JP2005251020A - コイン払出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明はコイン(メダルやトークンを含む)を払い出すコイン払出装置に関し、軽量で寿命の長いコイン払出装置の提供を目的とする。
【解決手段】 本発明によれば、コイン受孔43が複数形成された回転するコインディスク4と;コインディスク4の周囲を囲み、コインディスク4と共に、コインCを貯留するコインホッパー8を構成する、コインバケット2と;貯留されたコインCを回転に伴って払い出すコイン払出手段9とを備え;コインディスク4はプラスチック製のディスク本体40と回転に伴って貯留されたコインCを攪拌する金属製の攪拌部44とを含んで構成され、攪拌部44はディスク本体40のコインを貯留する側の面上に形成されるので、軽量で寿命の長いコイン払出装置を提供することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明はコイン(メダルやトークンを含む)を払い出すコイン払出装置に関し、特に軽量で寿命の長いコイン払出装置に関するものである。
従来から、コイン、メダルあるいはトークン等(本発明ではこれらをまとめてコインと称する)を払い出すコイン払出装置は、各種硬貨の両替機や、遊技場でのスロットマシンやメダル貸出装置などの構成機器として、広く利用されている。このようなコイン払出装置は、例えば、コインバケットの下部に形成された開口にコインディスクを配設して構成されている。コインディスクには、コインを受けるコイン受孔が回転中心のまわりに環状に複数設けられており、コインバケット内に投入されたコインは、コインディスク上に落下してコイン受孔に収容される。コインディスクはモータの駆動により所定速度で回転する。コイン受孔に収容されたコインは、コインディスクの回転に従い所定軌道上を移動した後、コイン受孔の回転軌道上に設けられたコイン放出機構により外部に放出される(例えば、特許文献1参照。)。
特開平7−85333号公報
上記のようなコイン払出装置では、例えば、一度に大量のコインがコインバケット内に投入されると、コインバケットの下部に複数のコインが塊となって、コインディスク上面から浮いた状態で保持されることがあり、このような状態になってしまうと、コインがコイン受孔に収容されなくなり、コインの払い出しが滞ってしまうことがあった。このため、例えば、コインディスク上面に突部を設け、コインディスクを回転させて、この突部を浮いたコインの塊の下端部に当接させて衝撃を加えることにより、コインの塊を崩してコインディスク上面に落下させるものがあった。
しかしながら、上記のようなコイン払出装置では、例えば、コインディスクは、プラスチック樹脂等の軽量の素材で形成されており、また、突部がコインとの摩擦、衝撃等により摩耗して、コイン払出装置の寿命を低下させることがあった。
そこで本発明は、軽量で寿命の長いコイン払出装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明によるコイン払出装置は、例えば図1に示すように、コイン受孔43が複数形成された回転するコインディスク4と;コインディスク4の周囲を囲み、コインディスク4と共に、コインCを貯留するコインホッパー8を構成する、コインバケット2と;貯留されたコインCを回転に伴って払い出すコイン払出手段9(例えば、図6参照)とを備え;コインディスク4はプラスチック製のディスク本体40と回転に伴って貯留されたコインCを攪拌する金属製の攪拌部44とを含んで構成され、攪拌部44はディスク本体40のコインを貯留する側の面上に形成される。
このように構成すると、コインディスクは、ディスク本体がプラスチックで形成され、貯留されたコインを攪拌する攪拌部が金属で形成されるので、軽量で寿命の長いコイン払出装置を提供することができる。
また請求項2に記載のように、請求項1に記載のコイン払出装置では、コインディスク4は、略円形状に形成され、攪拌部44は、コインディスクの周縁部に形成してもよい。
このように構成すると、コインホッパー内の下方に、移動し、集まるコインの塊を効率的に崩すことができる。
典型的には、コインディスクの周縁部とは、攪拌部がコインバケットの下方に集まるコインの塊を効率的に崩すことができるディスク本体40上の範囲であり、好ましくは、縁部からコインディスクの半径の3分の1程度の範囲である。
