JP2005264105A - ガスハイドレートの製造方法とその装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】水分量の大きい一次ハイドレートhを、ガスgと反応させてガスの含有率を高めた二次ハイドレートHを効率よく形成するための装置を提供する。
【解決手段】ハイドレートを形成する原料ガスgと一次ハイドレートhとを反応させ、このハイドートhの含有ガス量を増加して乾燥した二次ハイドレートHを生成するための管状の反応器5と、前記反応器5より排出された二次ハイドレートHとガスとgを分離する捕集装置7と、分離されたガスを冷却するガス冷却器12と、前記反応器5に供給される一次ハイドレートhを微粉砕する解砕機4を、前記機器類の順序で配管で接続して閉ループ状に連結し、他の工程で製造された一次ハイドレートhを供給する装置2を、前記解砕機4に接続したガスハイドレートの製造装置。
【選択図】 図1

Description

本発明は、天然ガスや、メタンガスあるいは炭酸ガスなどのハイドレート形成物質からガスハイドレートを生成するための、気流乾燥式ガスハイドレート製造方法とその装置に関するものである。
近年、クリーンなエネルギー源や各種の用途に天然ガスなどのメタンを主成分とするガスが注目されており、その輸送あるいは貯蔵のために天然ガス等をガスハイドレートとする研究が行なわれている。
このガスハイドレートは水和包接化合物あるいは気体包接化合物とも呼ばれており、低級炭化水素等のガスと水等の液体(水和物)が一緒になったものであり、水の分子が作るカゴの中にガスの分子が一つずつ収まる結晶構造を持っている。例えば、メタンハイドレートでは、常圧で1m3 のメタンハイドレート中に164m3 のメタンを包蔵できるといわれている。
このようにメタンハイドレートは高いガス包蔵性を有しているので、液化天然ガス(LNG)に代わる天然ガスの新しい輸送及び貯蔵手段として注目されている。メタンハイドレート中のメタンガス密度はLNGの約3.5分の1であるが、しかし、これの製造にあたっては、マイナス162℃のメタンガスの液化温度まで冷却する必要がないことから、エネルギー効率が大幅に改善されるといわれている。
人工的にメタンハイドレートを製造する場合には、温度を1〜10℃、圧力を3.0〜10.0MPaに保持した圧力容器内に所定量の水を充填しておき、更に、この水の中にハイドレート形成物質であるメタンガスを気泡状に供給し、これらを反応させて粉雪状又はカキ氷状のメタンハイドレートを生成している。
そして、このようなLNG、メタンガス、炭酸ガス等のガスハイドレート形成物質と水とを接触反応させて、ガスハイドレートを工業的に製造する方法としては、1)気泡攪拌槽法と、2)スプレー法が提案されている。
1)気泡攪拌槽法では、攪拌翼とノズルとを配置した高圧容器として設計されている攪拌槽内に水(あるいは不凍液)を供給し、この水を攪拌翼で攪拌しながら前記ノズルからハイドレート形成物質であるメタンガスを気泡状で供給し、この水とガスとの接触反応でガスハイドレートを生成している。
このとき、多量の反応熱(例えば、ハイドレート1kg当たり100Kcal)が発生するので、攪拌槽の下部から水の一部を抜き出してポンプで加圧し、更にクーラーに循環させて、このクーラーの冷却力を調整することにより、攪拌槽内を所定の温度及び圧力となるように制御している。
2)スプレー法では、高圧容器のタンク内に、クーラーにより所定の温度に冷却されたハイドレート形成物質であるメタンガスをブロワにより供給しながら、ノズルから水をシャワー状に噴霧して、このガスと水を接触反応させてガスハイドレートを生成している。
このとき、多量の反応熱が発生してガスハイドレートの生成を妨げるので、この熱を吸収するために、タンク内のガスの一部をブロワーにより吸引し、外部のクーラーに循環させて冷却して還流させているが、このガスの循環量を調整することにより、タンク内を所定の温度及び圧力となるように制御している。
このスプレー法の一例として、例えば特許文献1が提案されている。
特開2003 −105362号公報
前記ガスハイドレート製造方法においては、水とハイドレート形成物質である原料ガスとの混合物からガスハイドレートの生成までの反応を、比較的広い断面積を持つ攪拌槽内又はタンク内で行なっている。
