JP2005256354A

JP2005256354A - 油圧シリンダのカバー装置

Info

Publication number: JP2005256354A
Application number: JP2004067673A
Authority: JP
Inventors: Yoshiaki Ishii; 芳明石井; Hironao Ishikawa; 裕直石川; Shingo Kishimoto; 新吾岸本
Original assignee: Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Current assignee: Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority date: 2004-03-10
Filing date: 2004-03-10
Publication date: 2005-09-22
Anticipated expiration: 2024-03-10
Also published as: KR101061697B1; CN1667208B; JP4695340B2; KR20060043161A; CN1667208A

Abstract

【課題】接触対象物に対する大きな接触強度を確保できると共に、部品数が少なく、構造が簡単で、塗装作業が容易な油圧シリンダのカバー装置の提供。
【解決手段】ブームシリンダ８のロッド部８ｂの先端部８ｂ１にボルト１４を介して固定されるカバー部材１３が、例えば鋼板製の一枚板材から成ると共に、このカバー部材１３が、ロッド部８ｂの先端部８ｂ１に固定される中央部１３ａと一側端部１３ｂとの間に形成され、曲げ加工して成る第１突起部１３ｃと、中央部１３ａと他側端部１３ｄとの間に形成され、曲げ加工して成る第２突起部１３ｅとを有する。また、カバー部材１３をブームシリンダ８のシリンダ部８ａに対して摺動可能に保持するガイドプレートをシリンダ部８ａに固定してある。
【選択図】図３

Description

本発明は、油圧ショベル等の作業機械に備えられる油圧シリンダを、外力から保護する油圧シリンダのカバー装置に関する。

この種の従来技術として特許文献１に示されるものがある。この特許文献１には、油圧ブレーカのチゼル等が接触し得る油圧シリンダ、すなわちブームシリンダの前面側に、ブームシリンダに溶接等で固定されたブラケットに固定される内カバーと、この内カバーの外側に配置され、全体形状が山形になっており、ブームシリンダのロッド部の先端部にボルトで固定される摺動可能な外カバーとを備え、これらの内カバーと外カバーとによって、ブームシリンダに対するチゼル等の接触対象物からそのブームシリンダを保護するカバー装置が開示されている。また、この特許文献１には、内カバーと外カバーとの組み合わせを前提として、外カバーの裏面に裏当板、補強部材、あるいは鍔部材を溶接等で固着した構成も示されている。
特開平９−２９６４７４号公報

上述した従来技術は、カバー部材が少なくとも内カバーと外カバーとを有する多重構造となっていることから剛性が大きく、油圧ブレーカのチゼル等に対する大きな接触強度を確保できる。しかしながら、内カバー、外カバー等を有することから部品数が多く、このために製作費が高くなる問題がある。

なお、上述した従来技術において、塗装を施す場合、外カバーの表面と裏面、内カバーの表面と裏面等、塗装箇所が多くなり、この塗装作業が煩雑になりやすい。また、ブラケット部分等の形状が複雑な部分の塗装を要することから、未塗装部分が生じてしまうことが考えられる。したがって、このような未塗装部分から錆が発生し、この錆によって接触強度が低下し、耐久性が劣化してしまう懸念がある。

本発明は、上述した従来技術における実状からなされたもので、その目的は、接触対象物に対する大きな接触強度を確保できると共に、部品数が少なく、構造が簡単で、塗装作業が容易な油圧シリンダのカバー装置を提供することにある。

上記目的を達成するために、本発明は、油圧シリンダのロッド部の先端部に固定され、この油圧シリンダを外力から保護するカバー部材を備えた油圧シリンダのカバー構造において、上記カバー部材が一枚板材から成ると共に、上記カバー部材が、上記ロッド部の上記先端部に固定される中央部と一側端部との間に形成され、曲げ加工して成る第１突起部と、上記中央部と他側端部との間に形成され、曲げ加工して成る第２突起部とを有することを特徴としている。

このように構成した本発明は、カバー部材が、油圧シリンダのロッド部の先端部に固定される中央部を挟んで形成され、折り曲げ加工して成る第１突起部と第２突起部を備えているので、大きな剛性を有し、油圧シリンダに接触し得るバケット等の接触対象物に対する大きな接触強度を確保することができる。また、カバー部材が一枚板材から成るので全体の部品数を少なくすることができる。さらに、カバー部材を構成する一枚板材の表面塗装、裏面塗装は容易であるので、塗装作業が容易であり、未塗装部分を生じなくさせることができる。

