JP2005265228A - 給湯・追焚装置及びその不用水管理方法 - Google Patents

給湯・追焚装置及びその不用水管理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 給湯・追焚装置に発生する不用水に関し、希釈前又は中和前の不用水の浴槽水への排出を防止し、又は不用水の発生を抑制し、その処理を容易化する。
【解決手段】 熱交換により不用水(ドレン水12)を発生する給湯・追焚装置(2)であって、不用水を溜める排水タンク(ドレンタンク52)と、この排水タンクに希釈水を供給し、不用水を希釈する手段(補給水回路54)と、浴槽(10)の排水部(104)が開放状態にあることを検出する検出手段(水位センサ70)と、この検出手段の検出に基づき、排水タンクの不用水を浴槽に排水する手段(ドレン回路46及び追焚回路34)とを備える。また、排水タンクの不用水が所定量を越えた場合には不用水の発生を抑制する手段(バイパス弁22)を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、高効率給湯器用風呂釜、風呂暖房器等に用いられる給湯・追焚装置に関し、給湯・追焚装置に熱源機として設置される二次熱交換器に生じた凝縮水等の不用水の自然排出を防止した給湯・追焚装置及びその不用水管理方法に関する。
高効率機器では、熱交換によって発生する強酸性のドレン水を中和する中和器が内蔵されており、しかも、その中和水は、大量であるため、専用の配管を設置して高効率機器外に導き、側溝等に排出させていた。パイプシャフト設置では専用の排水管が必要であるため、設備コストが掛かり、コストを抑制するために設置を断念したり、場所によっては設置できないという不都合があった。また、給湯暖房機では、暖房回路のオーバーフロー水も同様の排水処理のための排水配管が必要であるが、それが設置されない場合にはオーバーフロー水が垂れ流し状態で放置される場合もある。
このような高効率機器や給湯暖房機等から発生する不用水の処理について、次のような先行技術が存在している。
特開2001−263789号公報 特開平6−147629号公報
ところで、特許文献1、2には、不用水を機器内の風呂ポンプを利用し、弁で回路を切り替えて浴槽に流し込む方法が開示されている。このような浴槽水に不用水の原液を混入させると、浴槽水内に滞留させるおそれがあり、このような処理は無害とは言え、衛生上好ましいものではない。
そこで、本発明は、給湯・追焚装置に発生する不用水に関し、希釈前又は中和前の不用水の浴槽水への排出を防止することを第1の目的とする。
また、本発明は、給湯・追焚装置に発生する不用水に関し、不用水の発生を抑制し、その処理を容易化することを第2の目的とする。
上記第1の目的を達成するため、本発明の給湯・追焚装置は、熱交換により不用水(ドレン水12)を発生する給湯・追焚装置(2)であって、前記不用水を溜める排水タンク(ドレンタンク52)と、この排水タンクに希釈水を供給し、前記不用水を希釈する手段(補給水回路54)と、浴槽(10)の排水部(104)が開放状態にあることを検出する検出手段(水位センサ70)と、この検出手段の検出に基づき、前記排水タンクの前記不用水を前記浴槽に排水する手段(ドレン回路46及び追焚回路34)とを備えた構成である。
斯かる構成とすれば、熱交換により発生した凝縮水等の不用水は排水タンクに溜められる。溜められた不用水は、排水タンクに水道水等の希釈水が供給されて希釈化される。ガスの燃焼によって発生した窒素酸化物やイオウ酸化物による強酸水等からなる不用水は、この希釈化によって無害化されて排水タンクに溜められる。そして、浴槽の排水部が開放状態に移行したタイミングを捉え、排水タンクから不用水が浴槽側に排水される。従って、浴槽には希釈化されて無害化された不用水が排水されるが、この排水は、浴槽の排水部が開放状態にあることを捉えて行われるので、開放状態にある排水部から浴槽外に排水され、浴槽内に止まることはない。
上記第1の目的を達成するため、本発明の給湯・追焚装置は、熱交換により不用水を発生する給湯・追焚装置であって、前記不用水を溜める排水タンクと、この排水タンクに溜められる前記不用水を中和する中和手段(中和器124)と、浴槽の排水部が開放状態にあることを検出する検出手段と、この検出手段の検出に基づき、前記排水タンクの前記不用水を前記浴槽に排水する手段とを備えた構成としてもよい。斯かる構成とすれば、中和された不用水を一旦排水タンクに溜め、開放状態にある浴槽を通して外部に排水されることになる。
