JP2005246882A - 積層体及びその製造方法 - Google Patents

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Hiroyuki Mizouchi
博行 溝内
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Abstract

【課題】透明性、耐衝撃性、耐熱性及び着色性に優れる複合エラストマーフィルム及びその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の積層体は、ブタジエン重合体ブロックを有する重合体が水素添加されてなる水添ブロック重合体及びブチルゴムとからなるエラストマー成分と、オレフィン系結晶成分であるポリエチレンと、パラフィン系プロセスオイルと、を含有し、上記エラストマー成分100質量部に対し、上記パラフィン系プロセスオイルを50〜5000質量部含み、上記エラストマー成分の少なくとも一部は三次元骨格を有し、且つ25℃、肉厚0.5mmにおける全光線透過率が90%以上である透明軟質組成物層を有し、上記透明軟質組成物層の少なくとも一方の表面に他の層を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、積層体及びその製造方法に関する。更に詳しくは、本発明は、透明性、耐衝撃性、耐熱性及び着色性に優れる積層体及びその製造方法に関する。
ゴムに代表される低硬度の材料は、従来より各種分野で使用されている。そして、各種分野に適した物性を得るために、様々な構造の材料や、様々な成分を併用した組成物が開発されている。例えば、下記特許文献1には、特定の水添ブロック共重合体と、パラフィン系プロセスオイル等の液状添加剤とを特定の割合で含有する軟質組成物が開示されている。そして、かかる軟質組成物は、柔軟性、低分子保持性、力学的性質、ホットメルト粘・接着性及び液体保持性に優れていることが記載されている。また、下記特許文献2には、特定の熱可塑性ブロック共重合体よりなる三次元連続網目骨格間に、パラフィン油等の低分子材料が保持されており、クッション材料等に用いられる高分子網状構造体が開示されている。更に、下記特許文献3には、下記特許文献2に開示されている高分子網状構造体と、ゴム材料とを混合してなるゴム組成物が開示されている。かかるゴム組成物は、低分子材料が均一に分散し、且つ該低分子材料を良好に保持して低分子材料のブリードが少ない低弾性のゴム組成物であることが開示されている。
一方、液晶パネルに代表される平面状ディスプレイパネルを構成するガラス板等の基層は、薄く且つ無アルカリガラスを使用する必要があるため、あまり粘弾性がなく、押さえ付けたり、ぶつけたりすることで容易に破損することが知られている。そのため、従来、携帯機器等で液晶パネルやプラズマディスプレイ及びELパネル等の平面状ディスプレイパネルを用いる場合、そのディスプレイパネルを保護するために、ポリカーボネート製又はアクリル製の透明樹脂層を使用していた。また、下記特許文献4及び5に示すように、樹脂フィルムの一方の面に粘着剤等を設け、ディスプレイパネルの表面に貼付するディスプレイパネル保護シートが知られている。
特開平9−263678号公報 特開平8−127698号公報 特開平8−127699号公報 特開平4−030120号公報 特開2000−56694号公報
しかし、上記特許文献4に示すようなディスプレイパネル保護シートは、梱包状態の輸送時の保護や、据置型ディスプレイの保護用がおもな用途であり、携帯電話等用ディスプレイパネルの保護のために作られたものではない。また、上記特許文献5のディスプレイパネル用保護シートは、衝撃や引っ掻き等の保護をすることができるが、落下して床に衝突することによる衝撃、尻ポケットに該装置を入れて座ったり、押さえ付けられたり等の携帯時の負荷に対しては言及されていない。
