JP2000145939A - 自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents

自動変速機の油圧制御装置

Info

Publication number
JP2000145939A
JP2000145939A JP31661998A JP31661998A JP2000145939A JP 2000145939 A JP2000145939 A JP 2000145939A JP 31661998 A JP31661998 A JP 31661998A JP 31661998 A JP31661998 A JP 31661998A JP 2000145939 A JP2000145939 A JP 2000145939A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
time
hydraulic
maximum value
input shaft
pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP31661998A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3368848B2 (ja
Inventor
Nobuhiro Iwai
伸広 祝
Hiroshi Tsutsui
洋 筒井
Koichi Kojima
幸一 小島
Masakazu Nomura
誠和 野村
Masaaki Nishida
正明 西田
Yoshihisa Yamamoto
義久 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin AW Co Ltd
Original Assignee
Aisin AW Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin AW Co Ltd filed Critical Aisin AW Co Ltd
Priority to JP31661998A priority Critical patent/JP3368848B2/ja
Publication of JP2000145939A publication Critical patent/JP2000145939A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3368848B2 publication Critical patent/JP3368848B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Transmission Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 摩擦係合要素のつかみ換えによる制御を行な
う際に、係合側の摩擦係合要素のストロークを安定的に
保持させ、良好なつかみ換え動作を学習制御することが
出来る自動変速機の油圧制御装置を提供すること。 【解決手段】 学習制御手段21eが、所定変速段への
ダウンシフトに際して、入力軸の回転数の変化率を演算
し、その最大値SpMax及び該最大値までの時間ts
pMaxを求め、求められた最大値及び該最大値までの
時間に基づいて、係合側制御手段による油圧制御手段を
介した係合側の油圧サーボの、油圧室を満たすための時
間tSA及び/又はその後の待機状態での待機圧PS2を修
正し、当該修正された値を後のダウンシフトに際した制
御のために保持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車に搭載され
る自動変速機の油圧制御装置に係り、詳しくはダウンシ
フトする際の油圧制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、主変速機構及び副変速機構から
なる自動変速機にあっては、主変速機構がワンウェイク
ラッチを介在する変速段にあって、副変速機構をダウン
シフトして変速する場合、特に車輌を停止すべくパワー
オフ状態でダウンシフトする際、ワンウェイクラッチに
よる自由回転状態を生じないように、それと並設するブ
レーキを作動しているが、車速が低下して入力軸(ター
ビン軸)の回転数がエンジンのアイドル回転数よりも下
まわった領域(パワーオン領域)でダウンシフトが実施
される際、上記アイドル回転数より小さい極低速時に上
記ダウンシフトのための摩擦係合要素のつかみ換えが行
われるため、エンジン回転数と入力軸回転数との差が大
きく、短時間でトルク上昇を生じ、車輌前方に押し出さ
れるような違和感を与えてしまう。
【0003】上記違和感の発生を防止する方法として、
特開平9−21462号公報に示されるものが提案され
ている。このものは、主変速機構と副変速機構を有する
自動変速機において、主変速機構の高速段側で係合する
摩擦係合要素を解放すると共に、低速段側で係合する摩
擦係合要素を係合して、該主変速機構によりダウンシフ
トを実行する際、副変速機構において、ワンウェイクラ
ッチと並列に配置されている摩擦係合要素(ブレーキ)
を、前記主変速機構の摩擦係合要素のつかみ換えに先立
ち解放して、出力軸を自由回転状態にし、この状態で前
記主変速機構をつかみ換えしてダウンシフトし、該ダウ
ンシフトした変速段に基づくタービン軸(入力軸)回転
数が実際のタービン軸回転数より低下した時点で前記ワ
ンウェイクラッチが作動して、その後前記副変速機構に
おける該ワンウェイクラッチに並設された摩擦係合要素
を係合する。
【0004】これにより、上記公報に示されるものは、
出力軸の自由回転状態にてダウンシフトが行われるた
め、該ダウンシフト中にトルクの急変を生じさせること
がなく、前記車輌が押し出されるような違和感を与える
ことなく、前記ワンウェイクラッチにより滑らかにダウ
ンシフトを達成し得る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術にあっ
ては、所定変速段へのダウンシフト時、ワンウェイクラ
ッチが介在するため、入力軸と出力軸との連牽が断たれ
て自由回転状態にあるため、通常の変速のように、入力
軸回転数の変化が目標値となるように、解放側油圧をフ
イードバック制御することができない。
【0006】従って、上記従来の技術によるダウンシフ
トは、ワンウェイクラッチと並設する摩擦係合要素を解
放した状態で、解放側油圧指令値を所定待機圧にて待機
すると共に係合側油圧指令をガタ詰め用の指令(サーボ
起動制御)を行った後、該係合側油圧を一定の増加率に
より徐々に増圧して、変速を進行している。
【0007】この際、係合側の摩擦係合要素の摩擦係数
のばらつきや油圧の応答遅れ、更には出力油圧のバラツ
キ、経時変化によるストロークの変化等により、例えば
上記サーボ起動制御における係合側摩擦係合要素の油圧
サーボのストローク過剰やストローク不足による急係合
で、変速機内のイナーシャトルクの急激な変化による出
力トルクの急激な変化を生じ、シフトショックを招くこ
ととなる。従って、安定的にストロークを行なうことが
出来る摩擦係合要素の制御技術の開発が望まれている。
【0008】そこで、本発明は、摩擦係合要素のつかみ
換えによる制御を行なう際に、係合側の摩擦係合要素の
ストロークを安定的に保持させ、常に良好なつかみ換え
動作を行なうことが出来る信頼性の高い自動変速機の油
圧制御装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る本発明
は、エンジン出力軸(13)からの動力が入力される入
力軸(3)と、車輪に連結される出力軸(6)と、これ
ら入力軸と出力軸との間で動力伝達経路を変更する複数
の摩擦係合要素(C1〜C3、B1〜B5)を有する変
速機構と、前記摩擦係合要素を断・接作動する油圧サー
ボ(29、30)と、これら油圧サーボの油圧を制御す
る油圧制御手段(SLS、SLU)と、前記油圧制御手
段へ油圧制御信号を出力する制御部(21)とを備えて
なる自動変速機の油圧制御装置において、前記制御部
は、所定変速段へのダウンシフト(例えば2速)に際し
て解放側となる摩擦係合要素(例えば第4のブレーキB
4)用油圧を制御する解放側制御手段(21a)と、
所定変速段へのダウンシフトに際して係合側となる摩擦
係合要素(例えば第5のブレーキB5)用油圧を制御す
る係合側制御手段(21b)と、前記所定変速段へのダ
ウンシフトに際して前記入力軸の回転数の変化率を演算
し、その最大値(SpMax)及び該最大値までの時間
(tspMax)を求め、該求められた最大値及び該最
大値までの時間に基づいて、前記係合側制御手段による
前記油圧制御手段を介した係合側の油圧サーボの、油圧
室を満たすための時間(tSA)及び/又はその後の待機
状態での待機圧(PS2)を修正し、当該修正された値を
後のダウンシフトに際した制御のために保持する学習制
御手段(21e)と、を備えたことを特徴とする。
【0010】請求項2の発明は、請求項1記載の自動変
速機の油圧制御装置において、前記学習制御手段は、前
記入力軸の回転数の変化率の最大値及び該最大値までの
時間に応じた複数の修正ルール(Rule1.1〜Ru
le5.6)を有しており、それら複数の修正ルールに
基づいて前記油圧室を満たすための時間及び/又はその
後の待機状態での待機圧を修正することを特徴とする。
【0011】請求項3の発明は、請求項1又は2記載の
自動変速機の油圧制御装置において、前記学習制御手段
は、前記入力軸の回転数の変化率の最大値までの許容最
短時間(tsp1)と許容最長時間(tsp2_hy
s)及び該回転数の変化率の許容最小値(SpL)及び
許容最大値(Sp2、Sp3)との間で定義される許容
領域(図15に「O.K.」と表示)を有しており、前
記許容最短時間(tsp1)以内の領域に、前記許容領
域の回転数の変化率の許容最大値よりも小さな、前記回
転数の変化率における第1の閾値(Sp1)を設け、該
第1の閾値に対する前記入力軸の回転数の変化率に応じ
て、前記油圧室を満たすための時間及び/又はその後の
待機状態での待機圧を修正することを特徴とする。
【0012】請求項4の発明は、請求項1又は2記載の
自動変速機の油圧制御装置において、前記学習制御手段
は、前記入力軸の回転数の変化率の最大値までの許容最
短時間と許容最長時間及び該回転数の変化率の許容最小
値及び許容最大値との間で定義される許容領域を有して
おり、前記許容最短時間以内の領域に生じる前記入力軸
の回転数の変化率の最大値(SpMax1)を第2最大
