JP2005265360A - シート状物の熱処理装置および熱処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンパクトで安価な熱処理装置であって、熱効率が高く生産性を向上させることができ、例えシート状物が収縮するものであっても、このシート状物の収縮を円滑に吸収することができる連続式の炭素繊維材料などのシート状物の熱処理装置および熱処理方法を提供する。
【解決手段】走行方向に沿って配設された4本以上8本以下のロール10と、シート状物5を1200℃以上に昇温可能な加熱手段とを有するシート状物の熱処理装置1である。
【選択図】図1

Description

本発明は、炭素繊維材料などのシート状物の熱処理装置および熱処理方法に関するものであり、さらに詳しくは、熱処理装置がコンパクトで熱効率の高いシート状物の熱処理装置および熱処理方法に関するものである。
一般に、この種の熱処理装置は、従来のベルト搬送方式熱処理炉の概略縦断面図である図2に示すように、炉体51が、入口シール室51aと、加熱室51bと、冷却室51cと、出口シール室51dとから構成され、加熱室51bと、冷却室51cの内部には、図2の装置のA−A断面矢視図である図3に示すように、筒状のマッフル52が配設してある。そして、該マッフル52内には無端帯状のベルト53が通され、このベルト53を駆動ローラ54によって駆動することにより、ベルト53上のシート状物5を連続的に搬送しながら熱処理するものである(例えば、特許文献1参照)。なお、55はモータ、56はテールローラ、57はガイドローラである。
ベルト53は、マッフル52の底部に直接接触する場合の他、金属製または石英製のレールをマッフル52の底部に設け、これらレールでベルト53を支持する場合もある。
ところで、上記のようなベルト搬送式熱処理装置の場合、比較的低温領域では一般的に金属製メッシュタイプのベルト53が用いられ、高温領域においては黒鉛製、あるいは炭素繊維強化炭素複合材料(以下、C/Cコンポジットと称する)製からなるキャタピラタイプのベルト53が用いられ、マッフル52あるいはレールに接触しながら駆動されるため、摩擦抵抗(通常は摩擦係数f=0.3〜0.5)を受け、その結果としてベルト53には大きな張力がかかる。そのため、ベルト53にはその張力に耐え得るだけの強度が必要であり、重量の増加、大型化を招く欠点があった。
また、ベルト重量が大きくなると、その熱容量が大きくなるため、熱処理装置の加熱室51bのヒータ容量が大きなものが必要になる上、ベルト53の搬送速度V1を上げようとすると、加熱室51bや冷却室51cを長くする必要があり、長尺な熱処理装置とならざるを得なくなる欠点があった。
また、室温と同等レベルまで降温したベルト53を加熱室51bで熱処理温度まで加熱したベルト53を介してシート状物5を熱処理するため、シート状物5の処理速度V2は、ベルト53の昇温速度が律則となってしまい、処理速度V2を余り上げられないという欠点があった。
また、シート状物5が加熱処理に伴い収縮するような場合においては、ベルト53が平坦なため、連続形態をなすシート状物5がこの収縮によって引っ張られてシワや紋様が生じ、高品位な処理シート状物が得られないという問題があった。
特開平11−304366号公報
本発明は、上述した従来技術の欠点や問題点に鑑みてなされたもので、コンパクトで安価な熱処理装置であって、熱効率が高く生産性を向上させることができ、例えシート状物が収縮するものであっても、このシート状物の収縮を円滑に吸収することができる連続式の炭素繊維材料などのシート状物の熱処理装置および熱処理方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、以下の構成を採用する。すなわち、
(1)走行方向に沿って配設された4本以上8本以下のロールと、シート状物を1200℃以上に昇温可能な加熱手段とを有することを特徴とするシート状物の熱処理装置。
(2)前記ロールの本数をnとしたとき、該ロールの径が300mm〜900mm/nであることを特徴とする前記(1)に記載のシート状物の熱処理装置。
(3)前記ロールへの前記シート状物の巻き付け長さの総和が、シート状物の幅に対し1.25倍以上2.5倍以下であることを特徴とする前記(1)または(2)に記載のシート状物の熱処理装置。
