JP2005254757A - ポリエチレンナフタレート系樹脂からなる燃料タンク用容器 - Google Patents

ポリエチレンナフタレート系樹脂からなる燃料タンク用容器 Download PDF

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Abstract

【課題】車両用の燃料タンクに必要な十分な曲げ剛性、大容量、および扁平形状などの要件を備え、かつPEN系樹脂からなる新規な製造法からなる燃料タンク用容器を提供する。
【解決手段】工程A:プリフォームの準備工程、工程B:プリフォームの配置工程、工程C:プリフォームの状態調節工程、工程D:一次ブロー成形品の成形工程、工程E:一次ブロー成形品の取り出し工程、工程F:一次ブロー成形品の状態調節工程、工程G:一次ブロー成形品のブローおよび圧縮工程、および工程H:圧縮されたブロー成形品の取り出し工程からなることを特徴とする方法により製造されたポリエチレンナフタレート系樹脂からなる燃料タンク用容器であり、該方法は、工程Aにおいてその胴部において実質的に球晶およびボイドを含有しないプリフォームを準備し、工程Dにおいてプリフォームの表面全体が型表面と接触するまで膨らませた一次ブロー成形品を得、工程Gにおいて該一次ブロー成形品を膨張させると共に少なくとも口部の中心軸に平行な方向において圧縮する。
【選択図】図5

Description

本発明は、ポリエチレンナフタレート系樹脂(以下、PEN系樹脂と称する場合がある)からなり、かつ扁平形状であって、幅広い分野に適用可能であり、殊に車両用に好適な燃料タンク用容器に関する。
ポリエチレンナフタレート樹脂(以下PEN樹脂と称する場合がある)は、耐熱性、ガスバリヤー性、低吸着性、および耐薬品性などに優れるため、包装容器材料として注目されている。結晶性ポリエステル樹脂を2軸延伸ブロー成形することによって得られた容器では、延伸配向によりその機械的強度の著しい向上、並びに耐薬品性およびガスバリヤー性の向上が達成されることから、PEN樹脂もポリエチレンテレフタレート樹脂と同様に2軸延伸ブロー成形することにより飲料用ボトルなどの分野において利用されている。
PEN樹脂がガソリンに対するガスバリヤー性に優れることも広く知られ、既にPEN樹脂を2軸延伸ブロー成形した容器を車両用ガソリンタンクに適用することも公知である(特許文献1参照)。しかしながら、前記のタンクは車両用ガソリンタンクとして全く実用的ではなかった。その理由は、該容器は第1に剛性が不十分な点にあり、第2に形状に対する考慮が全くなされていない点にある。
車両用の燃料タンクの内容積は乗用車において該して30L(リットル)以上、大型車にあっては60L以上、さらに商業車にあっては100L以上となる。かかる大きな内容積を有するタンクには十分な曲げ剛性が必要とされる。前記特許文献1のタンクは、かかる曲げ剛性の点において不十分であった。
さらに車両用燃料タンクは、その搭載場所の制約から(通常床下部に収納される)扁平な形状であるのが普通である。特に近年の乗用車においては車両室内の空間をより大きくするためタンクの扁平率は大きくなる(より平たくなる)傾向にある。前記特許文献1のタンクは、かかる扁平形状を有していなかった。
すなわち、現実の車両用燃料タンクにおいては、十分な曲げ剛性、大容量、および扁平形状が必要とされ、さらには十分な強度および耐衝撃性なども必要とされるにも関わらず、前記特許文献1のガソリンタンクはかかる特性を満足しないものであった。当然かかる特性を満足する燃料タンクを製造可能な方法も知られていなかった。
一方、車両用燃料タンクは従来、鋼板のプレス成形品を接合する方法、およびポリエチレン樹脂およびガスバリヤー性樹脂(例えばエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂など)を多層ダイレクトブロー成形する方法により製造されている。しかしながらかかる鋼板からのタンクは燃料による耐腐食性の問題がある。かかる問題は特に含酸素化合物を含む燃料において顕著となり、該タンクは汎用性に乏しい。また現行の多層ダイレクトブロー成形からのタンクは大型の生産設備を必要とし、その生産性においても十分とはいえない。さらに該タンクも幅広い燃料において十分なガスバリヤー性を有するとはいい難く、汎用性に乏しい。
特開平8−58401号公報
本発明の第1の目的は、車両用の燃料タンクに必要な十分な曲げ剛性、大容量、および
扁平形状などの要件を備え、かつPEN系樹脂からなる燃料タンク用容器を提供することにある。尚、現実の燃料タンクには、通常各種の導通孔が必要とされ、これらは元になる容器が形成された後、後加工により設けられる場合が多い。また燃料タンクには各種の付属機器も付加される。本発明においては、本発明の対象がこれら実際に使用される態様の燃料タンクではなく、かかる燃料タンクを製造するための元になる容器であることを明確にするために、以後“燃料タンク用容器”との用語を用いて実際の燃料タンクと区別する。尚、前述の従来技術においては、特にかかる点を区別せずに用語を使用している。
本発明の第2の目的は、該燃料タンク用容器を高い生産効率で製造する製造方法を提供することにある。本発明の第3の目的は、アルコール等の含酸素化合物含有燃料、DME(ジメチルエーテル)、およびGTL(Gas To Liquid)軽油などにも適用できる汎用性の高い燃料タンク用容器を提供することにある。
本発明者らは、上記技術課題を解決すべく鋭意検討した結果、PEN系樹脂からなるプリフォームを略球体形状の一次ブロー成形体とした後、該一次ブロー成形体を再加熱して再度ブロー成形を行い、その後容器の上下方向に圧縮して扁平形状とし、目的とする形状に整えるとのブロー成形法を発明するに至り、さらに検討を進めて本発明を完成するに至った。
本発明は、(1):
(1)ポリエチレンナフタレート系樹脂(樹脂−I)からなる有底筒状のプリフォームであって、その胴部の平均肉厚が15〜50mmであり、少なくともその胴部において実質的に球晶およびボイドを含有しないプリフォームを準備する工程(工程A)、
(2)該プリフォームをブロー成形可能に状態調節する空間内に、プリフォームを配置する工程(工程B)、
(3)前記工程Bの空間内に配置されたプリフォームを、ブロー成形可能に状態調節する工程(工程C)、
(4)一次ブロー成形品を形成するための型(型−ii)内において、ブロー成形可能に状態調節されたプリフォームを面倍率5〜10倍の範囲となるように該ブロー成形品表面の全体が型−ii内表面と接触するまで膨らませて一次ブロー成形品を形成する工程(工程D)、
(5)一次ブロー成形品を冷却した後、型−ii内より一次ブロー成形品を取り出す工程(工程E)、
(6)得られた一次ブロー成形品をブロー成形可能に状態調節する空間内に一次ブロー成形品を配置し、該一次ブロー成形品をブロー成形可能に状態調節する工程(工程F)、
(7)二次ブロー成形品を形成するための型(型−iii)内において、該一次ブロー成形
品を面倍率が8〜20倍の範囲となるようさらに膨張させつつ、少なくとも口部の中心軸に平行な方向において1.2〜50倍圧縮する工程(工程G)、並びに
(8)得られた二次ブロー成形品を型−iii内より取り出す工程(工程H)
からなる延伸ブロー成形法により製造されたことを特徴とするポリエチレンナフタレート系樹脂からなる口部付き燃料タンク用容器にかかるものである。
前記構成(1)の如く本発明の燃料タンク用容器はブロー成形法により製造されるもので
