野で利用されている。電子写真法においては、帯電、露光工程により感光体上に形成される静電潜像が静電荷像現像用トナー(以下、単に「トナー」と呼ぶ場合がある)を含む静電荷像現像用現像剤(以下、単に「現像剤」と呼ぶ場合がある)により現像されて、転写、定着工程を経て可視化される。現像に用いられる現像剤にはトナーと静電荷像現像用キャリア(以下、単に「キャリア」と呼ぶ場合がある)とを含む二成分現像剤と、磁性トナーなどのようにトナー単独で用いられる一成分現像剤とがあるが、二成分現像剤は、キャリアが現像剤の撹拌、搬送、帯電などの機能を分担し、現像剤として機能分離されているため、制御性がよいなどの特徴があり、現在広く用いられている。
キャリアは、一般に磁性粒子(コア粒子)表面に樹脂被覆層を有する樹脂被覆キャリアと、表面に被覆層を有しない非被覆キャリアとに大別されるが、樹脂被覆キャリアを用いる現像剤は、帯電制御性が優れ、環境依存性、経時安定性の改善が比較的容易である。これまでに樹脂被覆キャリアの樹脂被覆層に粒子を混合して、キャリアの特性を改善することが検討されている。
このような現像剤において、トナーのクリーニング性を改善する等のために、シリコーンオイル処理された外添剤をトナーに添加することが検討されている。
例えば、特許文献1には、少なくとも結着樹脂および着色剤を含有するトナー粒子と、無機微粉体とを有する静電荷像現像用トナーであり、該無機微粉体は、少なくともシリコーンオイルで処理された無機微粉体(A)と、少なくともSiを構成元素の1つとする複合金属酸化物を含みかつ、重量平均径が0.3〜5μmである無機微粉体(B)とを有する静電荷像現像用トナーが記載されている。
特許文献2には、少なくとも結着樹脂、着色剤および離型剤からなるトナー粒子と外添剤を有し、該外添剤として少なくともシリコーンオイルで処理されたシリカ(A)を一種以上含有し、該シリカ(A)は、(a)一次粒径が20nm未満である、(b)処理するシリコーンオイルの添加量がシリカ原体100質量部に対し15乃至30質量部である、(c)メタノール濡れ性測定における透過率98%以下となる立下り開始点から終点までの幅がメタノール添加量幅で2.5質量%以下である、(d)処理するシリコーンオイルの粘度をη(mm/s)、シリコーンオイルを焼き付け処理する温度をT(℃)(T>200)とした時、次式η×(T−200)が5500乃至75000である、(e)該シリカ(A)は、レーザ回折型粒度分布計による体積平均粒度分布において、0.04μm以上1μm未満にピークを有さず、少なくとも1μm以上40μm未満にピークを有し、全ピークに対する40μm以上2000μm未満の頻度比率が30%未満である、を満たす非磁性一成分トナーが記載されている。
特開平9−204065号公報 特開2005−338690号公報
本発明の目的は、低画像濃度で画像形成後にハーフトーン画像を画像形成した際にトナーのクリーニング性が良好で安定した画質が得られる静電荷像現像用現像剤、現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジおよび画像形成装置を提供することにある。
請求項1に係る発明は、トナーとキャリアとを含み、前記キャリア中の遊離シリコーンオイル量が12.5ppm以上450ppm以下の範囲であり、かつ現像剤中の遊離シリコーンオイル量が35ppm以上540ppm以下の範囲である静電荷像現像用現像剤である。
請求項2に係る発明は、前記キャリアが、シリコーンオイルで表面処理された粒子を含有する、請求項1に記載の静電荷像現像用現像剤である。
請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載の静電荷像現像用現像剤を含有する現像剤カートリッジである。
請求項4に係る発明は、像保持体と、前記像保持体の表面に形成された静電潜像を現像剤を用いて現像してトナー画像を形成する現像手段と、を備え、前記現像剤は、請求項1または2に記載の静電荷像現像用現像剤であるプロセスカートリッジである。
請求項5に係る発明は、像保持体と、前記像保持体の表面を帯電させる帯電手段と、前記像保持体の表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、前記像保持体の表面に形成された静電潜像を現像剤を用いて現像してトナー画像を形成する現像手段と、前記現像されたトナー像を被転写体に転写する転写手段と、を備え、前記現像剤は、請求項1または2に記載の静電荷像現像用現像剤である画像形成装置である。
請求項1に係る発明によると、キャリア中の遊離シリコーンオイル量が12.5ppm以上450ppm以下の範囲外である場合、または、現像剤中の遊離シリコーンオイル量が35ppm以上540ppm以下の範囲外である場合に比較して、低画像濃度で画像形成後にハーフトーン画像を画像形成した際にトナーのクリーニング性が良好で安定した画質が得られる静電荷像現像用現像剤が提供される。
請求項2に係る発明によると、キャリアがシリコーンオイルで表面処理された粒子を含有しない場合に比較して、低画像濃度で画像形成後にハーフトーン画像を画像形成した際にトナーのクリーニング性が良好で安定した画質が得られる静電荷像現像用現像剤が提供される。
請求項3に係る発明によると、キャリア中の遊離シリコーンオイル量が12.5ppm以上450ppm以下の範囲外である場合、または、現像剤中の遊離シリコーンオイル量が35ppm以上540ppm以下の範囲外である場合に比較して、低画像濃度で画像形成後にハーフトーン画像を画像形成した際にトナーのクリーニング性が良好で安定した画質が得られる静電荷像現像用現像剤を収納した現像剤カートリッジが提供される。
請求項4に係る発明によると、キャリア中の遊離シリコーンオイル量が12.5ppm以上450ppm以下の範囲外である場合、または、現像剤中の遊離シリコーンオイル量が35ppm以上540ppm以下の範囲外である場合に比較して、低画像濃度で画像形成後にハーフトーン画像を画像形成した際にトナーのクリーニング性が良好で安定した画質が得られる静電荷像現像用現像剤を収納したプロセスカートリッジが提供される。
請求項5に係る発明によると、キャリア中の遊離シリコーンオイル量が12.5ppm以上450ppm以下の範囲外である場合、または、現像剤中の遊離シリコーンオイル量が35ppm以上540ppm以下の範囲外である場合に比較して、低画像濃度で画像形成後にハーフトーン画像を画像形成した際にトナーのクリーニング性が良好で安定した画質が得られる画像形成装置が提供される。
本発明の実施形態に係るプロセスカートリッジの一例を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
本発明の実施の形態について以下説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
<静電荷像現像用現像剤>
本発明の実施形態に係る静電荷像現像用現像剤は、トナーとキャリアとを含み、キャリア中の遊離シリコーンオイル量が12.5ppm以上450ppm以下の範囲であり、かつ現像剤中の遊離シリコーンオイル量が35ppm以上540ppm以下の範囲である。