上記第1の目的を達成するためには、前記検出手段は前記浴槽の水位を検出する水位センサ(70)で構成し、この水位センサの検出情報を用いて前記浴槽の排水部が開放状態にあるか否かを判定する構成としてもよい。この水位センサには、例えば、浴槽内の水位を圧力によって検出する圧力センサを用いることができる。
上記第2の目的を達成するため、本発明の給湯・追焚装置は、熱交換により不用水を発生する給湯・追焚装置(2)であって、前記不用水を溜める排水タンク(ドレンタンク52)と、この排水タンクの不用水が所定量を越えた場合には前記不用水の発生を抑制する手段(バイパス弁22)を備えた構成としてもよい。
上記第1の目的を達成するため、本発明の給湯・追焚装置の不用水管理方法は、熱交換により発生する不用水を排水タンクに溜める処理と、前記排水タンクに希釈水を前記排水タンクに供給し、前記不用水を希釈する処理と、浴槽の排水部が開放状態にある場合に対応し、前記排水タンクから前記不用水を前記浴槽に排水する処理とを含む構成である。
斯かる構成とすれば、熱交換により発生した凝縮水等の不用水は排水タンクに溜められる。その不用水は、排水タンクに水道水等の希釈水が供給されて希釈化される。そして、浴槽の排水部が開放状態に移行したタイミングを捉え、排水タンクから不用水が浴槽側に排水される。従って、浴槽には希釈化されて無害化された不用水が浴槽側に排水されるが、この排水は、浴槽の排水部が開放状態にあることを捉えて行われるので、開放状態にある排水部から浴槽外に排水され、浴槽内に止まることはない。
上記第1の目的を達成するためには、前記希釈水の前記排水タンクに対する供給は、前記排水時、又は前記不用水を溜める前に行われる構成としてもよい。斯かる構成とすれば、不用水を確実に希釈化することが可能である。
上記第1の目的を達成するため、本発明の給湯・追焚装置の不用水管理方法は、熱交換により発生する不用水を中和する処理と、中和された前記不用水を排水タンクに溜める処理と、浴槽の排水部が開放状態にある場合に対応し、前記排水タンクから前記不用水を前記浴槽に排水する処理とを含む構成としてもよい。
斯かる構成とすれば、熱交換により発生した凝縮水等の不用水は中和された後、排水タンクに溜められる。ガスの燃焼によって発生した窒素酸化物やイオウ酸化物による強酸水等からなる不用水は、この中和処理により無害化されて排水タンクに溜められる。そして、浴槽の排水部が開放状態に移行したタイミングを捉え、排水タンクから不用水が浴槽側に排水される。従って、浴槽には中和されて無害化されて排水され、同様に開放状態にある排水部から浴槽外に排水されることになる。
上記第1の目的を達成するためには、前記浴槽の排水部が開放状態にあるか否かを前記浴槽の水位により判定する構成としてもよい。即ち、水位の変化を検出すれば、排水部が開放状態にあるか否かを容易に知ることができる。
上記第2の目的を達成するため、本発明の給湯・追焚装置の不用水管理方法は、熱交換により発生する不用水を排水タンクに溜める処理と、前記排水タンクの不用水が所定量を越えたことを検出する処理と、前記排水タンクの不用水が所定量を越えた場合には前記不用水の発生を抑制する処理とを含む構成としてもよい。
(1) 既存の浴槽を排水路に兼用させ、専用の排水配管を設けることなく、不用水の排出を行え、浴槽内に不用水の滞留を防止できる。
(2) 不用水は希釈又は中和によって無害化できるとともに、浴槽内に不用水を滞留させないので、入浴者に不快感を与えることがない。
(3) 不用水の発生を抑制すれば、不用水の自然流失を防止できるとともに、不用水の処理の容易化を図ることができる。
第1の実施形態
本発明の第1の実施形態について、図1を参照して説明する。図1は、第1の実施形態に係る給湯・追焚装置及びその不用水の管理方法の概要を示す図である。
この給湯・追焚装置2には、一つの筐体内に給湯用の一次熱交換器4及び二次熱交換器6と、追焚用の熱交換器8とが備えられ、これらは双方並行運転又は単独運転の何れの運転形態でも可能であり、一方の機能を他方で活用する機能として、一次熱交換器4及び二次熱交換器6で加熱した湯を熱交換器8側に繋いで浴槽10に湯張りすることができる。一次熱交換器4は、給湯燃焼室11内の燃焼熱の顕熱を回収して熱交換を行い、また、二次熱交換器6は排気ガスから潜熱を回収して熱交換を行う。二次熱交換器6には、潜熱回収の際に、排気ガス中の水蒸気が凝縮し、それが不用水であるドレン水12として生じる。