更に、ディスプレイパネルを保護するために、ポリカーボネート製又はアクリル製の透明樹脂層を使用する場合、かかる透明樹脂層を設けても、透明樹脂層の肉厚が薄いと、透明樹脂層のゆがみが基層に伝わり、基層が破損してしまうことがあった。一方、携帯電話等、携行する製品用途では、ディスプレイパネルはできるだけ薄くできることが好ましい。かかる観点から、ディスプレイパネルの損傷を起こすことがなく、保護板自体の厚さを薄くすることができる手段が望まれている。そして、かかる実情に鑑み、ディスプレイパネルの表示内容の視認性を確保できる透明性を具備すると共に、基層の押さえ付けや衝突等に由来する破損から防ぐことができる衝撃吸収層を設けることが検討されている。そして、かかる衝撃吸収層として利用できる材料、即ち、透明性に優れると共に、耐衝撃性に優れるゴム組成物の開発が検討されている。
しかし、耐衝撃性に優れ、衝撃吸収層として利用できるゴム組成物は透明性が十分ではなく、一方、透明性を有するゴム組成物は、耐衝撃性に劣るのが現状である。また、上記特許文献1〜3は、透明軟質組成物に関するものでなく、しかも、ゴム組成物において、透明性と、耐衝撃性とを両立する必要性、及びそれを実現するための手段については全く言及がない。よって、従来、ゴム組成物において、透明性及び耐衝撃性を両立することは困難であった。また、近年は、耐久性の観点から、ゴム組成物において、耐熱性に優れていることも要求されるに至っている。しかも、今日、ファッション性、色別の観点から、着色性に優れていることも求められている。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、透明性、耐熱性、耐衝撃性及び着色性に優れる積層体及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の通りである。
〔1〕エラストマー成分100質量部に対し、液状材料を50〜5000質量部含み、上記エラストマー成分の少なくとも一部が三次元骨格を形成し、且つ25℃、肉厚0.5mmにおける全光線透過率が90%以上である透明軟質組成物層、及び該透明軟質組成物層の少なくとも一方の表面に他の層を有することを特徴とする積層体。
〔2〕上記エラストマー成分は、共役ジエンの水添ブロック重合体及び/又は芳香族ビニル化合物と共役ジエンとの水添ブロック共重合体であるエラストマー(A−1)を含む上記〔1〕記載の積層体。
〔3〕上記共役ジエンの水添ブロック重合体は、ビニル結合含量が25%未満であるブタジエン重合体ブロック(I)と、共役ジエンと他のモノマーとの質量割合が100〜50/0〜50であり、ビニル結合含量が25〜95%である重合体ブロック(II)と、をそれぞれ分子中に少なくとも1つ有するブロック重合体が水素添加されてなる水添ブロック重合体である上記〔2〕記載の積層体。
〔4〕結晶性オレフィン系重合体ブロックを含有するエラストマー成分100質量部に対し、液状材料を50〜5000質量部含有すると共に、オレフィン系結晶成分を1〜80質量部含有し、且つ25℃、肉厚0.5mmにおける全光線透過率が90%以上である透明軟質組成物層、及び該透明軟質組成物層の少なくとも一方の表面に他の層を有することを特徴とする積層体。
〔5〕上記オレフィン系結晶成分は、ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共重合体、及びエチレン−ビニルモノマー共重合体の1種又は2種以上である上記〔4〕記載の積層体。
〔6〕上記エラストマー成分の少なくとも一部が架橋されている上記〔4〕又は〔5〕記載の積層体。
〔7〕更に、他のエラストマー(A−2)を含む上記〔2〕乃至〔6〕のいずれかに記載の積層体。
〔8〕上記液状材料は、40℃における動粘度が800mm/s以下であり、−100〜50℃で不揮発性の液状材料である上記〔1〕乃至〔7〕のいずれかに記載の積層体。
〔9〕上記透明軟質組成物層の厚さが10〜3000μmである上記〔1〕乃至〔8〕のいずれかに記載の積層体。
