JP2005264401A - 繊維の製造方法及び製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 スケールアップした場合であっても、日によって繊維径がばらつくことなく、連続して繊維を製造できる方法、及び装置を提供すること。
【解決手段】 本発明の繊維の製造方法は、紡糸容器内において紡糸原液を紡糸原液供給部から吐出するとともに、吐出した紡糸原液に電界を作用させて延伸し、繊維化する繊維の製造方法において、所望相対湿度のガスを供給して、紡糸原液供給部周辺のみを所望相対湿度に維持する方法である。本発明の繊維の製造装置は、紡糸原液を吐出できる紡糸原液供給部と、吐出した紡糸原液に電界を作用させて延伸し、繊維化することのできる印加手段と、所望相対湿度のガスを供給して、紡糸原液供給部周辺のみを所望相対湿度に維持することのできるガス供給手段と、繊維化した繊維を捕集することのできる捕集体と、紡糸原液供給部と捕集体とを収納する紡糸容器とを備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は繊維の製造方法及び製造装置に関する。
繊維の繊維径が小さいと、分離性能、液体保持性能、払拭性能、隠蔽性能、絶縁性能、或いは柔軟性など、様々な性能に優れる繊維集合体を形成できるため、繊維の繊維径は小さいのが好ましい。このような繊維径の小さい繊維の製造方法として、紡糸原液をノズルから押し出すとともに、押し出した紡糸原液に電界を作用させて紡糸原液を延伸し、繊維径の小さい繊維とする、いわゆる静電紡糸法が知られている。
より具体的には、「高分子溶媒として揮発性溶媒を用いて高分子を溶解した高分子溶液を製造する段階と、前記高分子溶液を電荷誘導紡糸工程により紡糸する段階、及びコレクタ上に累積される微細繊維状高分子ウェブを得る段階とを含む微細繊維状高分子ウェブの製造方法であり、前記電荷誘導紡糸工程の操業空間の相対湿度は0〜40%である微細繊維状高分子ウェブの製造方法」が開示されている(特許文献1)。
特開2002−249966号公報(請求項4、段落番号0029など)
この特許文献1においては、実際にどのような設備を用いて前記相対湿度とするかについては明示されていないが、一般的に考えて、電荷誘導紡糸工程の操業空間を容器中で行うことにより、前記相対湿度に管理しやすいと考えられる。
しかしながら、電荷誘導紡糸工程を行った場合、高分子溶液から揮発性溶媒が揮発するが、前述のように容器中で電荷誘導紡糸工程を行うと、揮発した揮発性溶媒ガスの速やかな除去を行うことが困難で、容器内における揮発性溶媒ガス濃度が高くなる結果、操業中に繊維径が徐々に細くなり、最終的には高分子溶液のまま捕集され、繊維を連続的に製造できないという問題があった。このような問題は、ノズル等の高分子溶液を供給する箇所が多ければ多い程、顕著に生じる問題であったため、工業化するためにスケールアップする場合に特に問題であった。
また、容器内における相対湿度を管理するために、調湿したガスを容器に供給することが考えられるが、季節や天候による環境変化の影響を受けて、所望相対湿度に調湿したガスを供給することが困難になる結果として、日によって繊維径がばらつくなど、繊維の品質管理が難しかった。特に、相対湿度の影響を受けやすい高分子溶液を使用して繊維径が0.5μm以下の微細繊維を製造しようとする場合には、相対湿度の影響を排除するためにできるだけ相対湿度が低いのが好ましいが、容器内を低湿度に保つことが困難で、日によって繊維径がばらつきやすかった。また、工業化するためにスケールアップする場合には、それだけ容器も大きくなるため、容器内における相対湿度の管理が更に難しいものであった。
本発明は、前記問題点を解決することを目的としてなされたもので、工業化できるようにスケールアップした場合であっても、日によって繊維径がばらつくことなく、連続して繊維を製造できる方法、及び装置を提供することを目的とする。
本発明の請求項1にかかる発明は、「紡糸容器内において紡糸原液を紡糸原液供給部から吐出するとともに、吐出した紡糸原液に電界を作用させて延伸し、繊維化する繊維の製造方法において、所望相対湿度のガスを供給して、紡糸原液供給部周辺のみを所望相対湿度に維持することを特徴とする、繊維の製造方法」である。このように、所望相対湿度のガスを供給して、紡糸原液供給部周辺のみを確実に所望相対湿度に維持しているため、スケールアップした場合であっても、季節や天候による環境変化の影響を受けず、日によって繊維径がばらつくことなく繊維を製造することができる。また、所望相対湿度のガスを紡糸原液供給部周辺へ供給することによって、紡糸原液から揮発した溶媒を速やかに除去することができ、紡糸原液供給部周辺の環境が飽和蒸気圧に達しないため、連続的に繊維を製造することができる。更に、所望相対湿度のガスを紡糸原液供給部周辺へ供給することによって、紡糸原液供給部からの紡糸原液の吐出量を多くすることができ、繊維の生産性が高まる、という効果も見出した。
本発明の請求項2にかかる発明は、「所望相対湿度のガスの供給方向が、紡糸原液の紡糸原液供給部からの吐出方向と同じであることを特徴とする、請求項1記載の繊維の製造方法」である。このように、所望相対湿度のガスの供給方向が紡糸原液の紡糸原液供給部からの吐出方向と同じであると、繊維の延伸方向と一致しているため、繊維を乱すことなく、安定して繊維を製造することができる。また、紡糸原液供給部周辺を所望相対湿度に維持して、連続的に繊維を製造しやすい。
