JPWO2013021871A1 - 軟質ポリウレタンフォームの製造方法 - Google Patents
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Abstract
平均水酸基数が2〜3、平均水酸基価が5〜90mgKOH/gであり、オキシエチレン基含有量が全オキシアルキレン基(100質量%)中30質量%以下であるポリオール(A)、平均水酸基数が2〜3、平均水酸基価が100〜250mgKOH/gであるポリオール(B)、及び平均水酸基価が10〜200mgKOH/gのモノオール(D)を含むポリオール組成物(I)と、ポリイソシアネート化合物(II)とを、イソシアネート基と反応可能な基を有する融点が40〜270℃の架橋剤、2価スズ触媒を含むウレタン化触媒、発泡剤、及び整泡剤の存在下に反応させる、軟質ポリウレタンフォームの製造方法であって、ウレタン化触媒としてジブチルスズジラウレートを用いず、2価スズ触媒を用いた時に発泡後の高さの減少が起こらない、低反発性、体圧分散性、耐久性に優れかつ低密度の、軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
Description
本発明は、軟質ポリウレタンフォームの製造方法に関する。
従来、反発弾性率の低い、すなわち低反発性の軟質ポリウレタンフォームは、衝撃吸収体、吸音体、振動吸収体などとして用いられている。また、椅子のクッション材、マットレス等に用いた時に、体圧分布がより均一になり、疲労感、床ずれ等が軽減されることが知られている。その例としては、特許文献1に記載された低反発性ポリウレタンフォームが知られている。
一方、ヨーロッパにおいては、軟質ポリウレタンフォームの事業者団体であるEUROPURが人体および環境へ悪影響を及ぼす懸念のある物質の使用を制限する目的で定めた自主規制であるCerti−PURがあり、トリブチルスズ、ジブチルスズ、およびモノブチルスズが該当する。特許文献1に記載のようにジブチルスズジラウレートをウレタン化触媒として使用すると、ジブチルスズが軟質ポリウレタンフォームの表面に溶出する可能性があるため、ジブチルスズジラウレートに替わる触媒を使用することが求められている。
特許文献2には、ジブチルスズジラウレートに替わる触媒として、ジオクチルスズジラウレートを触媒として用い、低反発性に優れ、かつ低密度の軟質ポリウレタンフォームを製造する方法が記載されている。
しかし、近年4価の有機スズ自体について、人体および環境への配慮の要望が強まり、4価の有機スズであるジオクチルスズジラウレートに替わる触媒が求められるようになってきている。
4価の有機スズの代替として、2価スズをウレタン化触媒として用いることが知られているが、反発弾性率の低いポリウレタンフォームでは、比較的大きなスラブフォームの場合、発泡過程において発熱によるフォーム内部温度上昇により表面の中心部が凹む現象が起きていた。特許文献3には、この現象が起きないようにするため、ポリオールとポリイソシアネート化合物を混合後2〜15分後に不活性ガスを吹き込む工程を有する軟質ポリウレタンフォームの製造方法が記載されている。しかし、この方法によると、工程の増加、フォーム成形物にガス吹き込み用の穴、製造設備の変更が必要である等、従来の製造方法に比べて製品の外観が損なわれたり、煩雑であることが課題だった。
特許文献2には、ジブチルスズジラウレートに替わる触媒として、ジオクチルスズジラウレートを触媒として用い、低反発性に優れ、かつ低密度の軟質ポリウレタンフォームを製造する方法が記載されている。
しかし、近年4価の有機スズ自体について、人体および環境への配慮の要望が強まり、4価の有機スズであるジオクチルスズジラウレートに替わる触媒が求められるようになってきている。
4価の有機スズの代替として、2価スズをウレタン化触媒として用いることが知られているが、反発弾性率の低いポリウレタンフォームでは、比較的大きなスラブフォームの場合、発泡過程において発熱によるフォーム内部温度上昇により表面の中心部が凹む現象が起きていた。特許文献3には、この現象が起きないようにするため、ポリオールとポリイソシアネート化合物を混合後2〜15分後に不活性ガスを吹き込む工程を有する軟質ポリウレタンフォームの製造方法が記載されている。しかし、この方法によると、工程の増加、フォーム成形物にガス吹き込み用の穴、製造設備の変更が必要である等、従来の製造方法に比べて製品の外観が損なわれたり、煩雑であることが課題だった。
本発明は、ウレタン化触媒としてジブチルスズジラウレートを用いず、また2価スズ触媒を用いた時に発泡後の高さの減少が起こらない、低反発性、体圧分散性、耐久性に優れかつ低密度の軟質ポリウレタンフォームの製造方法を提供する。
なお、本発明において発泡後の高さの減少が少ないとは、いわゆる収縮とは異なる現象をいう。すなわち、収縮とは、軟質ポリウレタンフォームの独泡割合が多く、いわゆるヘルシーバブルが観察されずに発泡後に短時間に収縮する現象である。本発明において、発泡後の高さの減少が少ないとは、独泡割合が少なく、ヘルシーバブルが観察されたにもかかわらず、発泡後に軟質ポリウレタンフォームの高さが時間をかけて減少する現象である。なお、ヘルシーバブルとは、フォームの高さが最高に達するとき、表面からガスが突出する現象をいう。
なお、本発明において発泡後の高さの減少が少ないとは、いわゆる収縮とは異なる現象をいう。すなわち、収縮とは、軟質ポリウレタンフォームの独泡割合が多く、いわゆるヘルシーバブルが観察されずに発泡後に短時間に収縮する現象である。本発明において、発泡後の高さの減少が少ないとは、独泡割合が少なく、ヘルシーバブルが観察されたにもかかわらず、発泡後に軟質ポリウレタンフォームの高さが時間をかけて減少する現象である。なお、ヘルシーバブルとは、フォームの高さが最高に達するとき、表面からガスが突出する現象をいう。
2価スズ触媒は、ゲル化反応が終了した後、キュア反応の促進効果がないため、反応による発熱のためフォームが軟化するとフォーム形状が保持できず、ライズタイム終了後にフォームの高さが減少すると考えられる。特に低反発弾性フォームの場合、原料のポリオール組成物の平均官能基数が低いため、平均官能基数が高いポリオール組成物を使用して得られる高反発弾性フォームに比べて、フォーム形状がより変形しやすくなると考えられる。
発明者らは、本発明における特定の架橋剤を用いると、ウレタン化触媒として2価スズ触媒を含む場合でもクリームタイムが適正な長さであり、かつフォーム形状の変形が抑制されることを見出した。本発明における特定の架橋剤は、他の架橋剤に比べ、ウレタン結合によるハードセグメントが短時間で形成されかつ強固な結晶性を有すると考えられる。その結果ポリウレタンフォームの軟化温度が上がり、発泡後の高さを保つことができると考えられる。
発明者らは、本発明における特定の架橋剤を用いると、ウレタン化触媒として2価スズ触媒を含む場合でもクリームタイムが適正な長さであり、かつフォーム形状の変形が抑制されることを見出した。本発明における特定の架橋剤は、他の架橋剤に比べ、ウレタン結合によるハードセグメントが短時間で形成されかつ強固な結晶性を有すると考えられる。その結果ポリウレタンフォームの軟化温度が上がり、発泡後の高さを保つことができると考えられる。
本発明は、上記特定の架橋剤を使用する、下記[1]〜[15]の発明である。
[1]ポリオール組成物(I)と、ポリイソシアネート化合物(II)とを架橋剤、2価スズ触媒を含むウレタン化触媒、発泡剤および整泡剤の存在下に反応させて、軟質ポリウレタンフォームを製造する方法であって、前記架橋剤が、融点が40〜270℃のイソシアネート基と反応可能な基を有する化合物であり、前記ポリオール組成物(I)が、下記ポリオール(A)、下記ポリオール(B)および下記モノオール(D)を含むことを特徴とする軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
ポリオール(A):平均水酸基数が2〜3、平均水酸基価が5〜90mgKOH/gであり、オキシエチレン基含有量が全オキシアルキレン基(100質量%)中30質量%以下である、ポリオキシアルキレンポリオール。
ポリオール(B):平均水酸基数が2〜3、平均水酸基価が100〜250mgKOH/gである、ポリオキシアルキレンポリオール。
モノオール(D):平均水酸基価が10〜200mgKOH/gのポリオキシアルキレンモノオール。
[1]ポリオール組成物(I)と、ポリイソシアネート化合物(II)とを架橋剤、2価スズ触媒を含むウレタン化触媒、発泡剤および整泡剤の存在下に反応させて、軟質ポリウレタンフォームを製造する方法であって、前記架橋剤が、融点が40〜270℃のイソシアネート基と反応可能な基を有する化合物であり、前記ポリオール組成物(I)が、下記ポリオール(A)、下記ポリオール(B)および下記モノオール(D)を含むことを特徴とする軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
ポリオール(A):平均水酸基数が2〜3、平均水酸基価が5〜90mgKOH/gであり、オキシエチレン基含有量が全オキシアルキレン基(100質量%)中30質量%以下である、ポリオキシアルキレンポリオール。
ポリオール(B):平均水酸基数が2〜3、平均水酸基価が100〜250mgKOH/gである、ポリオキシアルキレンポリオール。
モノオール(D):平均水酸基価が10〜200mgKOH/gのポリオキシアルキレンモノオール。
[2]前記架橋剤が、イソシアネート基と反応可能な基を1分子中に2〜10個有する、[1]に記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
[3]前記イソシアネート基と反応可能な基が水酸基である、[1]または[2]に記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
[4]前記架橋剤が、水酸基を有する炭化水素化合物、または水酸基を有する環状の糖類である、[1]〜[3]のいずれかに記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
[5]前記架橋剤の使用量が、ポリオール組成物(I)100質量部に対して、0.01〜5質量部である、[1]〜[4]のいずれかに記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
[6]前記2価スズ触媒が2−エチルヘキサン酸スズである、[1]〜[5]のいずれかに記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
[3]前記イソシアネート基と反応可能な基が水酸基である、[1]または[2]に記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
[4]前記架橋剤が、水酸基を有する炭化水素化合物、または水酸基を有する環状の糖類である、[1]〜[3]のいずれかに記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
[5]前記架橋剤の使用量が、ポリオール組成物(I)100質量部に対して、0.01〜5質量部である、[1]〜[4]のいずれかに記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
[6]前記2価スズ触媒が2−エチルヘキサン酸スズである、[1]〜[5]のいずれかに記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
[7]前記ポリオール(A)が複合金属シアン化物錯体触媒を用いて開始剤にアルキレンオキシドを開環重合させることにより得られるポリオキシアルキレンポリオールであり、かつ前記モノオール(D)が複合金属シアン化物錯体触媒を用いて開始剤にアルキレンオキシドを開環重合させることにより得られるポリオキシアルキレンモノオールである、[1]〜[6]のいずれかに記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
[8]前記ポリオール(A)が、開始剤にプロピレンオキシドのみを開環付加重合させたポリオキシプロピレンポリオールである、[1]〜[7]のいずれかに記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
