JP2007113728A - 流体軸受装置及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 動圧発生溝を十分な深さに精度良く形成し、かつ軸受面に残留空孔を封孔することで高性能長寿命な流体軸受及びその製造方法が得る。
【解決手段】 スリーブの軸受穴に軸が相対的に回転自在に挿入され、軸受穴に動圧発生溝を有する軸受面を有し、前記スリーブは金属粉体を、中空円筒状に成型し、これを焼結し、焼結金属素材の内径にテーパを有したパターン状の凹部のコアロッドを挿入し、この焼結金属素材の上下方向、外径から荷重をかけて動圧溝を有する内周面を形成し、焼結金属素材からコアロッドを抜き、この焼結金属素材の上下及び外径方向から加圧し、焼結金属素材の内径に、径大部と径小部を有するコアロッドを挿入して径小部で動圧溝の軸受内径面を形成し、同時に径大部でスリーブ内周面を成型し、焼結金属素材からコアロッドを抜き、このようにして成型した内径を軸受内径面とし、径大部を潤滑流体溜り部にすることで、高精度な溝が加工できる。
【選択図】図7
【解決手段】 スリーブの軸受穴に軸が相対的に回転自在に挿入され、軸受穴に動圧発生溝を有する軸受面を有し、前記スリーブは金属粉体を、中空円筒状に成型し、これを焼結し、焼結金属素材の内径にテーパを有したパターン状の凹部のコアロッドを挿入し、この焼結金属素材の上下方向、外径から荷重をかけて動圧溝を有する内周面を形成し、焼結金属素材からコアロッドを抜き、この焼結金属素材の上下及び外径方向から加圧し、焼結金属素材の内径に、径大部と径小部を有するコアロッドを挿入して径小部で動圧溝の軸受内径面を形成し、同時に径大部でスリーブ内周面を成型し、焼結金属素材からコアロッドを抜き、このようにして成型した内径を軸受内径面とし、径大部を潤滑流体溜り部にすることで、高精度な溝が加工できる。
【選択図】図7
Description
本発明は動圧流体軸受を使用した流体軸受装置およびその製造方法に関するものである。
近年、回転するディスクを用いた記録装置等はその情報記憶容量が増大し、またデータの転送速度が高速化しているため、これらに使用される記録装置の軸受部は常にディスク負荷を高精度に回転させることができるように、高い性能と信頼性が要求されている。そこでこれら記録装置等には高速回転に適した流体軸受装置が用いられている。
流体軸受装置は、軸とスリーブとの間に潤滑流体(一般的にはオイルであり、イオン性液体でも同様の効果有り)を介在させ、動圧発生溝によって回転時にポンピング圧力を発生し、これにより軸がスリーブに対して非接触で回転する。流体軸受装置は、非接触で機械的な摩擦が無いため高速回転に適している。
以下、図18〜図28を参照しながら、従来の流体軸受装置の一例について説明する。図18は従来例の流体軸受装置の構成の概略を示す断面図である。図18において、流体軸受装置は、軸31、フランジ32、スリーブ33、スラスト板34、スリーブカバー35、潤滑流体36、ロータ37、ディスク38、ロータ磁石39、ステータ40、ベース41を有する。軸31はフランジ32を一体的に有し、軸31はスリーブ33の軸受孔33Aに回転自在に挿入され、フランジ32はスリーブ33の下面部においてスリーブカバー35内に収納される。軸31の外周面または、スリーブ33の内周面の少なくともいずれか一方には動圧発生溝33B、33Cが設けられ、またフランジ32のスリーブ33との対向面、及びフランジ32とスラスト板34との対向面には動圧発生溝32A、32Bが設けられ、スラスト板34はスリーブカバー35に固着されている。各動圧発生溝33B、33C、32A、32Bの付近の軸受隙間は少なくとも潤滑流体36で充満されている。ロータ37は軸31に固定され、ロータ37には図示しないクランパ等によってディスク38が固定される。
一方、スリーブ33の材質は金属焼結体から成り金属焼結体の内部に空孔が残留するため、これら空孔には予め潤滑流体36が注入された後にスリーブカバー35の中に軽圧入されて多孔質であるスリーブ33の全体をスリーブカバー35が覆うように構成することでかろうじて潤滑流体36がスリーブ33の表面空孔から外部へ流出して、スリーブ33内部に潤滑不足を生じない様にし、また、流出した潤滑流体36がガス化して流体軸受装置の周囲を汚染しないように構成している。カバー35はベース41に固定され、ロータ37にはロータ磁石39が取り付けられ、またベース41にはロータ磁石37に対向する位置にモータステータ40が固定される。