あるが、有底円筒状のプリフォームをブロー成形して所定の倍率で延伸させたブロー成形体とし、該ブロー成形体をさらに膨張させつつ口部中心軸方向に圧縮する方法によって製造することにより、均一な延伸がなされかつ扁平形状を有する燃料タンク用容器が得られる。かかる延伸が金型内において一段階で実施された場合には、ブロー成形品の一部が金型に拘束されてブロー成形品の部分ごとにおける延伸倍率のバラツキが生じやすい。さらに延伸後に圧縮されるブロー成形品はしわがよりやすくなり、不均一な肉厚や不良な外観
を有するようになる。
本発明の燃料タンク用容器の他の利点は、接合部分がなくガスバリヤー性や燃料漏洩のないことが長期間保証される点にある。さらには該ブロー成形体(一次ブロー成形品)を型内面に拘束された状態で製造することから、得られるブロー成形品は形状の精度に優れる点においても有利である。加えて構成(1)の容器においては好適には口部を射出成形に
より形成できるため、精度の高いフランジ構造やネジ山構造などを設けられ、付加される燃料ポンプユニットなどを簡便に、確実に、かつ脱着可能に固定することができる。かように一次ブローおよび二次ブロー共に型内に拘束された状態で行うことにより、得られる製品の寸法精度が向上する。
前記構成(1)の発明において、一次ブロー成形品の形状は特に限定されない。しかしな
がら一次ブロー成形品をできる限り均一に延伸させる方が、二次ブロー成形品を均一に延伸するのに有利であることから、一次ブロー成形品は略球形とすることが好ましい。さらに一次ブロー成形品は、冷却固化され型−ii内から取り出され、その後通常加熱することによりブロー成形可能な状態に状態調節される。この際あまりに結晶化を進行させると均一な延伸が阻害されやすくなる。かかる点に配慮して一次ブロー成形品の加熱条件や二次ブロー成形時の流体圧力条件などを制御する必要がある。
尚、かかる構成(1)におけるプリフォームのボイドは、目視観察によって容易に見出せ
る程度の大きさのボイドであり、その大きさの目安としては0.5mm以上の直径が挙げられる。構成(1)の発明においてボイドの存在はそれ自体の存在に起因しておよびボイド
の存在が不均一な延伸を誘発して容器の強度低下の要因となる。したがってかかる強度低下を阻害しない程度の大きさのボイドは本発明において特に問題とされない。即ち肉眼以外の方法でなければ明確にボイドと確認できない大きさのボイドまでも本発明において排除するものではない。ボイドの存在の有無は、胴部が透明の場合には肉眼による観察の他、軟X線装置などを用いて確認することができる。また球晶の有無は、プリフォームの胴部より任意に10点のサンプルを切り出し500倍における偏光顕微鏡観察を行う方法で確認される。
本発明の好適な態様の1つは、(2)前記燃料タンク用容器は、該容器の胴部において口
部の中心軸に平行な方向の長さをHとし、該中心軸方向の投影面における最大長さをLとしたとき、L/Hで表される扁平率が2〜50の範囲であることを満足する前記構成(1)
の燃料タンク用容器である。
かかる構成(2)によれば、前記の課題を解決し車両用に好適なPEN系樹脂からなる燃
料タンク用容器が提供される。
本発明の好適な態様の1つは、(3)前記燃料タンク用容器は、その平均肉厚が1〜3m
mであることを特徴とする前記構成(1)〜(2)の燃料タンク用容器である。本発明は極めて厚肉のプリフォームを使用することにより、その結果として厚肉の燃料タンク用容器を提供する。特に強度、耐衝撃性、軽量性、および生産性などを勘案すると1〜3mmが好適であり、かかる構成(3)によればこれらの特性に優れた燃料タンク用容器が提供される。
本発明の好適な態様の1つは、(4)前記燃料タンク用容器は、その内容積が5L以上で
あることを特徴とする前記構成(1)〜(3)の燃料タンク用容器である。かかる構成(4)によ
れば、大型かつ剛性にも優れた燃料タンク用容器が提供される。
本発明の好適な態様の1つは、(5)前記ポリエチレンナフタレート系樹脂(樹脂−I)
は、該ポリエステルを構成する全ジカルボン酸成分量100モル%中2,6−ナフタレン
ジカルボン酸成分が85〜97モル%であり、かつ全ジオール成分量100モル%中エチレングリコール成分が85〜100モル%であることを特徴とする前記構成(1)〜(4)の燃料タンク用容器である。さらに好適には(6)前記ポリエチレンナフタレート系樹脂(樹脂
−I)は、該ポリエステルを構成する全ジカルボン酸成分量100モル%中2,6−ナフタレンジカルボン酸成分85〜97モル%、並びにイソフタル酸成分およびテレフタル酸成分から選択される少なくとも1種のジカルボン酸成分3〜15モル%であることを特徴とする前記構成(5)の燃料タンク用容器である。
かかる構成(5)および(6)によれば、生産効率により優れた燃料タンク用容器を提供することができる。すなわち、PEN系樹脂は元来ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂に比較して結晶化速度が極めて遅い樹脂であり、本発明において好適なブロー成形法においても極めて厚肉のプリフォームを球晶およびボイドを生成することなく作成することが可能である。しかしながらより厚肉のプリフォームが必要とされる場合には球晶およびボイドを含有しないプリフォームの作成は、極めて条件幅が狭く実用性を欠くようになる。前記構成(5)または(6)のPEN系樹脂は、純粋なPEN樹脂よりもさらに結晶化速度が遅く、その結果その球晶成長はさらに抑制される。これによりさらに厚肉のプリフォームを球晶およびボイドを生成することなく作成することが可能となる。
本発明の好適な態様の1つは、(7)前記口部はフランジ構造を有する前記構成(1)〜(6)
の燃料タンク用容器であり、さらに好適な態様の1つは、(8)前記口部は、燃料ポンプユ
ニットを取り付け可能とするフランジ構造を有する前記構成(7)の燃料タンク用容器であ
る。かかる構成(7)および(8)によれば、燃料タンクに取り付けることの必要な燃料ポンプなどの各種の装置を簡便、確実、かつ脱着可能に固定することが可能である。かかる固定は燃料の揮発による漏洩を最小限に抑制できる。
さらに本発明の好適な態様の1つは、(9)前記燃料タンク用容器は、車両用燃料タンク
用容器である前記構成(1)〜(8)の燃料タンク用容器である。かかる構成(9)によれば、P
EN系樹脂からなり扁平形状を備え、かつガソリンだけでなく含酸素化合物含有燃料などの多様な燃料に対応可能な新規の燃料タンク用容器が提供される。
本発明は同時に新規な2軸延伸ブロー成形法にかかるものである。
すなわち本発明は、(10)ポリエチレンナフタレート系樹脂(樹脂−I)からなる燃料タンク用容器の製造方法であって、
(1)有底筒状のプリフォームであって、その胴部の平均肉厚が15〜50mmであり、少なくともその胴部において実質的に球晶およびボイドを含有しないプリフォームを準備する工程(工程A)、
(2)該プリフォームをブロー成形可能に状態調節する空間内に、プリフォームを配置する工程(工程B)、
(3)前記工程Bの空間内に配置されたプリフォームをブロー成形可能に状態調節する工程(工程C)、
(4)一次ブロー成形品を形成するための型(型−ii)内において、ブロー成形可能に状態調節されたプリフォームを面倍率5〜10倍の範囲となるように該ブロー成形品表面の全体が型−ii内表面と接触するまで膨らませて一次ブロー成形品を形成する工程(工程D)、
(5)一次ブロー成形品を冷却した後、型−ii内より一次ブロー成形品を取り出す工程(工程E)、
(6)得られた一次ブロー成形品をブロー成形可能に状態調節する空間内に一次ブロー成形品を配置し、該一次ブロー成形品をブロー成形可能に状態調節する工程(工程F)、