〔10〕上記他の層を構成する素材が、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、上記エラストマー層を構成するエラストマー以外のエラストマー、FRP、金属、ガラス、織物、木材、及び粘着剤からなる群から選ばれる少なくとも1種である上記〔1〕乃至〔9〕のいずれかに記載の積層体。
〔11〕上記他の層が偏光フィルム、反射防止フィルム、アンチグレアフィルム、及びEMCフィルムからなる群から選ばれる少なくとも1種である上記〔1〕乃至〔9〕のいずれかに記載の積層体。
〔12〕エラストマー成分100質量部に対し、液状材料を50〜5000質量部含み、25℃、肉厚0.5mmにおける全光線透過率が90%以上である透明軟質組成物層の少なくとも一方の表面に、他の層を積層することを特徴とする積層体の製造方法。
〔13〕結晶性オレフィン系重合体ブロックを含有するエラストマー成分100質量部に対し、液状材料を50〜5000質量部含有すると共に、オレフィン系結晶成分を1〜80質量部含有し、且つ25℃、肉厚0.5mmにおける全光線透過率が90%以上である透明軟質組成物層の少なくとも一方の表面に、他の層を積層することを特徴とする積層体の製造方法。
〔14〕上記他の層は、コーティング法、キャスト法、プレス法、押出法、射出成形法又はインフレーション法によって積層する上記〔12〕又は〔13〕記載の積層体の製造方法。
〔15〕上記他の層は、共押出法によって上記透明軟質組成物層の少なくとも一方の表面に貼り合わせることにより積層する上記〔12〕又は〔13〕記載の積層体の製造方法。
〔16〕他の層の少なくとも一方の表面に、エラストマー成分100質量部に対し、液状材料を50〜5000質量部含み、25℃、肉厚0.5mmにおける全光線透過率が90%以上である透明軟質組成物層を積層することを特徴とする積層体の製造方法。
〔17〕他の層の少なくとも一方の表面に、結晶性オレフィン系重合体ブロックを含有するエラストマー成分100質量部に対し、液状材料を50〜5000質量部含有すると共に、オレフィン系結晶成分を1〜80質量部含有し、且つ25℃、肉厚0.5mmにおける全光線透過率が90%以上である透明軟質組成物層を積層することを特徴とする積層体の製造方法。
〔18〕上記他の層は、コーティング法、キャスト法、プレス法、押出法、射出成形法又はインフレーション法によって積層する上記〔16〕又は〔17〕記載の積層体の製造方法。
〔19〕上記透明軟質組成物層は、コーティング法、キャスト法、プレス法、押出法、射出成形法又はインフレーション法によって成形される透明軟質組成物層である上記〔12〕乃至〔18〕のいずれかに記載の積層体の製造方法。
本発明の第1の積層体は、エラストマー成分に対し、液状材料を含み、且つ25℃、肉厚0.5mmにおける全光線透過率が90%以上である透明軟質組成物層を有する。本発明の第1の積層体は、上記構成を有することにより、透明性に優れると共に、耐衝撃性、耐熱性及び着色性に優れるという作用効果を奏する。
本発明の第2の積層体は、結晶性オレフィン系重合体ブロックを含有するエラストマー成分を用い、更に、オレフィン系結晶成分を含有する。本発明の第2の積層体は、上記構成を有することにより、透明性に優れると共に、耐衝撃性、耐熱性及び着色性に優れるという作用効果を奏する。
本発明の積層体の製造方法によれば、容易に本発明の積層体を得ることができる。
本発明の第1の積層体は、エラストマー成分100質量部に対し、液状材料を50〜5000質量部含み、上記エラストマー成分の少なくとも一部が三次元骨格を形成し、且つ25℃、肉厚0.5mmにおける全光線透過率が90%以上である透明軟質組成物層と、該透明軟質組成物層の少なくとも一方の表面に他の層を有する。
また、本発明の第2の積層体は、結晶性オレフィン系重合体ブロックを含有するエラストマー成分100質量部に対し、液状材料を50〜5000質量部含有すると共に、オレフィン系結晶成分を含有し、且つ25℃、肉厚0.5mmにおける全光線透過率が90%以上である透明軟質組成物層と、該透明軟質組成物層の少なくとも一方の表面に他の層を有する。
(1)エラストマー成分