値として、更に求めることを特徴とする。
【0013】請求項5の発明は、請求項1から4の内、
いずれか1項記載の自動変速機の油圧制御装置におい
て、前記学習制御手段は、前記係合側摩擦係合要素の油
圧サーボの完了制御が開始される時間に基づいて設定さ
れる時間(tsp2)以内に生じる前記入力軸の回転数
の変化率の最大値を第3最大値(SpMax2)とし
て、更に求めることを特徴とする。
【0014】請求項6の発明は、請求項5項記載の自動
変速機の油圧制御装置において、前記学習制御手段は、
前記入力軸の回転数の変化率の最大値までの時間が、所
定時間(tsp3)よりも長い場合に前記第3最大値
(SpMax2)の大きさに応じて前記油圧室を満たす
ための時間及び/又はその後の待機状態での待機圧を修
正することを特徴とする。
【0015】請求項7の発明は、請求項4項記載の自動
変速機の油圧制御装置において、前記学習制御手段は、
前記入力軸の回転数の変化率の最大値までの時間が、所
定時間(tsp1、tsp2、tsp3)よりも長い場
合に前記第2最大値(SpMax1)の大きさに応じて
前記油圧室を満たすための時間及び/又はその後の待機
状態での待機圧を修正することを特徴とする。
【0016】請求項8の発明は、請求項1項記載の自動
変速機の油圧制御装置において、前記学習制御手段は、
前記入力軸の回転数の変化率の最大値が所定の値(Sp
L)よりも小さい場合に、前記油圧室を満たすための時
間及び/又はその後の待機状態での待機圧を修正するこ
とを特徴とする。
【0017】[作用]上記した構成により、本発明は、
学習制御手段(21e)が、前記所定変速段へのダウン
シフトに際して前記入力軸の回転数の変化率を演算し、
その最大値(SpMax)及び該最大値までの時間(t
spMax)を求め、該求められた最大値及び該最大値
までの時間に基づいて、前記係合側制御手段による前記
油圧制御手段を介した係合側の油圧サーボの、油圧室を
満たすための時間(tSA)及び/又はその後の待機状態
での待機圧(PS2)を修正し、当該修正された値を後の
ダウンシフトに際した制御のために保持するように作用
する。
【0018】なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照
するためのものであるが、これにより本発明の構成に何
等影響を与えるものではない。
【0019】
【発明の効果】請求項1の発明によると、所定変速段へ
のダウンシフトに際して入力軸の回転数の変化率を演算
し、その最大値及び該最大値までの時間に基づいて、係
合側の油圧サーボの、油圧室を満たすための時間及び/
又はその後の待機状態での待機圧を修正し、該修正され
た値を後のダウンシフトに際した制御のために保持する
ので、入力軸の回転数の変化が小さい場合でもその変化
率を検出することにより的確に係合側の摩擦係合要素の
係合状態を判断することが可能となり、摩擦係合要素の
摩擦係数のばらつきや油圧の応答遅れ、更には出力油圧
のバラツキ、経時変化によるストロークの変化等に起因
する変速時間の遅延、変速フィーリングの悪化など様々
な弊害の発生を未然に防止することが出来る。従って、
摩擦係合要素のつかみ換えによる制御を行なう際に、係
合側の摩擦係合要素のストロークを安定的に保持させ、
常に良好なつかみ換え動作を行なうことが出来る信頼性
の高い自動変速機の油圧制御装置を提供することが可能
となる。
【0020】請求項2の発明によると、入力軸の回転数
の変化率の最大値及び該最大値までの時間に応じてキメ
の細かな制御が可能となる。
【0021】請求項3の発明によると、第1の閾値を設
定することにより、係合側の摩擦係合手段のサーボ起動
時の異常を的確に検出して、対応する処置をとることが
可能となる。
【0022】請求項4の発明によると、第2最大値を求
めることにより、請求項3の場合と同様に、係合側の摩
擦係合手段のサーボ起動時の異常を的確に検出して、対
応する処置をとることが可能となる。
【0023】請求項5の発明によると、第3最大値を求
めることにより、他のパラメータと組み合わせて判断す
ることにより、係合側の摩擦係合手段の挙動異常を的確
に判断し、対応することが可能となる。
【0024】請求項6及び7の発明によると、第2及び
第3最大値に応じて、係合側の摩擦係合手段の挙動異常
を的確に判断し、適切な対処が可能となる。
【0025】請求項8の発明によると、入力軸の回転数
の変化率の最大値が所定の値よりも小さい場合でも、適
切な対処が可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図面に沿って、本発明の実
施の形態について説明する。
【0027】5速自動変速機1は、図2に示すように、
トルクコンバータ4、3速主変速機構2、3速副変速機
構5及びディフアレンシャル8を備えており、かつこれ
ら各部は互に接合して一体に構成されるケースに収納さ
れている。そして、トルクコンバータ4は、ロックアッ
プクラッチ4aを備えており、エンジンクランクシャフ
ト13から、トルクコンバータ内の油流を介して又はロ
ックアップクラッチによる機機的接続を介して主変速機
構2の入力軸3に入力する。そして、一体ケースにはク
ランクシャフトと整列して配置されている第1軸3(具
体的には入力軸)及び該第1軸3と平行に第2軸6(カ
ウンタ軸)及び第3軸(左右車軸)14a,14bが回
転自在に支持されており、また該ケースの外側にバルブ
ボディが配設されている。
【0028】主変速機構2は、シンプルプラネタリギヤ
7とダブルピニオンプラネタリギヤ9からなるプラネタ
リギヤユニット15を有しており、シンプルプラネタリ
ギヤ7はサンギヤSl、リングギヤRl、及びこれらギ
ヤに噛合するピニオンPlを支持したキャリヤCRから
なり、またダブルピニオンプラネタリタリギヤ9は上記
サンギヤSlと異なる歯数からなるサンギヤS2、リン
グギヤR2、並びにサンギヤS2に噛合するピニオンP
2及びリングギヤR2に噛合するピニオンP3を前記シ
ンプルプラネタリギヤ7のピニオンPlと共に支持する
共通キャリヤCRからなる。
【0029】そして、エンジンクランクシャフト13か
らトルクコンバータ4を介して連動している入力軸3
は、第1の(フォワード)クラッチClを介してシンプ
ルプラネタリギヤ7のリングギヤRlに連結し得ると共
に、第2の(ダイレクト)クラッチC2を介してシンプ
ルプラネタリギヤ7のサンギヤSlに連結し得る。ま
た、ダブルピニオンプラネタリギヤ9のサンギヤS2
は、第1のブレーキBlにて直接係止し得ると共に、第
1のワンウェイクラッチFlを介して第2のブレーキB
2にて係止し得る。更に、ダブルピニオンプラネタリギ
ヤ9のリングギヤR2は、第3のブレーキB3及び第2
のワンウェイクラッチF2にて係止し得る。そして、共
通キャリヤCRが、主変速機構2の出力部材となるカウ
ンタドライブギヤ18に連結している。
【0030】一方、副変速機構5は、第2軸を構成する
カウンタ軸6の軸線方向リヤ側に向って、出力ギヤ1
6、第1のシンプルプラネタリギヤ10及び第2のシン
プルプラネタリギヤ11が順に配置されており、またカ
ウンタ軸6はベアリングを介して一体ケースに回転自在
に支持されている。前記第1及び第2のシンプルプラネ
タリギヤ10,11は、シンプソンタイプからなる。
【0031】また、第1のシンプルプラネタリギヤ10
は、そのリングギヤR3が前記カウンタドライブギヤ1
8に噛合するカウンタドリプンギヤ17に連結してお
り、そのサンギヤS3がカウンタ軸6に回転自在に支持
されているスリーブ軸12に固定されている。そして、
ピニオンP3はカウンタ軸6に一体に連結されたフラン
ジからなるキャリヤCR3に支持されており、また該ピ
ニオンP3の他端を支持するキャリヤCR3はUDダイ
レクトクラッチC3のインナハブに連結している。ま
た、第2のシンプルプラネタリギヤ11は、そのサンギ
ヤS4が前記スリーブ軸12に形成されて前記第1のシ
ンプルプラネタリギヤのサンギヤS3に連結されてお
り、そのリングギヤR4は、カウンタ軸6に連結されて
いる。
【0032】そして、UDダイレクトクラッチC3は、
前記第1のシンプルプラネタリギヤのキャリヤCR3と
前記連結されたサンギヤS3,S4との間に介在してお
り、かつ該連結されたサンギヤS3,S4は、バンドブ
レーキからなる第4のブレーキB4にて係止し得る。更
に、第2のシンプルプラネタリギヤのピニオンP4を支
持するキャリヤCR4は、第5のブレーキB5にて係止
し得る。
【0033】ついで、図2及び図3に治って、本5速自
動変速機の機構部分の作用について説明する。
【0034】D(ドライブ)レンジにおける1速(1S
T)状態では、フォワードクラッチClが接続し、かつ
第5のブレーキB5及び第2のワンウェイクラッチF2
が係止して、ダブルピニオンプラネタリギヤのリングギ
ヤR2及び第2のシンプルプラネタリギヤ11のキャリ
ヤCR4が停止状態に保持される。この状態では、入力
軸3の回転は、フォワードクラッチClを介してシンプ
ルプラネタリギヤのリングギヤRlに伝達され、かつダ
ブルピニオンプラネタリギヤのリングギヤR2は停止状
態にあるので、両サンギヤSl、S2を逆方向に空転さ
せながら共通キャリヤCRが正方向に大幅減速回転され
る。即ち、主変速機構2は、1速状態にあり、該減速回
転がカウンタギヤ18,17を介して副変速機構5にお
ける第1のシンプルプラネタリギヤのリングギヤR3に
伝達される。該副変速機構5は、第5のブレーキB5に
より第2のシンプルプラネタリギヤのキャリヤCR4が
停止され、1速状態にあり、前記主変速機構2の減速回
転は、該副変速機構5により更に減速されて、出力ギヤ
16から出力する。
【0035】2速(2ND)状態では、フォワードクラ
ッチClに加えて、第2のブレーキB2(及び第1のブ
レーキBl)が作動し、更に、第2のワンウェイクラッ
チF2から第1のワンウェイクラッチFlに作動が切換
わり、かつ第5のブレーキB5が係止状態に維持されて
いる。この状態では、サンギヤS2が第2のブレーキB
2及び第1のワンウェイクラッチFlにより停止され、
従って入力軸3からフォワードクラッチClを介して伝
達されたシンプルプラネタリギヤのリングギヤRlの回
転は、ダブルピニオンプラネタリギヤのリングギヤR2
を正方向に空転きせながらキャリヤCRを正方向に減速
回転する。更に、該減速回転は、カウンタギヤ18,1
7を介して副変速機構5に伝達される。即ち、主変速機
構2は2速状態となり、副変速機構5は、第5のブレー
キB5の係合により1速状態にあり、この2速状態と1
速状態が組合されて、自動変速機1全体で2速が得られ
