JP2005257842A - 用紙後処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 用紙を一時的に待機させる用紙待機手段を設け、生産性を向上させた用紙後処理装置において、ジャムが発生した用紙を除去するスペースを確保するために、装置が大型化するのを回避することが可能な用紙後処理装置を提供することを課題とする。
【解決手段】 待機手段の位置で用紙の紙詰まりが発生した場合、前記紙詰まりが発生した用紙を除去するために開放された待機手段と干渉しない退避位置に、綴じ処理手段を移動させる移動手段を備えるように構成して課題を解決する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、電子写真方式を適用した複写機、プリンタ、ファクシミリあるいはこれらの複合機等の画像形成装置によって画像が形成された用紙に対して、所定の後処理を施す用紙後処理装置に関するものである。
特許第3401937号公報
従来、この種の電子写真方式を適用した複写機やプリンタ等の画像形成装置によって画像が形成された用紙に対して、所定の後処理を施す用紙後処理装置としては、種々の機能を備えたものが提案されており、実際に製品化されてきている。かかる用紙後処理装置としては、画像が形成された用紙の一端部又は角部を、複数箇所又は一箇所で綴じる綴じ処理などを行う機能を備えたものがある。
このような用紙後処理装置に関連する技術としては、例えば、特許第3401937号公報等に開示されたものがある。上記特許第3401937号公報に係るシート処理装置のうち、請求項1に記載されたシート処理装置は、複数のシートを揃えて収容するコンパイルトレイと、このコンパイルトレイに排出されたシートの排出方向の後端の位置決めを行うシート後端位置決め部材と、前記コンパイルトレイに排出されたシ−トの幅方向の一側の位置決めを行うシート側縁位置決め部材と、前記コンパイルトレイに排出されたシートを前記シート後端位置決め部材およびシート側縁位置決め部材に当接させるシート揃え手段と、前記コンパイルトレイで揃えられた複数のシートから構成されるシート束に対して後処理作業を行う後処理装置と、後処理されたシート束をスタックトレイに排出するシート束排出手段とを備えたシート処理装置において、(Y01)前記コンパイルトレイにシートを搬入するシート搬入路、このシート搬入路の終端に配置されて前記コンパイルトレイにシートを排出する搬入路終端ローラ、および前記シート搬入路の上流側に配置されて前記搬入路終端ローラにシートを搬送するシート搬入ローラを有するシート搬入手段、(Y02)前記シート搬入路には、前記コンパイルトレイに次に排出する予定の第1待機シートを、その後端が前記シート搬入ローラを通過し且つその先端が前記搬入路終端ローラを通過した状態で、前記後端部を収容するシート待機路が設けられたこと、(Y03) 前記シート待機路は、前記シート搬入ローラの下側に配置され、前記シート搬入ローラを通過後下側に移動するシート後端を収容可能に構成されたことの要件を満たすことを特徴とするものである。
また、上記特許第3401937号公報に係るシート処理装置のうち、請求項2に記載されたシート処理装置は、複数のシートを揃えて収容するコンパイルトレイと、このコンパイルトレイに排出されたシートの排出方向の後端の位置決めを行うシート後端位置決め部材と、前記コンパイルトレイに排出されたシ−トの幅方向の一側の位置決めを行うシート側縁位置決め部材と、前記コンパイルトレイに排出されたシートを前記シート後端位置決め部材およびシート側縁位置決め部材に当接させるシート揃え手段と、前記コンパイルトレイで揃えられた複数のシートから構成されるシート束に対して後処理作業を行う後処理装置と、後処理されたシート束をスタックトレイに排出するシート束排出手段とを備えたシート処理装置において、(Y04)前記コンパイルトレイにシートを搬入するシート搬入路、このシート搬入路の終端に配置されて前記コンパイルトレイにシートを排出する搬入路終端ローラ、および前記シート搬入路の上流側に配置されて前記搬入路終端ローラにシートを搬送するシート搬入ローラを有するシート搬入手段、(Y05)前記シート搬入路の途中の分岐用接続部とそれより上流側の合流用接続部において接続されるとともに湾曲方向が一定の環状通路により構成され、前記コンパイルトレイに次に排出する予定の第1待機シートの後端を収容するシート待機路、(Y06)前記分岐用接続部に配置されて、シート搬入路を搬送されるシートの搬送先を、前記搬入路終端ローラまたはシート待機路のいずれかに選択的に切り換える切換ゲートの要件を備えたことを特徴とするものである。