本発明の請求項3にかかる発明は、「紡糸原液が溶媒として水への溶解性が100g/100ml以上のものを主体として用いたものであり、しかも所望相対湿度のガスが相対湿度20%以下のガスであることを特徴とする、請求項1又は請求項2記載の繊維の製造方法」である。このような水への溶解性が100g/100ml以上の溶媒は水分を取り込みやすく、取り込んだ水分は紡糸原液の樹脂の貧溶媒として作用し、樹脂の溶解度が低下して紡糸原液の粘度が上昇し、更にゲル化や凝固が起こりやすい。そのため相対湿度が変化し、溶媒中に取り込まれる水分量が変化することによって、紡糸原液の粘度も変化し、一定電界を紡糸原液に作用させても、繊維径が変化してしまうが、相対湿度20%以下のガスを供給し、紡糸原液供給部周辺のみを所望相対湿度に確実に維持することができるため、季節や天候による環境変化の影響を受けず、日によって繊維径がばらつくことなく繊維を製造することができる。
本発明の請求項4にかかる発明は、「紡糸原液の主体とする溶媒が、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、蟻酸の中から選ばれる溶媒であることを特徴とする、請求項3記載の繊維の製造方法」である。これらの溶媒は、室温付近で飽和蒸気圧に達したとしても、爆発下限よりも十分に低い濃度にまでしかならず、繊維を製造している際に、仮にスパーク放電などが起こったとしても、爆発の心配が少ないため好適な溶媒である。また、これらの溶媒は樹脂の溶解性が比較的高く、更に蒸気圧がそれほど高くなく、急速に揮発することもないため好適である。
本発明の請求項5にかかる発明は、「紡糸原液が溶媒として水を主体として用いたものであり、しかも所望相対湿度のガスが相対湿度40〜70%のガスであることを特徴とする、請求項1又は請求項2記載の繊維の製造方法」である。このような水を主体とする紡糸原液は環境汚染がなく好適であるが、相対湿度が低すぎると、水が揮発して、紡糸原液供給部の吐出部で凝固し、安定した繊維の製造を妨げる傾向にある。また、相対湿度が高すぎると、水分の蒸発が抑制され繊維化が困難となる傾向にある。請求項5にかかる発明においては、相対湿度40〜70%のガスを供給し、紡糸原液供給部周辺のみを所望相対湿度に確実に維持しているため、季節や天候による環境変化の影響を受けず、日によって繊維径がばらつくことなく、連続して繊維を製造することができる。
本発明の請求項6にかかる発明は、「紡糸原液を吐出できる紡糸原液供給部と、吐出した紡糸原液に電界を作用させて延伸し、繊維化することのできる印加手段と、所望相対湿度のガスを供給して、紡糸原液供給部周辺のみを所望相対湿度に維持することのできるガス供給手段と、繊維化した繊維を捕集することのできる捕集体と、紡糸原液供給部と捕集体とを収納する紡糸容器とを備えていることを特徴とする、繊維の製造装置」である。ガス供給手段により所望相対湿度のガスを供給して、紡糸原液供給部周辺のみを確実に所望相対湿度に維持できるため、スケールアップした場合であっても、季節や天候による環境変化の影響を受けず、日によって繊維径がばらつくことなく繊維を製造できる。また、ガス供給手段により所望相対湿度のガスを紡糸原液供給部周辺へ供給することによって、紡糸原液から揮発した溶媒を速やかに除去することができ、紡糸原液供給部周辺の環境が飽和蒸気圧に達しないため、連続的に繊維を製造することができる。更に、所望相対湿度のガスを紡糸原液供給部周辺へ供給することによって、紡糸原液供給部からの紡糸原液の吐出量を多くすることができ、繊維の生産性の高い装置である。
本発明の請求項7にかかる発明は、「ガス供給手段が、通気性壁面を有する整流容器と、前記整流容器へ所望相対湿度のガスを供給できるガス供給装置とを備えており、前記整流容器は通気性壁面から所望相対湿度のガスを紡糸原液供給部周辺へ供給できるように配置されていることを特徴とする、請求項6記載の繊維の製造装置」である。このような整流容器を介して所望相対湿度のガスを紡糸原液供給部周辺へ均等にガスを供給でき、相対湿度の制御やガス供給量の制御が容易であるため、日によって繊維径がばらつくことなく、連続して繊維を製造しやすい。また、紡糸原液供給部を複数箇所備えている場合であっても、それぞれの紡糸原液供給部に対して、均等にガスを供給できるため、繊維径が揃った繊維を製造しやすい、という効果も奏する。
本発明の請求項8にかかる発明は、「通気性壁面からの所望相対湿度のガスの供給方向が、紡糸原液の紡糸原液供給部からの吐出方向と同じであるように、整流容器が配置されていることを特徴とする、請求項7記載の繊維の製造装置」である。このように、所望相対湿度のガスの供給方向が紡糸原液の紡糸原液供給部からの吐出方向と同じであるように整流容器が配置されているため、供給したガスによって繊維を乱すことなく、安定して繊維を製造できる。また、紡糸原液供給部周辺を所望相対湿度に維持しやすいため、日によって繊維径がばらつくことなく、連続して繊維を製造しやすい。
本発明は、スケールアップした場合であっても、日によって繊維径がばらつくことなく、連続して繊維を製造できる方法、及び装置である。また、繊維の生産性が高い、という効果も奏する。
本発明の繊維の製造方法及び製造装置について、繊維製造装置の概念的模式断面図である図1をもとに説明する。