本発明の積層体を構成する上記透明軟質組成物層は、上記エラストマー成分を含むことにより、後述の液状材料を含んでいても、上記透明軟質組成物層を構成する上記透明軟質組成物の形状を維持することができる。上記透明軟質組成物層において、上記エラストマー成分は三次元骨格を形成していると考えられる。上記エラストマー成分が三次元骨格を形成する場合、上記エラストマー成分は、上記透明軟質組成物を得た段階で三次元骨格を有していればよい。即ち、上記エラストマー成分の原料となるエラストマー自体は、三次元骨格を有していてもよく、有していなくてもよい。
上記エラストマー成分の種類、材質及び構造には特に限定はないが、優れた透明性を維持するために、25℃、肉厚0.5mmにおける全光線透過率が90%以上、好ましくは91%以上、更に好ましくは92%以上、より好ましくは93%以上のエラストマーが好適に使用できる。また、上記エラストマー成分は、耐衝撃性向上の観点から、分岐構造を有するエラストマー成分が好ましい。また、上記エラストマー成分のゲルパーミエーションクロマトグラフィーでのポリスチレン換算の重量平均分子量は、通常1万〜80万、好ましくは3万〜70万、さらに好ましくは3万〜50万、より好ましくは5万〜40万である。上記エラストマー成分の重量平均分子量を上記範囲とすることにより、力学的性質が優れた透明軟質組成物とすることができるので好ましい。
本発明の積層体において、上記エラストマー成分は、1種単独でもよく、2種以上でもよい。上記エラストマー成分としては、例えば、共役ジエンの水添ブロック重合体、芳香族ビニル化合物と共役ジエンとの水添ブロック共重合体、エチレン・α−オレフィン系ゴム、アクロルニトリル−ブタジエン系ゴム等のニトリル系ゴム、アクリル系ゴム、熱可塑性ポリオレフィンエラストマー(TPO)、熱可塑性ポリウレタンエラストマー(TPU)、熱可塑性ポリエステルエラストマー(TPEE)、ポリアミドエラストマー(TPAE)、及びジエン系エラストマー(1,2−ポリブタジエン等)等の1種又は2種以上が挙げられる。特に、上記エラストマー成分として、共役ジエンの水添ブロック重合体及び/又は芳香族ビニル化合物と共役ジエンとの水添ブロック共重合体であるエラストマー(A−1)を含むものが好ましい。また、上記エラストマー(A−1)も上記のように、耐衝撃性向上の観点から分岐構造を有する重合体が好ましい。
上記共役ジエンの水添ブロック重合体は、共役ジエンの1種又は2種以上の重合体又は共役ジエンの1種又は2種以上と他の単量体との共重合体に水素添加をした重合体である。即ち、上記「水添ブロック重合体」は、水添ブロック共重合体も含む概念である。また、上記芳香族ビニル化合物と共役ジエンとの水添ブロック共重合体は、芳香族ビニル化合物の1種又は2種以上と共役ジエンの1種又は2種以上との共重合体に水素添加をした重合体である。勿論、上記芳香族ビニル化合物及び上記共役ジエン以外の他の単量体も含めた共重合体に水素添加をした重合体でもよい。尚、共役ジエンと他の単量体とが共重合した場合、共役ジエンの分布は、ランダム、テーパー(分子鎖に沿って共役ジエン単位の割合が増加又は減少するもの)、一部ブロック状、又はこれらの任意の組み合わせのいずれであってもよい。
上記共役ジエンとしては、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジエン、及びクロロプレン等の1種又は2種以上が挙げられる。この中で、工業的に利用でき、また物性の優れた組成物を得るには、1,3−ブタジエン、イソプレン、及び1,3−ペンタジエンが好ましく、更に好ましくは1,3−ブタジエン及びイソプレンである。尚、上記共役ジエン単量体は1種単独でもよく、2種以上を併用してもよい。また、上記芳香族ビニル化合物としては、例えば、スチレン、t−ブチルスチレン、α−メチルスチレン、α−クロロスチレン、p−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、N,N−ジエチル−p−アミノスチレン、ビニルピリジン等の1種又は2種以上が挙げられる。この中で、スチレン及びα−メチルスチレンが好ましい。また、上記芳香族ビニル単量体は1種単独でもよく、2種以上を併用してもよい。
