JP2005253113A - 分離型画像プリント供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 撮影した撮像データの編集に十分な時間を費やせるようにすることで、利用者の満足度を高められると同時に、装置の利用の回転効率性を向上させることで、運用者にとっても売上増大に貢献し得るような分離型画像プリント供給装置を提供すること。
【解決手段】 利用者の撮像データを取得する撮影部Aと、該撮像データへの各種イメージデータの合成等の編集を行う編集部Bと、該編集により作成された画像データの印刷を行う印刷部Cとに分離した構造を有する分離型画像プリント供給装置において、先に撮影を行った利用者が編集部Bでその撮像データを編集し得る編集猶予時間は、新たな利用者が撮影部Aで撮影を開始しない限り、編集の時間を無制限に延長できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、撮影した被写体の撮像データを、タイトルやフレーム等各種のイメージデータと合成し、該合成された画像データをプリント供給するものであって、撮影部と編集部とが分離した構造の分離型画像プリント供給装置であり、娯楽及びビジネス分野で利用される。
出願人が最初に開発し、「プリクラ」の流行語すら生んだ「プリント倶楽部」の名で知られる画像プリント供給装置以降、様々な業者によって多数の類似機種が製造され、市場に出回っているが、いずれもコイン投入から印刷指令を発するまでの時間(占有時間)に5分以上を要するため、複数の利用者が待機している場面では、その占有時間の長さに嫌気を来たし、利用を断念されてしまい、それによって売上が減少するといった問題点があった。
他方、装置の利用の回転効率を高めるため、撮像データへのイメージデータの書き込みなど編集の時間を短めに設定した場合は、利用回転率の向上により売上には貢献できるものの、編集作業により時間を掛ける傾向の強い利用者にとっては、満足度が低くなってしまうといった問題点があった。
この問題を解消するため、運用者側では、待機時間の限界といわれる4分〜4分30秒の範囲内で、撮影のための猶予時間と編集のための猶予時間の配分を調整しているが、画像データのオリジナリティーを重視する昨今の傾向から、編集に掛かる時間に長めの配分を希望する利用者が多いため、思ったように調整が出来ないでいるのが実情である。
また、最近では実用新案登録第3083225号に係る画像印刷装置のように、撮影部と編集部を分離したタイプのものが開発されており、この考案では編集部で先の利用者が編集作業を行っている間は、撮影部で撮影し直したりゲームができるような構造となっているが、本願発明のように編集部における編集猶予時間を延長し得るものではない。
実用新案登録第3083225号
そこで、出願人は、撮影のために約3分の時間を猶予できると同時に、編集にも3分以上の時間を猶予し得るようにすることで、利用者の満足度を高めることができ、且つ、運用者にとっても利用の効率性が高く、売上に貢献し得るような画像プリント供給装置を提供することを課題として、本発明を開発するに至ったものである。
先ず、前記課題を解決するための手段として、請求項1記載の発明では、モニターを参照しながら、1又は2以上の撮影手段を用いて撮影した被写体の撮像データに、記憶部から抽出し又は入力手段を用いて作成したタイトルやフレームその他等のイメージデータを合成し、該合成された画像データを印刷手段を用いて印刷・供給するものであって、前記撮像データの取得を行う撮影部と、前記撮像データへの前記イメージデータの合成等の編集を行う編集部と、前記編集された画像データの印刷を行う印刷部とが分離した構造の分離型画像プリント供給装置において、前記撮影部において新たな利用者が撮影を開始しない限り、編集の時間を無制限に延長できる分離型画像プリント供給装置を提案する。
また、請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明において、前記撮影部と前記編集部が同一筐体の異なる側部に設けられている分離型画像プリント供給装置を提案する。
本発明によれば、編集猶予時間は予め設定されているが、実質的には最大、新たな利用者が撮影部に入って撮影を開始するまでの時間と予め設定された撮影猶予時間との合計時間分まで延長されることになる。その結果、撮影部に入った新たな利用者が直ちに撮影を開始した場合は、編集のための時間は、予め設定された撮影猶予時間分しか延長されないが、新たな利用者が撮影を開始しない限り、編集時間は無制限に延長されることになる。