図1の製造装置は、紡糸原液をノズル2へ供給できる紡糸原液供給装置1、紡糸原液供給装置1から供給された紡糸原液を吐出できるノズル2、ノズル2から吐出され、電界によって延伸された繊維を直接捕集し、繊維集合体の形態で捕集できるアースされた捕集体3、ノズル2とアースされた捕集体3との間に電界を形成できるように、ノズル2に電圧を印加できる電圧印加装置4、前記ノズル2よりも上方に位置し、局所用ガス供給装置7から供給されたガスを整流した後にノズル2の周辺へガスを供給できる整流容器5、ノズル2の近傍に配置された補助電極9、前記ノズル2、捕集体3、整流容器5及び補助電極9を収納した紡糸容器6、前記整流容器5へ所定相対湿度のガスを供給できる局所用ガス供給装置7、前記紡糸容器6へ所定相対湿度のガスを供給できる全体用ガス供給装置70、及び紡糸容器6内のガスを排気できる排気装置8、とを備えている。
このような製造装置を用いて繊維を製造する場合、まず、紡糸原液を用意する。この紡糸原液は静電紡糸可能な樹脂を溶媒に溶解させた溶液である。樹脂は特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレングリコール、部分けん化ポリビニルアルコール、完全けん化ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリエチレン、或いはポリプロピレンなどを使用できる。これら例示以外の樹脂も使用可能であり、例示以外の樹脂も含め、2種以上の樹脂を溶媒に溶解させた溶液(つまり、紡糸原液)を用いることもできる。
この紡糸原液の主体とする溶媒として、水への溶解性が100g/100ml以上の溶媒(以下、「有機系溶媒」ということがある)であっても、本発明において使用することができる。つまり、このような有機系溶媒は水分を取り込みやすく、取り込んだ水分が樹脂の貧溶媒として作用し、樹脂の溶解度を低下させて紡糸原液の粘度が上昇し、更にゲル化や凝固が起りやすい。そのため、相対湿度が変化し、有機系溶媒中に取り込まれる水分量が変化することによって、紡糸原液の粘度も変化し、一定電界を紡糸原液に作用させても、繊維径が変化しやすいものである。本発明においては、ノズル2の周辺を所望相対湿度に維持し、このような影響を一定にできるため、日によって繊維径がばらつくことなく、繊維を製造することができる。なお、「水への溶解性」は、純水100gに対して攪拌しながら溶媒を滴下していき、混合溶液が白濁したり、分離したりする直前の滴下量をいう。また、「主体としている」とは、溶媒の質量の50%以上を占めていることをいう。
本発明の紡糸原液を構成する有機系溶媒は樹脂によっても変化するため、特に限定するものではないが、例えば、アセトン、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、1,4−ジオキサン、ピリジン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、アセトニトリル、蟻酸などを挙げることができる。これらの中でも、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、又は蟻酸は、室温付近で飽和蒸気圧に達したとしても、爆発下限よりも十分に低い濃度にまでしかならず、繊維を製造している際に、仮にスパーク放電などが起こっても、爆発の心配が少なく、また、これらの有機系溶媒は樹脂の溶解性が比較的高く、更に蒸気圧がそれほど高くなく、急速に揮発することもないため好適に使用できる。なお、組成の異なる2種類以上の有機系溶媒(上記例示した有機系溶媒以外の溶媒も含む)であっても紡糸原液の溶媒として使用できる。
また、本発明の紡糸原液の溶媒は有機系溶媒に限定されず、水を主体として構成されていても良い。水は環境汚染がないため好適である。
本発明の紡糸原液の一部を構成する溶媒は、前記有機系溶媒、水以外に、水への溶解性が100g/100ml未満の溶媒を含んでいても良い。より具体的には、トルエン、ベンゼン、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、四塩化炭素、塩化メチレン、クロロホルム、トリクロロエタン、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、プロピレンカーボネート等を挙げることができる。
本発明の紡糸原液は上述のような樹脂を溶媒に溶解させたものであるが、その濃度は樹脂の組成、樹脂の分子量、溶媒等によって変化するため、特に限定するものではないが、静電紡糸への適用性の点から、粘度が10〜5000mPa・Sの範囲となるような濃度であるのが好ましく、20〜4000mPa・Sの範囲となるような濃度であるのがより好ましい。粘度が10mPa・S未満であると、溶媒が蒸発せず繊維状になりにくい傾向があり、粘度が5000mPa・Sを超えると、紡糸原液が延伸されにくく、繊維となりにくい傾向があるためである。なお、この「粘度」は、粘度測定装置を用い、温度25℃で測定した、シェアレート100s−1の時の値をいう。
このような紡糸原液は紡糸原液供給装置1によって、紡糸原液供給部であるノズル2へ供給される。この供給された紡糸原液をノズル2から吐出するとともに、吐出した紡糸原液に電界を作用させて延伸し、繊維を製造する。図1の製造装置においては、吐出された紡糸原液を、アースされた捕集体3と電圧印加装置4によって印加されたノズル2との間の電界により延伸し、繊維化させながら捕集体3へ向かって飛翔させている(いわゆる静電紡糸法)。図1の製造装置においては、飛翔した繊維を巻き取ることなく、直接、捕集体3上に集積させて、繊維集合体を形成できる。なお、紡糸原液供給装置1は特に限定されるものではないが、例えば、シリンジポンプ、チューブポンプ、ディスペンサ等を使用することができる。