また本発明は、上記発明において、上記カバー部材を上記油圧シリンダのシリンダ部に対して摺動可能に保持するガイドプレートを備えたことを特徴としている。

このように構成した本発明は、油圧シリンダの伸長、収縮に際し、ガイドプレートを介してカバー部材を円滑に摺動させることができる。

また本発明は、上記発明において、上記ガイドプレートを上記油圧シリンダの上記シリンダ部に固定したことを特徴としている。

本発明は、カバー部材の第１突起部と第２突起部とによって接触対象物に対する大きな接触強度を確保できると共に、カバー部材が一枚板材から成るので、全体の部品数を少なくすることができ、これにより製作費を安くすることができる。また、塗装作業が容易であり、この塗装作業の能率向上を実現できる。また、未塗装部分を生じなくさせることができるので、このような未塗装部分に伴う錆の発生を抑え、従来に比べて耐久性を向上させることができる。

以下，本発明に係る油圧シリンダのカバー装置を実施するための最良の形態を図に基づいて説明する。

図１は本発明の油圧シリンダのカバー装置の一実施形態が備えられる作業機械の一例として挙げた油圧ショベルを示す側面図である。この図１に示す油圧ショベルは、走行体１と、この走行体１上に配置される旋回体２とを備えている。この旋回体２には運転席３が備えられている。旋回体２の前側にはスイングポスト４を介してブーム５が上下方向の回動可能に連結されている。ブーム５の先端にはアーム６が、このアーム６の先端にはバケット７がそれぞれ上下方向に回動可能に連結されている。また、ブーム５を回動させる油圧シリンダ、すなわちブームシリンダ８と、アーム６を回動させるアームシリンダ９と、バケット７を回動させるバケットシリンダ１０とを備えている。ブームシリンダ８の前側部分には、このブームシリンダ８を外力から、すなわちバケット７等の接触対象物から保護する本発明の一実施形態であるカバー装置１１が装着されている。

図２は図１に示す油圧ショベルのブームシリンダ部分を拡大して示した側面図である。この図２に示すように、ブームシリンダ８は、末端部がスイングポスト４に回動可能に連結されるシリンダ部８ａと、このシリンダ部８ａに摺動自在に収容されるロッド部８ｂとから成っており、ロッド部８ｂの先端部８ｂ１は、支持ピン１２によってブーム５に回動可能に連結されている。本実施形態のカバー装置１１は、主要部を構成するカバー部材１３と、このカバー部材１３をブームシリンダ８のロッド部８ｂの先端部８ｂ１に固定するボルト１４と、カバー部材１３をブームシリンダ８のシリンダ部８ａに対して摺動可能に保持するガイドプレート１５とを含んでいる。ガイドプレート１５は、例えばブームシリンダ８のシリンダ部８ａに溶接等によって固定されている。

図３は図２のＡ方向から見た要部拡大図、図４は図２のＢ断面拡大図、図５は本発明の一実施形態に備えられるカバー部材を示す図で、（ａ）図は裏面図、（ｂ）図は（ａ）図の正面図、（ｃ）図は（ｂ）図の側面図である。

これらの図３〜５に示すように、本実施形態のカバー装置１１の主要部を構成するカバー部材１３は、例えば鋼板製の一枚板材から成っており、表面及び裏面の全面に錆止め等の塗装が施されている。図５の（ｃ）図に示すように、このカバー部材１３は、ブームシリンダ８のロッド部８ｂの先端部８ｂ１に固定される中央部１３ａと一側端部１３ｂとの間に形成され、折り曲げ加工して成り、外側に向って凸となる山形の第１突起部１３ｃと、中央部１３ａと他側端部１３ｄとの間に形成され、曲げ加工して成り、外側に向って凸となる山形の第２突起部１３ｅとを備えている。

図３に示すように、ブーム５の内側に形成した一対のボス部５ａ，５ｂの間に、ブームシリンダ８のロッド部８ｂの先端部８ｂ１が配置され、上述したように支持ピン１２によって、これらのボス部５ａ，５ｂとブームシリンダ８のロッド部８ｂの先端部８ｂ１とが連結される。

図５の（ａ）図の１３ａ１は上述した中央部１３ａの裏面、１３ｃ１は第１突起部１３ｃを形成する第１凹部、１３ｅ１は第２突起部１３ｅを形成する第２凹部である。また、この図５の（ａ）図に示すように、先端部１３ｆの裏面１３ａ１（中央部１３ａ）には、前述したボルト１４が挿通する穴１３ｇを形成させてある。