この特許第3401937号公報に係るシート処理装置の場合には、その請求項1に記載されているように、シート搬入路に、コンパイルトレイに次に排出する予定の第1待機シートを、その後端がシート搬入ローラを通過し且つその先端が搬入路終端ローラを通過した状態で、後端部を収容するシート待機路が設けられ、当該シート待機路は、シート搬入ローラの下側に配置され、シート搬入ローラを通過後下側に移動するシート後端を収容可能に構成されたものであり、ステープラー等の後処理手段によって、画像が形成された用紙の一端部又は角部を、複数箇所又は一箇所で綴じる綴じ処理などを行う際に、第1待機シートをシート待機路に待機させることによって、シートの搬入を停止させずに、つまり生産性を高めた状態で、後処理を行うことが可能となっている。
また、上記特許第3401937号公報に係るシート処理装置の場合には、その請求項2に記載された発明においても同様に、シート搬入路の途中の分岐用接続部とそれより上流側の合流用接続部において接続されるとともに湾曲方向が一定の環状通路により構成され、前記コンパイルトレイに次に排出する予定の第1待機シートの後端を収容するシート待機路と、前記分岐用接続部に配置されて、シート搬入路を搬送されるシートの搬送先を、搬入路終端ローラまたはシート待機路のいずれかに選択的に切り換える切換ゲートとを備えるように構成されているので、シートの搬入を停止させずに、つまり生産性を高めた状態で、後処理を行うことが可能となっている。
しかしながら、上記従来技術の場合には、次のような問題点を有している。すなわち、上記特許第3401937号公報に係るシート処理装置の場合には、後処理装置の生産性を高める手段として、後処理装置内に用紙を滞留させるシート待機路を設け、コンパイルトレイに次に排出する予定の第1待機シートを、シート待機路に収容することで、ステープラー等の後処理手段による後処理時間を確保しながら生産性を高めるように構成されている。その際、上記ステープラー等の後処理手段によって、複数箇所を綴じることが可能な用紙後処理装置の場合、多くの用紙後処理装置は、ステープラーを装置本体の奥行き方向に沿って移動させ、用紙の一端縁に沿った複数箇所に対して、綴じ処理を行うように構成されている。そのため、上記の如く構成される用紙後処理装置の場合には、シート待機路においてジャムが発生した用紙を除去可能とするため、当該シート待機路を構成する部材と、前記ステープラーとが互いに干渉するのを回避しなければならず、シート待機路に広いジャムクリアスペースを設ける必要があり、用紙後処理装置が大型化するという問題点を有していた。
そこで、この発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、用紙を一時的に待機させる用紙待機手段を設け、生産性を向上させた用紙後処理装置において、ジャムが発生した用紙を除去するスペースを確保するために、装置が大型化するのを回避することが可能な用紙後処理装置を提供することにある。
上記の課題を解決するため、請求項1に記載された発明は、装置本体内に搬入された複数枚の用紙を整列トレイ上に載置させた状態で、当該整列トレイ上に載置された複数枚の用紙の少なくとも一端縁に沿って綴じ処理を行う綴じ処理手段と、前記装置本体内に搬入された用紙を前記整列トレイまで搬送する手前側の位置で、一旦待機させる待機手段とを備え、前記綴じ処理手段で複数枚の用紙に綴じ処理を行う間に、次に搬送されてくる用紙を待機手段によって一旦待機させるように構成した用紙後処理装置において、
前記待機手段の位置で用紙の紙詰まりが発生した場合、前記紙詰まりが発生した用紙を除去するために開放された待機手段と干渉しない退避位置に、前記綴じ処理手段を移動させる移動手段を備えたことを特徴とする用紙後処理装置である。
また、請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された用紙後処理装置において、前記退避位置を、前記綴じ処理手段が装置本体の奥側の端部に移動した位置に設定したことを特徴とする用紙後処理装置である。
この発明によれば、用紙を一時的に待機させる用紙待機手段を設け、生産性を向上させた用紙後処理装置において、ジャムが発生した用紙を除去するスペースを確保するために、装置が大型化するのを回避することが可能な用紙後処理装置を提供することができる。
以下に、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
