JP2005263101A - 二輪車用のタイヤとリムの組立体およびそれに用いる緩衝体 - Google Patents

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Abstract

【課題】通常の走行時においては軟質感があり、乗り心地性に優れるとともに、オフロード走行などの場合に生じる大変形の場合にもチューブの噛み込みを無くす等、耐久性を高めうる二輪車用のタイヤとリムの組立体およびそれに用いる緩衝体を提供する。
【解決手段】緩衝体6を具えた二輪車用のタイヤとリムの組立体1であって、前記緩衝体6は、リム側が開口し前記チューブ4を収納する凹部7を具えるとともに、チューブに内圧を充填した標準状態において、タイヤ軸を含む断面において、正規内圧を充填し膨張したチューブの半径方向外方部と、センター部6A、及び該センター部から前記チューブがリムに着座する着座部までビード側に一対のサイド部6Bとを有し、かつセンター部は、発泡倍率が400〜1500%の独立気泡を有する発泡体を用い、サイド部は、非発泡体又はセンター部に比して発泡倍率が1/3以下の発泡体からなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、通常の走行時においては軟質感があり、乗り心地性に優れるとともに、オフロード走行などの場合に生じる大変形の場合にもチューブの噛み込みを無くす等、耐久性を高めうる二輪車用のタイヤとリムの組立体およびそれに用いる緩衝体に関する。
不整地を走行するいわゆるオフロード走行用の自動二輪車、特にレース用自動二輪車用タイヤにあっては、走行路面の状態、発生荷重、衝撃等の走行条件が苛酷でありかつタイヤ変形が大であることにより、チューブへの伝達を緩和しタイヤパンクを防止するべく、図4に例示するように、タイヤaと、リムbとの組立体のタイヤ内腔cの内部に、自由状態を図5に例示するスポンジからなる緩衝体dを、チューブeの外周面との間に介在させている。
しかし、かかる緩衝体dを装着している自動二輪車用タイヤであっても、この緩衝体dとして発泡倍率が400〜1500%程度の比較的軟質なものを用いているため、かかる緩衝体dが存在しても例えばジャンプ後の着地時に生じるタイヤの変形、リム滑り、リムでの倒れ、浮き上がり等に際してのチューブの変形、移動による、該チューブの噛み込みが生じ、又タイヤの内面がリムに当たるリム打ち、底打ち等によりその間でチューブが強く挟持されて損傷を生じることとなる。なお、硬質の緩衝体を用いて全体の剛性を高めることは、正常走行時、通常走行時におけるタイヤの縦剛さを増すこととなり、タイヤを硬くして乗心地、操縦安定性を妨げる。
他方、緩衝体を具える二輪車用のタイヤとリムの組立体としては、緩衝体を、チューブ側の硬質層と、その外側の軟質層の各スポンジにより形成することが提案され(例えば特許文献1)、又緩衝体を、リムウエルに沿う基部にタイヤ肩部までのびる両翼部を設けた断面U字状とすることが特許文献2により提案されている。
特許第2889312号公報 特開平5−319009号公報
しかしながら、特許文献1は、タイヤ軸方向の全長さに亘ってチューブ側の硬質層とタイヤ側の軟質層との2層体とするものであるため、通常走行時と、大荷重が作用する非通常走行時におけるトレッド面の剛性には差異はなく、チューブの保護機能自体は十分には高めるとはいえず、又特許文献2のものも、翼部は両側のサイド部を保護でき、前記課題を改善しうるとはいえ、緩衝体の全体が一体な同質のスポンジであり、しかもトレッド部内面ではチューブが直接接するため、特に悪路走行用タイヤとしてはチューブの保護機能が十分とはいえず、又タイヤの変形に伴う、剛性変化も線形となりがちであり、大きな衝撃変形にも耐えるという前記課題を十分な解決を意図してはいない。