また、本発明では、被写体の撮像データを撮影する撮影部と、前記撮像データへのイメージデータの合成その他の編集を行う編集部と、前記合成等により作成された画像データを印刷するための印刷部とがそれぞれ分離されているほか、撮影部と編集部が同一筐体の異なる側部に設けられていることで、撮影が終了した場合は、撮影部を離れ、異なる側部に設けられた編集部で編集が行えるため、各作業の効率性を高め、ひいては、利用の効率性も高めることができる。
このように、本発明によれば、編集のための時間が、予め設定された編集猶予時間の経過後も、新たな利用者による撮影終了までの残余時間分だけ延長されるため、新たな利用者が撮影を開始しない限り、無制限に編集に時間を掛けられるだけでなく、利用回転効率の向上により、運用者側にとっても売上に貢献できるといったメリットがある。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る分離型画像プリント供給装置の実施例を示す概略説明図、図2は本発明に係る分離型画像プリント供給装置の内部構造を示すシステム図、図3は撮影部と編集部及び印刷部を同一筐体の異なる側部に設けた場合の実施例を示す概略説明図、図4は撮影部の四方を壁面で囲み、編集部を2ヵ所設けた場合の実施例を示す概略説明図、図5は本発明に係る分離型画像プリント供給装置を用いて撮影処理を行う場合の手順を示すフローチャート、図6は本発明に係る分離型プリント供給装置を用いて編集処理及び印刷処理を行う場合の手順を示すフローチャートである。
本発明に係る分離型画像プリント供給装置は、被写体となる利用者の撮像データを取得する撮影部と、該撮像データへのイメージデータの合成等の編集を行う編集部と、該編集された画像データの印刷を行う印刷部とが、従来の装置では何れも同一筐体の同じ側部に設けられていたものが、同一筐体の異なる側部に、又は、全く別個独立に設けられ、各構成要素は電気信号的に接続されている。
先ず、本発明に係る画像プリント供給装置の望ましい実施例としては、図1に示すとおり、筐体1には、一側部に複数の撮影手段2などが設けられた撮影部Aと、これとは反対の側部に入力手段3や印刷手段5などが設けられた編集部B及び印刷部Cとが存在する。図面では、撮影手段2は筐体1に3個と天井に1個の計4個が記されているが、この数や配置については図示したものに限定されない。また、入力手段3やその操作部4等を有する編集部Bや、印刷手段を有する印刷部Cについても、図面ではそれぞれ1個が示されているが、編集や印刷の効率性を高めるため、これらを2個以上設けても良い。
図1に示す実施例をより具体化したものが図3及び図4に示す態様である。図3は主に本発明の分離型画像プリント供給装置における撮影部A側を説明したもので、筐体1の一側面上に複数(図面では3個)の撮影手段2が異なる高さで設けられており、また、利用者を頭上から撮影するために天井に設けられる1個の撮影手段2が設けられている。更に、撮影の状況を確認するためのモニター7と、コインを投入したり、前記複数の撮影手段の中から所望とする撮影手段を選択したり、撮影を指示するなど、撮影の作業を行うための操作部8が設けられている。
図面ではまた、被写体となる利用者を明るくて照らし出すために同一側面上の余白部や天井部に設けられた複数の照明装置11や、操作の指示音声やミュージックを出力するための複数(図面では2個)のスピーカー12が設けられている。なお、撮影部Aには、主たる映像や撮影情報を確認するためのモニター7とは別に、各撮影手段2毎にその近傍にサブモニター13が設けられており、選択した撮影手段の方向を向いたまま構図やポーズ、表情などがチェックできるようになっている。
図4は主に本発明の分離型画像プリント供給装置における編集部B側及び印刷部C側を説明したもので、前記撮影部Aが設けられる筐体1の側面とは反対側の側面に当たり、編集部Bには複数(図面では2個)の入力手段3とその操作部4が設けられている。入力手段3は入力タッチペン、操作部4はデジタイザーなどの座標入力装置の採用が予定され、操作部4に画面表示される各種項目の選択や、らくがきデータの作成、及び、これらイメージデータと撮像データの合成等の作業がここで行われることになるが、これら作業を実行し得るものであれば、必ずしも如上の手段に限定されない。