また請求項3に記載のように、請求項1又は請求項2に記載のコイン払出装置では、攪拌部4は、略円筒状に形成された突起であってもよい。
このように構成すると、攪拌部4を有するコイン払出装置を比較的容易に製造することができる。
以上のように本発明によれば、軽量で寿命の長いコイン払出装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。図1から図9は、発明を実施する形態の一例であって、図中、同一または類似の符号を付した部分は同一物または相当物を表わし、重複した説明は省略する。本実施の形態に係るコイン払出装置1は、各種硬貨の両替機や遊技場でのスロットマシンやメダル貸出装置などの構成機器としてコイン等の払い出しを行う装置である。なお、本実施の形態では、コインは、メダル、トークン等をも含む概念であり、ここでは特に断りのない限りまとめてコインと称する。
図1は、本発明の実施の形態に係るコイン払出装置1の構成を示す図であり、(a)は、コイン払出装置1の平面図、(b)はコイン払出装置1の側面図である。コイン払出装置1は、コイン受孔43が複数形成された回転するコインディスク4と、コインディスク4の周囲を囲み、コインディスク4と共に、コインCを貯留するコインホッパー8を構成する、コインバケット2と、貯留されたコインCを回転に伴ってコイン払出口6(図6参照)から払い出すコイン払出手段としてのコイン排出部9(図6参照)とを備える。さらに、コイン払出装置1は、コインディスク4、コインバケット2等を傾斜面上に保持する基台3を備えている。
基台3は、上部(鉛直方向上側)が適当な角度、例えば、25度程度の角度をもって斜めに形成された傾斜面となっており、当該傾斜面には、後述するモータ5(図5参照)等を収納する凹部(不図示)が形成されている。この基台3の上部に、コインディスク4及びコインバケット2等が配設されている。
コインディスク4は、略円形状に形成されたプラスチック製のディスク本体40と回転に伴ってコインホッパー8に貯留されたコインCを攪拌する金属製の攪拌部としての突起部44とを含んで構成されている。コインディスク4は、回転駆動手段、本実施の形態では、モータ5(図5参照)により、コインディスク4の略中心を回転軸として回転するように構成されている。なお、コインディスク4、モータ5は、図5で後述する払出ユニット60の一部を構成している。すなわち、コインディスク4は、コインホッパー8の構成部材であると共に、払出ユニット60の構成部材でもある。
上述のコイン受孔43は、コインCの外径よりもやや大きな略円形状にディスク本体40をくり貫くようにして形成されており、本実施の形態では、ディスク本体40には4つのコイン受孔43が形成されている。突起部44は、ディスク本体のコインを貯留する側の面(以下特に断りのない限り「上面」と称する)上に、略円筒状に形成されている。コインディスク4、突起部44についての詳細な説明は、図2、図3、図4で後述する。
コインバケット2は、実際に払い出されるコインCを多数収容するように凹状に形成されている。具体的には、コインCが投入される略四角筒状の上端開口部21と、この上端開口部21の下縁から内方に向けて徐々に傾斜する筒状の傾斜面部22とを有し、傾斜面部22の1つの傾斜面の下縁には、下端開口部23が形成されている。下端開口部23は、コインディスク4とほぼ同等の大きさで略円形状に形成されている開口であり、下端開口部23の背面(上端開口部21とは反対側の面)に、コインディスク4が配設されている。
コインバケット2は、全体として上端開口部21から下端にかけてすぼんだ形状をしており、コインディスク4と共に、コインCを貯留するコインホッパー8を構成している。上端開口部21を介してコインホッパー8内に投入されるコインCは、傾斜面部22を落下して、下端開口部23を介してコインディスク4のコイン受孔43にはまり込む。コインバケット2は、基台3に着脱可能に取り付けられており、例えば、一対の着脱係合部(不図示)や取付ネジ(不図示)等を介して脱着自在に取り付けられている。
図2は、本発明の実施の形態に係るコイン払出装置1のコインディスク4の斜視図である。コインディスク4には、略円形状に形成されたプラスチック製のディスク本体40の上面の中央部に上方に向けて膨出した膨出部41が形成されていると共に、略円形状の縁部に沿って突縁42が形成されている。また、コインCを収容する4個のコイン受孔43は、膨出部41のまわりに互いに所定の間隔をあけて、膨出部41を中心として環状に形成されている。