本発明は、クラウン部の半径方向内方のセンター部にスポンジを、その両側のサイド部に非発泡体又はセンター部に比して発泡倍率が小なスポンジを用いることを基本として、走行中は柔らかく、大変形時には剛性を増し、撓みに非線形特性の付与を可能としうる二輪車用タイヤとリムの組立体、及びそれに用いる緩衝体の提供を課題としている。
本件請求項1に係る発明は、タイヤ、このタイヤをリム組みするリム、リム組みされたリムとタイヤとが囲むタイヤ内腔内に配されかつ加圧により膨張するチューブ、およびこのチューブの膨張により前記タイヤ内腔の内腔面に密着する緩衝体を具えた二輪車用のタイヤとリムの組立体であって、
前記緩衝体は、リム側が開口し前記チューブを収納する凹部を具えるとともに、該緩衝体は、チューブに内圧を充填した標準状態において、
該緩衝体は、タイヤ軸を含む断面において、正規内圧を充填し膨張したチューブの半径方向外方部と、前記タイヤ内腔面の、前記タイヤのクラウン部の半径方向内方に位置する領域との間に配されるセンター部、及び該センター部から前記チューブがリムに着座する着座部までビード側にかつ前記タイヤ内腔面とチューブの側部との間を通ってのびる一対のサイド部とを有し、
かつセンター部は、発泡倍率が400〜1500%の独立気泡を有する発泡体を用い、サイド部は、非発泡体又はセンター部に比して発泡倍率が0より大乃至1/3以下の発泡体からなることを特徴とする二輪車用のタイヤとリムの組立体である。
又請求項2に係る発明は、前記緩衝体が、自由状態におけるセンター部の、JISK6253に規定されたデュロメータE硬さに基づく硬度Hcと、サイド部の硬度Hsとの硬度比(Hc/Hs)を0.50〜0.95としたことを特徴とする。
さらに請求項3に係る発明は、リム組みされたリムとタイヤとが囲むタイヤ内腔内に配されかつチューブの加圧によりタイヤ内腔の内腔面に密着する、二輪車用のタイヤとリムの組立体に用いる緩衝体であって、リム側が開口し前記チューブを収納する凹部を具えるとともに、チューブに内圧を充填した標準状態のタイヤ軸を含む断面において、チューブの半径方向外方部と、前記タイヤ内腔面の、前記タイヤのクラウン部の半径方向内方に位置する領域との間に配されるセンター部、及び該センター部から前記チューブがリムに着座する着座部までビード側にかつ前記タイヤ内腔面とチューブの側部との間を通ってのびる一対のサイド部とを有し、
かつセンター部は、発泡倍率が400〜1500%の独立気泡を有する発泡体を用い、サイド部は、非発泡体又はセンター部に比して発泡倍率が1/3以下の発泡体からなることを特徴とする二輪車用のタイヤとリムの組立体用の緩衝体である。
請求項4に係る発明は、前記センター部が、自由状態において、JISK6253に規定されたデュロメータE硬さに基づく硬度Hcと、サイド部の硬度Hsとの硬度比(Hc/Hs)を0.50〜0.95としたこと、請求項5に係る発明は、自由状態における、サイド部の体積Vsと、緩衝体全体の体積(Vc+Vs)との体積比(Vs/(Vc+Vs))が0.05〜0.95であることを特徴としている。
請求項1、3に係る発明の二輪車用のタイヤとリムの組立体(以下、単に組立体ということがある)、及びそれに用いる緩衝体においては、緩衝体が、クラウン部の半径方向内方のセンター部にスポンジを、その両側のサイド部に非発泡体又はセンター部に比して発泡倍率が小なスポンジを用いているため、図3の折れ線AのA1に示すように、例えば縦変形の当初は発泡倍率が大きいセンター部が荷重を負担するため、バネ剛さが小であって可撓性に優れ乗心地を損なわず、他方、変形の増加とともに、非発泡体乃至は発泡倍率が小なスポンジからなり剛さが大きいサイド部を変形させることとなるため、縦弾性率が大きい、折れ線AのA2に沿って変形する。