図1における紡糸原液のノズル2からの吐出方向は、重力の作用方向と同じ方向であるが、紡糸原液のノズル2からの吐出方向は、図1とは異なる方向であっても良い。
このノズル2の直径は得ようとする繊維の繊維径によって変化するため、特に限定するものではないが、例えば、繊維の繊維径を0.7μm以下とする場合には、ノズル2の直径(内径)は0.1〜2.0mm程度であるのが好ましい。
また、ノズル2は金属製であっても、非金属製であっても良い。ノズル2が金属製であれば、電圧印加装置4から電圧を印加することにより、ノズル2を一方の電極として使用することができ、ノズル2が非金属製である場合には、ノズル2の内部に電極を設置し、この内部電極へ電圧印加装置4から電圧を印加することにより、紡糸原液に電界を作用させることができる。また、ノズル2が金属製であるか、非金属製であるかに関わらず、紡糸原液供給装置1からノズル2までの配管中における紡糸原液に対して直接電圧を印加することによって、紡糸原液に電界を作用させることもできる。
なお、図1の製造装置においては、紡糸原液供給部としてノズル2を使用しているが、ノズルである必要はない。例えば、ワイヤー、鋸歯状ロールであっても良い。
図1においては、電圧印加装置4によりノズル2に電圧を印加するとともに、捕集体3をアースすることにより電界を形成しているが、図1とは逆に、ノズル2をアースするとともに、捕集体3に電圧を印加して電界を形成しても良い。また、ノズル2と捕集体3の両方に電圧を印加するものの、電位差を設けるように印加して電界を形成しても良い。なお、この電界は、繊維の繊維径、ノズル2と捕集体3との距離、紡糸原液の溶媒、紡糸原液の粘度などによって変化するため、特に限定するものではないが、0.2〜5kV/cmであるのが好ましい。電界強度が5kV/cmを超えると、空気の絶縁破壊が生じやすい傾向があり、0.2kV/cm未満であると、紡糸原液の延伸が不十分で繊維となりにくい傾向があるためである。
なお、電圧印加装置4は特に限定されるものではないが、例えば、直流高電圧発生装置やヴァン・デ・グラフ起電機を用いることができる。また、印加電圧は前述のような電界強度とすることができれば良く、特に限定するものではないが、5〜50KV程度であるのが好ましい。
また、印加する電圧の極性はプラスとマイナスのいずれであっても良いが、繊維の拡がりを抑制できるように、ノズル2側がプラス電位となるようにするのが好ましい。特に、電圧印加時のコロナ放電を抑制しやすいように、捕集体3をアースし、ノズル2をプラスに印加して、ノズル2がプラス電位となるようにするのが好ましい。
図1の製造装置においては、捕集体3としてコンベアを使用しているが、繊維を捕集できるものであれば良く、特に限定されるものではない。例えば、金属や炭素などの導電性材料又は有機高分子などの非導電性材料からなる、不織布、織物、編物、ネット、平板、或いはドラムを、捕集体として使用することができる。また、場合によっては水や有機溶媒などの液体を捕集体として使用できる。更に、ボビン等を使用することによって、繊維がランダムに集積した状態ではなく、繊維を規則的に巻き付けた状態で捕集することもできる。
図1の製造装置のように、捕集体3を他方の電極として使用する場合には、捕集体3は体積抵抗が10Ω以下の導電性材料(例えば、金属)からなるのが好ましい。一方、ノズル側から見て、捕集体よりも後方に対向電極として導電性材料を配置する場合には、捕集体は必ずしも導電性材料からなる必要はない。後者のように、捕集体よりも後方に対向電極を配置する場合、捕集体と対向電極とは接触していても良いし、離間していても良い。
図1の製造装置においては、紡糸原液供給部周辺のみを所望相対湿度に維持することができるように、ノズル2よりも上方に整流容器5を備えている。この整流容器5の側壁の一部及び上壁を切り欠いた模式的斜視図を図2に示す。この整流容器5は下壁が通気性壁面5aからなる、円柱状の容器である。この整流容器5には下壁から更に側壁に沿って延びるスカート部5bが形成されている。なお、整流容器5の側壁にはガス供給管7aを介して局所用ガス供給装置7が接続されているため、所望相対湿度のガスを供給できるようになっている。また、前記通気性壁面5aにはノズル2が取り付けられており、このノズル2には整流容器5の上壁を貫通した原液供給管1aが接続されているため、紡糸原液をノズル2へ供給できるようになっている。
このような整流容器5に対し、局所用ガス供給装置7からガス供給管7aを介して所望相対湿度のガスを供給すると、供給されたガスは整流容器5内に充填された後に、通気性壁面5aを通ってノズル2の周辺へ均等に供給される。この整流容器5においては、通気性壁面5aにノズル2が取り付けられているため、確実にノズル2の周辺のみを所望相対湿度に維持することができる。このような整流容器5を用いた場合、相対湿度の制御やガス供給量の制御が容易であるため、日によって繊維径がばらつくことなく、繊維を製造することができる。なお、供給したガスによって紡糸原液から揮発した溶媒を速やかに除去することができ、ノズル周辺の環境が飽和蒸気圧に達しないため、連続的に紡糸することができる。また、ノズル2からの紡糸原液の吐出量を多くすることができ、繊維の生産性を高めることができる。更に、図2においては、通気性壁面5aからのガスの供給方向が紡糸原液の吐出方向と同じであるように整流容器5が配置しているため、供給したガスによって繊維を乱すことなく、安定して繊維を製造することができる。