膨出部41は、コインバケット2から落下してきたコインCが膨出部41の周りに形成されたコイン受孔43に滑り落ちるように、中央部から外縁にかけてなだらかな傾斜となるように形成されている。コイン受孔43は、膨出部41から滑り落ちてきたコインCや隣接するコイン受孔43との間に落下したコインCが受孔内部に滑り落ちるように、その周縁部が緩やかに傾斜した形状となっている。
突起部44は、ディスク本体40に1個形成されており、ディスク本体40の上面上の周縁部であって4個のコイン受孔43のうちの隣接するいずれか2個のコイン受孔43の間に形成されている。突起部44は、コインディスク4の回転動作に従いコインディスク4の回転軸を中心として、コインディスク4の回転方向に所定速度で回転動作させられる。つまり、コインディスク4が回転すると、突起部44は、円軌道を描く。
図3は、本発明の実施の形態に係るコイン払出装置1の突起部44の説明図であり、(a)は、コインディスク4の上方から視た平面図であり、(b)は、(a)に示すB−B断面図である。コインディスク4の周縁部とは、コインディスク4に形成される突起部44がコインバケット2下方に集まるコインの塊を効率的に崩すことができるディスク本体40上の範囲であり、好ましくは、突縁42からコインディスク4の半径の3分の1程度の範囲である。例えば、図3(a)に示すように、コインディスク4の半径をL1、コインディスク4の中心から突起部44の中心までの寸法をL2、突起部44の中心から突縁42までの寸法をL3とすると、L1=42.5mmとした場合、L2=30mm、L3=12.5mm程度とするとよい。
突起部44は、金属により形成されており、突起部44は、コインCを攪拌する面に対向する面(下面)が開口した略円筒形状に形成されている。突起部44は、プラスチック製のディスク本体40と一体に成形され、例えば、インサートモールド法でディスク本体40に固定される。
インサートモールド法とは、金型内にインサート品を装填した後、樹脂を注入してインサート品を溶融樹脂で包んでから、樹脂を固化させ、一体化した複合部品を作る工法であり、樹脂の成形容易性、可撓性などと金属の剛性、強度、耐熱性などを組み合わせて、相互補完して丈夫で複雑精巧な部品を製造するのに適している。 インサートモールド法によって製造される部品では、熱膨張係数の差によりプラスチック樹脂と金属部品との境界附近にクラックが発生しないように、プラスチック樹脂側の肉厚、金属の材質等を選定するとよく、本実施の形態では、ディスク本体40にはポリアセタールを用い、突起部44が取り付けられる部分の厚さを3mmから5mm程度とし、突起部44にはSUS(ステンレス鋼)を用いる。さらに、突起部44には、突起部44が回転あるいは脱落しないように略円環状の溝45が形成されている。
図4は、本発明の実施の形態に係るコイン払出装置1のコインディスク4の下方から視た平面図である。コインディスク4の裏面には、コイン送出ガイド47が形成されている。コイン送出ガイド47は、ディスク本体40に対して略垂直の襞のように爪車状に形成され、コインディスク4にコイン受孔43の数と同じ数のガイド爪48を有する。ガイド爪48は、後述するように、コイン受孔43に滑り落ちるコインCを保持し、当該コインCをコインディスク4の回転により移動させながら遠心力によって、コインディスク4の中心軸から離れる方向、典型的には、図6で後述するコイン排出部9の方向に付勢するように構成されている。また、コインディスク4の下面の略中央には図5で後述する嵌合孔46が形成されている。
図5は、本発明の実施の形態に係るコイン払出装置1の払出ユニット60の分解斜視図である。払出ユニット60は、前述した基台3(図1参照)の傾斜面に傾斜した状態で設置される払出べース61を備えている。この払出べース61の裏面側(鉛直方向下側)には、モータ5が装着されており、モータ5は、モータプレート62及びギヤケース63を介して払出ベース61に着脱可能に装着されている。
なお、モータ5の出力軸5aは、モータプレート62の孔62aを貫通してギヤケース63内に設置される減速ギヤ64と噛合されており、その回転駆動力は、減速された状態でコインディスク4に伝達されるように構成されている。また、ギヤケース63内に設置される減速ギヤ64には、上方(コインディスク4側)に向けて回転軸64aが突設されており、この回転軸64aは、断面非円形状で、払出ベース61に形成された孔61aを介してその表面から突出している。