更に、上記共役ジエンの水添ブロック重合体及び上記芳香族ビニル化合物と共役ジエンとの水添ブロック共重合体のビニル結合(1,2−及び3,4−結合)含量として好ましくは10%以上、更に好ましくは20%以上、より好ましくは30%以上、特に好ましくは30〜90%である。上記ビニル結合含量を上記範囲とすることにより、耐衝撃性を向上させることができるので好ましい。
また、上記共役ジエンの水添ブロック重合体として、ビニル結合含量が25%未満であるブタジエン重合体ブロック(I)と、共役ジエンと他のモノマーとの質量割合が100〜50/0〜50であり、ビニル結合含量が25〜95%である重合体ブロック(II)と、をそれぞれ分子中に少なくとも1つ有するブロック重合体が水素添加されてなる水添ブロック重合体を用いると、耐衝撃性の点から好ましい。この水添ブロック共重合体は、1種単独で用いてもよく、2種以上のブレンド物を用いてもよい。尚、上記ビニル結合含量の「%」は、質量%又はモル%を意味する。即ち、ビニル結合含量が質量%で表した場合とモル%で表した場合とで差異が生じる場合、いずれかが上記範囲に含まれていればよい。
上記ブタジエン重合体ブロック(I)において、ビニル結合含量(1,2−及び3,4−結合の含量)は、通常25%未満、好ましくは5〜20%、更に好ましくは7〜19%である。上記ビニル結合含量を上記範囲とすることにより、力学的性質や形状保持性を向上させることができるので好ましい。尚、ビニル結合含量の「%」は、質量%又はモル%を意味する。即ち、ビニル結合含量が質量%で表した場合とモル%で表した場合とで差異が生じる場合、いずれかが上記範囲に含まれていればよい。
また、上記重合体ブロック(II)において、ビニル結合含量(1,2−及び3,4−結合の含量)は、通常25〜95%、好ましくは25〜85%、更に好ましくは30〜85%である。上記ビニル結合含量をかかる範囲とすることにより、力学的性質が極めて優れた組成物が得られる。更に、上記共役ジエン/他のモノマーの質量割合は、100/0〜50/50、好ましくは100/0〜70/30、さらに好ましくは100/0〜90/10である。かかる範囲とすることにより、透明性を維持すると共に、耐衝撃性を向上させることができるので好ましい。
上記ブタジエン重合体ブロック(I)及び重合体ブロック(II)をそれぞれ分子中に少なくとも1つ有するブロック共重合体において、上記重合体ブロック(II)の含有量は、好ましくは30〜90質量%、さらに好ましくは40〜90質量%、更に好ましくは50〜90質量%、より好ましくは50〜85質量%、特に好ましくは60〜85質量%である。上記重合体ブロック(II)の含有量を上記範囲とすることにより、形状保持性及び力学的性質を向上させることができる。
また、上記ブタジエン重合体ブロック(I)及び重合体ブロック(II)をそれぞれ分子中に少なくとも1つ有するブロック共重合体の構造は、上記要件を満たすものであればいかなるものでもよい。例えば一般式(A−B)n1、(A−B)n2−A、(B−A)n3−B〔式中、Aはブタジエン重合体ブロック(I)、Bは上記重合体ブロック(II)、n1〜n3は1以上の整数を示す〕等で表されるブロック共重合体が挙げられる。尚、上記ブタジエン重合体ブロック(I)及び重合体ブロック(II)をそれぞれ分子中に少なくとも1つ有するブロック共重合体としては、トリブロック以上のブロックからなる共重合体が、形状保持性や力学的性質が特に優れているため好ましい。従って、上記一般式では、n1は、2以上の整数の場合が特に好ましい。また、上記ブタジエン重合体ブロック(I)及び重合体ブロック(II)をそれぞれ分子中に少なくとも1つ有するブロック共重合体は、上記ブタジエン重合体ブロック(I)及び上記重合体ブロック(II)をそれぞれ分子中に少なくとも1つ有していればよく、他のブロック、特に他の共役ジエン以外の他の単量体を50質量%を超えて含むブロックを含有することもできる。