このように、比較的柔らかいスポンジをセンター部として使用しうるため、通常の走行中の縦弾性率は小、それに比して、大変形時には剛性の大きいサイド部が機能し、縦弾性率で大幅に増すことにより、非線形の撓み特性とする。従って、大変形に際しても、緩衝体が荷重を担持して、タイヤ内面がリムと当たるリム打ちを防ぐことがででき、チューブの噛み込みがなく、耐久性を向上しうるとともに、通常走行時の乗心地を高めうる組立体、緩衝体となる。しかも緩衝体はチューブを覆って配されるため、オフロード走行、モトクロスレースなどにおける過酷な走行条件においてパンクを有効に防止できる。
又請求項2,4のように、硬度比を設定することにより、組立体、緩衝体において、前記リム打ち防止をなしうる縦剛性の撓みによる変化を非線形とするのに役立ち、又請求項5の構成を採用することにより、緩衝体について前記した効果を明瞭としうる。
以下、本発明の実施の一形態を、図示例とともに説明する。図1に示すように、二輪車用のタイヤとリムの組立体1は、タイヤT、このタイヤTをリム組みするリムR、前記リム組みされたリムRとタイヤTとで囲まれたタイヤ内腔3に配され加圧により膨張するチューブ4、およびこのチューブ4の膨張とともに該チューブ4の外周面4Sと、前記タイヤ内腔3の内腔面3Sとに密着する緩衝体6により構成される。ここで図1は前記リムRとして、正規リムを用いるとともに、チューブ4内に正規内圧を充填した正規状態での断面図を示している。ここで、自動二輪車用の正規リムとは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであって、例えばJATMAであれば標準リム、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば "Measuring Rim"であって、通常1.60インチ(40.64mm)〜3.25インチ(82.55mm)の巾を有する。さらに「正規内圧」とは、タイヤ内周面に規格が規定する最大内圧を付与する値をいう。
前記タイヤTは、トレッド縁Eをタイヤ最大巾とし、トレッド面を円弧状とした二輪車用のタイヤであり、トレッド部10からその両側のサイドウォール部11を経てビード部13のビードコア15で折り返すカーカスプライを用いたカーカス16、その他の図示しないトレッド構成部材が適宜用いられる。又前記トレッド部10には、複数個の大型のブロックBを区画形成した不整地走行用のブロックパターンを設けている。
前記リムRは、前記タイヤTのビード部13の半径方向内方端に形成されるビード底面が夫々着座する一対のビードシート部Ra、Raと、ビード部13のタイヤ軸方向外面を支持しかつ上端に外向きの湾曲部を有するフランジRb,Rbとを含むタイヤ受部R1、R1を、半径方向内方に凹むリムウエル部R2により接続したリング状の主部を具える。この主部に前記タイヤTをリム組みすることにより、リムRとタイヤTとで囲まれた前記タイヤ内腔3を形成する。該タイヤ内腔3には、タイヤTのタイヤ内表面Ts、リムRのリム外表面Rsが臨み、これらのタイヤ内表面Ts、リム外表面Rsが前記内腔面3Sを構成する。
前記チューブ4は、前記緩衝体6のリムR側が開口する凹部7に収納され、該チューブ4に内圧が充填されると、チューブ4の外周面4Sが緩衝体6を押し広げ、前記緩衝体6を前記内腔面3Sに密着させ、タイヤTを通常走行状態へと膨張させる。このようなチューブ4に正規内圧を充填したタイヤとリムの組立体1においては、図1に示すタイヤ軸を含む断面において、前記緩衝体6は、膨張したチューブ4の半径方向の外方部4aと、前記内腔面3Sの、前記タイヤTのクラウン部の、本形態ではしかもその中央範囲の半径方向内方のセンタ内領域3Saとの間に配されるセンター部6A、及びその両側のサイド部6Bとからなる。このサイド部6Bは、前記センター部6Aから前記チューブ4がリムRの前記リムウエル部R2で着座する内方部4bまで前記内腔面3Sとチューブ4の側部4cとの間を通ってのびる。即ち、サイド部6Bは、前記チューブ4がリムRに着座する前記リムウエル部R2のタイヤ軸方向外縁に至る。