なお、整流容器5は円柱状である必要はないが、ノズル2を通気性壁面5aの中心に取り付けた場合、整流容器5が円柱状であることによって、ノズル周辺における相対湿度を均一に制御しやすい。また、通気性壁面5aはどのような材料から構成されていても良いが、例えば、金属又は樹脂製のパンチングプレート、布、不織布などの多孔性材料から構成することができる。また、整流容器5にスカート部5bが取り付けられていることによって、ガスの供給方向を制御し、ノズル2の周辺を所望相対湿度に維持しやすいが、必ずしもスカート部は必要ではない。図2の整流容器5において、スカート部5bは側壁に沿って延びているが、沿って延びている必要はなく、円錐状又は逆円錐状に延びていても良い。図2の整流容器5においては、通気性壁面5aにノズル2が取り付けられているが、通気性壁面5aとノズル2とは分離していても良い。更に、図2の整流容器5は紡糸原液の吐出方向と同じであるように配置されているが、同じである必要はない。
なお、紡糸原液供給部(図1、図2においてはノズル2)周辺のみを所望相対湿度に維持することができるのであれば、整流容器を使用する態様に限定されない。
本発明における「紡糸原液供給部周辺(図1、図2においてはノズル周辺)」とは、紡糸原液供給部(図1、図2においてはノズル2)の中心を中心とする直径50mmの円を上壁面とする、高さ50mmの円柱体からなる仮想空間を意味する。
上記の整流容器5にはガス供給管7aを介して局所用ガス供給装置7が接続されているため、この局所用ガス供給装置7から所望相対湿度のガスを供給できる。この局所用ガス供給装置7から供給するガスの相対湿度は、紡糸原液を構成する溶媒によって変化する。例えば、水への溶解性が100g/100ml以上のものを主体とした有機系溶媒である場合、相対湿度20%以下のガスを供給するのが好ましい。このように水分を取り込みやすい有機系溶媒を使用した場合、有機系溶媒中に水分が取り込まれることによって、紡糸原液の粘度が変化し、一定電界を紡糸原液に作用させても、繊維径が変化しやすいが、相対湿度を20%以下とすることによって有機系溶媒中に取り込まれる水分量を少なくすることによって、水分の影響を少なくできるため、このような有機系溶媒を使用した場合であっても、日によって繊維径がばらつくことなく繊維を製造することができる。特に、有機系溶媒を主体とする紡糸原液を用いて、繊維径が0.5μm以下の微細繊維を製造する場合には、前記相対湿度の影響が大きいため、ノズル周辺を相対湿度20%以下に維持するのが好ましい。
同様に、水を主体とした溶媒からなる紡糸原液の場合、相対湿度が40%よりも低いと、水が揮発してノズル2の吐出部で凝固したり、繊維径の小さい繊維を紡糸することが困難になる傾向があり、一方で相対湿度が70%を超えると、水分の蒸発が抑制され繊維化が困難となる傾向があるため、相対湿度を40〜70%とすることによって水分の影響を少なくして、日によって繊維径がばらつくことなく繊維を製造できるようにするのが好ましい。
なお、紡糸原液の溶媒として何を使用するかに関わらず、ノズル2の周辺を所望相対湿度に維持(所望相対湿度の±2%の範囲内)することが必要である。これは相対湿度が変化することで繊維径が変化しやすいため、水分の影響を一定とし、日によって繊維径がばらつくことなく繊維を製造できるようにするためである。相対湿度の変動が小さければ小さい程、水分の影響を一定とすることができるため、所望相対湿度の±1.5%以内であるのが好ましく、±1%以内であるのがより好ましい。このような状態とするために、局所用ガス供給装置7として、例えば、コンプレッサーを使用して調湿したガスを、整流容器5へ一定風量で供給して、ノズル2の周辺を所望相対湿度に維持するのが好ましい。
局所用ガス供給装置7から供給するガスの相対湿度をどの程度とするかは、相対湿度によって繊維径が変化することに加えて、紡糸原液(つまり溶媒や樹脂)によって影響度が異なるため、紡糸しようとする紡糸原液を用いて各種相対湿度のガスを供給しながら紡糸し、実験的に確定することができる。より具体的には、紡糸しようとする紡糸原液を用い、相対湿度が一定(±1%)のガスを供給しながら繊維を製造し、その条件で得られる繊維径を確認する。この操作を、ガスの相対湿度を何水準かに変えて行い、ガスの相対湿度と繊維径との関係を把握する。この結果から、所望の繊維径を得るために必要なガスの相対湿度を決定できる。
なお、一定風量で所望相対湿度のガスを供給して、ノズル2の周辺を所望相対湿度に維持しやすいように、局所用ガス供給装置7から整流容器5へ所望相対湿度のガスを一定風量で供給するのが好ましい。風量の変動が大きいと、風量の変動によって溶媒の揮発速度に差が生じ、結果として繊維径のバラツキが生じる傾向があるためである。この「一定風量」とは、風量の変化が±10%以内であることをいい、風量の変化が小さければ小さい程、繊維径のバラツキを小さくすることができるため、風量の変化は±8%以内であるのが好ましく、±5%以内であるのがより好ましい。このような一定風量で所望の相対湿度のガスを供給できる方法として、例えば、流量計を通して供給する方法や、一定圧力に減圧した圧縮ガスを供給する方法、などを挙げることができる。