このガスハイドレートの生成過程においては、反応が進むにつれて「気体と固体と、更に液体」の三者が混合した状態となる。この三者混合状態となると、目的とする気液接触を効率的に行うことが困難となる。その上、伝熱効果が悪くなり、生成過程で発生する反応熱を冷却することが困難となる。このような問題から、従来技術によるハイドレートの製造には一般的に長時間を必要とする欠点がある。
また、前記のように水の中にガスを吹き込んだり、あるいはガスの中に水をスプレーする方法では、装置の構造から、水とガスとの接触時間が本質的に少なく、従って、ガスハイドレートの生成量も少ない。
更に、水とガスとを直接接触させて反応させるものであるから、生成されたガスハイドレートは水分を多量に含み、いわゆるシャブシャブのスラリー状のものである。(以下、本発明において、この状態のものを、便宜上一次ハイドレートhと称する)。
従って、これらの方法で得られる一次ハイドレートhは、ガスの含有量が20〜50%程度の低純度ものであり、ガスの含有量が少ない上に、反応器の内壁面にベタベタと付着してハイドレートの薄い層を形成して伝熱係数を低下させ、更に、気液接触面積が減少して生成効率を低下させる。
前記のように従来の製造方法によって得られる一次ガスハイドレートhは、水分量が多くてガスの包蔵量が20%〜50%と少なく、この性状では輸送や使用には適さない。そこで、この一次ハイドレートを、更にガスと接触させて再び反応させてガスの含有量を80〜90%に増加するための「改質ないし水和工程」が付与され、この工程によってガスの包蔵量の大きなハイドレート(この状態のものを便宜上、二次ハイドレートHと称する)に仕上げている。
特許文献1に記載された発明は、天然ガスハイドレートを生成し、得られた天然ガスハイドレートを物理的に脱水し、この物理脱水の過程もしくは脱水後において残存水分を天然ガスと反応させて水分率を低下させる方法が採用されている。
この物理的脱水手段としてスクリュープレス型脱水装置が使用されている。この装置はスクリューの周囲の壁を多孔壁に形成し、スクリューでハイドレートを押込みながら絞って脱水する構造のものや、2軸スクリュー型脱水機でハイドレートを加圧しながら供給された天然ガスと接触させるものが使用されている。
前記のように一次ハイドレートhはシャブシャブ状で、ベタベタとした雪の塊りのようなものである。従って、これを物理的に圧縮しても脱水効果は少なく、更に、ハイドレートを押し固めた状態でガスと接触させても、ハイドレートの組織の細部までガスを供給することができないという欠点がある。
本発明は、一次ガスハイドレートhのガス含有量が20〜50%程度の、低純度のガスハイドレートあるいはガスハイドレートスラリーに対して、ガスを積極的に接触させ、反応させることによってガスの含有量を高めた、二次ハイドレートHを、効率的に製造する気流乾燥式ガスハイドレートの製造方法とその装置を提供することを目的とするものである。
前記目的を達成するための本発明に係る気流乾燥式ガスハイドレートの製造方法は、次のように構成されている。
1)水分量(あるいは水分率)の多い一次ハイドレートを解砕機によって解砕し、この解砕された一次ハイドレートとハイドレート形成ガスとを管状の反応器に供給してガスの含有量を高める反応を行うことを特徴とするガスハイドレートの製造方法である。
一次ハイドレートを解砕機で解砕処理して微粉状にすることによって表面積を著しく拡大した状態にしておいて、断面積の少ない管状の反応器の中で原料ガスと気流反応(気流乾燥式)させるので、両者の接触効率が極めて良く、高効率でガス含有量の多い二次ハイドレートを製造することができる。
2)水分量の多い一次ハイドレートを解砕機によって解砕する工程と、前記解砕された一次ハイドレートとハイドレート形成ガスとを管状の反応器に供給して二次ハイドレートを形成する工程と、前記二次ハイドレートとガスを分離する工程と、前記分離されたガスに原料ガスを添加し、これを冷却する工程と、前記冷却されたガスに一次ハイドレートを添加し、これを前記破砕機に供給する工程とを一連の連続処理工程で構成したことを特徴とするガスハイドレートの製造方法である。
水分量の多い一次ハイドレートを解砕機で微粉状に解砕して表面積を拡大しておいて、これを管状の反応器内で気流乾燥式に反応させるので、両者の接触効率が極めて良好であり、効率的に乾燥した二次ハイドレートを製造できる。