印刷部Cは、図面では、2個の操作部4の中間に位置して、1個の印刷手段5が筐体1の内部の設けられており、そのプリント排出口6が筐体1の側面に現出しているだけである。なお、複数の印刷手段を筐体1に内蔵する場合は、その数に見合ったプリント排出口6が現出することになる。また、図示した実施例では、印刷手段5とプリント排出口6とからなる印刷部Cは筐体1と一体に構成されているが、撮影部Aと編集部Bを備えた筐体を複数設置し、印刷部Cだけを分離して単体設置し、全ての筐体で作成された画像データの印刷を一手に引き受けるようにすることで、装置や設置のコストを削減できるほか、筐体1をより小型化できるため、娯楽施設への複数台の配置が容易に行える。
図示した実施例では、2個の操作部4の各上部に操作の指示音声やミュージック等を出力するためのスピーカー14が設けられており、操作部4の表示画面を他人の目から守るためのカーテン15が設けられている。更に、図示した実施例では、前記した撮影部A側には、撮影部Aが設けられる筐体1の側部を含む四方を壁面で囲むための骨組み10が形成されており、該骨組み10に沿ってブロックやシートで被覆することで、外部から隔絶された撮影ルーム9を形成することができる。なお、撮影ルーム9については、外部とシャットアウトできるものであれば、図示したものに限定されず、プラスチックやFRP等で一体成形したものでも、また、宙から四方を囲む暗幕を吊り下げただけのものでも良い。
次に、図2に基づいて、本発明に係る分離型画像プリント供給装置のシステム構成を説明する。本発明は撮影部Aと編集部B及び印刷部Cを分離し、それぞれが電気信号的に接続していることを原則とするが、前記したとおり、製造コストや娯楽施設等への設置の容易性を考慮した場合、撮影部Aと編集部B及び印刷部Cの全てが同一の筐体の異なる側部に設けてあることが望ましく、更なる設置コストの低減や設置の容易性を望む場合は、印刷部Cを筐体とは別個独立に設け、全ての筐体から出力される画像データを印刷処理させることが望ましい。
撮影部A側の構成要素として、装置の利用に当たってコインを投入するためのコイン投入口を含む課金装置16、利用者の撮像データを取得する1又は2以上の撮影手段2、該撮影手段2によって取得された撮像データを中継するためのサテライトボード17、該サテライトボード17を中継して送られた撮像データを画面表示するためのモニター7と撮影手段2の数に応じたサブモニター13、PC19や前記サテライトボード17との間で各種指令を制御するコントロールボード18、該コントロールボード18を介して指令を遣り取りする操作ボタンやサービスパネルからなる操作部8、その他、照明装置11やスピーカー12などが存在するが、撮影部A側には撮影手段2とその操作を行う操作部8のみが現出し、編集や印刷を行うための作業要素が現出されない点に構成上の特徴を有している。
なお、撮影を行うことのできる撮影猶予時間(T1)と編集を行うことのできる編集猶予時間(T2)はPC19内のタイムテーブルに予め設定されており、撮影部A及び編集部Bでの作業開始の検出データを受けて、それぞれカウントダウンが開始される。編集猶予時間(T2)がカウントダウンにより0になると、その時点での撮影猶予時間(T1)の残余時間(T3)が読み出され、その時間分だけ前記タイムテーブル上のカウントを復帰させることによって、編集時間が延長されることになる。
編集部B側の構成要素としては、撮影部Aで取得された利用者の撮像データや、PC19の記憶部から読み出したフレームデータやタイトルデータ、又は、任意に書き込んだらくがきデータ等のイメージデータ、更には、これらデータを合成した画像データを出力表示したり、各種の指示・選択画面を表示するためのタブレットからなる操作部4と、該操作部4上をポインティングすることで前記書き込みや選択を行うための入力ペンからなる入力手段3が存在し、編集部B側には前記した各種データの表示や合成等の編集を行うための入力手段3と操作部4のみが現出し、撮影を行うための作業要素が現出されない点に構成上の特徴を有している。なお、印刷部Cを筐体1とは独立して設けた場合は、撮影を行うための作業要素のみならず、印刷を行うための作業要素も現出しない。
印刷部Cの構成要素としては、前記撮影部Aで取得された利用者の撮像データに対して、前記編集部Bにおいて各種イメージデータとの合成等の編集がなされた画像データを印刷するための印刷手段5が存在し、印刷部C側には印刷されたプリントを排出するためのプリント排出口6が現出するのみで、利用者の撮像データを撮影・取得するための作業要素が現出されない点に構成上の特徴を有している。なお、印刷部Cを筐体1とは独立して設けた場合は、撮影を行うための作業要素のみならず、編集を行うための作業要素も現出しない。