(7)二次ブロー成形品を形成するための型(型−iii)内において、該一次ブロー成形
品を面倍率が8〜20倍の範囲となるようにさらに膨張させつつ、少なくとも口部の中心軸に平行な方向において1.2〜50倍圧縮する工程(工程G)、並びに
(8)得られた二次ブロー成形品を型−iii内より取り出す工程(工程H)
からなることを特徴とするポリエチレンナフタレート系樹脂からなる燃料タンク用容器の製造方法にかかるものである。
かかる構成(10)によれば、扁平形状の燃料タンク用容器を効率的に生産可能な新規な2軸延伸ブロー成形方法が提供される。
本発明の好適な態様の1つは、(11)前記工程Aのプリフォームは、胴部の平均肉厚が15〜50mmである有底円筒状のプリフォームを形成するための型(型−i)内に、ポリエチレンナフタレート系樹脂(樹脂−I)を射出充填して製造されてなるプリフォームである前記構成(10)の製造方法である。
工程Aにおけるプリフォームの製造方法は特に限定されない。しかしながらプリフォームを形成するための型(型−i)内に、ポリエチレンナフタレート系樹脂を射出充填する方法は、ブロー成形時の均一な膨張および延伸配向、並びに良好な強度および耐衝撃性の点から最も好適な方法である。さらにかかる方法は生産効率においても優れる。したがって前記構成(11)によれば、より強度および耐衝撃性などに優れた燃料タンク用容器の2軸延伸ブロー成形法による製造方法が提供される。
以下、本発明の各要件、各工程、並びにPEN系樹脂の詳細等についてさらに説明する。
<燃料および燃料タンクの用途について>
本発明の燃料タンクにおける燃料とは、反応によりエネルギーを人為的に取り出すために用いる物質をいうが、中でも常温〜100℃程度において液体または気体である燃料が好適であり、さらに常温〜40℃において液体である燃料がより好適である。また炭化水素化合物からなる燃料が好ましい。かかる炭化水素化合物からなる燃料としては、ガソリン、軽油、重油、LPG、灯油、ジェット燃料、GTL軽油、DME(ジメチルエーテル)、並びにアルコール、エーテル、エステル、ケトン、およびフェノールなどの含酸素化合物および含酸素化合物混合燃料などが例示される。さらに燃料タンクの用途は特に限定されるものではなく、携帯用、乗り物用、および燃焼器具用などの用途が例示される。乗り物用としては、車両用(オートバイ、乗用車、トラック、ダンプカー、トレーラー、建設機械、および農業機械など)、船舶用(船舶、ジェットスキー、および船外機など)、および航空機用(飛行機、飛行船、ヘリコプター、およびライトプレーンなど(いずれも無線操縦機を含む))などが例示される。これらの中でも特に扁平形状の要求の高い車両用が本発明の燃料タンクの用途に好適であり、特に乗用車、トラック、ダンプカー、およびトレーラーなどの燃料タンクに好適である。
<燃料タンク用容器について>
本発明の燃料タンク用容器とは、前述の如く、現実の燃料タンクを製造するための元の容器を指し、かかるタンクに後加工することにより前記口部以外にも各種ライン用の導通孔が設けられてもよいものである。燃料タンク用容器の口部は、本発明の製造方法が2軸延伸ブロー成形法である点から、加圧流体を吹き込みブロー成形するのに利用される。かかる口部は後加工するものに比較してより精度の高い口部の形成が可能となることから、例えば乗用車用の燃料タンクにおいては、該口部を燃料ポンプユニット取り付け用とし、後加工により燃料注入孔および揮発ガス除去孔などを設けることが好ましい。
本発明の燃料タンク用容器では、胴部の平均肉厚が1〜3mmであることが好ましい。
かかる肉厚が1mm未満の場合には、燃料タンクの剛性が不足するようになり、3mmを超える場合には燃料タンクの重量が増加するため、従来の鋼板製または多層ダイレクトブロー成形製の容器に対する軽量化の利点が減少する。容器胴部の平均肉厚は、好ましくは1.5〜2.7mm、より好ましくは1.8〜2.5mmである。かかる好適な範囲においては、剛性と軽量化とをより高いレベルで両立できる。尚、かかる平均肉厚は、基本的には胴部の重量(g)を胴部の全表面積(cm2)および胴部の密度(g/cm3)で除することにより算出することができる。実質的には、本発明の容器は箇所によって大きく異なる肉厚を有することは稀であることから、主要面からサンプリングした10点の部分の厚みを数平均することにより算出することができる。構成(1)における燃料タンク用容器
は前記平均肉厚の範囲を超える肉厚部分を有していてもよいが、最大肉厚と最小肉厚との差は好ましくは5mm以下、より好ましくは3mm以下、さらに好ましくは2mm以下であることが好ましい。
本発明の燃料タンク用容器では、内容積が5L(リットル)以上であることが好ましい。かかる内容積は理論的には上限を決定することはできないものの、現実的には装置の大きさや、好ましい平均肉厚との兼ね合いなどから200L以下が適切であり、好ましくは150L以下であり、さらにが好ましくは100L以下である。
本発明の前記構成(1)における燃料タンク用容器では、該容器の胴部において口部の中
心軸に平行な方向の長さをHとし、該中心軸方向の投影面における最大長さをLとしたとき、L/Hで表される扁平率が2〜50の範囲であることが好ましい。本発明の燃料タンク用容器は、口部を上面としたとき、かかる面に対する高さの比率が低い扁平形状であることを最大の特徴とする。かかる形状が特に車両用燃料タンクでは必要とされる。Hは容器の高さに相当し(通常口部を上側とみなすため)、Lはかかる高さに対する最大の長さとなる。口部は通常筒状であることからその筒長さ方向の中心軸を有する。かかる中心軸方向の投影面積における最大長さとは、例えば投影面が長方形の場合には、その対角線長さとなる。通常のボトルなどでは前記L/Hが1を超えることはない。扁平率が2未満の場合には扁平形状が不足する場合があり、50を超える場合には製造効率の点で劣るようになる。かかる扁平率は、好ましくは3〜40の範囲、より好ましくは5〜30の範囲、さらに好ましくは8〜25の範囲である。
本発明の燃料タンク用容器は、ブロー成形法により製造され、かつプリフォームを面倍率8〜20倍、好ましくは10〜16倍、より好ましくは11〜15倍の範囲において膨らませたことを要件とする。これによりブロー成形品における延伸配向が十分となり強度および剛性が向上できる。
本発明では前述の各工程を規定する。これらの工程は大まかには下記の工程A〜工程Gがあり、さらに各工程により好ましい態様の工程が存在する。
(工程A):プリフォームの準備工程
(工程B):プリフォームの配置工程
(工程C):プリフォームの状態調節工程
(工程D):一次ブロー成形品の成形工程
(工程E):一次ブロー成形品の取り出し工程
(工程F):一次ブロー成形品の状態調節工程
(工程G):一次ブロー成形品のブローおよび圧縮工程
(工程H):圧縮されたブロー成形品の取り出し工程
次に前記各工程の詳細について説明する。尚、下記説明は何れもPEN系樹脂からなる単層のプリフォームおよびそれからなる燃料タンク用容器を代表例として説明するが、本発明のプリフォームおよびそれからなる燃料タンク用容器は、下記に示すPEN系樹脂と
ほぼ同様の成形条件で成形可能である範囲において、他の樹脂からなる層を積層した多層のプリフォームおよびそれからなる燃料タンク用容器であってもよい。他の樹脂からなる層は、かかるPEN系樹脂からなるプリフォームの内側または外側のいずれにも積層可能であり、さらに該積層においてはPEN系樹脂の層に直接に積層しても、もしくは接着層を介して積層してもよい。多層化したプリフォームを製造する方法は公知の方法が選択でき、中でもインサート成形もしくは多色成形が好ましい。