電子写真方式の画像形成装置において、転写後に感光体上に残留するトナー(以下「転写残トナー」とも表現する。)およびトナーの外添剤(以下、「トナー外添剤」とも表現する。)等は、通常、クリーニングブレード等を有するクリーニング部において回収、除去される。転写残トナーおよびトナーの外添剤等の少なくとも一部は、クリーニングブレードと感光体との間で滞留しながら堆積していくが、堆積物による遮蔽効果が十分に得られない場合はクリーニング性の低下を引き起こし、トナーのすり抜けによるクリーニング不良や、外添剤のすり抜け等に起因した感光体上のフィルミングを発生させ、その結果として色筋等の画像欠陥を引き起こしてしまう場合がある。これに対して、例えば、トナーにシリコーンオイル処理された外添剤を添加することによって、クリーニングブレードと感光体との間での堆積物の形成を安定化し、十分な遮蔽効果を得るとともに、感光体との摩擦係数を低下させてクリーニング性を改善する方法が提案されている。
近年、高速化、高機能の要求が強く、特にカラー画質に関しては高級印刷、銀塩写真に近い高画質品位が望まれている。高速化、高画質品位を獲得するために、クリーニングのさらなる安定化が求められているが、特に高速運転により高速で回転した感光体では、クリーニングブレードと感光体との間の転写残トナーおよびトナー外添剤等による堆積物が安定して形成されにくく、特に堆積物が形成されにくい初期状態において低温低湿環境下で低画像密度の画像形成を行った後にハーフトーン画像を画像形成した際に、クリーニング不良による画質欠陥を引き起こしやすい。また、それに対しては、トナー中のシリコーンオイル処理外添剤の添加量を増加させることが考えられるが、含有量に応じてトナーの流動性が悪化する場合がある。そのため、シリコーンオイル処理外添剤の添加量が多いトナーでは、高温高湿環境下で高画像濃度の画像形成を続けると、カートリッジからのトナー排出量が安定せず、画像欠陥を引き起こしてしまう場合があった。
本発明者らは、キャリア中の遊離シリコーンオイル量を12.5ppm以上450ppm以下の範囲とし、かつ現像剤中の遊離シリコーンオイル量を35ppm以上540ppm以下とすることにより、キャリアからクリーニング部へシリコーンオイル成分が供給され、流動性への不具合をほとんど生じることなく、低画像濃度で画像形成後にハーフトーン画像を画像形成した際にトナーのクリーニング性が良好で安定した画質が得られることを見出した。
本実施形態において、キャリア中の遊離シリコーンオイル量が12.5ppm以上450ppm以下の範囲であり、かつ現像剤中の遊離シリコーンオイル量が35ppm以上540ppm以下の範囲であるが、キャリア中の遊離シリコーンオイル量が25ppm以上150ppm以下の範囲であり、かつ現像剤中の遊離シリコーンオイル量が50ppm以上200ppm以下の範囲であることが好ましい。キャリアおよび現像剤中の遊離シリコーンオイル量が上記下限値より少ないと、初期クリーニング不良が発生し、転写残トナーおよびトナー外添剤等がクリーニングブレードからすり抜け、ハーフトーン画像の画像濃度が安定しない等の画質欠陥が生じる。一方、キャリアおよび現像剤中の遊離シリコーンオイル量が上記上限値より多いと、現像剤の流動性が悪化し、現像装置内での現像剤の流動が安定せず、高温高湿環境下ではカブリ、濃度ムラ等の画質欠陥が生じる。
本実施形態においてキャリアの遊離シリコーンオイル量を上記範囲とするためには、例えば、キャリアにシリコーンオイルで表面処理された粒子を添加する方法、キャリアにシリコーンオイルで表面処理を施す方法等が挙げられ、現像剤の流動性低下を抑制する等の点から、キャリアにシリコーンオイルで表面処理された微粒子を添加する方法が好ましい。
現像剤中の遊離シリコーンオイル量を上記範囲とするためには、キャリアの遊離シリコーンオイル量を上記範囲とすればよいが、それだけでは現像剤中の遊離シリコーンオイル量が上記範囲に満たない場合には、例えば、トナーにシリコーンオイルで表面処理された外添剤を添加する方法等が挙げられる。
本実施形態の現像剤に用いる、シリコーンオイルで表面処理を施す粒子としては特に限定されるものではなく、公知のものが挙げられる。例えば、珪素、チタン、アルミニウム、アルカリ金属元素、およびアルカリ土類金属元素よりなる群から選ばれる1種を含む酸化物、または2種以上を含む複合酸化物等が挙げられ、その中でもシリカ粉末が好ましく、特にヒュームドシリカが好ましい。
また、上記粒子へのシリコーンオイルによる表面処理方法は特に限定されず、物理吸着処理、加熱による焼き付け等の化学的処理等が挙げられる。物理吸着処理法としては特に限定されるものではなく、既知の方法を使用すればよい。物理吸着処理の方法としては、例えば、気相中で浮遊する粒子に対して、シリコーンオイルを含む液体を噴霧するスプレードライ法等による乾燥法、シリコーンオイルを含有する溶液中に粒子を浸漬し、乾燥する浸漬法等が用いられる。キャリアへのシリコーンオイルによる表面処理方法としても同様の方法が挙げられる。
上記粒子を表面処理するシリコーンオイルとしては、公知のシリコーンオイルが挙げられる。シリコーンオイルとしては、ジメチルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル等のストレートシリコーンオイルや、アルキル変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイル、カルビノール変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、アルコール変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、高級脂肪酸変性シリコーンオイル、フェノール変性シリコーンオイル、メタクリル酸変性シリコーンオイル、メチルスチリル変性シリコーンオイル等の変性シリコーンオイルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。表面処理に用いるシリコーンオイルは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用して使用してもよい。
シリコーンオイルで表面処理されたシリコーンオイル処理粒子におけるシリコーンオイルの処理量は、粒子の凝集を抑制するために過剰に用いない方がよく、また帯電性の長期安定化等の観点から、粒子の質量に対して、5質量%以上20質量%以下とすることが好ましく、5質量%以上15質量%以下とすることがより好ましく、8質量%以上12質量%以下とすることがさらに好ましい。なお、上記処理量とは粒子に実際に処理されているシリコーンオイルの量をいう。
ここで、シリコーンオイル処理粒子におけるシリコーンオイルの処理量は、日本電子(JEOL)製AL−400(磁場9.4T(H核400MHz))を用い、プロトンNMRの測定を行うことによって求める。具体的には、サンプル、重クロロホルム溶媒、基準物質としてTMSをジルコニア製サンプルチューブ(直径5mm)に充填する。このサンプルチューブをセットして、例えば、周波数:Δ87kHz/400MHz(=Δ20ppm)、測定温度:25℃、積算回数:16回、分解能0.24Hz(32000point)で測定を行い、オイル由来のピーク強度から検量線を用いて遊離シリコーンオイル量に換算する。なお、未処理の無機粒子とオイル(5水準程度量を振る)のNMR測定を行い、遊離シリコーンオイル量とNMRピーク強度との検量線を作成した上で上記測定を行う。