そして前記のようにして製造された二次ハイドレートとガスとを捕集装置で分離し、ガスを原料ガスと共にガス冷却器で冷却し、これに水分の多い一次ハイドレートを供給し、この混合体を解砕機に供給して解砕する機器と配管からなるループを形成しているので、このループ内を高速でガスを連続的に通過させることができることから、従来の反応装置に比較して遥かに効率的に反応させることができ、更に、原料ガスを効果的に使用することができる。
3)ハイドレートを形成する原料ガスと一次ハイドレートとを反応させ、このハイドレートの含有ガス量を増加して二次ハイドレートを生成するための管状の反応器と、前記反応器より排出された二次ハイドレートとガスとを分離する捕集装置と、分離されたガスを冷却するガス冷却器と、前記反応器に供給される一次ハイドレートを解砕する解砕機を、前記機器類の順序で配管で接続して「閉ループ状」に形成し、更に、他の工程で製造された一次ハイドレートを供給する装置を前記解砕機に接続したことを特徴とするガスハイドレートの製造装置である。
本発明に係る気流乾燥式ガスハイドレートの製造装置によると、一次ハイドレートは解砕されて微粉状になって表面積を著しく拡大しておき、これを管体で構成された反応器内にに供給して高速で流れる原料ガスと接触させて乾燥した二次ハイドレートを生成する。次いで、この二次ハイドレートを捕集装置で分離して、分離されたガスに原料ガスを供給し、これを冷却して破砕機に向けて流すと共に、(別の工程で生成された)水分の多い一次ハイドレートを供給する一連の処理回路が形成されるので、効率的に乾燥した二次ハイドレートを製造することができる。
4)ハイドレートを形成する原料ガスと水分量の多い一次ハイドレートとを反応させ、このハイドレートが含有ガス量を増加して水分量の少ない二次ハイドレートを生成するための管状の反応器と、前記反応器より排出された二次ハイドレートとガスとを分離する捕集装置と、分離されたガスを冷却するガス冷却器と、前記反応器に供給される一次ハイドレートを解砕する解砕機を、前記機器類の順序で配管で接続して閉ループ状に形成し、(別の工程で得られた)一次ハイドレートを供給する装置を前記解砕機に接続し、更に、前記捕集装置で分離された二次ハイドレートを冷却する冷却器と、ガスの圧力を減圧する脱圧装置と、二次ハイドレートをペレット状に形成するペレット製造装置とを接続したことを特徴とするガスハイドレートの製造装置である。
5)一次ハイドレートを微粉砕する解砕機と前記解砕機で解砕された一次ハイドレートと原料ガスとを反応させ、この一次ハイドレートの含有ガス量を増加するための管状の反応器を、複数本直列に接続する共に最終の反応器と前記解砕機の供給側を連結して前記解砕機と反応器とからなる「小処理管路」と、前記複数の反応器の一つよりハイドレートを取り出して捕集装置に供給する管路と、前記捕集装置で分離されたガスの配管に設置されたガス冷却器と、前記解砕機を含む「大処理管路」とからなる大小の二重管路に形成したことを特徴とするガスハイドレートの製造装置である。
6)一次ハイドレートの供給装置と解砕機と管状の反応器と捕集装置と循環ガスを加圧するガスブロア及びガス冷却器を含んで直列に接続した「主処理管路」と、複数の管状の反応器とバルブとバイパス管とを網目状に形成するための「副管路」とからなり、この副管路の接続を変えることによって、前記管状の反応器の長さ(処理経路)を変更可能に構成したことを特徴とするガスハイドレートの製造装置である。
7)前記反応器は冷却ジャケットを有することを特徴とするガスハイドレートの製造装置である。
本発明に係るガスハイドレートの製造装置は、解砕機と管状の反応器とからなる「小処理管路」と、捕集装置とガス冷却装置と一次ハイドレート供給装置を含む「大処理管路」とからなる二重の処理管路で形成し、これらの処理管路において一次ハイドレートと原料ガスとを高速で接触させて反応させることから、二次ハイドレートの性状をチエックしながら反応させることができるので、水分の少ないハイドレートを効率的に製造することができる。
本発明は、反応器として従来のタンク状のものではなく、特に、パイプ状の反応器を使用する点に特徴がある。そして反応熱は循環ガスの顕熱を利用したガスとハイドレートの直接接触が主体で行うことで効率的に冷却できる。