以上のように構成された従来の流体軸受装置について、その動作について説明する。図18において、図示しない電子回路によりステータ40に回転磁界を発生させると、ロータ磁石39に回転力が与えられ、ロータ37、軸31、フランジ32、ディスク38が回転を始める。回転により、動圧発生溝33B、33C、32A、32Bは潤滑流体36をかき集め、軸31とスリーブ33の間、及びフランジ32とスリーブ33及びスラスト板34の間にポンピング圧力を発生する。これにより、軸31はスリーブ33とスラスト板34に対して非接触で回転し、図示しない磁気ヘッドまたは光学ヘッドにより、ディスク38上にデータの記録再生を行う。図18の従来の動圧流体軸受装置において、スリーブ33は、素材が安価で防錆効果を有する銅合金の金属焼結体が用いられている。
以下にスリーブ33の従来の製造方法について図19〜図28を用いて説明する。図19は予め準備された焼結金属素材46を用いて、軸受孔33及び動圧発生溝33B,33Cを加工して図18に示すスリーブ33を製造する成型装置の概略構造例を示している。図19においてこの成型装置は下型42、上型43、コアロッド44、外型45を有する。外型45は上型43の同軸上の外周面に摺動自在に設けられて、コアロッド44はその外周面44Aには魚骨パターン状の凹部44B、44Cが別途エッチング加工法やショットピーニング加工法等を用いて、その凹部の深さが均一になるように加工され、(凹部の底面は、金型によって形状が転写され、焼結金属素材46の内周面となるため)上型43の内周面に同軸状に摺動自在に設けられている。図19においてまず、焼結金属素材46を下型42にセットし、次に図20に示すように、図中矢印に示すように上型43を下降させ焼結金属素材46に当接させ、次にコアロッド44を焼結金属素材46の内径に挿入する。次に図20に示すように、外型45を下降させるが、この時、外型45の内周面は図21に示すように、焼結金属素材46の外周面に圧力を与え、しごきながら下降する。このようにして図22に示すように焼結金属素材46は塑性流動し、コアロッド44の凹部44B、44Cにも流入し食らい付く。次に図23に示すように外型45を上昇させると、金属焼結素材46はそのスプリングバック特性により内外径がそれぞれ約2マイクロメータ拡大する。次に図24に示すように上型43を上昇させると焼結金属素材46はこの成型装置から取り出すことができ、焼結金属素材46はその形状および内径33A及び動圧発生溝33B、33Cは加工完了し、図24に示すスリーブ33に成型されている。
特開平11−294458号公報
しかしながら上記従来の流体軸受装置では、図23〜図24に示す様にコアロッド44に食らい付いたスリーブ33を、スリーブ33の内径がわずか2ミクロンメータ広がる程度の不十分なスプリングバックの特性により抜き取るので動圧発生溝33B、33Cの深さは図25に示す様に1マイクロメータ程度の浅い溝しか加工できなかった。このような浅い溝の場合は図28に示す様に図18に示す流体軸受装置の発生圧力が必要な圧力の約30%程度しか得られず、回転装置の性能及び信頼性が乏しかった。
またこの動圧発生溝33B、33Cの深さを例えば5マイクロメータ程度に深くしたい場合は図19〜図24に示すコアロッド44の魚骨状の凹部44B、44Cを深く加工しておくわけであるが、この場合は図26に示すように金属焼結素材46はそのスプリングバック量が不足するためにコアロッド44を無理抜きしなければならず、動圧発生溝33B、33Cとコアロッド44の魚骨状の凹部44B、44Cは図26のように干渉してしまう。そのため図27に示すように動圧発生溝33B、33Cは形状が崩れてしまっていた。従って従来の流体軸受装置は十分な動圧を発生していないため、高速で長時間、高温条件下で連続的に回転すると回転装置が短い時間でコスレを生じ、発熱して潤滑流体36がガス化したり、軸受が擦れたりする事があった。
また、金属焼結体から成るスリーブ33は多孔質であり表面には一般的な製造条件の場合には、2パーセント以上の空孔が残留しているため、図18において、回転により、動圧発生溝33B、33C、32A、32Bは潤滑流体36をかき集め、軸31とスリーブ33の間、及びフランジ32とスリーブ33及びスラスト板34の間にポンピング圧力を発生するが、発生した圧力の約30パーセントが表面空孔から漏れてしまい軸受内周面に必要な圧力が得られず、流体軸受装置が高温等で使用され潤滑流体36の粘度が低下した時や、ディスク38等の負荷が重い条件で使用された場合等に、軸31はスリーブ33とスラスト板34に対して浮上できず、接触して発熱したりこすれたりする場合があった。