[9]前記モノオール(D)が、開始剤にプロピレンオキシドのみを開環付加重合させたポリオキシプロピレンモノオールである、[1]〜[8]のいずれかに記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
[10]前記ポリオール組成物(I)において、ポリオール(A)とポリオール(B)との合計における、ポリオール(A)の含有割合が、5〜50質量%である、[1]〜[9]のいずれかに記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
[11]前記ポリオール組成物(I)において、前記モノオール(D)の割合が、ポリオール(A)とポリオール(B)との合計の100質量部に対して、1〜30質量部である、[1]〜[10]のいずれかに記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
[12]前記ポリオール組成物(I)の平均官能基数が2.0以上3.0未満である、[1]〜[11]のいずれかに記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
[13]前記ポリオール組成物(I)が、さらに下記ポリオール(C)をポリオール組成物(I)全体のうち10質量%以下含む、[1]〜[12]のいずれかに記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
ポリオール(C):平均水酸基数が2〜6、水酸基価が10〜60mgKOH/g、全オキシアルキレン基(100質量%)中オキシエチレン基含有量が50〜100質量%である、ポリオキシアルキレンポリオール。
[8]前記ポリオール(A)が、開始剤にプロピレンオキシドのみを開環付加重合させたポリオキシプロピレンポリオールである、[1]〜[7]のいずれかに記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
[9]前記モノオール(D)が、開始剤にプロピレンオキシドのみを開環付加重合させたポリオキシプロピレンモノオールである、[1]〜[8]のいずれかに記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
[10]前記ポリオール組成物(I)において、ポリオール(A)とポリオール(B)との合計における、ポリオール(A)の含有割合が、5〜50質量%である、[1]〜[9]のいずれかに記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
[11]前記ポリオール組成物(I)において、前記モノオール(D)の割合が、ポリオール(A)とポリオール(B)との合計の100質量部に対して、1〜30質量部である、[1]〜[10]のいずれかに記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
[12]前記ポリオール組成物(I)の平均官能基数が2.0以上3.0未満である、[1]〜[11]のいずれかに記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
[13]前記ポリオール組成物(I)が、さらに下記ポリオール(C)をポリオール組成物(I)全体のうち10質量%以下含む、[1]〜[12]のいずれかに記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
ポリオール(C):平均水酸基数が2〜6、水酸基価が10〜60mgKOH/g、全オキシアルキレン基(100質量%)中オキシエチレン基含有量が50〜100質量%である、ポリオキシアルキレンポリオール。
[14]前記[1]〜[13]の製造方法で得られた、反発弾性率が20%以下、コア密度が10〜110kg/m3である、軟質ポリウレタンフォーム。
[15]軟質ポリウレタンフォームの24時間経過後の高さ減少率が8%以下である、[14]に記載の軟質ポリウレタンフォーム。
[15]軟質ポリウレタンフォームの24時間経過後の高さ減少率が8%以下である、[14]に記載の軟質ポリウレタンフォーム。
本発明は、ウレタン化触媒として2価スズ触媒を使用し、人体および環境へ悪影響を及ぼす懸念のある物質を用いずに、フォーム形状の保持性に優れ、かつ低反発性、体圧分散性、耐久性に優れた低密度の軟質ポリウレタンフォームを製造できる。
本発明で得られる軟質ポリウレタンフォームは、ポリオール組成物(I)とポリイソシアネート化合物(II)とを、特定の架橋剤、2価スズ触媒を含むウレタン化触媒、発泡剤および整泡剤の存在下で反応させて製造する。以下、各原料について説明する。
<ポリオール組成物(I)>
本発明におけるポリオール組成物(I)は、後述するポリオール(A)、ポリオール(B)およびモノオール(D)を含むポリオール組成物である。さらにポリオール(C)を含むことが好ましい。また、場合により、ポリオール(A)、ポリオール(B)、ポリオール(C)以外のポリオール(以下、ポリオール(E)という)やモノオール(D)以外のモノオールを含んでもよい。以下、各ポリオール、モノオールについて説明する。
本発明におけるポリオール組成物(I)は、後述するポリオール(A)、ポリオール(B)およびモノオール(D)を含むポリオール組成物である。さらにポリオール(C)を含むことが好ましい。また、場合により、ポリオール(A)、ポリオール(B)、ポリオール(C)以外のポリオール(以下、ポリオール(E)という)やモノオール(D)以外のモノオールを含んでもよい。以下、各ポリオール、モノオールについて説明する。
(ポリオール(A))
本発明におけるポリオール(A)は、平均水酸基数が2〜3、水酸基価が5〜90mgKOH/gであり、オキシエチレン基含有量が全オキシアルキレン基(100質量%)中30質量%以下である、ポリオキシアルキレンポリオールである。このポリオール(A)は、重合触媒存在下で開始剤にアルキレンオキシドを開環付加重合させて得られる。
本発明におけるポリオール(A)は、平均水酸基数が2〜3、水酸基価が5〜90mgKOH/gであり、オキシエチレン基含有量が全オキシアルキレン基(100質量%)中30質量%以下である、ポリオキシアルキレンポリオールである。このポリオール(A)は、重合触媒存在下で開始剤にアルキレンオキシドを開環付加重合させて得られる。
ポリオール(A)の製造に用いる重合触媒としては、アルカリ金属化合物触媒(ナトリウム系触媒、カリウム系触媒、セシウム系触媒等。)、カチオン重合触媒、複合金属シアン化物錯体触媒(以下、「DMC触媒」とも記す。)、ホスファゼニウム化合物等が挙げられる。重合触媒としては、入手安価の点からアルカリ金属触媒、低副生成物のポリオールが得られる点から複合金属シアン化錯体触媒が好ましい。副生成物の量は、通常ポリオールの総不飽和度(mgKOH/g)(以下、「USV」とも記す)を測定することにより求めることができる。
低副生成物であると、高分子量のポリオールが得られる。また高分子量のポリオールを用いると感温性の低い低反発弾性フォームが得られる。したがって、重合触媒としては、感温性が低いフォームを得られる点でDMC触媒が好ましい。
低副生成物であると、高分子量のポリオールが得られる。また高分子量のポリオールを用いると感温性の低い低反発弾性フォームが得られる。したがって、重合触媒としては、感温性が低いフォームを得られる点でDMC触媒が好ましい。
ナトリウム系触媒、およびカリウム系触媒としては、ナトリウム金属、カリウム金属、ナトリウムアルコキシドまたはカリウムアルコキシド(ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムプロポキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、カリウムプロポキシド等。)、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等が挙げられる。
セシウム系触媒としては、セシウム金属、セシウムアルコキシド(セシウムメトキシド、セシウムエトキシド、セシウムプロポキシド等。)、水酸化セシウム、炭酸セシウム等が挙げられる。
カチオン重合触媒としては、MoO2(diketonate)Cl、MoO2(diketonate)OSO2CF3、トリフルオロメタンスルホン酸、三フッ化ホウ素、三フッ化ホウ素配位化合物(三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート、三フッ化ホウ素ジブチルエーテラート、三フッ化ホウ素ジオキサネート、三フッ化ホウ素アセチックアンハイドレートまたは三フッ化ホウ素トリエチルアミン錯化合物。)、フッ素原子を含有する芳香族炭化水素基もしくはフッ素原子を含有する芳香族炭化水素オキシ基を少なくとも1個有するアルミニウムまたはホウ素化合物等が好ましい。
フッ素原子を含有する芳香族炭化水素基としては、ペンタフルオロフェニル、テトラフルオロフェニル、トリフルオロフェニル、3,5−ビス(トリフルオロメチル)トリフルオロフェニル、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル、β−ペルフルオロナフチル、2,2’,2’’−ペルフルオロビフェニル等が挙げられる。
フッ素原子を含有する芳香族炭化水素オキシ基としては、前記フッ素原子を含有する芳香族炭化水素基に酸素原子が結合した炭化水素オキシ基が好ましい。
(複合金属シアン化物錯体触媒(DMC触媒))
本発明の製造方法に用いる複合金属シアン化物錯体触媒としては、ポリエーテル類の製造に通常用いられるDMC触媒であれば特に制限されないが、代表的には、下記一般式(1)で表される化合物が挙げられる。
本発明の製造方法に用いる複合金属シアン化物錯体触媒としては、ポリエーテル類の製造に通常用いられるDMC触媒であれば特に制限されないが、代表的には、下記一般式(1)で表される化合物が挙げられる。
M1 a[M2 b(CN)c]de(M3 fXg)h(H2O)i(L)・・・ (1)
(式(1)中、M1〜M3は金属を、Xはハロゲン原子を、Lは有機配位子を、a、b、c、d、e、f、g、h、iは金属の原子価や有機配位子の配位数などにより変わり得る数を、それぞれ示す。M1とM3は同じであるのが好ましい。)
(式(1)中、M1〜M3は金属を、Xはハロゲン原子を、Lは有機配位子を、a、b、c、d、e、f、g、h、iは金属の原子価や有機配位子の配位数などにより変わり得る数を、それぞれ示す。M1とM3は同じであるのが好ましい。)
上記式(1)中、M1およびM3で表わされる金属としては、Zn(II)、Fe(II)、Fe(III)、Co(II)、Ni(II)、Mo(IV)、Mo(VI)、Al(III)、V(V)、Sr(II)、W(IV)、W(VI)、Mn(II)、Cr(III)、Cu(II)、Sn(II)およびPb(II)から選ばれる金属が好ましく、Zn(II)またはFe(II)がより好ましい。
上記式(1)中、M2で表わされる金属としては、Fe(II)、Fe(III)、Co(II)、Co(III)、Cr(II)、Cr(III)、Mn(II)、Mn(III)、Ni(II)、V(IV)およびV(V)から選ばれる金属が好ましく、Co(III)またはFe(III)がより好ましい。なお、金属の元素記号の後に続く括弧内のII、III、IV、V等のローマ数字はその金属の原子価を示す。
上記式(1)中、M2で表わされる金属としては、Fe(II)、Fe(III)、Co(II)、Co(III)、Cr(II)、Cr(III)、Mn(II)、Mn(III)、Ni(II)、V(IV)およびV(V)から選ばれる金属が好ましく、Co(III)またはFe(III)がより好ましい。なお、金属の元素記号の後に続く括弧内のII、III、IV、V等のローマ数字はその金属の原子価を示す。