また、シリコーンオイル処理粒子におけるシリコーンオイルの処理量を求める場合、以下の前処理を行う。具体的には、0.2質量%の界面活性剤(ポリオキシエチレンの重合度が10のポリオキシエチレン(10)オクチルフェニルエーテル、和光純薬工業製)水溶液40ml中にトナー2gを添加し、トナーが分散するように分散させる。この状態で超音波ホモジナイザーUS300T(日本精機製作所製)を使用し、出力20W、周波数20kHzの超音波振動を1分間加え、シリコーンオイル処理粒子を脱離させる。その後、50mlの沈殿管付き遠心分離機(小型冷却高速遠心分離機Model M160 IV、佐久間製作所製)にかけて3000rpm×7分の条件でトナーを分離し、上澄み液を孔径5μmのメンブレンフィルタ(日本ミリポア(株)FHLP02500)で除去した後、さらに孔径0.22μm(GSEP047S0)、および孔径0.025μm(VSWP02500)のメンブレンフィルタで除去した後、ろ液を乾燥する。測定に必要なサンプル量が回収できない場合には、測定に必要なサンプル量が回収されるまで同じ作業を繰り返す。乾燥した残渣10mgを用いて上記NMR測定を行う。
トナーの流動性とクリーニング性安定化等の観点から、シリコーンオイル処理粒子の体積平均粒径は10nm以上250nm以下であることが好ましく、15nm以上200nm以下であることがより好ましく、20nm以上185nm以下であることがさらに好ましい。
キャリア中の遊離シリコーンオイル量の定量は以下のようにして行う。0.2質量%の界面活性剤(ポリオキシエチレンの重合度が10のポリオキシエチレン(10)オクチルフェニルエーテル、和光純薬製)水溶液40mL中にキャリア2gを添加し、十分に撹拌する。この状態で超音波ホモジナイザーUS300T(日本精機製作所製)を使用し、出力20W、周波数20kHzの超音波振動を1分間加え、シリコーンオイル処理粒子を脱離させる。その後、50mLの沈殿管付き遠心分離機(小型冷却高速遠心分離機Model M160 IV、佐久間製作所製)にて3,000rpm、7分間処理を行い、キャリアかす、粒子等を分離し、上澄み液を孔径5μmのメンブレンフィルタ(日本ポリミア(株)FHLP02500)で除去した後、LC/MS/MS(アプライドバイオシステムズジャパン社製:3200 Q TRAP(登録商標)LC / MS / MSシステム)にて遊離シリコーンオイル量を定量する。
現像剤中の遊離シリコーンオイル量の定量は以下のようにして行う。0.2質量%の界面活性剤(ポリオキシエチレンの重合度が10のポリオキシエチレン(10)オクチルフェニルエーテル、和光純薬製)水溶液40mL中に現像剤2gを添加し、トナーが分散するように十分に分散させる。この状態で超音波ホモジナイザーUS300T(日本精機製作所製)を使用し、出力20W、周波数20kHzの超音波振動を1分間加え、外添剤粒子、シリコーンオイル処理粒子を脱離させる。その後、50mLの沈殿管付き遠心分離機(小型冷却高速遠心分離機Model M160 IV、佐久間製作所製)にて3,000rpm、7分間処理を行い、トナー、キャリアかす、粒子等を分離し、上澄み液を孔径5μmのメンブレンフィルタ(日本ポリミア(株)FHLP02500)で除去した後、LC/MS/MS(アプライドバイオシステムズジャパン社製:3200 Q TRAP(登録商標)LC / MS / MSシステム)にて遊離シリコーンオイル量を定量する。
本発明の実施形態に係るキャリアは、キャリア芯材と、被覆樹脂を含有し、キャリア芯材の表面を被覆する樹脂被覆層と、を有する。
被覆樹脂としては、キャリア芯材を被覆する樹脂であればよく、特に制限はないが、トナー構成物質による樹脂被覆キャリアの樹脂被覆層の表面の汚染やトナー自体の付着等を抑制し、機械的強度に優れ、摩耗や破損に強い樹脂が好ましい。具体的には、ポリオレフィン系樹脂、ポリビニルおよびポリビニリデン系樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルエーテル、ポリビニルケトン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリカーボネート、アミノ樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、スチレン/アクリル共重合体、オルガノシロキサン結合を含むシリコーン樹脂およびその変性体、フッ素樹脂、ポリスチレン樹脂、メタクリル酸などが挙げられる。特に好ましいものとしては、ポリスチレン樹脂、(メタ)アクリル樹脂、スチレン/アクリル共重合体が挙げられる。これらの樹脂を用いると、樹脂被覆層の強度が高くなる。
キャリア芯材(コア粒子)としては、鉄粉、マグネタイト、フェライトなど公知の磁性粒子が挙げられるが、特に好ましいものとしてフェライトコアが挙げられる。特に最適な磁性芯材としてのフェライトコアは、Li、Mg、Ca、Mn、Ni、Cu、Zn、Srから選ばれた一種類以上の元素を含む酸化物とFeとを主成分として造粒、焼結して形成された粒子が挙げられる。このフェライトコアは被覆樹脂との密着性に優れ、また、コアの表面形状の制御も容易である。
樹脂被覆キャリアは、例えば、被覆樹脂を溶解させた溶液に導電性粒子を添加して撹拌、分散した樹脂被覆層形成用溶液をキャリア芯材の表面に塗布して、被覆する方法により製造すればよい。
本実施形態において、キャリア芯材の表面を被覆樹脂により被覆するために用いられるコーティング装置としては、いかなる方式のものであってもよい。そのようなコーティング装置としては、例えば、流動床、スプレードライ、高速回転ミキサ、プラネタリコーティング装置、ニーダーコーティング装置などが挙げられる。
樹脂被覆層は導電性粒子を含んでもよい。導電性粒子としては、導電性を有する粒子であればよく、特に制限はないが、金属粒子、例えば、酸化金属粒子、カーボンブラック、カーボン繊維、金属化合物粒子などの中から選択される。
導電性粒子の含有量としては、樹脂被覆層の2.5質量%以上20質量%以下の範囲が好ましい。2.5質量%未満であると,キャリア抵抗の制御効果がなくなる場合があり、20質量%を超えると、樹脂被覆層での粒子の分散制御が困難となり、電気抵抗の制御が困難になることがある。
樹脂被覆層形成用溶液には、被覆樹脂のほかに、導電性粒子と、必要に応じて用いられる帯電制御剤等を適宜含んでもよい。被覆樹脂を溶解させる溶剤としては、被覆樹脂を溶解するものであれば特に限定されるものではないが、例えば、キシレン、トルエン等の芳香族炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化物などを用いればよい。
樹脂被覆層に負極性の帯電制御剤を含有してもよい。負極性の帯電制御剤としては、トリメチルエタン系染料、サリチル酸の金属錯塩、ベンジル酸の金属錯塩、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、金属錯塩アゾ系染料、アゾクロムコンプレックス等の重金属含有酸性染料、カリックスアレン型のフェノール系縮合物、環状ポリサッカライド、カルボキシル基およびスルホニル基のうち少なくとも1つを含有する樹脂等が挙げられる。
