JP2005249078A - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ダウンシフト制御時の入力軸回転速度の吹き上がりを低減して変速ショックを低減する。
【解決手段】 ダウンシフト制御中に、入力軸回転速度が目標同期回転速度に達する前から達した後まで緩増圧制御を行って係合側クラッチに供給する係合側油圧を緩やかに増加させる。緩増圧制御中は、入力軸トルクに応じて係合側油圧の上昇勾配を設定する。このようにすれば、部品の製造ばらつき等による作動油充填量のばらつきがあっても、緩増圧制御中に実際の係合側油圧と油圧指令値とのずれを小さくできて、係合側クラッチが係合力を発生し始めるタイミングのばらつきを小さくできる。これにより、係合側摩擦係合要素が実際に係合力を発生し始めるタイミングを、適正なタイミングに設定でき、緩増圧制御の時間や吹き上がり時間が必要以上に長くなることを回避できて、変速フィーリングの悪化を防止できる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、ダウンシフト時の変速ショックを低減するように制御する自動変速機の制御装置に関するものである。
自動車用の自動変速機は、エンジンの動力をトルクコンバータを介して変速機構の入力軸に伝達し、この変速機構で変速して出力軸に伝達し、駆動輪を回転駆動するようにしている。最も一般的な変速機構は、入力軸と出力軸との間に複数の歯車を配列して、入力軸と出力軸との間に変速比の異なる複数の動力伝達経路を構成し、各動力伝達経路中にクラッチやブレーキ等の摩擦係合要素を設けて、各摩擦係合要素に作用させる油圧を個別に制御することで、各摩擦係合要素の係合と解放を選択的に切り換えて、入・出力軸間の動力伝達経路を切り換えて変速比を切り換えるようにしている。
このような構成の自動変速機では、現在の変速段からそれよりも低速の変速段へ変速するダウンシフトを行う場合は、現在の変速段を保持する摩擦係合要素の油圧を低下させて、当該摩擦係合要素を解放してほぼニュートラル状態に切り換えることで、入力軸の回転速度を上昇させ、それによって、入力軸の回転速度がダウンシフト先の変速段相当の回転速度(以下「目標同期回転速度」という)に上昇するタイミングに合わせて、ダウンシフト先の変速段の摩擦係合要素(以下「係合側摩擦係合要素」という)に作用させる係合側油圧を一定の上昇勾配で増加させて係合状態にすることでダウンシフトするようにしている。
しかし、係合側摩擦係合要素のバルブ本体やクラッチクリアランス等の製造ばらつきや油温等の動作環境の変化によって、同じ油圧指令値でも、実際に係合側摩擦係合要素に充填される作動油充填量(係合側摩擦係合要素の作動状態)がばらついてしまう。このため、ダウンシフト制御時に、入力軸の回転速度が目標同期回転速度に上昇するタイミングに合わせて、係合側摩擦係合要素に対する油圧指令値を一定の上昇勾配で増加させても、係合側摩擦係合要素への実際の作動油充填量が適正値に到達するタイミングがばらついてしまい、係合側摩擦係合要素が実際に係合力を発生し始めるタイミングがばらついてしまう。これにより、係合側摩擦係合要素が係合力を発生する前に、入力軸の回転速度が目標同期回転速度に達すると、入力軸の回転速度が目標同期回転速度を勢い良く越えて吹き上がり、その直後に、係合側摩擦係合要素が係合力を発生する状態に遅れて切り換わるため、吹き上がった入力軸の回転速度が目標同期回転速度まで急激に下げられることになり、これが変速ショックとなって運転者に不快感を与えてしまう。
そこで、例えば、特許文献1(特開2002−156033号公報)に記載されているように、入力軸の回転速度が目標同期回転速度付近に達した時点で、係合側摩擦係合要素に供給する係合側油圧の指令値を、係合側摩擦係合要素が係合力を発生し始める圧力(トルク保持圧)まで急激に上昇させることで、入力軸の回転速度の吹き上がりを抑え、その後、係合側油圧を最終的な係合圧まで緩やかに上昇させるようにしたものがある。
特開2002−156033号公報(第7頁〜第8頁等)
しかし、部品の製造ばらつきや動作環境の変化等によって、ダウンシフト中の係合側摩擦係合要素に対する作動油充填量がばらつくという事情は変わらないため、上記特許文献1の技術のように、入力軸の回転速度が目標同期回転速度付近に達した時点で、係合側摩擦係合要素に供給する係合側油圧の指令値をトルク保持圧まで急上昇させても、実際に係合側油圧がトルク保持圧まで上昇するタイミングが遅れて係合側摩擦係合要素が実際に係合力を発生し始めるタイミングが遅れる可能性があり、それによって、係合側摩擦係合要素が係合力を発生する前に、入力軸の回転速度が目標同期回転速度に達すると、入力軸回転速度の吹き上がりが発生し、その直後に、係合側摩擦係合要素が係合力を発生する状態に遅れて切り換わるため、吹き上がった入力軸の回転速度が目標同期回転速度まで急激に下げられて、不快な変速ショックが発生してしまう。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、従って本発明の目的は、ダウンシフト時の入力軸回転速度の吹き上がりを低減して変速ショックを低減することができる自動変速機の制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の自動変速機の制御装置は、所定の解放側摩擦係合要素を解放すると共に所定の係合側摩擦係合要素を係合して現在の変速段よりも低速の変速段へ変速するダウンシフト中に、入力軸の回転速度がダウンシフト先の変速段相当の回転速度(以下「目標同期回転速度」という)に達する前から達した後までの所定の期間に係合側摩擦係合要素に供給する係合側油圧を緩やかに増加させる緩増圧制御を行うと共に、この緩増圧制御中に前記入力軸のトルク又はそれに相関する情報に基づいて前記係合側油圧の上昇勾配を設定するようにしたものである。
本発明のように、ダウンシフト中に、入力軸の回転速度が目標同期回転速度に達する前から係合側摩擦係合要素に供給する係合側油圧を緩やかに増加させる緩増圧制御を行えば、緩増圧制御開始当初に部品の製造ばらつきや動作環境の変化等による作動油充填量のばらつきがあっても、緩増圧制御中に実際の係合側油圧と油圧指令値とのずれを小さくすることができて、係合側クラッチが係合力を発生し始めるタイミングのばらつきを小さくすることができる。
しかも、本発明は、緩増圧制御中の入力軸のトルクが大きくなるほど、入力軸回転速度の上昇勾配が大きくなって入力軸回転速度が目標同期回転速度に到達するまでの時間が短くなるという事情を考慮して、緩増圧制御中の係合側油圧の上昇勾配を入力軸のトルク(又はそれに相関する情報)に基づいて設定するようにしたので、緩増圧制御中の入力軸回転速度の上昇勾配、ひいては入力軸回転速度が目標同期回転速度に到達するまでの時間に応じて係合側油圧の上昇勾配を設定することができ、係合側摩擦係合要素が実際に係合力を発生し始めるタイミングを、適正なタイミングに設定することができる。これにより、ダウンシフト時の入力軸回転速度の吹き上がりを低減して変速ショックを低減することができる。