そこで本発明は、上記した従来の技術では不十分とされる金属焼結体からなるスリーブの動圧発生溝の深さと表面形状の緻密さ(形状精度)を確保し、またスリーブの軸受面からの圧力もれによる性能劣化の課題を解決し、流体軸受装置の耐久性、回転精度、の向上ならびにコストの低減をはかるようにしたものである。
前記従来の課題を解決するために、本発明の流体軸受装置は、軸と、軸受孔を有し、前記軸が相対的に回転可能な状態で挿入されており、該軸受孔の内周面に動圧面を有し、前記内周面には動圧発生溝が形成された第1の溝(径小部)と潤滑流体溜り部を形成するするための第2の溝(径大部)を有しており、前記第1の溝に形成された前記動圧発生溝の断面形状は略台形形状であり、また、前記動圧発生溝の深さは、前記第2の溝の深さよりも大きく形成された焼結金属から成るスリーブ、および前記軸と前記スリーブ間に保持される潤滑流体を少なくとも有することを特徴とする動圧流体軸受である。
また、本発明は前記スリーブの表面に、樹脂または水ガラスを含浸させる、加熱溶解し
た金属を含浸させる、もしくは、酸化膜を形成するかの、少なくともいずれか1つ以上の方法でスリーブの表面を封孔したものであり、さらにニッケルを含む金属メッキにより薄膜を形成し、スリーブの表面硬度を内部よりも向上させるものある。
た金属を含浸させる、もしくは、酸化膜を形成するかの、少なくともいずれか1つ以上の方法でスリーブの表面を封孔したものであり、さらにニッケルを含む金属メッキにより薄膜を形成し、スリーブの表面硬度を内部よりも向上させるものある。
また、本発明のスリーブは、軸受孔を有し、前記軸受孔の内周面に動圧発生溝を有し、
前記軸受孔に軸が相対的に回転可能な状態で挿入されているスリーブを備えた動圧流体軸受の製造方法であって、前記スリーブは金属粉体を中空円筒状に成型し、第1の成型体(金属素材)を形成する第1の工程と、前記第1の成型体(金属素材)を焼結する第2の工程と、前記焼結された第2の成型体(焼結金属素材)の内径に、テーパ面を有し該テーパ面にパターン状の凹部もしくは動圧溝パターン状の凸部を有する第1のコアロッドを挿入し、次に上下及び側面から加圧して動圧溝を形成し、次に前記第1のコアロッドを抜き去ることで動圧発生溝を形成したスリーブ半完成品を成型する第3の工程と、前記スリーブ半完成品に、径大部と径小部を有する第2のコアロッドを挿入し、次に上下及び側面から加圧し、前記第2のコアロッドの径小部で第1の溝である動圧溝を有する軸受内径面を形成するとともに前記第2のコアロッドの径大部でスリーブ内周面に径大部の第2の溝を成型し、次に前記第2のコアロッドを抜き去ることで前記スリーブを成型する第4の工程と、からなること特徴とする動圧流体軸受の製造方法である。
前記軸受孔に軸が相対的に回転可能な状態で挿入されているスリーブを備えた動圧流体軸受の製造方法であって、前記スリーブは金属粉体を中空円筒状に成型し、第1の成型体(金属素材)を形成する第1の工程と、前記第1の成型体(金属素材)を焼結する第2の工程と、前記焼結された第2の成型体(焼結金属素材)の内径に、テーパ面を有し該テーパ面にパターン状の凹部もしくは動圧溝パターン状の凸部を有する第1のコアロッドを挿入し、次に上下及び側面から加圧して動圧溝を形成し、次に前記第1のコアロッドを抜き去ることで動圧発生溝を形成したスリーブ半完成品を成型する第3の工程と、前記スリーブ半完成品に、径大部と径小部を有する第2のコアロッドを挿入し、次に上下及び側面から加圧し、前記第2のコアロッドの径小部で第1の溝である動圧溝を有する軸受内径面を形成するとともに前記第2のコアロッドの径大部でスリーブ内周面に径大部の第2の溝を成型し、次に前記第2のコアロッドを抜き去ることで前記スリーブを成型する第4の工程と、からなること特徴とする動圧流体軸受の製造方法である。
さらに加工精度を向上させるために、スリーブの表面に樹脂または水ガラスを含浸させ
る、または加熱溶解した金属を含浸させる、またはスリーブの表面に酸化膜を形成することで、スリーブの表面を封孔することである。また、スリーブ表面にニッケルを含む金属メッキ、またはDLCコーティングにより薄膜を形成すれば、スリーブの表面硬度を内部よりも向上し、最適なものとなる。
る、または加熱溶解した金属を含浸させる、またはスリーブの表面に酸化膜を形成することで、スリーブの表面を封孔することである。また、スリーブ表面にニッケルを含む金属メッキ、またはDLCコーティングにより薄膜を形成すれば、スリーブの表面硬度を内部よりも向上し、最適なものとなる。