この給湯・追焚装置2には、給水回路14が備えられ、この給水回路14の給水口16に加えられた水Wは、二次熱交換器6に入り、この二次熱交換器6を通過した後、流量センサ18を通って一次熱交換器4を経て給湯口20側に至る。二次熱交換器6にはドレン水12の発生を抑制する手段として二次熱交換器6の入側及び出側間にバイパス弁22が設置されている。一次熱交換器4には湯の設定温度に対する応答性を高めるため、バイパス水制御弁24が設置されているとともに、水制御弁26が設置されている。また、給水回路14には、過圧逃がし弁28、入水温を検出する温度センサとして入水温サーミスタ30、混合湯温を検出する温度センサとして混合温サーミスタ32等が設置されている。
また、給水回路14と追焚回路34とを連結する注湯回路36が設置され、この注湯回路36は、給湯口20の手前で分岐させ、給水回路14側で得られた湯HWを追焚回路34に流し込む経路である。斯かる注湯回路36には、注湯電磁弁38、注湯量を測定する注湯量センサ40、逆止弁42等が設置されており、給湯側で得られた湯HWの浴槽10側への注湯を可能にしている。逆止弁42は、上水側と浴槽水44とを縁切りする手段である。
ドレン水12を浴槽10側に排水する手段としてドレン回路46が設置されている。このドレン回路46は、二次熱交換器6側に設置されたドレン受け48と追焚回路34に設置された切替弁50を介して追焚回路34との間に形成された経路である。このドレン回路46には、ドレンタンク52等が設置されている。このドレンタンク52には給水回路14の二次熱交換器6の手前より分岐された補給水回路54が接続され、この補給水回路54には補給水弁56が設けられ、ドレンタンク52のドレン水12の希釈用補給水がドレンタンク52に供給される。
ドレン回路46には図示しない暖房回路に設置された暖房用オーバーフロータンク等を連結し、暖房用のオーバーフロー水がドレンタンク52に導かれるように構成してもよい。
また、追焚回路34は、追焚燃焼室58内に設置された熱交換器8と浴槽10の循環アダプタ60との間に形成されており、斯かる追焚回路34には、ポンプ62、流水スイッチ64、温度センサとして風呂入サーミスタ66、風呂出サーミスタ68、風呂水位センサ70が設置されている。即ち、切替弁50の切替えにより、ドレンタンク52のドレン水12がポンプ62より追焚回路34を通して浴槽10に流れ込む構成である。
また、給湯燃焼室11には給湯バーナ72、追焚燃焼室58側には追焚バーナ74が設置され、燃料ガスGが燃料ガス管76を通じて供給されているとともに、元ガス電磁弁78及びガス比例弁80を経て給湯バーナ72側に切替電磁弁82、ガス電磁弁84、切替電磁弁86が設置され、追焚バーナ74側にガス電磁弁88が設置されて燃料ガスGの切替え及び調整が可能に構成されている。即ち、燃料ガスGは、ガス比例弁80等を通じて、給湯バーナ72、追焚バーナ74に供給され、必要に応じて燃焼が行われる。また、給湯燃焼室11には燃焼空気を導くファンモータ90、追焚燃焼室58には追焚ファン92が設置されている。そして、給湯・追焚装置2には、制御装置100が設置され、この制御装置100にはリモコン装置102が接続されている。
また、浴槽10には、排水栓等からなる排水部104が設けられ、この排水部104を通して浴槽水44の排水が行われる。矢印A、B、Cは給水又は浴槽水の流れを示す。
そして、ドレンタンク52には例えば、図2の(A)及び(B)に示すように、水位センサ106、108、110、112が設置され、ドレンタンク52内のドレン水12の水位が検出される。二次熱交換器6で発生したドレン水12はドレンタンク52に導かれて溜められ、このドレンタンク52から切替弁50側に導かれて浴槽10側に合流させる構成である。図2の(A)は排水時の希釈に用いられ、Lは排出終了検知用水位、Bは二次熱交換器6のバイパス開始水位、Hは強制排出開始水位、Wは排水開始直前の希釈完了検出水位を表す。図2の(B)は事前に希釈水を供給する場合に用いられ、Lは排出終了検知用水位、Wは事前希釈用水の注水水位、Bは二次熱交換器6のバイパス開始水位、Hは強制排出開始水位である。
次に、制御装置100について、図3を参照して説明する。図3は、制御装置100の構成例を示している。
この制御装置100には、マイクロコンピュータ等で構成される制御部114が設置され、この制御部114には、ドレンタンク52の水位センサ(L)106、水位センサ(H)108、水位センサ(B)110、水位センサ(W)112、浴槽10の水位センサ70、流水スイッチ64、その他のセンサ28等から検出信号が加えられ、制御部114の制御出力が切替弁50、バイパス弁22、ポンプ62、補給水弁56、その他の機能部品80等に加えられる。制御部114には、リモコン装置102の制御部116が連結されており、制御部116には、キースイッチ等を含む操作部118から操作入力が加えられ、制御部116の制御出力が表示部120、警報器122、図示しない他の機器に加えられている。この実施形態では、操作部118にはドレン水12の排水タイミングを指令するドレン排水ボタン123が設けられている。