前記センタ内領域3Saは、そのタイヤ軸方向の巾W3Saを、タイヤトレッド縁E,E間のタイヤ軸方向のトレッド幅WTの1/6倍〜1/2倍程度の領域であり、直進時において主として接地する領域をいう。なお前記センター部6Aは、半径方向内方に向かって徐々に、前記チューブ4の外方部4aまで拡巾し、これにより安定性を保つ。このため、前記外方部4aのタイヤ軸方向の巾W4aは、前記センタ内領域3Saよりも大、かつその1.5倍よりも小とする。又外方部4aのビードベースラインからの高さH4aは、タイヤ赤道を通る内腔面3Sと、ビードベースラインLとの間のタイヤ内面高さH3Sの30〜80%程度、好ましくは40〜60%適度とする。又センター部6Aの半径方向高さH6Aをタイヤ内面高さH3Sの20〜70%程度、好ましくは40〜60%程度とする。
センター内領域3Saをこのように設定することにより、内腔面3Sに密着する面積の割合を規定することができ、過小であることによるオンロード走行での乗り心地を損なうこと、前記密着面積の割合が過大となってオフロード走行での路面追従性、耐衝撃、リム噛み性が損なわれるのを防止する。
かかる前記緩衝体6は、自由状態での緩衝体(以下必要により自由緩衝体6Fという)を図2に示すように、本形態では、タイヤ軸を含む断面が円形状をなすリング状の基体6oからなり、かつ基体6oには、タイヤ軸に向く内周面に、チューブ4挿入用の小開口7iが通じ、チューブ4を収納しうる、自由状態にて断面切欠き円形をなして周方向にのびる凹部(以下自由凹部7Fという)を設ける。なお自由凹部7Fは、組立体1においてチューブ4とともに膨張して変形し図1の凹部7を形成する。なお自由凹部7Fの内径D7Fは、自由緩衝体6Fの外径d6Fの15〜40%程度、好ましくは20〜35%に設定し、チューブ4膨張時の緩衝体6の圧縮程度を良好とする。
又基体6oは、その中心o6と前記凹部7の中心o7とを結ぶ中心線xに対して線対称に形成され、かつ前記自由凹部7Fと、前記センター部6Aを形成するための自由センター部6AFと、その両側に設けられ前記サイド部6Bを形成するための自由サイド部6BFとを具える。又自由センター部6AFと、その両側に設けられの自由サイド部6BFとは接着、焼き付け等により一体化している。又適宜、嵌め合わせ手段を設けて結合、接続することもできる。
前記自由センター部6AFは、図2における上辺6AF1(トレッドに向く辺)が基体6oの外周面に、下辺6AF2が前記自由凹部7Fで露出するとともに、両側辺6AF3,6AF3は、側方へ突出する円弧状に形成されている。又自由サイド部6BFは、外側辺6BF1が前記基体6oの外表面により、上内側辺6BF2が前記側辺6AF3,6AF3に隣り合い、下内側辺6BF3が前記自由凹部7Fで露出している。
なお、自由緩衝体6Fの外径d6Fは、前記タイヤ内面高さH3Sの0.8〜1.3倍程度とし、かつ前記自由センター部6AFの前記上辺6AF1のタイヤ軸方向巾W6AF1は、組立かつ内圧充填後の前記センタ内領域3Saのタイヤ軸方向の巾W3Saの0.8〜1.25倍程度とし、チューブ4の膨張に伴う急激な変化、変化による滑りなどを避けて耐久性を向上する。
前記自由センター部6AFは、発泡倍率が例えば400〜1500%の独立気泡を有した発泡体が用いられ、比較的低弾性に形成される。なお独立気泡を介在するスポンジ材からなり、天然ゴム、SBR、BR又はブチルゴム等、好ましくはブチルゴム、ブチル系ゴムにカーボンブラック、各種添加剤、補強剤、発泡剤などを配合して補強し発泡させたスポンジ材を用いうる。そのためオンロード走行時に生じる比較的小さな荷重に対して大きなたわみを生じ、柔らかなクッション性を備えた上質な乗り心地が得られる。前記発泡倍率が400%未満では前記オンロード走行中の荷重に対するたわみが不足してクッション性が低下し、1500%を越えると柔らかくなりすぎてセンター部9での弾性力が不足する。下限についてより好ましくは600%以上が良い。上限についてより好ましくは1300%以下が良い。