る。なおこの際、第1のブレーキBlも作動状態となる
が、コーストダウンにより2速になる場合、該第1のブ
レーキBlは解放される。なお、第1のブレーキBl
は、前記ワンウェイクラッチF1の係合により2速が達
成された状態で解放から係合に切換わる。
【0036】3速(3RD)状態では、フォワードクラ
ッチCl、第2のブレーキB2及び第1のワンウェイク
ラッチFl並びに第1のブレーキBlはそのまま係合状
態に保持され、第5のブレーキB5の係止が解放される
と共に第4のブレーキB4が係合する。即ち、主変速機
構2はそのままの状態が保持されて、上述した2速時の
回転がカウンタギヤ18,17を介して副変速機構5に
伝えられ、そして副変速機構5では、第1のシンプルプ
ラネタリギヤのリングギヤR3からの回転がそのサンギ
ヤS3及びサンギヤS4の固定により2速回転としてキ
ャリヤCR3から出力し、従って主変速機構2の2速と
副変速機構5の2速で、自動変速機1全体で3速が得ら
れる。
【0037】4速(4TH)状態では、主変速機構2
は、フォワードクラッチCl、第2のブレーキB2及び
第1のワンウェイクラッチFl並びに第1のブレーキB
lが係合した上述2速及び3速状態と同じであり、副変
速機構5は、第4のブレーキB4を解放すると共にUD
ダイレクトクラッチC3が係合する。この状態では、第
1のシンプルプラネタリギヤのキャリヤCR3とサンギ
ヤS3,S4が連結して、プラネタリギヤ10,11が
一体回転する直結回転となる。従って、主変速機構2の
2速と副変速機構5の直結(3速)が組合されて、自動
変速機全体で、4速回転が出力ギヤ16から出力する。
【0038】5速(5TH)状態では、フォワードクラ
ッチCl及びダイレクトクラッチC2が係合して、入力
軸3の回転がシンプルプラネタリギヤのリングギヤRl
及びサンギヤSlに共に伝達されて、主変速機構2は、
ギヤユニットが一体回転する直結回転となる。この際、
第1のブレーキBlが解放されかつ第2のブレーキB2
は係合状態に保持されるが第1のワンウェイクラッチF
lが空転することにより、サンギヤS2は空転する。ま
た、副変速機構5は、UDダイレクトクラッチC3が係
合した直結回転となっており、従って主変速機構2の3
速(直結)と副変速機構5の3速(直結)が組合され
て、自動変速機全体で、5速回転が出力ギヤ16から出
力する。
【0039】更に、本自動変速機は、加速等のダウンシ
フト時に作動する中間変速段、即ち3速ロー及び4速ロ
ーがある。
【0040】3速ロー状態は、フォワードクラッチCl
及びダイレクトクラッチC2が接続し(第2ブレーキB
2が係合状態にあるがワンウェイクラッチFlによりオ
ーバランする)、主変速機構2はプラネタリギヤユニッ
ト15を直結した3速状態にある。一方、第5のブレー
キB5が係止して副変速機構5は1速状態にあり、従っ
て主変速機構2の3速状態と副変速機構5の1速状態が
組合されて、自動変速機1全体で、前述した2速と3速
との間のギヤ比となる変速段が得られる。
【0041】4速ロー状態は、フォワードクラッチCl
及びダイレクトクラッチC2が接続して、主変速機構2
は、上記3速ロー状態と同様に3速(直結)状態にあ
る。一方、副変速機構5は、第4のブレーキB4が係合
して、第1のシンプルプラネタリギヤ10のサンギヤS
3及び第2のシンプルプラネタリギヤ11のサンギヤS
4が固定され、2速状態にある。従って、主変速機構2
の3速状態と副変速機構5の2速状態が組合されて、自
動変速機1全体で、前述した3速と4速との間のギヤ比
となる変速段が得られる。
【0042】なお、図2において点線の丸印は、コース
ト時エンジンブレーキの作動状態(4、3又は2レン
ジ)を示す.即ち、1速時、第3のブレーキB3が作動
して第2のワンウェイクラッチF2のオーバランによる
リングギヤR2の回転を阻止する。また、2速時、3速
時及び4速時、第1のブレーキBlが作動して第1のワ
ンウェイクラッチFlのオーバランによるサンギヤSl
の回転を阻止する。
【0043】また、R(リバース)レンジにあっては、
ダイレクトクラッチC2及び第3のブレーキB3が係合
すると共に、第5のブレーキB5が係合する。この状態
では、入力軸3の回転はダイレクトクラッチC2を介し
てサンギヤSlに伝達され、かつ第3のブレーキB3に
よりダブルピニオンプラネタリギヤのリングギヤR2が
停止状態にあるので、シンプルプラネタリギヤのリング
ギヤRlを逆転方向に空転させながらキャリヤCRも逆
転し、該逆転が、カウンタギヤ18,17を介して副変
速機構5に伝達される。副変速機構5は、第5のブレー
キB5に基づき第2のシンプルプラネタリギヤのキャリ
ヤCR4が逆回転方向にも停止され、1速状態に保持さ
れる。従って、主変速機構2の逆転と副変速機構5の1
速回転が組合されて、出力軸16から逆転減速回転が出
力する。
【0044】図1は、電気制御系を示すブロック図であ
り、21は、マイクロコンピュータ(マイコン)からな
る制御部(ECU)で、エンジン回転センサ22、ドラ
イバのアクセルペダル踏み量を検出するスロットル開度
センサ23、トランスミッション(自動変速機構)の入
力軸回転数(=タービン回転数)を検出するセンサ2
5、車速(=自動変速機出力軸回転数)センサ26及び
油温センサ27からの各信号が入力しており、また油圧
回路のリニアソレノイドバルブSLS及びSLUに出力
している。前記制御部21は、解放側油圧を制御する解
放側制御手段21aと、係合側油圧を制御する係合側制
御手段21bと、ワンウェイクラッチ(Fl)を介在す
る所定変速段(2速)へのダウンシフトに際して変更す
るギヤ比に基づく回転変化によりダウンシフトの進行状
況を検出し、該検出値(△N)と所定閾値(Nlim)
とを比較して変速の進行状況を判断する変速進行判断手
段21cと、前記変速判断手段が、変速の進行が不十分
と判断している間、前記解放側制御手段21aに、所定
量(PFB)を順次減するように指令するフイードバック
制御手段21dと、コーストダウンのクラッチのつかみ
換えに際して、ワンウェイクラッチF1を空転させた状
態で、ブレーキB4を解放させ、ブレーキB5を係合さ
せる際に、係合側のブレーキの作動状況を解析して、適
正なブレーキ(摩擦係合要素)の制御を行なう学習制御
手段21eを備えている。
【0045】図4は、油圧回路の概略を示す図であり、
前記2個のリニアソレノイドバルブSLS及びSLUを
有すると共に、自動変速機構のプラネタリギヤユニット
の伝達経路を切換えて、例えば前進5速、後進1速の変
速段を達成する複数の摩擦係合要素(クラッチ及びブレ
ーキ)を断接作動する複数の油圧サーボ29、30を有
している。また、前記リニアソレノイドバルブSLS及
びSLUの入力ポートal,a2にはソレノイドモジュ
レータ圧が供給されており、これらリニアソレノイドバ
ルブの出力ポートbl,b2からの制御油圧がそれぞれ
プレッシャコントロールバルブ31,32の制御油室3
1a,32aに供給されている。プレッシャコントロー
ルバルブ31,32は、ライン圧がそれぞれ入力ポート
31b,32bに供給されており、前記制御油圧にて調
圧された出力ポート31c,32cからの調圧油圧が、
それぞれシフトバルブ33,35を介して適宜各油圧サ
ーボ29,30に供給される。
【0046】なお、本油圧回路は、一方の摩擦係合要素
を解放すると共に他方の摩擦係合要素を係合する、いわ
ゆるクラッチツークラッチによる変速に係る基本槻念を
示すものであり、各油圧サーボ29,30及びシフトバ
ルブ33,35は、象徴的に示すものであって、実際に
は、自動変速機構に対応して油圧サーボは多数備えられ
ているが、具体的には、3→2変速に際して第4のブレ
ーキB4用油圧サーボ及び第5のブレーキB5用油圧サ
ーボ、4→3変速に際しての第3のクラッチC3用油圧
サーボ及び第4のブレーキB4用油圧サーボであり、ま
た、これら油圧サーボヘの油圧を切換えるシフトバルブ
も多数備えている。
【0047】なお、上記3→2ダウンシフト変速にあっ
ては、第4のブレーキB4用油圧サーボの油圧を解放制
御すると共に、第5のブレーキB5用油圧サーボの油圧
を係合制御し、更に上記両ブレーキのつかみ換え制御に
先立ち、第1のブレーキBl用油圧サーボの油圧は、所
定シフトバルブ等により解放され、かつ上記つかみ換え
制御終了後、第1のワンウエイクラッチF1の係合後に
供給される。従って、副変速機構5における上記第4及
び第5のブレーキB4,B5のつかみ換えによるダウン
シフトは、第1のブレーキBl及び第1のワンウェイク
ラッチFlの解放に基づく主変速機構2の自由回転状態
(ニュートラル状態)にて実施される。その後、サンギ
ヤS2の回転が正転から逆転に切換わる時点、即ち出力
軸側からのギヤ比に基づく回転数がエンジン回転数を下
まった時点で、前記第1のワンウェイクラッチFlが係
合して、上記自由回転状態が解除され2速段となる。
【0048】ついで、図5〜8に沿って、クラッチツー
クラッチによるダウンシフトの制御概要を、例えば3→
2変速について説明する。なお、本ダウンシフトは、ア
クセルペダルを離した状態で車速の低下に伴ってダウン
シフト(コーストダウン)する状態、即ち入力軸3の回
転数(タービン回転数)NT がエンジンのアイドル回転
数よりも高いパワーオフ領域におけるダウンシフトに基
づき説明しているが、これに限らず、入力軸回転数がエ
ンジンのアイドル回転数より下まわったパワーオン領域
でのダウンシフトにも同様に適用できる。また、3→2
変速にあっては、具体的には、解放側油圧PA が第4の
ブレーキB4用油圧であり、係合側油圧PB は第5のブ
レーキB5用油圧である。
【0049】まず、図5に沿って、解放側油圧PA の制
御について説明するに、スロットル開度センサ23及び
車速センサ26からの信号に基づき、制御部21はマッ
プにより、3→2変速等のダウンシフトを判断すると、
該変速判断から所定遅れ時間後、計時が開始されて変速
制御が開始される(Sl)。該開始時点(t=0)にあ
っては、第1のブレーキBl用油圧はシフトバルブ等に
よるドレーンヘの連通により解放状態にあって、該ブレ
ーキBlは解放した状態にあり、従って、第1のワンウ
ェイクラッチFlも非係合状態にあり、主変速機構2は
自由回転状態(ニュートラル状態)となっており、かつ
解放側油圧PA 、例えば第4のブレーキB4用の油圧が
係合圧となっており、解放側摩擦係合要素(例えば第4
のブレーキB4)が係合した状態にある。そして、入力
トルクTtの関数により解放側トルクTA が算出される
(S2)。該入力トルクTtは、マップによりスロット
