JP2005248146A - 軟質ポリウレタン発泡成形体の製造方法、軟質ポリウレタン発泡成形体、及び車両用シート - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 (A)イソシアネート基を供給するポリイソシアネート、(B)ヒドロキシル基を供給するポリオール、(C)ケイ酸塩、(D)水、を含むポリウレタン発泡原液を金型内で発泡させて成形体を得る軟質ポリウレタン発泡成形体の製造方法であって、前記(B)成分と前記(D)成分とを混合して水和ポリオールを調製する工程と、前記水和ポリオールに前記(C)成分を混合してポリオール組成物を調製する工程と、このポリオール組成物と前記(A)成分とを混合してポリウレタン発泡原液を調製する工程と、を含むことを特徴とする軟質ポリウレタン発泡成形体の製造方法。
【選択図】 なし
Description
本願出願人は先に、ケイ酸塩を含有する軟質ポリウレタンフォームが、高硬度でかつ耐湿熱圧縮性に優れたものであることを見出している(特願2003−445号参照)。
ポリウレタン発泡原液にケイ酸塩をより高い割合で配合した場合であっても、形成される軟質ポリウレタンフォーム中にケイ酸塩を良好に微分散させることが可能な、新たな軟質ポリウレタン発泡成形体の製造方法の開発が望まれていた。
請求項1:
次の(A)〜(D)の各成分、
(A)イソシアネート基を供給するポリイソシアネート、
(B)ヒドロキシル基を供給するポリオール、
(C)ケイ酸塩、
(D)水、
を含むポリウレタン発泡原液を金型内で発泡させて成形体を得る軟質ポリウレタン発泡成形体の製造方法であって、前記(B)成分と前記(D)成分とを混合して水和ポリオールを調製する工程と、前記水和ポリオールに前記(C)成分を混合してポリオール組成物を調製する工程と、このポリオール組成物と前記(A)成分とを混合してポリウレタン発泡原液を調製する工程と、を含むことを特徴とする軟質ポリウレタン発泡成形体の製造方法。
請求項2:
更に、次の(E),(F)の各成分、
(E)触媒、
(F)整泡剤、
を含むポリウレタン発泡原液を金型内で発泡させて成形体を得る軟質ポリウレタン発泡成形体の製造方法であって、前記(B)成分と前記(D)成分とを混合して水和ポリオールを調製する工程と、前記水和ポリオールに前記(E)成分及び(F)成分を混合し、次いで前記(C)成分を混合してポリオール組成物を調製する工程と、このポリオール組成物と前記(A)成分とを混合してポリウレタン発泡原液を調製する工程と、を含む請求項1記載の軟質ポリウレタン発泡成形体の製造方法。
請求項3:
前記(B)成分が、ポリマーポリオールを含まない請求項1又は2記載の軟質ポリウレタン発泡成形体の製造方法。
請求項4:
前記(C)成分が、前記(B)成分100質量部に対し0.1〜30質量部配合される請求項1,2又は3記載の軟質ポリウレタン発泡成形体の製造方法。
請求項5:
前記ポリウレタン発泡原液のうち、前記(A)成分を除く各成分からなるポリオール組成物の粘度が、液温25℃において5000mPa・s以下である請求項1乃至4のいずれかに記載の軟質ポリウレタン発泡成形体の製造方法。
請求項6:
前記ポリウレタン発泡原液を発泡させて得た成形体の、JIS K 6400:2004に準拠して測定した湿熱圧縮残留歪み(%)が15%以下である請求項1乃至5のいずれかに記載の軟質ポリウレタン発泡成形体の製造方法。
請求項7:
前記ポリウレタン発泡原液を発泡させて得た成形体の、JASO B 407に準拠して測定した共振周波数(Hz)が、5Hz以下である請求項1乃至6のいずれか1項に記載の軟質ポリウレタン発泡成形体の製造方法。
請求項8:
