JP2005256968A - 流体軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 オイルなどの作動流体の軸受外部への流出を阻止できるとともにラジアル軸受剛性の低下を防止でき、かつ、スラスト軸受やラジアル軸受の間隙を良好に維持できて安定して非接触で回転でき、しかも、低温での軸受の性能も良好に維持できる流体軸受装置を提供する。
【解決手段】 軸2を高マンガンクロム鋼またはステンレス鋼で構成し、スリーブ1全体を鉄または銅を60重量%以上含む金属粒子からなる焼結金属で構成し、この焼結金属の表面に存在する空孔に樹脂、金属または水ガラスが含浸されて硬化させた。これにより、スリーブ1の表面の空孔から軸受外部へオイル11などの作動流体が漏れ出ることを阻止できるとともに、低温でオイル11の粘度が大きくなった場合でも、軸2の相対的な回転が重くなることを防止できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は動圧流体軸受を使用した流体軸受装置に関するものである。
近年、ディスク等を用いた記録装置等はそのメモリー容量が増大し、またデータの転送速度が高速化しているため、この種の記録装置に用いられるディスク軸受装置は高速、高精度回転が必要となり、その回転主軸部には流体軸受装置が用いられている。
以下、図9〜図13を参照しながら、従来の流体軸受装置の一例について説明する。
図9、図10において、軸受穴30aを有するスリーブ本体30は、銅合金等の金属粒子を焼結して構成された焼結金属であり、金属または樹脂で加工されたスリーブカバー31の内部に一体に挿入されて固定され、これらのスリーブ本体30とスリーブカバー31とによりスリーブを構成している。32は軸であり、軸受穴30aを有するスリーブ本体30に回転自在に嵌め合わされ、軸32はスラストフランジ33を一体的に有し、スラストフランジ33はスリーブ本体30とスリーブカバー31とスラスト板34とで囲まれた空間部35に収納され、スラストフランジ33はスラスト板34とスリーブ本体30とに両方の面が対向して挟まれた姿勢で回転可能に設けられている。
軸32にはロータハブ35が固定され、さらにロータハブ35の太径部内周にロータ磁石36が固定され、ロータ磁石36に対向するようにモータステータ37がベース38に取り付けられている。スリーブ本体30の軸受穴30aの内周面または、これに対向する軸32の外周面の少なくとも一方には動圧発生溝39A、39Bが設けられ、スラストフランジ33と、スラスト板34との対向面には動圧発生溝40Aが設けられ、また必要に応じてスラストフランジ33とスリーブ本体30との対向面の少なくとも一方にも動圧発生溝40Bが設けられ、動圧発生溝39A、39B、40A、40Bが臨む軸32とスリーブ本体30との間の隙間やスラストフランジ33が配設されている空間部35には作動流体としてのオイル41が注入されている。
以上のように構成された従来の流体軸受装置の動作について、図9、図10を用いて説明する。図9において、まず、モータステータ37に通電されると回転磁界が発生し、軸32、スラストフランジ33、ロータ磁石36がロータハブ35と一体的に回転をはじめる。この時、動圧発生溝39A、39B、40A、40Bはオイル41にポンピング圧力を発生し、浮上して非接触で回転する。すなわち、動圧発生溝39A、39B、40A、40Bの箇所にはラジアル方向に所定隙間を有する状態で回転自在に支持するラジアル軸受が形成され、動圧発生溝40A、40Bの箇所にはスラスト方向に所定隙間を有する状態で回転自在に支持するスラスト軸受が形成される。
上記構成の流体軸受装置によれば、スリーブ本体30を焼結金属で形成することで、金型内に焼結後の品物を入れて、プレス成形することが可能となるので、動圧発生溝39A、39B、40A、40Bをプレス成形により高精度に、かつ、手間を省きながら製造することができ、スリーブ本体を一般の金属材料を用いていた場合のような、精密切削加工などによる溝加工を後工程で行わなくても済んで製造コストを低減させることができる。
しかしながら上記のような従来構成の流体軸受装置では、次のような問題点があった。
図10に示すように、軸32はスリーブ本体30の軸受穴30aに回転自在に挿入されているが、焼結金属で形成されているスリーブ本体30は、内部に空孔30dを2〜15面積%程度有し、銅合金を60重量%以上を含んでおり、この空孔30dにオイル41を低圧で含浸させた材料からなるが、この時含浸されていたオイル41は、軸受内部の温度上昇等によりスリーブ本体30の外に溶出しようとし、スリーブ本体30の外周面などが外部に露出していると、オイル41が軸受外部に流出して周囲の空気を汚染することがあった。
また、スリーブ本体30は、図11の表面写真に示すように、表面に空孔30dを有しているために、動圧発生溝39A、39B、40A、40Bの作用で軸受内部に発生した2気圧から5気圧の圧力が表面の空孔30dから約30%漏れて、ラジアル軸受の剛性が30%低下し、軸32が非接触回転できずにスリーブ本体30に回転中に接触して擦れることがあった。図12は表面の面積空孔率(%)によってラジアル軸受剛性が低下する比率(%)の計算値を示すものである。なお、図11は、焼結金属表面における0.3mm×0.32mmの範囲の拡大写真で、黒い部分が空孔30dを示し、白い部分が金属部分(光沢あり)を示している。
したがって、従来構成の流体軸受装置では、スリーブ本体30を外周から覆うようにスリーブカバー31が必要であり、このスリーブカバー31によりオイル41が軸受外部に流出することを最小限に抑えていた。
このような問題に対処すべく、オイル41の軸受外部への流出を阻止する構成として、スリーブカバー41内に嵌合されたスリーブ本体30の表面を非透油性の被覆層で被覆した流体軸受装置が特許文献1等に開示されている。
この構成によれば、スリーブ本体30の表面が非透油性の被覆層で被覆されているので、オイルがスリーブ本体30の空孔に侵入せず、その結果、スリーブ本体30を通してオイル41が軸受外部に流出することを防止できる。また、軸受内部におけるオイル41の圧力の低下も防止できて、ラジアル軸受剛性の低下を防止できる。
特開2003−322145号公報
しかしながら上記の従来構成の流体軸受装置では、次のような問題点があった。
図13に示すように、スリーブカバー31に挿入固定されたスリーブ本体30が、傾いて固定されてしまった場合には、軸受穴30aとスラスト板34との間の直角度に狂いを生じるため、スラスト軸受やラジアル軸受の間隙が不均一となって安定して支持できなくなったり、前記狂いが大きい場合には軸32がスリーブ本体30の内面に擦れて非接触回転ができなかったりする問題を生じていた。また、スリーブカバー31内にスリーブ本体30を挿入固定する作業が必要であるとともに、スリーブ本体30とスリーブカバー31とが個別に設けられているのでその分だけ、部品点数が多くなる欠点もある。
また、図14は各温度におけるラジアル軸受半径隙間(μm)とオイル41の粘度(センチストークス)と、軸受回転摩擦トルク(g/cm)との計算値を表しているが、スリーブ本体30の銅合金の線膨張係数が20.5E−6(/℃)であり、一方、軸32のマルテンサイト系ステンレスの線膨張係数が10.3E−6(/℃)であるため、低温ではオイル41の粘度が極めて大きくなる一方で、スリーブ本体30の内径が小さくなり過ぎて軸受穴30aと軸32との間の半径隙間が狭くなり、回転が重くなる問題があった。したがって、この流体軸受装置を用いたモータでは、低温において消費電流が多くなっていた。
本発明は上記問題を解決するもので、オイルなどの作動流体の軸受外部への流出を阻止できるとともにラジアル軸受剛性の低下を防止でき、かつ、スラスト軸受やラジアル軸受の間隙を良好に維持できて安定して非接触で回転でき、しかも、低温での軸受の性能も良好に維持できる流体軸受装置を提供することを目的とするものである。
上記問題を解決するために、本発明は、スリーブの軸受穴に軸が相対的に回転自在に挿入され、軸外周面またはスリーブ内周面の少なくとも一方に動圧発生溝を有するラジアル軸受面が設けられ、軸とスリーブの間の隙間が作動流体で充満され、固定側のベースに対して回転側のロータハブを回転自在に支持する流体軸受装置であって、ロータハブまたはベースに固定される軸は、高マンガンクロム鋼またはステンレス鋼で構成され、ベースまたはロータハブに固定されるスリーブ全体が、鉄または銅を60重量%以上含む金属粒子からなる焼結金属であり、この焼結金属の表面に存在する空孔に樹脂、金属または水ガラスが含浸されて硬化されたことを特徴とする。
この構成により、スリーブを構成する焼結金属の表面に存在する空孔に樹脂、金属または水ガラスを含浸させて硬化させたことにより、スリーブの表面の空孔から軸受外部へオイルなどの作動流体が漏れ出ることを阻止できるとともに、軸受内部の圧力の低下を防止できて、これによりラジアル軸受剛性の低下を防止でき、また、焼結金属によりスリーブ全体を構成することで、スラスト軸受やラジアル軸受の間隙を良好に維持できるとともに部品点数および組立工程を削減できる。
また、軸の線膨張係数がスリーブの線膨張係数よりも大きくなるように、焼結金属からなるスリーブの原料となる金属粒子の成分を鉄系にすることで、低温ではスリーブと軸との間の隙間が広がることとなって、低温でオイルの粘度が大きくなった場合でも、軸の相対的な回転が重くなることを最小限に抑えることができる。
本発明は上記した構成によって、スリーブを構成する焼結金属の表面に存在する空孔に樹脂、金属または水ガラスを含浸させて硬化させたことにより、オイルなどの作動流体の軸受外部への流出を阻止できるとともにラジアル軸受剛性の低下を防止できて、信頼性を向上させることができる。また、焼結金属によりスリーブ全体を構成することで、従来のスリーブ本体とスリーブカバーを一体化できて精度が向上し、スラスト軸受やラジアル軸受の間隙を良好に維持できるとともに部品点数および組立工程を削減できる。また、軸の線膨張係数がスリーブの線膨張係数よりも大きくなるようにするため、焼結金属からなるスリーブの原料となる金属粒子の成分を鉄系にすることで、低温で作動流体としてのオイの粘度が大きくなった場合でも、軸の相対的な回転が重くなることを防止でき、この流体軸受装置を用いたモータなどにおいて、低温での消費電流の増加を最小限に抑えることができる。
以下、本発明の実施の形態における流体軸受装置について、図1〜図8を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の第1の実施の形態に係る流体軸受装置の断面図である。スリーブ1の軸受穴1aに軸2が回転自在に挿入され、軸2の外周面またはスリーブ1の内周面の少なくとも一方にパターン状の浅溝からなる動圧発生溝3A,3Bを有するラジアル軸受面が設けられ、軸2の上部側にはロータ磁石4をその太径部内周に有するロータハブ5が取り付けられ、軸2の他端(図1において下部側)には軸2に直角にスラストフランジ6が一体的に取り付けられている。スラストフランジ6の下端側の軸受面はスラスト板7に対向し、スラスト板7はスリーブ1に固定されている。スラストフランジ6またはスラスト板7の互いに対向する面における少なくとも一方の面には螺旋状または魚骨状パターンの動圧発生溝8Aが形成され、スラストフランジ6の上平面部とスリーブ1が対向する面との少なくとも一方の面には動圧発生溝8Bが設けられている。スリーブ1はモータステータ9とともにベース10に固定され、軸2とスリーブ1との間の隙間およびスラストフランジ6とスラスト板7との間の隙間は作動流体としてのオイル11が充満されている。
図2はスリーブ1の拡大図であり、図2において記号Aで示す部分をさらに拡大したのが図3である。図3に示すように、スリーブ1は多数の金属焼結粒子1bが焼結されて構成されているが、それらの外部に臨む金属焼結粒子1b間の空間(空孔)は封孔材料1cでほぼ完全に埋め込まれている。
以上のように構成された流体軸受装置の動作について説明する。まず、モータステータ9に通電されると回転磁界が発生し、ロータ磁石4がロータハブ5、軸2とともに回転を始める。回転が始まると動圧発生溝3A,3B、8A,8Bがオイル11にポンピング圧力を発生し、軸受部(ラジアル軸受部およびスラスト軸受部)の圧力は高まり、軸2およびスラストフランジ6はスリーブ1およびスラスト板7に対して浮上して非接触で高精度に回転する。すなわち、動圧発生溝3A,3Bの箇所にはラジアル方向に所定隙間を有する状態で回転自在に支持するラジアル軸受が形成され、動圧発生溝8A,8Bの箇所にはスラスト方向に所定隙間を有する状態で回転自在に支持するスラスト軸受が形成される。なお、ロータハブ8は図示しないが1枚または複数枚の磁気記録媒体としてのディスクを固定しておくことが可能で、これら図示しないディスクとともに回転して電気信号の記録または再生を行う。
図4はスリーブ1の製造工程を表している。まず第1に、金属焼結粒子1bと結合剤(例えば接着剤)を準備し、第2に、金属焼結粒子1bと結合剤からなる粉体をプレス成型し、第3に焼結し、第4に金型内に焼結後の品物を入れて、プレスすることで内外径と端面を同時にサイジング加工する。そして、第5にポリマー、金属、または水ガラス等を含む液体にスリーブ1を入れて表面に含浸させ、必要に応じて低圧にすることで内部にも含浸させ、第6に品物の表面に付着した余剰なポリマー、金属、または水ガラスを除去し、第7に硬化処理によりポリマー、鉄、または水ガラスを固める。この後、第8に第4と同種のサイジング加工を行い、第9に軸受穴1aの内周面に動圧発生溝3A,3Bを加工し、第10にスリーブ1の内周面にピンを通す等の方法で最終のサイジングを行い、スリーブ1の加工を終了する。
上記の加工工程により、焼結したスリーブ1の表面の空孔を封孔し、良好な品質の軸受穴1aを有するスリーブ1が得られる。
なお、第9の動圧発生溝の加工は、たとえば特公平3−68768号公報に開示されているようにボールを用いた転造加工により行われる。
また、第9と第10の加工工程はスリーブ1の軸受穴1aの内周面に動圧発生溝3A,3Bを加工する場合に必要であるが、別途に軸2の外周面に動圧発生溝3A,3Bを加工した場合はこの第9と第10の工程は不要である。
また、第9と第10の工程は、第8の工程の後に行わず、第4と第5工程の間に実施し、すなわち、第1、第2、第3、第4、第9、第10、第5、第6、第7、第8の順に加工しても同じ加工が行える。
本発明によれば、スリーブ1における軸受部(ラジアル軸受部およびスラスト軸受部)を含む内周面などの空孔は封孔材料1cで封孔されるため、図5に示すように、従来、面積非率で3%以上空孔があった場合に比べて、残留空孔が0%となって、空孔から軸受外部へオイル5が漏れ出ることを阻止できて約30%軸受剛性が高くなり、この結果、軸振れが少なくなり、回転精度が高くなる。また、従来、改削鋼棒や銅合金棒から旋盤による旋削加工でスリーブ1を削りだし、表面に防錆と耐摩耗性向上のためにニッケルメッキを施すことがあったが、本発明のように焼結材料からなるスリーブ1にニッケルメッキを施すと、腐食性を有するメッキ液が焼結材料の中に残り、この液があとで焼結材料に悪作用をおこすことがあった。これに対して、本発明においては、表面を封孔する加工プロセスを採用しているので、スリーブ1の内部にメッキ液が侵入せず、問題が発生しない。
また、スリーブ1は焼結材料の表面を樹脂または水ガラス等で封孔するため、表面にメッキを施すことができるが、このスリーブ1の表面にニッケル燐系のメッキを施すことで、高マンガンクロム鋼やステンレスからなる軸2との間で良好な滑りと耐摩耗性を発揮し、長寿命な流体軸受装置を構成することができる。
また、図6に示すように、本発明によれば焼結金属によりスリーブ1全体を構成することで、従来のスリーブ本体とスリーブカバーとを一体化できて精度が向上する。例えば、スリーブ1の軸受穴1a(軸心をxで示す)に対するスラスト板7の直角度は2マイクロメータ以下に容易に保つことができる。なお、図6における12は、スラストフランジ6の配置空間である。
次に、図7は各温度におけるラジアル軸受半径隙間(μm(ミクロンメータ))とオイル粘度(センチストークス)と、軸受摩擦トルク(g/cm(グラムセンチ))とを表示している。本発明においては、軸2が、高マンガンクロム鋼またはステンレス鋼のいずれか一方から構成され、スリーブ1はその60重量%以上を鉄または銅を含む金属粒子からなる焼結金属にて構成されている。また、スリーブ1の90重量%以上を鉄系粒子からなる焼結金属に構成することで、軸2の線膨張係数が16.0E−6〜17.3E−6(/℃)、スリーブ1の線膨張係数が11.0E−6(/℃)になるため、低温では軸受穴1aと軸2との間の半径隙間が広くなり、回転が軽くなる。したがって、オイル11の粘度が低温で増加しても、流体軸受装置の回転摩擦トルクはさほど大きくならず、モータの消費電流を少なく抑えることが可能になる。具体的な数値は図7に示すとおりである。
また、スリーブ1として、ステンレスの鉄系粒子を50重量%以上有する鉄系粒子からなる焼結金属を用いることで、封孔処理後のスリーブ1には防錆効果が得られ、長期間にわたって錆が発生しないので、信頼性が高く、表面に錆が発生したりその錆の粒子が周囲を汚染したりする心配も無い。
また、スリーブ1として、マルテンサイトステンレスまたは、フェライトステンレスの鉄系粒子を50%以上含む鉄系粒子からなる焼結金属を用いることで、軸2の線膨張係数が16.0E−6〜17.3E−6(/℃)である一方で、スリーブ1の線膨張係数が10.3E−6(/℃)になるため、低温では軸受穴1aと軸2との間の半径隙間が広くなり、回転が軽くなる。したがって、図7に示すように、オイル11の粘度が低温で増加しても、流体軸受装置の回転摩擦トルクはさほど大きくならず、モータの消費電流を少なく抑えることができる。具体的に、本発明においてはSUS416、SUS420、SUS440のマルテンサイトステンレスや、SUS410LやSUS430等のフェライトステンレスが鉄系粉体の材料に選択される。
また、スリーブ1における焼結金属の表面に残留する空孔に、封孔材料1cとしてアクリレート系樹脂、または、4フッ化エチレン系樹脂を低圧含浸し、さらにこの樹脂に硬化処理を施しておくことでオイル11がエステルオイル、オレフィンオイル、鉱油の場合にオイル11と封孔材料1cとの化学反応がなくなり、長期に安定した流体軸受装置が得られる利点がある。
なお、上記実施の形態では、固定されたスリーブ1に対して軸2が回転する場合ついて説明したが、これに限るものではなく、スリーブ1がロータハブ5とともに一体的に回転し、軸2がベース10に固定された、いわゆる固定構成でも同じことであり、同様のスリーブ1の構成を適用できる。
(実施の形態2)
図8は本発明の第2の実施の形態に係る流体軸受装置の断面図である。スリーブ21の軸受穴21aに軸22が回転自在に挿入され、軸22の外周面またはスリーブ21の内周面の少なくとも一方にパターン状の浅溝からなる動圧発生溝23A,23Bを有するラジアル軸受面が設けられている。また、軸22の下端面には軸22に直角にスラスト軸受面が形成され、スラスト軸受面はスラスト板24に対向し、スラスト板24はスリーブ21に固定され、スラスト軸受面またはスラスト板24のいずれか一方の面には螺旋状または魚骨状パターンの動圧発生溝25が形成され、軸22とスリーブ21との間の隙間および軸22とスラスト板24との間の隙間は潤滑剤としてのオイル26が充満されている。スリーブ21は多数の金属焼結粒子21b(図3参照)が焼結されて構成されているが、それらの金属焼結粒子21b間の空間は封孔材料21cでほぼ完全に埋め込まれている。なお、図8における27は軸22がスリーブ21の軸受穴21aから抜け出ることを防止する抜け止め板である。
なお、スリーブ21の焼結金属材料や、軸22の材料としては上記第1の実施の形態の流体軸受装置と同様なものが用いられ、その製造工程、加工方法も同様に用いられる。
以上のように構成された流体軸受装置の動作について説明する。図8において、軸22が回転を始めると、動圧発生溝23A,23B、25がオイル26にポンピング圧力を発生し、軸受部(ラジアル軸受部およびスラスト軸受部)の圧力は高まり、軸22はスリーブ21およびスラスト板24に対して浮上して非接触で高精度に回転する。
この流体軸受装置によっても、上記第1の実施の形態の流体軸受装置と同様な作用効果を得ることができる。
本発明は、ハードディスク装置やその他の装置のスピンドルモータなどに特に適した流体軸受装置に適用できるが、その他の機器にも適用可能である。また、作動流体としてオイル(潤滑油)を用いた場合に特に適しているが、スリーブの空孔が封止されるので、空気を作動流体として用いた場合において、外部雰囲気への汚染や、作動流体の減少は問題とならないものの、この種の流体軸受装置に適用することは可能であり、この場合には、軸受部からスリーブ内部へ作動流体としての空気が逃げることを防止できる。なお、空気以外の気体を作動流体として用いることも可能である。
本発明の第1の実施の形態に係る流体軸受装置の断面図 同流体軸受装置におけるスリーブの詳細断面図 同流体軸受装置におけるスリーブの材料表面の拡大図 同流体軸受装置におけるスリーブの加工工程を示す図 同流体軸受装置の軸受剛性を説明する図 同流体軸受装置の加工精度を説明するための断面図 同流体軸受装置の性能特性を示す図 本発明の第2の実施の形態に係る流体軸受装置の断面図 従来の流体軸受装置の断面図 同従来の流体軸受装置の拡大断面図 スリーブの表面状態を撮った写真を示す図 同従来の流体軸受装置におけるスリーブの空孔率を説明するための図 同従来の流体軸受装置における精度について説明するための概念図 同従来の流体軸受装置の性能特性を示す図
符号の説明
1、21 スリーブ
1a、21a 軸受穴
1b、21b 金属焼結粒子
1c、21c 封孔材料
2、22 軸
3A,3B、23A,23B 動圧発生溝(ラジアル軸受面)
4 ロータ磁石
5 ロータハブ
6 スラストフランジ
7、24 スラスト板
8A,8B、25 動圧発生溝(スラスト軸受面)
9 モータステータ
10 ベース
11、26 オイル(作動流体)

Claims (7)

  1. スリーブの軸受穴に軸が相対的に回転自在に挿入され、軸外周面またはスリーブ内周面の少なくとも一方に動圧発生溝を有するラジアル軸受面が設けられ、軸とスリーブの間の隙間が作動流体で充満され、固定側のベースに対して回転側のロータハブを回転自在に支持する流体軸受装置であって、
    ロータハブまたはベースに固定される軸は、高マンガンクロム鋼またはステンレス鋼で構成され、
    ベースまたはロータハブに固定されるスリーブ全体が、鉄または銅を60重量%以上含む金属粒子からなる焼結金属であり、この焼結金属の表面に存在する空孔に樹脂、金属または水ガラスが含浸されて硬化された流体軸受装置。
  2. スリーブは、90重量%以上が鉄系粒子からなる焼結金属である請求項1に記載の流体軸受装置。
  3. スリーブは、ステンレスの鉄系粒子を50重量%以上含む鉄系粒子からなる焼結金属である請求項1または2に記載の流体軸受装置。
  4. ステンレスの鉄系粒子は、フェライトステンレスまたはマルテンサイトステンレスの鉄系粒子を50%以上含む鉄系粒子からなる請求項3に記載の流体軸受装置。
  5. スリーブは、焼結金属の表面に存在する空孔にアクリレート系樹脂を含浸し、さらにこの樹脂に硬化処理を施して形成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の流体軸受装置。
  6. スリーブは、焼結金属の表面に存在する空孔に4フッ化エチレン系樹脂を含浸し、さらにこの樹脂に硬化処理を施して形成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の流体軸受装置。
  7. スリーブは、焼結金属の表面に存在する空孔に樹脂を含浸し、さらにスリーブの表面にニッケル燐系のメッキを施して形成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の流体軸受装置。
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