また、上記ブタジエン重合体ブロック(I)及び重合体ブロック(II)をそれぞれ分子中に少なくとも1つ有するブロック共重合体としては、例えば、(A−B)X、(B−A)X、(A−B−A)X、(B−A−B)Xのように、カップリング剤残基を介して重合体分子鎖が延長又は分岐されたものでもよい。上記各式中、A〜Bは上記に同じであり、mは2以上の整数、Xはカップリング剤残基を示す。ここで、特にmが3以上の場合、形状保持性、ホットメルト粘・接着性に優れた組成物が得られる。上記カップリング剤としては、例えば1,2−ジブロモエタン、メチルジクロロシラン、トリクロロシラン、メチルトリクロロシラン、テトラクロロシラン、テトラメトキシシラン、ジビニルベンゼン、アジピン酸ジエチル、アジピン酸ジオクチル、ベンゼン−1,2,4−トリイソシアナート、トリレンジイソシアナート、エポキシ化1,2−ポリブタジエン、エポキシ化アマニ油、テトラクロロゲルマニウム、テトラクロロスズ、ブチルトリクロロスズ、ブチルトリクロロシラン、ジメチルクロロシラン、1,4−クロロメチルベンゼン、及びビス(トリクロロシリル)エタン等が挙げられる。
上記共役ジエンの水添ブロック重合体及び上記芳香族ビニル化合物と共役ジエンとの水添ブロック共重合体の水添率は、好ましくは80%以上、更に好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上、特に好ましくは95%以上である。上記水添率を80%以上とすることにより、形状保持性や力学的性質を向上させることができる。また、上記共役ジエンの水添ブロック重合体は、少なくとも1種の官能基をこの水添ブロック重合体に導入して、変性水添ブロック重合体として用いることも可能である。上記共役ジエンの水添ブロック重合体は、例えば、特開平2−133406号公報、特開平3−128957号公報、特開平5−170844号公報に開示されている方法によって得ることができる。
上記共役ジエンの水添ブロック重合体として具体的には、例えば、ブタジエンブロック共重合体の水添ブロック共重合体(CEBC)、ブタジエン−イソプレン−ブタジエン共重合体の水添ブロック共重合体、及びスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の水添ブロック共重合体(SEBS)等のスチレン系エラストマー等が挙げられる。ここで、スチレン等の芳香族ビニル化合物を単量体として使用せずに(共)重合して得られる共役ジエンの水添ブロック重合体であると、上記液状材料の割合を高くすることができる結果、本発明の積層体の耐衝撃性を向上させることができる。よって、上記共役ジエンの水添ブロック重合体としては、芳香族ビニル単量体単位を含まない共役ジエンの水添ブロック重合体が好ましい。
一方、本発明の第2の積層体では、エラストマー成分として、結晶性オレフィン系重合体ブロックを含有するエラストマー成分が使用される。かかる構成を有することにより、以下に詳述するオレフィン系結晶成分との相溶性が高まることから好ましい。ここで、上記結晶性オレフィン系重合体ブロックとは、エチレン連鎖構造により結晶性を有する重合体ブロックである。上記結晶性オレフィン系重合体ブロックを含有するエラストマー成分として具体的には、例えば、ブタジエンブロック共重合体の水添ブロック共重合体(CEBC)、ブタジエン−イソプレン−ブタジエン共重合体の水添ブロック共重合体、エチレン−プロピレンゴム及びエチレン−ブテンゴム等のエチレン−α−オレフィン系ゴム、並びにエチレン−プロピレン−非共役ジエンゴム及びエチレン−プロピレン−非共役ジエンゴム等が挙げられる。尚、上記エラストマー成分は、1種単独でもよく、2種以上でもよい。