(4)前記ロールの少なくとも1本が、駆動手段に連結されていることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載のシート状物の熱処理装置。
(5)前記ロールが、黒鉛材または炭素繊維強化炭素複合材からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のシート状物の熱処理装置。
(6)前記加熱手段の熱処理温度が、1200℃以上3000℃以下であることを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかに記載のシート状物の熱処理装置。
(7)前記(1)〜(6)のいずれかに記載の熱処理装置を用いて、シート状物を蛇行させながらロールに接触させ、熱処理を行うことを特徴とするシート状物の熱処理方法。
(8)前記(1)〜(6)のいずれかに記載のシート状物の熱処理装置、または前記(7)に記載のシート状物の熱処理方法を用いて製造されたことを特徴とするシート状物。
(9)熱処理後の表面の凹凸が1mm未満であることを特徴とする前記(8)に記載のシート状物。
本発明は上記の構成としたことにより、熱効率が高く、生産性を飛躍的に向上させることができ、かつコンパクトで、設備費に対する生産性に優れ、かつランニングコストやガス消費量の低減が図れ、安価な熱処理装置とすることができる。
また、上記シート状物に低張力を掛けつつ熱処理ができるため、例えシート状物が収縮するものであっても、このシート状物の収縮を円滑に吸収することができ、シワや紋様のない高品位なシート状物を低コストでかつ大量生産できる。
本発明のシート状物の熱処理装置は、連続式熱処理装置の炉殻内に、走行方向に沿って複数のロールを配設したものであり、さらに前記ロールを1200℃以上に昇温可能な加熱手段を設けたものである。該加熱手段は、前記ロールに内包されるか、または前記ロールの近傍に配設されたものであり、連続的に供給されるシート状物をロール上を蛇行させながら、上記1200℃以上に加熱されたロールの外周面に低張力を掛けつつ、シート状物の表裏2面を交互にロールに接触させて熱処理を行う装置としたので、熱効率が高く生産性を飛躍的に向上させることができ、かつコンパクトで安価な熱処理装置とすることができるのである。
以下、本発明の実施形態の例を、炭素繊維材料からなるシート状物の熱処理装置に適用した場合を例にとって、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る熱処理装置の一例を示す概略縦断面図である。図1に示すように、熱処理装置1は、外形形状が箱形で内部が空洞になっており、その前後にはそれぞれ突出した構造の入口13と出口14が設けられている。また、この突出部にはシール機構12が付設され、ここに系外から不活性ガスGを供給することで炉内を不活性雰囲気にするとともに、炉内雰囲気の系外への漏出をシールするようになっている。炉内にはシート状物5を押し当てる複数のロール10がシート状物5の走行方向に沿って配設され、該ロール10に内包されるかまたは該ロール10の近傍に配設された加熱手段11が配設されている。また、前記ロール10の少なくとも1本が図示を省略した炉外の駆動系に連結され、該ロール10を回転できるようになっている。
今、シ−ト状物5の走行方向に沿って配設されたロ−ル10の本数をnとしたとき、該ロ−ルの直径は、本発明の効果を最大限に引き出すために大変重要な因子で、選定する材質の強度,シ−ト状物5の幅によって決まるロ−ル面長および熱処理温度におけるロ−ル10の中央部での撓み量等に大きく左右されるが、300mm〜900mm/nの範囲が好ましい。熱処理炉1の入口13から連続的に供給されたシート状物5は、炉内で1200℃以上、好ましくは、1200℃以上3000℃以下の温度に加熱され、走行方向に沿って配設された複数のロール10に接触と離反を繰り返して熱処理されつつ出口14へと向かうようになっている。
図1に示す本発明に係る熱処理装置1は、例えば炭素繊維織物のように熱処理時に収縮を伴うシート状物5であっても、図1のロール10群に接触させ、走行方向に張力を加えることで熱処理中のシート状物5を伸ばした状態とし、1200℃以上に保たれた炉内温度で熱セットすることで、シワや紋様を除去できる作用効果を奏する。