払出べース61の表面には、中心に孔61aが位置する略円形の凹部としてコイン受け面61b(図6参照)が形成されており、ここにコインディスク4が着脱可能に装着される。ディスク本体40の膨出部41(図2参照)が形成されている面の反対側の面の中央部には、減速ギヤ64の回転軸64aと回り止め嵌合される嵌合孔46が形成されている。そして、コインディスク4が回転軸64aに対して回り止め装着された状態で、その上方からコインディスク押え65が装着される。なお、本実施形態では、払出べース61の両サイドにおいて、コインディスク4が干渉する部分に切欠61cを形成しており、払出ベース61本体を幅方向に可及的に小型化している。
また、払出ベース61には、コネクタ(不図示)が露出するように設けられており、このコネクタを介してモータ5に対して電力を供給すると共に、モータ5の駆動制御等を行なう制御基板(不図示)が外部機器(不図示)のメイン制御基板(不図示)に接続されて、制御信号の送受信が行なわれる。そして、外部機器からコインの払い出しの枚数信号が入力されると、モータ5が駆動され、コインの払い出しが実行される。コインの払い出しが実行されると、コインホッパー8(図1参照)内に貯留されたコインCは、下端開口部23(図1参照)を通じてコインディスク4のコイン受孔43内に落ち込み、コインディスク4が回転駆動されることにより、図6で後述するコイン排出部9を介して1枚ずつ払出ベース61とコインディスク4との隙間であるコイン払出口6から払い出される。コイン払出口6は、その背後に於いてコインバケット2の内部と連通している。なお、払出ユニット60が基台3(図1参照)に設置された状態でコイン払出口6に対向する当該基台3の所定の位置には、コイン払出口6から払い出されるコインCが通過する不図示の開口が形成されている。
図6は、本発明の実施の形態に係るコイン払出装置1のコイン排出部9の機構を示す部分平面図である。コイン排出部9は、コイン払出口6とコインディスク4(図4参照)のコイン送出ガイド47との間に配設されている。コイン排出部9は、プレート状メダルガイド91と、可動ローラ92と、外側可動ローラ93とを備えている。可動ローラ92及び外側可動ローラ93は、コインCの押圧によりコイン払出口6を開閉するものである。これらの可動ローラ92及び外側可動ローラ93は、コイルバネ(不図示)のような付勢手段によりコイン払出口6を閉じる方向に付勢されている。
本図中に示すように、コインCがコイン払出口6の開口に到達すると、コインCは、ガイド爪48の移動に伴って、可動ローラ92及び外側可動ローラ93の位置をプレート状メダルガイド91から離れる方向に変位(本図中に示す実線部分)させる。このコインCは、可動ローラ92の位置を変位させることにより、コイン払出口6を開状態にすることができる。なお、本図に示す点線部分は、可動ローラ92及び外側可動ローラ93が変位する前の状態を示すものである。
コイン受孔43(図5参照)に滑り落ちるコインCは、コイン受け面61b上に載置され、前述したガイド爪48によって保持され、コインディスク4の回転により移動しながら遠心力により、コインディスク4のコイン排出部9の方向に付勢される。ガイド爪48の先端がコインCに接すると、コインCは可動ローラ92及び外側可動ローラ93を乗り越えた位置になる。これにより、コインCはガイド爪48の押し出し作用を受けなくなり、可動ローラ92の付勢手段により、勢いよく排出される。コイン払出口6から排出されたコインCは、例えば、遊技機等に本実施の形態に係るコイン払出装置1を用い場合には、受け皿(不図示)などに排出されるように構成されている。
図7は、本発明の実施の形態に係るコイン払出装置1の、図1に示すA−A断面図である。本図を参照して、コイン払出装置1の動作について説明する。
上端開口部21からコインバケット2内に投入されたコインCは、コインバケット2の底部に取り付けられたコインディスク4の上面に落下し、傾斜したコイン受孔43の周縁部からコイン受孔43内に侵入して、コイン受孔43に収容される。モータ5の駆動によってコインディスク4が一定方向に一定速度で回転させられると、コイン受孔43に収容されたコインCは、コインディスク4の回転に伴なって一定速度で移動する。そして、コイン排出部9(図6参照)まで搬送されて、コイン払出口6(図6参照)から1枚ずつ外部に放出されて払い出される。