この場合、請求項2のように、入力軸のトルク変化率、車速、油温のうちの少なくとも1つに基づいて係合側油圧の上昇勾配を補正するようにしても良い。一般に、ダウンシフト中の入力軸のトルク変化率や車速によって入力軸回転速度の上昇勾配が変化し、油温によって油圧指令値に対する係合側油圧の応答性が変化するため、入力軸のトルク変化率、車速、油温に基づいて係合側油圧の上昇勾配を補正すれば、入力軸回転速度の上昇勾配の変化や係合側油圧の応答性に応じて係合側油圧の上昇勾配を補正することができ、より高精度な緩増圧制御を実行することができる。
また、ダウンシフトには、シフトレバー操作によるダウンシフトと、アクセル踏み込みによるダウンシフトとがあるが、運転者のダウンシフトの要求は、シフトレバー操作の方が強いため、シフトレバー操作によるダウンシフトの要求が発生したときには、多少の変速ショックがあっても、速やかにダウンシフトを行った方が運転者の要求を満たすことになる。
この点を考慮して、請求項3のように、シフトレバー操作によるダウンシフト時に、アクセル踏み込みによるダウンシフト時よりも係合側油圧の上昇勾配を大きくするようにしても良い。このようにすれば、シフトレバー操作によるダウンシフト時には、アクセル踏み込みによるダウンシフト時よりも早いタイミングで係合側摩擦係合要素が係合力を発生し始めるようになり、速やかにダウンシフトが行われて、運転者の要求が満たされる。また、低トルク領域でシフトレバー操作によるダウンシフトを行うと、解放側と係合側の両方の摩擦係合要素が同時に係合力を発生する二重係合状態となって変速ショックが発生する可能性があるが、係合側油圧の上昇勾配を大きくすれば、解放側の摩擦係合要素を早めに開放することが可能となり、二重係合を防止することができる。
更に、請求項4のように、入力軸の回転速度の吹き上がり状態に応じて係合側油圧の上昇勾配を変更するようにしても良い。このようにすれば、入力軸回転速度の吹き上がり量(入力軸回転速度と目標同期回転速度との差)が増加している期間は、係合側油圧の上昇勾配を大きくして、係合側摩擦係合要素の係合力を大きくして入力軸回転速度の上昇を抑制し、その後、入力軸回転速度が低下し始めた時点で、係合側油圧の上昇勾配を小さくして、入力軸回転速度を目標同期回転速度に向かって緩やかに収束させることができる。
また、請求項5のように、入力軸の回転速度と目標同期回転速度との差が所定範囲内になっている状態が所定時間継続したことを判定する判定方法1と、前記入力軸の回転速度と前記目標同期回転速度との差の変化量が所定範囲内になっている状態が所定時間継続したことを判定する判定方法2の二つの判定方法のいずれか一方又は両方の組み合わせ(OR条件又はAND条件)で判定して緩増圧制御を終了するようにすると良い。このようにすれば、入力軸回転速度の吹き上がりが収まって入力軸回転速度が目標同期回転速度付近に収束するまで確実に緩増圧制御を継続することができ、入力軸回転速度の吹き上がり状態に応じて緩増圧制御を過不足なく行って適正な時期に終了することができる。
また、請求項6のように、緩増圧制御中に入力軸の回転速度が目標同期回転速度付近に達したときに内燃機関のトルクを低下させるトルクダウン制御を開始し、該トルクダウン制御のトルクダウン量を入力軸の回転速度の挙動に合わせて減少させることで入力軸の回転速度を目標同期回転速度に緩やかに収束させるようにしても良い。このようにすれば、トルクダウン制御により入力軸回転速度の吹き上がり時間をより効果的に短くすることができると共に、トルクダウン量を徐々に減少させてトルクダウン制御による変速ショックを防止することができる。
一般に、係合側摩擦係合要素が係合力を発生し始めるタイミングのばらつきによって、入力軸回転速度の吹き上がり状態(吹き上がりの有無や吹き上がり量等)が変化する。この点に着目して、請求項7のように、緩増圧制御中に入力軸の回転速度の吹き上がり状態に基づいて係合側油圧の補正値を学習し、次回のダウンシフト時に補正値を用いて係合側油圧を補正するようにしても良い。このようにすれば、係合側摩擦係合要素の係合力発生タイミングのばらつきを係合側油圧の学習補正によって吸収することができ、次回のダウンシフト時の吹き上がりを確実に少なくすることができる。
また、請求項8のように、ダウンシフト中に更に低速の変速段へ変速する飛び変速制御を実行するときに、ニュートラル状態にして緩増圧制御を実行するようにしても良い。このようにすれば、係合側摩擦係合要素のばらつきや運転状態のばらつきの影響を大きく受ける飛び変速制御を実行する場合でも、緩増圧制御によって入力軸回転速度を飛び変速制御時の目標同期回転速度に向かって緩やかに収束させて変速ショックを低減することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、次の3つの実施例1〜3を用いて説明する。
本発明の実施例1を図1乃至図13に基づいて説明する。
まず、図1及び図2に基づいて自動変速機11の概略構成を説明する。図2に示すように、エンジン(図示せず)の出力軸には、トルクコンバータ12の入力軸13が連結され、このトルクコンバータ12の出力軸14に、油圧駆動式の変速歯車機構15(変速機構)が連結されている。トルクコンバータ12の内部には、流体継手を構成するポンプインペラ31とタービンランナ32が対向して設けられ、ポンプインペラ31とタービンランナ32との間には、オイルの流れを整流するステータ33が設けられている。ポンプインペラ31は、トルクコンバータ12の入力軸13に連結され、タービンランナ32は、トルクコンバータ12の出力軸14に連結されている。
また、トルクコンバータ12には、入力軸13側と出力軸14側との間を係合又は切り離しするためのロックアップクラッチ16が設けられている。エンジンの出力トルクは、トルクコンバータ12を介して変速歯車機構15に伝達され、変速歯車機構15の複数のギヤ(遊星歯車等)で変速されて、車両の駆動輪(前輪又は後輪)に伝達される。
変速歯車機構15には、複数の変速段を切り換えるための摩擦係合要素である複数のクラッチC0,C1,C2とブレーキB0,B1が設けられ、図3に示すように、これら各クラッチC0,C1,C2と各ブレーキB0,B1の係合/解放を油圧で切り換えて、動力を伝達するギヤの組み合わせを切り換えることによって変速比を切り換えるようになっている。尚、図3は4速自動変速機のクラッチC0,C1,C2とブレーキB0,B1の係合の組合せを示すもので、○印はその変速段で係合状態(トルク伝達状態)に保持されるクラッチとブレーキを示し、無印は解放状態を示している。例えば、3速から2速にダウンシフトする場合は、3速で係合状態に保持されていた2つのクラッチC0,C2のうちの片方のクラッチC2を解放し、その代わりに、ブレーキB1を係合することで、2速にダウンシフトする。また、3速から4速にアップシフトする場合は、3速で係合状態に保持されていた2つのクラッチC0,C2のうちの片方のクラッチC0を解放し、その代わりに、ブレーキB1を係合することで、4速にアップシフトする。