また、所望相対湿度のガスのノズル周辺への供給量は、吐出される紡糸原液の量と樹脂濃度によって適宜決定することができる。つまり、蒸発する溶媒量を計算し、飽和蒸気に達するガス量よりも多いガス量を供給量とすれば良い。なお、供給する所望相対湿度のガスの種類は特に制限はないが、例えば、空気、窒素、二酸化炭素、アルゴンなどを使用できる。経済的見地からは空気が好ましい。
本発明の製造装置においては、図1に示すように紡糸容器6を用い、ノズル2、捕集体3、整流容器5及び後述の補助電極9を収納しているとともに、上壁に接続されたガス供給管7bを介して全体用ガス供給装置70(例えば、温湿度調節機)が接続されている。そのため、全体用ガス供給装置70から所望相対湿度のガスを紡糸容器6へ供給することにより、ノズル周辺以外における紡糸容器6内の雰囲気を、所望相対湿度(ノズル2の周辺における所望相対湿度と同じ、又は異なる所望相対湿度)とすることができ、ノズル2の周辺における相対湿度の管理がしやすい。
なお、図1の製造装置においては、紡糸容器6の上方に上方多孔性材料6a(例えば、金属又は樹脂製のパンチングプレート、布、不織布など)を備えていることによって上方空間6sを形成しているとともに、紡糸容器6の下方に下方多孔性材料6b(例えば、金属又は樹脂製のパンチングプレート、布、不織布など)を備えていることによって下方空間6sを形成している。このように上方多孔性材料6aを備えていることによって、全体用ガス供給装置70から供給されたガスの紡糸容器6への供給量を一定にすることができる。また、下方多孔性材料6bを備えていることによって、排気が局所的に起こらず、紡糸容器6の上方から下方への均一なガスの流れを形成することができる。
しかしながら、全体用ガス供給装置70から紡糸容器6へガスを供給することは必ずしも必要ではないし、紡糸容器6に上方多孔性材料6a及び/又は下方多孔性材料6bを設けて、上方空間6s及び/又は下方空間6sを形成することも必ずしも必要ではない。
図1の製造装置においては、紡糸容器6内のガスを排出できるように、紡糸容器6の下壁に排気装置8が接続されている。紡糸容器6内で静電紡糸法により繊維を製造すると、紡糸容器6内における溶媒の蒸気濃度がどんどん高くなり、溶媒の蒸発が抑制され、繊維径が細くなり、最終的には溶媒の蒸気濃度が飽和に達してしまい、繊維を製造することが困難になるが、前述のようなノズル2周辺へのガスの供給に加えて、ガスを排出することによって紡糸容器6全体における溶媒の蒸気濃度を一定にできるため、繊維径のばらつきのない繊維を連続して製造しやすい。
なお、排気装置8は特に限定するものではないが、例えば、排気口に設置したファンであることができる。図1のように、局所用ガス供給装置7及び全体用ガス供給装置70によって、それぞれ整流容器5、紡糸容器6へ所望相対湿度のガスを供給する場合には、紡糸容器6に単に排気口を設けるだけで供給量と同量のガスを排出することができるため、排気装置8は必ずしも設ける必要はない。なお、排気装置8により排気する場合には、排気量と供給量とを同じにするのが好ましい。供給量と排気量が異なると、ノズル2の周辺における圧力が変わることによって、溶媒の蒸発速度が変わって、繊維径のバラツキが生じやすくなるためである。
図1の製造装置においては、ノズル2近傍に補助電極9を備えている。この補助電極9の概念的模式斜視図を図3に示す。この補助電極9は紡糸を妨げないように中央部が円形状に開口した支持台91に、4本のピン電極9a〜9dが開口部の中心から同じ距離、かつ隣接するいずれのピン電極とも等間隔であるように設置されており、これらピン電極9a〜9dには電圧を印加できるように、前述の電圧印加装置4が接続されている。このような補助電極9はノズル2が支持台91の開口の中心に位置し、ノズル2の捕集体3側先端がピン電極9a〜9dの捕集体3側先端よりも捕集体3側に突出した状態となるように配置されている。このような補助電極9のピン電極9a〜9dにノズル2と同電圧を印加して電界を形成すると、ノズル2からの紡糸原液の吐出量を低下させることなく、この電界の作用によって、ノズル2から吐出され、繊維化した繊維の飛翔方向を制御することができる。
図1の補助電極9はノズル2へ電圧を印加する電圧印加装置と同じ電圧印加装置4に接続されているが、別の電圧印加装置に接続されていても良い。なお、図1の補助電極9はノズル2が支持台91の開口の中心に位置し、ノズル2の捕集体3側先端がピン電極9a〜9dの捕集体3側先端よりも捕集体3側に突出した状態となるように配置されているが、ノズル2が支持台91の開口の中心に位置し、ノズル2の捕集体3側先端がピン電極9a〜9dの捕集体3側先端よりも整流容器5側に奥まった状態となるように配置されていても良い。この場合には、ピン電極9a〜9dに対して、ノズル2よりも低い電圧を印加して、ノズル2からの紡糸原液の吐出量を低下させることなく、繊維の飛翔方向を制御するのが好ましい。
なお、図3の補助電極9は4本のピン電極9a〜9dを用いる態様であるが、補助電極9はこの態様に限定されず、図4に別の補助電極9Aの概念的模式斜視図を示すように、円状に成形されたワイヤー電極10であっても同様の効果を奏する。このような補助電極9Aもピン電極9a〜9dを備えた補助電極9と同様に、ノズル2がワイヤー電極10の中心に位置し、ノズル2の捕集体3側先端がワイヤー電極10よりも捕集体3側に突出した状態となるように配置し、ノズル2と同電圧を印加するか、ノズル2がワイヤー電極10の中心に位置し、ノズル2の捕集体3側先端がワイヤー電極10よりも整流容器5側に奥まった状態となるように配置し、ノズル2よりも低い電圧を印加して、ノズル2からの紡糸原液の吐出量を低下させることなく、繊維の飛翔方向を制御するのが好ましい。