従って、本来、反応器(管)自体は保冷構造でも十分な場合があり、その場合はジャケットによる冷却は補助的なものである。付言すれば、ガスとハイドレートとの直接接触で交換熱量が十分足りる場合は、冷却用のジャケットを省略できる。
本発明に係るガスハイドレートの製造方法は、水分量の多いシャブシャブ状の一次ハイドレートh(ガス含有量が20%〜50%)に対して原料ガスを再接触させて反応させる水和工程を行うのではない。
この水分量の多い一次ハイドレートhを、反応の前処理として解砕機で微粉状に解砕することによって接触面積を膨大な範囲に広げておく。そして、この解砕状態で原料ガスと接触させるものである。
その際、この接触を広いタンクや反応槽内で行うのではなく、特に、断面積の狭い管状の反応器を使用して、その中を高速でガスを流しながら、これに微粉状に粉砕された一次ハイドレートhを混合して水和反応させることで、「気流乾燥式」に水分量を減少せることができ、純度が高く、十分に乾燥した二次ガスハイドレートHを、効率的に製造することができる。
次に、図面を参照して本発明に係る実施の形態を説明する。
(実施例1)
図1は本発明の第1の実施の形態(基本構成)を示すガスハイドレートの製造装置、即ち、水分量(率)の多い一次ハイドレートhを、ガス含有量を高めた二次ハイドレートHに仕上げるための水和装置1の概略図であって、この装置の主体部分はステンレスパイプなどの金属パイプを使用して形成された循環管路に形成されている。
この水和装置1は、前記循環管路を形成している配管3に、一次ハイドレートhを押し込む供給装置2が接続され、更に、この配管3は解砕機4を経由して反応器5(反応管)と接続されている。
なお、この一次ハイドレートhは、前記のようにガス含有量が20〜50%程度の低純度のもので、一般にはスラリー状ないしシャブシャブ状のベタ雪状で、流動性が悪く、反応槽や配管の内面に付着し易い特性を持っている。
この反応器5は、例えば、1t/h〜50t/hの装置の場合、直径が10〜200cm程度のステンレス製パイプの周囲を保温(保冷)層、あるいはジャケット6で囲んだパイプ形(管状)の単純な構造のものである。
前記パイプのサイズを決定する際には、ガスの空塔速度が10〜40m/s程度になるように設計する。また、天然ガス(メタン)ハイドレートで生成圧力が3〜10Mpaであれば、前記ジャケット6に供給する低温のブラインBの温度は、0〜8℃の範囲のものである。
更に、前記反応器5の排出側に捕集装置として例えば、サイクロン式の分離装置7が接続され、この捕集装置7により二次ハイドレートHと未反応の循環ガスgとに分離され、このガスgは配管8を経由して循環ガスブロワ9に供給され、これで加圧されたガスgは配管11を経由してガス冷却機1に供給される。この配管11には原料ガスGの圧縮機13が接続され、この配管11を流れる循環ガスgに対して原料ガスGが加圧状態で添加されて、この混合ガスは前記ガス冷却器12で冷却されるようになっている。
更に、前記冷却機12の出口側に接続された配管3に前記一次ハイドレートhの供給装置2が接続されており、前記工程で冷却された分離ガスgと原料ガスGとの混合ガスの流れに一次ハイドレートhが供給されるようになっている。また、前記ガス冷却器12に接続された配管11に原料ガスGの圧縮機13が接続されて閉ループ状の循環管路14を形成している。
また、前記パイプ状の反応器5より送出されたガスgと二次ハイドレートHとの混合体は、サイクロン等の捕集装置7によりガスgと二次ハイドレートHとに分離される。そして二次ハイドレートHは冷却器15に供給されて所定の温度に冷却された後に、脱圧装置16で常圧に脱圧された後、ペレット製造装置17によってペレットp化された後に貯蔵部18に貯蔵される。
一次ハイドレートhは、前述の気泡攪拌法やスプレー法による装置で主として製造されるが、これのガス含有率は、20〜50%(なお、20%〜30%はシャブシャブ状である。これを遠心脱水装置や圧縮絞り装置で処理して脱水したものでもガス含有量が40%〜50%であり、水分を多量に含んでいる)である。このガスの含有率を上げる手段を提供するのが本発明であるが、本発明によって得られた二次ハイドレートHのガスの含有率は、約95%〜85%に達しており、このように高純度なものになると輸送や使用に際して取扱性に優れている。