斯かる構成について、基本的な動作とともにドレン水12の排出動作を説明する。
二次熱交換器6に発生する凝縮水はドレン水12としてドレンタンク52に溜められる。追焚回路34の切替弁50の切替えにより、ドレン回路46とポンプ62を経由して浴槽10に至る追焚回路34の連通、浴槽10からポンプ62を経由して再び浴槽10に戻る追焚循環回路の形成及び追焚回路34の閉止が行われる。ドレンタンク52に溜まったドレン水12は、切替弁50を切り替えてドレンタンク52と追焚回路34を開通させ、ポンプ62を駆動することにより浴槽10に排出される。ドレンタンク52内の水位が所定水位L(図2)に達すると、ポンプ62を停止するとともに、切替弁50を切り替えて追焚回路34とドレン回路46とを遮断し、ドレン水12がドレンタンク52に溜められる。
ドレンタンク52内のドレン水12は上水により希釈されて排出されるが、その希釈は、ドレンタンク52から浴槽10への排出時に行われる。事前にドレンタンク52に上水を入れておくことにより実現することも可能である。その際、ドレンタンク52内の水位センサ106、108、110、112は、異なる高さに配置されて対応するレベルの検出が可能であり、排出時に希釈を行う場合には図2の(A)、事前に希釈用の上水を入れておく場合には図2の(B)のように配置される。
排出時に希釈を行う場合には、ドレン水12は水位Lまで排出され、その後、水位Hまで溜めることが可能である。ドレン水12が上限水位Hに近い水位Bに達すると、バイパス弁22を開き、二次熱交換器6の通水量を減らし、ドレン水12の発生を抑制する。排出の際は補給水弁56を開き、水位Wまで注水して希釈した後、前記排出動作を行う。
事前に希釈用の上水を入れておく場合には、ドレン水12は水位Lまで排出され、その直後、補給水弁56を開いて水位Wまで注水する。その後、ドレン水12は水位Hまで溜められるが、上限水位Hに近い水位Bに達すると、バイパス弁22を開き、二次熱交換器6の通水量を減らし、ドレン水12の発生を抑制する。排出は水位Lまで行い、排出後、再び水位Wまで注水を行う。
ドレン水12の排出は浴槽水44への混合を防ぐため、浴槽10より浴槽水44の排出時に行う。この場合、浴槽水44の排出は、水位センサ70により浴槽水44の水位の監視を行い、浴槽水44の水位が徐々に低下し、循環アダプタ60以下に達すると、ドレン水12の排出を行う。なお、浴槽10の排水部104にセンサ等を設け、その信号により浴槽水44の排出を検知し、この検知信号を以て排水タイミングとしてもよい。
また、ドレンタンク52にある程度ドレン水12が溜まったとき、例えば、ドレンタンク52のドレン水12の水位が上限水位Hに近い水位Bに達したとき、追焚回路34の循環回路を確立し、ポンプ62を駆動し、流水スイッチ64が流水を検出しなければ、浴槽10の排水部104が開いていると判断し、ドレン水12の排出をする構成としてもよい。
その結果、ドレン水12等の不用水はドレンタンク52から機外に排出され、専用の排水配管を設置する必要がなく、ドレン水12等の不用水を排出できる。また、その排出は浴槽水44のない浴槽10に排出されるため、入浴に使用されることがなく、入浴者に不快感を与えることもない。
次に、この給湯・追焚装置2の動作の概要について、図4を参照して説明する。図4は、全動作の概要を示すフローチャートである。
電源を投入すると、機種設定の読込み、出力の初期化、イニシャルテスト等のイニシャライズ処理(ステップS1)が実行され、次に、各種センサの検出値の取込みが行われる(ステップS2)。第1段階の処理として、浴槽水44の排水等、水位の監視が行われ(ステップS3)、次にドレンタンク52の制御として排水処理(ステップS4)が実行され、給湯動作の実行か否かが判定される(ステップS5)。この給湯動作実行とは給湯栓を開けたとき等の給湯動作への移行を表す。給湯動作の実行の場合には、給湯動作制御(ステップS6)に移行し、この給湯動作制御の後、又は、給湯動作の不実行の場合、自動スイッチの投入等、自動湯張りの実行か否かを判定し(ステップS7)、自動湯張りの実行の場合には自動湯張り制御(ステップS8)が実行される。この自動湯張り制御の後、又は、自動湯張りの不実行の場合、追焚スイッチの投入等、追焚実行か否かを判定し(ステップS9)、追焚実行の場合には追焚制御(ステップS10)が実行される。そして、この追焚制御の後、又は、追焚の不実行の場合、ぬるく、足し湯スイッチの投入等によるその他の実行か否かを判定し(ステップS11)、その他の実行の場合には、水をうめる、足し湯等、その他の制御(ステップS12)が実行され、ステップS2に戻る。