更に、本発明の第2の積層体では、上記結晶性オレフィン系重合体ブロックを含有するエラストマー成分と共に、オレフィン系結晶成分を含有する。上記オレフィン系結晶成分は、上記結晶性オレフィン系重合体ブロックに作用し、当該ブロック同士を凝集させて結晶性部分を形成することができる成分である。その結果、フィルムの耐熱性を向上させることができる。上記オレフィン系結晶成分は、上記作用を有する限り、その種類、構造等について特に限定はない。例えば、上記オレフィン系結晶成分は1種のみ用いてもよく、2種以上を併用してもよい。上記オレフィン系結晶成分として具体的には、例えば、ポリエチレン、並びにエチレン−α−オレフィン共重合体及びエチレン−ビニルモノマー共重合体等のエチレン系共重合体の1種又は2種以上が挙げられる。ここで、上記エチレン−ビニルモノマー共重合体の具体例としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸n−ブチルエステルのようなエチレン−アクリル酸アルキルエステル共重合体、及びエチレン−メタクリル酸共重合体等が挙げられる。また、上記オレフィン系結晶成分の含有量は、上記結晶性オレフィン系重合体ブロックを含有するエラストマー成分100質量部に対し、1〜80質量部、好ましくは2〜70質量部、更に好ましくは5〜50質量部である。上記オレフィン系結晶成分の含有量を上記範囲とすることにより、積層体の耐熱性を向上させることができる。
本発明の第1の積層体において、上記エラストマー成分が上記エラストマー(A−1)を含むエラストマー組成物である場合、あるいは、本発明の第2の積層体において、エラストマー成分が、上記結晶性オレフィン系重合体ブロックを含有するエラストマー成分を含むエラストマー組成物である場合、該エラストマー組成物は、更に他のエラストマー(A−2)を含んでいてもよい。ここで、上記他のエラストマー(A−2)は、1種単独でもよく、2種以上併用してもよい。上記他のエラストマー(A−2)を含むことにより、耐衝撃性をさらに向上させることができるので好ましい。また、上記エラストマー成分が三次元骨格を形成する場合、上記他のエラストマー(A−2)は、三次元骨格を形成するエラストマーでもよく、三次元骨格を形成しないエラストマーでもよい。
本発明の第1の積層体において、上記他のエラストマー(A−2)は、上記エラストマー(A−1)以外のエラストマーであれば、その種類について特に限定はない。また、本発明の第2の積層体において、上記他のエラストマー(A−2)は、上記結晶性オレフィン系重合体ブロックを含有するエラストマー成分以外のエラストマーであれば、その種類について特に限定はない。上記のように、耐衝撃性の向上の観点から、分岐構造を有するエラストマーが好ましい。上記他のエラストマー(A−2)としては、例えば、ブチルゴム、エチレン−オクテン共重合体、ポリヘキセン等の1種又は2種以上を挙げることができる。この中で、ブチルゴムが好ましい。
上記ブチルゴムとしては、イソブチレンの重合体又はその部分架橋重合体の他、イソブチレンと他の単量体との共重合体又はその部分架橋重合体が挙げられる。上記イソブチレンと他の単量体との共重合体又はその部分架橋重合体としては、例えば、イソブチレンとイソプレンとの共重合体、イソブチレンとイソプレンと極性基含有単量体との共重合体、及びこれらの部分架橋共重合体等を挙げることができる。ここで、上記極性基含有単量体(極性基を有する共重合性単量体)としては、ヒドロキシル基、エポキシ基、アミノ基、カルボキシル基、アルコキシシリル基及びニトリル基等のうちの1種又は2種以上を有する単量体を挙げることができる。また、上記部分架橋共重合体は、単量体に多官能性不飽和結合含有単量体を共重合して得られるが、この多官能性不飽和結合含有単量体は、この単量体としては、多価アリル化合物、多価(メタ)アクリレート化合物、ジビニル化合物、ビスマレイミド化合物、ジオキシム化合物などが挙げられる。上記ブチルゴムとして具体的には、例えば、イソブチレン−イソプレン共重合体、塩素化イソブチレン−イソプレン共重合体、及び臭素化イソブチレン−イソプレン共重合体等の1種又は2種以上が挙げられる。