ル開度とエンジン回転数に基づきエンジントルクを求
め、更にトルクコンバータの入出力回転数から速度比を
計算し、該速度比からマップにてトルク比を求め、エン
ジントルクに上記トルク比を乗じて求められる。更に、
該入力トルクにトルク分担率等が関与して上記解放側ト
ルクTA が求められる。
【0050】該解放側トルクTA から解放側の待機係合
圧Pwが算出され(S3)、該待機係合圧Pwになるよ
うにリニアソレノイドバルブに制御信号を出力する(S
4)。そしてこの状態で、前記計時が所定不感帯時間t
FBを経過したか、また実際のギヤ比回転差△Nが所定閾
値Nlim(例えば−50[rpm])を超えたか判断
される(S5)。ここで、上記実際のギヤ比回転差△N
とは、出力軸回転数を基準とする変速前ギヤ比による入
力軸の回転数と、その時点での実際の入力軸回転数との
差であって、車速センサ26から求められる出力軸回転
数をNo、変速前ギヤ比をgi、入力軸回転数センサ2
5から求められる実際の入力軸回転数(タービン回転
数)をNT とすると、 △N=No×gi−NT にて求められる。なお、上記No×giは、出力軸回転
数Noからの変速前ギヤ比giに基づく入力軸回転数N
iである。
【0051】上記ステップS5において、計時が所定不
感帯時間tFBが経過した状態にあって(t>tFB)、か
つギヤ比回転差△Nが所定閾値Nlim以上(△N>N
lim)である場合(例えば△N=0)(ステップS5
のYES)、変速前のギヤ比(例えば3速)状態のまま
で変速の進行が十分でないと判断して、ステップS6の
フイードバック制御が行われる(S6)。該フイードバ
ック制御は、前記ステップS3,S4にて求められた解
放側トルクTA に基づく解放側待機油圧Pwから、所定
一定圧からなるフイードバック圧PFBを減じるように制
御される(PA=fPA (TA )−PFB)。
【0052】上記ステップS2からS6までが待機制御
となるが、該待機制御時間tWは、後述する係合側のサ
ーボ起動時間tSEよりも短く設定されている。そして、
上記フイードバック制御を含む待機制御は、上記待機制
御時間tW が経過するまで繰返し続けられ(S7)、こ
の状態にあっては、ギヤ比回転差△Nが閾値Nlimよ
り小さくなる(△N<Nlim)まで(S5;NO)、
各サイクル毎に、前記ステップS6に基づく一定値PFB
ずつの減圧制御によるフイードバック制御が繰返し行わ
れる。
【0053】前記待機制御が終了すると(t>tW )、
直ちに完了制御に入り、予め設定されている完了時間t
FIN にタイマが設定される(t=tFIN )(S8)。更
に、該解放側油圧PA は予め設定されている所定勾配か
らなる油圧δPE により、スイープダウンする(S
9)。
【0054】そして、前述同様に、実際のギヤ比回転差
△Nが所定同値Nlimと比較され、再び変速の進行状
況が判断される(S10)。上記ギヤ比回転差△Nが同
値Nlimより大きい場合(YES)、ステップS9に
よる所定勾配の油圧δPE から、前記一定値からなるフ
イードバック圧PFBが減じられるフイードバック制御が
行なわれる(S11)。本完了制御は、前記予め設定さ
れた完了時間tFIN が経過するまで(t≦0)繰返し続
けられる(S12)。この際、上記一定値PFBの減圧か
らなるフイードバック制御は、ギヤ比回転差△Nが所定
閥値Nlimより小さくなるまで(ステップS10がN
Oとなるまで)、サイクル毎に繰返し行われる。
【0055】ついで、図6のフローチャートに沿って、
ダウンシフトにおける係合側油圧の制御について説明す
る。
【0056】まず、制御部21からのダウンシフト指令
に基づき計時が開始され(S30)、係合側油圧PB
例えば第5のブレーキB5用油圧サーボヘの油圧が所定
圧PS1になるように所定信号をリニアソレノイドバル
ブSLS(又はSLU)に出力する(S31)。該所定
圧PS1は、油圧サーボの油圧室を満たすために必要な油
圧に設定されており、所定時間tSA保持される。該所定
時間tSAが経過すると(S32)、係合側油圧PB は、
所定勾配[(PS1−PS2)/tSB]でスイープダウンし
(S33)、係合側油圧PB が所定低圧PS2になると
(S34)、該スイープダウンが停止され、該所定低圧
S2に保持きれる(S35)。該所定低圧Ps2は、ピ
ストンストローク圧以上でかつ係合側摩擦係合要素(例
えば第5のブレーキB5)にトルク容量を生じさせない
圧に設定されており、該所定低圧PS2は、計時tが所定
時間tSE経過するまで保持される(S36)。上記ステ
ップS31からS36までサーボ起動制御となる。
【0057】上記サーボ起動制御が終了すると(t≧t
SE)、直ちに完了制御に入る。該完了制御では、前記解
放側油圧制御における完了制御の残り時間と同じ時間t
FINがタイマに設定される(S37)。そして係合側油
圧PB は、予め設定されている所定勾配からなる油圧δ
F によりスイープアップし(S38)、上記設定され
た所定時間tFIN が経過するまで(t≦0)、上記スイ
ープアップが続けられ(S39)、該時間が経過した時
点で完了制御は終了し、3−2変速が完了する。つい
で、図7及び図8のタイムチャートに沿って説明する
に、まず図7に基づき、本発明の実施の形態と比較する
ため、図5に示す解放側油圧のフイードバック制御(S
5,S6,S10,Sll参照)を行なわないものにつ
いて説明する。解放側油圧の指令値PA が所定待機油圧
Pwになり、該解放側実油圧(一点鎖線にて表示)が遅
れて低下し、また同時に、係合側油圧の指令値PB がサ
ーボ起動制御されて、該係合側実油圧(破線で表示)が
摩擦係合要素(例えば第5のブレーキB5)のガタ詰め
操作を行う。ついで、解放側油圧指令値のスイープダウ
ンδPE に基づき、解放側実油圧は徐々に低下して解放
側摩擦係合要素(例えば第4のブレーキB4)のトルク
容量を徐々に減少し、また同時に、係合側油圧指令値P
B が所定勾配δPF にて上昇し、これに伴い該係合側実
油圧も徐々に上昇して係合側摩擦係合要素(例えば第5
のブレーキB5)のトルク容量を徐々に増加する。
【0058】これにより、フイードバック制御のない、
クラッチツークラッチ(つかみ換え)によるダウンシフ
ト(3−2変速)が行われるが、この際、前述したよう
に、第1のブレーキBlが解放状態にあり、第1のワン
ウェイクラッチFlが空転することにより主変速機構2
が自由回転状態(ニュートラル状態)にあり、従って上
記副変速機構5のつかみ換えによる3→2変速は、入力
軸3との連繋が断たれた状態にて行われる。このため、
入力軸回転数NT の回転変化は少く、該入力軸回転数を
所定目標値とする上記解放側油圧PA のフイードバック
制御を行うことはできない。
【0059】このため、出力圧や摩擦材の摩擦係数のバ
ラツキ、油圧の応答遅れ等により、解放側摩擦係合要素
(第4のブレーキB4)のトルク容量の減少に長時間か
かる場合がある。この状態でも、係合側摩擦係合要素
(第5のブレーキB5)が、係合側油圧PA の所定勾配
F の油圧指令値に基づき徐々にトルク容量を増加して
いくと、タイアップ状態となる。
【0060】このような状態では、実際のギヤ比が変速
前(3速)のギヤ比gi のままであり、ギヤ比回転差△
Nは0を持続し、遅れて上記両ブレーキのつかみ換えに
よる変速進行に基づき、変速後(2速)のギヤ比(g
i-1 )に向けて、実際のギヤ比回転差△Nは急速にマイ
ナス方向に変化する。また、入力軸回転数NT も、上記
実際のギヤ比による変速進行に伴い、急速に低速段側に
変化し、3−2変速が終了する。そして、アクセルペダ
ルの踏込み又は車速の更なる低下により該実際の2速へ
向けての変速進行に伴う入力軸(実際にはサンギヤS2
の回転方向の変化)の回転数の低下により第2のワンウ
ェイクラッチF1がロックして、変速機1は低速段(2
速)となる。その後、第1のブレーキBlが係合状態に
切換えられる。
【0061】従って、上記フイードバック制御のない油
圧制御にあっては、つかみ換えによるダウンシフト実行
時が自由回転状態にあっても、変速ショックを生じるこ
とがある。
【0062】図8は、上記図7に示した不具合を解決し
ようとするものであって、図5及び図6に示す油圧制御
のタイムチャートを示すものである。ここで、係合側油
圧指令値PB は、上記図7に示すものと同様に、サーボ
起動制御後、所定勾配の油圧δPF にてスイープアップ
する。
【0063】解放側油圧指令値PA は、所定時間待機圧
Pwに保持されて実油圧(一点銀縁)が低下するのを待
つ。そして、所定時間tFB経過した状態で、実際のギヤ
比回転差△Nが所定閾値Nlimと比較され、△N>N
limの場合、即ち実際のギヤ比が変速前(3速)にあ
って変速が十分に進行していない場合、破線で示すよう
に、各サイクル毎に、一定値PFBが減じられる(S6参
照)。該サイクル毎の一定値減圧によるフイードバック
制御は、該待機制御中にあって、ギヤ比回転差△Nが閥
値Nlimより小さくなる(マイナス方向に変化)まで
続けられる。
【0064】これにより、解放側実油圧(太線の一点鎖
線で表示)も低下する。待機制御が終了して完了制御に
入っても、実際のギヤ比回転差△Nが所定閥値Nlim
以上にあると、まだ変速の進行が十分でないとして、所
定勾配の油圧δPE から一定値PFBを減じるフイードバ
ック制御が続けて行われる(Sll参照)。該フイード
バック制御は、完了制御の各サイクル毎に行われ、それ
に伴い解放側実油圧は、比較的急速に低下する。これに
より、前記係合側油圧PA の所定勾配δPF による上昇
と相俟って、タイアップを生じることなく、つかみ換え
によるダウンシフト変速(3→2変速)が適時に行われ
る。
【0065】該変速の進行に伴い、実際のギヤ比回転差
△Nが所定同値Nlimより小さくなると(G点)、上
記フイードバック制御は停止され、所定勾配δPF によ
るスイープダウンが、解放状態になるまで続けられる。
【0066】ところで、上記変速動作においては、解放
側の摩擦係合要素の解放動作の遅れを防止するために、
出力軸の回転数変化を監視して、ダウンシフトの進行状
況を検出し、解放側の油圧を制御するものであるが、同
時に、係合側の摩擦係合要素についても、摩擦係合要素
の摩擦係数のばらつきや油圧の応答遅れ、更には出力油
圧のバラツキ、経時変化によるストロークの変化等によ
り、適正な変速動作が阻害される場合があることから、
制御部21は、係合側の摩擦係合要素の係合動作に際し
ても、学習制御手段21eを介して、以下のような学習
制御を行なう。即ち、学習制御部21eは、ダウンシフ