図1に示すように、変速歯車機構15には、エンジン動力で駆動される油圧ポンプ18が設けられ、作動油(オイル)を貯溜するオイルパン(図示せず)内には、油圧制御回路17が設けられている。この油圧制御回路17は、ライン圧制御回路19、自動変速制御回路20、ロックアップ制御回路21、手動切換弁26等から構成され、オイルパンから油圧ポンプ18で汲み上げられた作動油がライン圧制御回路19を介して自動変速制御回路20とロックアップ制御回路21に供給される。ライン圧制御回路19には、油圧ポンプ18からの油圧を所定のライン圧に制御するライン圧制御用の油圧制御弁(図示せず)が設けられ、自動変速制御回路20には、変速歯車機構15の各クラッチC0,C1,C2と各ブレーキB0,B1に供給する油圧を制御する複数の変速用の油圧制御弁(図示せず)が設けられている。また、ロックアップ制御回路21には、ロックアップクラッチ16に供給する油圧を制御するロックアップ制御用の油圧制御弁(図示せず)が設けられている。
また、ライン圧制御回路19と自動変速制御回路20との間には、シフトレバー25の操作に連動して切り換えられる手動切換弁26が設けられている。シフトレバー25がニュートラルレンジ(Nレンジ)又はパーキングレンジ(Pレンジ)に操作されているときには、自動変速制御回路20の油圧制御弁への通電が停止(OFF)された状態になっていても、手動切換弁26によって変速歯車機構15に供給する油圧が変速歯車機構15をニュートラル状態とするように切り換えられる。
一方、エンジンには、エンジン回転速度Neを検出するエンジン回転速度センサ27が設けられ、変速歯車機構15には、変速歯車機構15の入力軸回転速度Nt (トルクコンバータ12の出力軸回転速度)を検出する入力軸回転速度センサ28と、変速歯車機構15の出力軸回転速度Noを検出する出力軸回転速度センサ29が設けられている。
これら各種センサの出力信号は、自動変速機電子制御回路(以下「AT−ECU」と表記する)30に入力される。このAT−ECU30は、マイクロコンピュータを主体として構成され、内蔵されたROM(記憶媒体)に記憶された変速制御用の各プログラムを実行することで、予め設定した図4の変速パターンに従って変速歯車機構15の変速が行われるように、シフトレバー25の操作位置や運転条件(スロットル開度、車速等)に応じて自動変速制御回路20の各油圧制御弁への通電を制御して、変速歯車機構15の各クラッチC0,C1,C2と各ブレーキB0,B1に作用させる油圧を制御することによって、図3に示すように、各クラッチC0,C1,C2と各ブレーキB0,B1の係合/解放を切り換えて、動力を伝達するギヤの組み合わせを切り換えることで、変速歯車機構15の変速比を切り換える。
この際、AT−ECU30は、ダウンシフト(例えば、4速から2速への変速)を行う場合は、図5に示すように制御する。以下の説明では、クラッチC0,C1,C2とブレーキB0,B1を総称して単に「クラッチ」と簡略化して表記する。また、ダウンシフト制御時に係合状態から解放状態に切り換えるクラッチを「解放側クラッチ」と表記し、解放状態から係合状態に切り換えるクラッチを「係合側クラッチ」と表記する。
まず、ダウンシフト時の解放側クラッチの油圧制御を図5を用いて説明する。ダウンシフトの変速指令が出力された時点t0 で、変速進行状況フラグPhaseを「1」に設定し、解放側クラッチの油圧指令値を初期油圧まで低下させた後、解放側クラッチの油圧指令値を一定勾配で緩やかに低下させる減圧制御を行う。これにより、解放側クラッチの係合力が低下して、エンジン側から入力されるトルクに対して、解放側クラッチの伝達トルク容量が低下するため、変速歯車機構15の入力軸回転速度Nt (トルクコンバータ12の出力軸回転速度)が上昇し始める。
この入力軸回転速度Nt が上昇し始めた時点t2 で、解放側クラッチの減圧制御を終了してフィードバック制御を開始し、変速進行状況フラグPhaseを「3」に切り換える。このフィードバック制御では、入力軸回転速度Nt の上昇度合が予め設定した目標の上昇度合となるように解放側クラッチの油圧をフィードバック制御する。
このフィードバック制御が終了した後、解放側クラッチの油圧指令値を一定勾配で緩やかに上昇させる増圧制御を行う。その後、係合側クラッチの油圧制御で後述する緩増圧制御が終了した時点t4 で、解放側クラッチの増圧制御を終了し、その後は、解放側クラッチの油圧指令値を最低油圧に向けて一定勾配で低下させて、ダウンシフトの制御を終了させる。
次に、ダウンシフト時の係合側クラッチの油圧制御を図5を用いて説明する。ダウンシフト制御の開始時点(解放側クラッチの減圧制御の開始時点)t0 で、係合側クラッチの急速充填制御を開始する。この急速充填制御では、係合側クラッチが係合力を発生する直前の状態になるように、係合側クラッチの油圧指令値を予め設定された充填油圧Pf に設定して、係合側クラッチに作動油を充填する。この急速充填制御を予め設定された所定時間Tf だけ実行して係合側クラッチが係合力を発生する直前の状態になった時点t1 で、係合側クラッチの油圧指令値をタナ圧Ptanaまで低下させて急速充填制御を終了し、変速進行状況フラグPhaseを「2」に切り換える。この後は、係合側クラッチの油圧指令値をタナ圧Ptanaに保持して、このタナ圧Ptanaによって係合側クラッチを係合力を発生する直前の状態に保持する。
その後、変速の進行度合(入力軸回転速度Nt の上昇度合)が所定段階まで進んだ時点t3 で、係合側クラッチの油圧指令値をタナ圧Ptanaに保持する制御を終了し、その後は、入力軸回転速度Nt がダウンシフト先の変速段相当の回転速度(以下「目標同期回転速度」という)Nttに達する前から達した後まで、係合側クラッチの油圧指令値を緩やかな上昇勾配で増加させる緩増圧制御を行って、係合側クラッチに供給する係合側油圧を緩やかに増加させる。このように、ダウンシフト中に緩増圧制御を行えば、緩増圧制御開始当初に部品の製造ばらつきや動作環境の変化等による作動油充填量のばらつきがあっても、緩増圧制御中に実際の係合側油圧と油圧指令値とのずれを小さくすることができ、係合側クラッチが係合力を発生し始めるタイミングのばらつきを小さくすることができる。
また、係合側クラッチの係合力発生タイミングのばらつきによって入力軸回転速度Nt の吹き上がりが発生した場合でも、係合側油圧を緩やかに増加させる緩増圧制御を行うことによって、吹き上がり発生後に、係合側クラッチの係合力を徐々に増加させて、入力軸回転速度Nt の上昇を抑えることができる。
この緩増圧制御中の係合側油圧の上昇勾配を常に一定勾配に設定すると、そのときの変速状況や入力軸回転速度Nt の吹き上がり量等によっては、緩増圧制御の時間や吹き上がり時間(入力軸回転速度Nt が吹き上がってから目標同期回転速度Ntt付近に収束するまでの時間)が長くなり過ぎて、変速フィーリングが悪化する可能性がある。