<工程A:プリフォームの準備工程について>
工程Aは、胴部の平均肉厚が15〜50mmであり、少なくとも胴部において実質的に球晶およびボイドを含有しない有底筒状のプリフォーム準備する工程である。かかる工程Aが従来技術と大きく異なる点は、そのプリフォームが極めて厚肉である点である。
プリフォームは通常、均一延伸のため中心軸対称の有底筒状体である。よってかかる中心軸を含む断面(当然該断面内に厚み方向を含む)においてかかる胴部の断面積を内壁面に相当する辺の長さで割ることによりプリフォームの平均肉厚を算出することができる。かかる簡便な算出ができない形状の場合、面内に厚み方向を含む各断面を一定間隔で切り出し、かかる各断面における厚み(数平均値)を算出し、一定間隔で切り出された全ての断面においてかかる厚みを数平均(切り出された断面の個数による数平均)することにより算出することができる。断面の数を増やすことにより特定値に収束することから、かかる特定値を平均肉厚とすることができる。工程Aにおけるプリフォームの平均肉厚は、好ましくは20〜40mm、より好ましくは22〜32mmである。
プリフォームの形成は特に限定されるものではなく、射出成形による製造方法、射出成形品や押出成形品から切削する方法、並びに複数の成形品を接合する方法などが挙げられる。中でも好適には、胴部の平均肉厚が15〜50mmである有底円筒状のプリフォームを形成するための型(型−i)内に、ポリエチレンナフタレート系樹脂(樹脂−I)を射出充填して製造する方法である。射出成形によりプリフォームを製造する場合、射出成形温度は通常260〜300℃、並びに金型温度は0〜40℃の範囲に設定され、好ましくは0〜20℃の範囲に設定される。かかる金型温度はチラーユニットで冷媒を循環することにより達成できる。射出速度は10〜150mm/secの範囲が適切である。また成形はホットランナーであってもコールドランナーであってもよい。さらに射出圧縮成形や射出プレス成形などの特殊な射出成形法を利用することもできる。
<工程B:プリフォームの配置工程について>
本発明の工程Bは、プリフォームをブロー成形可能に状態調節する空間内に、プリフォームを配置する工程である。すなわち、次の工程Cを行なうための空間内にプリフォームを配置する工程である。ここでブロー成形可能に状態調節するとは、所定の流体圧力の下でブロー成形が可能となるようにプリフォームの温度や周囲の圧力を調節することをいう。プリフォームのブロー成形可能な温度とは、理論上はガラス転移温度を超えれば大変形が可能となることから、ガラス転移温度を超える温度といえる。しかしながらブロー成形時のプリフォームの温度が、あまりに低い場合には過剰な圧力が必要となり変形が不均一となりやすく、あまりに高いと形状保持性に劣り変形が不均一なりやすい。したがってブロー成形可能な温度とは、好ましくは樹脂−Iのガラス転移温度(Tg(℃))に対してTg+5(℃)〜Tg+70(℃)の範囲であり、より好ましくはTg+5(℃)〜Tg+45(℃)の範囲である。尚、本発明においてガラス転移温度は、JIS K7121に準拠した示差走査熱量計(DSC)測定により求められる値である。
ここでプリフォームを状態調節する方法としては、各種の加熱方法が例示される。かかる加熱方法としては、例えば熱媒体中への浸漬または熱媒体との接触、赤外線加熱、マイクロ波加熱、および誘電加熱などが例示され、これらを組み合わせて使用することも可能
である。また本発明は、プリフォームを一次ブロー成形品にブロー成形する際、製造時の余熱を十分に有したプリフォームを利用しても、また十分に冷却されたプリフォームを利用してもよい。但し前者の場合であってもプリフォームの温度分布をより均一化することが好ましいため、前記各種の加熱方法によって温度調節することが好ましい。
<工程C:プリフォームの状態調節工程について>
本発明の工程Cは、前記工程Bの空間内に配置されたプリフォームをブロー成形可能に状態調節する工程である。工程Cにおける温度範囲は、好ましくはTg+5(℃)〜Tg+45(℃)の温度範囲であり、より好ましくはTg+10(℃)〜Tg+35(℃)の温度範囲であり、さらに好ましくはTg+10(℃)〜Tg+30(℃)の温度範囲である。樹脂−Iのより好適な態様に対して前記温度範囲は、より具体的には好ましくは120〜160℃、より好ましくは125〜150℃、さらに好ましくは125〜145℃である。工程Cにおいては、プリフォームは固定された状態で状態調節されても、また移動または自転などの動かされた状態で状態調節されてもよいが、プリフォームをより均一に加熱するため移動または自転などの動かされた状態であることが好ましい。
さらにかかる工程ではプリフォーム内に球晶が生成しないように状態調節をすることが均一なブロー成形の点からより好ましく、そのためにはプリフォームの厚み方向に対して極力温度勾配が生じないように加熱条件を調節することが好ましい。
<工程D:一次ブロー成形品の成形工程について>
本発明の工程Dは、一次ブロー成形品を形成するための型(型−ii)内において、ブロー成形可能に状態調節されたプリフォームを面倍率5〜10倍の範囲となるように該ブロー成形品表面全体が型−ii内表面と接触するまで膨らませて、一次ブロー成形品を形成する工程である。
かかる工程Dは、前記工程BおよびCと異なる空間であっても、また同一の空間であってもよい。しかしながら各工程の装置を簡素化する方が工程全体のコストを低減し、またより精度の高い調節等が可能になることから、工程Cを行なった後のプリフォームを型−ii内に配置して工程Dを行なうことがより好ましい。
前記面倍率は好ましくは5.5〜9倍、より好ましくは6〜8.5倍である。面倍率が5倍未満の場合には、二次ブロー成形品を得る際のブロー時に必要とされる延伸倍率が高くなるため、ブロー成形品の箇所によって金型内壁面に拘束される部分とそうでない部分との差が大きくなり、その結果得られた二次ブロー成形品は延伸ムラや圧縮時のシワを有しやすくなる。一方、面倍率が10倍を超えても同様に延伸ムラや圧縮時のシワが生じやすい。即ち、本発明は、良好な燃料タンク用容器を製造するためには十分な延伸倍率が必要であるところ、延伸を型内面に拘束される状態下で行うと増加する延伸倍率のムラを抑制可能な方法であるといえる。これにより寸法精度が良好でかつ延伸倍率のムラが少なく良好な燃料タンク用容器をブロー成形法により製造できる。
プリフォームを一次ブロー成形品に膨張させる方法としては、(i)加圧流体を口部から吹き込む方法、(ii)エクステンションロッドなど機械的外力を用いて縦方向の延伸をした後、加圧流体を吹き込み主として横方向の延伸を行なう方法、および(iii)加圧流体の吹き込みを行いつつ補助的に機械的外力を用いる方法などが例示され、いずれの方法も取ることができる。中でも簡便かつ均一な延伸を可能とする方法として(i)の加圧流体を吹き込む方法が好ましい。加圧流体としては圧縮された空気、窒素、炭酸ガス、および各種不活性ガスなどが例示され、特に圧縮空気が好適である。
面倍率は、各種の方法で測定可能であり、例えばプリフォームの外壁面に一定間隔でマ
ーキングをし、一次ブロー成形品におけるマーキングの間隔の拡大具合を観察する方法や、簡便には一次ブロー成形品の厚みの変化を測定する方法などが例示される。