前記自由サイド部6BFは、センター部6Aと同様な材質のゴム材が採用できるが、非発泡体又は発泡倍率が前記センター部6Aに比べて1/3以下の低倍率の範囲で発泡させた低発泡倍率の発泡体を用いて形成される。なお前記発泡倍率がセンター部6Aに比べて1/3を越えると、サイド部6Bの剛性が不足変形を大としてリム打ちを防止するのが困難となる。なお上限についてより好ましくは1/4以下が良い。しかも緩衝体6はチューブ4を覆って配されるため、オフロード走行、モトクロスレースなどにおける過酷な走行条件においてパンクを有効に防止できる。
さらに、前記自由センター部6AFの硬度Hcと、自由サイド部6Bの硬度Hsとの硬度比(Hc/Hs)を0.50〜0.95とすることが好ましい。なお前記硬度はJISK6253に規定されたデュロメータE硬さを用いて測定する。前記硬度比により、センター部9の弾性率と、サイド部10の弾性率との割合を規定することができ、0.50未満ではセンター部6A、サイド部6B及びチューブ4をタイヤに装着した状態におけるコーナリング性能に影響を与え、ハンドリングが重くなり、0.95を越えると、センター部6A、サイド部6B集合体の強度が高くなり、吸収性/乗心地が悪化する(硬くなる)。なお前記硬度は下限についてより好ましくは0.60以上が良い。上限についてより好ましくは0.8以下が良い。
また前記自由センター部6AFの容積Vcと、自由サイド部6Bの容積Vsとの体積比(Vs/(Vc+Vs))を0.05〜0.95とする。0.50未満では直進安定性と耐パンク性が低下し、0.95を越えると、吸収性/乗心地が悪化する(硬くなる)前記体積比(V6BF/(V6AF+V6BF))は、より好ましくは0.4〜0.7が良い。
また前記自由センター部6AFの平均断面巾Wm6AF(前記自由センター部6AFの断面積Scを、自由緩衝体6Aの外径d6Aで除した値(Sc/d6F))を、前記外径d6Fで除した値((Sc/d6F)/d6F)を0.10〜0.95であることことが好ましい。前記最大断面巾比は、0.10未満では吸収性/乗心地が悪化し、0.95を越えると、直進安定性が低下する。
このように、緩衝体6は前記構成を具えることにより、サイド部6Bは高弾性を具え、図3の折れ線Aに示すように、撓み初期ではセンター部6Aが変形する低弾性域A1に、前記サイド部6Bが撓み始める高弾性域A2に達すると、弾性率が著増する。このように、撓み特性が非線形となる。そのため、オフロード走行、モトクロスレースなどにおいて、例えば跳躍後の着地時などにおいて、図3に例示するある撓みfaが生じるときにも、前記緩衝体6を用いることにより、それを上廻る耐圧縮剛性を発揮させ、耐リム打ち性を改善し、底打ちを防いで、タイヤの耐久性を向上しうる。これに対して、緩衝体を有しないタイヤを示す線図B、図4に例示した従来の緩衝体の曲線Cのものでは、前記撓みfa以上に撓み量が大であることにより、トレッド部のリム打ち、底打ちが生じ、又チューブ挟みを生じて耐久性を低下させ、かつ衝撃を与えて操縦を不安定にする。
前記緩衝体6は、自由状態における寸法について、その発泡倍率、硬度等を勘案しつつ、タイヤとリムの組立体として組み込んだ場合において、図1、図3に関して記載した形状、性能の二輪車用のタイヤとリムの組立体、及びそれに用いる緩衝体を得ることができる。
表1に示すように、センター部6A、サイド部6Bの発泡倍率を変化したとした緩衝体6を用いた二輪車用のタイヤとリムの組立体の実施例を作成した。又図4の1つの緩衝体を用いるもの、緩衝体を用いないものを比較例品としてテストした結果を表1に示している。又表1の荷重を付加したときのバネ定数をN/mmで示している。これにより実施例は、軽荷重域、中荷重においてはバネ定数が比較的小である一方、高荷重域でバネ定数が大となる非線形を呈するとともに、高荷重域においては荷重−たわみ間に比較的高い直線性を有することが解った。
また、前記実施例、比較例1、2を装着した二輪車で路面走行テストを行い、乗り心地に関する評価試験を実施した結果を表1に示す。比較例1は、リニアリティーが無くて路面追従性に難があり、また比較例2では大荷重での底付き感が認められた。しかし実施例においては、底付きが無く乗り心地、操縦安定性に優れていく。
Figure 2005263101
本発明の二輪車用のタイヤとリムの組立体、及びそれに用いる緩衝体の実施の一形態を例示する断面図である。 自由状態の緩衝体の実施の一形態を例示する断面図である。 二輪車用のタイヤとリムの組立体の荷重−たわみの測定値を示すグラフである。 従来の組立体を例示する断面図である。 その緩衝体を例示する断面図である。
符号の説明
1 二輪車用のタイヤとリムの組立体
T タイヤ
R リム
3 タイヤ内腔
3S 内腔面
4 チューブ
6 緩衝体
6A センター部
6B サイド部
7 凹部
9 センター部
10 サイド部
11 環体
12 内腔面

Claims (5)

  1. タイヤ、このタイヤをリム組みするリム、リム組みされたリムとタイヤとが囲むタイヤ内腔内に配されかつ加圧により膨張するチューブ、およびこのチューブの膨張により前記タイヤ内腔の内腔面に密着する緩衝体を具えた二輪車用のタイヤとリムの組立体であって、
    前記緩衝体は、リム側が開口し前記チューブを収納する凹部を具えるとともに、該緩衝体は、チューブに内圧を充填した標準状態において、
    該緩衝体は、タイヤ軸を含む断面において、正規内圧を充填し膨張したチューブの半径方向外方部と、前記タイヤ内腔面の、前記タイヤのクラウン部の半径方向内方に位置する領域との間に配されるセンター部、及び該センター部から前記チューブがリムに着座する着座部までビード側に前記内腔面とチューブの側部との間を通ってのびる一対のサイド部とを有し、
    かつセンター部は、発泡倍率が400〜1500%の独立気泡を有する発泡体を用い、サイド部は、非発泡体又はセンター部に比して発泡倍率が1/3以下の発泡体からなることを特徴とする二輪車用のタイヤとリムの組立体。
  2. 前記緩衝体は、自由状態におけるセンター部の、JISK6253に規定されたデュロメータE硬さに基づく硬度Hcと、サイド部の硬度Hsとの硬度比(Hc/Hs)を0.50〜0.95としたことを特徴とする請求項1記載の二輪車用のタイヤとリムの組立体。
  3. リム組みされたリムとタイヤとが囲むタイヤ内腔内に配されかつチューブの加圧によりタイヤ内腔の内腔面に密着する、二輪車用のタイヤとリムの組立体に用いる緩衝体であって、 リム側が開口し前記チューブを収納する凹部を具えるとともに、チューブに内圧を充填した標準状態のタイヤ軸を含む断面において、チューブの半径方向外方部と、前記タイヤ内腔面の、前記タイヤのクラウン部の半径方向内方に位置する領域との間に配されるセンター部、及び該センター部から前記チューブがリムに着座する着座部までビード側にかつ前記タイヤ内腔面とチューブの側部との間を通ってのび前記チューブの半径方向内方縁に至る一対のサイド部とを有し、
    かつセンター部は、発泡倍率が400〜1500%の独立気泡を有する発泡体を用い、サイド部は、非発泡体又はセンター部に比して発泡倍率が0より大乃至1/3以下の発泡体からなることを特徴とする二輪車用のタイヤとリムの組立体用の緩衝体。
  4. 前記センター部は、自由状態において、JIS K 6253に規定されたデュロメータE硬さに基づく硬度Hcと、サイド部の硬度Hsとの硬度比(Hc/Hs)を0.50〜0.95としたことを特徴とする請求項3記載の二輪車用のタイヤとリムの組立体用の緩衝体。
  5. 自由状態における、サイド部の体積Vsと、緩衝体全体の体積(Vc+Vs)との体積比(Vs/(Vc+Vs))が0.05〜0.95であることを特徴とする請求項3又は4記載の二輪車用のタイヤとリムの組立体用の緩衝体。
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