次に、ドレン水12の排水処理について、図5を参照して説明する。図5は、排水タイミング処理を示すフローチャートである。
この排水タイミング処理は、ドレン排出タイミングの検出方法であり、基本的に、常時監視を行う。常時監視を行う点では、配管洗浄と同じである。この排水タイミング処理では、浴槽10の排水栓が抜かれ、排水を行っていることを検出する。
浴槽10の浴槽水44の水位は水位センサ70により検出され、その検出結果に基づき、浴槽10に浴槽水44があるか否かが判断され(ステップS21)、浴槽水44がない場合にはこの制御はこの時点で終了する。次に、前回の水位より低下したか否かが判断され(ステップS22)、浴槽水44が減る方向かを判定し、浴槽水44が減っている場合には次の処理に移行する。水位が判定水位以下か否かの判断を行い(ステップS23)、判定水位は循環アダプタ60の少し上のレベルに設定する。浴槽水44が減りつつ循環アダプタ60間近の場合、所定時間だけ待機し(ステップS24)、例えば、循環アダプタ60を下まわるくらい時間をおく。ポンプ62が駆動され、流水スイッチ64の状態により浴槽水44が循環アダプタ60を下まわったか否かを判断し(ステップS25)、下まわっていれば次の処理に移行する。そして、ドレンタンク52の排水を行うタイミングとして、制御部114に内蔵されている記憶装置に記憶する(ステップS26)。
次に、ドレン水12の第1の排水処理として希釈処理について、図6を参照して説明する。図6は、ドレン水12の希釈排水処理である第1の排水処理(排水時希釈)を示すフローチャートである。この処理では、ドレン水12はそのまま溜め、排水を行うとき水で希釈する。この場合、ドレンタンク52内の水位センサ106〜112は図2の(A)に示す構成である。
排水タイミングか否かを判定し(ステップS31)、排水タイミングであれば、ドレンタンク52内の水位にかかわらず、その排水処理を行う。ドレンタンク52内の水位が上限に近い水位B以上か否かを検出し(ステップS32)、水位B以上の場合には次の処理に移行する。このとき、バイパス弁22を開き二次熱交換器6のバイパス回路を開き、二次熱交換器6を通る水量を減らす。従って、二次熱交換器6で発生するドレン水12が抑制されるようになる(ステップS33)。その際、使用者に対し、リモコン表示や警告音等で注意を促すようにしてもよい。ドレンタンク52内の水位が上限水位Hに達したか否かを判定し(ステップS34)、達していなければ、ドレン水12の発生抑制を行った状態で、そのまま排水タイミングの発生を待つ。上限水位Hに達した場合には、次の処理に移行し、強制排出を開始する。その際、使用者に対し、リモコン表示や警告音等で注意を促すようにしてもよい。
そして、ドレンタンク52内のドレン水12を希釈するため、補給水弁56を開け(ステップS35)、水の供給を開始する。ドレンタンク52内には希釈完了まで水を供給し、希釈完了の水位Wに到達したか否かを判定し(ステップS36)、到達したとき、補給水弁56を閉じ(ステップS37)、水の供給を停止する。追焚回路34の切替弁50を切り替え、ドレンタンク52から切替弁50を経てポンプ62に至る回路を形成する(ステップS38)。この回路形成の後、ポンプ62を駆動し(ステップS39)、ドレンタンク52よりドレン水12を吸い出し、追焚回路34を経由し、循環アダプタ60より浴槽10に排水させる。ポンプ62はドレンタンク52の水位が最低レベルLになるまで駆動する(ステップS40)。この場合、ドレンタンク52を空にすると、排気まで浴槽10に送ってしまうため、ドレン水12が残留する所定の最低レベルLで排水を停止する。ドレンタンク52内の排水が終了し、ポンプ62を停止する(ステップS41)。そして、追焚回路34の切替弁50を切り替え、即ち、ドレン水12の排水前の状態に戻し、、浴槽10、切替弁50及びポンプ62の回路を形成する(ステップS42)。また、このとき、ドレン水12の抑制制御を行っていた場合には、バイパス弁22を閉じて二次熱交換器6のバイパス回路を閉じ(ステップS43)、排水処理及びドレン水12の抑制制御を完了する。
次に、ドレン水12の第2の排水処理として希釈処理について、図7を参照して説明する。図7は、ドレン水12の他の希釈排水処理である第2の排水処理(事前希釈)を示すフローチャートである。
