JP2005250385A - 転写用薄膜素子基板及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 確実に薄膜素子と配線基板との導通を確保すると共に所望の薄膜素子のみを配線基板上に実装する。
【解決手段】 薄膜素子13が剥離層12を介して基礎基板11上に形成される転写用薄膜素子基板であって、上記薄膜素子13上に配置されかつ上記薄膜素子13の導電部に対応する開口部14aが形成される絶縁層14と、上記開口部14a内に配置されかつ導電性微粒子15によって形成される導電性微粒子層とを有する。
【選択図】 図1
【解決手段】 薄膜素子13が剥離層12を介して基礎基板11上に形成される転写用薄膜素子基板であって、上記薄膜素子13上に配置されかつ上記薄膜素子13の導電部に対応する開口部14aが形成される絶縁層14と、上記開口部14a内に配置されかつ導電性微粒子15によって形成される導電性微粒子層とを有する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、転写用薄膜素子基板及びその製造方法に関するものである。
一般に、液晶表示装置や有機エレクトロルミネッセンス(以下、ELと称する。)装置等の半導体応用装置においては、変形や落下による壊れ防止、低コスト化等の理由等により下地基板にプラスチック基板を使用することが望ましい場合がある。
しかし、パネル型の表示装置に使用される薄膜トランジスタ(以下、TFTと称する)は、高温プロセスの製造工程によって製造されるので、当該高温プロセスによる製造方法を用いてプラスチック基板上にTFTを形成したり、有機EL素子等の回路素子を形成したりすると、基板の熱変形や回路素子の破壊、素子寿命の低下を招いてしまい、結果として所望の半導体応用装置を製造するのが難しい。
そこで、近年では、高温プロセスを含む従来の半導体製造技術を用いて複数のTFT等の薄膜素子を耐熱性の基礎基板上に製造した後に、当該基板から薄膜素子が形成されている素子形成膜(層)を剥離し、これを導電性微粒子を含む接合材を介してプラスチック基板等の配線基板に貼り付けることにより、プラスチック基板や有機EL素子等の回路素子等を高温プロセスに曝すのを回避する転写技術が提案されている。これらの転写技術は、例えば特許文献1〜特許文献3に詳細に説明されている。
特開平10−125929号公報
特開平10−125930号公報
特開平10−125931号公報
ところで、上記した転写技術では、薄膜素子の転写に用いられる接合材を、マスク印刷法(スクリーン印刷法)を用いて、基板上に配置している。すなわち、接合材の配置パターンに応じて開口が形成されたマスクを基板(基礎基板あるいはプラスチック基板)上に配置するとともに、そのマスクを介して基板上に接合材を配置している。
しかしながら、マスク印刷法では、接合材を配置する基板に対してマスクを高精度に位置合わせするとともに、供給量を正確に制御する必要がある。例えば、接合材の配置位置ずれが生じたり、或いは接合材の配置量が多すぎたりした場合には、転写されるべき薄膜素子の他に、その薄膜素子に隣接する薄膜素子までも転写されてしまうという問題がある。すなわち、薄膜素子は1枚の基板に複数の薄膜素子が規則的に配置された状態に形成されるため、転写先の接合材が所定位置から食み出した場合には、その接合材が本来転写されるべきでない薄膜素子に接触し、剥離させてしまうのである。
これにより、複数の薄膜素子を形成した1枚の基板から転写できる薄膜素子の数が減り、製造コストを上昇させてしまうという問題がある。
また、薄膜素子の接続端子(導電部)が小さいと、接合材に含まれる導電性微粒子がうまく接続端子に補足されない場合があり、このような場合には、薄膜素子と配線基板との導通が確保することができなくなる。
これにより、複数の薄膜素子を形成した1枚の基板から転写できる薄膜素子の数が減り、製造コストを上昇させてしまうという問題がある。