工程Dにおける流体の圧力は、好ましくは1〜10MPaの範囲であり、より好ましくは1.5〜5MPa、さらに好ましくは2〜5MPa、特に好ましくは2〜4.5MPaの範囲である。一次ブロー成形品の膨らみは型内表面に拘束され、その形状は常に一定であることから圧力は一定圧力に保たれることが好ましい。またプリフォームを一次ブロー成形品にする際の膨張は短時間であることが好ましいため、流体の圧力はより高い方が好ましいが、型内表面に拘束される前に一部が著しく膨張して破裂する場合もあるため、その点を勘案して圧力の制御を行う必要がある。
<工程E:一次ブロー成形品の取り出し工程について>
前記工程Dで製造された一次ブロー成形品は十分に冷却固化された後、型−ii内より取り出しされる。ここで冷却固化が十分でないと、延伸配向したポリマー鎖の収縮によって一次ブロー成形品の形状が保持されない。また一次ブロー成形品の冷却は、ポリマーの結晶化を抑制するため急冷されることが好ましい。かかる急冷を実現する方法として、型−ii内表面の温度を室温以下の温度にする方法、並びに一次ブロー成形品の内壁面に水を噴霧して冷却する方法などが例示される。
<工程F:一次ブロー成形品の状態調節工程について>
前記工程Eで得られた一次ブロー成形品は、冷却固化されていることから該一次ブロー成形品をさらに延伸ブロー成形するためには、かかる成形が可能となるように一次ブロー成形品を加熱する必要がある。加熱方法としては、プリフォームの加熱方法として例示された方法と同様の方法が挙げられる。加熱温度としては、樹脂−Iのガラス転移温度(Tg(℃))に対して、Tg+5(℃)〜Tg+45(℃)の範囲が好ましい。尚、できる限り均一に加熱するために一次ブロー成形品の内壁面側および外壁面側のいずれの側にも、加熱源を配置するか、または外壁面側の加熱エネルギーの反射体を内壁面側に設けることが好ましい。
尚、延伸配向されたPEN系樹脂のポリマー鎖は、かかる加熱によって結晶化が促進し、ブロー成形性を低下させるようになるため、かかる点を勘案して加熱条件およびブロー成形条件を調節する必要がある。
<工程G:一次ブロー成形品のブローおよび圧縮工程について>
本発明の工程Gは、一次ブロー成形品を面倍率が8〜20倍の範囲となるようさらに膨張させつつ少なくとも口部の中心軸に平行な方向において1.2〜50倍圧縮する工程である。かかる工程Eによって口部の面における長さが口部中心軸方向の高さに対して大となる扁平形状が賦形される。かかる扁平形状は従来のブロー成形法においては知られていない。
一次ブロー成形品をさらに膨張させることための流体の圧力は好ましくは1〜10MPa、より好ましくは2〜5MPaである。かかる圧力は工程Dにおける圧力より高いことが好ましい。また一次ブロー成形品のさらなる膨張は、得られる二次ブロー成形品のプリフォームに対する面倍率が8〜20倍(より好ましくは10〜16倍、さらに好ましくは10〜15倍)の範囲となるよう行なわれ、さらに一次ブロー成形品に基づいて好ましくは1.2倍以上3倍以下、さらに好ましくは1.3倍以上2倍以下の範囲で行なわれる。ここでかかる倍率は、例えばプリフォームに対して面倍率6倍で膨張させて得られた一次ブロー成形品を1.5倍でさらに膨張させたとき、かかる膨張後の成形品のプリフォームに対する面倍率は9倍となることを意味する。
さらにここで“中心軸に平行な方向において1.2〜50倍圧縮”とは、一次ブロー成形品の高さ(口部付け根から一次ブロー成形品底面までの距離)を、1/1.2〜1/50にすることをいう。
かかる圧縮倍率の上限は理論的には特に制限されるものではないが、実用上は製造効率の点から50倍程度が好ましい。これはあまりに圧縮率が大きい場合には、内容積の収縮量も大きくなることから製造効率としては劣るようになるためである。前記圧縮の割合は好ましくは1.3〜20倍であり、より好ましくは1.5〜10倍であり、さらに好ましくは1.7〜5倍である。圧縮は型自体の移動または型内のブロックの移動により行うことができる。圧縮の速度は特に限定されないものの10〜300mm/secの範囲が好ましい。
工程Gは、前記の膨張と圧縮とを何れも行う工程であるが、両者の順序は特に限定されない。しかしながら膨張の直後に圧縮する方法、または膨張と圧縮とを同時進行で行う方法が好ましい。
圧縮による変形をできる限り均一化するためには、型壁面とブロー成形体との間に滑りが生ずるようにすることが好ましい。かかる滑りを生じさせる方法としては、型壁面に滑材(例えば各種オイル類など)を塗布する方法、型壁面をフッ素コート(NI−P−PTFE複合メッキ、PTFE溶射など)する方法、およびこれらを組み合わせる方法などが例示される。また樹脂−I側に滑剤成分を含有させる方法を組み合せることも好適である。
<工程H:ブロー成形品の取り出し工程について>
本発明の工程Gは、所定の形状に形成後のブロー成形品を型内より取り出す工程である。工程Gはブロー成形品を冷却後金型から取り出す工程である。尚、前記本発明の各工程はブロー成形品を1個取りとしても複数個取りとしてもよい。
<PEN系樹脂について>
本発明に用いる樹脂−Iであるポリエチレンナフタレート系樹脂(PEN系樹脂)とは、2,6−ナフタレンジカルボン酸を主たる酸成分とし、エチレングリコールを主たるグリコール成分とするポリエステル樹脂である。ここで主たるとは、80モル%以上、好ましくは85モル%以上の割合であることをいい、したがって20モル%以下の他の酸成分、グリコール成分、およびオキシ酸成分が共重合されるかまたはかかる成分からなるポリエステルが混合物として含有されていてもよい。本発明においてより好適なPEN系樹脂は、該ポリエステルを構成する全ジカルボン酸成分量100モル%中2,6−ナフタレンジカルボン酸成分が85〜97モル%であり、かつ全ジオール成分量100モル%中エチレングリコール成分が85〜100モル%である。2,6−ナフタレンジカルボン酸成分と他の酸成分との組み合わせは、その結晶性をある程度抑制させる一方で延伸配向による強度および耐衝撃性の向上を可能とする。本発明において2,6−ナフタレンジカルボン酸成分とは樹脂−I中に2,6−ナフタレンジカルボン酸に由来する繰返し単位をいい、2,6−ナフタレンジカルボン酸およびそのエステル形成性誘導体により樹脂−I中に導入することが可能である。また他の酸成分もかかる酸自体またはそのエステル形成性誘導体によって樹脂−I中に導入することが可能である。ここでエステル形成性誘導体としては、低級アルキルエステル、フェニルエステル、および酸無水物などが挙げられる。
さらに本発明においてより好適なPEN系樹脂は、該ポリエステルを構成する全ジカルボン酸成分量100モル%中2,6−ナフタレンジカルボン酸成分85〜97モル%、並びにイソフタル酸成分およびテレフタル酸成分から選択される少なくとも1種のジカルボン酸成分3〜15モル%からなる。イソフタル酸および/またはテレフタル酸をかかる特
定量含むことにより、結晶性の低下と延伸配向との両立が可能となり、十分かつ均一に延伸された強度および耐衝撃性の良好な本発明の燃料タンク用容器を得ることが可能となる。イソフタル酸および/またはテレフタル酸の割合は、より好ましくは5〜12モル%の範囲である。これらの酸はPEN系樹脂中に共重合成分として含まれることが好ましく、また中でもテレフタル酸が特に好ましい。