本発明は上記したように、スリーブの軸受穴に軸が相対的に回転自在に挿入され、スリーブの軸受穴に動圧発生溝を有する軸受面を有し、前記スリーブは金属粉体を一旦、中空円筒状に成型し、次にこれを焼結して焼結金属素材とし、次に焼結金属素材の内径に1〜3度のテーパを有しそのテーパ面にパターン状の凹部(または動圧溝パターン状の凸部)を有するコアロッドを挿入し、次にこの焼結金属素材の上下方向から加圧規制しながら外径から荷重をかける事で動圧溝を有する軸受内面を形成し、次に焼結金属素材からコアロッドを抜き去ることで成型され、次にこの焼結金属素材の上下及び外径方向から加圧規制しながらこの焼結金属素材の内径に、円筒面に径大部と径小部を有するコアロッドを挿入してコアロッドの径小部で動圧溝を有する軸受内径面を形成し、同時にコアロッドの径大部でスリーブ内周面に径大部を成型し、次に焼結金属素材からコアロッドを抜き去ることで成型され、このようにして成型されたスリーブの動圧発生溝を有する内径を軸受内径面とし、スリーブの径大部を潤滑流体溜り部にしたことにより、動圧発生溝は形状が深く綺麗に形成できて、また軸受内周面は表面に残留空孔がなく緻密であり、動圧発生溝で発生した圧力が漏れず流体軸受面において高い圧力が発生できるため、軸はスリーブとスラスト板に対して安定して浮上でき、流体軸受の性能と信頼性が良好となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1〜図17は本発明の流体軸受装置の構成と製造方法を示す図である。図1において、流体軸受装置は、軸1、フランジ2、スリーブ3、スラスト板4、オイル6、ロータ7、ディスク8、ロータ磁石9、ステータ10、ベース5を有する。軸1はフランジ2を一体的に有し、軸1はスリーブ3の軸受孔3Aに回転自在に挿入され、フランジ2はスリーブ3の下面部においてスリーブ3の凹部に収納される。軸1の外周面または、スリーブ3の内周面の少なくともいずれか一方には動圧発生溝3B、3Cが設けられ、またフランジ2のスリーブ3との対向面、及びフランジ2とスラスト板4との対向面には動圧発生溝2A、2Bが設けられ、スラスト板4はスリーブ3に固着されている。各動圧発生溝3B、3C、2A、2Bの付近の軸受隙間は少なくとも潤滑流体6で充満されている。ロータ7は軸1に固定されロータ7には図示しないクランパ等によってディスク8が固定される。スリーブ3には径大部3Dを有し潤滑流体溜り部になっている。
図1〜図17は本発明の流体軸受装置の構成と製造方法を示す図である。図1において、流体軸受装置は、軸1、フランジ2、スリーブ3、スラスト板4、オイル6、ロータ7、ディスク8、ロータ磁石9、ステータ10、ベース5を有する。軸1はフランジ2を一体的に有し、軸1はスリーブ3の軸受孔3Aに回転自在に挿入され、フランジ2はスリーブ3の下面部においてスリーブ3の凹部に収納される。軸1の外周面または、スリーブ3の内周面の少なくともいずれか一方には動圧発生溝3B、3Cが設けられ、またフランジ2のスリーブ3との対向面、及びフランジ2とスラスト板4との対向面には動圧発生溝2A、2Bが設けられ、スラスト板4はスリーブ3に固着されている。各動圧発生溝3B、3C、2A、2Bの付近の軸受隙間は少なくとも潤滑流体6で充満されている。ロータ7は軸1に固定されロータ7には図示しないクランパ等によってディスク8が固定される。スリーブ3には径大部3Dを有し潤滑流体溜り部になっている。
一方、スリーブ3の材質は図2に示す部分断面図のように、金属焼結体3Eから成り、金属焼結体3Eの内部に残留する空孔3Fには必要に応じて予め樹脂、水ガラス等を含浸し固化させるか、または、錫、亜鉛等の低融点金属を高温下で注入したあと常温で固化させるか、または、スリーブ3の表面に必要に応じて400℃〜700℃の高温水蒸気処理により四三酸化鉄の層3Gを約1〜10マイクロメータの厚さに設けるかの、少なくとも1つ以上の方法でスリーブ3の表面を封孔している。さらにスリーブ3の表面は必要に応じてニッケルを含む成分のメッキまたはDLCの硬質皮膜3Hを厚さ1〜10マイクロメータの厚さに形成している。このようにスリーブ3の表面は完全に封孔されているため従来の流体軸受装置のようにスリーブカバー35が不要であり、また、表面空孔から潤滑流体が流出して内部に潤滑不足を生じ、流出した潤滑流体6がガス化して流体軸受装置の周囲を汚染しない。スリーブ3はベース5にスリーブカバーを介せず直接接着等により固定され、ロータ7にはロータ磁石9が取り付けられ、またベース5にはロータ磁石9に対向する位置にモータステータ10が固定される。スリーブ3はスリーブカバーを介せずに直接ベース5に固定できるため、取付け時の直角度や同軸度が出やすく高精度に組み立てすることが可能である。