トに際した係合側の摩擦係合手段(例えば、ブレーキB
5)の係合動作の進行に伴って生じる入力軸(タービ
ン)回転数NT の変化率(回転加速度、以下単に「回転
変化率」という)を演算して、図9に示すように求め
る。この回転数変化率は、係合側の摩擦係合要素の係合
の進行程度を反映したものであることから、当該回転変
化率を経時的に求めることにより、係合側摩擦係合要素
の係合状態を推測して、以後の係合側摩擦係合要素の制
御に際して適切な対処を行い、不具合に対して適切な対
応を取ることが出来る。
【0067】いま、学習制御部21eにより求められた
入力軸(タービン)回転変化率が、図9に示すようなも
のとなった場合、学習制御部21eは、サーボ起動開始
時から変速動作の完了時までの間で、以下の値を演算す
る。
【0068】SpMax :サーボ起動開始から変速制
御終了までの回転変化率の最大値 tspmax:サーボ起動開始からSpMaxまでの時
間 学習制御部21eは、適宜なメモリ中に図15に示すよ
うに、回転変化率の最大値SpMaxとそれまでの時間
tspmaxに関する、マップMAPを格納しており、
当該マップMAPは、最大値SpMaxが発生する許容
領域(図中「OK」と表示)が、許容最短時間tsp1
と許容最長時間tsp2_hysの間でかつ回転変化率
の最大値SpMaxが許容最小値SpLと許容最大値S
p2およびSp3の間の領域で示され、許容最大値Sp
2およびSp3は、係合側の摩擦係合要素に対する油圧
指令値が図6のステップS36でスイープアップ制御
(完了制御)が開始される時間を基に決定される時間t
sp2で区別されている。また、マップMAPは、後述
する制御上のルールが適用される複数の領域に区分され
ている。
【0069】以下、図10から図14により、学習制御
部21eによる学習制御に関して、詳述する。
【0070】学習制御部21eは、シフトダウンに際し
て係合側の摩擦係合要素の係合動作が行われると、図1
0に示す学習ルール1のルーチンのステップS101に
入る。ここでは、変速制御中の入出力回転差grを、 gr=出力軸回転数(No)×変速後ギヤ比−入力軸回
転数(Nc1) により演算し、その最小値g_minがゼロより僅か小
さな値に設定されたgr_limよりも小さいか否か
(即ち、g_minが負か否か)が判定される。通常、
ダウンシフトの場合には、係合側の摩擦係合要素が正常
に働いている限りgrが負となることは無いので、その
最小値がg_minが負となる場合は、ステップS10
2に入り、サーボ起動開始からtsp1までの回転変化
率の最大値SpMax1を演算し、SpMax1が所定
の閾値Sp1(<Sp2、Sp3、Sp4)よりも小さ
いか否かを判定する。回転変化率の最大値SpMax1
が所定の閾値Sp1よりも小さい場合には、回転変化が
殆ど生じていないことから、係合側の摩擦係合要素の係
合が全く不十分であり、油圧サーボのストロークが行わ
れていないものと判定し、ステップS103に入る。ス
テップS103では、図16のルール(Rule1.
1)を適用して、係合側のリニアソレノイドバルブSL
S又はSLUによる、図6におけるステップS32の、
油圧サーボの油圧室を満たすための所定時間tSAの設定
をそれまでの設定時間に対して第1増分だけ増大させて
(所定時間tSAの増大幅は、その増大幅が大きな第1増
分と、その増大幅が第1増分よりも小さく設定された第
2増分とに、減少幅は、その減少幅が大きな第1減少分
と、その減少幅が第1減少分よりも小さく設定された第
2減少分とに区分されている、以下同様)、油圧室への
圧油の供給時間をそれまでよりも長く取ると共に、ステ
ップS33のスイープダウン後のステップS35での待
機状態での所定低圧PS2(待機圧)を第1増分だけ増大
させ、係合側の摩擦係合手段のガタ詰めを十分に行なう
ようにする。こうして、更新された所定時間tSA及び待
機状態での所定低圧PS2の値は、適宜なメモリに格納さ
れ、後のダウンシフトが行われた時に当該更新された所
定時間tSA及び待機状態での所定低圧PS2で係合側の摩
擦係合手段が制御されることとなり、その際には、前回
のダウンシフト時よりも良好な状態で係合側の摩擦係合
要素は制御される。
【0071】ステップS102で、サーボ起動開始から
tsp1までの回転変化率の最大値SpMax1が所定
の閾値Sp1よりも大きな場合には、起動状態で既に摩
擦係合要素が係合を開始し始めており、トルク容量が生
じているものの、待機状態での所定低圧PS2が低すぎる
ために、油圧サーボから圧油が抜けてその後の係合が十
分に行われいていないものと判定し、ステップS104
に入る。ステップS104では、図16のルール(Ru
le)1.2を適用して、係合側のリニアソレノイドバ
ルブSLS又はSLUによる、図6におけるステップS
32の、油圧サーボの油圧室を満たすための所定時間t
SAの設定をそれまでの設定時間に対して第2減少だけ減
少させて、油圧室への圧油の供給時間をそれまでよりも
多少短くして起動時のトルク発生を防止すると共に、ス
テップS33のスイープダウン後のステップS35での
待機状態での所定低圧PS2を第1増分だけ増大させ、係
合側の摩擦係合手段のガタ詰めを十分に行ない、十分な
係合が行われるようにする。こうして、更新された所定
時間tSA及び待機状態での所定低圧PS2(待機圧)の値
は、適宜なメモリに格納され、後のダウンシフトが行わ
れた時に当該更新された所定時間tSA及び待機状態での
所定低圧PS2で係合側の摩擦係合手段が制御されること
となり、その際には、前回のダウンシフト時よりも良好
な状態で係合側の摩擦係合要素は制御される。
【0072】また、図10のステップS101で、変速
制御中の入出力回転差grの最小値g_minが負でな
い場合には、ステップS105に入り、回転変化率の最
大値SpMaxが設定された所定の許容最小値SpLよ
りも大きいか否かが判定され、最大値SpMaxが設定
された所定の許容最小値SpLよりも小さい場合には、
同様に油圧サーボのストロークが全く行われていない
か、不足して摩擦係合要素の十分な係合が行われていな
いものと判断して、ステップS103に入り、図18に
示すルール(Rule)5.6を適用して、係合側のリ
ニアソレノイドバルブSLS又はSLUによる、図6に
おけるステップS32の、油圧サーボの油圧室を満たす
ための所定時間tSAの設定をそれまでの設定時間に対し
て第2増分だけ増大させて、油圧室への圧油の供給時間
をそれまでよりもやや長く取ると共に、ステップS33
のスイープダウン後のステップS35での待機状態での
所定低圧PS2を第1増分だけ増大させ、係合側の摩擦係
合手段のガタ詰めを十分に行なうようにする。こうし
て、更新された所定時間tSA及び待機状態での所定低圧
S2の値は、適宜なメモリに格納され、後のダウンシフ
トが行われた時に前述の場合と同様に、当該更新された
所定時間tSA及び待機状態での所定低圧PS2で、係合側
の摩擦係合手段が制御される。
【0073】ステップS105で、回転変化率の最大値
SpMaxが設定された所定の許容最小値SpLよりも
大きな場合には、図11に示す、学習ルール2のサブル
ーチンに入る。学習ルール2のサブルーチンは、図11
に示すように、ステップS106で、回転変化率の最大
値SpMax1が生じた時間tspmaxが許容最短時
間tsp1よりも大きいか否かを判定し、時間tspm
axが最短時間tsp1に等しいか、それよりも小さい
場合、即ち、回転変化率の最大値SpMaxが当該最大
値SpMaxが発生する許容領域の許容最短時間tsp
1に満たない時間で発生している場合には、ステップS
107に入る。ステップS107では、更に、最大値S
pMax1が所定の閾値Sp1よりも小さいか否かを判
定し、回転変化率の最大値SpMax1が所定の閾値S
p1よりも小さい場合には、サーボ起動直後に入力軸の
回転変化が生じるものの回転変化の最大値SpMax1
は小さく、それほどの回転変化が生じていない、従っ
て、サーボ起動時に摩擦係合要素が掛かり気味でトルク
発生しているものと判定し、ステップS108に入る。
ステップS108では、図15のルール(Rule)
2.2を適用して、係合側のリニアソレノイドバルブS
LS又はSLUによる、図6におけるステップS32
の、油圧サーボの油圧室を満たすための所定時間tSA
設定をそれまでの設定時間に対して第2減少分だけ減少
させて、油圧室への圧油の供給時間をそれまでよりもや
や短く取ると共に、ステップS33のスイープダウン後
のステップS35での待機状態での所定低圧PS2を第1
増分だけ増大させ、摩擦係合要素の掛かりの発生を防止
するようにすると共に、最大値SpMaxの増大をねら
う。こうして、更新された所定時間tSA及び待機状態で
の所定低圧PS2の値で、後にダウンシフトが行われた時
に当該更新された所定時間tSA及び待機状態での所定低
圧PS2で係合側の摩擦係合手段を制御する。
【0074】また、ステップS107で、回転変化率の
最大値SpMax1が所定の閾値Sp1よりも大きな場
合には、サーボ起動時の時間tSAが長すぎるために摩擦
係合要素がストロークし過ぎているものと判定し、ステ
ップS109に入る。ステップS109では、図16の
ルール(Rule)2.1を適用して、係合側のリニア
ソレノイドバルブSLS又はSLUによる、図6におけ
るステップS32の、油圧サーボの油圧室を満たすため
の所定時間tSAの設定をそれまでの設定時間に対して第
1減少分だけ減少させて、油圧室への圧油の供給時間を
それまでより大幅に短く取り、次ぎのダウンシフトに際
した摩擦係合要素のストロークの減少を図る。
【0075】また、ステップS106で、回転変化率の
最大値SpMax1が生じた時間tspmaxが最短時
間tsp1よりも大きい場合、即ち、回転変化率の最大
値SpMaxが当該最大値SpMaxが発生する許容領
域の許容最短時間tsp1よりも大きな時間で発生して
いる場合には、ステップS110に入る。ステップS1
10では、回転変化率の最大値SpMaxが生じた時間
tspmaxが時間tsp2よりも短いか否かを判定
し、短い場合には、図12に示す学習ルール3のサブル
ーチンに入る。学習ルール3では、ステップS111
で、最大値SpMaxが所定の値Sp2よりも大きいか
否かを判定し、最大値SpMaxが所定の値Sp2より
も小さいか等しい場合には、ステップS112に入り、
今度は、時間tsp1までの最大値SpMax1が所定
の値Sp1よりも大きいか否かを判定し、最大値SpM
ax1が所定の値Sp1よりも小さいか等しい場合に
は、図15の許容領域に入ることから、なんらの処理も