一方、イソフタル酸およびテレフタル酸以外のPEN系樹脂中に含有可能な酸成分としては、例えば、2,7−ナフタレンジカルボン酸、tert−ブチルフタル酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、フェニルメタンジカルボン酸、ジフェニルケトンジカルボン酸、およびジフェニルスルフィドジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、およびドデカンジカルボン酸などの脂肪族ジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、デカリンジカルボン酸、およびテレラリンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸などが例示される(前記のとおりこれらの酸からなるエステル形成性誘導体を含む)。
PEN系樹脂中に含有されてもよい、エチレングリコール以外のグリコール成分としては、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、1,3−ブタンジオール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、およびジエチレングリコールなどの脂肪族グリコール、シクロヘキサンジメタノールおよびトリシクロデカンジメチロールなどの脂環族ジオール、ビスフェノールA、レゾルシン、ハイドロキノン、およびジヒドロキシジフェニルなどの二価フェノール、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物などの芳香族グリコール、ポリエチレングリコールおよびポリテトラメチレングリコールなどポリオール、並びにビスヒドロキシエトキシフェニルフルオレンなどフルオレンなどが例示される。
また、PEN系樹脂中に含有されてもよいオキシ酸成分としては、オキシ安息香酸およびヒドロキシジフェニルカルボン酸等が例示される。
さらに本発明のPEN系樹脂は、本発明の目的を損なわない範囲において3官能以上の酸成分またはグリコール成分を含有することができる。3官能以上の酸成分としてはトリメリット酸などが例示され、3官能以上のグリコール成分としてはグリセリン、トリメチルプロパン、およびペンタエリスリトールなどが例示される。3官能以上の成分は各構成成分100モル%中好ましくは2モル%以下、より好ましくは1モル%以下の割合で使用される。
本発明のPEN系樹脂は、その25℃のオルトクロロフェノール溶媒中において測定された極限粘度が0.55dl/g以上であることが好ましく、より好ましくは0.6dl/g以上、さらに好ましくは0.65dl/g以上である。極限粘度が0.55dl/g以上であると結晶化時間が大きくなり、球晶生成の抑制が必要な本発明の燃料タンク用容器およびその製造方法において好適である。一方かかる極限粘度は好ましくは1.3dl/g以下、より好ましくは1.2dl/g以下である。極限粘度があまりに高い場合にはプリフォームの形成において歪みやボイドが生じやすくなり好ましくない。
本発明のPEN系樹脂を重合するには、従来公知の各種重合方法を適用することが可能である。その一例として、エチレングリコール、並びに2,6−ナフタレンジカルボン酸のジメチルエステルおよび共重合成分(テレフタル酸ジメチルエステルなど)をメチルアルコールを留去しながらエステル交換させ、その後減圧下で重縮合を行う方法が例示される。本発明においては、特にさらに極限粘度を上げる為に固相重合を行うことが好ましい。エステル交換触媒としては、酢酸カルシウムや酢酸マグネシウムなどが好適に例示され
る。またエステル交換触媒としてはその他にも、マグネシウム、マンガン、カルシウム、および亜鉛などの酢酸塩、モノカルボン酸塩、アルコラート、および酸化物などが挙げられる。またかかるエステル交換触媒を失活するためにトリメチルホスフェートなどのリン化合物をエステル交換反応後に添加することが好ましい。また重合反応触媒としては、ゲルマニウム化合物、チタン化合物、およびアンチモン化合物などが使用可能であり、例えば二酸化ゲルマニウム、水酸化ゲルマニウム、ゲルマニウムアルコラート、チタンテトラブトキサイド、チタンテトライソプロポキサイド、および蓚酸チタンなどが例示される。
また、本発明のPEN系樹脂は、本発明の効果を損なわない範囲で、さらに耐衝撃性を改良するため各種の衝撃改良材を含有することができる。かかる衝撃改良材としては、酸変性ポリエチレン、酸変性エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体、およびエチレン−エチルアクリレート共重合体などのα−オレフィン系ポリマー、スチレン系熱可塑性エラストマーおよびポリウレタン系熱可塑性エラストマーなどの熱可塑性エラストマー、並びに各種ゴム成分と該ゴム成分と共重合可能な単量体成分とを共重合したグラフト共重合体などが例示される。かかるグラフト共重合体のゴム成分としては、ジエンゴム、ブチルゴム、アクリルゴム、オレフインゴム、シリコーンゴムおよびこれらの成分が共重合またはIPN化した各種のゴムが例示される。一方、該ゴム成分と共重合可能な単量体成分としては、芳香族ビニル化合物、シアン化ビニル化合物、(メタ)アクリル酸エステル化合物、(メタ)アクリル酸化合物などが好適に挙げられる。その他エポキシ基含有メタクリル酸エステル、マレイミド系単量体、α,β−不飽和カルボン酸およびその無水物などが例示される。前記の中でも衝撃改質材としては、α−オレフィン系ポリマーが好ましく、特にエチレン−グリシジルメタクリレート共重合体が好ましい。かかる衝撃改良材は、PEN系樹脂100重量%中、10重量%以下が好ましく、1〜8重量%の範囲が好ましい。
さらに本発明のPEN系樹脂は本発明の効果を損なわない範囲において、各種の安定剤(リン系熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、および光安定剤など)、着色剤(カーボンブラック、二酸化チタン、酸化亜鉛、および各種染料(蛍光染料含む)など)、離型剤(オレフィン系ワックス、高級脂肪酸エステル、シリコーンオイル、およびフッ素オイルなど)、帯電防止剤(各種有機スルホン酸アルカリ(土類)金属塩、有機スルホン酸ホスホニウム塩、これらの塩を含むポリマー、およびポリアルキレングリコール成分を含むポリマーなど)、蛍光増白剤、近赤外線吸収剤、導電材(カーボンブラック、カーボンナノチューブ、グラファイト、金属フレーク、および金属コートフレークなど)、難燃剤(ハロゲン系難燃剤、リン酸エステル系難燃剤、およびホスファゼン系難燃剤など)、各種強化フィラー、流動改質材、抗菌剤、および光触媒系防汚材などを含有することができる。
本発明の燃料タンク用容器は、十分な曲げ剛性、大容量、および扁平形状などの要件を備えた燃料タンク用容器であり、かつその製造効率に優れる。さらにかかる燃料タンクは、ガソリンだけでなく含酸素化合物含有燃料などの多様な燃料に対応可能である。
本発明者らが現在最良と考える本発明の形態は、前記の各要件の好ましい範囲を集約したものとなるが、例えば、その代表例を下記の実施例中に記載する。もちろん本発明はこれらの形態に限定されるものではない。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明する。尚、本発明はかかる実施例の内容に限定されるものではない。
I)PEN系樹脂の重合
2,6−ジメチルナフタレート、下記の他のジカルボン酸成分およびエチレングリコールを常法に従って酢酸マンガン触媒でエステル交換反応させた後、リン酸を添加し反応を停止させ、その後二酸化ゲルマニウムを添加し溶融重合反応を行った。実施例および比較例において使用したPEN系樹脂および他のポリエステル樹脂は以下のとおりである。
[樹脂1]:帝人化成(株)製「テオネックス TN8770」(ジカルボン酸成分が2,6−ジメチルナフタレート92モル%およびジメチルテレフタレート8モル%からなるPEN系樹脂;IV:0.70)