上記式(1)中、有機配位子を表わすLとしてはtert−ブチルアルコール、n−ブチルアルコール、iso−ブチルアルコール、tert−ペンチルアルコール、iso−ペンチルアルコール、N,N−ジメチルアセトアミド、エチレングリコールモノ−tert−ブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル(グライムともいう。)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(ジグライムともいう。)、トリエチレングリコールジメチルエーテル(トリグライムともいう。)、iso−プロピルアルコール、およびジオキサンが挙げられる。ジオキサンは、1,4−ジオキサンでも1,3−ジオキサンでもよいが、1,4−ジオキサンが好ましい。有機配位子は1種でもよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらのうちでも、有機配位子としてtert−ブチルアルコ−ルを有することが好ましい。したがって、有機配位子の少なくとも一部としてtert−ブチルアルコ−ルを有するDMC触媒を用いることが好ましい。このようなDMC触媒は高活性であり、総不飽和度の低いポリオールを製造することができる。総不飽和度が低いため、高分子量のポリオールを製造することができる。
ポリオール(A)の製造に用いる開始剤としては、分子中の活性水素(アルキレンオキシドが反応しうる、水酸基やアミノ基の水素原子)の数が2または3である化合物を、単独で用いるか、または併用する。開始剤としては、多価アルコール類、多価フェノール類などの水酸基含有化合物が好ましい。活性水素の数が4以上である化合物を少量併用することもできる。活性水素数が2である化合物の具体例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコールなどの2価アルコールが挙げられる。また活性水素数が3である化合物の具体例としては、グリセリン、トリメチロールプロパンなどの3価アルコールが挙げられる。
また、重合触媒としてDMC触媒を使用する場合には、これらの化合物にアルキレンオキシド、好ましくはプロピレンオキシドを開環付加重合させて得られた高水酸基価ポリオキシアルキレンポリオールを用いることが好ましい。具体的には、水酸基数が2または3であって、水酸基1個当たりの分子量が200〜500程度、すなわち水酸基価が110〜280mgKOH/gの高水酸基価ポリオキシアルキレンポリオール(好ましくはポリオキシプロピレンポリオール)を用いることが好ましい。
また、重合触媒としてDMC触媒を使用する場合には、これらの化合物にアルキレンオキシド、好ましくはプロピレンオキシドを開環付加重合させて得られた高水酸基価ポリオキシアルキレンポリオールを用いることが好ましい。具体的には、水酸基数が2または3であって、水酸基1個当たりの分子量が200〜500程度、すなわち水酸基価が110〜280mgKOH/gの高水酸基価ポリオキシアルキレンポリオール(好ましくはポリオキシプロピレンポリオール)を用いることが好ましい。
ポリオール(A)の製造に用いるアルキレンオキシドとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2−エポキシブタン、2,3−エポキシブタン等が挙げられる。これらのうち、プロピレンオキシド、またはプロピレンオキシドとエチレンオキシドとの併用が好ましく、プロピレンオキシドのみが特に好ましい。すなわちポリオール(A)としては、開始剤にプロピレンオキシドのみを開環付加重合させたポリオキシプロピレンポリオールが好ましい。プロピレンオキシドのみを用いると、得られる軟質ポリウレタンフォームの加湿時の耐久性が向上するため好ましい。
プロピレンオキシドとエチレンオキシドとを併用する場合、ブロック重合およびランダム重合のいずれの重合法を用いてもよい。さらにブロック重合とランダム重合の両者を組み合わせて製造することもできる。ブロック重合の場合、開環付加重合させる順序は、プロピレンオキシド、エチレンオキシドの順で付加するか、先にエチレンオキシドを付加し、プロピレンオキシド、エチレンオキシドの順に付加することが好ましい。この順番で開環付加重合することで、ポリオキシアルキレンポリオールの水酸基の多くは一級水酸基となり、ポリオール(A)とポリイソシアネート化合物(II)との反応性が高くなる。その結果、得られる軟質ポリウレタンフォームの成形性が良好になりやすく好ましい。末端はエチレンオキシドであることが好ましい。
ポリオール(A)におけるオキシエチレン基含有量は全オキシアルキレン基(100質量%)中30質量%以下であり、15質量%以下が好ましい。また下限値は0質量%である。オキシエチレン基含有量を30質量%以下とすることで、加湿時における耐久性が良好となる。
本発明におけるポリオール(A)の平均水酸基数は2〜3であり、より好ましくは2〜2.7である。本発明における平均水酸基数とは、開始剤の活性水素数の平均値を意味する。平均水酸基数を2〜3とすることにより、得られる軟質ポリウレタンフォームの圧縮残留歪み等の物性が良好となる。また、得られる軟質ポリウレタンフォームの伸びが良好となり、硬度が高くならず適度となり引張強度等の物性が良好となる。ポリオール(A)としては、水酸基数が2であるポリオキシアルキレンジオールを、ポリオール(A)の100質量%のうち50〜100質量%用いることが、得られる軟質ポリウレタンフォームの感温性を抑制しやすい点で好ましい。特にポリオール(A)は、水酸基数が2であるポリオキシアルキレンジオールであることが好ましい。
本発明におけるポリオール(A)の水酸基価は5〜90mgKOH/gである。水酸基価を5mgKOH/g以上とすることで、コラップス(collapse)等を抑制し、軟質ポリウレタンフォームを安定して製造することができる。また水酸基価を90mgKOH/g以下とすることで、製造される軟質ポリウレタンフォームの柔軟性を損なわず、かつ、反発弾性率を低く抑えられる。ポリオール(A)の水酸基価は、5〜60mgKOH/gがより好ましく、5〜45mgKOH/gが最も好ましい。
本発明におけるポリオール(A)は、ポリマー分散ポリオールであってもよい。
本発明において、ポリオールがポリマー分散ポリオールであるとは、ポリオールをベースポリオール(分散媒)として、ポリマー微粒子(分散質)が安定に分散している分散系であることを意味する。
本発明において、ポリオールがポリマー分散ポリオールであるとは、ポリオールをベースポリオール(分散媒)として、ポリマー微粒子(分散質)が安定に分散している分散系であることを意味する。
ポリマー微粒子のポリマーとしては、付加重合系ポリマーまたは縮重合系ポリマーが挙げられる。付加重合系ポリマーは、例えば、アクリロニトリル、スチレン、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステル等のモノマーを単独重合または共重合して得られる。また、縮重合系ポリマーとしては、例えば、ポリエステル、ポリウレア、ポリウレタン、ポリメチロールメラミン等が挙げられる。ポリオール中にポリマー微粒子を存在させることにより、ポリオールの水酸基価が低く抑えられ、軟質ポリウレタンフォームの硬度を高くすることができ、引張強度等の機械的物性向上に有効である。またポリマー分散ポリオール中のポリマー微粒子の含有割合は、特に制限なく、ポリオール(A)の100質量部に対して5質量部以下が好ましい。なお、ポリマー分散ポリオールのポリオールとしての諸物性(不飽和度、水酸基価等)は、本発明においてはポリマー微粒子を除いたベースポリオールの諸物性をいうものとする。
(ポリオール(B))
本発明におけるポリオール(B)は、平均水酸基数が2〜3、水酸基価が100〜250mgKOH/gであるポリオキシアルキレンポリオールである。このポリオール(B)は、ポリオール(A)と同様に、重合触媒存在下で開始剤にアルキレンオキシドを開環付加重合させて得られる。
本発明におけるポリオール(B)は、平均水酸基数が2〜3、水酸基価が100〜250mgKOH/gであるポリオキシアルキレンポリオールである。このポリオール(B)は、ポリオール(A)と同様に、重合触媒存在下で開始剤にアルキレンオキシドを開環付加重合させて得られる。
ポリオール(B)の製造に用いる重合触媒としては、フォスファゼン化合物、ルイス酸化合物またはアルカリ金属化合物触媒、複合金属シアン化物錯体触媒が好ましく、このうちアルカリ金属化合物触媒が特に好ましい。アルカリ金属化合物触媒としては、水酸化カリウム、カリウムメトキシド等のカリウム化合物、セシウム金属、水酸化セシウム、炭酸セシウム、セシウムメトキシド等のセシウム化合物などのアルカリ金属化合物またはアルカリ金属水酸化物が好ましく挙げられる。
ポリオール(B)の製造に用いる開始剤としては、分子中の活性水素数が2または3である化合物を、単独で用いるか、または併用する。活性水素の数が4以上である化合物を少量併用することもできる。活性水素数が2または3である化合物の具体例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン等の多価アルコール類;ビスフェノールA等の多価フェノール類;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ピペラジン等のアミン類が挙げられる。このうち多価アルコール類が特に好ましい。また、これらの化合物にアルキレンオキシド、好ましくはプロピレンオキシドを開環付加重合させて得られた高水酸基価ポリオキシアルキレンポリオールを用いることが好ましい。
ポリオール(B)の製造に用いるアルキレンオキシドとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2−エポキシブタン、2,3−エポキシブタン等が挙げられる。このうち、プロピレンオキシド、またはプロピレンオキシドとエチレンオキシドとの併用が好ましく、プロピレンオキシドのみが特に好ましい。
ポリオール(B)としては、オキシエチレン基含有量の低いポリオールが好ましく、そのオキシエチレン基含有量は全オキシアルキレン基(100質量%)中0〜20質量%が好ましく、0〜10質量%がより好ましい。特にオキシアルキレン基としてオキシプロピレン基のみを有するポリオキシアルキレンポリオールが好ましい。このようなオキシエチレン基含有量の低いポリオールを用いると、得られる軟質ポリウレタンフォームの加湿時の耐久性が向上する。
本発明におけるポリオール(B)の平均水酸基数は2〜3である。平均水酸基数を2〜3とすることにより、得られる軟質ポリウレタンフォームの圧縮残留歪み等の物性が適度となり、また、得られる軟質ポリウレタンフォームの伸びに優れ、硬度が適度となり引張強度等の物性に優れる。
ポリオール(B)の平均水酸基数は、好ましくは2〜2.7であり、2〜2.6がより好ましい。ポリオール(B)の平均水酸基数を上記範囲とすることで反発弾性率を低くでき、かつ硬さ変化が小さい(感温性が低い)軟質ポリウレタンフォームが得られる。
また、ポリオール(B)は平均水酸基数が2のポリオキシアルキレンジオールと、平均水酸基数が3のポリオキシアルキレントリオールを併用することが好ましく、ポリオール(B)の100質量%中に含まれる平均水酸基数が2のポリオキシアルキレンジオールの割合は、40質量%以上が好ましく、45質量%以上がより好ましい。
本発明におけるポリオール(B)の水酸基価は100〜250mgKOH/gである。水酸基価を100mgKOH/g以上とすることで、コラップス等を抑制し、軟質ポリウレタンフォームを安定して製造することができる。また水酸基価を250mgKOH/g以下とすることで、製造される軟質ポリウレタンフォームの柔軟性を損なわず、かつ、反発弾性率を低くできる。ポリオール(B)としては、水酸基価が100〜200mgKOH/gであるポリオールを用いることが好ましい。
本発明におけるポリオール(B)は、ポリマー分散ポリオールであってもよい。ポリマー微粒子のポリマーとしては、ポリオール(A)の項で説明したものと同様のものが例示できる。またポリマー分散ポリオール中のポリマー微粒子の含有割合は、特に制限なく、ポリオール(B)の100質量部に対して、0〜10質量部が好ましい。
(ポリオール(C))
本発明におけるポリオール(C)は、平均水酸基数が2〜6であり、水酸基価が10〜60mgKOH/gであり、オキシエチレン基含有量が50〜100質量%であるポリオキシアルキレンポリオールである。このポリオキシアルキレンポリオールは、ポリオール(A)やポリオール(B)と同様に、重合触媒存在下で開始剤にアルキレンオキシドを開環付加重合させて得られる。また、ポリオール(C)は、エチレンオキシドの多量化で得られるポリエチレングリコールであってもよい。ポリオール(C)を用いると、破泡効果が認められ、ポリオール(C)の添加は通気性の向上に効果がある。