前記ポリウレタン発泡原液を発泡させて得た成形体の反力比が、30以上である請求項1乃至7のいずれか1項に記載の軟質ポリウレタン発泡成形体の製造方法。
請求項9:
請求項1乃至8のいずれかに記載の製造方法により得られる軟質ポリウレタン発泡成形体。
請求項10:
請求項9に記載の軟質ポリウレタン発泡成形体を用いてなる車両用シートパッド。
本発明の軟質ポリウレタン発泡成形体の製造方法は、次の(A)〜(D)の各成分、
(A)イソシアネート基を供給するポリイソシアネート、
(B)ヒドロキシル基を供給するポリオール、
(C)ケイ酸塩、
(D)水、
を含むポリウレタン発泡原液を金型内で発泡させて成形体を得る軟質ポリウレタン発泡成形体の製造方法であって、前記(B)成分と前記(D)成分とを混合して水和ポリオールを調製する工程と、前記水和ポリオールに前記(C)成分を混合してポリオール組成物を調製する工程と、このポリオール組成物と前記(A)成分とを混合してポリウレタン発泡原液を調製する工程と、を含むことを特徴とする軟質ポリウレタン発泡成形体の製造方法であり、好ましくは、更に、次の(E),(F)の各成分、
(E)触媒、
(F)整泡剤、
を含むポリウレタン発泡原液を金型内で発泡させて成形体を得る軟質ポリウレタン発泡成形体の製造方法であって、前記(B)成分と前記(D)成分とを混合して水和ポリオールを調製する工程と、前記水和ポリオールに前記(E)成分及び(F)成分を混合し、次いで前記(C)成分を混合してポリオール組成物を調製する工程と、このポリオール組成物と前記(A)成分とを混合してポリウレタン発泡原液を調製する工程と、を含む軟質ポリウレタン発泡成形体の製造方法である。
ここで、上記TDIとしては、特に限定されるものではないが、2,4−TDIと2,6−TDIとの配合比が80/20〜50/50(質量比)の混合物であることが好ましく、80/20〜65/35(質量比)の混合物であることが特に好ましい。
一方、MDIとしても特に限定されるものではなく、その分子量分布の広狭を問わず用いることができ、例えば、純(ピュア)MDI(4,4’−MDI)、ポリメリックMDI、粗(クルード)MDIなどを用いることができる。
このようなTDI、MDIとしては市販品を使用することができ、TDIとしては、例えばTDI−80(住友バイエルウレタン(株)製)、MDIとしては、例えば44V20(住友バイエルウレタン(株)製 クルードMDI)を用いることができる。
上記ポリエーテルポリオールとしては、反応性の観点から、アルキレンオキシドの開環重合により得られるポリエーテルポリオールが好適である。このようなアルキレンオキシドとしてはプロピレンオキシド(PO)、エチレンオキシド(EO)等が挙げられ、これらは1種を単独で、又は2種以上を併用してもよい。
なお、本発明において「粘度」とは、JIS Z 8803−1991に準拠し、液温25℃において、毛細管粘度計を用いて測定した粘度を意味する。
本発明において、これらケイ酸塩の膨潤性の有無については特に限定されるものではないが、ポリオール成分への分散性の観点から、膨潤性マイカであることが好ましい。また、ポリオール成分中での分散状態の安定性の観点から、マイカ表面のOH基がフッ素原子で置換されたフッ素化マイカを使用することも好適である。
このような有機化処理方法としても特に限定されるものではなく、ケイ酸の対イオンのナトリウムイオンをイオン交換することにより、ケイ酸塩を4級アンモニウム塩化する方法や、化学結合やイオン結合等によりケイ酸塩表面に有機基を導入する方法等を挙げることができるが、中でもポリオールへの分散性の観点から、ケイ酸の対イオンのナトリウムイオンをイオン交換することにより、ケイ酸塩を4級アンモニウム塩化する方法が好適である。