負極性の帯電制御剤の含有量は、コア粒子の質量に対して0.001質量%以上1.0質量%以下の範囲であることが好ましく、0.01質量%以上0.8質量%以下の範囲であることがより好ましい。負極性の帯電制御剤の含有量がコア粒子の質量に対して0.001質量%未満であるとトナー帯電立ち上がり性に対して効果がない場合があり、1.0質量%を超えるとキャリアの帯電能を阻害する場合がある。
また、コア粒子表面と被覆樹脂との密着性を高めるため、コア粒子にカップリング処理を行ってもよい。カップリング剤としては、シランカップリング剤、シリコーンオイル、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でもシランカップリング剤が好ましい。
シランカップリング剤としては、クロロシラン、アルコキシシラン、シラザン、特殊シリル化剤のいずれのタイプを使用してもよい。具体的には、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、N,O−(ビストリメチルシリル)アセトアミド、N,N−ビス(トリメチルシリル)ウレア、tert−ブチルジメチルクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシランなどが挙げられる。
また、チタネートカップリング剤としては、例えば「プレンアクト KR TTS」、「プレンアクト KR 46B」、「プレンアクト KR 55」、「プレンアクト KR 41B」、「プレンアクト KR 38S」、「プレンアクト KR 138S」、「プレンアクト KR 238S」、「プレンアクト 338X」、「プレンアクト KR 44」、「プレンアクト KR 9SA」、「プレンアクト KR ET」(上記いずれも味の素ファインテクノ株式会社製)などが挙げられ、アルミニウム系カップリング剤としては、例えば、アルキルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート(「プレンアクト AL−M」味の素ファインテクノ株式会社製)などが挙げられる。
樹脂被覆層の厚みは、併せて0.1μm以上5μm以下の範囲であることが好ましく、0.2μm以上3μm以下の範囲であることがより好ましい。樹脂被覆層の厚みが0.1μmより小さいとコア粒子表面にできるだけ均一で平坦な樹脂被覆層を形成することが困難となる場合がある。また、厚みが5μmより大きいとキャリア同士が凝集してできるだけ均一なキャリアを得ることが困難となる場合がある。
[静電荷像現像用トナー]
トナーは特に限定しないが、結着樹脂と着色剤を主成分とし、必要に応じて離型剤等を含有する公知のものを使用すればよい。トナーは混練粉砕法のような乾式製法で製造されたものであってもよいし、乳化重合凝集法、溶解懸濁法、懸濁重合法等の湿式製法により製造されたものであってもよい。着色剤や離型剤の表面露出が少なく、画像の安定性が良好である等の点から乳化重合凝集法などの湿式製法により製造されたトナーが好ましい。
このようなトナーは、粒子の形状が比較的球形で、粒度分布が狭く、トナー表面が比較的均一で帯電性が高く、帯電分布も狭く良好である。このトナーは粒度分布が狭いため、カブリの発生が少ない。
トナーの結着樹脂としては、スチレン、クロロスチレン等のスチレン類;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン等のモノオレフィン;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニルエステル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸のエステル;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン等の単独重合体あるいは共重合体が挙げられ、特に代表的な結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げられる。さらに、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド、変性ロジン、パラフィンワックス類等が挙げられる。
また、着色剤としては、例えば、カーボンブラック、クロムイエロー、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、スレンイエロー、キノリンイエロー、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド、ブリリアンカーミン3B、ブリリアンカーミン6B、デュポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、リソールレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ローズベンガル、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオキサレート等の種々の顔料、または、アクリジン系、キサンテン系、アゾ系、ベンゾキノン系、アジン系、アントラキノン系、チオインジコ系、ジオキサジン系、チアジン系、アゾメチン系、インジコ系、チオインジコ系、フタロシアニン系、アニリンブラック系、ポリメチン系、トリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、チアジン系、チアゾール系、キサンテン系等の各種染料を単独でまたは2種以上組み合わせて使用すればよい。
本実施形態に係るトナーにおける、前記着色剤の含有量としては、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上30質量部以下の範囲であることが好ましい。また、必要に応じて表面処理された着色剤を使用したり、顔料分散剤を使用することも有効である。前記着色剤の種類を適宜選択することにより、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー、ブラックトナー等が得られる。
離型剤の例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類;加熱により軟化点を有するシリコーン類;オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等の脂肪酸アミド類;エステルワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等のような植物系ワックス;ミツロウのような動物系ワックス;モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等のような鉱物系ワックス;石油系ワックス;およびそれらの変性物等を使用すればよい。離型剤の添加量は、トナーに対して50質量%以下の範囲で添加すればよい。