そこで、本実施例1では、入力軸トルクによって変速の進み具合(入力軸回転速度Nt の上昇具合)や入力軸回転速度Nt の吹き上がり具合が変化することに着目して、緩増圧制御中に入力軸トルク又はそれに相関する情報(例えば、スロットル開度、アクセル開度等)に応じて係合側クラッチの油圧指令値の上昇勾配(係合側油圧の上昇勾配)を設定する。これにより、変速の進み具合や吹き上がり具合に応じて係合側油圧の上昇勾配を調整することができて、係合側摩擦係合要素が実際に係合力を発生し始めるタイミングを、適正なタイミングに設定することができると共に、入力軸回転速度Nt の吹き上がり中の係合側摩擦係合要素の係合力の増加率を適正に設定することができ、緩増圧制御の時間や吹き上がり時間が長くなり過ぎることを回避できて、変速フィーリングの悪化を防止することができる。
この緩増圧制御中に、入力軸回転速度Nt が目標同期回転速度Ntt付近に達した時点で、エンジントルクを低下させるトルクダウン制御を開始し、トルクダウン制御中は、トルクダウン要求量Tdownを入力軸回転速度Nt (変速制御の進行状況)に応じて段階的に減少させる。このトルクダウン制御と緩増圧制御とによって、吹き上がった入力軸回転速度Nt を目標同期回転速度Ntt付近に緩やかに収束させる“軟着陸制御”を行って変速ショックを防止することができる。
その後、入力軸回転速度Nt と目標同期回転速度Nttとの偏差が所定範囲内になっている状態が所定時間継続したとき又は入力軸回転速度Nt と目標同期回転速度Nttとの偏差の変化量(変化速度)が所定値以下になっている状態が所定時間継続した時点t4 で、入力軸回転速度Nt が目標同期回転速度Ntt付近に収束したと判断して、緩増圧制御を終了し、変速進行状況フラグPhaseを「4」に切り換える。この例での判定方法は、二つの判定条件のOR条件での組み合わせを用いたが、判定方法としては、二つの判定条件のいずれか一方を単独で使用するか、または二つの判定条件が共に成立した状態(AND条件での組み合わせ)を検出するようにしても、同様の効果を得ることができる。
この緩増圧制御の終了後は、係合側クラッチの油圧指令値を最高油圧に向けて上昇させて、係合側クラッチの係合力を最大に増加させて、ダウンシフトの変速を終了させ、変速進行状況フラグPhaseを「5」に切り換える。
また、図6に示すように、ダウンシフト中(例えば4速から2速への変速中)に更に低速の変速段(例えば1速)へ変速する飛び変速制御に移行した場合は、その飛び変速制御中にニュートラル状態にして緩増圧制御を実行する。これにより、係合側クラッチのばらつきや運転状態のばらつきの影響を大きく受ける飛び変速制御に移行した場合でも、緩増圧制御により入力軸回転速度Nt を飛び変速制御時の目標同期回転速度に向かって緩やかに収束させる“軟着陸制御”を行って変速ショックを低減することができる。
以上説明した本実施例1の変速制御は、AT−ECU30によって図7乃至図13のプログラムに従って実行される。以下、これら各プログラムの処理内容を説明する。
[変速制御]
図7に示す変速制御プログラムは、エンジン運転中に所定周期で実行される。本プログラムが起動されると、まず、ステップ101で、ダウンシフト中であるか否かを判定し、ダウンシフト中である判定された場合には、ステップ102〜105で、変速進行状況フラグPhaseが1〜4のいずれであるかを判定する。
ステップ102で、変速進行状況フラグPhaseが「1」であると判定された場合には、ステップ106に進み、急速充填制御を実行して、係合側クラッチが係合力を発生する直前の状態になるように、係合側クラッチの油圧指令値を予め設定された充填油圧Pf に設定して、係合側クラッチに作動油を充填する。この急速充填制御を予め設定された所定時間Tf だけ実行して係合側クラッチが係合力を発生する直前の状態になった時点で、変速進行状況フラグPhaseを「2」に切り換える(ステップ112、113)。
その後、ステップ103で、変速進行状況フラグPhaseが「2」であると判定された場合には、ステップ107に進み、後述する図11に示すタナ圧設定プログラムを実行して、タナ圧Ptanaを設定し、係合側クラッチの油圧指令値をタナ圧Ptanaまで低下させて、係合側クラッチの油圧指令値をタナ圧Ptanaに保持することで、係合側クラッチを係合力を発生する直前の状態に保持する。このタナ圧制御中に入力軸回転速度Nt が上昇し始めた判定した時点で、変速進行状況フラグPhaseを「3」に切り換える(ステップ112、113)。
その後、ステップ104で、変速進行状況フラグPhaseが「3」であると判定された場合には、ステップ108に進み、変速の進行度合(入力軸回転速度Nt の上昇度合)が所定段階まで進んだか否かを判定し、変速の進行度合が所定段階まで進んでいなければ、タナ圧制御(ステップ107)を継続する。
その後、ステップ108で、変速の進行度合が所定段階まで進んだと判定された時点で、ステップ109に進み、後述する図8に示す緩増圧制御プログラムを実行することで、入力軸トルク又はそれに相関する情報(例えば、スロットル開度、アクセル開度等)に応じて係合側クラッチの油圧指令値の上昇勾配を設定し、入力軸回転速度Nt が目標同期回転速度Nttに達する前から達した後まで、係合側クラッチの油圧指令値を緩やかな上昇勾配で増加させる緩増圧制御を行って、係合側クラッチに供給する係合側油圧を緩やかに増加させる。
この緩増圧制御中に、後述する図9に示す緩増圧制御終了判定プログラムを実行することで、入力軸回転速度Nt と目標同期回転速度Nttとの偏差が所定範囲内になっている状態が所定時間継続した時点又は入力軸回転速度Nt と目標同期回転速度Nttとの偏差の変化量が所定値以下になっている状態が所定時間継続した時点で、入力軸回転速度Nt が目標同期回転速度Ntt付近に収束したと判断して、緩増圧制御の終了と判定し、変速進行状況フラグPhaseを「4」に切り換える(ステップ112、113)。
その後、ステップ105で、変速進行状況フラグPhaseが「4」であると判定された場合には、ステップ110に進み、係合側クラッチの油圧指令値を最高油圧に向けて上昇させて、係合側クラッチの係合力を最大に増加させて、ダウンシフトの変速を終了させた後に、変速進行状況フラグPhaseを「5」に切り換える(ステップ112、113)。
その後、ステップ105で、変速進行状況フラグPhaseが「4」ではない(「5」である)と判定された場合には、ステップ111に進み、係合側クラッチの油圧指令値を最高油圧に保持して、係合側クラッチの係合力を最大に増加させた状態で保持する。
[緩増圧制御]