この際、コインディスク4の上面に形成された突起部44は、コインディスク4の回転に従い、コインバケット2の底部を膨出部41を中心にして一定速度で円を描くように移動する。このため、コインバケット2内に一度に多量のコインCが投入され、コインバケット2の下部に、図中2点鎖線で示すようにコインCの塊C1が生じて、コインCがコインディスク4上面から浮いた状態で保持されても、この塊C1はすぐに壊される。つまり、コインバケット2内を徐々に塊C1の下端部に、塊C1の下方に移動してきた突起部44が当接し、コインCの塊C1に衝撃を加える。この衝撃によりコインCの塊C1が崩れ、コインCは、コインディスク4上面に落下する。
以上で説明したコイン払出装置1によれば、一度に大量のコインがコインバケット2内に投入されコインCが塊を形成しても、突起部44が、衝撃をあたえることによりコインCの塊C1を崩すことができるので、コインの払い出しが滞ることのないコイン払出装置1とすることができ、しかも、衝撃の加わる突起部を金属製の素材によって構成し、ディスク本体40等を比較的軽量なプラスチック樹脂等で形成されるので、軽量で耐摩耗性に優れたコインディスク4とすることができ、軽量で寿命の長いコイン払出装置を提供することができる。
さらに、軽量なコインディスク4とすることで、コインディスク4を回転駆動させるための消費電力を節約することができ、低電力化に資するコイン払出装置を提供することができる。例えば、遊技場でのスロットマシンやメダル貸出装置などに以上で説明したコイン払出装置1を用いると、遊技場では多数のスロットマシン、メダル貸出装置が設置されることが一般的であるので、低電力化の効果も特に大きなものとなる。また、耐摩耗性に優れたコインディスク4とすることで、寿命を長くすることができるばかりでなく、維持、メンテナンスが容易で比較的ローコストなコイン払出装置とすることができる。
また、以上で説明したコイン払出装置1によれば、突起部44は、ディスク本体40の上面上の周縁部に形成されるので、例えば、コインディスク4を回転させるモータ5の振動等によりコインバケット2内の下方に、移動し、集まるコインCの塊も効率的に崩すことができる。
また、以上で説明したコイン払出装置1によれば、突起部44が略円筒形状に形成されるので、複雑な形状な攪拌部と比較して容易に製造することができ、汎用性に優れ、よりローコストなコイン払出装置とすることができる。
また、以上の説明では、4個のコイン受孔43のうちの隣接するいずれか2つのコイン受孔43間に1個の突起部44が形成されており、コインディスク4の1回転あたりに突起部44がコインCの塊C1に当接する回数を1回にすることができ、コインバケット2内に形成されたコインCの塊C1に突起部44が当接する時間間隔を長くして、突起部44がコインCの塊C1に当接するまでの間のコインCの塊C1の移動量を大きくすることができる。これにより、突起部44と塊C1との当接量が大きくなって、コインCの塊C1に大きな衝撃を加えることが可能になり、コインCの塊C1を崩れ易くすることができる。
なお、本発明の実施の形態であるコイン払出装置1は、上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。ここで、図8、図9の本発明の実施の形態に係るコイン払出装置1の変形例を説明する図を参照して、種々の例について説明する。なお、重複する構成については、適宜省略する。
以上の説明では、金属製の攪拌部は、略円筒形状に形成される突起部44として説明したが、図8(a)に示すように、コインディスク4の回転中心部である膨出部41から周縁部の突縁42にわたって突出してコインディスク4上面に形成される突条44aとして形成してもよいし、図8(b)に示すように、コインディスク4上面の各コイン受孔43間に、隣接する2つのコイン受孔43を隔てる各コイン受孔43の直径程度の長さのリブ44bとして形成してもよい。
このように構成すると、コインバケット2内で生じたコインCの塊C1の下端部がコインディスク4の上方のどの部分に位置しても、また、どのような形状に塊C1が形成されても、突条44aあるいはリブ44bがコインCの塊C1と当接する範囲が広くなり、コインCの塊C1の下部に突条44aあるいはリブ44bを確実に当接させて、コインCの塊C1を崩すことができる。