その他に内添剤として、フェライト、マグネタイト、還元鉄、コバルト、ニッケル、マンガン等の金属、それらの合金、またはそれら金属を含む化合物などの磁性体を使用してもよい。帯電制御剤としては、4級アンモニウム塩、ニグロシン系化合物、アルミニウム、鉄、クロムなどの錯体からなる染料や、トリフェニルメタン系顔料など通常使用される種々の帯電制御剤を使用すればよいが、凝集や融合一体化時の安定性に影響するイオン強度の制御および廃水汚染の減少のために、水に溶解しにくい帯電制御剤が好適である。
湿式添加する無機粒子の例としては、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸三カルシウムなど、通常トナー表面の外部添加剤として使用される全てのものを、イオン性界面活性剤や高分子酸、高分子塩基で分散して湿式添加等すればよい。
湿式製法によるトナー製造工程における乳化重合、シード重合、顔料分散、樹脂粒子、離型剤分散、凝集、またはその安定化などに用いる界面活性剤としては、硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系、石けん系等のアニオン性界面活性剤、アミン塩型、4級アンモニウム塩型等のカチオン性界面活性剤等が挙げられ、またポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系等の非イオン性界面活性剤を併用することも効果的である。
また、本実施形態において使用する外部添加剤(外添剤)としては、無機粒子や有機粒子等の公知の外部添加剤を用いればよい。その中でも、シリカ、チタニア、アルミナ、酸化セリウム、チタン酸ストロンチウム、炭酸カルシウム、炭酸マグウネシウムおよびりん酸カルシウム等の無機粒子、ステアリン酸亜鉛のような金属石鹸、フッ素含有樹脂粒子、シリカ含有樹脂粒子および窒素含有樹脂粒子等の有機樹脂粒子が好ましい。また、目的に応じて外部添加剤の表面に表面処理を施してもよい。表面処理剤としては、疎水化処理を行うためのシラン化合物、シランカップリング剤、シリコーンオイル等が挙げられる。上記の通り、本実施形態では、トナーの外添剤をシリコーンオイルで表面処理することが好ましい。
本実施形態に係るトナーの体積平均粒径としては、4μm以上8μm以下の範囲が好ましく、5μm以上7μm以下の範囲がより好ましい。トナーの体積平均粒径が4μm未満であると、微粉が多くなるためトナーかぶりやクリーニング不良を起こしやすくなる。
また、本実施形態に係るトナーの体積平均粒度分布指標GSDvは、1.1以上1.3以下の範囲であることが好ましく、1.1以上1.27以下の範囲であることがより好ましく、1.15以上1.24以下の範囲であることがさらに好ましい。GSDvが1.3を超える場合、粗大粒子および微粉粒子の存在が多くなるために、トナー同士の凝集が激しくなり、帯電不良や転写不良を引き起こしやすくなる。また、GSDvが1.1を下回る場合には、製造上かなり困難を有することとなる。
なお、体積平均粒径D50vおよび体積平均粒度分布指標GSDvは、コールター−マルチサイザー−II型(ベックマン−コールター社製)を用いて、100μmのアパーチャ径で測定する。この時、測定はトナーを電解質水溶液(アイソトンII水溶液)に分散させ、超音波により30秒以上分散させた後に行う。測定したトナーの粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャネル)に対して体積、数をそれぞれ小径側から累積分布を描いて、累積16%となる粒径を体積D16v、累積50%となる粒径を体積D50v、累積84%となる粒径を体積D84vと定義する。この際、D50vは体積平均粒径を表し、体積平均粒度分布指標(GSDv)は(D84v/D16v)1/2として求められる。
また、本実施形態に係る静電荷像現像用トナーの、下記式で表されるトナー形状係数SF1は110以上140以下の範囲であることが好ましく、115以上135以下の範囲であることがより好ましく、120以上130以下の範囲であることがさらに好ましい。トナー形状係数SF1が110に満たないと、トナー粒子が球形に近くなるため転写後のクリーニング不良が発生してしまう場合がある。またトナー形状係数SF1が140を超えると、転写効率や画質が低下するだけでなく、湿式による低温での製造法で得られるトナー粒子の形状範囲を超える場合がある。
SF1=(ML/A)×(π/4)×100
(上記式において、MLはトナーの最大長(μm)を表し、Aはトナーの投影面積(μm)を表す。)
なお、トナー形状係数SF1は、ルーゼックス画像解析装置(株式会社ニレコ製、FT)を用いて、次のようにして測定する。まず、スライドグラス上に散布したトナーの光学顕微鏡像を、ビデオカメラを通じてルーゼックス画像解析装置に取り込み、50個のトナーについて最大長(ML)と投影面積(A)を測定し、個々のトナーについて、SF1を算出し、これを平均した値をトナー形状係数SF1として求める。
[静電荷像現像用現像剤]
本実施形態に係る静電荷像現像用現像剤は、トナーおよびキャリアを含む上記静電荷像現像用現像剤である。すなわち、本実施形態に係る静電荷像現像用現像剤は、トナーおよびキャリアを含む二成分現像剤である。
トナーとキャリアを混合して現像剤を作製する際のトナーの比率は、現像剤全体の1質量%以上15質量%以下、好ましくは3質量%以上12質量%以下の範囲が適当である。
トナーの比率が1質量%未満であると十分な画像濃度が得られにくくなることや、ベタ画像が均一になりにくくなる場合がある。また、15質量%を超えるとキャリア表面のトナー被覆率が100%を超えるため帯電量が下がり(平均帯電量の絶対値が15μC/g未満になると)非画像部位のトナー汚れが発生して(カブリ)高品位なカラ−画像が得られなくなる場合がある。例えば、15質量%を超えるとキャリア表面のトナー被覆率が100%に近づいて来るために現像剤としての抵抗値が上がり、1×10Ω・cm以上1×10Ω・cm以下の範囲のなかに収まり難くなり、画像エッジ部位のボケなど良好で高品位なカラー画像が得られにくくなる場合がある。
ただし、低湿環境下ではトナー比率が1質量%未満になると高帯電量(平均帯電量の絶対値が25μC/gを超える)になりやすくなり十分な画像濃度が得られにくくなる可能性がある。したがって、環境に応じて、帯電性の絶対値が15μC/g以上50μC/g以下の範囲にあるようにトナーの比率を選ぶことが好ましい。
<現像剤カートリッジ>
本実施形態に係る現像剤カートリッジは、前記本実施形態に係る静電荷像現像用現像剤を含有するものであればよく、特に制限はない。現像剤カートリッジは、例えば、現像手段を備えた画像形成装置に着脱され、この現像手段に供給されるための現像剤として、前記本実施形態に係る静電荷像現像用現像剤が収納されているものである。
<プロセスカートリッジ>
本実施形態に係るプロセスカートリッジは、像保持体と、像保持体の表面に形成された静電潜像を現像剤を用いて現像してトナー像を形成する現像手段とを備え、現像剤は、前記本実施形態に係る静電荷像現像用現像剤である。本実施形態のプロセスカートリッジは、必要に応じて、像保持体の表面を帯電させる帯電手段と、帯電した像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、像保持体の表面に形成されたトナー像を被転写体に転写する転写手段と、転写後の像保持体の表面に残留した残留トナー等を除去して清掃する像保持体清掃手段と、被転写体に転写されたトナー像を定着するための定着手段とからなる群より選択される少なくとも1つを備えていてもよい。