図7のステップ109で実行される図8に示す緩増圧制御プログラムは、特許請求の範囲でいう緩増圧制御手段としての役割を果たす。本プログラムが起動されると、まず、ステップ201で、入力軸トルク又はそれに相関する情報(例えば、スロットル開度、アクセル開度等)をパラメータとする演算周期当たりの油圧上昇値dPAp のマップ又は数式等を用いて、現在の入力軸トルクに応じた演算周期当たりの油圧上昇値dPAp を算出する。この演算周期当たりの油圧上昇値dPAp のマップ又は数式等は、例えば、入力軸トルクが大きくなるほど演算周期当たりの油圧上昇値dPAp が大きくなるように設定されている。
演算周期当たりの油圧上昇値dPAp の算出後、ステップ202に進み、前回の係合側クラッチの油圧指令値PAp (初期値はタナ圧Ptana)に上記ステップ201で算出した演算周期当たりの油圧上昇値dPAp を加算して今回の係合側クラッチの油圧指令値PAp を求める。
PAp =PAp +dPAp
これにより、係合側クラッチの油圧指令値PAp を緩やかな上昇勾配で増加させる緩増圧制御を行って、係合側クラッチに供給する係合側油圧を緩やかに増加させる。この場合、入力軸トルクが大きくなるほど演算周期当たりの油圧上昇値dPAp が大きくなるように設定されるため、入力軸トルクが大きくなるほど、係合側クラッチの油圧指令値PAp の上昇勾配が大きくなるように設定される。
[緩増圧制御終了判定]
図9に示す緩増圧制御終了判定プログラムは、緩増圧制御中に所定周期で実行される。本プログラムが起動されると、まず、ステップ301で、現在の入力軸回転速度Nt と目標同期回転速度Nttとの偏差dNを算出する。
dN=Nt −Ntt
この後、ステップ302に進み、前回演算時から今回演算時までの偏差dNの変化量ΔdNを算出する。
ΔdN=dN(i) −dN(i-1)
ここで、dN(i) は今回値であり、dN(i-1) は前回値である。
この後、ステップ303に進み、入力軸回転速度Nt と目標同期回転速度Nttとの偏差dNが所定範囲1内であるか否か(−K1≦dN≦K1であるか否か)を判定し、偏差dNが所定範囲1内であれば、ステップ304に進み、偏差dNが所定範囲1内になっている状態の継続時間をカウントする第1のカウンタcount1をカウントアップする。
この後、ステップ305に進み、入力軸回転速度Nt と目標同期回転速度Nttとの偏差dNの変化量ΔdNが所定範囲2内であるか否か(−K2≦dN≦K2であるか否か)を判定し、偏差dNの変化量ΔdNが所定範囲2内であれば、ステップ306に進み、偏差dNの変化量ΔdNが所定範囲2内になっている状態の継続時間をカウントする第2のカウンタcount2をカウントアップする。
この後、ステップ307で、第1のカウンタcount1のカウント値(つまり偏差dNが所定範囲1内になっている状態の継続時間)が所定値KC1以上であるか否かを判定し、次のステップ308で、第2のカウンタcount2のカウント値(つまり偏差dNの変化量ΔdNが所定範囲2内になっている状態の継続時間)が所定値KC2以上であるか否かを判定する。
その結果、ステップ307とステップ308で共に「No」と判定された場合(ステップ307で偏差dNが所定範囲1内になっている状態の継続時間が所定値KC1よりも短いと判定され、且つ、ステップ308で偏差dNの変化量ΔdNが所定範囲2内になっている状態の継続時間が所定値KC2よりも短いと判定された場合)には、まだ、入力軸回転速度Nt が目標同期回転速度Ntt付近に収束していないと判断して、緩増圧制御の終了(Phase「3」の終了)と判定することなく、本プログラムを終了する。
その後、ステップ307とステップ308のいずれか一方で「Yes」と判定された場合(ステップ307で偏差dNが所定範囲1内になっている状態の継続時間が所定値T1以上であると判定され場合、又は、ステップ308で偏差dNの変化量ΔdNが所定範囲2内になっている状態の継続時間が所定値T2以上であると判定された場合)には、入力軸回転速度Nt が目標同期回転速度Ntt付近に収束したと判断して、緩増圧制御の終了(Phase「3」の終了)と判定する。
尚、偏差dNが所定範囲1内になっている状態の継続時間が所定値T1以上で、且つ、偏差dNの変化量ΔdNが所定範囲2内になっている状態の継続時間が所定値T2以上である場合に、入力軸回転速度Nt が目標同期回転速度Ntt付近に収束したと判断して、緩増圧制御の終了(Phase「3」の終了)と判定するようにしても良い。
[トルクダウン要求量設定]
図10に示すトルクダウン要求量設定プログラムは、ダウンシフト制御中に所定周期で実行され、特許請求の範囲でいうトルクダウン制御手段としての役割を果たす。本プログラムが起動されると、まず、ステップ401で、トルクダウン要求量Tdownを初期値T0 (最大値)にセットする。
この後、ステップ402に進み、変速進行状況フラグPhaseが「3」よりも小さいか否か(フィードバック制御開始前であるか否か)を判定し、「3」よりも小さければ、ステップ414に進み、トルクダウン要求量Tdownを0にリセットする。
その後、ステップ402で、変速進行状況フラグPhaseが3以上であると判定されたときに、ステップ403に進み、トルクダウンフラグXtdown が、トルクダウン制御の実行中を意味する「1」にセットされているか否かを判定する。その結果、トルクダウンフラグXtdown が「1」にセットされていないと判定されれば、ステップ404に進み、変速の進行度合(入力軸回転速度Nt の上昇度合)が所定段階まで進んだか否かを判定し、変速の進行度合が所定段階まで進んでいなければ、ステップ414に進み、トルクダウン要求量Tdownを0にリセットする。以上のような処理により、トルクダウン制御を開始する前は、ステップ401でセットしたトルクダウン要求量Tdownの初期値T0 が0にリセットされる。
その後、ステップ404で、変速の進行度合が所定段階まで進んだと判定された時点で、ステップ405に進み、トルクダウンフラグXtdown を「1」にセットしてトルクダウン制御を開始する。この後は、トルクダウン要求量Tdownを初期値T0 にセットしたまま、ステップ403で、「Yes」と判定されて406に進み、変速進行状況フラグPhaseが「3」よりも大きいか否か(緩増圧制御を終了したか否か)を判定し、「No」と判定された場合(トルクダウン制御中で且つ緩増圧制御中の場合)には、ステップ407に進み、入力軸回転速度Nt と目標同期回転速度Nttとの偏差dNの変化量ΔdNが所定値以下であるか否かを判定する。
その結果、偏差dNの変化量ΔdNが所定値よりも大きいと判定された場合には、トルクダウン要求量Tdownを初期値T0 (最大値)にセットしたまま、本プログラムを終了する。これにより、入力軸回転速度Nt と目標同期回転速度Nttとの偏差dNの変化量ΔdNが所定値以下になるまでは、トルクダウン要求量Tdownを最大値に設定してトルクダウン制御を実行し、入力軸回転速度Nt の吹き上がりを抑制する。
その後、ステップ407で、偏差dNの変化量ΔdNが所定値以下と判定された時点で、ステップ408に進み、トルクダウン要求量Tdownを第1のガード値Tg1でガード処理して(Tdown=Tg1)、トルクダウン要求量Tdownを初期値T0 から第1のガード値Tg1に減少させる。これにより、入力軸回転速度Nt の急低下を防止して、入力軸回転速度Nt を緩やかに低下させる。