実施の形態1
図2はこの発明の実施の形態1に係る用紙後処理装置を画像形成装置と組み合わせた状態を示すものである。
この用紙後処理装置1は、図2に示すように、複写機やプリンタ等の画像形成装置2によって画像が形成された用紙に対して、穿孔処理や綴じ処理、あるいは中綴じ折り処理 (ブックレット処理)などの後処理を施すように構成されている。
また、上記用紙後処理装置1には、画像形成装置2によって画像が形成された用紙に対して、表紙やカラー画像が形成された用紙など、所望の用紙を所定のタイミングで適宜供給するインターポーザー3を備えたインターフェイスモジュール4が組み合わされている。更に、上記用紙後処理装置1には、必要に応じて、前記インターフェイスモジュール4を通過した用紙に対して、所望のZ折やC折り等の折り処理を施す図示しない折り処理装置なども組み合わせ可能となっている。
そして、上記用紙後処理装置1では、画像形成装置2によって画像が形成された用紙に対して、パンチユニットによって穿孔処理を施したり、ステープラーによって綴じ処理を施して、用紙束や小冊子を作成したり、オフセットするスタックトレイ(排出トレイ)によって複数枚の用紙を、1セット毎にオフセットさせて(ずらして)排出することが可能となっている。
上記インターフェイスモジュール4には、図2に示すように、その左側面の上部と下方とに導入口5、6が設けられており、これらの導入口5、6からは、画像形成装置2によって画像が形成された用紙42が導入されるようになっている。また、上記上部の導入口5の内部には、水平に配置された用紙搬送路7が設けられているとともに、当該用紙搬送路7の出口側には、用紙を排出口8から排出するための搬送ロール9が配設されている。一方、下方の導入口6の内部には、斜め上方へ湾曲した状態で延びた用紙搬送路10が設けられているとともに、当該用紙搬送路10には、用紙42を搬入する搬入ロール11が配設されている。この用紙搬送路10は、搬送ロール9の手前側で水平に配置された用紙搬送路7と合流している。
さらに、上記インターフェイスモジュール4の上部には、画像形成装置2によって画像が形成された用紙42に対して、表紙やカラー画像が形成された用紙など、所望の用紙を適宜供給するインターポーザー3が載置されている。このインターポーザー3は、用紙を載置する給紙トレイ12と、当該給紙トレイ12上に載置された用紙を1枚ずつ分離した状態で給紙するナジャーロール13・フィードロール14・リタードロール15と、給紙された用紙をインターフェイスモジュール4へ排出する出口ロール16とを備えている。また、上記インターフェイスモジュール4の内部には、インターポーザー3から導入された用紙を、排出口8へと搬送する搬送ロール17を備えた用紙搬送路18が設けられている。この用紙搬送路18も、搬送ロール9の手前側で水平に配置された用紙搬送路7と合流している。
図2は、上記用紙後処理装置1と組み合わせて使用される画像形成装置2としてのデジタル複合機の全体構成をも示すものである。
このデジタル複合機は、原稿の画像をスキャナーで読み取り、当該スキャナーで読み取られた原稿の画像を複写するコピーモードと、パーソナルコンピュータ等のホストコンピュータなどから送られてくる画像データに基づいてプリントするプリントモードと、原稿の画像をスキャナーで読み取って送信したり、電話回線を介して送られてくる画像データをプリントしたりするFAXモードとに切替えて、各モードに基づく動作を実行することができるように構成されている。
図2において、21はデジタル複合機の本体を示すものであり、このデジタル複合機本体21の上部には、図示しない原稿を1枚ずつ分離した状態で自動的に搬送する原稿自動搬送装置(ADF)23と、当該原稿自動搬送装置23によって搬送される原稿の画像を読み取るスキャナー24が配設されている。このスキャナー24は、図2に示すように、図示しないプラテンガラス上に載置された原稿を光源26によって照明し、原稿からの反射光像を、フルレートミラー27及びハーフレートミラー28、29及び結像レンズ30からなる縮小光学系を介してCCD等からなる画像読取素子31上に走査露光して読み取るように構成されている。
また、上記デジタル複合機本体21の内部は、主としてプリンタ22として機能するように構成されているが、このプリンタ22は、プリントモードに限らず、コピーモードやファックスモード等においても、用紙に画像を形成する画像出力装置(IOT)として機能するものである。