また、薄膜素子の接続端子(導電部)が小さいと、接合材に含まれる導電性微粒子がうまく接続端子に補足されない場合があり、このような場合には、薄膜素子と配線基板との導通が確保することができなくなる。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、確実に薄膜素子と配線基板との導通を確保すると共に所望の薄膜素子のみを配線基板上に実装することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る転写用薄膜素子基板は、薄膜素子が剥離層を介して基礎基板上に形成される転写用薄膜素子基板であって、上記薄膜素子上に配置されかつ上記薄膜素子の導電部に対応する開口部が形成される絶縁層と、上記開口部内に配置されかつ導電性微粒子によって形成される導電性微粒子層とを有することを特徴とする。
また、本発明に係る転写用薄膜素子基板の製造方法は、薄膜素子が剥離層を介して基礎基板上に形成される転写用薄膜素子基板の製造方法であって、上記薄膜素子上に絶縁層を形成する工程と、上記絶縁層に上記薄膜素子の導電部に対応する開口部を形成する工程と、上記開口部内に選択的に導電性微粒子を配置することによって上記開口部内に導電性微粒子層を形成する工程とを有することを特徴とする。
このような特徴を有する本発明に係る転写用薄膜素子基板及びその製造方法によれば、薄膜素子の導電部に対応して形成された絶縁層の開口部内に導電性微粒子によって形成される導電性微粒子層が配置される。このため、薄膜素子を配線基板上に配置する際に、薄膜素子と配線基板との間に導電性微粒子を含む接合材を配することなく、薄膜素子の配線基板との導通を確保することができる。したがって、本発明に係る転写用薄膜素子基板によれば、確実に薄膜素子と配線基板との導通を確保すると共に所望の薄膜素子のみを配線基板上に実装することが可能となる。
なお、ここで言う導電性微粒子層の構成は、導電性微粒子が単層あるいは単一であっても良いし、また、導電性微粒子が複数層であっても良い。
なお、ここで言う導電性微粒子層の構成は、導電性微粒子が単層あるいは単一であっても良いし、また、導電性微粒子が複数層であっても良い。
また、本発明に係る転写用薄膜素子基板においては、上記導電性微粒子が、その表面に接着性を有することが好ましい。
このように、導電性微粒子がその表面に接着性を有することによって、導電性微粒子を確実に絶縁層の開口部内に配置することができ、また、薄膜素子を配線基板上に配置する際における薄膜素子のずれを抑止することができる。
このように、導電性微粒子がその表面に接着性を有することによって、導電性微粒子を確実に絶縁層の開口部内に配置することができ、また、薄膜素子を配線基板上に配置する際における薄膜素子のずれを抑止することができる。
また、本発明に係る転写用薄膜素子基板においては、上記絶縁層に上記導電性微粒子の粒径よりも幅の小さいスリットが複数形成されていることが好ましい。
例えば、絶縁層に形成された開口部内に導電性微粒子を配置する場合には、基礎基板上全体に導電性微粒子を散布し、その後、基礎基板上にエアーを吹付けることによって開口部に入り込んでいない導電性微粒子を吹き飛ばし、これによって開口部内のみに導電性微粒子を残すという方法を採用することができる。このような場合に、絶縁層に導電性微粒子の粒径よりも小さいスリットが複数形成されていることによって、絶縁層と導電性微粒子との接触面積を小さくすることができ、絶縁層上に散布された導電性微粒子がエアーによって吹き飛ばされ易くなる。したがって、より確実に開口部内のみに導電性微粒子を配置することができる。
例えば、絶縁層に形成された開口部内に導電性微粒子を配置する場合には、基礎基板上全体に導電性微粒子を散布し、その後、基礎基板上にエアーを吹付けることによって開口部に入り込んでいない導電性微粒子を吹き飛ばし、これによって開口部内のみに導電性微粒子を残すという方法を採用することができる。このような場合に、絶縁層に導電性微粒子の粒径よりも小さいスリットが複数形成されていることによって、絶縁層と導電性微粒子との接触面積を小さくすることができ、絶縁層上に散布された導電性微粒子がエアーによって吹き飛ばされ易くなる。したがって、より確実に開口部内のみに導電性微粒子を配置することができる。
また、本発明に係る転写用薄膜素子基板においては、上記薄膜素子が上記基礎基板上に複数形成されている場合に、上記基礎基板の中央部に位置する上記導電性微粒子層である中央導電性微粒子層の高さが上記基礎基板の外周部に位置する上記導電性微粒子層である外周導電性微粒子層の高さよりも高いという構成を採用することができる。