ポリウレタン発泡原液中の(D)水の配合量としては、上記(B)成分のポリオール100質量部に対して通常1〜7質量部、好ましくは2〜5質量部である。(D)成分の配合量が上記範囲を逸脱すると、得られる軟質ポリウレタン発泡成形体の熱圧縮残留歪み特性に劣る場合がある。
前記(E)触媒としては、ポリウレタンフォーム用として常用のものが使用可能であり、特に限定されるものではないが、例えば、トリエチレンジアミン、ジエタノールアミン等のアミン触媒が挙げられる。ポリウレタン発泡原液中の(E)触媒の配合量としては、上記(B)成分のポリオール100質量部に対して通常0.3〜2質量部である。
このような(E)成分としては市販品を用いることができ、例えばトリエチレンジアミン(花王(株)製)、ジエタノールアミン(日本触媒製)等を挙げることができる。
本発明は、ポリウレタン発泡原液を調製する初期の段階で、前記(B)ヒドロキシル基を供給するポリオール成分と前記(D)水成分とを混合してまず水和ポリオールを調製し、次いで前記(C)ケイ酸塩成分を混合することによって、ケイ酸塩をポリウレタン発泡原液中により良好に分散させることが可能となり、その結果、得られる発泡成形体の硬度及び耐湿熱圧縮性について、さらなる改善が可能となることを見出したものである。
一方、前記水和ポリオール(更に、前記(E)及び(F)成分を混合した場合を含む)に前記(C)成分を混合してポリオール組成物を調製する際の混合条件としては、攪拌時の回転数として通常100rpm以上、好ましくは1500rpm以上、上限として通常3000rpm以下、好ましくは2500rpm以下である。また、攪拌時間としては通常10分以上、好ましくは15分以上、上限として通常30分以下、好ましくは20分以下である。
また、金型内へのポリウレタン発泡原液の注入量としては、金型容積に対するポリウレタン発泡原液の体積比((ポリウレタン発泡原液の体積)/(金型容積))として通常1/10〜1/40、好ましくは1/20〜1/30である。
なお、金型を用いた成形を行なう以上、通常、ポリウレタン発泡原液の発泡後の体積が金型容積よりも大きくなるように見積もって金型内にポリウレタン発泡原液を注入することとなるが、発泡後のポリウレタン発泡原液の体積と、金型容積との比((発泡後のポリウレタン発泡原液の体積)/(金型容積))として通常1/1以上、好ましくは1.2/1以上、上限として通常1.5/1以下、好ましくは1.4/1以下である。
ここで、本発明において「反力比」とは、JIS K 6400:2004に準じた測定装置を用いて測定した、(尻型50%圧縮時反力)/(φ10円盤5%圧縮時反力)の比の値を意味する。
なお、本発明の製造方法により得られる軟質ポリウレタン発泡成形体の反力比としては通常30以上、好ましくは35以上である。
本発明における「反力比」は、このようにして求めた「尻型50%圧縮時反力」を「φ10円盤5%圧縮時反力」で除した値であり、本発明においてはポリウレタン発泡成形体の特性を評価する指標として用いる。反力比が大きいほど、ポリウレタン発泡成形体の表面が柔らかくソフトであると同時に、ポリウレタン発泡成形体の中心部の硬度が高くしっかり感があることを意味する。
特に、車両用シートパッド向けの用途を志向する軟質ポリウレタンフォームを製造しようとする場合には共振周波数がより小さなことが望まれる。本発明の軟質ポリウレタン発泡成形体の製造方法は配合するケイ酸塩の量を大きく設定することが可能な製造方法であり、共振周波数のより小さな軟質ポリウレタンフォームを製造する方法として特に好適である。
表1に示す配合比にてポリウレタン発泡原液を調製した。ポリウレタン発泡原液の調製に際しては、まずポリオールと水とを混合して1800rpmで20分間攪拌し、その後アミン触媒、シリコーン系整泡剤、及び架橋剤を混合して1800rpmで10分間攪拌し、その後ケイ酸塩を1800rpmで攪拌しながら徐々に添加して添加終了後、1800rpmで30分間攪拌することにより、ポリオール組成物を得た。このポリオール組成物とイソシアネート1及び2とを混合して5000〜7000rpmで5〜10秒間攪拌し、ポリウレタン発泡原液を得た。
得られたポリウレタン発泡原液を金型(型温60℃、容積20L)のキャビティに注入した。ポリウレタン発泡原液の仕込み量は、1.2kgであった。発泡硬化させて得られた軟質ポリウレタン発泡成形体の諸物性を評価した。結果を表1に併記した。
表1に示す配合比にてポリウレタン発泡原液を調製した。ポリウレタン発泡原液の調製に際しては、まずポリオール、水、アミン触媒、シリコーン系整泡剤、及び架橋剤を混合して1800rpmで30分間攪拌し、その後、必要に応じてケイ酸塩を1800rpmで攪拌しながら徐々に添加して添加終了後、1800rpmで30分間攪拌することにより、ポリオール組成物を得た。このポリオール組成物と、イソシアネート1及び2とを5000〜7000rpmで5〜10秒間攪拌し、ポリウレタン発泡原液を得た。
得られたポリウレタン発泡原液を金型(型温60℃、容積20L)のキャビティに注入した。ポリウレタン発泡原液の仕込み量は、1.2kgであった。発泡硬化させて得られた軟質ポリウレタン発泡成形体の諸物性を評価した。結果を表1に併記した。
表1に示す配合比にてポリウレタン発泡原液を調製した。ポリウレタン発泡原液の調製に際しては、ポリオール、水、ケイ酸塩、アミン触媒、シリコーン系整泡剤、及び架橋剤を混合して1800rpmで10分間攪拌することによりポリオール組成物を得た。このポリオール組成物とイソシアネート1及び2とを混合して5000〜7000rpmで5〜10秒間攪拌し、ポリウレタン発泡原液を得た。
得られたポリウレタン発泡原液を金型(型温60℃、容積20L)のキャビティに注入した。ポリウレタン発泡原液の仕込み量は、1.2kgであった。発泡硬化させて得られた軟質ポリウレタン発泡成形体の諸物性を評価した。結果を表1に併記した。
[比較例3]
表1に示す配合比にてポリウレタン発泡原液を調製した。ポリウレタン発泡原液の調製に際しては、まずイソシアネート1及び2と水とを混合して1000rpmで1分間攪拌攪拌してイソシアネート混合物を得た。次に、ポリオール、アミン触媒、シリコーン系整泡剤、及び有機化マイカを混合して1800rpmで30分間攪拌してポリオール混合物を得た。このイソシアネート混合物とポリオール混合物とを混合して5000〜7000rpmで5〜10秒間攪拌し、ポリウレタン発泡原液を得た。
得られたポリウレタン発泡原液を金型(型温60℃、容積20L)のキャビティに注入した。ポリウレタン発泡原液の仕込み量は、1.2kgであった。発泡硬化させて得られた軟質ポリウレタン発泡成形体の諸物性を評価した。結果を表1に併記した。
数平均分子量5,000、官能基(OH基)数3、EO15%,PO85%(仕込みモル)。不飽和度0.065ミリ当量/g。粘度1000mPa・s(液温25℃)。
ケイ酸塩
ソマシフMEE(コープケミカル(株)製、有機化マイカ)
アミン触媒
Dabco33LV(三共エアープロダクツ社製)
シリコーン系整泡剤
SRX274C(東レ(株)製)
架橋剤
旭硝子製。数平均分子量400、官能基数4、EO100%(仕込みモル)
イソシアネート1
T−80(三井武田ケミカル(株)製)
イソシアネート2
44V20(住友バイエルウレタン(株)製)