撮影部Aでの作業
以下、本発明に係る分離型画像プリント供給装置を用いて画像データのプリント供給を行う場合の作業手順を、図面に基づいて説明する。先ず、本装置の運営者は、利用者への利用に供するため、装置の電源をONにし、利用を可能にするための初期処理を行う。本装置の初期処理が完了すると、撮影プログラムが立ち上げられ、利用者による撮影が可能な状態となる。
本装置を用いて画像プリントを行いたいと希望する利用者は先ず、撮影ルーム9の中に入り、所定のコインを操作部8付近に設けられたコイン投入口(図示しない)に投入する。コイン投入によりクレジットが成立すると(図中「Yes」)、撮影手段2による利用者の撮影が可能な状態となり、同時に、予め設定された撮影の猶予時間のカウントダウンが開始する(図中「タイムT1カウントダウンスタート」)。例えば、撮影のための猶予時間を3分と設定した場合は、この時点でゼロに向けてカウントダウンが開始することになる。なお、クレジットが成立しないときは、前記した初期処理による撮影プログラム立ち上げ後の段階に戻り、再び利用者によるコイン投入を待機する状態となる。
撮影の猶予時間のカウントダウンが開始すると、利用者は操作部8に設けられた撮影モードの選択ボタン(図示しない)をプッシュして、所望とする撮影モードを選択する。図示した実施例では、利用者の正面に設けられた撮影手段2により通常の撮影を行う「ノーマルモードオペレーション」と、恰もカメラマンが利用者をモデルとして撮影するが如く、スピーカー12から発せられるポーズ指示等のナレーションに従って、各所に設けられた複数の撮影手段2がランダム又はアットランダムに撮影を行う「カメラマンモードオペレーション」とがプログラムされているので、希望の撮影モードを選択し、ポジションP1に移動する。その際、モニター7に各撮影モードの内容が分かるよう、説明画面が表示されるようにしても良い。なお、図示した実施例では、撮影手段2は低・中・高の高さに応じた3個のカメラと、被写体を頭上から撮影するために天井に設けられた1個のカメラの、計4個が設けられているが、その数や配置については必ずしもこれに限定されない。
撮影モードが選択されると、各モード毎にプログラムされた内容で撮影が行われ、利用者の撮像データが取得される。なお、前記したとおり、撮影のための猶予時間は予め設定されており、「カメラマンモードオペレーション」はプログラムに従って、所定の時間内で全ての撮影が終了するよう設定されているが、「ノーマルモードオペレーション」の場合は、例えば、撮影の猶予時間(図中「T1」)が3分に設定されている場合は、この残存時間が「0」になるまで何度でも繰り返して撮影を行うことができる(図中「No」)。設定された撮影の猶予時間が満了すると(図中「T1=0」)、その旨の信号が発せられ(図中「Yes」)、撮影が終了することになる(図中「撮影終了」)。また、複数の撮影手段2の近傍にはそれぞれサブモニター13が設けられており、モニター7を見ずとも、各撮影手段2を向いたまま表情やポーズが確認できるようになっている。
撮影が終了すると、撮影部Aを出て編集部Bに移動するよう、移動指示がモニター7に表示されるので、利用者はその指示に従ってポジションP1からポジションP2に場所を移動することになる(図中「場所の移動指示」)。その後、撮影手段2にて取得された利用者の撮像データはPC19の記憶部にて保存され、編集部Bでの編集を待つことになる(図中「画像データの転送or一時保存」)。なお、図示した実施例では、「画像データの転送or一時保存」の段階が利用者への「場所の移動指示」の後となっているが、その先後についてはこれに限定されず、両者を入れ替えても構わない。かくして、撮影部Aにおける一連の撮影処理が終了すると、設定された撮影の猶予時間(T1)が初期値(3分に設定した場合は3分)に復帰し、新たな利用者によるコイン投入を待機することになる(図中「タイムT1セット」)。
編集部Bでの作業
撮影部Aでの撮影処理が終了し、利用者が編集部BのポジションP2に移動した時点では、図6に示すように、その前の利用者による編集処理が初期化され(図中「らくがき画面初期処理」)、PC19の記憶部に保存された撮像データが読み込まれ、タブレット等の操作部4に表示されることになる(図中「画像データの読み込み」)。なお、撮影手段2により取得した撮像データを操作部4に画面表示するタイミングは、その前の利用者による編集が終了し、場所移動の指示が発せられた時点(図5中「場所の移動指示」)や、入力手段3による操作部4への編集開始の指示入力等がきっかけとなる。また、図示した実施例では、編集部Bは撮影部Aが設けられると同一の筐体1の異なる側部に設けられているが、両者を完全に分離し、撮影部Aとは別個の構成としても良い。