[樹脂2]:ジカルボン酸成分が2,6−ジメチルナフタレート95モル%およびジメチルテレフタレート5モル%からなるPEN系樹脂;IV:0.68
[樹脂3]:ジカルボン酸成分が2,6−ジメチルナフタレート85モル%およびジメチルテレフタレート15モル%からなるPEN系樹脂;IV:0.56
[樹脂4](比較用):帝人化成(株)製「TR8580HP」(PET樹脂)
II)評価方法
(1)球晶の確認
プリフォームにおける球晶はその胴部より任意に10点のサンプルを切り出し500倍における偏光顕微鏡観察を行う方法によりその有無を確認した。(尚、今回の実験では球晶が生成したものは明らかに白化し、その球晶の有無は目視で明確であった)。
(2)ボイドの確認
プリフォームおよび燃料タンク用容器中のボイドの有無は、目視観察により確認した。
(3)胴部肉厚および延伸倍率の確認
プリフォームにマーキングを行い、該マーキング部におけるプリフォームとブロー成形された容器の胴部肉厚を測定し、また肉厚変化率から延伸倍率を見積もった。かかるマーキングはプリフォームの胴部の上部、中央部、および下部のそれぞれにおいて所定の3箇所(容器胴部における上面、側面、および底面に対応する)において行った。
[I]プリフォームの作成について
[参考例1〜4]
表1に記載の樹脂を用い、また図1に示す胴部肉厚25mmのプリフォームを射出成形した。表1記載の樹脂ペレットを160℃で4時間熱風循環式乾燥機により乾燥した。乾燥後、型締め力2740kNの射出成形機(日精樹脂工業製FN6000)によりシリンダー温度270℃、金型温度約10℃で成形を行なった。かかる金型温度をチラーユニットにより10℃に冷却された水を循環することにより得た。また射出速度は110cm3
/sec、保圧は12MPaで20secであった。金型内の冷却時間は20秒とし、冷却後得られた成形品を金型から取り出し、熱電対を内部に直接突き刺す方法により、取り出し直後のプリフォーム胴部中央部の内部温度を測定した。温度はいずれの場合も約240℃であった。金型から取り出しされたプリフォームの内壁面にチラーユニットで10℃に冷却された水を連続的に150秒間噴射した。その結果プリフォーム内部に蓄積された余熱がプリフォーム外壁面の温度を再び上昇させ、サーモグラフィーにより測定されたプリフォーム胴部中央部の温度はいずれの場合も約170℃であった。
前記の150秒間の水噴射の後、10℃の水が連続的に供給された浴槽中にプリフォーム成形品を浸漬し、成形品を完全に冷却させた。冷却時間はいずれも5分程度行なった。得られたプリフォームにおけるボイドの生成および球晶の生成について確認を行い、その結果を表1に記載した。
Figure 2005254757
[II]燃料タンク用容器の製造
[実施例1〜3、および比較例1]
前記プリフォームPF−1〜PF−4を用いて、図3に記載された形状の燃料タンク用容器をブロー成形法により製造した。かかる容器はプリフォームとして図1に示された形状(胴部肉厚:25mm、最底部における厚み:5mm、外壁部における直径(外径):91mm、内径:41mm、胴部の高さ:150mm、口部の高さ:23mm、目付け量約710g、)のものを用い、下記の条件によりプリフォームの加熱を行い、該加熱後一次ブロー成形用の金型内に該プリフォームを配置した。プリフォームの加熱条件は次のとおりである、即ち、前記プリフォームの加熱に使用した平行配置された石英ヒーター(9kW)を用い、一次ブロー成形品を口部を下にした状態で自転させながら加熱を行い、表面の温度を約145℃とした。
PF−1〜PF−3においては、前記配置直後に約8倍の面倍率となるよう3MPaの一定圧力で圧縮空気をプリフォーム内に吹き込み、胴部の直径が約24cmの略球形の一次ブロー成形品を得た。その後かかる一次ブロー成形品を油圧スライドコアを有する型内にセットし、さらに4MPaの圧力で膨張させつつ口部中心軸方向に一次ブロー成形品をその胴部の高さが約8cmとなるように圧縮し、面倍率12倍の扁平形状の二次ブロー成形品を得た。一方PF−4においては、プリフォームの加熱工程においてもさらに球晶の成長が進行し、5MPa以上の圧力にしてもブロー成形することができなかった。
得られた成形品から試験片を切り出し、高速面衝撃試験機(島津製作所(株)製「ハイドロショットHMY−1」)にて破壊エネルギー(J)を測定し、製品肉厚1mm当りのエネルギー(J/mm)に換算し評価した。その結果、得られた成形品の衝撃値は10〜13J/mmと現行のポリエチレン層およびガスバリヤー層から成る多層ガソリンタンクの衝撃値と同等もしくはそれに優れる結果を示した。
以上から明らかなように本発明の燃料タンク用容器は、PEN系樹脂からなり高剛性、良好な耐燃料性(燃料による変質や強度低下が少ない)、および良好なガスバリヤー性を有し、かつ扁平形状であって、幅広い分野に適用可能であり、殊に車両用に好適な燃料タンク用容器に好適な特性を有するものである。本発明の燃料タンク用容器からなる燃料タンクの用途としては携帯用、乗り物用、および燃焼器具用などの幅広い用途への適用が可能である。以上から明らかなように本発明の燃料タンク用容器は幅広い産業分野において利用可能であり、その奏する工業的効果は格別である。
実施例にて製造した胴部肉厚25mmの有底円筒状プリフォームの中心軸を含む面における断面形状を示す(該中心軸に対して対称形である)。図面上スプルー(ダイレクトゲート)は省略してある。 実施例にて製造した燃料タンク用容器(内容積8.1L)の図である。
[2−A]該容器の正面図である(図面横方向を容器横方向、図面縦方向が容器縦方向である)。
[2−B]該容器の側面図である(横方向側面短辺側から観察した図である)。
実施例にて製造した略球形の一次ブロー成形品の製造工程を中心軸を含む断面から見た概略図である。
[3−A]加熱されたプリフォームを一次ブロー成形品用の金型内に設置した工程を示す図である。
[3−B]加熱されたプリフォームに圧縮空気を吹き込み、金型内表面に接触するまで膨張させた工程を示す図である。
[3−C]冷却後金型を開いて一次ブロー成形品を取り出す工程を示す図である。
得られた一次ブロー成形品を加熱する工程を示す図である。 加熱された一次ブロー成形品を再度ブロー成形する工程をその中心軸を含む断面から見た概略図である。
[5−A]加熱後の一次ブロー成形品を型内に配置した工程を示す図である。
[5−B]配置後の一次ブロー成形品に圧縮空気を吹き込み、さらに延伸倍率を向上させる工程を示す図である。
[5−C]前記[5−B]のブロー成形体を底面側の油圧スライドコアを用いて所定量圧縮する工程を示す図である。
実施例におけるブロー成形工程の容器正面側(口部側)から見た概略図を示す。
[6−A]前記工程[5−C]終了後の状態を示す図である。
[6−B]前記工程[5−C]終了後、油圧スライドコアを用いて容器縦方向にブロー成形体を圧縮すると共に、圧縮空気の圧力を増して横方向にさらに延伸する工程を示す図である。
[6−C]前記工程[6−B]終了後、さらに油圧スライドコアを用いて容器縦方向にブロー成形体を圧縮し、最終形状を付与する工程を示す図である。
符号の説明
1 胴部25mm厚プリフォーム本体(外径(直径)91mm、内径(直径)41mm、高さ173mm)
2 プリフォームの胴部(平行部分の肉厚25mm、高さ150mm)
3 プリフォームの外壁面
4 プリフォームの内壁面
5 ゲート(ダイレクトゲート:直径10mm)
6 プリフォームの口部(肉厚4mm、高さ23mm)
7 プリフォームの口部フランジ構造(縁幅2mm、厚み3mm)