以上、図1及び図2をもとに、通気性壁面5aに1本のノズル2を備えた整流容器5を使用した製造装置について説明したが、スケールアップする場合にはノズル本数が多い方が好ましい。このようなノズルを複数本備えた整流容器について、整流容器の側壁の一部及び上壁を切り欠いた模式的斜視図である図5を基に説明する。この整流容器5は下壁が通気性壁面5aからなる、直方体状の容器である。この整流容器5には下壁から更に側壁に沿って延びるスカート部5bが形成されている。また、整流容器5の側壁には局所用ガス供給装置7に接続されたガス供給管7aが接続されているため、所望相対湿度のガスを各ノズルの周辺へ供給できるようになっている。なお、前記通気性壁面5aには9本のノズル2〜2が取り付けられており、このノズル2〜2には整流容器5の側壁を貫通した原液供給管1aが接続されているため、紡糸原液をノズル2〜2へ供給できるようになっている。
このような整流容器5に対して局所用ガス供給装置7からガスを供給すると、供給されたガスは整流容器5内に充填された後に、通気性壁面5aを通って各ノズルの周辺へ均等に供給される。この整流容器5においては、通気性壁面5aにノズル2〜2が取り付けられているため、ノズル2〜2の周辺のみを確実に所望相対湿度に維持することができ、相対湿度の制御やガス供給量の制御が容易であるため、日によって繊維径がばらつくことなく、繊維を製造することができる。また、供給したガスによって紡糸原液から揮発した溶媒を速やかに除去することができ、ノズル2の周辺の環境が飽和蒸気圧に達しないため連続して繊維を製造することができる。この図5の整流容器5においては、通気性壁面5aからのガスの供給方向が紡糸原液の吐出方向と同じであるように整流容器5が配置しているため、供給したガスによって繊維を乱すことなく、安定して繊維を製造することができる。また、ノズル1本当たりの紡糸原液吐出量を多くすることができるため、繊維の生産性を高めることができ、しかもノズル本数が多いため、この点からも生産性良く繊維を製造することができる。更に、このようなノズルを複数本備えた整流容器を複数個備えていると、更に繊維の生産性を高めることができる。
以下に、本発明の実施例を記載するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
(紡糸原液の調製)
重量平均分子量42万のポリアクリロニトリルを、N,N−ジメチルホルムアミドに濃度10mass%となるように溶解させた紡糸原液(粘度:930mP・s)を用意した。
(製造装置の準備)
シリンジ(紡糸原液供給装置1)をポリテトラフルオロエチレン製チューブを介して、内径が6mmのステンレス管と接続した。次いで、前記ステンレス管に、内径が0.6mmのステンレス製針状ノズルを、一直線状に、30mm間隔で10本接続するとともに、アクリル棒で各ノズルを固定してノズル群を形成した。
次いで、直方体状容器(長さ:340mm、幅:45mm、高さ:100mm)から高さ方向の下壁を取り払った状態の整流基礎容器を用意した。この整流基礎容器の下壁の一部をアクリル棒が構成するように、前記ノズル群を整流基礎容器の長さ方向と平行、かつ整流基礎容器の幅方向の中央部にノズル群が位置するように設置した。なお、ステンレス管は整流基礎容器の側壁を貫通するように取り付けた。次いで、整流基礎容器とアクリル棒との間に、残りの下壁を形成するように不織布を取り付けた。更に、整流基礎容器の下壁から更に側壁に沿って延びるスカート部5b(長さ:20mm)、及び長さ方向に対向する両側壁に、ガス供給管7aを取り付けて、紡糸部ユニットを製造した。この紡糸部ユニットにおいては、整流基礎容器、アクリル棒及び不織布(通気性壁面5a)によって整流容器5を構成している。
次いで、前記紡糸部ユニットのノズル群に高電圧電源(電圧印加装置4)及び局所用ガス供給装置7をガス供給管7aに接続し、更に補助電極9Aとして四角形状(たて:400mm、よこ:60mm)のワイヤー電極を、前記紡糸部ユニットのノズル群列がワイヤー電極のたて方向と平行で、ワイヤー電極のたて方向の2辺から30mmづつ離間しており、ワイヤー電極のよこ方向の2辺から65mmづつ離間しており、しかもノズル先端がワイヤー電極よりも15mm突出した状態で配置して、静電紡糸装置ユニットを製造した。このワイヤー電極はノズル群に接続した高電圧電源と同じ高電圧電源に接続した。なお、局所用ガス供給装置7は、エアコンプレッサー、中空糸膜式除湿装置、バルブ付流量計からなり、エアコンプレッサーのエアを中空糸膜式除湿装置に通した後、2分岐させ、それぞれをバルブ付流量計へ供給し、一方のエアは保温した水中にバブリング(バブリングエア)させ、もう一方のエア(除湿エア)はそのままの状態で、これらエアを再び混合して、調湿エアを供給できるものを使用した。このような静電紡糸装置ユニットを10台製造した。
次いで、透明塩化ビニル製直方体紡糸容器6(幅:800mm、高さ:800mm、奥行き:1600mm)に、前記静電紡糸装置ユニットを10台(ノズル数:100本)設置するとともに、ノズル群と対向し、10cm離れた位置に、表面に導電フッ素加工を施したステンレス薄板を取り付けたコンベア(捕集体3、アース済み)を、各静電紡糸装置ユニットのノズル群の配置方向がコンベアの幅方向と一致するように設置した。なお、直方体紡糸容器6としては、上方多孔性材料6aとして不織布を備えたものを使用した。