解砕機4は、本発明においては重要な構成要素であるが、例えば、図2のように本体41内に第1の回転体42と第2の回転体43を逆回転するように設けている。第1の回転体42は回転軸42aに固定した円盤42bの一面に、複数本の解砕棒42cを同心円状に固定している。また、第2の回転体43は回転軸43aに小円板43bを固定し、この小円板43bを介して解砕棒43cとドーナツ円板43dを支持している。そしてこれらの回転体42と43とは矢印のように高速で逆回転して解砕棒42cと43cとの間で固体を微粉化するようになっている。
被処理物である一次ハイドレートhは、供給口41aより冷却されたガス(g+G)と共に供給され、両回転体42、43に植立された解砕棒42c、43cとの間で解砕されて微粉状のハイドレートh’となって排出口42bより排出され、図1の特殊構造の反応器5に供給される。
図3は、図2の解砕機4を単純化した装置であって、第2の回転体43の代わりに本体41内に解砕棒44を固定したものである。この構造のものは図2の装置に比較すると解砕効果に劣るが、駆動部粉や回転体の構造が単純であるので、装置を小型化することができる。
(実施例2)
図4は第2の実施例を示すもので、管状の反応器5として、第1反応器5aと第2反応器5bと更に第3反応器5cを直列、かつ解砕機4への配管と第3反応器5cからの配管を連結してループを構成し、第2反応器5bに接続した配管21より二次ハイドレートHとガスgの混合体を排出して捕集装置7で二次ハイドレートHを分離して系外へ排出して実施例1の場合と同様に貯蔵部18に貯蔵するようになっている。
この実施例の装置の場合は、1基の解砕機4と3基の反応器5a、5b、5cを直列かつ環状に接続し、連続的にハイドレートとガスとを接触させ、更に、一旦、ガスの含有量を高めたハイドレートを解砕機4で再び処理(気流乾燥式の小処理管路で)した後に、反応器5aと反応器5bの一部を通過させて水和処理する(気流乾燥式の大処理管路で)ので、微細な状態で乾燥し、一段とガスの含有量を高めた二次ハイドレートHを製造することができる。
(実施例3)
図5は第3の実施例を示すもので、管状の反応器5として第1反応器5aと第2反応器5bと第3反応器5cと、更に、第4の反応器5dを、バルブ30、31、32を介在させて直列に配管して「主管路あるいは主処理管路」を形成すると共に、バルブ33とパイパス管34、バルブ35とバイパス管36、バルブ37とバイパス管38の「バイパス管路あるいは副処理管路」を編目状に形成したもので、この装置によって反応管の長さを色々と調整できる反応器を構成できる構造としたものである。
この装置の反応管の長さの第1の調整例としては、「第1反応器5a・バルブ30・第2反応器5b・バルブ31・第3反応器5c・バルブ32・第4反応器5d」を直列にした管路とした、最も反応管の長い装置としたものである。
第2の実施例としては、「第1反応器5a・バルブ30閉じ、バルブ35開く・第3の反応器5c・バルブ32閉じ、バルブ37開く・バイパス管38・第4反応器5d」を直列とし、第2反応器5bを省略すると共に、第3反応器5cと第4反応器5dとの能力を半減した装置としたものである。
第3の実施例としては、「第1反応器5a・バルブ30開き・バルブ31閉じ、バルブ33開き・バイパス管34」とした装置とすることができる。
このように複数の反応器とバルブ類との組と、更にバルブ類とバイパス管とを使用してこれらを網目状に組上げておき、バイパス管と反応器とを適宜組合わせることによって、反応器を構成している反応管の長さを色々と調整することができる。
また、反応器の長さを色々と変えておき、これらを組合わせることで、ガスと一次ハイドレートとを反応させる時間を色々と調節して二次ハイドレートのガス含有率の調整を正確に行うことができる。
本発明に係るガスハイドレートの製造方法とその装置は、一次ハイドレートhにそのまま原料ガスを反応させるのではなく、このハイドレートhを解砕して微粉化して接触面積を拡大した後、これに原料ガスを接触させて反応させるものであり、その反応効率は極めて高いものである。
また、反応器として従来のタンク型のものではなく、特に管状のものを使用しているので冷却効果が良好であり、ガスを円滑に流すことができることから、水分を含む一次ハイドレートに対して、大量のガスを流して反応を促進して、流動状態で乾燥させ、ガスの含有率を増加させて運搬や使用に適した、二次ハイドレートを効率的に製造することができる。