取得した利用者の撮像データが操作部4に画面表示されると(図中「画像データの読み込み」)、これと同時に、設定された編集のための猶予時間(図中「T2」)のカウントダウンが開始する(図中「タイムT2カウントダウン」)。例えば、編集のための猶予時間(T2)を3分に設定した場合は、この時点からゼロに向けてカウントダウンが開始することになる。そこで、ポジションP2に移動している利用者は、操作部4に表示される撮像データ上に、呼び出した各種フレームデータやタイトルデータ、又は、入力手段3を用いて書き込んだらくがき等のイメージデータを合成したり、色調を変えるなどの編集を行う(図中「らくがき」)。なお、設定された編集のための猶予時間(T2)が満了するまでは(図中「No」)、利用者は何度でも繰り返して編集作業を行うことができる。
かくして、設定された編集のための猶予時間(T2)が満了によりゼロに至ると(図中「T2=0」)、次いで、撮影部Aでの撮影のための猶予時間(T1)の値が読み込まれる(図中「タイムT1の値読み込み」)。これは、編集部Bで編集作業をしている間に、新たな利用者が撮影部Aにて撮影を開始した場合、撮影のための猶予時間(T1)が満了するまでに暫く余裕があるときは、その残余時間分(T3)を延長して更に編集作業が行えるようにしたもので、撮影部Aと編集部Bを分離型とした本発明により達成された特徴の一つである。例えば、撮影のための猶予時間(T1)と編集のための猶予時間(T2)をそれぞれ3分に設定した場合、編集部Bでの編集作業が2分を経過したところで、撮影部Aで新たな利用者による撮影が開始した場合は、編集の猶予時間(T2)の3分が満了した時点では、撮影の猶予時間(T1)は1分が経過したところであり、2分の残余時間(T3)を有するため、その残余時間(T3)を延長時間として編集作業に充てられるようにすることで、実質的に編集時間を延長し、編集により多くの時間を掛けられるようにし、利用者の満足度が高められるようにしたものである。
しかしながら、撮影部Aでの撮影の残余時間(T3)が僅かである場合は、編集部Bでの編集時間を延長することにより、却って混乱を招く虞があるため、延長の許可・不許可については一定の基準値を設けておくことが望ましい。図示した実施例では、その基準値(a)を前記混乱を招かない程度の時間値として設定し、その値と撮影の猶予時間(T1)の残余時間(T3)とを対比させ、残余時間(T3)の値の方が大きい場合は(図中「T3>a」)、編集時間の延長につき許可の決定がなされ、利用者には延長を希望するか否かの選択ができるようにしてある(図中「らくがき延長選択」)。例えば、撮影と編集の各猶予時間(T1及びT2)をそれぞれ3分に設定し、編集作業に2分を費やしたところで新たな利用者による撮影が開始した前記ケースにおいて、基準値(a)を30秒に設定した場合は、編集のための猶予時間(T2)が満了した時点で、撮影のための猶予時間(T1)の残余時間(T3)が2分あるため、「2分(T3)>30秒(a)」の対比の結果、T3の値の方が大きいため、編集時間の延長につき許可の決定がなされて(図中「Yes」)、利用者は延長を希望するか否かの選択を行えるようになる(図中「らくがき延長選択」)。
この段階において、利用者が延長を選択した場合は(図中「Yes」)、再び、各種イメージとの合成等の編集作業が可能となり(図中「らくがき」)、撮影部Aでの撮影の猶予時間(T1)の残余時間(T3)が満了するまで(図中「T3=0」)、繰り返し(図中「No」)、編集部Bで編集作業を行うことができる。かくして、撮影部Aでの撮影の猶予時間(T1)が満了すると(図中「Yes」)、プリントするシートの分割数を選択すると(図中「シート分割数選択」)、編集部Bでの編集が終了すると共に(図中「らくがき終了」)、編集により作成された画像データが印刷部Cに送られ、印刷手段5により選択した分割数でプリント排出口6からプリントアウトされることになる(図中「プリントアウト」)。プリントアウトが終了すると、編集のための猶予時間(T2)が初期値(3分に設定した場合は3分)に復帰し(図中「タイムT2セット」)、新たな利用者による編集開始を待機することになる(図中「らくがき画面初期処理」)。なお、前記したケースにおいて、撮影部Aでの撮影の猶予時間(T1)の残余時間(T3)よりも基準値(a)の値の方が大きい場合(図中「No」)、及び、前記残余時間(T3)の方が基準値(a)の値より大きいために編集時間の許可の決定がなされたにも拘わらず延長を選択しなかった場合(図中「No」)は、編集により作成した画像データをプリントする分割数を選択する段階に移行する(図中「シート分割数選択」)。