以上の説明では、ディスク本体40にはポリアセタールを用い、突起部44が取り付けられる部分の厚さを3mmから5mm程度とし、突起部44にはSUS(ステンレス鋼)を用いるものとして説明したが、ディスク本体40に用いるプラスチック樹脂、突起部44に用いる金属は適宜変更してもよいことはいうまでもない。
以上の説明では、突起部44は、プラスチック製のディスク本体40にインサートモールド法で固定されるものとして説明したが、図9(a)に示すように、ディスク本体40に形成された雌ねじ49に接着剤を付けた突起部44cの雄ねじ50をねじ込んで製作してもよい。また、図9(b)に示すように、ピン状に形成された突起部44dに接着剤を付けてディスク本体40の裏面から孔51を貫通させ、ピン状に形成された突起部44dの先端部がディスク本体40の上面から突出するように形成してもよい。
このように構成すると、インサートモールド法によって製造する場合と異なり、プラスチック樹脂と金属部品との境界附近にクラックが発生しないようにプラスチック樹脂側の肉厚、金属の材質等を選定する必要がなく、任意な金属、肉厚とすることができる。
なお、以上の説明では、4個のコイン受孔43を有するコインディスク4に突起部44を形成した場合について説明したが、コインディスク4が有するコイン受孔43の数量はこれに限定されない。例えば、コインディスク4の有するコイン受孔43の数は3個以下であっても、5個以上であってもよい。また、コインディスク4上面に複数の突起部44を設けてもよい。
また、以上の説明では、コイン払出装置1は、コインディスク4がコインバケット2の傾斜面部22に沿って配置されて、コインディスク4がコイン払出装置1の設置面に対して傾斜する構成であったが、コインバケット2が上端から下端にかけてすぼんだ形状を呈しており、このコインバケット2の下端にコインディスク4が配設されるのであれば、上記の実施形態の構成に限定されない。例えば、コインディスク4がコイン払出装置1の設置面と平行に配置される構成としてもよい。
本発明の実施の形態に係るコイン払出装置の構成を示す図であり、(a)はコイン払出装置の平面図、(b)はコイン払出装置の側面図である。 本発明の実施の形態に係るコイン払出装置のコインディスクの斜視図である。 本発明の実施の形態に係るコイン払出装置の突起部の説明図であり、(a)はコインディスクの上方から視た平面図、(b)は(a)に示すB−B断面図である。 本発明の実施の形態に係るコイン払出装置のコインディスクの下方から視た平面図である。 本発明の実施の形態に係るコイン払出装置の払出ユニットの分解斜視図である。 本発明の実施の形態に係るコイン払出装置のコイン排出部の機構を示す部分平面図である。 本発明の実施の形態に係るコイン払出装置の図1に示すA−A断面図である。 本発明の実施の形態に係るコイン払出装置の変形例を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るコイン払出装置の変形例を説明する図である。
符号の説明
1 コイン払出装置
2 コインバケット
3 基台
4 コインディスク
5 モータ
6 コイン払出口
8 コインホッパー
9 コイン排出部
21 上端開口部
22 傾斜面部
23 下端開口部
40 ディスク本体
43 コイン受孔
44、44c、44d 突起部
44a 突条44b リブ
60 払出ユニット
C コイン
C1 塊

Claims (3)

  1. コイン受孔が複数形成された回転するコインディスクと;
    前記コインディスクの周囲を囲み、前記コインディスクと共に、コインを貯留するコインホッパーを構成する、コインバケットと;
    前記貯留されたコインを前記回転に伴って払い出すコイン払出手段とを備え;
    前記コインディスクはプラスチック製のディスク本体と前記回転に伴って前記貯留されたコインを攪拌する金属製の攪拌部とを含んで構成され、前記攪拌部は前記ディスク本体のコインを貯留する側の面上に形成された;
    コイン払出装置。
  2. 前記コインディスクは、略円形状に形成され、前記攪拌部は、前記コインディスクの周縁部に形成される、
    請求項1に記載のコイン払出装置。
  3. 前記攪拌部は、略円筒状に形成された突起である、
    請求項1又は請求項2に記載のコイン払出装置。
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