本発明の実施形態に係るプロセスカートリッジの一例の概略構成を図1に示し、その構成について説明する。プロセスカートリッジ1は、静電潜像が形成される像保持体としての感光体(電子写真感光体)14と、感光体14の表面を帯電する帯電手段としての帯電装置10と、感光体14の表面に形成された静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する現像手段としての現像装置16と、感光体14の表面に接触して、転写後に感光体14の表面に残留した残留トナーなどを除去して清掃する像保持体清掃手段としてのクリーニングブレード20とが一体に支持されており、画像形成装置に着脱自在である。画像形成装置に装着されたときには感光体14の周囲に、帯電装置10、レーザ光あるいは原稿の反射光などにより感光体14の表面に静電潜像を形成する潜像形成手段としての露光装置12、現像装置16、感光体14表面のトナー像を被転写体である記録用紙24に転写処理する転写手段としての転写ロール18、クリーニングブレード20がこの順序で配置されるようになっている。なお、図1では、他の電子写真プロセスにおいて通常必要な機能ユニットは、その記載を省略してある。
本実施形態に係るプロセスカートリッジ1の動作について説明する。
まず、帯電装置10により感光体14の表面が帯電される(帯電工程)。次に、露光装置12により感光体14の表面に光が当てられ、光の当てられた部分の帯電電荷が除去され、画像情報に応じて静電潜像(静電荷像)が形成される(潜像形成工程)。その後、静電潜像が現像装置16により現像され、感光体14の表面にトナー像が形成される(現像工程)。例えば、感光体14として有機感光体を用い、露光装置12としてレーザビーム光を用いたデジタル式電子写真複写機の場合、感光体14の表面は、帯電装置10により負電荷を付与され、レーザビーム光によりドット状にデジタル潜像が形成され、レーザビーム光の当たった部分に現像装置16でトナーを付与され可視像化される。この場合、現像装置16にはマイナスのバイアスが印加されている。次に転写ロール18で、被転写体である記録用紙24がこのトナー像に重ねられ、記録用紙24の裏側からトナーとは逆極性の電荷が記録用紙24に与えられ、静電気力によりトナー像が記録用紙24に転写される(転写工程)。転写されたトナー像は、定着手段としての定着ロール22を有する定着装置において熱および圧力が加えられ、記録用紙24に融着されて定着される(定着工程)。一方、転写されずに感光体14の表面に残存したトナー等の残留物はクリーニングブレード20により除去される(像保持体清掃工程)。この帯電工程から像保持体清掃工程に至る一連のプロセスで一回のサイクルが終了する。なお、図1において、転写ロール18で記録用紙24に直接トナー像が転写されているが、中間転写ベルト等の中間転写体を介して転写されてもよい。
帯電手段である帯電装置10としては、例えば、図1に示すようなコロトロンなどの帯電器が用いられるが、導電性または半導電性の帯電ロールを用いてもよい。導電性または半導電性の帯電ロールを用いた接触型帯電器は、感光体14に対し、直流電流を印加するか、交流電流を重畳させて印加してもよい。例えばこのような帯電装置10により、感光体14との接触部近傍の微小空間で放電を発生させることにより感光体14表面を帯電させる。なお、通常は、−300V以上−1000V以下に帯電される。また前記の導電性または半導電性の帯電ロールは単層構造あるいは多重構造でもよい。また、帯電ロールの表面をクリーニングする機構を設けてもよい。
感光体14は、少なくとも静電潜像(静電荷像)が形成される機能を有する。電子写真感光体は、円筒状の導電性の基体外周面に必要に応じて下引き層と、電荷発生物質を含む電荷発生層と、電荷輸送物質を含む電荷輸送層とがこの順序で形成されたものである。電荷発生層と電荷輸送層の積層順序は逆であってもよい。これらは、電荷発生物質と電荷輸送物質とを別個の層(電荷発生層、電荷輸送層)に含有させて積層した積層型感光体であるが、電荷発生物質と電荷輸送物質との双方を同一の層に含む単層型感光体であってもよく、好ましくは積層型感光体である。また、下引き層と感光層との間に中間層を有していてもよい。また、感光層の上に保護層を有してもよい。また、有機感光体に限らずアモルファスシリコン感光膜など他の種類の感光層を使用してもよい。
露光装置12としては、特に制限はなく、例えば、感光体14表面に、半導体レーザ光、LED(Light Emitting Diode)光、液晶シャッタ光などの光源を、所望の像様に露光するレーザ光学系、LEDアレイなどの光学系機器などが挙げられる。
現像手段は、感光体14上に形成された静電潜像を静電荷像現像用トナーを含む一成分現像剤あるいは二成分現像剤により現像してトナー像を形成する機能を有する。そのような現像装置としては、上述の機能を有している限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択すればよく、トナー層が感光体14に接触する方式のものでも、接触しない方式のものでもよい。例えば、図1のように静電荷像現像用トナーを現像装置16を用いて感光体14に付着させる機能を有する現像器、あるいはブラシなどを用いてトナーを感光体14に付着させる機能を有する現像器など、公知の現像器などが挙げられる。
転写手段である転写装置としては、例えば、記録用紙24の裏側からトナーとは逆極性の電荷を記録用紙24に与え、静電気力によりトナー画像を記録用紙24に転写するもの、あるいは図1に示すような記録用紙24の表面に記録用紙24を介して直接接触して転写する導電性または半導電性のロール等を用いた転写ロールおよび転写ロール押圧装置を用いればよい。転写ロールには、像保持体に付与する転写電流として、直流電流を印加してもよいし、交流電流を重畳させて印加してもよい。転写ロールは、帯電すべき画像領域幅、転写帯電器の形状、開口幅、プロセススピード(周速)等により、任意に設定すればよい。また、低コスト化のため、転写ロールとして単層の発泡ロール等が好適に用いられる。転写方式としては、記録用紙24に直接転写する方式でも、中間転写体を介して記録用紙24に転写する方式でもよい。
中間転写体としては、公知の中間転写体を用いればよい。中間転写体に用いられる材料としては、ポリカーボネート樹脂(PC)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリアルキレンフタレート、PC/ポリアルキレンテレフタレート(PAT)のブレンド材料、エチレンテトラフロロエチレン共重合体(ETFE)/PC、ETFE/PAT、PC/PATのブレンド材料等が挙げられるが、機械的強度の観点から熱硬化ポリイミド樹脂を用いた中間転写ベルトが好ましい。
像保持体清掃手段としては、像保持体上の残留トナー等を除去して清掃するものであれば、ブレードクリーニング方式、ブラシクリーニング方式、ロールクリーニング方式を採用したもの等、適宜選定して差し支えない。これらの中でもクリーニングブレードを用いることが好ましい。また、クリーニングブレードの材質としてはウレタンゴム、ネオプレンゴム、シリコーンゴム等が挙げられる。中でも、耐摩耗性に優れていることから、特にポリウレタン弾性体を用いることが好ましい。