JIS K 6400:2004に記載の方法により、全密度の測定を実施した。全密度は、JIS規格で規定している「見掛け密度」を指す。本発明では、表皮スキン有りの直方体フォームサンプルを用いて全密度の測定を行った。
25%硬度,65%硬度(kgf)
JIS K 6400:2004に準じて測定した。
試験片の空気を逃げ易くするために、直径6mm、中心距離19mmの多数の小孔のあいた台上に試験片を置いた。次に自動記録装置を有するインストロン型圧縮荷重試験機を用いて、直径200mmの円形加圧板で試験片の上面から押さえつけた。このとき、φ300mm以上の円形を含む大きさの試験片を用い、ILD(局部圧縮)で試験を行った。
前荷重として4.9Nかけた時の厚さを測定し、これをはじめの厚さとした。次に、円形加圧板を50mm/minの速さではじめの厚さの75%の距離を押し込んだ。押し込んだ後、直ちに50mm/minの速さで加圧板を上昇させ、はじめの厚さまで戻した。1分間放置後、再び同じ速度で初めの厚さの25%(又は65%)の距離まで圧縮し、静止させて20秒後の荷重を読んだ。これを25%(又は65%)硬さとした。
湿熱圧縮残留歪み(%)
JIS K 6400:2004に記載の圧縮残留ひずみの測定方法により、湿熱圧縮残留歪みの測定を実施した。ただし、測定に際しては成形した軟質フォームのコア部を50×50×25mm切り抜き、これを試験片として使用した。試験片を50%の厚みまで圧縮し、平行平面板に挟み、50℃、相対湿度95%の条件下に、22時間放置した。そして、22時間放置後、この試験片を取り出して30分後、その厚みを測定し、試験前の厚みの値と比較し、歪み率を測定し、この歪み率を湿熱圧縮残留歪みとした。
共振周波数(Hz)
JASO B 407に準拠して測定した。サンプルに41kgの加圧板を載せ、周波数を1Hz〜10Hzまで加振させた。最大の伝達率を示した時の周波数を共振周波数とした。
比較例2は、ポリオール、水、ケイ酸塩、アミン触媒、シリコーン系整泡剤、及び架橋剤を一度に混合してポリオール組成物を調製し、イソシアネートと混合してポリウレタン発泡原液を調製した例である。また、比較例3は、ポリオール、ケイ酸塩、アミン触媒、シリコーン系整泡剤、及び架橋剤を一度に混合してポリオール組成物を調製し、イソシアネートと水との混合物を配合してポリウレタン発泡原液を調製した例である。実施例1,4との比較により、予め水和ポリオールを調製した後にケイ酸塩を混合し、更にイソシアネートを混合することにより、より湿熱圧縮残留歪み値及び共進周波数値に優れる軟質ポリウレタンフォームが得られることが明らかである。
表2に示す配合比にてポリウレタン発泡原液を調製した。ポリウレタン発泡原液の調製に際しては、まずポリエーテルポリオール、水、アミン触媒、シリコーン系整泡剤、及び架橋剤を混合して1800rpmで30分間攪拌し、その後ケイ酸塩を1800rpmで攪拌しながら徐々に添加して添加終了後、1800rpmで30分間攪拌することにより、ポリオール組成物を得た。このポリオール組成物と、イソシアネート1及び2とを混合して5000〜7000rpmで5〜10秒間攪拌し、ポリウレタン発泡原液を得た。
得られたポリウレタン発泡原液を金型(型温60℃、容積20L)のキャビティに注入した。ポリウレタン発泡原液の仕込み量は、1.2kgであった。発泡硬化させて得られた軟質ポリウレタン発泡成形体の諸物性を評価した。結果を表2に併記した。なお、特に記載しない限り、原料及び評価方法は表1と同様である。
ベースPPG数平均分子量5000、ベースPPG官能基数3。PPG(ポリプロピレングリコール)にアクリロニトリル−スチレン共重合体のポリマー成分をグラフト共重合させたポリマーポリオール。