上述のように薄膜素子は、高温プロセスを経て基礎基板上に形成される。基礎基板と薄膜素子とは、その熱膨張係数に差があるため、高温プロセスを経ることによって転写用薄膜素子基板が湾曲する。具体的には、転写用薄膜素子基板は、基礎基板の外周部が中央部よりも薄膜素子側に突出するように湾曲する。また、配線基板が湾曲する場合もある。配線基板は、一般的に導電層上に配線層が形成されることによって構成されているが、配線層を形成する際に、転写用薄膜素子基板程ではないが加熱される。このため、導電層と配線層との熱膨張係数の差に起因して配線基板が湾曲する。具体的には、導電層の外周部が中央部よりも配線層側に突出するように湾曲する。
このように、転写用薄膜素子基板あるいは/及び配線基板が湾曲すると、転写用薄膜素子基板と配線基板とを対向させた際に、転写用薄膜素子基板の中央部に形成された薄膜素子が、転写用薄膜素子基板の外周部に形成された薄膜素子よりも配線基板から遠くなる。このため、転写用薄膜素子基板の中央部に形成された薄膜素子に接触配置される導電性微粒子層が配線基板と接触できなくなる。
したがって、本発明に係る転写用薄膜素子基板のように、中央導電性微粒子層の高さを外周導電性微粒子層の高さよりも高くすることによって、確実に中央導電性微粒子層と配線基板との導通を確保することが可能となる。
上述のように薄膜素子は、高温プロセスを経て基礎基板上に形成される。基礎基板と薄膜素子とは、その熱膨張係数に差があるため、高温プロセスを経ることによって転写用薄膜素子基板が湾曲する。具体的には、転写用薄膜素子基板は、基礎基板の外周部が中央部よりも薄膜素子側に突出するように湾曲する。また、配線基板が湾曲する場合もある。配線基板は、一般的に導電層上に配線層が形成されることによって構成されているが、配線層を形成する際に、転写用薄膜素子基板程ではないが加熱される。このため、導電層と配線層との熱膨張係数の差に起因して配線基板が湾曲する。具体的には、導電層の外周部が中央部よりも配線層側に突出するように湾曲する。
このように、転写用薄膜素子基板あるいは/及び配線基板が湾曲すると、転写用薄膜素子基板と配線基板とを対向させた際に、転写用薄膜素子基板の中央部に形成された薄膜素子が、転写用薄膜素子基板の外周部に形成された薄膜素子よりも配線基板から遠くなる。このため、転写用薄膜素子基板の中央部に形成された薄膜素子に接触配置される導電性微粒子層が配線基板と接触できなくなる。
したがって、本発明に係る転写用薄膜素子基板のように、中央導電性微粒子層の高さを外周導電性微粒子層の高さよりも高くすることによって、確実に中央導電性微粒子層と配線基板との導通を確保することが可能となる。
なお、本発明に係る転写用薄膜素子基板は、上記中央導電性微粒子層が上記外周導電性微粒子層を形成する導電性微粒子よりも大きな粒径の導電性微粒子によって形成されているという構成を採用することができる。
また、上記中央導電性微粒子層が上記外周導電性微粒子層よりも多くの導電性微粒子が積層されることによって形成されているという構成を採用することもできる。
また、上記中央導電性微粒子層が上記外周導電性微粒子層よりも多くの導電性微粒子が積層されることによって形成されているという構成を採用することもできる。
以下、図面を参照して、本発明に係る転写用薄膜素子基板及びその製造方法の一実施形態について説明する。なお、以下の図面において、各部材及び各層を認識可能な大きさとするために、各部材及び各層の縮尺を適宜変更している。
(第1実施形態)
図1は、本第1実施形態に係る転写用薄膜素子基板1の概略構成を示した断面図である。この図に示すように、本第1実施形態に係る転写用薄膜素子基板1は、基礎基板11と、当該基礎基板11上に剥離層12を介して複数形成されるTFT素子13(薄膜素子)と、当該TFT素子13上に配置されかつTFT素子13の接続端子に対応する開口部14aが形成される絶縁層14と、当該絶縁層14に形成された開口部14a内に配置される導電性微粒子15とを備えて構成されている。
図1は、本第1実施形態に係る転写用薄膜素子基板1の概略構成を示した断面図である。この図に示すように、本第1実施形態に係る転写用薄膜素子基板1は、基礎基板11と、当該基礎基板11上に剥離層12を介して複数形成されるTFT素子13(薄膜素子)と、当該TFT素子13上に配置されかつTFT素子13の接続端子に対応する開口部14aが形成される絶縁層14と、当該絶縁層14に形成された開口部14a内に配置される導電性微粒子15とを備えて構成されている。