本発明におけるポリオール(C)は、平均水酸基数が2〜6であり、水酸基価が10〜60mgKOH/gであり、オキシエチレン基含有量が50〜100質量%であるポリオキシアルキレンポリオールである。このポリオキシアルキレンポリオールは、ポリオール(A)やポリオール(B)と同様に、重合触媒存在下で開始剤にアルキレンオキシドを開環付加重合させて得られる。また、ポリオール(C)は、エチレンオキシドの多量化で得られるポリエチレングリコールであってもよい。ポリオール(C)を用いると、破泡効果が認められ、ポリオール(C)の添加は通気性の向上に効果がある。
ポリオール(C)の製造に用いる重合触媒としては、前記重合触媒のうちでも特にアルカリ金属化合物触媒が好ましい。ポリオール(C)の製造に用いる開始剤としては、前記開始剤のうちでも特に多価アルコール類やアミン類が好ましい。
開始剤である多価アルコール類としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。開始剤であるアミン類としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ピペラジン等のアミン類が挙げられる。
ポリオール(C)の製造に用いられるアルキレンオキシドとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2−エポキシブタン、2,3−エポキシブタン等が挙げられる。また、ポリオール(C)のオキシアルキレン基におけるオキシエチレン含有量は50〜100質量%であり、エチレンオキシドの単独使用、またはプロピレンオキシドとエチレンオキシドとの併用が好ましい。特に、ポリオール(C)としては、プロピレンオキシドおよびエチレンオキシドの混合物を開環付加重合させて得られるポリオールが好ましい。
ポリオール(C)におけるオキシエチレン基含有量は全オキシアルキレン基(100質量%)中50〜100質量%であり、好ましくは55〜95質量%であり、特に好ましくは60〜90質量%である。ポリオール(C)におけるオキシエチレン基含有量を50質量%以上とすることで、ポリオール(C)を添加した際に高い通気性を確保できる。
本発明においてポリオール(C)の平均水酸基数は2〜6であり、3〜4が好ましい。また、ポリオール(C)の水酸基価は10〜60mgKOH/gであり、15〜50mgKOH/gが好ましい。
(モノオール(D))
本発明におけるモノオール(D)は、水酸基価が10〜200mgKOH/gであるポリオキシアルキレンモノオールである。このモノオール(D)は、活性水素の数が1である開始剤を使用し、この開始剤にポリオール(A)やポリオール(B)と同様に重合触媒存在下でアルキレンオキシドを開環付加重合させて得られる。
本発明におけるモノオール(D)は、水酸基価が10〜200mgKOH/gであるポリオキシアルキレンモノオールである。このモノオール(D)は、活性水素の数が1である開始剤を使用し、この開始剤にポリオール(A)やポリオール(B)と同様に重合触媒存在下でアルキレンオキシドを開環付加重合させて得られる。
モノオール(D)の製造に用いる重合触媒としては、DMC触媒、フォスファゼン化合物、ルイス酸化合物またはアルカリ金属化合物触媒が好ましく、このうちDMC触媒が特に好ましい。複合金属シアン化物錯体触媒としては、前記の複合金属シアン化物錯体触媒を使用できる。
モノオール(D)の製造に用いる開始剤としては、活性水素原子を1個のみ有する化合物を用いる。その具体例としては、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール等の1価アルコール類;フェノール、ノニルフェノール等の1価フェノール類;ジメチルアミン、ジエチルアミン等の2級アミン類等が挙げられる。また、DMC触媒を使用する場合は、前記ポリオール(A)等を製造するための高水酸基価ポリオキシアルキレンポリオールと同様に、目的とするモノオール(D)の水酸基価よりも高い水酸基価を有する高水酸基価ポリオキシアルキレンモノオールを開始剤として使用することもできる。
モノオール(D)の製造に用いるアルキレンオキシドとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2−エポキシブタン、2,3−エポキシブタン等が挙げられる。このうち、プロピレンオキシド、またはプロピレンオキシドとエチレンオキシドとの併用が好ましく、プロピレンオキシドのみが特に好ましい。すなわちモノオール(D)としては、開始剤にプロピレンオキシドのみを開環付加重合させたポリオキシプロピレンモノオールが好ましい。プロピレンオキシドのみを用いることは、得られる軟質ポリウレタンフォームの加湿時の耐久性が向上するため好ましい。
本発明におけるモノオール(D)の平均水酸基数は1である。またモノオール(D)の水酸基価は10〜200mgKOH/gであり、10〜120mgKOH/gが好ましい。
なお、本発明におけるポリオール組成物(I)は、モノオール(D)以外のモノオール(例えば水酸基価が200mgKOH/gを超えるポリオキシプロピレンモノオール)を含有していてもよいが、通常はモノオール(D)以外のモノオールは含有しない。本発明におけるポリオール組成物がモノオール(D)以外のモノオールを含有する場合であっても、ポリオール組成物の100質量%のうち、その割合は5質量%以下が好ましく、2質量%以下がより好ましい。
(ポリオール(E))
本発明におけるポリオール組成物(I)は、ポリオール(A)、ポリオール(B)、ポリオール(C)以外のポリオールである、ポリオール(E)を含んでいてもよい。
本発明におけるポリオール(E)は、例えば、ポリオール(B)よりも高水酸基価のポリオールおよび低水酸基価のポリオール、ポリオール(A)およびポリオール(B)よりも平均水酸基数が大きく、かつポリオール(C)よりもオキシエチレン含有量が高いポリオール、ポリオキシアルキレンポリオール以外の高分子量ポリオールなどが挙げられる。
本発明におけるポリオール組成物(I)は、ポリオール(A)、ポリオール(B)、ポリオール(C)以外のポリオールである、ポリオール(E)を含んでいてもよい。
本発明におけるポリオール(E)は、例えば、ポリオール(B)よりも高水酸基価のポリオールおよび低水酸基価のポリオール、ポリオール(A)およびポリオール(B)よりも平均水酸基数が大きく、かつポリオール(C)よりもオキシエチレン含有量が高いポリオール、ポリオキシアルキレンポリオール以外の高分子量ポリオールなどが挙げられる。
(ポリオール組成物(I)の配合比)
本発明におけるポリオール組成物は、前記ポリオール(A)、ポリオール(B)およびモノオール(D)を含む。さらにこのポリオール組成物は前記ポリオール(C)を含むことが好ましい。
本発明におけるポリオール組成物は、前記ポリオール(A)、ポリオール(B)およびモノオール(D)を含む。さらにこのポリオール組成物は前記ポリオール(C)を含むことが好ましい。
本発明におけるポリオール組成物(I)において、前記ポリオール(A)と前記ポリオール(B)との割合は、ポリオール(A)とポリオール(B)との合計の100質量%のうち、ポリオール(A)の割合が、5〜50質量%であり、10〜30質量%が好ましい。ポリオール組成物(I)中のポリオール(A)の割合を上記の範囲とすることで、低反発で、温度変化に対する反発弾性率および硬さの変化が小さい(感温性の低い)軟質ポリウレタンフォームが得られる。
またポリオール組成物(I)の100質量%のうち、ポリオール(A)とポリオール(B)との合計の割合は、70質量%以上が好ましく、75質量%以上がより好ましく、90質量%以上が特に好ましい。また上記割合は通常99質量%以下とする。ポリオール組成物(I)中のポリオール(A)とポリオール(B)との合計の割合を上記の範囲とすることで、低反発性に優れ、耐久性に優れ、かつ、通気性の良好な軟質ポリウレタンフォームが得られる。
またモノオール(D)の割合は、ポリオール(A)とポリオール(B)との合計の100質量部に対して、1〜30質量部が好ましく、1〜25質量部がより好ましく、1〜10質量部であることが特に好ましい。モノオール(D)の割合を上記の範囲とすることで、低反発性に優れ、耐久性に優れ、かつ、通気性の良好な軟質ポリウレタンフォームが得られる。
また、ポリオール組成物(I)がポリオール(C)を含有する場合、ポリオール組成物(I)の100質量%のうち、ポリオール(C)の割合は、10質量%以下が好ましく、1〜10質量%がより好ましく、1〜8質量%が特に好ましい。ポリオール(C)を使用し、かつポリオール(C)の割合を上記の範囲とすることで、得られる軟質ポリウレタンフォームの通気性を向上させることができる。
本発明において、ポリオール組成物(I)(100質量%)の好ましい組成の具体例は、ポリオール(A)を10〜30質量%、ポリオール(B)を50〜80質量%、ポリオール(C)を0〜10質量%、モノオール(D)を1〜24質量%である。さらに好ましいポリオール組成物(I)の組成は、ポリオール(A)を15〜30質量%、ポリオール(B)を60〜75質量%、ポリオール(C)を1〜8質量%、モノオール(D)を1〜10質量%である。特に好ましいポリオール組成物(I)の組成は、ポリオール(A)を20〜25質量%、ポリオール(B)を60〜70質量%、ポリオール(C)を1〜7質量%、モノオール(D)を1〜7質量%である。
本発明において、ポリオール組成物(I)の平均官能基数は2.0〜3.0が好ましく、2.5〜3.0がより好ましい。2.0以上であると、得られる軟質ポリウレタンフォームの物性および外観が良好であり、3.0以下であると、低反発性が良好である。
本発明において、ポリオール組成物(I)の平均官能基数は2.0〜3.0が好ましく、2.5〜3.0がより好ましい。2.0以上であると、得られる軟質ポリウレタンフォームの物性および外観が良好であり、3.0以下であると、低反発性が良好である。
<ポリイソシアネート化合物(II)>
本発明において用いられるポリイソシアネート化合物(II)としては、特に制限はなく、イソシアネート基を2以上有する芳香族系、脂環族系、脂肪族系等のポリイソシアネート;前記ポリイソシアネートの2種類以上の混合物;これらを変性して得られる変性ポリイソシアネート等が挙げられる。
本発明において用いられるポリイソシアネート化合物(II)としては、特に制限はなく、イソシアネート基を2以上有する芳香族系、脂環族系、脂肪族系等のポリイソシアネート;前記ポリイソシアネートの2種類以上の混合物;これらを変性して得られる変性ポリイソシアネート等が挙げられる。
ポリイソシアネート化合物(II)の具体例としては、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(通称:クルードMDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)等が挙げられる。また変性ポリイソシアネートの具体例としては、上記各ポリイソシアネートのプレポリマー型変性体、ヌレート変性体、ウレア変性体、カルボジイミド変性体等が挙げられる。これらのうちでも、TDI、MDI、クルードMDI、またはこれらの変性体が好ましい。さらにこれらのうち、TDI、クルードMDIまたはその変性体(特にプレポリマー型変性体が好ましい。)を用いると発泡安定性が向上し、耐久性が向上する等の点で好ましい。特にTDI、クルードMDIまたはその変性体のうち、反応性が比較的低いポリイソシアネート化合物(II)を用いると通気性が向上し好ましい。具体的には2,6−TDIの割合の多い(30質量%以上が特に好適である。)TDI混合物が好ましい。
ポリイソシアネート化合物(II)のイソシアネート含量の好ましい範囲は、21質量%〜49質量%である。
ポリイソシアネート化合物(II)のイソシアネート含量の好ましい範囲は、21質量%〜49質量%である。