本発明の第1の実施の形態に係るガスハイドレート製造装置の概略図である。 本発明の装置に使用可能な解砕機の一例を示す断面図である。 本発明の装置に使用可能な解砕機の一例を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るガスハイドレート製造装置の概略図である。 本発明の第3の実施の形態に係るガスハイドレート製造装置の概略図である。
符号の説明
1 水和装置 2 一次ハイドレート供給装置 3 配管
4 解砕機 5,5a,5b,5c,5d 管状の反応器
6 ジャケット 7 捕集装置 8 配管 9 循環ブロワ
12 ガス冷却器 13 原料ガス圧縮機 14 循環ガス管路
15 冷却器 16 脱圧装置 17 ペレット製造装置 18 貯蔵部

Claims (7)

  1. 水分量の多い一次ハイドレートを解砕機によって解砕し、この解砕された一次ハイドレートとハイドレート形成ガスとを管状の反応器に供給してガスの含有量を高める反応を行うことを特徴とするガスハイドレートの製造方法。
  2. 水分量の多い一次ハイドレートを解砕機によって解砕する工程と、この解砕された一次ハイドレートとハイドレート形成ガスとを管状の反応器に供給して二次ハイドレートを形成する工程と、前記二次ハイドレートとガスを分離する工程と、前記分離されたガスに原料ガスを添加し、これを冷却する工程と、前記冷却されたガスに一次ハイドレートを添加し、これを前記破砕機に供給する工程とを一連の連続処理工程で構成したことを特徴とするガスハイドレートの製造方法。
  3. ハイドレートを形成する原料ガスと水分量の多い一次ハイドレートとを反応させ、このハイドレートの含有ガス量を増加して二次ハイドレートを生成するための管状の反応器と、前記反応器より排出された二次ハイドレートとガスとを分離する捕集装置と、分離されたガスを冷却するガス冷却器と、前記反応器に供給される一次ハイドレートを解砕する解砕機を前記機器類の順序で配管で接続して閉ループ状に形成し、更に、一次ハイドレートを供給する装置を前記解砕機に接続したことを特徴とするガスハイドレートの製造装置。
  4. ハイドレートを形成する原料ガスと水分量の多い一次ハイドレートとを反応させ、このハイドレートが含有ガス量を増加して二次ハイドレートを生成するための管状の反応器と、前記反応器より排出された二次ハイドレートとガスとを分離する捕集装置と、分離されたガスを冷却するガス冷却器と、前記反応器に供給される一次ハイドレートを解砕する解砕機を、前記機器類の順序で配管で接続して閉ループ状に形成し、他の工程で得られた一次ハイドレートを供給する装置を前記解砕機に接続し、更に、前記捕集装置で分離された二次ハイドレートを冷却する冷却器と、ガスの圧力を減圧する脱圧装置と、二次ハイドレートをペレット状に形成するペレット製造装置とを接続したことを特徴とする請求項3記載のガスハイドレートの製造装置。
  5. 一次ハイドレートを解砕する解砕機と、前記解砕機で解砕された一次ハイドレートと原料ガスとを反応させ、この一次ハイドレートの含有ガス量を増加するための管状の反応器を複数本直列に接続する共に最終の反応器と前記解砕機の供給側を連結して前記解砕機と反応器とからなる小処理管路と、前記複数の反応器の一つよりハイドレートを取り出して捕集装置に供給する管路と、前記捕集装置で分離されたガスの配管に設置されたガス冷却器と、前記解砕機を含む大処理管路とからなる大小の二重管路に形成したことを特徴とするガスハイドレートの製造装置。
  6. 一次ハイドレートの供給装置と解砕機と管状の反応器と捕集装置と循環ガスを加圧するガスブロアとガス冷却器を含んで直列に接続した主処理管路と、複数の管状の反応器とバルブとバイパス管とを網目状に形成するための副管路とからなり、前記副管路の接続を変えることによって、前記管状の反応器の長さを変更可能に構成したことを特徴とするガスハイドレートの製造装置。
  7. 前記反応器は冷却ジャケットを有することを特徴とする請求項3〜6記載のガスハイドレートの製造装置。
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