8 中心軸
21 燃料タンク用容器本体
22 燃料タンク用容器口部
23 燃料タンク用容器胴部
24 燃料タンク用容器胴部上面
25 容器胴部縦方向側面(右側)
26 容器胴部横方向側面(短辺側)
27 容器胴部横方向側面(短辺側)の長さ(約300mm)
28 容器口部中心軸の側面からの長さ(130mm)
29 容器胴部縦方向側面(左側)
30 容器胴部縦方向の長さ(260mm)
31 容器胴部横方向側面(長辺側)の長さ(約380mm)
32 対称軸
33 燃料タンク用容器胴部横方向側面(長辺側)
34 容器胴部の高さ(80mm)
35 容器全体の高さ(103mm)
41 プリフォーム
42 一次ブロー成形用金型
42 一次ブロー成形用金型
44 一次ブロー成形品
45 圧縮空気の吹き込み
46 一次ブロー成形品加熱用石英ヒーター列
47 二次ブロー成形用金型
48 底面側圧縮用スライドコア
49 圧縮空気の吹き込み
50 一次ブロー成形体のブロー体
51 圧縮作用後のブロー成形体
52 底面側圧縮用スライドコアの移動および圧縮作用
53 容器胴部横方向側面(右側)圧縮用スライドコア
54 容器胴部横方向側面(短辺側)圧縮用スライドコア
55 容器胴部横方向側面(左側)圧縮用スライドコア
56 容器胴部横方向側面(長辺側)圧縮用スライドコア
57 容器胴部横方向側面(長辺側)圧縮用スライドコアの移動および圧縮作用
58 容器胴部横方向側面(短辺側)圧縮用スライドコアの移動および圧縮作用
59 圧縮作用後のブロー成形体
60 圧縮および圧縮空気による延伸作用
61 容器胴部横方向側面(左側)圧縮用スライドコアの移動および圧縮作用
62 容器胴部横方向側面(右側)圧縮用スライドコアの移動および圧縮作用
63 最終形状が付与されたブロー成形体

Claims (11)

  1. (1)ポリエチレンナフタレート系樹脂(樹脂−I)からなる有底筒状のプリフォームであって、その胴部の平均肉厚が15〜50mmであり、少なくともその胴部において実質的に球晶およびボイドを含有しないプリフォームを準備する工程(工程A)、
    (2)該プリフォームをブロー成形可能に状態調節する空間内に、プリフォームを配置する工程(工程B)、
    (3)前記工程Bの空間内に配置されたプリフォームを、ブロー成形可能に状態調節する工程(工程C)、
    (4)一次ブロー成形品を形成するための型(型−ii)内において、ブロー成形可能に状態調節されたプリフォームを面倍率5〜10倍の範囲となるように該ブロー成形品表面の全体が型−ii内表面と接触するまで膨らませて一次ブロー成形品を形成する工程(工程D)、
    (5)一次ブロー成形品を冷却した後、型−ii内より一次ブロー成形品を取り出す工程(工程E)、
    (6)得られた一次ブロー成形品をブロー成形可能に状態調節する空間内に一次ブロー成形品を配置し、該一次ブロー成形品をブロー成形可能に状態調節する工程(工程F)、
    (7)二次ブロー成形品を形成するための型(型−iii)内において、該一次ブロー成形
    品を面倍率が8〜20倍の範囲となるよう更に膨張させつつ、少なくとも口部の中心軸に平行な方向において1.2〜50倍圧縮する工程(工程G)、並びに
    (8)得られた二次ブロー成形品を型−iii内より取り出す工程(工程H)
    からなる延伸ブロー成形法により製造されたことを特徴とするポリエチレンナフタレート系樹脂からなる口部付き燃料タンク用容器。
  2. 前記燃料タンク用容器は、該容器の胴部において口部の中心軸に平行な方向の長さをHとし、該中心軸方向の投影面における最大長さをLとしたとき、L/Hで表される扁平率が2〜50の範囲であることを満足する請求項1に記載の燃料タンク用容器。
  3. 前記燃料タンク用容器は、その平均肉厚が1〜3mmであることを特徴とする請求項1〜請求項2のいずれか1項に記載の燃料タンク用容器。
  4. 前記燃料タンク用容器は、その内容積が5L以上であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の燃料タンク用容器。
  5. 前記ポリエチレンナフタレート系樹脂(樹脂−I)は、該ポリエステルを構成する全ジカルボン酸成分量100モル%中2,6−ナフタレンジカルボン酸成分が85〜97モル%であり、かつ全ジオール成分量100モル%中エチレングリコール成分が85〜100モル%であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の燃料タンク用容器。
  6. 前記ポリエチレンナフタレート系樹脂(樹脂−I)は、該ポリエステルを構成する全ジカルボン酸成分量100モル%中2,6−ナフタレンジカルボン酸成分85〜97モル%、並びにイソフタル酸成分およびテレフタル酸成分から選択される少なくとも1種のジカルボン酸成分3〜15モル%であることを特徴とする請求項5に記載の燃料タンク用容器。
  7. 前記口部はフランジ構造を有する請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の燃料タンク用容器。
  8. 前記口部は、燃料ポンプユニットを取り付け可能とするフランジ構造を有する請求項7に記載の燃料タンク用容器。
  9. 前記燃料タンク用容器は、車両用燃料タンク用容器である請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の燃料タンク用容器。
  10. ポリエチレンナフタレート系樹脂(樹脂−I)からなる燃料タンク用容器の製造方法であって、
    (1)有底筒状のプリフォームであって、その胴部の平均肉厚が15〜50mmであり、少なくともその胴部において実質的に球晶およびボイドを含有しないプリフォームを準備する工程(工程A)、
    (2)該プリフォームをブロー成形可能に状態調節する空間内に、プリフォームを配置する工程(工程B)、
    (3)前記工程Bの空間内に配置されたプリフォームをブロー成形可能に状態調節する工程(工程C)、
    (4)一次ブロー成形品を形成するための型(型−ii)内において、ブロー成形可能に状態調節されたプリフォームを面倍率5〜10倍の範囲となるように該ブロー成形品表面の全体が型−ii内表面と接触するまで膨らませて一次ブロー成形品を形成する工程(工程D)、
    (5)一次ブロー成形品を冷却した後、型−ii内より一次ブロー成形品を取り出す工程(工程E)、
    (6)得られた一次ブロー成形品をブロー成形可能に状態調節する空間内に一次ブロー成形品を配置し、該一次ブロー成形品をブロー成形可能に状態調節する工程(工程F)、
    (7)二次ブロー成形品を形成するための型(型−iii)内において、該一次ブロー成形
    品を面倍率が8〜20倍の範囲となるようにさらに膨張させつつ、少なくとも口部の中心軸に平行な方向において1.2〜50倍圧縮する工程(工程G)、並びに
    (8)得られた二次ブロー成形品を型−iii内より取り出す工程(工程H)
    からなることを特徴とするポリエチレンナフタレート系樹脂からなる燃料タンク用容器の製造方法。
  11. 前記工程Aのプリフォームは、胴部の平均肉厚が15〜50mmである有底円筒状のプリフォームを形成するための型(型−i)内に、ポリエチレンナフタレート系樹脂(樹脂−I)を射出充填して製造されてなるプリフォームである請求項10記載の製造方法。
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