行なわず、反対にステップS112で、最大値SpMa
x1が所定の値Sp1よりも大きな場合には、サーボ起
動時に摩擦係合要素が掛かり気味であると判断し、ステ
ップS113に入る。ステップS113では、図17の
ルール(Rule)3.3を適用して、係合側のリニア
ソレノイドバルブSLS又はSLUによる、図6におけ
るステップS32の、油圧サーボの油圧室を満たすため
の所定時間tSAの設定をそれまでの設定時間に対して第
2減少分だけ減少させて、油圧室への圧油の供給時間を
それまでよりやや短く取り、次のダウンシフトに際した
摩擦係合要素の起動時におけるストロークの減少を図
り、サーボ起動時の掛かりを防止する。
【0076】ステップS111で、最大値SpMaxが
所定の値Sp2よりも大きい場合には、ステップS11
4入り、時間tsp1までの最大値SpMax1が所定
の値Sp1よりも大きいか否かを判定し、最大値SpM
ax1が所定の値Sp1よりも小さいか等しい場合に
は、最大値SpMaxの発生時間は問題がないが、その
最大値が大き過ぎる、即ち、待機時の係合圧が高過ぎ
て、回転変化が急速に生じているものと判定し、ステッ
プS115に入る。ステップS115では、図17のル
ール(Rule)3.1を適用して、油圧サーボの待機
状態での所定低圧PS2を第1減少分だけ減少させ、摩擦
係合要素の待機状態での係合圧を減少させ、後のダウン
シフトに際して回転変化が急速に生じないようにする。
【0077】ステップS114で、時間tsp1までの
最大値SpMax1が所定の値Sp1よりも大きい場合
には、最大値SpMaxの発生時間は問題がないが、そ
の最大値が大き過ぎ、即ち、待機時の係合圧が高過ぎ
て、回転変化が急速に生じ、しかも、時間tsp1まで
の最大値SpMax1が所定の値Sp1よりも大きく、
サーボ起動時に摩擦係合要素が掛かり気味であると判定
し、ステップS116に入る。ステップS116では、
図17のルール(Rule)3.2を適用して、係合側
のリニアソレノイドバルブSLS又はSLUによる、図
6におけるステップS32の、油圧サーボの油圧室を満
たすための所定時間tSAの設定をそれまでの設定時間に
対して第2減少分だけ減少させて、油圧室への圧油の供
給時間をそれまでよりもやや短く取ると共に(掛かり気
味の解消)、スイープダウン後の待機状態での所定低圧
S2を第1減少分だけ大幅に減少させ、急激な回転変化
を抑えるようにする。こうして、更新された所定時間t
SA及び待機状態での所定低圧PS2の値で、後にダウンシ
フトが行われた時に当該更新された所定時間tSA及び待
機状態での所定低圧PS2で係合側の摩擦係合手段を制御
する。
【0078】一方、図11のステップS110で、回転
変化率の最大値SpMaxが生じた時間tspmaxが
時間tsp2よりも長い場合には、ステップS117に
入り、時間tspmaxが時間tsp3よりも短いか否
かを判定し、短い場合には、図13に示す学習ルール4
のサブルーチンに入る。学習ルール4では、ステップS
118で、時間tsp1までの最大値SpMax1が所
定の値Sp1よりも小さいか否かを判定し、最大値Sp
Max1が所定の値Sp1に等しいか、大きな場合に
は、回転変化率SpMaxのピークが比較的遅くまた時
間tsp1までの最大値SpMax1が大きいことか
ら、タイアップ気味で、解放側の摩擦係合要素の油圧抜
けにより回転変化が生じている可能性があり、またサー
ボ起動時に摩擦係合要素が掛かり気味であると判断し、
ステップS119に入る。ステップS119では、図1
7のルール(Rule)4.3を適用して、係合側のリ
ニアソレノイドバルブSLS又はSLUによる、図6に
おけるステップS32の、油圧サーボの油圧室を満たす
ための所定時間tSAの設定をそれまでの設定時間に対し
て第2減少分だけ減少させて、油圧室への圧油の供給時
間をそれまでよりやや短く取り、次のダウンシフトに際
した摩擦係合要素の起動時におけるストロークの減少を
図り、サーボ起動時の掛かりを防止すると共に、係合側
の係合開始を遅らせてタイアップの発生を防止する。
【0079】ステップS118で、時間tsp1までの
最大値SpMax1が所定の値Sp1よりも小さい場合
には、ステップS120に入り、ステップS120で、
最大値SpMaxが所定の値Sp3よりも大きいか否か
を判定し、最大値SpMaxが所定の値Sp3よりも大
きな場合には、かなりタイアップ気味で、解放側の摩擦
係合要素の油圧抜けにより回転変化が生じている可能性
があり、図17のルール(Rule)4.2を適用する
が、当該ルールでは係合側の油圧サーボに対する所定時
間tSA及び待機状態での所定低圧PS2に対する修正制御
は行なわない。また、ステップS120で、最大値Sp
Maxが所定の値Sp3よりも小さいか等しい場合に
は、ステップS121に入り、今度は、最大値SpMa
xまでの時間tspMaxが所定の時間tsp2_hy
sよりも大きいか否かを判定し、時間tspMaxが所
定の時間tsp2_hysに等しいか小さい場合には、
図15の許容領域に入ることから、なんらの処理も行な
わず、反対にステップS121で、時間tspMaxが
所定の時間tsp2_hysよりも大きな場合には、待
機圧PS2が低いために回転変化率の最大値SpMaxま
での時間tspMaxがやや長くなっているものと判定
し、ステップS122に入って図17のルール(Rul
e)4.1を適用し、待機状態での所定低圧PS2を第2
増分だけ増加させ、次回以降の制御に際して、油圧サー
ボの待機圧を増加させ、早期に回転変化率の最大値Sp
Maxが生じるようにする。
【0080】一方、図11のステップS117で、時間
tspmaxが時間tsp3よりも短いか否かを判定
し、時間tsp3よりも長い場合には、図14の学習ル
ール5のサブルーチンに入る。学習ルール5は、ステッ
プS123で、時間tsp1までの最大値SpMax1
が所定の値Sp1よりも小さいか否かを判定し、最大値
SpMax1が所定の値Sp1に等しいか、大きな場合
には、回転変化率SpMaxのピークがかなり遅くまた
時間tsp1までの最大値SpMax1が大きいことか
ら、油圧サーボの油圧室を満たすための所定時間tSA
長すぎてサーボ起動時に摩擦係合要素が掛かり気味で、
しかも変速終了間際で回転変化のピークが出ることか
ら、係合側の摩擦係合要素がストロークしていない可能
性があり、ステップS124に入る。ステップS124
では、図18のルール(Rule)5.4を適用して、
係合側のリニアソレノイドバルブSLS又はSLUによ
る、図6におけるステップS32の、油圧サーボの油圧
室を満たすための所定時間tSAの設定をそれまでの設定
時間に対して第2減少分だけ減少させて、油圧室への圧
油の供給時間をそれまでよりやや短く取ると共に、待機
状態での所定低圧PS2を第1増分だけ大きく増加させ、
次回以降の制御に際して、油圧室を満たす時間を短縮し
て摩擦係合要素の掛かりをなくす方向に制御するとも共
に、油圧サーボの待機圧を増加させ摩擦係合要素のスト
ロークを生じさせて早期に回転変化率の最大値SpMa
xが生じるようにする。
【0081】また、ステップS123で、時間tsp1
までの最大値SpMax1が所定の値Sp1よりも小さ
な場合には、ステップS125に入り、最大値SpMa
xが所定の値Sp4よりも大きいか否かを判定し、最大
値SpMaxが所定の値Sp4に等しいか小さな場合に
は、ステップS126に入る。ステップS126では、
サーボ起動時から時間tsp2までの最大値SpMax
2(図9参照)が所定の値Sp2_tieよりも大きい
か否かを判定し、最大値SpMax2が所定の値Sp2
_tieに等しいか小さな場合には、回転変化率SpM
axのピークがかなり遅くまた、変速終了間際で回転変
化のピークが出、しかも最大値SpMax2が小さいこ
とから、摩擦係合要素がストロークしていないものと判
断されるので、ステップS127に入り、図17のルー
ル5.1を適用する。ステップS127では、油圧サー
ボの油圧室を満たすための所定時間tSAの設定をそれま
での設定時間に対して第2増分だけ増加させて、油圧室
への圧油の供給時間をそれまでよりやや長く取ると共
に、待機状態での所定低圧PS2を第1増分だけ大きく増
加させ、次回以降の制御に際して、油圧室を満たす時間
を増大させて摩擦係合要素のガタ詰め十分に行なう方向
に制御するとも共に、油圧サーボの待機圧を増加させ摩
擦係合要素のストロークを生じさせて早期に回転変化率
の最大値SpMaxが生じるようにする。
【0082】ステップS126で、サーボ起動時から時
間tsp2までの最大値SpMax2が所定の値Sp2
_tieよりも大きい場合には、回転変化率SpMax
のピークがかなり遅くまた、変速終了間際で回転変化の
ピークが出て、しかも最大値SpMax2が大きいこと
から、油圧サーボの油圧室を満たす時間tSAは適切であ
るが、摩擦係合要素の係合圧が低いものと判断されるの
で、ステップS128に入り、図17のルール5.2を
適用する。ステップS128では、待機状態での所定低
圧PS2を第1増分だけ大きく増加させ、次回以降の制御
に際して、油圧サーボの待機圧PS2を増加させ摩擦係合
要素の係合圧が高くなるようにする。
【0083】ステップS125で、最大値SpMaxが
所定の値Sp4よりも大きい場合には、ステップS12
9に入り、サーボ起動時から時間tsp2までの最大値
SpMax2が所定の値Sp2_tie(<Sp2(図
9参照))よりも大きいか否かを判定し、最大値SpM
ax2が所定の値Sp2_tieよりも小さな場合(3
−2変速のみ)には、回転変化率SpMaxのピークは
大きいがかなり遅くまた、変速終了間際で回転変化のピ
ークが大きく出ていることから、タイアップ気味で、解
放側の油圧サーボの油圧抜けで回転変化が生じている可
能性が高いものと判定し、図18のルール5.5を適用
し、係合側ではなんらの対応も行なわない。
【0084】ステップS129で、サーボ起動時から時
間tsp2までの最大値SpMax2が所定の値Sp2
_tieよりも大きい場合には、回転変化率SpMax
のピークは大きいがかなり遅くまた、変速終了間際で回
転変化のピークが出、また、最大値SpMax2も小さ
な値でないことから、係合側の摩擦係合要素のストロー
クが行われいないものと判断し、ステップS130に入
り、図17のルール5.3を適用する。ステップS13
0では、油圧サーボの油圧室を満たすための所定時間t
SAの設定をそれまでの設定時間に対して第1増分だけ増
加させて、油圧室への圧油の供給時間をそれまでより大
幅に長く取ると共に、待機状態での所定低圧PS2を第1