図1に示す本発明の熱処理装置1において、シート状物5を押し当てるロール10の材質は、その直径や長さ、熱処理温度、加工性、経済性等を勘案して選定することが重要である。一般的にみると黒鉛材、あるいはC/Cコンポジット材から選ばれたものが好ましい。黒鉛材を選定した場合は、1本の黒鉛材からロ−ル部および軸端部まで切削加工されることが多い。また、C/Cコンポジット材を選定した場合は、ロ−ルの軽量化を図るべくロ−ル部を筒状のC/Cコンポジット材とし、軸端部は黒鉛材とされることが多いが、勿論ロ−ル部および軸端部まで全てC/Cコンポジット材で構成しても良い。
本発明においては、ロ−ルは4本以上8本以下であることが必要である。ロール本数が4本未満であると、連続的に供給されるシート状物5を、複数の加熱されたロール10の外周面に蛇行状に掛けて走行方向に低張力を加えて引っ張るため、張力斑が生じシワが発生し易く、また逆にロール本数が8本を越えると、走行方向に引っ張る張力がシート状物5の幅方向の収縮力に比べ、その差が極めて大きくなるためシワが発生する。
また、上記熱処理装置1において、ロール10へのシート状物5の巻き付け長さの総和が、シート状物5の幅に対し1.25倍以上2.5倍以下が熱処理後のシート状物6の品位の点から好ましい。これは余り短かすぎるとロール10とシート状物5の接触による摩擦力が極めて少なくなるため、シート状物5の張力変動がし易くなり、シート状物5の種類にもよるがシワ等の品位低下が発生し易くなるためである。また逆に長すぎても毛羽の発生などの品位低下や加熱電力アップを招くことになる。
ここで、巻き付け長さの総和とは、シ−ト状物5が熱処理炉1の入口13から入って先ず押し当てられるロ−ル10の接触位置から、熱処理炉1の出口14に最も近く、最後に押し当てられるロ−ル10の接触位置までのシ−ト状物5の巻き付け長さを云う。
また、上記熱処理装置1において、シート状物5を押し当てるロール10群が水平方向に配設され、該ロール10の近傍に配設された加熱手段11で輻射加熱され、上記ロール10は、図示を省略した回転支持部材で支持され、駆動系に連結されて形成されている態様を示したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、熱処理中のシート状物5の種類、厚さ等によって輻射加熱されたロール10群が回転支持部材と固定支持部材で構成しても良い。また、ロール10に加熱手段11が内包されていても構わない。
また、上記熱処理装置1において、熱処理装置1の箱型の一部が突出した構造の入口13と出口14が対向して2箇所設けられ、かつ入口13と出口14にそれぞれシール機構12が配備され、連続的に供給されるシート状物5が上流方向から下流方向へと一方向へ流れる態様を示したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、ロール10の本数が偶数本の場合には入口13と出口14が対向しその位置が上下に設けられていても構わない。また、シート状物5の出入口が1箇所でも何ら構わない。
熱処理後のシ−ト状物6の品位は、シ−ト状物5が炭素繊維材料からなる場合、毛羽,傷および破れの他にシワやうねりの度合いが大変重要視される。ここで、表面の凹凸が1mm未満とは、熱処理後のシ−ト状物6の幅および長さ方向共に100mm以内において、該シ−ト状物6の表面に凹凸が現れるシワやうねりが1mm未満であることを云う。
また、熱処理後のシ−ト状物6の表面の凹凸測定法については、例えば巻き出しおよび巻き取りロ−ル間に張られた該シ−ト状物6を目視で1次検査を行う。1次検査で疑わしいところについては、前記シ−ト状物6の幅方向に複数個並べた汎用の光電センサで2次検査を行い、凹凸高さを正確に測定して規定以内に収まっているか精査して判定する。
また、本発明の熱処理装置1に連続的に供給されるシ−ト状物5としては、耐炎化糸を紡績した耐炎化紡績糸を平織りしてシ−ト状織布に加工したもの以外に、カットされた耐炎化糸がランダムな方向で積層されて不織布に加工したもの,カットされた耐炎化糸を抄紙加工したものおよび金網上等に吹き付けた耐炎化糸を積層して布帛に加工したものも含まれる。
実施例1
図1に示した本発明の熱処理装置1において、ロール10の直径は、ロールの本数をnとして、より効果を高めるためには300mm〜900mm/nが適切であるので、中間値である600mm/nを使用し、ロール10へのシート状物5の巻き付け長さの総和は何れも600mmに固定した上、ロール10の適正な本数の範囲を調べるため、4本(水準2)から5本(水準3)、6本(水準4)、7本(水準5)、8本(水準6)まで変更した。