ポリイソシアネート化合物(II)の使用量は、原料中の全活性水素含有化合物とポリイソシアネート化合物(II)の割合がイソシアネート指数で90以上となる量が好ましい。原料とは、ポリオール組成物(I)、ポリイソシアネート化合物(II)、架橋剤、ウレタン化触媒、発泡剤および整泡剤をいう。活性水素含有化合物とは、ポリオール組成物(I)、および発泡剤として使用しうる水等をいう。イソシアネート指数とは、ポリイソシアネート化合物(II)のイソシアネート基の当量を、ポリオール、モノオール、架橋剤、水等の原料中の全活性水素含有化合物中の全ての活性水素の合計の当量で除した数値の100倍で表される。
本発明の軟質ポリウレタンフォームの製造方法においては、原料中の全活性水素含有化合物とポリイソシアネート化合物(II)との割合を、イソシアネート指数で90以上とする。上記割合がイソシアネート指数で90以上であると、ポリオール、モノオールが適度に用いられ、未反応のポリオールまたはモノオールが可塑剤のような働きをすることによる軟質ポリウレタンフォームへの影響が少なく、洗濯耐久性が良好となり好ましい。またウレタン化触媒が放散しにくく、製造された軟質ポリウレタンフォームが変色しにくい等の点でも好ましい。上記割合はイソシアネート指数で90〜130が好ましく、95〜110がより好ましい。
<ウレタン化触媒>
ポリオール組成物(I)とポリイソシアネート化合物(II)とを反応させるウレタン化触媒としては、2価スズ触媒を含むウレタン化触媒を用いる。2価スズ触媒以外に使用できるウレタン化触媒としては、軟質ポリウレタンフォームの人体および環境へ悪影響を及ぼす懸念がある物質の使用を制限するCerti−PURに該当しない触媒でありかつ4価の有機スズ触媒以外の触媒のみを使用することができる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ポリオール組成物(I)とポリイソシアネート化合物(II)とを反応させるウレタン化触媒としては、2価スズ触媒を含むウレタン化触媒を用いる。2価スズ触媒以外に使用できるウレタン化触媒としては、軟質ポリウレタンフォームの人体および環境へ悪影響を及ぼす懸念がある物質の使用を制限するCerti−PURに該当しない触媒でありかつ4価の有機スズ触媒以外の触媒のみを使用することができる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ウレタン化触媒として、2価スズ触媒以外に使用することができるものとして、例えば、酢酸カリウム、2−エチルヘキサン酸カリウム等のカルボン酸金属塩;トリエチレンジアミン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン等の3級アミン類が挙げられる。
ウレタン化触媒の使用量は、ポリオール組成物(I)の100質量部に対して、0.001〜5質量部が好ましく、0.01〜3質量部がより好ましい。上記範囲の上限値以下であると発泡反応の制御が容易であり、上記範囲の下限値以上であると軟質ポリウレタンフォームのキュアー(curing)が良好であるので好ましい。
2価スズ触媒としては、軟質ポリウレタンフォームのキュアー性が良好である点で2−エチルヘキサン酸スズを使用するのが好ましい。2価スズ触媒の使用量は、ポリオール組成物(I)の100質量部に対して、0.01〜3質量部であるのが好ましく、0.03〜2質量部がより好ましく、0.05〜1質量部がさらに好ましく、0.07〜0.5質量部が最も好ましい。上記範囲の上限値以下であると軟質ポリウレタンフォームの発泡後のフォーム高さの減少が抑制され、上記範囲の下限値以上であると軟質ポリウレタンフォームのセトリング(settling)が抑制され、良好な外観の軟質ポリウレタンフォームが製造可能であるので好ましい。
ウレタン化触媒は、2価スズ触媒に3級アミン類を併用するのが好ましい。発泡剤とポリイソシアネート化合物(II)の相溶性がよくなり、発泡時に小さな均質な泡が生成するので、好ましい。3級アミン類としては、発泡挙動の制御が容易であり、かつ経済的な点から、トリエチレンジアミンが好ましい。3級アミン類を併用する場合、ポリオール組成物(I)の100質量部に対して、0.01〜3質量部であるのが好ましく、0.05〜2質量部がより好ましく、0.1〜1質量部がさらに好ましく、0.2〜0.5質量部が最も好ましい。上記範囲の上限値以下であると発泡反応の制御が容易であり、上記範囲の下限値以上であると硬化性が良好であるので好ましい。ただし、これらの3級アミン類の量は、前記のように2価スズ触媒との合計量が5質量部以下となる量であることが好ましく、3質量部以下となる量であることがより好ましい。
<架橋剤>
本発明における架橋剤は、成形後のフォームの高さの減少を抑制するために用いられる。
本発明における架橋剤は、融点が40〜270℃の、イソシアネート基と反応可能な基を有する化合物である。本発明における架橋剤の融点は、50〜200℃が好ましい。
融点が40℃以上であると、低反発ポリウレタンフォームの形状保持性に優れており、融点が270℃以下であると、フォーム成形中の発熱によりポリオール組成物(I)中に溶解しやすい。
また、本発明における架橋剤は水に可溶であると、ポリオール組成物(I)中に配合しやすいため好ましい。水に対する架橋剤の溶解度は30g/100g(20℃)以上が好ましく、50g/100g(20℃)がより好ましい。水に対する溶解度が30g/100g以上であれば、発泡剤としての水の量または、フォーム物性に影響がない範囲の水の量に対して、必要な架橋剤量を溶解することができる。水に対する架橋剤の溶解度の上限は特になく、水と任意の割合で混和するものであってよい。相対的に水に対する溶解度が低い化合物の場合はその溶解度の上限は、500g/100g(20℃)が好ましく、300g/100g(20℃)がより好ましい。
本発明における架橋剤は、成形後のフォームの高さの減少を抑制するために用いられる。
本発明における架橋剤は、融点が40〜270℃の、イソシアネート基と反応可能な基を有する化合物である。本発明における架橋剤の融点は、50〜200℃が好ましい。
融点が40℃以上であると、低反発ポリウレタンフォームの形状保持性に優れており、融点が270℃以下であると、フォーム成形中の発熱によりポリオール組成物(I)中に溶解しやすい。
また、本発明における架橋剤は水に可溶であると、ポリオール組成物(I)中に配合しやすいため好ましい。水に対する架橋剤の溶解度は30g/100g(20℃)以上が好ましく、50g/100g(20℃)がより好ましい。水に対する溶解度が30g/100g以上であれば、発泡剤としての水の量または、フォーム物性に影響がない範囲の水の量に対して、必要な架橋剤量を溶解することができる。水に対する架橋剤の溶解度の上限は特になく、水と任意の割合で混和するものであってよい。相対的に水に対する溶解度が低い化合物の場合はその溶解度の上限は、500g/100g(20℃)が好ましく、300g/100g(20℃)がより好ましい。
イソシアネート基と反応可能な基は、本発明における架橋剤の1分子中、2〜10個が好ましく、3〜8個がより好ましく、4〜8個が特に好ましい。2個以上であると、架橋に適しており、10個以下であると得られる軟質ポリウレタンフォームの硬度が高くなりすぎず適正な範囲になる。
本発明における架橋剤が有する、イソシアネート基と反応可能な基は、活性水素を有する基が挙げられ、例えば水酸基、アミノ基、カルボキシル基であり、水酸基が反応性と、反応の制御の両立が容易なため好ましい。
すなわち本発明における架橋剤としては、融点が40〜270℃であり、1分子中に水酸基を2〜10個有する化合物が好ましい。
融点が40〜270℃であり、1分子中に水酸基を2〜10個有する架橋剤としては、1分子中に水酸基を2〜10個有する炭化水素化合物、または1分子中に水酸基を2〜10個有する環状の糖類であることが好ましい。融点が前述の範囲であれば、炭化水素化合物は、直鎖であっても分岐を有していてもよく、また環状であってもよい。
このような炭化水素化合物としては、例えば1,6−ヘキサンジオール(融点:41℃)、トリメチロールプロパン(融点:58℃)、ペンタエリトリトール(融点:260.5℃)、ソルビトール(融点:95℃)が挙げられる。
また環状の糖類としては、シュークロース(融点:186℃)、トレハロース(融点:203℃)が挙げられる。
これらのうち、水への溶解性が良い方がポリオール組成物(I)へ溶解しやすく、また製造時の取扱性が良いため好ましい。
このような水への溶解性が高い架橋剤としては、トリメチロールプロパン(溶解度:易容)、ソルビトール(溶解度:220g)、シュークロース(溶解度:212g)が挙げられ、特にソルビトールが好ましい。前記架橋剤のかっこ内の溶解度は、水に対する溶解度(g/100g(20℃))を示し、易容とは水に任意の割合で溶解することを示す。
本発明における架橋剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明における架橋剤の使用量としては、ポリオール組成物(I)100質量部に対して、0.01〜5質量部が好ましく、0.05〜4.0質量部がより好ましく、0.1〜3.0質量部が最も好ましい。0.01質量部以上であると、フォーム高さの抑制の点で好ましく、5質量部以下であると、フォームが適度の硬さになる点で好ましい。
また、本発明における架橋剤ではない架橋剤を、軟質ポリウレタンフォームの24時間経過後の高さ減少率や、物性を損なわない範囲で使用することができる。
本発明における架橋剤が有する、イソシアネート基と反応可能な基は、活性水素を有する基が挙げられ、例えば水酸基、アミノ基、カルボキシル基であり、水酸基が反応性と、反応の制御の両立が容易なため好ましい。
すなわち本発明における架橋剤としては、融点が40〜270℃であり、1分子中に水酸基を2〜10個有する化合物が好ましい。
融点が40〜270℃であり、1分子中に水酸基を2〜10個有する架橋剤としては、1分子中に水酸基を2〜10個有する炭化水素化合物、または1分子中に水酸基を2〜10個有する環状の糖類であることが好ましい。融点が前述の範囲であれば、炭化水素化合物は、直鎖であっても分岐を有していてもよく、また環状であってもよい。
このような炭化水素化合物としては、例えば1,6−ヘキサンジオール(融点:41℃)、トリメチロールプロパン(融点:58℃)、ペンタエリトリトール(融点:260.5℃)、ソルビトール(融点:95℃)が挙げられる。
また環状の糖類としては、シュークロース(融点:186℃)、トレハロース(融点:203℃)が挙げられる。
これらのうち、水への溶解性が良い方がポリオール組成物(I)へ溶解しやすく、また製造時の取扱性が良いため好ましい。
このような水への溶解性が高い架橋剤としては、トリメチロールプロパン(溶解度:易容)、ソルビトール(溶解度:220g)、シュークロース(溶解度:212g)が挙げられ、特にソルビトールが好ましい。前記架橋剤のかっこ内の溶解度は、水に対する溶解度(g/100g(20℃))を示し、易容とは水に任意の割合で溶解することを示す。
本発明における架橋剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明における架橋剤の使用量としては、ポリオール組成物(I)100質量部に対して、0.01〜5質量部が好ましく、0.05〜4.0質量部がより好ましく、0.1〜3.0質量部が最も好ましい。0.01質量部以上であると、フォーム高さの抑制の点で好ましく、5質量部以下であると、フォームが適度の硬さになる点で好ましい。
また、本発明における架橋剤ではない架橋剤を、軟質ポリウレタンフォームの24時間経過後の高さ減少率や、物性を損なわない範囲で使用することができる。
<整泡剤>