基礎基板11は、例えば1000℃程度に耐える石英ガラス等の透光性耐熱基板が好ましい。また、石英ガラスの他、ソーダガラス、コーニング7059、日本電気ガラスOA−2等の耐熱性ガラス等が使用可能である。
この基礎基板11の厚さには、大きな制限要素はないが、0.1mm〜0.5mm程度であることが好ましく、0.5mm〜1.5mm程度であることがより好ましい。基礎基板11の厚さが薄すぎると強度の低下を招き、逆に厚すぎると基礎基板11の透過率が低い場合に照射光の減衰を招くからである。ただし、基礎基板11の照射光の透過率が高い場合には、上記上限値を超えてその厚みを厚くすることができる。
この基礎基板11の厚さには、大きな制限要素はないが、0.1mm〜0.5mm程度であることが好ましく、0.5mm〜1.5mm程度であることがより好ましい。基礎基板11の厚さが薄すぎると強度の低下を招き、逆に厚すぎると基礎基板11の透過率が低い場合に照射光の減衰を招くからである。ただし、基礎基板11の照射光の透過率が高い場合には、上記上限値を超えてその厚みを厚くすることができる。
剥離層12は、レーザ光等の照射光により当該層内や界面において剥離(「層内剥離」又は「界面剥離」ともいう)が生じる材料からなる。すなわち、一定の強度の光を照射することにより、構成物質を構成する原子又は分子における原子間又は分子間の結合力が消失し又は減少し、アブレーション(ablation)等を生じ、剥離を起こすものである。また、照射光の照射により、剥離層12に含有されていた成分が気体となって放出され分離に至る場合と、剥離層12が光を吸収して気体になり、その蒸気が放出されて分離に至る場合とがある。
剥離層12の組成としては、例えば、非晶質シリコン(a−Si)が採用され、また、当該非晶質シリコン中に水素(H)が含有されていてもよい。水素が含有されていると、光の照射により、水素が放出されることにより剥離層12に内圧が発生し、これが剥離を促進するので好ましい。この場合の水素の含有量は、2at%程度以上であることが好ましく、2〜20at%であることが更に好ましい。水素の含有量は、成膜条件、例えば、CVD法を用いる場合には、そのガス組成、ガス圧力、ガス雰囲気、ガス流量、ガス温度、基板温度、投入するパワー等の条件を適宜設定することによって調整する。この他の剥離層材料としては、酸化ケイ素もしくはケイ酸化合物、窒化ケイ素、窒化アルミ、窒化チタン等の窒化セラミックス、有機高分子材料(光の照射によりこれらの原子間結合が切断されるもの)、金属、例えば、Al、Li、Ti、Mn、In、Sn、Y、La、Ce、Nd、Pr、GdもしくはSm、又はこれらのうち少なくとも一種を含む合金が挙げられる。
剥離層12の厚さとしては、1nm〜20μm程度であるのが好ましく、10nm〜2μm程度であるのがより好ましく、20nm〜1μm程度であるのが更に好ましい。剥離層12の厚みが薄すぎると、形成された膜厚の均一性が失われて剥離にむらが生じるからであり、剥離層12の厚みが厚すぎると、剥離に必要とされる照射光のパワー(光量)を大きくする必要があったり、また、剥離後に残された剥離層12の残渣を除去するのに時間を要したりする。
剥離層12の形成方法は、均一な厚みで剥離層12を形成可能な方法であればよく、剥離層12の組成や厚み等の諸条件に応じて適宜選択することが可能である。例えば、CVD(MOCCVD、低圧CVD、ECR−CVD含む)法、蒸着、分子線蒸着(MB)、スパッタリング法、イオンドーピング法、PVD法等の各種気相成膜法、電気メッキ、浸漬メッキ(ディッピング)、無電解メッキ法等の各種メッキ法、ラングミュア・プロジェット(LB)法、スピンコート法、スプレーコート法、ロールコート法等の塗布法、各種印刷法、転写法、インクジェット法、粉末ジェット法等に適用できる。これらのうち2種以上の方法を組み合わせてもよい。
特に剥離層12の組成が非晶質シリコン(a−Si)の場合には、CVD法、特に低圧CVDやプラズマCVDにより成膜するのが好ましい。また、剥離層12をゾル−ゲル(sol-gel)法によりセラミックを用いて成膜する場合や有機高分子材料で構成する場合には、塗布法、特にスピンコートにより成膜するのが好ましい。
TFT素子13は、剥離層12を介して基礎基板11上に複数形成されており、外部と導通を図るための接続端子(導電部)が非基礎基板11側に形成されている。なお、TFT素子13は、高温プロセスを含む公知の技術を用いて形成されるため、TFT素子13の形成方法については省略する。