なお、撮影した利用者の撮像データを編集することで作成した画像データを印刷する印刷部Cは、図1及び図4では筐体1の編集部Bが設けられると同じ側部に設けられているが、同一筐体の異なる側部に設けたり、又は、撮影部Aや編集部Bが設けられる筐体とは完全に分離した、別個の構成としても良い。具体的には、撮影部Aと編集部Bを同一筐体の異なる側部に設け、印刷部Cを独立の構成とすることで、筐体の小型化が可能となる。加えて、該筐体を娯楽施設に複数台設置し、これら全ての筐体の編集部で作成された画像データを、別個に独立した1つの印刷部Cでプリントすることで、低コスト化が図れ、また、装置の配置デザインも行い易くなるといったメリットがある。
加えて、編集部で編集中に、新たな利用者が撮影部で撮影を開始した場合に、編集のための猶予時間(T2)が満了したとしても、その撮影のために猶予される時間(T1)の残余時間分(T3)を編集時間に充てられるようにすることで、編集のための猶予時間(2)を実質的に延長できるといったメリットがある。これにより、極端にいえば、撮影部にて新たな利用者が撮影を開始しない限り、編集の時間を無制限に延長することができることになる。
本発明では、設定された編集のための猶予時間が満了しても、新たな利用者が撮影部で撮影を開始した場合に、設定された撮影のための猶予時間の残余時間分を延長時間として編集に充てられるため、十分な余裕をもって編集を行うことができる。また、このように撮影時間と編集時間がクロスされることで、撮影部で新たな利用者が撮影を開始しない限り、編集時間が無制限に延長されるため、利用の回転効率を高めつつ、編集のために有効に時間を使うことができる。
また、本発明では、撮影部と編集部、更には、印刷部を、同一筐体の異なる側部に設けたことで、筐体の小型化が可能となったほか、娯楽施設への設置に関してコストダウンも図れるようになった。
本発明に係る分離型画像プリント供給装置の実施例を示す概略説明図である。 本発明に係る分離型画像プリント供給装置の内部構造を示すシステム図である。 撮影部と編集部及び印刷部を同一筐体の異なる側部に設けた場合の実施例を示す概略説明図である。 撮影部の四方を壁面で囲み、編集部を2ヵ所設けた場合の実施例を示す概略説明である。 本発明に係る分離型画像プリント供給装置を用いて撮影処理を行う場合の手順を示すフローチャートである。 本発明に係る分離型画像プリント供給装置を用いて編集処理及び印刷処理を行う場合の手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 筐体
2 撮影手段
3 入力手段
4 操作部
5 印刷手段
6 プリント排出口
7 モニター
8 操作部
9 撮影ルーム
10 骨組み
11 照明装置
12 スピーカー
13 サブモニター
14 スピーカー
15 カーテン
16 課金装置
17 サテライトボード
18 コントロールボード
19 PC
A 撮影部
B 編集部
C 印刷部
P1 撮影部のポジション
P2 編集部のポジション
T1 撮影のための猶予時間
T2 編集のための猶予時間
T3 撮影猶予時間の残余時間

Claims (2)

  1. モニターを参照しながら、1又は2以上の撮影手段を用いて撮影した被写体の撮像データに、記憶部から抽出し又は入力手段を用いて作成したタイトルやフレームその他等のイメージデータを合成し、該合成された画像データを印刷手段を用いて印刷・供給するものであって、前記撮像データの取得を行う撮影部と、前記撮像データへの前記イメージデータの合成等の編集を行う編集部と、前記編集された画像データの印刷を行う印刷部とが分離した構造の分離型画像プリント供給装置において、前記撮影部において新たな利用者が撮影を開始しない限り、編集の時間を無制限に延長できることを特徴とする分離型画像プリント供給装置。
  2. 前記撮影部と前記編集部が同一筐体の異なる側部に設けられていることを特徴とする請求項1記載の分離型画像プリント供給装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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