また、図４等に示すように、カバー部材１３の一側端部１３ｂは、Ｌ字形に形成され、ガイドプレート１５の一端部１５ａに摺接するように配置それる。同様に、他側端部１３ｄもＬ字形に形成され、ガイドプレート１５の他端部１５ｂに摺接するように配置される。

このように構成した本実施形態は、図１，２に示すように、ブームシリンダ８を伸長させた状態では、カバー部材１１が伸長したロッド部８ｂの前側を覆っている。このカバー部材１１によって、アーム６等の巻き込みによってバケット７がブームシリンダ８のロッド部８ｂに接触しないように、このブームシリンダ８のロッド部８ｂが保護される。また、ブーム５を下降させるためにブームシリンダ８を収縮させる際には、ロッド部８ｂの収縮と一体的にカバー部材１３がガイドプレート１５に案内されて下方に摺動する。例えば最収縮状態にあっては、このカバー部材１３によって、ロッド部８ｂの先端部８ｂ１付近とシリンダ部８ａとが外力から保護される。

本実施形態によれば、カバー部材１３の表面に外力が与えられたとしても、例えばバケット７がカバー部材１３に接触したとしても、カバー部材１３が、その中央部１３ａを挟んで折り曲げ加工して成る第１突起部１３ｃと第２突起部１３ｅを備えているので、大きな剛性を有し、バケット７等の接触対象物に対する大きな接触強度を確保でき、このような接触対象物からの外力によってブームシリンダ８が破損しないように、このブームシリンダ８を保護することができる。

また、カバー部材１３が一枚板材から成るので、全体の部品数を少なくすることができる。これによって製作費を安くすることができる。さらに、カバー部材１３を構成する一枚板材の表面塗装、裏面塗装は容易であるので、全面塗装が容易であり、この塗装作業の能率を向上させることができる。また、未塗装部分を生じなくさせることができるので、このような未塗装部分に伴う錆の発生を抑え、耐久性を向上させることができる。

また、ブームシリンダ８のシリンダ部８ａにガイドプレート１５を固定したことから、ブームシリンダ８の伸長、収縮に伴ってカバー部材１３を円滑に摺動させることができ、安定したブームシリンダ８の保護を実現できる信頼性の高い構造とすることができる。

なお、上記実施形態では、カバー部材１３で保護される油圧シリンダの一例としてブームシリンダ８を挙げたが、本発明は、ブームシリンダ８に限らず他の油圧シリンダの保護にも好適である。

本発明の油圧シリンダのカバー装置の一実施形態が備えられる作業機械の一例として挙げた油圧ショベルを示す側面図である。図１に示す油圧ショベルのブームシリンダ部分を拡大して示した側面図である。図２のＡ方向から見た要部拡大図である。図２のＢ断面拡大図である。本発明の一実施形態に備えられるカバー部材を示す図で、（ａ）図は裏面図、（ｂ）図は（ａ）図の正面図、（ｃ）図は（ｂ）図の側面図である。

符号の説明

５ブーム
５ａボス部
５ｂボス部
８ブームシリンダ（油圧シリンダ）
８ａシリンダ部
８ｂロッド部
８ｂ１先端部
１１カバー装置
１３カバー部材
１３ａ中央部
１３ａ１裏面
１３ｂ一側端部
１３ｃ第１突起部
１３ｃ１第１凹部
１３ｄ他側端部
１３ｅ第２突起部
１３ｅ１第２凹部
１３ｆ先端部
１３ｇ穴
１４ボルト
１５ガイドプレート
１５ａ一端部
１５ｂ他端部

Claims

油圧シリンダのロッド部の先端部に固定され、この油圧シリンダを外力から保護するカバー部材を備えた油圧シリンダのカバー構造において、
上記カバー部材が一枚板材から成ると共に、
上記カバー部材が、上記ロッド部の上記先端部に固定される中央部と一側端部との間に形成され、曲げ加工して成る第１突起部と、上記中央部と他側端部との間に形成され、曲げ加工して成る第２突起部とを有することを特徴とする油圧シリンダのカバー装置。
上記請求項１記載の発明において、
上記カバー部材を上記油圧シリンダのシリンダ部に対して摺動可能に保持するガイドプレートを備えたことを特徴とする油圧シリンダのカバー装置。
上記請求項２記載の発明において、
上記ガイドプレートを上記油圧シリンダの上記シリンダ部に固定したことを特徴とする油圧シリンダのカバー装置。