整泡剤としては、シリコーン系整泡剤、フッ素系整泡剤等が挙げられる。これらのうち、シリコーン系整泡剤が好ましい。シリコーン系整泡剤のうち、ポリオキシアルキレン・ジメチルポリシロキサンコポリマー、またはジメチルポリシロキサンを主成分とするシリコーン系整泡剤が好ましい。整泡剤は、ポリオキシアルキレン・ジメチルポリシロキサンコポリマーまたはジメチルポリシロキサン単独であっても、これに他の併用成分を含んだ混合物であってもよい。他の併用成分としては、ポリアルキルメチルシロキサン、グリコール類、ポリオキシアルキレン化合物等が挙げられる。整泡剤としては、ポリオキシアルキレン・ジメチルポリシロキサンコポリマー、ポリアルキルメチルシロキサン、ジメチルポリシロキサン、およびポリオキシアルキレン化合物を含む整泡剤混合物が、軟質ポリウレタンフォームの安定性に優れる点から特に好ましい。該整泡剤混合物としては、例えば、東レダウコーニング社製のSZ−1127、L−580、L−582、L−520、SZ−1919、L−5740S、L−5740M、SZ−1111、SZ−1127、SZ−1162、SZ−1105、SZ−1328、SZ−1325、SZ−1330、SZ−1306、SZ−1327、SZ−1336、SZ−1339、L−3601、SZ−1302、SH−192、SF−2909、SH−194、SH−190、SRX−280A、SRX−298、SF−2908、SF−2904、SRX−294A、SF−2965、SF−2962、SF−2961、SRX−274C、SF−2964、SF−2969、PRX−607、SZ−1711、SZ−1666、SZ−1627、SZ−1710、L−5420、L−5421、SZ−1669、SZ−1649、SZ−1654、SZ−1642、SZ−1720、SH−193等、信越化学工業社製のF−114、F−121、F−122、F−348、F−341、F−502、F−506、F−607、F−606等、エボニック社製のB−8110、B−8017、B−4113、B−8727LF,B−8715LF、B−8404、B−8462等が挙げられる。整泡剤は、2種類以上併用してもよく、また前記特定の整泡剤以外の整泡剤を併用してもよい。
特にジメチルポリシロキサンを含む整泡剤が好ましく、このような整泡剤は上記で挙げた中で、東レダウコーニング社製のSZ−1327(商品名)などが挙げられる。
整泡剤としては、シリコーン系整泡剤、フッ素系整泡剤等が挙げられる。これらのうち、シリコーン系整泡剤が好ましい。シリコーン系整泡剤のうち、ポリオキシアルキレン・ジメチルポリシロキサンコポリマー、またはジメチルポリシロキサンを主成分とするシリコーン系整泡剤が好ましい。整泡剤は、ポリオキシアルキレン・ジメチルポリシロキサンコポリマーまたはジメチルポリシロキサン単独であっても、これに他の併用成分を含んだ混合物であってもよい。他の併用成分としては、ポリアルキルメチルシロキサン、グリコール類、ポリオキシアルキレン化合物等が挙げられる。整泡剤としては、ポリオキシアルキレン・ジメチルポリシロキサンコポリマー、ポリアルキルメチルシロキサン、ジメチルポリシロキサン、およびポリオキシアルキレン化合物を含む整泡剤混合物が、軟質ポリウレタンフォームの安定性に優れる点から特に好ましい。該整泡剤混合物としては、例えば、東レダウコーニング社製のSZ−1127、L−580、L−582、L−520、SZ−1919、L−5740S、L−5740M、SZ−1111、SZ−1127、SZ−1162、SZ−1105、SZ−1328、SZ−1325、SZ−1330、SZ−1306、SZ−1327、SZ−1336、SZ−1339、L−3601、SZ−1302、SH−192、SF−2909、SH−194、SH−190、SRX−280A、SRX−298、SF−2908、SF−2904、SRX−294A、SF−2965、SF−2962、SF−2961、SRX−274C、SF−2964、SF−2969、PRX−607、SZ−1711、SZ−1666、SZ−1627、SZ−1710、L−5420、L−5421、SZ−1669、SZ−1649、SZ−1654、SZ−1642、SZ−1720、SH−193等、信越化学工業社製のF−114、F−121、F−122、F−348、F−341、F−502、F−506、F−607、F−606等、エボニック社製のB−8110、B−8017、B−4113、B−8727LF,B−8715LF、B−8404、B−8462等が挙げられる。整泡剤は、2種類以上併用してもよく、また前記特定の整泡剤以外の整泡剤を併用してもよい。
特にジメチルポリシロキサンを含む整泡剤が好ましく、このような整泡剤は上記で挙げた中で、東レダウコーニング社製のSZ−1327(商品名)などが挙げられる。
整泡剤の使用量は、ポリオール組成物(I)の100質量部に対して、0.01〜2質量部が好ましく、0.1〜1.5質量部がより好ましい。
<発泡剤>
発泡剤としては、フッ素化炭化水素等の公知の発泡剤が使用でき、水および不活性ガスからなる群から選ばれた少なくとも1種が好ましい。不活性ガスとしては、具体的には、空気、窒素、炭酸ガス等が好ましく挙げられる。これらのうちでも、環境への配慮から水が最も好ましい。
発泡剤としては、フッ素化炭化水素等の公知の発泡剤が使用でき、水および不活性ガスからなる群から選ばれた少なくとも1種が好ましい。不活性ガスとしては、具体的には、空気、窒素、炭酸ガス等が好ましく挙げられる。これらのうちでも、環境への配慮から水が最も好ましい。
発泡剤の使用量は、水を使用する場合、ポリオール組成物(I)の100質量部に対して、10質量部以下が好ましく、0.1〜4質量部がより好ましい。低密度の軟質ポリウレタンフォームを製造する場合、ポリオール組成物の100質量部に対して、0.5〜5質量部の水を使用するのが好ましい。
<その他の助剤>
本発明において軟質ポリウレタンフォームを製造する際には、上述したウレタン化触媒、発泡剤、整泡剤以外に所望の添加物も使用できる。添加剤としては、炭酸カリウム、硫酸バリウム等の充填剤;乳化剤等の界面活性剤;酸化防止剤、紫外線吸収剤等の老化防止剤;難燃剤、可塑剤、着色剤、抗カビ剤、破泡剤、分散剤、変色防止剤等が挙げられる。
本発明において軟質ポリウレタンフォームを製造する際には、上述したウレタン化触媒、発泡剤、整泡剤以外に所望の添加物も使用できる。添加剤としては、炭酸カリウム、硫酸バリウム等の充填剤;乳化剤等の界面活性剤;酸化防止剤、紫外線吸収剤等の老化防止剤;難燃剤、可塑剤、着色剤、抗カビ剤、破泡剤、分散剤、変色防止剤等が挙げられる。
本発明に用いる酸化防止剤としては、特に制限はなく、市販されている酸化防止剤を任意に選択して使用すれば良い。具体的な例としては、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(商品名、IRGANOX 1076、BASFジャパン社製)、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕(商品名、IRGANOX 1010、BASFジャパン社製)、4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン(商品名、ノンフレックスDCD、精工化学社製)等が例示できるが、これらに限定されるものではない。
使用する酸化防止剤の種類は、単独でも、また2種類以上を組み合わせて使用しても良い。酸化防止剤の添加濃度は、ポリオール組成物(I)中に50〜20,000ppmであることが好ましく、100〜10,000ppmがより好ましく、500〜8,000ppmがさらに好ましく、1,000〜6,000ppmが特に好ましい。酸化防止剤をポリオール組成物中(I)中に上記範囲の下限値以上含むことにより、発泡時の発熱によるフォームの焼け(スコーチ)を抑制することができ、上記範囲の上限値以下とすることにより、コラップス等が抑制され良好な発泡安定性が確保できる。
<発泡方法>
前記原料を使用して軟質ポリウレタンフォームを製造する手段としては、特に限定されるものではないが、ワンショット法、セミプレポリマー法、プレポリマー法等が挙げられ、ポリオール等とポリイソシアネート化合物を混合して反応性混合物とするワンショット法が好ましい。また、ワンショット法においては、ポリオールシステム液と呼ばれるポリイソシアネート化合物以外の全原料の混合物(本発明では、ポリオール組成物(I)、架橋剤、ウレタン化触媒、発泡剤、整泡剤およびポリイソシアネート化合物以外の任意成分の混合物)とポリイソシアネート化合物との2液を混合する2液混合型のワンショット法が好ましい。
反応性混合物を発泡硬化させるとともに成形する方法としては、密閉された金型内に反応性混合物を注入し発泡成形する方法(モールド法)でも、開放系で反応性混合物を発泡させる方法(スラブ法)でもよく、スラブ法が好ましい。
上記混合手段や成形装置としては通常用いられる混合装置や製造装置を用いることができる。
前記原料を使用して軟質ポリウレタンフォームを製造する手段としては、特に限定されるものではないが、ワンショット法、セミプレポリマー法、プレポリマー法等が挙げられ、ポリオール等とポリイソシアネート化合物を混合して反応性混合物とするワンショット法が好ましい。また、ワンショット法においては、ポリオールシステム液と呼ばれるポリイソシアネート化合物以外の全原料の混合物(本発明では、ポリオール組成物(I)、架橋剤、ウレタン化触媒、発泡剤、整泡剤およびポリイソシアネート化合物以外の任意成分の混合物)とポリイソシアネート化合物との2液を混合する2液混合型のワンショット法が好ましい。
反応性混合物を発泡硬化させるとともに成形する方法としては、密閉された金型内に反応性混合物を注入し発泡成形する方法(モールド法)でも、開放系で反応性混合物を発泡させる方法(スラブ法)でもよく、スラブ法が好ましい。
上記混合手段や成形装置としては通常用いられる混合装置や製造装置を用いることができる。
本発明で得られる軟質ポリウレタンフォームの形成は、前記のポリオール等の原料を用いることにより、反応性混合物の反応性が適度となり好ましい。反応性が高すぎると、外観不良の軟質ポリウレタンフォームが形成されてしまう。反応性が低すぎると、生産性が悪い。
<軟質ポリウレタンフォーム>
本発明の軟質ポリウレタンフォームは、ポリオール組成物(I)とポリイソシアネート化合物(II)とを、架橋剤、2価スズ触媒を含むウレタン化触媒、発泡剤および整泡剤の存在下で反応させて得られる。
本発明で得られる軟質ポリウレタンフォームは、成形後のフォーム高さ減少率が少ないことを特徴とする。成形後のフォーム高さ減少率は発泡が終了して軟質ポリウレタンフォーム上部からガス抜け(いわゆるヘルシーバブル)が観察された時点のフォーム高さからの減少率を指す。
本発明で得られる軟質ポリウレタンフォームの24時間経過後の高さ減少率は8%以下が好ましく、7%以下がより好ましく、6%以下がとりわけ好ましく、5%以下が最も好ましい。高さ減少率が8%以上になると得られる軟質ポリウレタンフォームの上下の密度差が大きくなるため、好ましくない。
本発明で得られる軟質ポリウレタンフォームは、低反発であることを特徴とし、そのコア反発弾性率は、20%以下が好ましく、18%以下がより好ましく、15%以下がとりわけ好ましく、12%以下が最も好ましい。コア反発弾性率を20%以下とすることで、充分な低反発性が発揮される。通常下限は0%である。コア反発弾性率の測定は、JIS K6400(1997年版)に準拠した方法で行う。また、本発明における「コア」とは、軟質ポリウレタンフォームの中央部から表皮部を除いた部分である。
本発明の軟質ポリウレタンフォームは、ポリオール組成物(I)とポリイソシアネート化合物(II)とを、架橋剤、2価スズ触媒を含むウレタン化触媒、発泡剤および整泡剤の存在下で反応させて得られる。
本発明で得られる軟質ポリウレタンフォームは、成形後のフォーム高さ減少率が少ないことを特徴とする。成形後のフォーム高さ減少率は発泡が終了して軟質ポリウレタンフォーム上部からガス抜け(いわゆるヘルシーバブル)が観察された時点のフォーム高さからの減少率を指す。
本発明で得られる軟質ポリウレタンフォームの24時間経過後の高さ減少率は8%以下が好ましく、7%以下がより好ましく、6%以下がとりわけ好ましく、5%以下が最も好ましい。高さ減少率が8%以上になると得られる軟質ポリウレタンフォームの上下の密度差が大きくなるため、好ましくない。
本発明で得られる軟質ポリウレタンフォームは、低反発であることを特徴とし、そのコア反発弾性率は、20%以下が好ましく、18%以下がより好ましく、15%以下がとりわけ好ましく、12%以下が最も好ましい。コア反発弾性率を20%以下とすることで、充分な低反発性が発揮される。通常下限は0%である。コア反発弾性率の測定は、JIS K6400(1997年版)に準拠した方法で行う。また、本発明における「コア」とは、軟質ポリウレタンフォームの中央部から表皮部を除いた部分である。
本発明で得られる軟質ポリウレタンフォームは耐久性が良好である。耐久性の指標は圧縮残留歪みおよび湿熱圧縮残留歪みで表され、本発明では圧縮率を50%と90%で測定した。本発明で得られる軟質ポリウレタンフォームは、特に蒸れた状態における耐久性の指標である湿熱圧縮残留歪みが小さい。なお圧縮残留歪みおよび湿熱圧縮残留歪みの測定はいずれもJIS K6400(1997年版)に準拠した方法で行う。
本発明で得られる軟質ポリウレタンフォームにおいて、圧縮率50%の圧縮残留歪みは10%以下が好ましく、6%以下がより好ましく、5%以下がとりわけ好ましく、4%以下が最も好ましい。圧縮率90%での圧縮残留歪みは20%以下が好ましく、15%以下がより好ましく、12%以下がとりわけ好ましく、10%以下が最も好ましい。
また本発明で得られる軟質ポリウレタンフォームにおいて、圧縮率50%での湿熱圧縮残留歪みは15%以下が好ましく、10%以下がより好ましく、5%以下が特に好ましく、4%以下が最も好ましい。圧縮率90%での湿熱圧縮残留歪みは20%以下が好ましく、15%以下がより好ましく、12%以下がとりわけ好ましく、10%以下が最も好ましい。
本発明で得られる軟質ポリウレタンフォームにおいて、圧縮率50%の圧縮残留歪みは10%以下が好ましく、6%以下がより好ましく、5%以下がとりわけ好ましく、4%以下が最も好ましい。圧縮率90%での圧縮残留歪みは20%以下が好ましく、15%以下がより好ましく、12%以下がとりわけ好ましく、10%以下が最も好ましい。
また本発明で得られる軟質ポリウレタンフォームにおいて、圧縮率50%での湿熱圧縮残留歪みは15%以下が好ましく、10%以下がより好ましく、5%以下が特に好ましく、4%以下が最も好ましい。圧縮率90%での湿熱圧縮残留歪みは20%以下が好ましく、15%以下がより好ましく、12%以下がとりわけ好ましく、10%以下が最も好ましい。
本発明で得られる軟質ポリウレタンフォームのコア密度は、10〜110kg/m3が好ましく、10〜80kg/m3がより好ましく、10〜60kg/m3が特に好ましい。特に本発明で得られる軟質ポリウレタンフォームは、低密度においても安定して発泡し、製造が容易であり、かつ、耐久性に優れるという特徴を有する。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は下記例によって何ら限定されない。なお、実施例および比較例中の数値は質量部を示す。また、不飽和度の測定は、JIS K 1557(1970年版)に準拠した方法で実施した。
(原料)
ポリオールA1:水酸化カリウム触媒の存在下、ジプロピレングリコールを開始剤として数平均分子量1,000までプロピレンオキシドを開環重合させた後、珪酸マグネシウムで精製し、開始剤(a1)を製造した。次いで、DMC触媒である亜鉛ヘキサシアノコバルテート−tert−ブチルアルコール錯体触媒の存在下、前記開始剤(a1)にプロピレンオキシドを開環付加重合させて得られる、平均水酸基数2、水酸基価14mgKOH/gのポリオキシプロピレンポリオール。
ポリオールA2:水酸化カリウム触媒の存在下、ジプロピレングリコールを開始剤として数平均分子量1,000までプロピレンオキシドを開環重合させた後、珪酸マグネシウムで精製し、開始剤(a1)を製造した。次いで、DMC触媒である亜鉛ヘキサシアノコバルテート−tert−ブチルアルコール錯体触媒の存在下、前記開始剤(a1)にプロピレンオキシドを開環付加重合させて得られる、平均水酸基数2、水酸基価7.5mgKOH/gのポリオキシプロピレンポリオール。
ポリオールA3:水酸化カリウム触媒を用いてジプロピレングリコールを開始剤として、プロピレンオキシドを開環付加重合させて得られる平均水酸基数が2、水酸基価が75mgKOH/gのポリオキシプロピレンポリオール。
ポリオールB1:水酸化カリウム触媒を用いてジプロピレングリコールを開始剤として、プロピレンオキシドを開環付加重合させて得られる平均水酸基数が2、水酸基価が160mgKOH/gのポリオキシプロピレンポリオール。
ポリオールB2:水酸化カリウム触媒を用いてグリセリンを開始剤として、プロピレンオキシドを開環付加重合させて得られる平均水酸基数が3、水酸基価が168mgKOH/gのポリオキシプロピレンポリオール。
ポリオールC1:水酸化カリウム触媒を用いてグリセリンを開始剤として、プロピレンオキシドおよびエチレンオキシドの混合物を開環付加重合させて得られる、平均水酸基数が3、水酸基価が48mgKOH/g、全オキシエチレン基含有量が80質量%であるポリオキシプロピレンオキシエチレンポリオール。
モノオールD1:n−ブチルアルコールを開始剤として、亜鉛ヘキサシアノコバルテート−tert−ブチルアルコール錯体触媒を用いて、プロピレンオキシドを開環付加重合させて得られる平均水酸基数が1、水酸基価が16.7mgKOH/gのポリオキシプロピレンモノオール。
ポリオールA1:水酸化カリウム触媒の存在下、ジプロピレングリコールを開始剤として数平均分子量1,000までプロピレンオキシドを開環重合させた後、珪酸マグネシウムで精製し、開始剤(a1)を製造した。次いで、DMC触媒である亜鉛ヘキサシアノコバルテート−tert−ブチルアルコール錯体触媒の存在下、前記開始剤(a1)にプロピレンオキシドを開環付加重合させて得られる、平均水酸基数2、水酸基価14mgKOH/gのポリオキシプロピレンポリオール。
ポリオールA2:水酸化カリウム触媒の存在下、ジプロピレングリコールを開始剤として数平均分子量1,000までプロピレンオキシドを開環重合させた後、珪酸マグネシウムで精製し、開始剤(a1)を製造した。次いで、DMC触媒である亜鉛ヘキサシアノコバルテート−tert−ブチルアルコール錯体触媒の存在下、前記開始剤(a1)にプロピレンオキシドを開環付加重合させて得られる、平均水酸基数2、水酸基価7.5mgKOH/gのポリオキシプロピレンポリオール。
ポリオールA3:水酸化カリウム触媒を用いてジプロピレングリコールを開始剤として、プロピレンオキシドを開環付加重合させて得られる平均水酸基数が2、水酸基価が75mgKOH/gのポリオキシプロピレンポリオール。
ポリオールB1:水酸化カリウム触媒を用いてジプロピレングリコールを開始剤として、プロピレンオキシドを開環付加重合させて得られる平均水酸基数が2、水酸基価が160mgKOH/gのポリオキシプロピレンポリオール。
ポリオールB2:水酸化カリウム触媒を用いてグリセリンを開始剤として、プロピレンオキシドを開環付加重合させて得られる平均水酸基数が3、水酸基価が168mgKOH/gのポリオキシプロピレンポリオール。
ポリオールC1:水酸化カリウム触媒を用いてグリセリンを開始剤として、プロピレンオキシドおよびエチレンオキシドの混合物を開環付加重合させて得られる、平均水酸基数が3、水酸基価が48mgKOH/g、全オキシエチレン基含有量が80質量%であるポリオキシプロピレンオキシエチレンポリオール。
モノオールD1:n−ブチルアルコールを開始剤として、亜鉛ヘキサシアノコバルテート−tert−ブチルアルコール錯体触媒を用いて、プロピレンオキシドを開環付加重合させて得られる平均水酸基数が1、水酸基価が16.7mgKOH/gのポリオキシプロピレンモノオール。
架橋剤A:ソルビトール(融点:95℃)
架橋剤B:トリメチロールプロパン(融点:58℃)
架橋剤C:シュークロース(融点:186℃)
架橋剤D:グリセリン(融点:17.8℃)
架橋剤B:トリメチロールプロパン(融点:58℃)
架橋剤C:シュークロース(融点:186℃)
架橋剤D:グリセリン(融点:17.8℃)
発泡剤:水。
触媒A:2−エチルヘキサン酸スズ(エアプロダクツ アンド ケミカルズ社製、商品名:ダブコT−9)。
触媒B:ジオクチルスズジラウレート(日東化成社製、商品名:ネオスタンU−810)
触媒C:トリエチレンジアミンのジプロピレングリコール溶液。(東ソー社製、商品名:TEDA−L33)。
触媒D:アミン触媒(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、商品名:Niax A−230)
整泡剤A:シリコーン系整泡剤(東レダウコーニング社製、商品名:SRX−298)。
整泡剤B:シリコーン系整泡剤(東レダウコーニング社製、商品名:SZ−1327)
触媒A:2−エチルヘキサン酸スズ(エアプロダクツ アンド ケミカルズ社製、商品名:ダブコT−9)。
触媒B:ジオクチルスズジラウレート(日東化成社製、商品名:ネオスタンU−810)
触媒C:トリエチレンジアミンのジプロピレングリコール溶液。(東ソー社製、商品名:TEDA−L33)。
触媒D:アミン触媒(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、商品名:Niax A−230)
整泡剤A:シリコーン系整泡剤(東レダウコーニング社製、商品名:SRX−298)。
整泡剤B:シリコーン系整泡剤(東レダウコーニング社製、商品名:SZ−1327)
ポリイソシアネート化合物a:TDI−80(2,4−TDI/2,6−TDI=80/20質量%の混合物)、イソシアネート基含有量48.3質量%(日本ポリウレタン工業社製、商品名:コロネートT−80)。
[例1〜8]
表1に示した原料および配合剤のうち、ポリイソシアネート化合物以外の全原料の混合物(「ポリオールシステム液」ということもある)の液温を23℃±1℃に調整し、ポリイソシアネート化合物を液温23℃±1℃に調整した。ポリオールシステム液にポリイソシアネート化合物を所定量加えて、ミキサー(毎分3000回転)で5秒間混合し、室温(23℃)状態で上部が開放になっている縦が300mm、横が300mm、高さが300mmのビニールシートを敷きつめた木箱に注入し、軟質ポリウレタンフォーム(スラブフォーム)を製造した。製造された軟質ポリウレタンフォームを取り出して、室温(23℃)、湿度50%RHに調節された室内に24時間以上放置してから、各種物性の測定を行った。その測定結果を表1に示す。なお例1〜5は実施例、例6〜8は比較例である。
表1に示した原料および配合剤のうち、ポリイソシアネート化合物以外の全原料の混合物(「ポリオールシステム液」ということもある)の液温を23℃±1℃に調整し、ポリイソシアネート化合物を液温23℃±1℃に調整した。ポリオールシステム液にポリイソシアネート化合物を所定量加えて、ミキサー(毎分3000回転)で5秒間混合し、室温(23℃)状態で上部が開放になっている縦が300mm、横が300mm、高さが300mmのビニールシートを敷きつめた木箱に注入し、軟質ポリウレタンフォーム(スラブフォーム)を製造した。製造された軟質ポリウレタンフォームを取り出して、室温(23℃)、湿度50%RHに調節された室内に24時間以上放置してから、各種物性の測定を行った。その測定結果を表1に示す。なお例1〜5は実施例、例6〜8は比較例である。
[例9〜12]
表2に示した原料および配合剤のうち、ポリイソシアネート化合物以外の全原料の混合物(「ポリオールシステム液」ということもある)の液温を23℃±1℃に調整し、ポリイソシアネート化合物を液温23℃±1℃に調整した。ポリオールシステム液にポリイソシアネート化合物を所定量加えて、ミキサー(毎分3000回転)で5秒間混合し、室温(23℃)状態で上部が開放になっている縦が600mm、横が600mm、高さが400mmのビニールシートを敷きつめた木箱に注入し、軟質ポリウレタンフォーム(スラブフォーム)を製造した。製造された軟質ポリウレタンフォームを取り出して、室温(23℃)、湿度50%RHに調節された室内に24時間以上放置してから、各種物性の測定を行った。その測定結果を表2に示す。なお例9〜11は実施例、例12は比較性である。
表2に示した原料および配合剤のうち、ポリイソシアネート化合物以外の全原料の混合物(「ポリオールシステム液」ということもある)の液温を23℃±1℃に調整し、ポリイソシアネート化合物を液温23℃±1℃に調整した。ポリオールシステム液にポリイソシアネート化合物を所定量加えて、ミキサー(毎分3000回転)で5秒間混合し、室温(23℃)状態で上部が開放になっている縦が600mm、横が600mm、高さが400mmのビニールシートを敷きつめた木箱に注入し、軟質ポリウレタンフォーム(スラブフォーム)を製造した。製造された軟質ポリウレタンフォームを取り出して、室温(23℃)、湿度50%RHに調節された室内に24時間以上放置してから、各種物性の測定を行った。その測定結果を表2に示す。なお例9〜11は実施例、例12は比較性である。