上記スキャナー24によって読み取られた原稿の画像データは、図示しない一時記憶装置に記憶され、必要に応じてIPS(Image Processing System)32によって所定の画像処理が施された後、この画像処理が施された画像情報は、プリンタ22に送られる。
プリンタ22では、画像処理が施された画像情報に応じて、ROS(Raster Output Scanner)33によって感光体ドラム34上に画像露光が施され、静電潜像が形成される。上記ROS33は、画像情報に応じてレーザービームを出射する半導体レーザー35と、当該半導体レーザー35から出射されるレーザービームを走査するポリゴンミラー36と、当該ポリゴンミラー36によって走査されるレーザービームを、感光体ドラム34上に露光するための図示しないf−θレンズやミラー37、38等から構成されている。上記感光体ドラム34は、ROS33による画像露光に先立って、帯電ロールやスコロトロン等からなる一次帯電器39によって、所定極性の所定の電位に一様に帯電された後、上述したように、ROS33によって原稿の画像が露光され、静電潜像が形成される。上記感光体ドラム34上に形成された静電潜像は、現像装置40によって現像されてトナー像となる。このトナー像は、転写コロトロン41の帯電によって記録媒体としての記録用紙42上に転写されるとともに、当該トナー像が転写された記録用紙42は、分離コロトロン43の除電によって感光体ドラム34から分離される。上記感光体ドラム34からトナー像が転写される記録用紙42は、複写機本体21の内部に複数配設された給紙手段としての給紙トレイ44、45、46、47のいずれかより、給紙ロール50によって給紙され、搬送ロール51及びプリレジロール52を介して、レジストゲート53まで一旦搬送されて停止する。そして、上記記録用紙42は、感光体ドラム34の表面に形成されるトナー像と同期して開くレジストゲート53を通過して、当該レジストゲート53の下流側に配設されたレジストロール54によって、感光体ドラム34の表面へと搬送され、上述したように、当該感光体ドラム34の表面に形成されたトナー像が転写された後、感光体ドラム34の表面から分離される。
上記複数の給紙トレイ44、45、46、47のうち、給紙トレイ44、45は、大サイズの用紙を収容するものであり、給紙トレイ46、47は、小サイズの用紙を大量に収容する大容量トレイとなっている。
上記感光体ドラム34の表面から分離された記録用紙42は、定着装置55へと搬送され、当該定着装置55によって記録用紙42上に熱及び圧力でトナー像が定着される。このトナー像が定着された記録用紙42は、定着装置55の出口ロール56によって、通常の片面複写の場合には、そのまま排出ロール57により機外に排出される。また、両面複写の場合には、片面にトナー像が定着された記録用紙42は、そのまま排出ロール57によって機外に排出されずに、反転ゲート59によって下向きに搬送方向が変更され、3つのロールが圧接されたトリロール60及び反転ロール61によって、反転通路62へと一旦搬送される。そして、上記記録用紙42は、今度は逆転する反転ロール61及び両面ロール63によって両面用通路64へと搬送され、この両面用通路64からプリレジロール52を介して、レジストゲート53まで一旦搬送されて停止し、上述したように、当該レジストゲート53及びレジストロール54によって感光体ドラム34上のトナー像と同期して搬送され、トナー像の転写・定着工程が行われた後、排出ロール57によって機外に排出される。
なお、トナー像の転写工程が終了した後の感光体ドラム34の表面は、クリーニング装置65によって残留トナーや紙粉等が除去され、次の画像形成工程に備える。
図3は上記の如く構成されるデジタル複写機の画像形成部を拡大して示したものである。
感光体ドラム34は、帯電ロールやスコロトロンからなる一次帯電器39によって、所定極性の所定の電位に一様に帯電された後、当該感光体ドラム34の表面には、ROS33によって原稿などの画像が走査露光され、静電潜像が形成される。この感光体ドラム34上に形成された静電潜像は、現像装置40によって現像されてトナー像となり、このトナー像は、転写前帯電器66による補助帯電を受けた後、前述したように、所望の給紙トレイ44〜47から給紙・搬送される記録用紙42上に、転写コロトロン41の帯電によって転写されるとともに、当該トナー像が転写された記録用紙42は、分離コロトロン43の除電によって感光体ドラム34上から分離される。この感光体ドラム34上から分離された記録用紙42は、定着装置55へ搬送され、当該定着装置55によってトナー像が定着されて、片面複写の場合には、そのまま機外に排出され、両面複写の場合には、裏面への画像形成工程が繰り返される
なお、トナー像の転写工程が終了した後の感光体ドラム34の表面は、クリーニング装置65のクリーニングブラシ67等によって残留トナーや紙粉等が除去された後、イレーズランプ68による露光を受け、残留電荷が消去されて、次の画像形成工程に備えるようになっている。
図4はこの発明の実施の形態1に係る用紙後処理装置を示すものである。
この用紙後処理装置1には、図4に示すように、画像形成装置2で画像が形成され、インターフェイスモジュール4を通過した用紙42を導入する導入口71が、その左側面に設けられている。この導入口71の内側には、用紙後処理装置1の内部に導入された用紙42に対して、パンチ処理や端綴じ処理などを行うための第1の用紙搬送路72と、用紙後処理装置1の内部に導入された用紙に対して、中綴じや中折り等の処理を行うための第2の用紙搬送路73とが分岐した状態で設けられている。また、これら第1の用紙搬送路72と第2の用紙搬送路73の分岐位置には、用紙後処理装置1の内部に導入された用紙42を、第1の用紙搬送路72と第2の用紙搬送路73とに分岐させるブックレットゲート74が配設されている。そして、上記第1の用紙搬送路72には、用紙42を水平な用紙搬送路72に沿って搬送するための導入ロール75が設けられている。また、上記導入ロール75の下流側には、当該導入ロール75によって搬送されるとともに、この導入ロール75によって適宜逆送され、図示しない突き当て部に後端部が突き当てられて、スキューが補正された用紙42の所定位置に対して、パンチ処理を施す穿孔手段としてのパンチユニット76が配設されている。このパンチユニット76の下方には、パンチ屑を収容する少容量のダストボックス88が配設されている。さらに、上記パンチユニット76の下流側は、2つの用紙搬送路77、78に分岐されており、当該用紙搬送路77、78の分岐位置には、出力ゲート79が配設されている。上記用紙搬送路77、78のうち、上方に分岐した用紙搬送路77は、必要に応じてパンチ処理を施した用紙42や、画像が形成された用紙42をそのままトップトレイ80に排出するためのものである。一方、上記用紙搬送路77、78のうち、下方に分岐した用紙搬送路78は、用紙42を端部で綴じた後、排出するためのものである。この下方に分岐した用紙搬送路78には、ステープラー86によって端綴じ処理を施す際に、当該端綴じ処理に要する時間だけ、次に搬送されてくる用紙42を保持する待機手段としてのバッファー用のロール81が配設されている。このバッファー用のロール81は、用紙搬送路73を搬送されてくる用紙42を、外周に巻き付けた状態で一時的に保持し、次に搬送されくる用紙42と互いに先端を一致させた状態で送り出すように構成されている。なお、上記バッファー用のロール81の出口には、当該バッファー用のロール81に巻き付けた用紙42を、排出するための排出ゲート81aが設けられている。
また、上記上方に分岐した用紙搬送路77には、搬送ロール82と、トップ排出ロール83が配設されており、必要に応じて穿孔処理を施した用紙42や、画像が形成された用紙42等をそのままトップトレイ80に排出するように構成されている。
さらに、上記下方に分岐した用紙搬送路78は、用紙42に対して一端縁に沿った綴じ処理や角部に綴じ処理を施したり、複数枚の用紙42をセット毎にオフセットさせた状態で排出するためのものである。この用紙搬送路78には、上述したバッファー用のロール81と、コンパイル排出ロール84とが配設されており、当該コンパイル排出ロール84によって用紙42を順次コンパイルトレイ85上に排出するようになっている。さらに、上記コンパイルトレイ85上に整列された所定枚数の用紙42は、必要に応じて、ステープラー86によって綴じ処理が施された後、排出手段としての上下一対の排出ロール87によってオフセットする排出トレイとしてのスタックトレイ89上に排出される。上記用紙42には、図5に示すように、ステープラー86によって、種々の綴じ処理が可能となっている。
また、上記コンパイルトレイ85の基端部には、用紙42の基端部を突き当てるガイド部材90が退避可能に配設されているとともに、用紙42を整列するパドル91が回転可能に配設されている。さらに、上記コンパイルトレイ85の中間部には、用紙42を幅方向に整列するタンパー92が図面に垂直な方向に移動可能に配設されている。また、上記コンパイルトレイ85の先端部には、用紙42を整列する補助パドル93と、用紙束を案内する出没可能なシェルフ部材94が配設されている。又さらに、上記スタックトレイ89の基端部には、当該トレイ89上に排出される用紙42の基端部を押さえる押さえ部材としてのクランパー95が回動可能に配設されている。
なお、上記排出手段としての上方の排出ロール87と補助パドル93は、所定のタイミングで、下方に移動可能となっている。
また、上記パンチユニット76の上流側から分岐した用紙搬送路73には、その下方に、用紙42を整列する整列手段としての整列トレイ96上に排出するための排出ロール97が設けられているとともに、前記整列トレイ96の下端部には、用紙42の下端部を突き当てるエンドガイド98が上下方向に移動可能に設けられている。さらに、上記整列トレイ96の中間部には、中綴じ手段としての中綴じ用のステープラー99と、用紙42を整列させる図示しないタンパーを駆動するタンパー駆動部100と、整列された用紙42を中央部で2つに折る折りナイフ部101とが配設されている。そして、上記整列トレイ96上で整列された用紙42は、折りナイフ部101と2組の折りロール102によって、中央部で2つに折られた後、出口ロール103によってブックトレイ104上に排出されるように構成されている。なお、105は整列トレイ96の上下に設けられて用紙42を整列させるためのパドルを示している。
ところで、この実施の形態に係る用紙後処理装置では、装置本体内に搬入された複数枚の用紙を整列トレイ上に載置させた状態で、当該整列トレイ上に載置された複数枚の用紙の少なくとも一端縁に沿って綴じ処理を行う綴じ処理手段と、前記装置本体内に搬入された用紙を前記整列トレイまで搬送する手前側の位置で、一旦待機させる待機手段とを備え、前記綴じ処理手段で複数枚の用紙に綴じ処理を行う間に、次に搬送されてくる用紙を待機手段によって一旦待機させるように構成した用紙後処理装置において、前記待機手段の位置で用紙の紙詰まりが発生した場合、前記紙詰まりが発生した用紙を除去するために開放された待機手段と干渉しない退避位置に、前記綴じ処理手段を移動させる移動手段を備えるように構成されている。
また、この実施の形態では、前記退避位置を、前記綴じ処理手段が装置本体の奥側の端部に移動した位置に設定するように構成したものである。
すなわち、この実施の形態に係る用紙後処理装置1は、図4及び図6に示すように、第1の用紙搬送路72の先端から下方に分岐した用紙搬送路78に、ステープラー86によって端綴じ処理を施す際に、当該端綴じ処理に要する時間だけ、次に搬送されてくる用紙42を保持する待機手段としてのバッファー用のロール81が配設されている。このバッファー用のロール81は、図6に示すように、合成樹脂やゴム等からなる円板状のロール板110を複数備えており、これら複数のロール板110は、回転軸111の軸方向に沿って所定の間隔で固着されている。また、上記バッファー用ロール81の下方外周には、図7に示すように、側面略U字形状の第1のバッファーシュート112が配設されているとともに、当該バッファー用ロール81の上方外周には、側面略円弧状の第2のバッファーシュート113が配設されている。さらに、上記バッファー用ロール81の斜め右上方外周には、直線状の用紙搬送路78が配設されている。
また、上記バッファー用ロール81の斜め右上方外周には、図7に示すごとく、当該バッファー用ロール81の表面に当接するように、小径の搬送ロール114が回転自在に配設されているとともに、第1のバッファーシュート112の下端部よりやや下流側には、当該バッファー用ロール81のロール板110と軸方向に沿ってずれた位置であって、バッファー用ロール81の表面よりも内径側に突出するように、小径の搬送ロール115が回転自在に配設されている。さらに、上記第2のバッファーシュート113の下端部には、1つの小径の搬送ロール116が、バッファー用ロール81のロール板110と軸方向に沿ってずれた位置であって、バッファー用ロール81の表面よりも内径側に突出するように、他の1つの小径の搬送ロール117が、バッファー用ロール81から離間した位置に、それぞれ回転自在に配設されている。
さらに、上記バッファー用ロール81の第1のバッファーシュート112は、図8に示すように、そのリア側の端部が、ヒンジ機構118によって下方に回動自在に取り付けられており、当該バッファー用ロール81の外周で用紙42のジャムが発生した場合には、第1のバッファーシュート112のフロント側を、図7及び図8に示すように下方に回動させることによって、バッファー用ロール81の下方に、広いジャムクリアスペースSを設けるように構成されている。なお、図8中、符号119は第1のバッファーシュート112のフロント側の端部に設けられた取っ手を、符号120はバッファー用ロール81の位置で用紙42のジャムが発生したことを検知するジャムセンサーをそれぞれ示している。