図1に示す熱処理装置1の炉内には、シート状物5を押し当てる複数のロール10がシート状物5の走行方向に沿って配設され、該ロール10の近傍に配設された加熱手段11がある。また、前記ロール10の少なくとも1本が図示を省略した炉外の駆動系に連結され、該ロール10を回転できるようになってあり、熱処理装置1は、常用処理温度2000℃、最高処理温度2200℃まで可能とした。
また、ロール10の材質は、温度領域から等方性黒鉛材とし、その表面粗さは、Rmax12s、Ra3.0aとした。
尚、ここで表面粗さの最大高さR maxとは、断面曲線から基準長さだけ抜き取った部分(抜取り部分と云う。)の平均線に平行な2直線で抜取り部分を挟んだとき、この2直線の間隔を断面曲線の縦倍率の方向に測定して、この値をマイクロメ−トル(μm)で表したものを云い、最大高さの許せる最大値によって表面粗さを指示する場合には、選んだ数値の後にsを付けて表すことがJIS B0601に規定されている。また、中心線平均粗さRaとは、粗さ曲線からその中心線の方向に測定長さLの部分を抜き取り、この抜取り部分の中心線をX軸,縦倍率の方向をY軸とし、粗さ曲線をy=f(x)で表したとき、
Ra=1/L∫|f(x)|dxにおいて、0からLまでの範囲で求められる値をμmで表したものを云い、中心線平均粗さの許せる最大値によって表面粗さを指示する場合には、選んだ数値の後にaを付けて表すことが上記JIS番号に規定されている。
次に、上記実施例装置の実施条件と効果を説明する。
使用したシート状物5は、耐炎化炭素繊維を捲縮付与し、紡績して紡績糸となし、該紡績糸を織物状に加工し、目付130g/m2、幅400mmの平織り織物のシート状物とした。該シート状物を、予め750℃で前炭化し、常用処理温度の2000℃に加熱された熱処理装置1に処理速度V2=0.5m/分で搬送し炭化熱処理した。
表1の水準2〜水準6に得られた熱処理後のシート状物6の品位と熱処理中の電力を示した。
結果として、表1よりロール10の適正な本数の範囲は、4本(水準2)以上8本(水準6)以下が品位、電力の点から必要であることが分かった。
比較例1
図1に示した本発明の熱処理装置1において、ロール10の本数を3本(水準1)とした以外は、全て実施例1と同一条件で行った。
表1の水準1に得られた熱処理後のシート状物6の品位と熱処理中の電力を掲げた。
表1よりロール10の本数が3本まで少なくなると、巻き付け長さが同じであっても熱処理中のシート状物5の張力変動が多くなり、得られた熱処理後のシート状物6に品位の低下が観られることが分かった。
比較例2
図1に示した本発明の熱処理装置1において、ロール10の本数を9本(水準7)および10本(水準8)とした以外は、全て実施例1と同一条件で行った。
表1の水準7および水準8に得られた熱処理後のシート状物6の品位と熱処理中の電力を示した。
表1よりロール10の本数が9本以上となると、巻き付け長さの総和が同じであっても得られた熱処理後のシート状物6に品位の低下が観られる。また、本数が増えることにより炉長が長くなるため、加熱電力の増加による用役費用がアップすることが分かった。
なお、表1において、シワについては表面の凹凸が0.2mm未満の状態を「極めて良好」、0.2mm以上0.7mm未満を「良好」、0.7mm以上1.2mm未満を「普通」、1.2mm以上を「不良」とし、それぞれ◎、○、△、×で示している。
同様に毛羽については目視での毛羽が5本/m2未満の状態を「極めて良好」、
5本/m2以上10本/m2未満を「良好」、10本/m2以上20本/m2未満を「普通」、20本/m2以上を「不良」とし、それぞれ◎、○、△、×で示したが、ここでは水準1〜水準8までの全てにおいて、毛羽の発生は観られなかった。
実施例2
図1に示した本発明の熱処理装置1において、ロール10の本数を、実施例1より好ましいことが分かった6本(水準4)に固定した上シート状物5の巻き付け長さの総和を変更し、巻き付け長さとシート状物5の幅との最適範囲について調べるため、500mm(水準10)、700mm(水準12)、800mm(水準13)、900mm(水準14)、1000mm(水準15)と変更した以外は、全て実施例1と同一条件で行った。
表2の水準10〜水準15に得られた熱処理後のシート状物6の品位を示した。