[評価方法]
(フォーム高さ減少率)
フォーム高さは、超音波式変位センサ(キーエンス社製、商品名:UD−300)により測定した。
フォーム高さの減少率は、発泡が終了して軟質ポリウレタンフォーム上部からガス抜け(いわゆるヘルシーバブル)が観測された時点のフォーム上面の中心部の高さと24時間経過後のフォーム上面の中心部の高さから求めた。
フォーム高さ減少率(%)=[(発泡後のフォーム中心部の高さ)−(24時間経過後のフォーム中心部の高さ)]/発泡後のフォーム中心部の高さ×100で表わされ、8%以下を良好なフォームと評価した。
(フォーム高さ減少率)
フォーム高さは、超音波式変位センサ(キーエンス社製、商品名:UD−300)により測定した。
フォーム高さの減少率は、発泡が終了して軟質ポリウレタンフォーム上部からガス抜け(いわゆるヘルシーバブル)が観測された時点のフォーム上面の中心部の高さと24時間経過後のフォーム上面の中心部の高さから求めた。
フォーム高さ減少率(%)=[(発泡後のフォーム中心部の高さ)−(24時間経過後のフォーム中心部の高さ)]/発泡後のフォーム中心部の高さ×100で表わされ、8%以下を良好なフォームと評価した。
(クリームタイム、ライズタイム)
ポリオールシステム液とポリイソシアネート化合物の混合を開始した時間を0秒とし、0sから発泡反応の開始が目視で確認できた時間をクリームタイム、0秒から発泡が終了して軟質ポリウレタンフォーム上部からガス抜け(いわゆるヘルシーバブル)が観測された時間をライズタイムとして、ストップウオッチで測定した。
ポリオールシステム液とポリイソシアネート化合物の混合を開始した時間を0秒とし、0sから発泡反応の開始が目視で確認できた時間をクリームタイム、0秒から発泡が終了して軟質ポリウレタンフォーム上部からガス抜け(いわゆるヘルシーバブル)が観測された時間をライズタイムとして、ストップウオッチで測定した。
(コア密度、コア反発弾性率)
コア密度、コア反発弾性率は、JIS K6400(1997年版)に準拠した方法で測定した。軟質ポリウレタンフォームの中央部から表皮部を除いて縦横各250mm、高さ50mmの大きさに切り出したものを測定に用いた。
コア密度、コア反発弾性率は、JIS K6400(1997年版)に準拠した方法で測定した。軟質ポリウレタンフォームの中央部から表皮部を除いて縦横各250mm、高さ50mmの大きさに切り出したものを測定に用いた。
(25%硬さ、40%硬さ、65%硬さ、通気性、引張強度、引裂強度、伸び、ヒステリシスロス率、50%圧縮残留歪み、50%湿熱圧縮残留歪み、90%圧縮残留歪み、90%湿熱圧縮残留歪み)
25%硬さ(ILD)、40%硬さ(ILD)、65%硬さ(ILD)、引張強度、引裂強度、伸び、ヒステリシスロス率、50%圧縮残留歪み、50%湿熱圧縮残留歪み、90%圧縮残留歪み、および90%湿熱圧縮残留歪みは、JIS K6400(1997年版)に準拠した方法で測定した。通気性はJIS K6400(1997年版)のB法に準拠した方法で測定した。
65%硬さ(ILD)/25%硬さ(ILD)(Sag−Factorともいう)の値は、2.05〜2.25の範囲であると、マットレスとして体圧分散性に優れ、好ましい軟質ポリウレタンフォームが得られる。
25%硬さ(ILD)、40%硬さ(ILD)、65%硬さ(ILD)、引張強度、引裂強度、伸び、ヒステリシスロス率、50%圧縮残留歪み、50%湿熱圧縮残留歪み、90%圧縮残留歪み、および90%湿熱圧縮残留歪みは、JIS K6400(1997年版)に準拠した方法で測定した。通気性はJIS K6400(1997年版)のB法に準拠した方法で測定した。
65%硬さ(ILD)/25%硬さ(ILD)(Sag−Factorともいう)の値は、2.05〜2.25の範囲であると、マットレスとして体圧分散性に優れ、好ましい軟質ポリウレタンフォームが得られる。
(感温性)
感温性は軟質ポリウレタンフォームの表面硬度変化率から求めた。表面硬度はアスカーゴム硬度計F型(高分子計器社製)により測定した。軟質ポリウレタンフォームの中央部から表皮部を除いて縦横各100mm、高さ50mmの大きさに切り出したものを測定に用い、硬度計F型をフォーム表面に置き、20秒後の硬度を測定した。硬度変化率は20℃で測定した表面硬度に対する、0℃で測定した表面硬度の増加の割合(%)から求めた。
感温性は軟質ポリウレタンフォームの表面硬度変化率から求めた。表面硬度はアスカーゴム硬度計F型(高分子計器社製)により測定した。軟質ポリウレタンフォームの中央部から表皮部を除いて縦横各100mm、高さ50mmの大きさに切り出したものを測定に用い、硬度計F型をフォーム表面に置き、20秒後の硬度を測定した。硬度変化率は20℃で測定した表面硬度に対する、0℃で測定した表面硬度の増加の割合(%)から求めた。
例9〜11の軟質ポリウレタンフォームは、表2に示すように大きいサイズでの発泡においても、24時間経過後のフォーム高さ減少率が8%以下であった。マットレス等に最適な低反発性、伸び等の機械特性に優れ、耐久性の指標である50%圧縮残留歪みおよび50%湿熱圧縮残留歪みが10%以下と小さく、90%圧縮残留歪みおよび90%圧縮残留歪みが20%以下と小さく、耐久性が良好である。
一方、ウレタン化触媒として2−エチルヘキサン酸スズを用い、架橋剤を用いないで製造した例6は、フォーム高さの減少率が8%より大きかった。
ウレタン化触媒として4価の有機スズであるジオクチルスズジラウレートを使用して製造した例7の軟質ポリウレタンフォームは、低反発性、耐久性等に優れるが、人体および環境への影響があるとされ、好ましくない。
ウレタン化触媒として4価の有機スズであるジオクチルスズジラウレートを使用して製造した例7の軟質ポリウレタンフォームは、低反発性、耐久性等に優れるが、人体および環境への影響があるとされ、好ましくない。
ウレタン化触媒として2−エチルヘキサン酸スズを用い、本発明の架橋剤を用いないで製造した例8は、24時間経過後のフォームの高さ減少率が8%より大きく、また各種物性が悪くなった。特に90%圧縮における乾熱圧縮永久歪が20%以下、ヒステリシスロス率が50%以下の軟質ポリウレタンフォームが得られなかった。
ウレタン化触媒として2−エチルヘキサン酸スズを用い、本発明の架橋剤、整泡剤を用いないで製造した例12は、収縮は発生しなかったが、24時間経過後のフォームの高さ減少率が8%より大きくなった。
ウレタン化触媒として2−エチルヘキサン酸スズを用い、本発明の架橋剤、整泡剤を用いないで製造した例12は、収縮は発生しなかったが、24時間経過後のフォームの高さ減少率が8%より大きくなった。
本発明で得られる軟質ポリウレタンフォームは、衝撃吸収体、吸音体、振動吸収体として好適であり、また、寝具、マット、クッション、自動車用座席シートクッション、バック材、フレームラミネーションによる表皮ワディング(wadding)材としても好適である。特に寝具(マットレス、枕等)に好適である。
なお、2011年8月5日に出願された日本特許出願2011−171847号の明細書、特許請求の範囲及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。
なお、2011年8月5日に出願された日本特許出願2011−171847号の明細書、特許請求の範囲及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。
Claims (15)
- ポリオール組成物(I)と、ポリイソシアネート化合物(II)とを架橋剤、2価スズ触媒を含むウレタン化触媒、発泡剤および整泡剤の存在下に反応させて、軟質ポリウレタンフォームを製造する方法であって、
前記架橋剤が、融点が40〜270℃のイソシアネート基と反応可能な基を有する化合物であり、
前記ポリオール組成物(I)が、下記ポリオール(A)、下記ポリオール(B)および下記モノオール(D)を含むことを特徴とする軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
ポリオール(A):平均水酸基数が2〜3、平均水酸基価が5〜90mgKOH/gであり、オキシエチレン基含有量が全オキシアルキレン基(100質量%)中30質量%以下である、ポリオキシアルキレンポリオール。
ポリオール(B):平均水酸基数が2〜3、平均水酸基価が100〜250mgKOH/gである、ポリオキシアルキレンポリオール。
モノオール(D):平均水酸基価が10〜200mgKOH/gのポリオキシアルキレンモノオール。 - 前記架橋剤が、イソシアネート基と反応可能な基を1分子中に2〜10個有する、請求項1に記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
- 前記イソシアネート基と反応可能な基が水酸基である、請求項1または2に記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
- 前記架橋剤が、水酸基を有する炭化水素化合物、または水酸基を有する環状の糖類である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
- 前記架橋剤の使用量が、ポリオール組成物(I)100質量部に対して、0.01〜5質量部である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
- 前記2価スズ触媒が2−エチルヘキサン酸スズである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
- 前記ポリオール(A)が複合金属シアン化物錯体触媒を用いて開始剤にアルキレンオキシドを開環重合させることにより得られるポリオキシアルキレンポリオールであり、かつ前記モノオール(D)が複合金属シアン化物錯体触媒を用いて開始剤にアルキレンオキシドを開環重合させることにより得られるポリオキシアルキレンモノオールである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
- 前記ポリオール(A)が、開始剤にプロピレンオキシドのみを開環付加重合させたポリオキシプロピレンポリオールである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
- 前記モノオール(D)が、開始剤にプロピレンオキシドのみを開環付加重合させたポリオキシプロピレンモノオールである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
- 前記ポリオール組成物(I)において、ポリオール(A)とポリオール(B)との合計における、ポリオール(A)の含有割合が、5〜50質量%である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
- 前記ポリオール組成物(I)において、前記モノオール(D)の割合が、ポリオール(A)とポリオール(B)との合計の100質量部に対して、1〜30質量部である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
- 前記ポリオール組成物(I)の平均官能基数が2.0以上3.0未満である、請求項1〜11のいずれか一項に記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
- 前記ポリオール組成物(I)が、さらに下記ポリオール(C)をポリオール組成物(I)全体のうち10質量%以下含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
ポリオール(C):平均水酸基数が2〜6、水酸基価が10〜60mgKOH/g、全オキシアルキレン基(100質量%)中オキシエチレン基含有量が50〜100質量%である、ポリオキシアルキレンポリオール。 - 請求項1〜13の製造方法で得られた、反発弾性率が20%以下、コア密度が10〜110kg/m3である、軟質ポリウレタンフォーム。
- 軟質ポリウレタンフォームの24時間経過後の高さ減少率が8%以下である、請求項14に記載の軟質ポリウレタンフォーム。
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