以上のように構成された本発明の流体軸受装置について、その動作について説明する。図1において、図示しない電子回路によりステータ10に回転磁界を発生させると、ロータ磁石9に回転力が与えられ、ロータ7、軸1、フランジ2、ディスク8が回転を始める。回転により、動圧発生溝3B、3C、2A、2Bは潤滑流体6をかき集め、軸1とスリーブ3の間、及びフランジ2とスリーブ3及びスラスト板4の間にポンピング圧力を発生する。これにより、軸1はスリーブ3とスラスト板4に対して非接触で回転し、図示しない磁気ヘッドまたは光学ヘッドにより、ディスク8上にデータの記録再生を行う。本発明においては、スリーブカバーが不要であるためコンパクトに構成でき、また、表面空孔から潤滑流体が流出して内部に潤滑不足を生じ、流出した潤滑流体6がガス化して流体軸受装置の周囲を汚染する心配がない。
以下にスリーブ3の本発明の製造方法について図3〜図15を用いて説明する。図3は焼結金属素材11の形状を成型する第1サイジング金型である。12は下型、13は上型、14はピン、15は外型である。焼結金属体11は鉄粉または銅粉を図示しない金型で予め圧縮成型し、次にその圧縮された金属粉を図示しない焼成炉を用いて予め焼結した半完成品であるが、図3の下型12に焼結金属素材11をセットし、図中矢印に示すように上型13と外型15を下降させ焼結金属素材11を圧縮成型する。
圧縮成型後の焼結金属素材11Aは図4〜図9に示す第2サイジング金型により以下に示す加工が行われる。図4(a)は焼結金属素材11Aに、動圧発生溝21B、21Cを加工して図1に示すスリーブ3を製造する第2サイジング金型の構成図を示している。図4(a)においてこの成型装置は下型19、上型20、コアロッド21(第1のコアロッド)、外型22を有する。外型22は上型20の同軸上の外周面に摺動自在に設けられて、コアロッド21は外型22に同軸上の内周面に摺動自在に設けられ、そのテーパ面21Aには魚骨状の凹部21B、21Cが別途エッチング加工法やショットピーニング加工法等を用いて、凹部の深さが均一になるように加工されている。ここで、動圧溝はコアロッド21によって転写されるので、得たい動圧溝形状をコアロッド21に凸部として残す必要がある。従って、図4(b)に示すように、動圧溝パターン状の凸部を残すように、パターン状の凹部を加工する。凹部の底面は転写後、スリーブ半完成品(加工過程にあるスリーブ)の内周面となるので、深さは均一にすることが重要である。図4(a)においてまず、焼結金属素材11Aを下型19にセットし、次に図5に示すように、図中矢印に示すように上型20を下降させ焼結金属素材11Aに当接させ、次にコアロッド21を焼結金属素材11Aの内径に挿入する。次に図6に示すように、外型22を下降させるが、この時、外型の内周面は焼結金属素材11Aの外周面に圧力を与え、しごきながら下降する。このようにして図7示すように焼結金属素材11Aは塑性流動し、コアロッド21の凹部21B、21Cにも流入し食らい付く。次に図8に示すように外型22を上昇させると、金属焼結素材11Aはそのスプリングバック特性により内外径がそれぞれ約2マイクロメータ拡大する。次に図9に示すように上型20を上昇させると焼結金属素材11Aはこの成型装置から取り出すことができ、焼結金属素材11Aはその形状および内径3A及び動圧発生溝3B、3Cは加工完了し、スリーブ半完成品となる。
図13はコアロッド21のテーパ面21Aのテーパ角θと図9のコアロッド21を上方に抜くための抜き力の関係を示している。テーパ角度は1度以上あればスムーズである。またこのテーパ角度は型製造上のばらつきがプラスマイナス1度が必要であるため、実際の角度は1度〜3度が最適である。
尚、コアロッド21のテーパ面21Aの角度θは1〜3度が適切であるが、4度以上の大きいテーパを付ける場合は、図10〜図12に示す第3のサイジング金型を用いてスリーブ半完成品の内周面の仕上げ加工を行うときに、内径に残っているテーパ形状が求める円筒形状に修正しきれず、最終の軸受内径面にテーパ形状が残って内径の精度が悪くなる場合があった。
尚、コアロッド21のテーパ面21Aの角度θは1〜3度が適切であるが、4度以上の大きいテーパを付ける場合は、図10〜図12に示す第3のサイジング金型を用いてスリーブ半完成品の内周面の仕上げ加工を行うときに、内径に残っているテーパ形状が求める円筒形状に修正しきれず、最終の軸受内径面にテーパ形状が残って内径の精度が悪くなる場合があった。
尚、図示しない金型で圧縮成型され、焼成された焼成された焼結金属体11のスリーブ半完成品は、図3に示す第1サイジング金型を用いた加工を省略し図4の溝転造加工を行ってもよい。ただし、図3に示す第1サイジング金型での加工を行った方が、図4に示す溝転造加工時に焼結金属素材11の内径の寸法ばらつきが少なくなり、動圧発生溝11Eの深さが安定する。