絶縁層14は、例えばポリイミドやアクリル等の樹脂によって形成されており、上述のように、TFT素子13の接続端子が露出されるような開口部14aを有している。また、開口部14a以外の絶縁層14上には、導電性微粒子15の粒径よりも幅の小さいスリット14bが複数形成されている。なお、スリット14b,14b間の間隔も導電性微粒子15の粒径よりも小さいことが好ましい。また、開口部14aの幅は、導電性微粒子15の粒径の100〜125%が好ましい。
絶縁層14は、例えばスピンコート法やキャスティング法等によって基礎基板11の全面に塗布され、その後、例えばフォトリソグラフィー法等によって、開口部14a及びスリット14bが形成される。このようにして、TFT素子13の接続端子に対応する開口部14aを有する絶縁層14がTFT素子13上に形成される。
導電性微粒子15は、表層がポリアミドの接着性を有する材料によってコーティングされることによって、その表面に接着性を有している。そして、絶縁層14の開口部14aに選択的に配置されることによって、TFT素子13の接続端子と接触されている。
導電性微粒子15は、例えば導電性微粒子15を基礎基板11上全体に散布し、その後、基礎基板11上にエアーを吹付け、開口部4aに入り込んでいない導電性微粒子15を吹き飛ばすことで開口部14a内のみに選択的に配置される。ここで、絶縁層14には、導電性微粒子15の粒径よりも小さいスリット14bが複数形成されているため、開口部14a以外の部位において絶縁層14と導電性微粒子15との接触面積が小さくなり、絶縁層14上のこの部位に散布された導電性微粒子15がエアーによって吹き飛ばされ易くなる。したがって、より確実に導電性微粒子15を開口部14a内のみに選択的に配置することができる。
そして、このように構成された本第1実施形態に係る転写用薄膜素子基板1がTFT素子13側を配線基板側に向けた状態で当該配線基板と対向配置され、その後、TFT素子13を配線基板に加熱・押圧した状態で剥離することによって、TFT素子13が配線基板上に実装される。
ここで、本第1実施形態に係る転写用薄膜素子基板1によれば、予め導電性微粒15がTFT素子13の導電部と接触状態で配置されているため、TFT素子13を配線基板に実装する際に、TFT素子13と配線基板との間に予め接合材を配する必要がなくなる。したがって、本第1実施形態に係る転写用薄膜素子基板1によれば、所望のTFT素子13のみを配線基板上に実装することが可能となる。また、予め導電性微粒子15がTFT素子13の導電部と接触状態で配置されているため、確実にTFT素子13と配線基板との導通を確保することが可能となる。
また、本第1実施形態に係る転写用薄膜素子基板1によれば、導電性微粒子15がその表面に接着性を有しているため、TFT素子13と配線基板とを接合する際に、TFT素子と配線基板との位置ずれを抑止することができる。
また、本第1実施形態に係る転写用薄膜素子基板1によれば、導電性微粒子15がその表面に接着性を有しているため、TFT素子13と配線基板とを接合する際に、TFT素子と配線基板との位置ずれを抑止することができる。
(第2実施形態)
次に、図2を参照して本発明の第2実施形態に係る転写用薄膜素子基板2の説明をする。なお、本第2実施形態の説明において、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
次に、図2を参照して本発明の第2実施形態に係る転写用薄膜素子基板2の説明をする。なお、本第2実施形態の説明において、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
図2は、本第2実施形態に係る転写用薄膜素子基板2の概略構成を示した断面図である。この図に示すように、本第2実施形態に係る転写用薄膜素子基板2は、基礎基板11の中央部に位置する開口部14a1が基礎基板11の外周部に位置する開口部14a2よりも広く形成されている。そして、基礎基板11の中央部に位置する開口部14a1内に配置される導電性微粒子15aの粒径が基礎基板11の外周部に位置する開口部14a2内に配置される導電性微粒子15bの粒径よりも大きく設定されている。これによって、基礎基板11の中央部に位置する開口部14a1内に配置される導電性微粒子15a(中央導電性微粒子層)の高さが基礎基板11の外周部に位置する開口部14a2内に配置される導電性微粒子15b(外周導電性微粒子層)よりも高くなる。
なお、このように基礎基板11の中央部に位置する開口部14a1内に導電性微粒子15aを選択的に配置し、基礎基板11の外周部に位置する開口部14a2内に導電性微粒子15bを選択的に配置する場合には、基礎基板11の中央部全体に導電性微粒子15aを散布しかつ基礎基板11の外周部全体に導電性微粒子15bを散布した後に、基礎基板11上エアーを吹付けることによって行うことができる。
なお、このように基礎基板11の中央部に位置する開口部14a1内に導電性微粒子15aを選択的に配置し、基礎基板11の外周部に位置する開口部14a2内に導電性微粒子15bを選択的に配置する場合には、基礎基板11の中央部全体に導電性微粒子15aを散布しかつ基礎基板11の外周部全体に導電性微粒子15bを散布した後に、基礎基板11上エアーを吹付けることによって行うことができる。
上述のようにTFT素子13は、高温プロセスを経て基礎基板11上に形成される。基礎基板11とTFT素子13とは、その熱膨張係数に差があるため、高温プロセスを経ることによって転写用薄膜素子基板2が湾曲する。具体的には、基礎基板11の外周部が中央部よりもTFT素子13側に突出するように湾曲する。また、TFT素子13が実装される配線基板が湾曲する場合もある。具体的には、導電層の外周部が中央部よりも配線層側に突出するように湾曲する。
このような場合であっても、本第2実施形態に係る転写用薄膜素子基板2によれば、基礎基板11の中央部に位置する開口部14a1内に配置される導電性微粒子15aの高さが基礎基板11の外周部に位置する開口部14a2内に配置される導電性微粒子15bよりも高くされている。このため、転写用薄膜素子基板2と配線基板とを対向配置した際に、全ての導電性微粒子15を配線基板と接触させることができる。
すなわち、本第2実施形態に係る転写用薄膜素子基板2によれば、上記第1実施形態と同様の効果を奏すると共に、確実に全ての導電性微粒子15と配線基板との導通を確保することが可能となる。
すなわち、本第2実施形態に係る転写用薄膜素子基板2によれば、上記第1実施形態と同様の効果を奏すると共に、確実に全ての導電性微粒子15と配線基板との導通を確保することが可能となる。
(第3実施形態)
次に、図3を参照して本発明の第3実施形態に係る転写用薄膜素子基板3の説明をする。なお、本第3実施形態の説明において、上記第1及び第2実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
次に、図3を参照して本発明の第3実施形態に係る転写用薄膜素子基板3の説明をする。なお、本第3実施形態の説明において、上記第1及び第2実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
図3は、本第2実施形態に係る転写用薄膜素子基板3の概略構成を示した断面図である。この図に示すように、本第2実施形態に係る転写用薄膜素子基板3は、基礎基板11の中央部に位置する開口部14a1に複数の導電性微粒子15が積層されており、これによって、基礎基板11の中央部に位置する導電性微粒子層の高さが基礎基板11の外周部に位置する導電性微粒子層の高さよりも高くされている。このため、上記第2実施形態と同様に、転写用薄膜素子基板3あるいは/及び配線基板が湾曲している場合であっても、転写用薄膜素子基板3と配線基板とを対向配置した際に、全ての導電性微粒子15を配線基板と接触させることができる。
なお、このように基礎基板11の中央部に位置する導電性微粒子層の高さを基礎基板11の外周部に位置する導電性微粒子層の高さよりも高くする場合には、まず、基礎基板11上の全面に導電性微粒子15を散布した後にエアーを吹付け、続いて基礎基板11の中央部のみに再び導電性微粒子15を散布してエアーを吹付けることによって行うことができる。