その後、緩増圧制御を終了して変速進行状況フラグPhaseが「4」に切り換えられた時点で、ステップ406で「Yes」と判定されて、ステップ409に進み、トルクダウン要求量Tdownを初期値T0 よりも所定値KTだけ小さい値にセットする。このようにしてセットされたトルクダウン要求量Tdown(=T0 −KT)は、第1のガード値Tg1よりも小さい値となる。
この後、ステップ410に進み、トルクダウン要求量Tdownが初期値T0 よりも所定値KTだけ小さい値にセットされている状態の継続時間をカウントするカウンタcount3をカウントアップする。
そして、次のステップ411で、このカウンタcount3のカウント値(つまりトルクダウン要求量Tdownが初期値T0 よりも所定値KTだけ小さい値にセットされている状態の継続時間)が所定値KC4以上であるか否かを判定し、所定値KC4未満であれば、ステップ412に進み、カウンタcount3のカウント値が所定値KC3以上であるか否かを判定する。但し、KC3<KC4に設定されている。
そして、このステップ412で、カウンタcount3のカウント値が所定値KC3以上であると判定された時点で、ステップ413に進み、トルクダウン要求量Tdownを第2のガード値Tg2でガード処理して(Tdown=Tg2)、トルクダウン要求量Tdownを第2のガード値Tg2に減少させる。この第2のガード値Tg2は、上記ステップ409でセットされたトルクダウン要求量Tdown(=T0 −KT)よりも小さい値に設定されている。
その後、ステップ411で、カウンタcount3のカウント値が所定値KC4以上であると判定された時点で、ステップ414に進み、トルクダウン要求量Tdownを0にリセットして、トルクダウン制御を終了する。
以上のようにして、緩増圧制御中に、変速の進行度合が所定段階まで進んだ時点(入力軸回転速度Nt が目標同期回転速度Ntt付近に達した時点)で、エンジントルクを低下させるトルクダウン制御を開始し、トルクダウン制御中は、トルクダウン要求量Tdownを入力軸回転速度Nt (変速制御の進行状況)に応じて初期値T0 (最大値)→第1のガード値Tg1→T0 −KT→第2のガード値Tg2→0の順に段階的に減少させる。このトルクダウン制御と緩増圧制御とによって、吹き上がった入力軸回転速度Nt を目標同期回転速度Ntt付近に緩やかに収束させて変速ショックを防止する。
[タナ圧設定]
次に、図7のステップ107で実行される図11に示すタナ圧設定プログラムの処理内容を説明する。本プログラムが起動されると、まず、ステップ501で、車速と油温とに応じたベースタナ圧BPtanaをマップ又は数式等を用いて算出する。この後、ステップ502に進み、ベースタナ圧BPtanaに後述する学習補正値LPtanaを加算してタナ圧Ptanaを求める。
Ptana=BPtana+LPtana
[最大偏差演算]
図12に示す最大偏差演算プログラムは、ダウンシフト制御中に所定周期で実行され、次のようにしてダウンシフト制御中の入力軸回転速度Nt と目標同期回転速度Nttとの最大偏差dNmax を演算する。本プログラムが起動されると、まず、ステップ601で、現在の入力軸回転速度Nt と目標同期回転速度Nttとの偏差dNを算出する。
dN=Nt −Ntt
この後、ステップ602に進み、現在の偏差dNがそれまでの最大偏差dNmax (偏差dNの最大値dNmax )よりも大きいか否かを判定し、現在の偏差dNがそれまでの最大偏差dNmax よりも大きければ、ステップ603に進み、最大偏差dNmax を現在の偏差dNで更新する。
dNmax =dN
[学習補正値演算]
図13に示す学習補正値演算プログラムは、ダウンシフト終了時に実行される。本プログラムが起動されると、まず、ステップ701で、入力軸回転速度Nt と目標同期回転速度Nttとの最大偏差dNmax が所定値KN1 よりも大きいか否かを判定し、最大偏差dNmax が所定値KN1 よりも大きければ、入力軸回転速度Nt の過剰な吹き上がりが発生したと判断して、ステップ702に進み、タナ圧Ptanaの学習補正値LPtanaを所定値だけ増加させる。
この後、ステップ703に進み、最大偏差dNmax が所定値KN2 よりも小さいか否かを判定し、最大偏差dNmax が所定値KN2 よりも小さければ、入力軸回転速度Nt の過剰な吹き上がりが発生しなかったと判断して、ステップ704に進み、タナ圧Ptanaの学習補正値LPtanaを所定値だけ減少させる。
このように、過剰な吹き上がりの有無に応じて求めたタナ圧Ptanaの学習補正値LPtanaは、AT−ECU30のバックアップRAM(図示せず)等の書き換え可能な不揮発性メモリに記憶され、次回のダウンシフト時に学習補正値LPtanaを用いてタナ圧Ptana(つまり緩増圧制御時の係合側クラッチの油圧指令値PAp の初期値)を補正することで、緩増圧制御時の係合側油圧が補正される。これら図11乃至図13のプログラムが、特許請求の範囲でいう学習補正手段としての役割を果たす。
以上説明した本実施例1では、ダウンシフト中に、入力軸回転速度Nt が目標同期回転速度Nttに達する前から達した後まで緩増圧制御を行って係合側クラッチに供給する係合側油圧を緩やかに増加させるようにしたので、緩増圧制御開始当初に部品の製造ばらつきや動作環境の変化等による作動油充填量のばらつきがあっても、緩増圧制御中に実際の係合側油圧と油圧指令値とのずれを小さくすることができて、係合側クラッチが係合力を発生し始めるタイミングのばらつきを小さくすることができる。
しかも、本実施例1では、入力軸トルクが変速の進み具合(入力軸回転速度Nt の上昇具合)や入力軸回転速度Nt の吹き上がり具合を反映した情報となることに着目して、緩増圧制御中に入力軸トルク又はそれに相関する情報(例えば、スロットル開度、アクセル開度等)に応じて係合側クラッチの油圧指令値PAp の上昇勾配(係合側油圧の上昇勾配)を設定するようにしたので、変速の進み具合や吹き上がり具合に応じて係合側油圧の上昇勾配を調整することができ、係合側摩擦係合要素が実際に係合力を発生し始めるタイミングを、適正なタイミングに設定することができる。これにより、ダウンシフト時の入力軸回転速度の吹き上がりを低減して変速ショックを低減することができると共に、緩増圧制御の時間や吹き上がり時間が必要以上に長くなることを回避して、変速フィーリングの悪化を防止することができる。
尚、入力軸回転速度Nt の吹き上がり状態に応じて係合側油圧の上昇勾配を変更するようにしても良い。このようにすれば、入力軸回転速度Nt の吹き上がり量(入力軸回転速度Nt と目標同期回転速度Nttとの差)が増加している期間は、係合側油圧の上昇勾配を大きくして、係合側摩擦係合要素の係合力を大きくして入力軸回転速度の上昇を抑制し、その後、入力軸回転速度Nt が低下し始めた時点で、係合側油圧の上昇勾配を小さくして、入力軸回転速度Nt を目標同期回転速度Nttに向かって緩やかに収束させることができる。
また、本実施例1では、入力軸回転速度Nt と目標同期回転速度Nttとの偏差dNが所定範囲1内になっている状態の継続時間が所定値T1以上であると判定された場合、又は、偏差dNの変化量ΔdNが所定範囲2内になっている状態の継続時間が所定値T2以上であると判定された場合に、入力軸回転速度Nt が目標同期回転速度Ntt付近に収束したと判断して、緩増圧制御の終了と判定するようにしたので、入力軸回転速度Nt の吹き上がりが収まって入力軸回転速度Nt が目標同期回転速度Ntt付近に収束するまで確実に緩増圧制御を継続することができ、入力軸回転速度Nt の吹き上がり状態に応じて緩増圧制御を過不足なく行って適正な時期に終了することができる。
更に、本実施例1では、緩増圧制御中に入力軸回転速度Nt が目標同期回転速度Ntt付近に達した時点でエンジントルクを低下させるトルクダウン制御を開始し、このトルクダウン制御中にトルクダウン要求量Tdownを入力軸回転速度Nt (変速制御の進行状況)に応じて段階的に減少させるようにしたので、トルクダウン制御により入力軸回転速度Nt の吹き上がり時間をより効果的に短くすることができると共に、トルクダウン量を徐々に減少させてトルクダウン制御による変速ショックを防止することができる。
また、本実施例1では、入力軸回転速度Nt の過剰な吹き上がりの有無に応じて学習補正値LPtanaを学習し、次回のダウンシフト時に学習補正値LPtanaを用いてタナ圧Ptanaを補正することで、緩増圧制御時の係合側油圧を補正するようにしたので、係合クラッチの係合力発生タイミングのばらつきを係合側油圧の学習補正によって吸収することができ、次回のダウンシフト時の吹き上がりを確実に少なくすることができる。
尚、入力軸回転速度Nt の過剰な吹き上がりが発生した場合に、その最大吹き上がり量(入力軸回転速度Nt と目標同期回転速度Nttとの最大偏差dNmax )に応じた学習補正値LPtanaを学習するようにしても良い。
また、本実施例1では、ダウンシフト中に更に低速の変速段へ変速する飛び変速制御に移行した場合は、その飛び変速制御中にニュートラル状態にして緩増圧制御を実行するようにしたので、係合側クラッチのばらつきや運転状態のばらつきの影響を大きく受ける飛び変速制御に移行した場合でも、緩増圧制御によって入力軸回転速度Nt を飛び変速制御時の目標同期回転速度に向かって緩やかに収束させて変速ショックを低減することができる。
次に、図14を用いて本発明の実施例2を説明する。
一般に、ダウンシフト中の入力軸のトルク変化率や車速によって入力軸回転速度の上昇勾配が変化し、油温によって油圧指令値に対する係合側油圧の応答性が変化するため、本実施例2では、図14に示す緩増圧制御プログラムを実行することで、入力軸トルク変化率と油温とに基づいて係合側油圧の上昇勾配を補正するようにしている。
図14に示す緩増圧制御プログラムでは、まず、ステップ801で、現在の入力軸トルクに応じた演算周期当たりの油圧上昇値dPAp を算出した後、ステップ802に進み、現在の入力軸トルクTrqと入力軸回転速度Nt の上昇開始時点t2 におけるベース入力軸トルクBTrqとの比率であるトルク変化率Trq/BTrqと、適合定数Kとを用いて、演算周期当たりの油圧上昇値dPAp を補正する。
dPAp =dPAp ×(Trq/BTrq)×K
この後、ステップ803に進み、油温Temp に応じた補正係数Ktempを用いて、演算周期当たりの油圧上昇値dPAp を次式により補正する。
dPAp =dPAp +Ktemp
このようにして、入力軸トルク変化率Trq/BTrqと油温Temp とに基づいて係合側クラッチの油圧指令値PAp の演算周期当たりの油圧上昇値dPAp を補正した後、ステップ804に進み、前回の係合側クラッチの油圧指令値PAp に演算周期当たりの油圧上昇値dPAp を加算して今回の係合側クラッチの油圧指令値PAp を求める。
PAp =PAp +dPAp
以上説明した本実施例2では、入力軸回転速度Nt の上昇特性(吹き上がり特性)の情報となる入力軸トルク変化率Trq/BTrqと、係合側油圧の応答性の情報となる油温Temp とに基づいて係合側クラッチの油圧指令値PAp の上昇勾配(演算周期当たりの油圧上昇値dPAp )を補正するようにしたので、入力軸回転速度の上昇特性(吹き上がり特性)や係合側油圧の応答性も考慮して係合側油圧の上昇勾配を調整することができ、より高精度な緩増圧制御を実行することができる利点がある。
尚、本実施例2では、入力軸トルク変化率と油温とに基づいて係合側油圧の上昇勾配を補正するようにしたが、入力軸トルク変化率、車速、油温のうちの少なくとも1つに基づいて係合側油圧の上昇勾配を補正するようにしても良い。
ダウンシフトには、シフトレバー操作によるダウンシフトと、アクセル踏み込みによるダウンシフトとがあるが、運転者のダウンシフトの要求は、シフトレバー操作の方が強いため、シフトレバー操作によるダウンシフトの要求が発生したときには、多少の変速ショックがあっても、速やかにダウンシフトを行った方が運転者の要求を満たすことになる。
この点を考慮して、本発明の実施例3では、図15に示す緩増圧制御プログラムを実行することで、シフトレバー操作によるダウンシフト時に、アクセル踏み込みによるダウンシフト時よりも係合側油圧の上昇勾配を大きくして、速やかにダウンシフトを実行するようにしている。
図15に示す緩増圧制御プログラムでは、まず、ステップ901で、現在の入力軸トルクに応じた演算周期当たりのdPAp を算出した後、ステップ902に進み、現在の入力軸トルクTrqと入力軸回転速度Nt の上昇開始時点t2 におけるベース入力軸トルクBTrqとの比率であるトルク変化率Trq/BTrqと、適合定数Kとを用いて演算周期当たりの油圧上昇値dPAp を次式により補正する。
dPAp =dPAp ×(Trq/BTrq)×K
この後、ステップ903に進み、今回のダウンシフトがシフトレバー操作によるダウンシフトであるか否かを判定し、シフトレバー操作によるダウンシフトであれば、ステップ904に進み、増量補正係数Kselectを用いて演算周期当たりの油圧上昇値dPAp を次式により増量補正する。
dPAp =dPAp ×Kselect
一方、上記ステップ903で、シフトレバー操作によるダウンシフトではない(つまりアクセル踏み込みによるダウンシフトである)と判定された場合には、ステップ904の演算周期当たりの油圧上昇値dPAp を増量補正する処理を行うことなく、ステップ905に進む。
このステップ905では、油温Temp に応じた補正係数Ktempを用いて演算周期当たりの油圧上昇値dPAp を次式により補正する。
dPAp =dPAp +Ktemp
この後、ステップ906に進み、前回の係合側クラッチの油圧指令値PAp に演算周期当たりの油圧上昇値dPAp を加算して今回の係合側クラッチの油圧指令値PAp を求める。
PAp =PAp +dPAp
このようにして、シフトレバー操作によるダウンシフト時に、演算周期当たりの油圧上昇値dPAp を増量補正して、アクセル踏み込みによるダウンシフト時よりも係合側油圧の上昇勾配を大きくする。
以上説明した本実施例3では、シフトレバー操作によるダウンシフト時に、アクセル踏み込みによるダウンシフト時よりも係合側油圧の上昇勾配を大きくするようにしたので、シフトレバー操作によるダウンシフト時には、アクセル踏み込みによるダウンシフト時よりも早いタイミングで係合側摩擦係合要素が係合力を発生し始めるようになり、速やかにダウンシフトが行われて、運転者の要求が満たされる。また、低トルク領域でシフトレバー操作によるダウンシフトを行うと、解放側と係合側の両方の摩擦係合要素が同時に係合力を発生する二重係合状態となって変速ショックが発生する可能性があるが、係合側油圧の上昇勾配を大きくすれば、解放側の摩擦係合要素を早めに開放することが可能となり、二重係合を防止することができる。
尚、本発明は、4速自動変速機に限定されず、3速以下又は5速以上の自動変速機にも適用できることは言うまでもない。
本発明の実施例1における自動変速機全体の概略構成図である。 自動変速機の機械的構成を模式的に示す図である。 各変速段毎のクラッチC0〜C2とブレーキB0,B1の係合/解放の組み合わせを示す図である。 変速パターンの一例を示す図である。 ダウンシフト制御時の油圧制御を説明するためのタイムチャートである。 飛び変速制御時の油圧制御を説明するためのタイムチャートである。 変速制御プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1の緩増圧制御プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 緩増圧制御終了判定プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 トルクダウン要求量設定プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 タナ圧設定プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 最大偏差演算プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 学習補正値演算プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 実施例2の緩増圧制御プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 実施例3の緩増圧制御プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
11…自動変速機、12…トルクコンバータ、13…変速歯車機構(変速機構)、17…油圧制御回路、18…油圧ポンプ、19…ライン圧制御回路、20…自動変速制御回路、21…ロックアップ制御回路、30…AT−ECU(緩増圧制御手段,トルクダウン制御手段,学習補正手段)、C0〜C2…クラッチ(摩擦係合要素)、B0,B1…ブレーキ(摩擦係合要素)

Claims (8)

  1. 内燃機関から回転力が伝達される入力軸と、この入力軸の回転を変速して出力軸に伝達する変速機構と、この変速機構の複数の変速段に設けられた複数の摩擦係合要素とを備え、前記複数の摩擦係合要素に作用させる油圧を個別に制御することで、各摩擦係合要素の係合と解放を選択的に切り換えて、前記変速機構の変速段を切り換える自動変速機の制御装置において、
    所定の解放側摩擦係合要素を解放すると共に所定の係合側摩擦係合要素を係合して現在の変速段よりも低速の変速段へ変速するダウンシフト中に、前記入力軸の回転速度がダウンシフト先の変速段相当の回転速度(以下「目標同期回転速度」という)に達する前から達した後までの所定の期間に前記係合側摩擦係合要素に供給する係合側油圧を緩やかに増加させる緩増圧制御を行う緩増圧制御手段を備え、
    前記緩増圧制御手段は、前記緩増圧制御中に前記入力軸のトルク又はそれに相関する情報に基づいて前記係合側油圧の上昇勾配を設定することを特徴とする自動変速機の制御装置。
  2. 前記緩増圧制御手段は、前記入力軸のトルク変化率、車速、油温のうちの少なくとも1つに基づいて前記係合側油圧の上昇勾配を補正することを特徴とする請求項1に記載の自動変速機の制御装置。
  3. 前記緩増圧制御手段は、シフトレバー操作によるダウンシフト時に、アクセル踏み込みによるダウンシフト時よりも前記係合側油圧の上昇勾配を大きくすることを特徴とする請求項1又は2に記載の自動変速機の制御装置。
  4. 前記緩増圧制御手段は、前記入力軸の回転速度の吹き上がり状態に応じて前記係合側油圧の上昇勾配を変更することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の自動変速機の制御装置。
  5. 前記緩増圧制御手段は、前記入力軸の回転速度と前記目標同期回転速度との差が所定範囲内になっている状態が所定時間継続したことを判定する判定方法1と、前記入力軸の回転速度と前記目標同期回転速度との差の変化量が所定範囲内になっている状態が所定時間継続したことを判定する判定方法2の二つの判定方法のいずれか一方又は両方の組み合わせで判定して前記緩増圧制御を終了することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の自動変速機の制御装置。
  6. 前記緩増圧制御中に前記入力軸の回転速度が前記目標同期回転速度付近に達したときに内燃機関のトルクを低下させるトルクダウン制御を開始し、該トルクダウン制御のトルクダウン量を前記入力軸の回転速度の挙動に合わせて減少させることで前記入力軸の回転速度を前記目標同期回転速度に緩やかに収束させるトルクダウン制御手段を備えていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の自動変速機の制御装置。
  7. 前記緩増圧制御中に前記入力軸の回転速度の吹き上がり状態に基づいて前記係合側油圧の補正値を学習し、次回のダウンシフト時に前記補正値を用いて前記係合側油圧を補正する学習補正手段を備えていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の自動変速機の制御装置。
  8. 前記緩増圧制御手段は、前記ダウンシフト中に更に低速の変速段へ変速する飛び変速制御を実行するときに、ニュートラル状態にして前記緩増圧制御を実行することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の自動変速機の制御装置。
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