架橋剤
数平均分子量400、官能基(OH基)数4、EO100%(仕込みモル)。
JIS K 6400:2004に記載の圧縮残留ひずみの測定方法により、乾熱圧縮残留歪みの測定を実施した。ただし、測定に際しては成形した軟質フォームのコア部を50×50×25mm切り抜き、これを試験片として使用した。試験片を50%の厚みまで圧縮し、平行平面板に挟み、70℃の条件下に、22時間放置した。そして、22時間放置後、この試験片を取り出して30分後、その厚みを測定し、試験前の厚みの値と比較し、歪み率を測定し、この歪み率を乾熱圧縮永久歪みとした。
繰返し圧縮厚さ低下率(%)
JIS K 6400:2004に準拠して測定した。
繰返し圧縮硬さ低下率(%)
JIS K 6400:2004に準拠して測定した。
反発弾性率(%)
JIS K 6400:2004に準拠して測定した。
Claims (10)
- 次の(A)〜(D)の各成分、
(A)イソシアネート基を供給するポリイソシアネート、
(B)ヒドロキシル基を供給するポリオール、
(C)ケイ酸塩、
(D)水、
を含むポリウレタン発泡原液を金型内で発泡させて成形体を得る軟質ポリウレタン発泡成形体の製造方法であって、前記(B)成分と前記(D)成分とを混合して水和ポリオールを調製する工程と、前記水和ポリオールに前記(C)成分を混合してポリオール組成物を調製する工程と、このポリオール組成物と前記(A)成分とを混合してポリウレタン発泡原液を調製する工程と、を含むことを特徴とする軟質ポリウレタン発泡成形体の製造方法。 - 更に、次の(E),(F)の各成分、
(E)触媒、
(F)整泡剤、
を含むポリウレタン発泡原液を金型内で発泡させて成形体を得る軟質ポリウレタン発泡成形体の製造方法であって、前記(B)成分と前記(D)成分とを混合して水和ポリオールを調製する工程と、前記水和ポリオールに前記(E)成分及び(F)成分を混合し、次いで前記(C)成分を混合してポリオール組成物を調製する工程と、このポリオール組成物と前記(A)成分とを混合してポリウレタン発泡原液を調製する工程と、を含む請求項1記載の軟質ポリウレタン発泡成形体の製造方法。 - 前記(B)成分が、ポリマーポリオールを含まない請求項1又は2記載の軟質ポリウレタン発泡成形体の製造方法。
- 前記(C)成分が、前記(B)成分100質量部に対し0.1〜30質量部配合される請求項1,2又は3記載の軟質ポリウレタン発泡成形体の製造方法。
- 前記ポリウレタン発泡原液のうち、前記(A)成分を除く各成分からなるポリオール組成物の粘度が、液温25℃において5000mPa・s以下である請求項1乃至4のいずれかに記載の軟質ポリウレタン発泡成形体の製造方法。
- 前記ポリウレタン発泡原液を発泡させて得た成形体の、JIS K 6400:2004に準拠して測定した湿熱圧縮残留歪み(%)が15%以下である請求項1乃至5のいずれかに記載の軟質ポリウレタン発泡成形体の製造方法。
- 前記ポリウレタン発泡原液を発泡させて得た成形体の、JASO B 407に準拠して測定した共振周波数(Hz)が、5Hz以下である請求項1乃至6のいずれか1項に記載の軟質ポリウレタン発泡成形体の製造方法。
- 前記ポリウレタン発泡原液を発泡させて得た成形体の反力比が、30以上である請求項1乃至7のいずれか1項に記載の軟質ポリウレタン発泡成形体の製造方法。
- 請求項1乃至8のいずれかに記載の製造方法により得られる軟質ポリウレタン発泡成形体。
- 請求項9に記載の軟質ポリウレタン発泡成形体を用いてなる車両用シートパッド。
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