次いで、直方体紡糸容器6の上壁にガス供給管7bを接続するとともに、このガス供給管7bに温湿度調節器(全体用ガス供給装置70、株式会社アピステ製、精密空気発生装置、PAUユニット PAU−14700HDR)を接続した。そして更に、直方体紡糸容器6の下壁の8箇所に排気ファン(排気装置8)を接続した。
(繊維の製造)
前記紡糸原液を各紡糸部ユニットのシリンジに入れ、マイクロフィーダーを用いて、重力の作用方向と平行方向へノズル群からそれぞれ吐出(ノズル1本あたりの紡糸溶液の吐出量:21g/時間)するとともに、前記コンベアを一定速度(表面速度:5cm/分)で移動させながら、各高電圧電源から各ノズル群及び各補助電極9Aに+17.5kVの電圧を印加し、吐出した紡糸原液に電界をそれぞれ作用させて繊維化し、前記コンベアのステンレス薄板上に集積させた。なお、繊維を製造する際に、局所用ガス供給装置7から相対湿度15%に設定した調湿エアを50L/分で整流容器5へそれぞれ供給(風量の変化率:±1%以下)し、通気性壁面5a(不織布)を介して紡糸原液の吐出方向と同じ方向に調湿エアをそれぞれ供給して、いずれのノズルの周辺も相対湿度15%(湿度変化±0.5%以下)に維持するとともに、全体用ガス供給装置70から相対湿度30%のエアを3m/分で紡糸容器6へ供給(風量の変化率:±1%以下)して、紡糸容器6内の相対湿度を29.3〜31.5%に維持した。また、紡糸容器6の排気口から出てくるガスを排気ファンで排気した。
(生産性の評価)
上述の条件で繊維の製造を開始したところ、8時間経過した後も安定して繊維を製造することができた。得られた繊維の電子顕微鏡写真を撮影し、電子顕微鏡写真から繊維径(50点)を計測したところ、数平均繊維径が0.22μmで、標準偏差値は0.04であった。このことから、本発明の製造方法及び装置によれば、繊維径のバラツキのない繊維を連続して製造できることがわかった。
(比較例1)
(繊維の製造)
実施例1の整流容器5を使用せず、個々のノズル周辺への調湿エアの供給を行わず、全体用ガス供給装置70から相対湿度15%の調湿エアを200L/分で紡糸容器6へ供給(風量の変化率:±1%以下)して、紡糸容器6内の相対湿度を14.3〜16.8%に維持したこと以外は、実施例1と全く同様にして繊維の製造を開始した。
(生産性の評価)
上述のようにして繊維の製造を開始して直ぐに、繊維化せず液滴としてコンベア上に落下し、繊維を製造することができなかった。
本発明の繊維製造装置の概念的模式断面図 整流容器の側壁の一部及び上壁を切り欠いた模式的斜視図 補助電極の概念的模式斜視図 別の補助電極の概念的模式斜視図 別の整流容器の側壁の一部及び上壁を切り欠いた模式的斜視図
符号の説明
1 紡糸原液供給装置
1a 原液供給管
2、2〜2 ノズル
3 捕集体
4 電圧印加装置
5 整流容器
5a 通気性壁面
5b スカート部
6 紡糸容器
6a 上方多孔性材料
6b 下方多孔性材料
6s 上方空間
6s 下方空間
7 局所用ガス供給装置
70 全体用ガス供給装置
7a、7b ガス供給管
8 排気装置
9、9A 補助電極
9a、9b、9c、9d ピン電極
91 支持台
10 ワイヤー電極

Claims (8)

  1. 紡糸容器内において紡糸原液を紡糸原液供給部から吐出するとともに、吐出した紡糸原液に電界を作用させて延伸し、繊維化する繊維の製造方法において、所望相対湿度のガスを供給して、紡糸原液供給部周辺のみを所望相対湿度に維持することを特徴とする、繊維の製造方法。
  2. 所望相対湿度のガスの供給方向が、紡糸原液の紡糸原液供給部からの吐出方向と同じであることを特徴とする、請求項1記載の繊維の製造方法。
  3. 紡糸原液が溶媒として水への溶解性が100g/100ml以上のものを主体として用いたものであり、しかも所望相対湿度のガスが相対湿度20%以下のガスであることを特徴とする、請求項1又は請求項2記載の繊維の製造方法。
  4. 紡糸原液の主体とする溶媒が、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、蟻酸の中から選ばれる溶媒であることを特徴とする、請求項3記載の繊維の製造方法。
  5. 紡糸原液が溶媒として水を主体として用いたものであり、しかも所望相対湿度のガスが相対湿度40〜70%のガスであることを特徴とする、請求項1又は請求項2記載の繊維の製造方法。
  6. 紡糸原液を吐出できる紡糸原液供給部と、吐出した紡糸原液に電界を作用させて延伸し、繊維化することのできる印加手段と、所望相対湿度のガスを供給して、紡糸原液供給部周辺のみを所望相対湿度に維持することのできるガス供給手段と、繊維化した繊維を捕集することのできる捕集体と、紡糸原液供給部と捕集体とを収納する紡糸容器とを備えていることを特徴とする、繊維の製造装置。
  7. ガス供給手段が、通気性壁面を有する整流容器と、前記整流容器へ所望相対湿度のガスを供給できるガス供給装置とを備えており、前記整流容器は通気性壁面から所望相対湿度のガスを紡糸原液供給部周辺へ供給できるように配置されていることを特徴とする、請求項6記載の繊維の製造装置。
  8. 通気性壁面からの所望相対湿度のガスの供給方向が、紡糸原液の紡糸原液供給部からの吐出方向と同じであるように、整流容器が配置されていることを特徴とする、請求項7記載の繊維の製造装置。
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