この処理では、希釈するための水を予めドレンタンク52に供給し、ドレンタンク52に溜められるドレン水12の希釈を行う。図1に示す給湯・追焚装置において、ドレンタンク52内の水位センサ106〜112は図2の(B)に示す形態となる。
この処理では、先ず、排水タイミングか否かを判定し(ステップS51)、排水タイミングであれば、ドレンタンク52内の水位にかかわらず、ステップS55の排水処理に移行する。排水タイミングでない場合には、ドレンタンク52内の水位が上限Hに近い水位B以上か否かを判定し(ステップS52)、この場合、ドレンタンク52の水位が所定水位B以上である場合には、ドレン水12の抑制処理を実行し(ステップS53)、そうでない場合にはステップS61に移行する。
ドレン水12の抑制処理では、バイパス弁22を開き二次熱交換器6のバイパス回路を開くことにより、二次熱交換器6の通水量を減らす。従って、二次熱交換器6で発生するドレン水12が抑制されるようになる。その際、使用者に対し、リモコン表示や警告音等で注意を促すようにしてもよい。
ドレン水12の抑制処理の後、ドレンタンク52内の水位が上限水位Hに達したか否かを判定し(ステップS54)、上限水位Hに達していなければ、ドレン水12の発生抑制を行った状態で、そのまま排水タイミングの発生を待つ。また、上限水位Hに達した場合には、強制排水処理を開始する(ステップS55)。その際、使用者に対し、リモコン表示や警告音等で注意を促してもよい。
この強制排水処理では、追焚回路34の切替弁50を切り替え、ドレンタンク52から切替弁50を経てポンプ62に至る回路を形成する。この状態でポンプ62を駆動し(ステップS56)、ドレンタンク52よりドレン水12を吸い出し、追焚回路34を経由し循環アダプタ60より浴槽10に排水する(ステップS57)。ポンプ62はドレンタンク52の水位が最低レベルLになるまで駆動し、同様に、最低レベルLでポンプ62を停止させる(ステップS58)。そして、この排水終了で、追焚回路34の切替弁50を切り替え(元に戻す)、浴槽10から切替弁50を経てポンプ62に至る回路を形成する(ステップS59)。
ステップS53でドレン水12の抑制処理を行っていた場合には、この時点でバイパス弁22を閉じ、二次熱交換器6のバイパス回路を閉じる(ステップS60)。そして、ドレンタンク52内に希釈用の水が水位Wまで入っているか否かを確認し(ステップS61)、入っていなければ、ドレンタンク52内にドレン水12を希釈するための水を供給する。即ち、補給水弁56を開け、水の供給を開始する(ステップS62)。この場合、ドレンタンク52内に希釈するための水が溜まるまで供給し、希釈用水補給完了の水位Wに到達した後、補給水弁56を閉じ、水の供給を停止する(ステップS63、S64)。
次に、本発明の第2の実施形態について、図8及び図9を参照して説明する。図8は、本発明の第2の実施形態としての給湯・追焚装置の概要を示し、図9はドレンタンク52の水位センサの構成を示している。第1の実施形態と同一部分には同一符号を付してある。
この実施形態では、ドレン回路46が、二次熱交換器6側に設置されたドレン受け48と追焚回路34との間に切替弁50を介して形成されている。このドレン回路46には、ドレン水12を中和するための中和器124が設置されている。
また、ドレンタンク52には図9に示すように水位センサ126、128、130が設置され、ドレンタンク52内のドレン水12の水位検出が行われる。水位センサ126〜130について、検出水位Lは排出終了検知用水位、水位Bは二次熱交換器6のバイパス開始水位、水位Hは強制排出開始水位である。これら水位検出出力は、制御装置100の制御部114に対し、水位センサ106〜112に代えて加えられている。
斯かる構成とすれば、二次熱交換器6で発生したドレン水12は中和器124により中和された後、ドレンタンク52に導かれて溜められ、このドレンタンク52から切替弁50を経て浴槽10側に排出される。ドレンタンク52内のドレン水12の排出は、記述の実施形態と同様であるが、中和器124を用いた場合には、ドレンタンク52内の水位センサ126〜130(図9)で構成されているので、ドレン水12は水位Hまで溜めることが可能である。水位Bに達すると、上限水位Hに近づくため、バイパス弁22を開き、二次熱交換器6側の通水量を減らし、ドレン水12の発生を抑制するようにしてもよい。
次に、ドレン水12の第3の排水処理について、図10を参照して説明する。図10は、第3の排水処理としてドレン水12の中和処理を用いた排水処理を示すフローチャートである。
二次熱交換器6で発生したドレン水12は、ドレン受け48から中和器124で中和された後、ドレンタンク52に溜められる。排水タイミングか否かを判定し(ステップS71)、排水タイミングであれば、ドレンタンク52内の水位にかかわらず、その排水処理を行う。ドレンタンク52内の水位が上限水位Hに近い水位B以上か否かを判定し(ステップS72)、水位Bに到達した場合には、バイパス弁22を開き、二次熱交換器6のバイパス回路を開くことにより、二次熱交換器6の通水量を減らす(ステップS73)。従って、二次熱交換器6で発生するドレン水12が抑制される。なお、その際、使用者に対し、リモコン表示や警告音等で注意を促すようにしてもよい。
ドレンタンク52内の水位が上限Hに達したか否かを判定し(ステップS74)、達していなければ、ドレン水12の発生抑制を行った状態で、そのまま排水タイミングの到来を待つ。上限水位Hに達した場合には、強制排出を開始する(ステップS75)。その際、使用者に対し、リモコン表示や警告音等で注意を促すようにしてもよい。
ドレン水12の強制排出処理では、追焚回路34の切替弁50を切り替え、ドレンタンク52から切替弁50を通してポンプ62に至る回路を形成する(ステップS75)。ポンプ62を駆動し(ステップS76)、ドレンタンク52よりドレン水12を吸い出し、追焚回路34を経由し循環アダプタ60より浴槽10に排水する。ポンプ62はドレンタンク52の水位が最低レベルLに到達するまで駆動させる(ステップS77)。ドレンタンク52内の排水が終了したとき、ポンプ62を停止する(ステップS78)。そして、追焚回路34の切替弁50を切り替え(元に戻す)、浴槽10から切替弁50を経てポンプ62に至る回路を形成する(ステップS79)。
ステップS73において、ドレン水12の抑制処理を行っていた場合には、バイパス弁22を閉じ、二次熱交換器6のバイパス回路を閉じる。これにより、ドレン水12の抑制処理が解除される(ステップS80)。
以上説明した各実施形態について、特徴事項を以下に列挙する。
(1) コンデンシング(高効率)給湯器において発生するドレン水の排水配管を不要にでき、ドレンタンクに溜まったドレン水を追焚回路のポンプを使って浴槽を通して排出している。
(2) ドレンタンク内のドレン水はそのままで流さず、水で希釈するか、中和器で中和後に処理している。
(3) 浴槽にドレン水を流す場合、浴槽水を排水するとき(例えば、配管洗浄のタイミング)、又は浴槽の排水栓が外れているときに行われるので、浴槽水にドレン水を混合することを防止できる。
(4) 二次熱交換器にバイパス回路が設けられ、ドレン水の発生を抑制するので、排水タイミング前にドレン水のオーバーフローを防止できる。
次に、本発明の給湯・追焚装置及びその不用水管理方法について、他の実施形態について説明する。
(1) 既存の給湯・追焚装置では、浴槽10の排水部104の排水栓を開くと、急激に水位が低下することを検出し、追焚回路34の配管洗浄処理が実行される。そこで、ドレンタンク52に溜められているドレン水12の排出について、
a その排出タイミングを配管洗浄の開始前
b その他の排水時
の2つのモードを設定し、bのモードでは、リモコン装置102のドレン排水ボタン123を操作することにより、ドレン水12をドレンタンク52から浴槽10側に排水するように制御してもよい。
(2) 制御装置100の制御部114に音声合成手段として音声IC、音声発生手段として警報器122を兼用するスピーカを設置し、ドレンタンク52のドレン水12が所定レベルを越えたとき、その音声ICを駆動してスピーカより発音させる構成とし、浴槽10の栓を抜き、ドレン排水ボタン123を押す旨の指示を音声により発する構成としてもよい。その場合、音声ガイダンスとして例えば、「ヨクソウノセンヲヌキ、ドレンハイスイボタンヲオシテクダサイ」(浴槽の栓を抜き、ドレン排水ボタンを押して下さい)を発する構成とすれば、使用者は容易にドレンタンク52からドレン水12を排水することができ、満水によるオーバーフロー等の不都合を防止することができる。
(3) 上記実施形態では、浴槽にドレン水を排出することにより専用の排水配管を不要とし、入浴水に使用者の意図としないドレン水が混入することを防止しているが、入浴者が意識してドレン水を入浴水として利用することも可能である。その際、操作によりドレン水を浴槽に排出し、ドレン水12の排出を自動湯張り時を排出タイミングに設定してもよい。
(4) 上記実施形態では、バイパス弁22の開閉によりドレン水12の発生、その抑制をドレン水12の排出処理と連動させているが、その排出処理と独立してドレン水12の発生及びその抑制を管理するように構成してもよい。