定着手段としての定着装置としては、記録用紙24に転写されたトナー像を加熱、加圧あるいは加熱加圧により定着するものであれば特に制限はない。例えば、加熱ロールと加圧ロールとを備える定着装置が用いられる。
トナー像を転写する被転写体である記録用紙24としては、例えば、電子写真方式の複写機、プリンタなどに使用される普通紙、OHPシートなどが挙げられる。定着後における画像表面の平滑性をさらに向上させるには、転写材の表面もできるだけ平滑であることが好ましく、例えば、普通紙の表面を樹脂などでコーティングしたコート紙、印刷用のアート紙などが好適に使用される。
<画像形成装置>
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、像保持体の表面を帯電させる帯電手段と、像保持体の表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、像保持体の表面に形成された静電潜像を現像剤を用いて現像してトナー像を形成する現像手段と、現像されたトナー像を被転写体に転写する転写手段とを備え、現像剤は、前記本実施形態に係る静電荷像現像用現像剤である。本実施形態の画像形成装置は、必要に応じて、被転写体に転写されたトナー像を定着するための定着手段と、転写後の像保持体の表面に残留した残留トナー等を除去して清掃する像保持体清掃手段と、からなる群より選択される少なくとも1つを備えていてもよい。また、本実施形態に係る画像形成装置は、上記プロセスカートリッジを使用するものであってもよい。
本実施形態に係る画像形成装置の一例の概略構成を図2に示し、その構成について説明する。画像形成装置3は、静電潜像が形成される像保持体としての感光体14と、感光体14の表面を帯電する帯電手段としての帯電装置10と、レーザ光あるいは原稿の反射光などにより感光体14の表面に静電潜像を形成する潜像形成手段としての露光装置12と、感光体14の表面に形成された静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する現像手段としての現像装置16と、感光体14表面のトナー像を被転写体である記録用紙24に転写処理する転写手段としての転写ロール18と、感光体14の表面に接触して、転写後に感光体14の表面に残留した残留トナーなどを除去して清掃する像保持体清掃手段としてのクリーニングブレード20とを備える。画像形成装置3において、感光体14の周囲に、帯電装置10、露光装置12、現像装置16、転写ロール18、クリーニングブレード20がこの順序で配置されている。また、定着手段として定着ロール22を有する定着装置を備える。なお、図2では、他の電子写真プロセスにおいて通常必要な機能ユニットは、その記載を省略してある。画像形成装置3の各構成、画像形成時の動作は図1のプロセスカートリッジ1と同様である。
本実施形態に係るプロセスカートリッジおよび画像形成装置の各構成については、これらに限らず従来から電子写真方式のプロセスカートリッジおよび画像形成装置の各構成として公知の構成を適用してもよい。すなわち、帯電手段、潜像形成手段、現像手段、転写手段、像保持体清掃手段、除電手段、給紙手段、搬送手段、画像制御手段等について、必要に応じて従来公知のものが適宜採用される。これらの構成については、本実施形態において特に限定されるものではない。
以下、実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
[シリコーンオイル処理シリカの作製]
シリカ粒子(ヒュームドシリカAEROSIL50、日本アエロジル(株)製) 100質量部
ジメチルシリコーンオイル(KF96−100sc、信越シリコーン社製) 10質量部
ヘキサン 100質量部
シリカ粒子を反応容器に入れ、窒素雰囲気下にジメチルシリコーンオイルのヘキサン溶液を撹拌しながら加え、25℃で30分間撹拌した後、250℃で90分間加熱および撹拌して、シリコーンオイル処理シリカ1を得た。同様にジメチルシリコーンオイルの添加量を表1のようにしてシリコーンオイル処理シリカを作製した。
ジメチルシリコーンオイルをメチルフェニルシリコーンオイル(信越シリコーン社製、KF−50−100sc)10質量部、メチルハイドロジェンシリコーンオイル(信越シリコーン社製、KF−99)10質量部にそれぞれ変えた以外は同様にしてシリコーンオイル処理シリカ7,8を作製した。
Figure 2014106448
[樹脂被覆層形成用溶液の作製]
スチレン−アクリル酸:メチルメタクリル酸共重合体(モル比85:15、重量平均分子量4万) 36質量部
カーボンブラック(VXC72、キャボット製) 4質量部
トルエン 50質量部
上記成分とガラスビーズ(粒径:1mm、トルエンと同量)とを関西ペイント社製サンドミルに投入し、回転速度1,200rpmで30分間撹拌して固形分11質量%の樹脂被覆層形成用溶液を調製した。
[キャリアの作製]
真空脱気型5Lニーダーにフェライト粒子(Mn−Mgフェライト、真比重4.7g/cm、体積平均粒径40μm、飽和磁化60emu/g、表面粗さ1.5μm)を2,000質量部入れ、さらに樹脂被覆層形成用溶液380質量部を入れ、撹拌しながら、60℃にて−200mmHgまで減圧し、20分混合した後、昇温/減圧させ70℃/−720mHgで30分間撹拌乾燥させ、樹脂被覆粒子を得た。次に目開き75μmの網で篩分を行い、キャリアを得た。得られたキャリア100質量部に対して、シリコーンオイル処理シリカ1 0.05質量部を加えてVブレンダーを用いて40rpmで15分間撹拌し、実施例1のキャリア1を作製した。同様に表2のようにしてキャリアを作製した。
キャリア 100質量部
ジメチルシリコーンオイル(信越シリコーン社製、KF−96−100cs)
0.005質量部
ヘキサン 3質量部
上記キャリア100質量部をサンプルミルに入れ、ヘキサン3質量部に溶解させたジメチルシリコーンオイル0.005質量部を噴霧して混合処理した後、真空乾燥させ、キャリア14を得た。
Figure 2014106448
[トナー粒子の作製]
(ポリエステル樹脂分散液の作製)
テレフタル酸 30mol%
フマル酸 70mol%
ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物 20mol%
ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物 80mol%
撹拌装置、窒素導入管、温度センサ、精留塔を備えた内容量5リットルのフラスコに上記モノマを仕込み、1時間を要して190℃まで上げ、反応系内がほぼ均一に撹拌されていることを確認した後、ジブチル錫オキサイド1.2質量部を投入した。さらに生成する水を留去しながら同温度から6時間を要して240℃まで温度を上げ、240℃でさらに3時間脱水縮合反応を継続し、酸価が12.0mg/KOH、重量平均分子量9700である非結晶性ポリエステル樹脂1を得た。
次いで、これを溶融状態のまま、キャビトロンCD1010(株式会社ユーロテック製)に毎分100gの速度で移送した。別途準備した水性媒体タンクには試薬アンモニア水をイオン交換水で希釈した0.37質量%濃度の希アンモニア水を入れ、熱交換器で120℃に加熱しながら毎分0.1リットルの速度で、上記非結晶性ポリエステル樹脂1の溶融体と同時にキャビトロンCD1010(株式会社ユーロテック製)に移送した。回転子の回転速度が60Hz,圧力が5kg/cmの条件でキャビトロンを運転し、体積平均粒径0.16μm,固形分量30質量部の非結晶性ポリエステル樹脂を含むポリエステル樹脂分散液を得た。
[離型剤分散液の作製]
パラフィンワックス(融点75℃:HNP9、日本精鑞製) 45質量部
カチオン性界面活性剤(ネオゲンRK、第一工業製薬) 5質量部
イオン交換水 200質量部
以上を95℃に加熱して、IKA製ウルトラタラックスT50にて十分に分散後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザで分散処理し、中心径200nm,固形分量20.0質量部の離型剤分散液を得た。
[着色剤分散液の作製]
シアン顔料(銅フタロシアニンB15:3、大日精化製) 45質量部
イオン性界面活性剤(ネオゲンRK、第一工業製薬) 5質量部
イオン交換水 200質量部
以上を混合溶解し、ホモジナイザ(IKAウルトラタラックス)により10分間分散し、中心粒径168nm,固形分量22.0質量部の着色剤分散液を得た。
[トナー粒子の作製]
ポリエステル樹脂分散液 292.2質量部
着色剤分散液 26.3質量部
離型剤分散液 34質量部
以上を、丸型ステンレス製フラスコ中においてウルトラタラックスT50で十分に混合、分散した。次いで、これにポリ塩化アルミニウム0.25質量部を加え、ウルトラタラックスで分散操作を継続した。加熱用オイルバスでフラスコを撹拌しながら48℃まで加熱した。48℃で60分保持した後、ここにポリエステル樹脂分散液70.0質量部を緩やかに追加した。
その後、0.5mol/lの水酸化ナトリウム水溶液で系内のpHを9.0にした後、ステンレス製フラスコを密閉し、磁力シールを用いて撹拌を継続しながら96℃まで加熱し、5時間保持した。反応終了後、冷却し、濾過、イオン交換水で十分に洗浄した後、ヌッチェ式吸引濾過により固液分離を施した。これをさらに40℃のイオン交換水1Lに再分散し、18分350rpmで撹拌、洗浄した。
これをさらに5回繰り返し、濾液のpHが7.5、電気伝導度7.0μS/cmtとなったところで、ヌッチェ式吸引濾過によりNo5Aろ紙を用いて固液分離を行った。次いで真空乾燥を12時間継続した。この時の粒子径を測定したところ体積平均粒径D50は6.1μm、であった。また、ルーゼックスによる形状観察より求めた粒子の形状係数は128であることが観察された。
[トナーの作製法]
トナー粒子100質量部に対し、シリコーンオイル処理シリカ1を1.0質量部と、疎水性酸化チタンJMT−2000(テイカ(株)製)を1.0質量部添加して、サンプルミルにてブレンドし、トナー1を得た。同様に表3のようにしてトナーを作製した。トナー5には、シリカ粒子としてRX50(日本アエロジル(株)製)を用いた。
Figure 2014106448
[現像剤の作製]
トナー1 9質量部、およびキャリア1 100質量部を、Vブレンダーを用いて30rpmで15分間撹拌し、実施例1の現像剤1を作製した。以下同様に現像剤を作製した。キャリア中および現像剤中の遊離シリコーンオイル量を上述した方法により測定した。
<評価>
[画像出力試験]
30℃/88%RHの高湿環境下でDocuCenterColor400(富士ゼロックス(株)製)を用いて、A4サイズの普通紙(富士ゼロックス(株)製、C2紙)を使用し、日本画像学会テストチャート番号8、5%(高画像濃度)を用いて30,000枚の画像を出力する試験を行った。計30,000枚出力した後、17時間後の運転で日本画像学会テストチャート番号1(低画像濃度)を出力し画質を以下の基準で評価した。評価はCまでを許容範囲とした。結果を表4に示す。
A:画像上にかぶりは観察されず、連続プリントのテストチャートにも濃度ムラが観察されない
B:画像上にかぶりは現れていないが、連続プリントのテストチャートにも濃度ムラがわずかに観察される
C:画像上に僅かなかぶりが観察され、連続プリントのテストチャートにも濃度ムラが現れる
D:画像上にかぶり、細線の再現性低下が観察され、連続プリントのテストチャートにも濃度ムラが観察される
[クリーニング性評価]
20℃/15%RHの低湿環境下でDocuCenterColor400(富士ゼロックス(株)製)を用いて、A4サイズの普通紙(富士ゼロックス(株)製、C2紙)を使用し、2cm×2cmのソリッドパッチ(低画像濃度)を三か所、進行方向に対して上部5cm、軸方向に対してはほぼ均等となるような画像を出力した後に、全面30%のハーフトーン画像を印刷する試験を行った。ハーフトーン画像の1枚目、5枚目、10枚目、50枚目、80枚目をそれぞれ目視で観察し、ソリッドパッチ印刷部の画像を観察した。結果を表4に示す。
A:画像中の濃度ムラは目視では観察できない
B:画像中の濃度ムラが1枚目、5枚目にわずかに観察される
C:画像中の濃度ムラが1枚目、5枚目に観察される
D:画像中の濃度ムラがいずれの画像でも観察される
Figure 2014106448
このように実施例の現像剤は、比較例の現像剤に比べて、低画像濃度で画像形成後にハーフトーン画像を画像形成した際にトナーのクリーニング性が良好で安定した画質が得られた。
1 プロセスカートリッジ、3 画像形成装置、10 帯電装置、12 露光装置、14 感光体、16 現像装置、18 転写ロール、20 クリーニングブレード、22 定着ロール、24 記録用紙。

Claims (5)

  1. トナーとキャリアとを含み、前記キャリア中の遊離シリコーンオイル量が12.5ppm以上450ppm以下の範囲であり、かつ現像剤中の遊離シリコーンオイル量が35ppm以上540ppm以下の範囲であることを特徴とする静電荷像現像用現像剤。
  2. 前記キャリアが、シリコーンオイルで表面処理された粒子を含有することを特徴とする、請求項1に記載の静電荷像現像用現像剤。
  3. 請求項1または2に記載の静電荷像現像用現像剤を含有することを特徴とする現像剤カートリッジ。
  4. 像保持体と、前記像保持体の表面に形成された静電潜像を現像剤を用いて現像してトナー画像を形成する現像手段と、を備え、
    前記現像剤は、請求項1または2に記載の静電荷像現像用現像剤であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  5. 像保持体と、
    前記像保持体の表面を帯電させる帯電手段と、
    前記像保持体の表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、
    前記像保持体の表面に形成された静電潜像を現像剤を用いて現像してトナー画像を形成する現像手段と、
    前記現像されたトナー像を被転写体に転写する転写手段と、
    を備え、
    前記現像剤は、請求項1または2に記載の静電荷像現像用現像剤であることを特徴とする画像形成装置。
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