増分だけ大きく増加させ、次回以降の制御に際して、油
圧室を満たす時間を増大させて摩擦係合要素のガタ詰め
十分に行なう方向に制御するとも共に、油圧サーボの待
機圧を大きく増加させ摩擦係合要素のストロークを十分
に生じさせて早期に回転変化率の最大値SpMaxが生
じるようにする。
【0085】こうして、学習制御手段21eは、前述し
た図10から14に示した学習ルール(制御プログラム
として適宜なメモリに格納されている)に従って係合側
摩擦係合要素の係合態様を分析して、係合側の油圧サー
ボの油圧室を満たすための時間tSA及びその後の待機状
態での待機圧PS2を修正するので、その後のダウンシフ
トの制御に際して当該修正された制御状態で係合側摩擦
係合要素を制御し、ダウンシフトに際した係合動作を適
切な状態で学習制御することができる。
【0086】なお、上記実施の形態は、図2及び図3に
よる変速機において3→2変速について説明したが、係
合側の摩擦係合要素を、変速中における入力軸による回
転変化率を検出して制御する限り、4→2変速にも同様
に適用できる。更に、他の形式の変速機による他の変速
段のダウンシフトにも同様に適用し得る。また、つかみ
換えによる変速に先立ち、該変速に係る摩擦係合要素の
伝動上流側の摩擦係合要素(具体的には第1のブレーキ
Bl)を解放し、ワンウェイクラッチの係合後に該摩擦
係合要素を係合しているが、該摩擦係合要素を解放状態
にしたままで、それと並設されたワンウェイクラッチの
みで自由回転状態にしてもよく、具体的には、3→1変
速、4→1変速のように、第3のブレーキB3を解放し
たままで、第2のワンウェイクラッチF2を介在するダ
ウンシフトにも同様に適用できる。更に、該ワンウェイ
クラッチを介在せず、つかみ換えに係るギヤが自由回転
状態とならない通常のダウンシフト変速にも適用するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる自動変速機の電子制御部を示す
ブロック図。
【図2】本発明を適用しうる自動変速機の機構部分を示
すスケルトン図。
【図3】その摩擦係合要素の作動を示す図。
【図4】摩擦係合要素のつかみ換え(クラッチ−クラッ
チ)に基づく変速に係る油圧回路の概略を示す図。
【図5】クラッチ−クラッチ変速におけるダウンシフト
の解放側油圧の制御を示すフローチャート。
【図6】クラッチ−クラッチ変速におけるダウンシフト
の係合側油圧の制御を示すフローチャート。
【図7】解放側油圧のフィードバック制御を有さない場
合のクラッチ−クラッチ変速におけるダウンシフトを示
すタイムチャート。
【図8】解放側油圧のフィードバック制御を有する場合
のクラッチ−クラッチ変速におけるダウンシフトを示す
タイムチャート。
【図9】本発明によるクラッチ−クラッチ変速における
ダウンシフトにおける、入力軸回転数の回転変化率によ
る係合側の油圧サーボ制御モデルの一例を示すタイムチ
ャート。
【図10】学習ルール1を示すフローチャート。
【図11】学習ルール2のサブルーチンを示すフローチ
ャート。
【図12】学習ルール3のサブルーチンを示すフローチ
ャート。
【図13】学習ルール4のサブルーチンを示すフローチ
ャート。
【図14】学習ルール5のサブルーチンを示すフローチ
ャート。
【図15】学習ルールの適用範囲の一例を示すマップ。
【図16】各学習ルールの内容の一例を示す図。
【図17】各学習ルールの内容の一例を示す図。
【図18】各学習ルールの内容の一例を示す図。
【符号の説明】
3 入力軸 6 出力軸 13 エンジン出力軸 21 制御部 21a 解放側制御手段 21b 係合側制御手段 21e 学習制御手段 B1〜B5 摩擦係合要素(ブレーキ) C1〜C3 摩擦係合要素(クラッチ) PS2 待機圧 Rule1.1〜Rule5.6 修正ルール(ル
ール) SLS、SLU 油圧制御手段(リニアソレノイドバ
ルブ) Sp1 第1の閾値(閾値) SpL 回転変化率の許容最小値、所定の値 Sp2、Sp3 回転変化率の許容最大値 SpMax 最大値 SpMax1 第2最大値 SpMax2 第3最大値 tSA 油圧室を満たすための時間 tspMax 最大値までの時間 tsp1 最大値までの許容最短時間、所定時
間 tsp2 係合側油圧サーボのサーボ起動時間
SEを基に決定される時間、所定時間 tsp_2hys 最大値までの許容最長時間 tsp3 所定時間(時間)
フロントページの続き (72)発明者 小島 幸一 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 野村 誠和 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 西田 正明 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 山本 義久 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン出力軸からの動力が入力される
    入力軸と、車輪に連結される出力軸と、これら入力軸と
    出力軸との間で動力伝達経路を変更する複数の摩擦係合
    要素を有する変速機構と、前記摩擦係合要素を断・接作
    動する油圧サーボと、これら油圧サーボの油圧を制御す
    る油圧制御手段と、前記油圧制御手段へ油圧制御信号を
    出力する制御部とを備えてなる自動変速機の油圧制御装
    置において、 前記制御部は、所定変速段へのダウンシフトに際して解
    放側となる摩擦係合要素用油圧を制御する解放側制御手
    段と、 所定変速段へのダウンシフトに際して係合側となる摩擦
    係合要素用油圧を制御する係合側制御手段と、 前記所定変速段へのダウンシフトに際して前記入力軸の
    回転数の変化率を演算し、その最大値及び該最大値まで
    の時間を求め、該求められた最大値及び該最大値までの
    時間に基づいて、前記係合側制御手段による前記油圧制
    御手段を介した係合側の油圧サーボの、油圧室を満たす
    ための時間及び/又はその後の待機状態での待機圧を修
    正し、当該修正された値を後のダウンシフトに際した制
    御のために保持する学習制御手段と、 を備えたことを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の自動変速機の油圧制御装
    置において、 前記学習制御手段は、前記入力軸の回転数の変化率の最
    大値及び該最大値までの時間に応じた複数の修正ルール
    を有しており、 それら複数の修正ルールに基づいて前記油圧室を満たす
    ための時間及び/又はその後の待機状態での待機圧を修
    正することを特徴とする。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の自動変速機の油圧
    制御装置において、 前記学習制御手段は、前記入力軸の回転数の変化率の最
    大値までの許容最短時間と許容最長時間及び該回転数の
    変化率の許容最小値及び許容最大値との間で定義される
    許容領域を有しており、 前記許容最短時間以内の領域に、前記許容領域の回転数
    の変化率の許容最大値よりも小さな、前記回転数の変化
    率における第1の閾値を設け、該第1の閾値に対する前
    記入力軸の回転数の変化率に応じて、前記油圧室を満た
    すための時間及び/又はその後の待機状態での待機圧を
    修正することを特徴とする。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載の自動変速機の油圧
    制御装置において、 前記学習制御手段は、前記入力軸の回転数の変化率の最
    大値までの許容最短時間と許容最長時間及び該回転数の
    変化率の許容最小値及び許容最大値との間で定義される
    許容領域を有しており、 前記許容最短時間以内の領域に生じる前記入力軸の回転
    数の変化率の最大値を第2最大値として、更に求めるこ
    とを特徴とする。
  5. 【請求項5】 請求項1から4の内、いずれか1項記載
    の自動変速機の油圧制御装置において、 前記学習制御手段は、前記係合側摩擦係合要素の油圧サ
    ーボの完了制御が開始される時間に基づいて設定された
    時間以内に生じる前記入力軸の回転数の変化率の最大値
    を第3最大値として、更に求めることを特徴とする。
  6. 【請求項6】 請求項5項記載の自動変速機の油圧制御
    装置において、 前記学習制御手段は、前記入力軸の回転数の変化率の最
    大値までの時間が、所定時間よりも長い場合に前記第3
    最大値の大きさに応じて前記油圧室を満たすための時間
    及び/又はその後の待機状態での待機圧を修正すること
    を特徴とする。
  7. 【請求項7】 請求項4項記載の自動変速機の油圧制御
    装置において、 前記学習制御手段は、前記入力軸の回転数の変化率の最
    大値までの時間が、所定時間よりも長い場合に前記第2
    最大値の大きさに応じて前記油圧室を満たすための時間
    及び/又はその後の待機状態での待機圧を修正すること
    を特徴とする。
  8. 【請求項8】 請求項1項記載の自動変速機の油圧制御
    装置において、 前記学習制御手段は、前記入力軸の回転数の変化率の最
    大値が所定の値よりも小さい場合に、前記油圧室を満た
    すための時間及び/又はその後の待機状態での待機圧を
    修正することを特徴とする。
JP31661998A 1998-11-06 1998-11-06 自動変速機の油圧制御装置 Expired - Fee Related JP3368848B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31661998A JP3368848B2 (ja) 1998-11-06 1998-11-06 自動変速機の油圧制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31661998A JP3368848B2 (ja) 1998-11-06 1998-11-06 自動変速機の油圧制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000145939A true JP2000145939A (ja) 2000-05-26
JP3368848B2 JP3368848B2 (ja) 2003-01-20