なお、このように基礎基板11の中央部に位置する導電性微粒子層の高さを基礎基板11の外周部に位置する導電性微粒子層の高さよりも高くする場合には、まず、基礎基板11上の全面に導電性微粒子15を散布した後にエアーを吹付け、続いて基礎基板11の中央部のみに再び導電性微粒子15を散布してエアーを吹付けることによって行うことができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る転写用薄膜素子基板及びその製造方法の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、開口部14a,14a1,14a2内に予め接着剤を選択的に配置した後に導電性微粒子15を基礎基板11上に散布しても良い。これによって、より確実に導電性微粒子15を開口部14a,14a1,14a2内に選択的に配置することができる。なお、このような構成を採用する場合には、導電性微粒子15の表面は接着性を持たなくても良い。
また、導電性微粒子15の表層をコーディングする接着性を有する材料及び絶縁層14として熱可塑性を有する材料を用いても良い。このような構成を採用することによって、容易にTFT素子13をリペアすることが可能となる。
また、スリット14b上の導電性微粒子15がエアーによって吹き飛ばされ難い場合には、導電性微粒子15を基礎基板11上全体に散布した後、さらに一層の絶縁層を基礎基板11上の全体に導電性微粒子15を覆うように形成し、フォトリソグラフィーにより開口部14a以外の部位、すなわちスリット14bの部位の絶縁層および導電性微粒子15を除去してもよい。
1,2,3……転写用薄膜素子基板、11……基礎基板、12……剥離層、13……TFT素子(薄膜素子)、14……絶縁層、14a,14a1,14a2……開口部、14b……スリット、15……導電性微粒子
Claims (7)
- 薄膜素子が剥離層を介して基礎基板上に形成される転写用薄膜素子基板であって、
前記薄膜素子上に配置されかつ前記薄膜素子の導電部に対応する開口部が形成される絶縁層と、
前記開口部内に配置されかつ導電性微粒子によって形成される導電性微粒子層と
を有することを特徴とする転写用薄膜素子基板。 - 前記導電性微粒子は、その表面に接着性を有することを特徴とする請求項1記載の転写用薄膜素子基板。
- 前記絶縁層に前記導電性微粒子の粒径よりも幅の小さいスリットが複数形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の転写用薄膜素子基板。
- 前記薄膜素子が前記基礎基板上に複数形成されている場合に、前記基礎基板の中央部に位置する前記導電性微粒子層である中央導電性微粒子層の高さが前記基礎基板の外周部に位置する前記導電性微粒子層である外周導電性微粒子層の高さよりも高いことを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の転写用薄膜素子基板。
- 前記中央導電性微粒子層が前記外周導電性微粒子層を形成する導電性微粒子よりも大きな粒径の導電性微粒子によって形成されていることを特徴とする請求項4記載の転写用薄膜素子基板。
- 前記中央導電性微粒子層が前記外周導電性微粒子層よりも多くの導電性微粒子が積層されることによって形成されていることを特徴とする請求項4記載の転写用薄膜素子基板。
- 薄膜素子が剥離層を介して基礎基板上に形成される転写用薄膜素子基板の製造方法であって、
前記薄膜素子上に絶縁層を形成する工程と、
前記絶縁層に前記薄膜素子の導電部に対応する開口部を形成する工程と、
前記開口部内に選択的に導電性微粒子を配置することによって前記開口部内に導電性微粒子層を形成する工程と
を有することを特徴とする転写用薄膜素子基板の製造方法。
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JP2004064438A JP2005250385A (ja) | 2004-03-08 | 2004-03-08 | 転写用薄膜素子基板及びその製造方法 |
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JP2015009994A (ja) * | 2013-06-26 | 2015-01-19 | 尾池工業株式会社 | 無機結晶膜積層体の製造方法 |
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2004
- 2004-03-08 JP JP2004064438A patent/JP2005250385A/ja not_active Withdrawn
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