次に、図10〜図12に示す第3サイジング金型を用いて溝加工後の焼結金属素材11A(スリーブ半完成品)の内径面の仕上げ加工及び、図14に示す潤滑流体溜りの機能を得るための径大部3Dの加工を施す。図10においてこの第3サイジング金型は下型23、上型24、コアロッド25(第2のコアロッド)、外型26を有する。外型26は上型24の同軸上の外周面に摺動自在に設けられて、コアロッド25は上型24に対し同軸上の内周面に摺動自在に設けられ、その外周面25Aには外周面に同軸に細径部25Aと、外周面25Aとほぼ同一径の太径部25Cを有しており、細径部25Bは別途研磨加工等により直径が約2マイクロメータ細く加工され、細径部の円筒面は金型として必要な高精度で滑らかな円筒面に加工されている。
図10においてまず、動圧溝11Eが加工された焼結金属素材11A(スリーブ半完成品)を下型23にセットし、上型24を図中矢印方向に下降させ焼結金属素材11Aに当接させ、コアロッド25を焼結金属素材11Aの内径に挿入する。次に図11に示すように、外型26を下降させるが、この時、外型26の内周面は焼結金属素材11Aの外周面に圧力を与え、しごきながら下降する。このようにして図11に示すように焼結金属素材11Aはコアロッド25の細径部25Aに塑性流動して軸受内径面が成型され、またコアロッド25の外周面25Aとほぼ同一径の太径部25Cは焼結金属素材11Aの内径に径大部3Dを成型する。この時点の動圧発生溝の深さと形状は、図15中に記号hgに示すように約5マイクロメータの深さに成型される。図15に示す記号dRはコアロッド25の太径部25Cにより成型される段差を示しており、この段差は約1マイクロメータである。ここで溝形状は略台形形状としている。溝底面に対する溝側面の角度αは90度以下である。コアロッドの凹部加工はエッチング加工やエンドミル加工で行っている。次に図12に示すように上型24及び外型26を上昇させると、金属焼結素材11Aはそのスプリングバック特性により内外径がそれぞれ約2マイクロメータ拡大し、コアロッド26と金属焼結体11Aの間には微小な隙間が生じる。また同時にコアロッド25を上昇させると焼結金属素材11Aは、この第3サイジング金型から取り出すことができ、焼結金属素材11Aはその形状および内径及び動圧発生溝は加工完了し、図1及び図14に示すスリーブ3になっている。
図16はスリーブ3の動圧発生溝3B、3Cの各種形状と図1に示す流体軸受装置の軸受寿命の関係を示すデータである。我々の実験によれば、図中記号(A)に示す溝深さ(hg)が不十分であり1マイクロメータの条件(図25と同様の溝形状の場合)の軸受寿命と、記号(B)に示す溝深さ(hg)は5マイクロメータであり十分であるが、動圧発生溝33Bの形状が崩れており、軸受面に平滑な円筒面が形成されていない条件(図27と同様の溝形状の場合)の軸受寿命は、いずれも要求される寿命の約半分しか満たすことができなかった。動圧発生溝が浅すぎる(A)の場合はポンピング力が不足して性能と信頼性が得られない訳であり、また一方、動圧発生溝の形状が崩れている(B)の場合は、軸の表面に対向しなければならないスリーブ軸受穴に円筒面が構成できないのでこれが原因でポンピング圧力が発生しにくいものと考えられる。一方、図中(C)に示すように溝深さ(hg)が5マイクロメータで十分な深さがあり、かつ図15に示すように溝形状に崩れがない軸受の条件では図1に示す流体軸受装置は必要十分な寿命を得ることができた。
尚、本実施例において軸1の材質はステンレス鋼、高マンガンクロム鋼、または炭素鋼を用いた。軸1のラジアル軸受面の表面粗さは0.01〜0.8マイクロメータの範囲に加工により仕上げた材料を使用している。
尚、本実施例の図2のスリーブ3において表面硬化層3Hは、ニッケルと燐を主成分とする無電解メッキを採用し、その表面はビッカース硬度600以上を得ている。または3次元DLC加工(栗田製作所)によるコーティングを施し表面はビッカース硬度800以上を得ている。これらのいずれかの硬化層3Hを設けることにより流体軸受装置の耐摩耗性と信頼性を向上させている。
尚、図2のスリーブにおいて空孔3Fには、熱硬化性または嫌気硬化性のアクリル樹脂を低圧槽の中で含浸した。これらの樹脂は硬化させる前に十分洗浄を行うため、表面付近に付着した樹脂はすべて除去され、内部に含浸された樹脂だけが残留し硬化する。つまり、スリーブの内部は樹脂3Fで封孔され、表面は酸化鉄皮膜3Gまたはメッキ層3Hで封孔されるものである。