Family

ID=18079082

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31661998A Expired - Fee Related JP3368848B2 (ja) 1998-11-06 1998-11-06 自動変速機の油圧制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3368848B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007177963A (ja) * 2005-12-28 2007-07-12 Toyota Motor Corp 車両用自動変速機の油圧制御装置
US7487027B2 (en) 2003-09-26 2009-02-03 Aisin Seiki Kabushiki Kaisha Automatic transmission and a hydraulic pressure controlling device for an automatic transmission
JP2009243492A (ja) * 2008-03-28 2009-10-22 Toyota Motor Corp 自動変速機の制御装置
KR20110007974A (ko) * 2009-07-17 2011-01-25 쟈트코 가부시키가이샤 자동 변속기
US8353799B2 (en) 2009-07-17 2013-01-15 Nissan Motor Co., Ltd. Control of and control method for vehicle continuously variable transmission
US8360920B2 (en) 2009-07-17 2013-01-29 Nissan Motor Co., Ltd. Continuously variable transmission and control method thereof
US8371985B2 (en) 2009-07-17 2013-02-12 Nissan Motor Co., Ltd. Shift control of continuously variable transmission
US8467946B2 (en) 2009-07-17 2013-06-18 Nissan Motor Co., Ltd. Shift control of continuously variable transmission
US8571768B2 (en) 2009-07-17 2013-10-29 Nissan Motor Co., Ltd. Control of and control method for vehicle continuously variable transmission
US8585542B2 (en) 2009-07-17 2013-11-19 Nissan Motor Co., Ltd. Control of and control method for vehicle continuously variable transmission

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7487027B2 (en) 2003-09-26 2009-02-03 Aisin Seiki Kabushiki Kaisha Automatic transmission and a hydraulic pressure controlling device for an automatic transmission
JP2007177963A (ja) * 2005-12-28 2007-07-12 Toyota Motor Corp 車両用自動変速機の油圧制御装置
JP2009243492A (ja) * 2008-03-28 2009-10-22 Toyota Motor Corp 自動変速機の制御装置
US8353799B2 (en) 2009-07-17 2013-01-15 Nissan Motor Co., Ltd. Control of and control method for vehicle continuously variable transmission
CN101956819A (zh) * 2009-07-17 2011-01-26 日产自动车株式会社 用于车辆的自动变速器的控制装置和控制方法
JP2011038634A (ja) * 2009-07-17 2011-02-24 Nissan Motor Co Ltd 自動変速機
KR20110007974A (ko) * 2009-07-17 2011-01-25 쟈트코 가부시키가이샤 자동 변속기
US8360920B2 (en) 2009-07-17 2013-01-29 Nissan Motor Co., Ltd. Continuously variable transmission and control method thereof
US8371985B2 (en) 2009-07-17 2013-02-12 Nissan Motor Co., Ltd. Shift control of continuously variable transmission
US8386139B2 (en) 2009-07-17 2013-02-26 Nissan Motor Co., Ltd. Shift control of automatic transmission
US8467946B2 (en) 2009-07-17 2013-06-18 Nissan Motor Co., Ltd. Shift control of continuously variable transmission
US8571768B2 (en) 2009-07-17 2013-10-29 Nissan Motor Co., Ltd. Control of and control method for vehicle continuously variable transmission
US8585542B2 (en) 2009-07-17 2013-11-19 Nissan Motor Co., Ltd. Control of and control method for vehicle continuously variable transmission
KR101682719B1 (ko) * 2009-07-17 2016-12-05 쟈트코 가부시키가이샤 자동 변속기

Also Published As

Publication number Publication date
JP3368848B2 (ja) 2003-01-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3301344B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP3269333B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP2009299703A (ja) 有段自動変速機
JP3368848B2 (ja) 自動変速機の油圧制御装置
JP2000135938A (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP3472439B2 (ja) 車両用自動変速機の変速制御装置
JP5949938B2 (ja) 車両の変速制御装置
EP3276226B1 (en) Control device of vehicle
JP2008208960A (ja) 自動変速機の制御装置
JPH08291858A (ja) 自動変速機の制御装置
JP4967722B2 (ja) 車両の制御装置および制御方法
JP3395561B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP2014137103A (ja) 車両の変速制御装置
JP2018017321A (ja) 車両の制御装置
JP2001124193A (ja) 自動変速機の油圧制御装置
JP4461479B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP6845043B2 (ja) 車両の変速制御装置
JP2002130453A (ja) 自動変速機の制御装置
JP2002310277A (ja) 自動変速機の制御装置
JP4400077B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP4066598B2 (ja) 自動変速機の油圧制御装置
JP3596308B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP4337440B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP6595411B2 (ja) 車両の制御装置
JP2000145940A (ja) 自動変速機の油圧制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081115

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081115

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091115

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091115

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101115

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111115

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121115

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131115

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees