JP3596308B2 - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車に用いて好適の自動変速機の変速制御装置に関し、特に、学習補正機能をそなえた、自動変速機の変速制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車等にそなえられる自動変速機は、内部にそなえられる複数の油圧クラッチ,油圧ブレーキ等の摩擦要素を適宜解放,結合することにより、所定の変速段を達成するようになっている。例えば、図4に表すような自動変速機において、アクセルを踏み込んだいわゆるパワーオン状態で2速段から3速段へ変速する場合には、UD(アンダードライブ)クラッチ24の結合はそのままに、結合していた2nd(セカンド)ブレーキ22の結合を解放して、代わりに解放されていたOD(オーバードライブ)クラッチ20を結合するようになっている。
【0003】
このとき、2ndブレーキ22の解放が早すぎると、エンジンは負荷を失い急激に吹き上がってしまい、逆に、ODクラッチ20の結合が早すぎると、自動変速機はインターロック状態となり車体にショックが発生することになる。したがって、滑らかな変速を行なうには、常に適正なタイミングで各摩擦要素の結合,解放を制御する必要がある。
【0004】
ところが、油圧クラッチ,油圧ブレーキ等の各摩擦要素は、所定の精度で製作されてはいるものの、その精度内で微小ではあるがバラツキが存在している。この精度のバラツキは僅かなものであるが、変速時の結合,解放のタイミングは非常に微妙であるため、同じようなタイミングで変速制御を行なったとしても、こうした微小な精度のバラツキによっては、上述のエンジンの吹き上がりやショックが発生してしまうこともある。また、当初バラツキがなかったとしても、使用年数に応じた経年変化により精度にバラツキが発生してしまう場合もある。
【0005】
そこで、従来より、これら自動変速機個々の特性のバラツキによる変速フィーリングの悪化を防止するため、変速制御時に変速に関するパラメータ値を学習補正していく機能をそなえた自動変速機の変速制御装置が開発されている。例えば、特開平7−239020号公報には、摩擦要素が持つプレート間のガタやピストンの無効ストロークを解消するための時間、いわゆるガタ詰め時間、及び係合していた摩擦要素から油圧を抜く油圧解放時間の学習補正に関する技術が開示されており、特開平5−263912号公報には解放状態にあった摩擦要素を係合させるときにソレノイドへ出力する初期デューティ率の学習補正に関する技術が開示されている。また、特開平8−254262号公報には、変速に関する各パラメータ値をエンジン回転数や油温に応じて分割して設定する技術が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の自動変速機の変速制御装置では、このようなパラメータ値の学習補正を行なう条件の一つとして、ATF(自動変速機用オイル)の油温が所定温度(例えば、50℃)以上であることを条件としている。これは、油温が所定温度よりも低いときには、自動変速機の特性は安定しておらず、このような低温領域で学習補正した場合、補正にバラツキが大きく生じ易く、高温の安定した状態での学習補正値との差が大きく、収束値にバラツキが生じてしまう。そこで、油温が所定温度未満での学習補正を禁止して、常に高温の安定状態で学習補正されたパラメータ値によって変速制御を行なうようにしているためである。
【0007】
ところが、学習補正されたパラメータ値は、RAM等の記憶手段に記憶されているが、車両からバッテリの接続が外された場合には記憶内容は消えてしまう。このため、バッテリを接続した直後には、パラメータ値は未学習の状態となる。また、工場からラインオフされた直後も当然パラメータ値の学習補正は行なわれていない。
【0008】
このような未学習の状態でも、ATFの油温が十分に上昇して所定温度以上となったところで運転を開始したときには、変速制御装置は直ぐにパラメータ値の学習補正を開始するため、自動変速機個々の特性のバラツキにともなう変速フィーリングの悪化を抑えることができる。ところが、油温が十分に上昇していない状態で運転を開始したときには、所定温度以上になるまでパラメータ値の学習補正は行なわれないため、自動変速機個々の特性のバラツキが影響して、変速時にエンジンが吹き上がったりショックが発生したりする虞がある。
【0009】
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、バッテリ接続直後のATFの油温が十分に上昇していない場合でも、自動変速機の特性のバラツキに影響されず滑らかな変速制御を行なえるようにした、自動変速機の変速制御装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1記載の本発明の自動変速機の変速制御装置では、学習補正手段は、原則として、自動変速機の油温が所定値以上のときに変速に関するパラメータ値を学習補正するが、バッテリ接続判定手段がバッテリが接続されたことを判定した直後は、油温が所定値未満の場合でもパラメータ値を学習補正する。
【0011】
さらに、請求項2記載の本発明の自動変速機の変速制御装置では、学習補正手段は、油温が一旦所定値以上になった以後は、原則通り油温が所定値未満の温度領域ではパラメータ値を学習補正しない。
また、請求項3記載の本発明の自動変速機の変速制御装置では、学習補正手段は、原則として、自動変速機の油温が第1所定値以上のときに変速に関するパラメータ値を学習補正するが、バッテリ接続判定手段がバッテリが接続されたことを判定した直後は、油温が第1所定値未満の場合でもこの第1所定値よりも低い第2所定値以上のときはパラメータ値を学習補正する。また、油温が一旦上記第1所定値以上になった以後は、油温が上記第1所定値未満の温度領域ではパラメータ値を学習補正しない。
なお、該学習補正の対象となる該パラメータ値は、該自動変速機の変速段切り替え用のクラッチを結合する際に、該クラッチのソレノイドを該自動変速機への入力回転速度に基づいてフィードバック制御する時の初期デューティ率であることが好ましい(請求項4)。
【0012】
【発明の実施形態】
以下、図面により、本発明の実施の形態について説明する。
図1〜図3は、本発明の一実施形態としての自動車用の自動変速機の変速制御装置について示しており、図1はその構成を示す機能ブロック図である。
図1に示すように、本変速制御装置は、制御手段1と、タービンシャフト25の回転速度Nを検出する入力回転速度センサ12,出力軸26の回転速度Nを検出する出力回転速度センサ13,ATF(自動変速機用オイル)の温度を検出する油温センサ14,図示しないエンジンのスロットル開度を検出するスロットルポジションセンサ30,エンジンの吸気量を検出するエアフローセンサ31等の各種センサと、バッテリ32と、自動変速機10の油圧回路11とをそなえて構成され、制御手段1により、上記各センサ12,13,14,30,31等からの検出信号に基づいて所望の変速段を決定するとともに、油圧回路11を介して決定した変速段を達成するための変速制御を行なうようになっている。
【0013】
自動変速機10の変速段は、自動変速機10内に設けられたプラネタリギヤユニット,複数の油圧クラッチ,油圧ブレーキ等の摩擦要素の係合関係により決まるが、図1においては、自動変速機10は4段変速の場合について示しており、摩擦要素としてOD(オーバードライブ)クラッチ20,Rev(リバース)クラッチ21,2nd(セカンド)ブレーキ22,LR(ロー・リバース)ブレーキ23,UD(アンダードライブ)クラッチ24をそなえている。なお、この自動変速機10については従来のもの(図4参照)と同構成であり、各摩擦要素20〜24を示す符号は図4に対応させている。また、タービンシャフト25,出力軸26,オイルポンプ27も図4に対応させている。
【0014】
そして、例えば、UDクラッチ24,2ndブレーキ22が結合され、ODクラッチ20,Revクラッチ21,LRブレーキ23が解放されていると2速段が達成されるようになっている。また、2速段から3速段への変速は、結合していた2ndブレーキ22を解放するとともに、ODクラッチ20を結合することにより達成されるようになっている。これらの摩擦要素20〜24の係合状態は、制御手段1によって制御されるようになっており、これらの摩擦要素20〜24の係合関係によって変速段が決まり、また、結合,解放のタイミングを適宜はかりながら変速制御を行なうようになっている。
【0015】
この制御手段1による摩擦要素20〜24の制御は、油圧回路11を介して行なわれるようになっている。つまり、油圧回路11には、図示しない複数のソレノイドバルブがそなえられ、これらのソレノイドバルブを適宜駆動することによって、オイルポンプ27から送り出されるATFが摩擦要素20〜24へ供給されるようになっている。制御手段1では、スロットルポジションセンサ30により検出されるスロットル開度と、出力回転速度センサ13により検出される出力軸26の回転速度Nに基づいて演算される車速とに基づき変速段を決定し、決定した変速段への変速に該当する摩擦要素20〜24のソレノイドバルブに対して駆動信号(デューティ率信号)を出力するようになっているのである。なお、ATFは、図示しないレギュレータ弁により所定の油圧(ライン圧)に調圧されており、このライン圧に調圧されたATFが各摩擦要素20〜24を作動させる油圧回路11へ供給されるようになっている。
【0016】
ここで、本変速制御装置による自動変速機1の変速制御の制御内容について、2速段から3速段へのアップシフトを例にとって詳述する。図2は、制御タイミングを示す図であり、(a)はタービンシャフト25の回転速度Nを、(b)は解放側のソレノイド(2ndブレーキ22を駆動するソレノイド)のデューティ率を、(c)は結合側のソレノイド(ODクラッチ20を駆動するソレノイド)のデューティ率を、(d)は2ndブレーキ22(解放側エレメント),ODクラッチ20(結合側エレメント)の油圧を、それぞれ示している。
【0017】
制御手段1は、スロットル開度と車速とに基づき2速段から3速段への変速を決定すると、まず、ODクラッチ20のソレノイドのデューティ率を0%から100%まで上昇させるようになっている(時点SS)。各摩擦要素20〜24には、それぞれ図示しないクラッチプレート(又はブレーキプレート)とクラッチディスク(又はブレーキディスク)との間にクリアランス(ガタ)があるため、結合を行なうには、まず、このガタを詰める必要があり、また、短時間で変速を達成するにはこのガタ詰めの動作を速く行なう必要がある。そこで、制御開始(時点SS)とともにデューティ率を100%に設定して、ODクラッチ20にライン圧のATFを供給するようになっているのである。
【0018】
このデューティ率を100%に設定することによるODクラッチ20のガタ詰めは、所定のガタ詰め時間tだけ行なわれ、ガタ詰め時間t経過後(時点IF)は、所定のデューティ率DA1まで低下させるようになっている。ただし、この時点IFでは、実際にはガタ詰めは完了しておらず、実際にガタ詰めが完了するのは、さらに時間t経過後である。このようにガタ詰め完了前にデューティ率を所定のデューティ率DA1まで低下させるのは、2ndブレーキ22の解放が完了する前にODクラッチ20が結合するとインターロック状態になってしまい、ハンチングやショックの原因となるため、ある程度ガタが詰められた後は付与する油圧を落として急激な結合を防止するようにしているのである。
【0019】
一方、2ndブレーキ22側では、所定の時点RBからソレノイドのデューティ率を100%から0%まで低下させるようになっている。デューティ率が0%に設定されることにより、2ndブレーキ22に付与されていた油圧はライン圧から徐々に低下していき、やがて所定の油圧まで低下したところで2ndブレーキ22の結合は解除されて滑り始めることになる。
【0020】
このとき、ODクラッチ20のガタ詰めが完了し、ODクラッチ20が結合を開始していれば、ODクラッチ20の摩擦抵抗によりタービン回転速度Nの急激な変化を抑えることができる。ところが、2ndブレーキ22の油圧を解放する時点RBが、ODクラッチ20のガタ詰め完了よりも早すぎたとき、即ち、2ndブレーキ22のソレノイドのデューティ率を0%に設定してからODクラッチ20のガタ詰めが完了するまでの時間tが長すぎた場合には、タービンシャフト25は2ndブレーキ22ODクラッチ20のどちらにも拘束されないことになり、回転速度Nが急上昇してしまうことになる。なお、図2(a)中、NTI,NTJはそれぞれ2速段時,3速段時のタービンシャフト25の同期回転速度である。
【0021】
このようなタービン回転速度Nの急上昇、即ち、エンジンの吹け上がりを抑制するため、制御手段1は、タービン回転速度Nと2速段時の同期回転速度NTIとの速度差(N−NTI)を演算し、この速度差(N−NTI)が所定値ΔN(ΔN>0)を越えた場合には、再度、2ndブレーキ22のソレノイドのデューティ率を100%に設定して2ndブレーキ22にライン圧のATFを供給するようになっている(時点BS)。このライン圧のATFの再供給によって、2ndブレーキ22は再結合を開始し、2ndブレーキ22の再結合に伴う摩擦抵抗によって、タービンシャフト25はその回転速度Nを低下させていくのである。
【0022】
そして、速度差(N−NTI)が所定値ΔN(0<ΔN<ΔN)よりも小さくなったとき、再び、2ndブレーキ22のソレノイドのデューティ率を0%に設定して、2ndブレーキ22に作用していた油圧を抜くようになっている(時点BF)。この段階で、ODクラッチ20のガタ詰めが完了しており、結合が開始していれば、再びエンジンが吹き上がってタービン回転速度Nが急上昇することはない(図2(a)に示す状態)。
【0023】
しかし、未だODクラッチ20のガタ詰めが完了しておらず結合が開始していなければ、2ndブレーキ22の解放に伴いタービン回転速度Nは再び急上昇することになる。そこで、制御手段1では、速度差(N−NTI)が所定値ΔNを越えないようになるまで、即ち、ODクラッチ20が結合を開始するまで、上記の2ndブレーキ22の再結合制御を繰り返し行なうようになっている。
【0024】
そして、2ndブレーキ22を解放しても速度差(N−NTI)が所定値ΔN内に収まると、ODクラッチ20の結合が開始されたことになり、タービン回転速度Nは次第に低下していくことになる。なお、ここでは、ODクラッチ20のソレノイドのデューティ率を所定デューティ率DA1から所定の勾配で増加させていくようになっているが、これは、何らかの原因で油圧が不足し、変速が進まなくなることを防止するバックアップ制御として設定している。
【0025】
そして、タービン回転速度Nの2速段時の同期回転速度NTIからの低下幅がΔNを越えたとき(時点SB)、制御手段1は、ODクラッチ20のソレノイドのデューティ率を第2の所定デューティ率(初期デューティ率)DA2に設定するようになっている。この初期デューティ率DA2は、第1の所定デューティ率DA1に所定の勾配の増加分を加えたものよりも所定値ΔDだけ小さい値になっており、初期デューティ率DA2が決まれば、第1の所定デューティ率DA1も必然的に決定されるようになっている。
【0026】
ところで、ODクラッチ20の結合が進むにつれタービン回転速度Nは次第に低下していき、やがて結合が完了したときには3速段時の同期回転速度NTJに等しくなるが、この間のタービン回転速度Nの変化率(低下率)dNが大きすぎると変速ショックが大きく、逆に、小さすぎると速やかなシフトアップを行なうことができない。そこで、制御手段1は、回転速度変化率dNと最適値である目標変化率dNとの差分に基づきデューティ周期毎にデューティ率を補正することにより、タービン回転速度Nが目標変化率dNで変化するようにフィードバック制御を行なっている。
【0027】
このフィードバック制御開始時の回転速度変化率dNは、フィードバック制御開始時のODクラッチ20のソレノイドのデューティ率の大きさ、即ち、初期デューティ率DA2の大きさにより決まる。したがって、この初期デューティ率DA2が最適値に対して大きいと、フィードバック制御開始時の回転速度変化率dNが目標変化率dNよりも大きくなり、ハンチングや変速ショック等を増大させ、逆に、小さい場合には、回転速度変化率dNが目標変化率dNよりも小さくなって、シフトアップ完了を遅らせてしまうことになる。
【0028】
したがって、フィードバック制御開始時の回転速度変化率dNが目標変化率dNに等しくなるように、初期デューティ率DA2を設定する必要がある。この初期デューティ率DA2の最適化、即ち、学習補正については後述する。
フィードバック制御は、初期デューティ率DA2の最適化のために設定された所定時間経過後(時点FB)から、タービン回転速度Nの3速段時の同期回転速度NTJに対する速度差がΔNになるまで繰り返し行なうようになっている(時点FF)。そして、フィードバック制御終了後、ODクラッチ20のソレノイドのデューティ率を所定値ΔDだけ増加させ、さらに、所定時間t経過後、100%までデューティ率を増加させるようになっている。これにより、タービン回転速度Nは完全に3速段時の同期回転速度NTJに等しくなり、やがて、ODクラッチ20に作用する油圧もライン圧に等しくなって完全に結合が完了し、2速段から3速段へのシフトアップが達成されるようになっている。
【0029】
本変速制御装置では、以上のようにして2速段から3速段へのシフトアップが達成されるようになっているが、これは、1速段から2速段へ、また、3速段から4速段へのシフトアップについても同様であり、1速段から2速段へのシフトアップの場合は、LRブレーキ23が解放側,2ndブレーキ22が結合側となり、3速段から4速段へのシフトアップの場合は、UDクラッチ24が解放側,,2ndブレーキ22が結合側となる。
【0030】
ところで、上述のように、自動変速機10の変速制御においては、ガタ詰め時間tF , 油圧解放時間t,初期デューティ率DA2は、それぞれ重要なパラメータであり、これらの設定値如何によって制御特性が大きく左右される。つまり、2速段から3速段へのシフトアップを例にとると、ガタ詰め時間tの設定が短いと、即ち、結合側のODクラッチ20にライン圧のATFを供給する時間が短いと、2ndブレーキ22の解放に対してODクラッチ20の結合が遅れることになってエンジンが吹き上がり、解放側の2ndブレーキ22の再結合制御を行なう必要が生じる。逆に、ガタ詰め時間tの設定が長いと、2ndブレーキ22の解放に対してODクラッチ20の結合が先行し、インターロック状態となってしまう虞がある。
【0031】
また、油圧解放時間tの設定が短いと、即ち、2ndブレーキ22の解放がODクラッチ20の結合に対して遅れることになってインターロック状態となってしまう虞があり、逆に、油圧解放時間tの設定が長いと、2ndブレーキ22の解放がODクラッチ20の結合に対して早すぎることになり、エンジンが吹き上がってしまうことになる。つまり、油圧解放時間tはガタ詰め時間tに対して相対的な関係にあり、双方の関係により最適な値が決まるようになっている。
【0032】
初期デューティ率DA2は、前述のように、フィードバック制御開始時の回転速度変化率dNに影響し、このフィードバック制御開始時の回転速度変化率dNと目標変化率dNとの大小関係により、ハンチングや変速ショック等の増大の原因や、シフトアップ完了の遅延の原因となる。また、第1の所定デューティ率DA1は、初期デューティ率DA2に対する従属的な値であるが、この所定デューティ率DA1は、ガタ詰め時間tとともにODクラッチ20のガタ詰め完了時間に対するパラメータの一つである。即ち、ガタ詰め開始(時点SS)から、再結合制御終了(時点BF)までのデューティの総和が、ODクラッチ20のピストンのストローク量に対応しており、この所定デューティ率DA1の大小によりガタ詰めが完了するまでの時間が短くなったり長くなったりするのである。
【0033】
つまり、これらのガタ詰め時間tF , 油圧解放時間t,初期デューティ率DA2は、互いに独立したパラメータではなく、相互の相関関係より最適な値が決まるようになっているのである。
しかしながら、これらの値t,t,DA2には、製作時の許容範囲内での寸法誤差や経年変化等により、自動変速機10の各個体間において最適値にバラツキがあり、全ての自動変速機10に共通する最適値を定めることは困難である。そこで、本変速制御装置では、これらの値t,t,DA2の最適値を実際の制御を通じて学習補正し、常に最適な変速制御が行なえるようにされている。
【0034】
これらの値t,t,DA2の学習補正は、制御手段1の機能要素である学習補正手段2(図1参照)により行なわれるようになっている。学習補正手段2は、実際の運転を通じてt,t,DA2についての最適値を学習補正し、記憶手段3へ記憶していくようになっている。記憶手段3には、シフトモード毎に、また、A/N(吸入空気量/エンジン回転数)のゾーン毎にRAMが設定されている。例えば、A/Nのゾーン分けが4つである場合には、シフトモードは1→2,2→3,3→4の3つであり、t,t,DA2毎に4×3の12個、合計で12×3の36個のRAMが設定されている。そして、各状況に応じて所定のRAMにt,t,DA2が記憶更新されていくようになっている。
【0035】
これらの値t,t,DA2の学習補正方法としては、種々の公知方法を使用することが可能であり、ガタ詰め時間t及び油圧解放時間tの学習補正については、特開平7−239020号公報に開示されたような方法を使用することができ、初期デューティ率DA2の学習補正としては、特開平5−263912号公報に開示されたような方法を使用することができる。
【0036】
例えば、2速段から3速段へのシフトアップを例にとって簡単に説明すると、まず、初期デューティ率DA2の学習補正においては、学習補正手段2は、タービン回転速度Nの2速段における同期回転速度NTIに対する速度差(NTI−N)が所定値ΔNよりも大きくなった時点(時点SB)から所定時間経過した時点における平均回転速度変化率〔具体的には、時点SBから時点FFまでのデューティ制御周期(ここでは、9周期)における最後の5周期の平均回転速度変化率〕dNTAVEと最適値である目標変化率dNとを比較し、その差ΔN(ΔN=dN−dNTAVE)を算出するようになっている。
【0037】
学習補正手段2には、変化率差ΔNと補正量ΔDとの関係を示すマップが予め記憶されており、このマップを参照することによって今回の初期デューティ率DA2(n) の補正量ΔD(n) を決定するようになっている。そして、次回の速段から3速段へのシフトアップにおいて用いる初期デューティ率DA2(n+1) 〔DA2(n+1) =DA2(n) +ΔDA2(n) 〕を算出するようになっている。算出した初期デューティ率DA2(n+1) は、記憶手段3の所定のRAMに記憶更新され、次回の2速段から3速段へのシフトアップ時に用いられるようになっている。
【0038】
次に、ガタ詰め時間tの学習補正について説明すると、学習補正手段2は、まず、ODクラッチ20のソレノイドのデューティ率を100%に設定した時点(時点SS)から、2ndブレーキ22の再結合制御が終了した時点(時点BF)までのデューティの総和を算出し、算出したデューティの総和からODクラッチ20のピストンのストローク量SCT(n) を換算するようになっている。
【0039】
このストローク量SCT(n) は、前回の2速段から3速段へのシフトアップ時において学習補正されたガタ詰め時間t(n) に基づき今回のシフトアップを行なった結果であり、ガタ詰め時間tが自動変速機10の特性に応じた適正な値であれば、このストローク量SCT(n) も一定の適正値に収束する。そこで、学習補正手段2は、今回のストローク量SCT(n) と前回の2速段から3速段へのシフトアップにおけるストローク量SCT(n−1) とを比較して、その差ΔSCT(n) 〔ΔSCT(n) =SCT(n−1) −SCT(n) 〕を算出するようになっている。
【0040】
そして、予め記憶されたマップを参照し、算出したストローク差ΔSCT(n) に基づきガタ詰め時間t(n) の補正量Δt(n) を決定して、次回の2速段から3速段へのシフトアップにおいて用いるガタ詰め時間t(n+1) 〔t(n+1) =t(n) +Δt(n) 〕を算出するようになっている。算出したガタ詰め時間t(n+1) は、記憶手段3の所定のRAMに記憶更新され、次回の2速段から3速段へのシフトアップ時に用いられるようになっている。
【0041】
油圧解放時間tの学習補正においては、学習補正手段2は、2ndブレーキ22の油圧を解放した時点RBから、最初の2ndブレーキ22の再結合制御の開始時点BSまでの時間(実解放時間)tRC(n) を計測し、前回の実解放時間tRC(n−1) と比較してその差ΔtRC(n) 〔ΔtRC(n) =tRC(n) −tRC(n−1) 〕を算出するようになっている。
【0042】
学習補正手段2には、実解放時間差ΔtRCと油圧解放時間tの補正量Δtとの関係を示すマップが予め記憶されており、このマップを参照することによって今回の油圧解放時間t(n) の補正量Δt(n) を決定するようになっている。そして、次回の2速段から3速段へのシフトアップにおいて用いる油圧解放時間t(n+1) 〔t(n+1) =t(n) +Δt(n) 〕を算出するようになっている。算出した油圧解放時間t(n+1) は、記憶手段3の所定のRAMに記憶更新され、上述のガタ詰め時間t(n+1) との関係から、次回の2速段から3速段へのシフトアップ時の油圧解放開始時点RBが決定されるようになっている。
【0043】
なお、最初の変速制御時には、これらのt,t,DA2は、学習補正が行なわれていないので、予め学習補正手段2に記憶されている初期設定値t(1) ,t(1) ,DA2(1) を用いるようになっている。また、t,tの学習値の学習補正においては、最初の学習補正時には、前回のガタ詰め時間t(n−1) ,油圧解放時間t(n−1) は存在しないので、初期設定値t(1) ,t(1) を代用するようになっている。
【0044】
以上、学習補正手段2におけるガタ詰め時間t,油圧解放時間t,初期デューティ率DA2の学習補正方法について説明したが、制御手段1は、バッテリ32の接続情報や油温センサ14で検出されたATFの油温Tに基づいて、これらの学習補正を行なうか否か判定するようになっている。この判定は、制御手段1の機能要素である判定手段(バッテリ接続判定手段)4によって行なわれるようになっている。
【0045】
判定手段4が、学習補正手段2における学習補正の許容を判定するケースとしては、次の2つのケースがある。まず、第1のケースとしては、ATFの油温Tが第1の所定温度T(例えば、T=50℃)以上(T≧T)であることである。逆に言えば、油温Tが第1の所定温度Tよりも低い場合は学習補正を許可しないということである。これは、油温Tが第1の所定温度Tよりも低いような低温時では、自動変速機10の特性は安定していないため、低温状態から学習補正を続けると高温(安定状態)での学習補正値との差が大きくなって学習補正値の収束値にバラツキが生じてしまい、滑らかな変速制御を妨げることになるためである。
【0046】
第2のケースとしては、バッテリ32が接続された直後であって、ATFの油温Tが第2の所定温度T(T<T,例えば、T=10℃)以上であることである。バッテリ32の接続が解除されると、記憶手段3のRAM内に記憶されていたt,t,DA2の学習補正値は消去されてしまうため、バッテリ32が接続された直後は、高温の安定状態において学習補正した学習補正値を用いた変速制御を行なうことはできない。また、新車の出荷時にも、バッテリ32の接続直後の未学習状態であれば、学習補正値を用いた変速制御を行なうことはできない。しかしながら、このような場合においても、エンジンの急激な吹き上がりやショックを防止して滑らかな変速制御を行なう必要はある。
【0047】
そこで、判定手段4では、バッテリ32が接続された直後においては、上述の第1のケースの条件(T≧T)に関わらず学習補正を許容し、学習補正値に基づく変速制御を可能にしているのである。ただし、油温Tが第2の所定温度Tよりも低い場合には、学習補正値も非常に不安定であり、有効な学習補正の効果が得られないため、このような極低温時にはやはり学習補正は行なわないようになっている。
【0048】
また、バッテリ32が接続された直後から学習補正を開始した場合でも、一旦油温Tが第1の所定温度T以上となったあと、油温Tが第1の所定温度Tよりも低くなったときには学習補正を許容しないようになっている。これは、第2のケースは、あくまでも油温安定状態での学習補正値に基づく変速制御が行なえない場合の非常の対応策であり、油温Tが上昇して自動変速機10が安定状態になったときには、上述の第1の場合の条件に従うことにより学習補正値を最適な値に収束させ滑らかな変速制御を行なうようにしているのである。
【0049】
本発明の一実施形態としての自動変速機の変速制御装置は上述のように構成されているので、図3に示すようなフローに従い、ガタ詰め時間t,油圧解放時間t,初期デューティ率DA2の学習補正が行なわれる。
図3に示すように、判定手段4では、まず、バッテリ32が接続直後か否かをバッテリ接続フラグFに基づき判定する(ステップS10)。バッテリ接続フラグFは、バッテリ32の接続が外されたときやバッテリ32が切れたときのように、全電源がオフになったときにクリア(F=0)され、バッテリ32が接続されてから、ATFの油温Tが第1の所定温度Tになるとセット(F=1)される。
【0050】
バッテリ接続フラグFが1のとき、即ち、バッテリ32が接続直後でない場合には、ステップS20に進み、温度センサ14で検出されるATFの油温Tが第1の所定温度T以上か否か判定する(ステップS20)。検出した油温Tが第1の所定温度Tよりも低い場合には、判定手段4は、学習補正手段2の学習補正を許容せず、t,t,DA2は、前回の変速制御時の学習補正値に保持され、次回の該当する変速制御時には、この前回の変速制御時の学習補正値が使用される。
【0051】
そして、油温Tが第1の所定温度T以上の場合には、判定手段4は、学習補正手段2の学習補正を許容し、学習補正手段2は、t,t,DA2の学習補正を行なう。そして、各学習補正値を記憶手段3の所定のRAMに記憶更新し、次回の該当する変速制御時に使用する(ステップ30)。
一方、バッテリ接続フラグFが0のとき、即ち、バッテリ32が接続直後の場合には、ステップS40に進み、温度センサ14で検出されるATFの油温Tが第2の所定温度T以上か否か判定する(ステップS40)。検出した油温Tが第2の所定温度Tよりも低い場合には、判定手段4は、学習補正手段2の学習補正を許容せず、変速制御には学習補正手段2に予め記憶された初期設定値tF0,tR0,DA20 が使用される。
【0052】
油温Tが第2の所定温度T以上になった場合には、判定手段4は、さらに、油温Tが第1の所定温度T以上か否か判定する(ステップS50)。このとき、油温Tが第1の所定温度Tよりも低い場合には、ステップS30に進み、t,t,DA2の学習補正を行なう。そして、各学習補正値を記憶手段3の所定のRAMに記憶更新し、この第1の所定温度T未満の低温時の学習補正値により次回の該当する変速制御を行なう(ステップ30)。
【0053】
油温Tが第1の所定温度T以上になった場合には、判定手段4は、ステップS60においてバッテリ接続フラグFをセット(F=1)した上でステップS30に進み、t,t,DA2の学習補正を行なう。そして、各学習補正値を記憶手段3の所定のRAMに記憶更新し、次回の該当する変速制御時には、この第1の所定温度T以上の自動変速機10が安定した状態での学習補正値を使用する(ステップ30)。
【0054】
ステップS60においてバッテリ接続フラグFがセット(F=1)されることにより、次回の制御周期からは、油温Tが第1の所定温度T未満では、t,t,DA2の学習補正は禁止され(ステップS10,S20)。、これにより、t,t,DA2は第1の所定温度T以上の自動変速機10が安定した領域でのみ学習補正されることになり、最適値への収束がはかられる。
【0055】
このように本変速制御装置によれば、ATFの油温Tが第1の所定温度T未満の低温時でも、バッテリ32が接続された直後では、油温Tが第2の所定温度T以上である限りガタ詰め時間t,油圧解放時間t,初期デューティ率DA2の学習補正を行なうようになっているので、工場出荷時のようなバッテリ32の接続直後の低温時でも、自動変速機10の特性に応じた学習補正値に基づいた変速制御を行なうことができ、エンジンの急激な吹き上がりや、インターロックによるショックを防止して滑らかな変速制御を行なうことが可能となる。
【0056】
また、一旦ATFの油温Tが第1の所定温度T以上になった場合には、第1の所定温度T未満での学習補正を禁止するようになっているので、自動変速機10が安定している状態でのみ学習補正することができ、学習補正値を適切な値に収束させ、より滑らかな変速制御を行なうことが可能となる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、上述の実施形態では、第2の所定温度Tを設定し、バッテリ32の接続直後でも油温Tが第2の所定温度T以上でなければ学習補正を行なわないようになっているが、例えば、自動車が常に温暖な気候の下で使用される場合などは、この第2の所定温度Tを設定することなく、バッテリ32の接続直後ならば油温Tに関係なく学習補正を開始するようにしてもよい。
【0057】
また、第1の所定温度T,第2の所定温度Tの値は、本実施形態の値に限定されるものではなく、自動変速機10やATFの特性等に応じて適宜設定しうるものである。
また、上述の実施形態では、変速制御として特にシフトアップを行なう場合について説明したが、シフトダウンの場合や、N(ニュートラルレンジ)からD(ドライブレンジ)へのシフト、また、NからR(リバースレンジ)へのシフトなどにも適用することはもちろん可能である。
【0058】
つまり、シフトダウン等に関するパラメータ値の学習補正も、原則として油温Tが第1の所定温度T以上のときのみ許容し、バッテリ32が接続された直後のみ第1の所定温度T未満でも、第2の所定温度T以上であれば許容するのである。そして、一旦油温Tが第1の所定温度T以上となったときには第1の所定温度T未満での学習補正を禁止するのである。これにより、上述のシフトアップと同様に、工場出荷時のようなバッテリ32の接続直後の低温時でも、滑らかな変速制御(シフトダウン等)を行なうことが可能となる。
【0059】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1記載の本発明の自動変速機の変速制御装置によれば、学習補正手段は、バッテリ接続判定手段がバッテリが接続されたことを判定した直後は、油温が所定値未満の場合でも変速に関するパラメータ値を学習補正するようになっているので、自動変速機の特性に応じて学習補正されたパラメータ値に基づいた変速制御を行なうことができ、エンジンの急激な吹き上がりやショックを防止して滑らかな変速制御を行なうことが可能となる。
【0060】
請求項2記載の本発明の自動変速機の変速制御装置によれば、さらに、学習補正手段は、油温が一旦所定値以上になった以後は、原則通り油温が所定値未満の温度領域ではパラメータ値を学習補正しないようになっているので、自動変速機が安定している状態でのみパラメータ値を学習補正することができ、これにより、パラメータ値を適切な値に収束させることができ、より滑らかな変速制御を行なうことが可能となる。
また、請求項3記載の本発明の自動変速機の変速制御装置によれば、学習補正手段は、バッテリ接続判定手段がバッテリが接続されたことを判定した直後は、油温が第1所定値未満の場合でもこの第1所定値よりも低い第2所定値以上のときはパラメータ値を学習補正するので、第2所定値以上という油温条件によって学習精度をある程度確保しながら、自動変速機の特性に応じて学習補正されたパラメータ値に基づいた変速制御を行なうことができ、エンジンの急激な吹き上がりやショックを防止して滑らかな変速制御を行なうことが可能となる。また、油温が一旦上記第1所定値以上になった以後は、油温が上記第1所定値未満の温度領域ではパラメータ値を学習補正しないので、自動変速機が安定している状態でのみパラメータ値を学習補正することができ、これにより、パラメータ値を適切な値に収束させることができ、より滑らかな変速制御を行なうことが可能となる。
請求項4記載の本発明の自動変速機の変速制御装置によれば、初期デューティ率が適切でないと、フィードバック制御開始時の回転速度変化率に影響し、このフィードバック制御開始時の回転速度変化率と目標変化率との大小関係により、ハンチングや変速ショック等の増大の原因や、シフトアップ完了の遅延の原因となるが、初期デューティ率が適切に制御されることになるため、これらの課題を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての自動変速機の変速制御装置の構成を示す機能ブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態としての自動変速機の変速制御装置にかかる変速制御のタイミングを示す図であり、(a)はタービンシャフトの回転速度の時間変化を示す図、(b)は解放側のソレノイドのデューティ率の制御タイミングを示す図、(c)は結合側のソレノイドのデューティ率の制御タイミングを示す図、(d)は解放側エレメント及び結合側エレメントの油圧の時間変化を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態としての自動変速機の変速制御装置にかかるパラメータ値の学習フローを示す図である。
【図4】従来の自動変速機の構成について示すスケルトン図である。
【符号の説明】
1 制御手段
2 学習補正手段
3 記憶手段
4 判定手段(バッテリ接続判定手段)
10 自動変速機
11 油圧回路
14 油温センサ
20 ODクラッチ
21 Revクラッチ
22 2ndブレーキ
23 LRブレーキ
24 UDクラッチ
32 バッテリ

Claims (4)

  1. 自動変速機の油温が所定値以上のとき、変速に関するパラメータ値を学習補正する学習補正手段をそなえた自動変速機の変速制御装置において、
    該変速制御装置にバッテリが接続されたか否かを判定するバッテリ接続判定手段をそなえ、
    該バッテリ接続判定手段がバッテリが接続されたことを判定した直後は、該学習補正手段は、該油温が上記所定値未満の場合でも該パラメータ値を学習補正する
    ことを特徴とする、自動変速機の変速制御装置。
  2. 該学習補正手段は、該油温が一旦上記所定値以上になった以後は、該油温が上記所定値未満の温度領域では該パラメータ値を学習補正しないことを特徴とする、請求項1記載の自動変速機の変速制御装置。
  3. 自動変速機の油温が第1所定値以上のとき、変速に関するパラメータ値を学習補正する学習補正手段をそなえた自動変速機の変速制御装置において、
    該変速制御装置にバッテリが接続されたか否かを判定するバッテリ接続判定手段をそなえ、
    該学習補正手段は、該バッテリ接続判定手段がバッテリが接続されたことを判定した直後は、該油温が上記第1所定値未満の場合で且つ上記第1所定値よりも低い第2所定値以上のときは該パラメータ値を学習補正し、該油温が一旦上記第1所定値以上になった以後は、該油温が上記第1所定値未満の温度領域では該パラメータ値を学習補正しない
    ことを特徴とする、自動変速機の変速制御装置。
  4. 該学習補正の対象となる該パラメータ値は、該自動変速機の変速段切り替え用のクラッチを結合する際に、該クラッチのソレノイドを該自動変速機への入力回転速度に基づいてフィードバック制御する時の初期デューティ率であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の自動変速機の変速制御装置。
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