尚、図1におけるスリーブ3の成分に関し、圧粉成型に用いる金属粉末については、真鍮など銅系のものでもよいが、モータの回転軸との熱線膨張係数差を小さくするためには鉄成分を全体の80重量%以上を占める成分からなる鉄系の粉末または純鉄が好ましい。鉄粉を圧粉成型した後、これを焼結して軸受用の焼結体素材としている。一般的に動圧流体軸受装置におけるスリーブ3と軸1の隙間は2〜5マイクロメータ程度に設定され、封孔処理後の表面処理精度および使用時における熱線膨張係数差における使用環境温度差の問題は流体軸受装置にとって重要である。また、スリーブ3の成分に鉄系材料を採用することで圧粉成型金属焼結体素材11Aの多孔質表面に四三酸化鉄(Fe3O4)皮膜を形成することが容易に行える。
尚、本実施例の流体軸受装置は、例えば特開2000−197309号公報(流体動圧軸受を備えたモータ及びこのモータを備えた記録ディスク駆動装置)の図2に示す様に軸の上側にロータが固定され軸の下側にリング形状の部材が取り付けられ、このリング形状の部材周辺がラジアル軸受面に隣接する潤滑流体溜り部を有し、ロータの下面とスリーブの上面が対向してスラスト軸受面を形成された動圧流体軸受装置においても本発明は適用できるものである。
尚,本実施例の流体軸受装置は軸の両端が固定され、スリーブが軸を中心に回転する、図示しない、軸固定式軸受構造の流体軸受にも適用できるものである。
(実施の形態2)
図17は第2の実施例の流体軸受装置の軸受部を示す構成図である。1は軸、2はフランジ、23はスリーブ、23Aは軸受孔、23B、23Cは動圧発生溝、2A、2Bはフランジ2に設けられた動圧発生溝、23Dは径大部、23Jは連通孔、24はキャップである。
図17は第2の実施例の流体軸受装置の軸受部を示す構成図である。1は軸、2はフランジ、23はスリーブ、23Aは軸受孔、23B、23Cは動圧発生溝、2A、2Bはフランジ2に設けられた動圧発生溝、23Dは径大部、23Jは連通孔、24はキャップである。
この第2の実施例の流体軸受装置の動作については図1に示す第1の実施例と同じである。ただ、スリーブ27に少なくとも1ケ所に明けられた連通穴27Jからは軸受内の潤滑流体6に含まれた空気29が膨張した際に軸受外部に排出することで動圧発生溝27B、27C、2A、2Bにおいて気泡の存在を防止し潤滑流体6の油膜を確実に形成し流体軸受装置の信頼性を向上させることができる。
連通孔27Jは焼結金属体からなるスリーブ27に図示しないドリルで穴をあける方法で加工しても良く、または図17に示すように直溝状の連通孔(連通溝)27Jを外周面に有するスリーブ27とパイプ27Kを共に焼結金属体で成型し高温で焼結後にパイプ27Kにスリーブ27を圧入することで一体化すると同時に連通孔27Jを構成し、その後は第1の実施例と同様に図4〜図9に示す第2サイジング金型と、図10〜図12に示す第3サイジング金型を用いて成型する方法で加工しても良い。このようにスリーブ27とパイプ27Kを組み合わせて構成すれば連通孔27Jが最も安価に構成することができる。流体軸受装置の高速回転での性能と信頼性を確保するためには連通孔27Jの存在は大変有効であり、このように2個の焼結金属体を組み合わせて連通孔27Jを構成する方法の経済効果は大きい。
この流体軸受装置によっても、上記第1の実施の形態の流体軸受装置と同様な効果を得ることができる。
本発明は、ハードディスク装置やその他の装置に用いられる流体軸受装置に関し、スリーブの軸受穴に軸が相対的に回転自在に挿入され、スリーブの軸受穴に動圧発生溝を有する軸受面を有し、前記スリーブは金属粉体を中空円筒状に成型し、金属素材を形成する第1の工程と、前記金属素材を焼結する第2の工程と、前記焼結金属素材の内径に、テーパ面を有し該テーパ面にパターン状の凹部もしくは動圧溝パターン状の凸部を有する第1のコアロッドを挿入し、次に上下及び側面から加圧して動圧溝を形成し、次に前記第1のコアロッドを抜き去ることで動圧発生溝を形成したスリーブ半完成品を成型する第3の工程と、前記スリーブ半完成品に、径大部と径小部を有する第2のコアロッドを挿入し、次に上下及び側面から加圧し、前記第2のコアロッドの径小部で動圧溝を有する軸受内径面を形成すると同時に前記第2のコアロッドの径大部でスリーブ内周面に径大部を成型し、次に前記第2のコアロッドを抜き去ることで前記スリーブを成型する第4の工程とからなり、このようにして成型されたスリーブの動圧発生溝を有する内径を軸受内径面とし、スリーブの径大部を潤滑流体溜り部にすることで、高精度に動圧発生溝が加工され、圧力漏れが無く高性能長寿命な流体軸受及びその製造方法が得られる。
1 軸
2 フランジ