結果として、表2より熱処理後のシート状物6のシワや毛羽等の欠点から総合的に品位を評価すると、シート状物5の巻き付け長さの総和が、シート状物5の幅に対し1.25倍(水準10)以上2.5倍(水準15)以下が良いことが分かった。
比較例3
図1に示した本発明の熱処理装置1において、ロール10の本数を6本に固定した上シート状物5の巻き付け長さの総和を400mm(水準9)に変更した以外は、全て実施例1と同一条件で行った。
表2の水準9に得られた熱処理後のシート状物6の品位を示した。
表2よりシート状物5の巻き付け長さの総和が、シート状物5の幅と同一長さまで短くなると、熱処理中のシート状物5の張力変動が多くなり、得られた熱処理後のシート状物6に小シワが発生し、品位の低下を招くことが分かった。
比較例4
図1に示した本発明の熱処理装置1において、ロール10の本数を6本に固定した上シート状物5の巻き付け長さの総和を1100mm(水準16)に変更した以外は、全て実施例1と同一条件で行った。
表2の水準16に得られた熱処理後のシート状物6の品位を示した。
表2よりシート状物5の巻き付け長さの総和がシート状物5の幅に対し2.75倍、即ち1100mmまで長くなると、接触周長が適正長さ以上に長くなるため、得られた熱処理後のシート状物6に毛羽が数多く現れ、品位が低下することが分かった。
なお、表2においてもシワ、毛羽の判断基準は、実施例1、比較例1、比較例2と同様であり、電力については、40KW未満の状態を「極めて良好」、40KW以上45KW未満を「良好」、45KW以上50KW未満を「普通」、50KW以上を「不良」とし、それぞれ◎、○、△、×で示した。
Figure 2005265360
Figure 2005265360
本発明は、炭素繊維材料からなるシート状物の熱処理装置に限らず、該シート状物のシワ加熱矯正装置等にも応用することができるが、その応用範囲がこれらに限られるものではない。
本発明に係る熱処理装置の一例を示す概略縦断面図である。 従来のベルト搬送方式熱処理炉の概略縦断面図である。 図2の熱処理炉におけるA−A断面矢視図である。
符号の説明
1:熱処理装置
5:シート状物
6:熱処理後のシート状物
10:ロール
11:加熱手段
12:シール機構
13:入口
14:出口
51:炉体
51a:入口シール室
51b:加熱室
51c:冷却室
51d:出口シール室
52:マッフル
53:ベルト
54:駆動ローラ
55:モータ
56:テールローラ
57:ガイドローラ
n:ロールの本数
V1:搬送速度
V2:処理速度
G:不活性ガス

Claims (9)

  1. 走行方向に沿って配設された4本以上8本以下のロールと、シート状物を1200℃以上に昇温可能な加熱手段とを有することを特徴とするシート状物の熱処理装置。
  2. 前記ロールの本数をnとしたとき、該ロールの径が300mm〜900mm/nであることを特徴とする請求項1に記載のシート状物の熱処理装置。
  3. 前記ロールへの前記シート状物の巻き付け長さの総和が、シート状物の幅に対し1.25倍以上2.5倍以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のシート状物の熱処理装置。
  4. 前記ロールの少なくとも1本が、駆動手段に連結されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のシート状物の熱処理装置。
  5. 前記ロールが、黒鉛材または炭素繊維強化炭素複合材からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のシート状物の熱処理装置。
  6. 前記加熱手段の熱処理温度が、1200℃以上3000℃以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のシート状物の熱処理装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の熱処理装置を用いて、シート状物を蛇行させながらロールに接触させ、熱処理を行うことを特徴とするシート状物の熱処理方法。
  8. 請求項1〜6のいずれかに記載のシート状物の熱処理装置、または請求項7に記載のシート状物の熱処理方法を用いて製造されたことを特徴とするシート状物。
  9. 熱処理後の表面の凹凸が1mm未満であることを特徴とする請求項8に記載のシート状物。
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