また、上記コンパイルトレイ85上に整列された所定枚数の用紙42に対して、綴じ処理を施すステープラー86は、図5に示すように、用紙42の一端縁に沿った種々の位置に綴じ処理を行うことが可能なように、移動手段としての移動機構121によって用紙42の一端縁に沿って移動可能に構成されている。
この移動機構121は、図9に示すように、ステープラー86を用紙42の一端縁に沿った位置、及び当該一端縁の両角度に対応した位置に案内するガイドレール122が設けられたガイド部材123を備えており、ステープラー86は、図7乃至図9に示すように、当該ガイド部材123に沿って、斜めに傾斜した状態で水平方向に移動可能に取り付けられている。また、上記ガイド部材123には、ステープラー86のホームポジションであるフロント側の端部の位置を検知するホームポジションセンサー124と、センター位置を検知するセンターポジションセンサー125とが取り付けている。図9中、符号126は、ステープラー86を移動させるための駆動モータを示している。
また、この実施の形態では、図7に示すように、ジャムセンサー120によって、バッファー用ロール81の位置で用紙42のジャムが発生したことが検知されると、直ちに、図示しない制御手段によって移動機構121を制御し、図1及び図8に示すように、ステープラー86をバッファー用ロール81の第1のバッファーシュート112と干渉しない、ガイド部材123のリア側の端部に設けられた退避位置へと、ステープラー86を自動的に退避させるように構成されている。その結果、バッファー用ロール81に近接させてステープラー86を配置し、用紙後処理装置1の小型化を図った場合でも、用紙42のジャムが発生したときに、ステープラー86をバッファー用ロール81の第1のバッファーシュート112と干渉しない退避位置に自動的に退避させることによって、第1のバッファーシュート112の下方に広いジャムクリアスペースSを確保することができ、装置の小型化を図りつつ、操作性を向上させることが可能となる。
このように、上記実施の形態に係る用紙後処理装置1では、用紙42を一時的に待機させるバッファー用ロール81を設け、生産性を向上させた用紙後処理装置1において、ジャムが発生した用紙を除去するジャムクリアスペースSを確保するために、装置が大型化するのを回避することが可能となっている。
図1はこの発明の実施の形態1に係る用紙後処理装置の要部を示す構成図である。 図2はこの発明の実施の形態1に係る用紙後処理装置を適用した画像形成装置を示す全体構成図である。 図3は画像形成装置の画像形成部を示す構成図である。 図4はこの発明の実施の形態1に係る用紙後処理装置を示す構成図である。 図5はステープラーにおける綴じ処理の種類を示す説明図である。 図6はこの発明の実施の形態1に係る用紙後処理装置の要部を示す構成図である。 図7はこの発明の実施の形態1に係る用紙後処理装置の要部を示す構成図である。 図8はこの発明の実施の形態1に係る用紙後処理装置の要部を示す構成図である。 図9はステープラーの移動機構を示す構成図である。
符号の説明
1:用紙後処理装置、42:用紙、85:整列トレイ、85:端綴じ用のステープラー、112:第1のバッファーシュート、121:移動機構、127:退避位置、S:ジャムクリアスペース。

Claims (2)

  1. 装置本体内に搬入された複数枚の用紙を整列トレイ上に載置させた状態で、当該整列トレイ上に載置された複数枚の用紙の少なくとも一端縁に沿って綴じ処理を行う綴じ処理手段と、前記装置本体内に搬入された用紙を前記整列トレイまで搬送する手前側の位置で、一旦待機させる待機手段とを備え、前記綴じ処理手段で複数枚の用紙に綴じ処理を行う間に、次に搬送されてくる用紙を待機手段によって一旦待機させるように構成した用紙後処理装置において、
    前記待機手段の位置で用紙の紙詰まりが発生した場合、前記紙詰まりが発生した用紙を除去するために開放された待機手段と干渉しない退避位置に、前記綴じ処理手段を移動させる移動手段を備えたことを特徴とする用紙後処理装置。
  2. 請求項1に記載された用紙後処理装置において、前記退避位置を、前記綴じ処理手段が装置本体の奥側の端部に移動した位置に設定したことを特徴とする用紙後処理装置。
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