3、27 スリーブ
3A 軸受穴
3B,3C、2A、2B 動圧発生溝
3D 径大部
4 スラスト板
5 ベース
6 潤滑流体
7 ロータ
8 ディスク
9 ロータ磁石
10 ステータ
11 焼結金属素材
12、19、23 下型
13、20、24 上型
14 ピン
15、22,26 外型
21、25 コアロッド
27K パイプ
28 キャップ
2 フランジ
3、27 スリーブ
3A 軸受穴
3B,3C、2A、2B 動圧発生溝
3D 径大部
4 スラスト板
5 ベース
6 潤滑流体
7 ロータ
8 ディスク
9 ロータ磁石
10 ステータ
11 焼結金属素材
12、19、23 下型
13、20、24 上型
14 ピン
15、22,26 外型
21、25 コアロッド
27K パイプ
28 キャップ
Claims (11)
- 軸と、
軸受孔を有し、前記軸が相対的に回転可能な状態で挿入されており、
該軸受孔の内周面に動圧面を有し、
前記内周面には動圧発生溝が形成された第1の溝と、潤滑流体溜り部を形成するための第2の溝を有し、
前記内周面には動圧発生溝が形成された第1の溝の断面形状は略台形形状であり、また、前記動圧発生溝の深さは、前記第2の溝の深さよりも大きく形成された焼結金属から成るスリーブ、
および前記軸と前記スリーブ間に保持される潤滑流体を少なくとも有する
ことを特徴とする動圧流体軸受。 - 前記スリーブの表面に、樹脂または水ガラスを含浸させ、表面を封孔する、請求項1に
記載の動圧流体軸受。 - 前記スリーブの表面に、加熱溶解した金属を含浸させ、表面を封孔する、請求項1に記
載の動圧流体軸受。 - 前記スリーブの表面に、酸化膜を形成させ、表面を封孔する、請求項1に記載の動圧流体軸受。
- 請求項1から4に記載のスリーブの表面に、ニッケルを含む金属メッキにより薄膜を形
成し、スリーブの表面硬度を内部よりも向上させる、動圧流体軸受。 - 請求項1から4に記載のスリーブの表面に、DLCコーティングにより薄膜を形成し、
スリーブの表面硬度を内部よりも向上させる、動圧流体軸受。 - 請求項1から6のいずれか1項に記載の動圧流体軸受と、
前記動圧流体軸受に固定され、前記動圧流体軸受を回転可能にするハブと、
前記ハブに固定されたマグネットと、
前記動圧流体軸受を固定するベースプレートと、
前記マグネットと対向するように前記ベースプレートに固定されたステータと、
を備えているスピンドルモータ。 - 軸受孔を有し、前記軸受孔の内周面に動圧発生溝を有し、前記軸受孔に軸が
相対的に回転可能な状態で挿入されているスリーブ、
を備えた動圧流体軸受の製造方法であって、
前記スリーブは金属粉体を中空円筒状に成型し、第1の成型体を形成する第1の工程と、
前記第1の成型体を焼結する第2の工程と、
前記焼結された第2の成型体の内径に、テーパ面を有し該テーパ面にパターン状の凹部を有する第1のコアロッドを挿入し、次に上下及び側面から加圧して前記テーパ面に形成された凹部により動圧溝を形成し、次に前記第1のコアロッドを抜き去ることで動圧発生溝を形成したスリーブ半完成品を成型する第3の工程と、
前記スリーブ半完成品に、径大部と径小部を有する第2のコアロッドを挿入し、次に上
下及び側面から加圧し、前記第2のコアロッドの径小部で第1の溝である動圧溝を有する軸受内径面を形成するとともに前記第2のコアロッドの径大部でスリーブ内周面に径大部の第2の溝を成型し、次に前記第2のコアロッドを抜き去ることで前記スリーブを成型する第4の工程と、
からなること特徴とする動圧流体軸受の製造方法。 - 請求項8に記載の第2のコアロッドのテーパ面は、1〜3度のテーパ角を有することを
特徴とする動圧流体軸受の製造方法。 - 請求項8または請求項9に記載の工程後、さらにスリーブの表面に樹脂または水ガラス
を含浸させる、または加熱溶解した金属を含浸させる、またはスリーブの表面に酸化膜を形成することの
少なくとも何れか1つ以上の方法で、スリーブ表面を封孔したことを特徴とする動圧流
体軸受の製造方法。 - 請求項8記載または請求項9または請求項10に記載の工程後、スリーブ表面にニッケルを含む金属メッキ、またはDLCコーティングにより薄膜を形成したことを特徴とする動圧流体軸受の製造方法。
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-
2005
- 2005-10-21 JP JP2005307089A patent/JP2007113728A/ja active Pending
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