以上説明したように、本発明の最も好ましい実施の形態等について説明したが、本発明は、上記記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載され、又は発明の詳細な説明に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能であることは勿論であり、斯かる変形や変更が、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
本発明は、給湯・追焚装置における熱交換で発生する凝縮水等の不用水に関し、希釈又は中和処理により排出し、又は排出量を抑制し、不用水の排出、その抑制を管理することができ、極めて有用である。
本発明の第1の実施形態に係る給湯・追焚装置を示す図である。 ドレンタンクの構成及び水位センサを示す図である。 制御装置の構成を示すブロック図である。 給湯・追焚装置の動作を示すフローチャートである。 排水処理における排水タイミング処理を示すフローチャートである。 ドレン水の希釈排水処理を示すフローチャートである。 ドレン水の他の希釈排水処理を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る給湯・追焚装置を示す図である。 ドレンタンクの構成及び水位センサを示す図である。 排水処理を示すフローチャートである。
符号の説明
2 給湯・追焚装置
10 浴槽
12 ドレン水(不用水)
22 バイパス弁
34 追焚回路
46 ドレン回路
52 ドレンタンク(排水タンク)
54 補給水回路
70 水位センサ(検出手段)
104 排水部
124 中和器

Claims (9)

  1. 熱交換により不用水を発生する給湯・追焚装置であって、
    前記不用水を溜める排水タンクと、
    この排水タンクに希釈水を供給し、前記不用水を希釈する手段と、
    浴槽の排水部が開放状態にあることを検出する検出手段と、
    この検出手段の検出に基づき、前記排水タンクの前記不用水を前記浴槽に排水する手段と、
    を備えたことを特徴とする給湯・追焚装置。
  2. 熱交換により不用水を発生する給湯・追焚装置であって、
    前記不用水を溜める排水タンクと、
    この排水タンクに溜められる前記不用水を中和する中和手段と、
    浴槽の排水部が開放状態にあることを検出する検出手段と、
    この検出手段の検出に基づき、前記排水タンクの前記不用水を前記浴槽に排水する手段と、
    を備えたことを特徴とする給湯・追焚装置。
  3. 前記検出手段は前記浴槽の水位を検出する水位センサで構成し、この水位センサの検出情報を用いて前記浴槽の排水部が開放状態にあるか否かを判定することを特徴とする請求項1又は2記載の給湯・追焚装置。
  4. 熱交換により不用水を発生する給湯・追焚装置であって、
    前記不用水を溜める排水タンクと、
    この排水タンクの不用水が所定量を超えた場合には前記不用水の発生を抑制する手段を備えたことを特徴とする給湯・追焚装置。
  5. 熱交換により発生する不用水を排水タンクに溜める処理と、
    前記排水タンクに希釈水を前記排水タンクに供給し、前記不用水を希釈する処理と、
    浴槽の排水部が開放状態にある場合に対応し、前記排水タンクから前記不用水を前記浴槽に排水する処理と、
    を含むことを特徴とする給湯・追焚装置の不用水管理方法。
  6. 前記希釈水の前記排水タンクに対する供給は、前記排水時、又は前記不用水を溜める前に行われることを特徴とする請求項5の給湯・追焚装置の不用水管理方法。
  7. 熱交換により発生する不用水を中和する処理と、
    中和された前記不用水を排水タンクに溜める処理と、
    浴槽の排水部が開放状態にある場合に対応し、前記排水タンクから前記不用水を前記浴槽に排水する処理と、
    を含むことを特徴とする給湯・追焚装置の不用水管理方法。
  8. 前記浴槽の排水部が開放状態にあるか否かを前記浴槽の水位により判定することを特徴とする請求項5又は7記載の給湯・追焚装置の不用水管理方法。
  9. 熱交換により発生する不用水を排水タンクに溜める処理と、
    前記排水タンクの不用水が所定量を超えたことを検出する処理と、
    前記排水タンクの不用水が所定量を超えた場合には前記不用水の発生を抑制する処理と、
    を含むことを特徴とする給湯・追焚装置の不用水管理方法。
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