本発明の第1の積層体において、上記エラストマー成分が、上記エラストマー(A−1)及び上記他のエラストマー(A−2)を含むエラストマー組成物である場合、上記エラストマー(A−1)の含有割合は、通常30〜95質量%、好ましくは40〜85質量%、更に好ましくは50〜85質量%、より好ましくは50〜80質量%、特に好ましくは55〜80質量%である(但し、上記エラストマー(A−1)+上記他のエラストマー(A−2)=100質量%)。また、上記他のエラストマー(A−2)の含有割合は、通常5〜70質量%、好ましくは15〜60質量%、更に好ましくは15〜50質量%、より好ましくは20〜50質量%、特に好ましくは20〜45質量%である。上記エラストマー(A−1)及び上記他のエラストマー(A−2)を上記範囲とすることにより、透明性及び耐衝撃性のバランスに優れた積層体とすることができるので好ましい。
また、本発明の第2の積層体において、上記エラストマー成分が、上記結晶性オレフィン系重合体ブロックを含有するエラストマー成分及び上記他のエラストマー(A−2)を含むエラストマー組成物である場合、上記結晶性オレフィン系重合体ブロックを含有するエラストマー成分及び上記他のエラストマー(A−2)の含有割合は、上述の上記エラストマー(A−1)及び上記他のエラストマー(A−2)の含有割合と同様の範囲とすることができる。
本発明の第1の積層体において、上記エラストマー成分は、架橋されていなくてもよいが、少なくとも一部が架橋されていてもよい。また、本発明の第2の積層体でも、上記結晶性オレフィン系重合体ブロックを含有するエラストマー成分は架橋されていなくてもよいが、少なくとも一部が架橋されていてもよい。かかる構成を有することにより、積層体の耐熱性を向上させることができる。上記架橋の形成方法については特に限定はなく、例えば、電子線照射、紫外線照射、又は架橋剤(例えば、有機過酸化物等)の添加により形成することができる。上記架橋の構造として具体的には、例えば炭素−炭素結合等が挙げられる。
(2)液状材料
上記透明軟質組成物層に含まれる上記液状材料は、25℃において液体又はペースト状の物質である。上記液状材料を含むことにより、透明性を維持しつつ、組成物の耐衝撃性を向上させることができる。上記透明軟質組成物層において、上記液状材料は、上記エラストマー成分に保持されて存在すると考えられる。より具体的には、上記透明軟質組成物層において、上記エラストマー成分が三次元骨格を形成し、この三次元骨格に上記液状材料が保持されていると考えられる。
上記液状材料は、通常透明であるが、上記透明軟質組成物層の25℃、肉厚0.5mmにおける全光線透過率を90%以上とすることができる限り、特に透明な材料に限定はされない。また、上記液状材料は、25℃において液体又はペースト状であれば、その種類に特に限定はない。上記液状材料は、より詳細には、通常−100〜50℃、好ましくは−80〜50℃、更に好ましくは−50〜50℃で不揮発性(液状)の液状材料であり、その種類について特に限定はない。また、上記液状材料の40℃における動粘度は、通常800mm/s(=800cSt)以下、好ましくは500mm/s以下、更に好ましくは400mm/s以下、より好ましくは0.1〜100mm/sである。上記液状材料の40℃における動粘度を上記範囲とすると、広い温度領域で上記透明軟質組成物層の形状を保持することができるので好ましい。より具体的には、例えば、上記液状材料として、40℃における動粘度が800mm/s以下であり、−100〜50℃で不揮発性の液状材料が好ましい。更に、低温環境における使用の観点から、上記液状材料は、流動点が−10℃以下、特には−20℃以下、更には−40℃以下、水分が500ppm以下、特には200ppm以下、更には100ppm以下であり、重金属等の不純物が少ないものが好ましい。尚、動粘度の単位として、1mm/s=1cStである。
上記液状材料として具体的には、例えば、プラスチック・ゴム用の各種滑剤、可塑剤、軟化剤及び液状オリゴマー等の1種又は2種以上が挙げられる。上記滑剤としては、パラフィン系滑剤、炭化水素系滑剤、金属セッケン等が挙げられる。また、上記可塑剤としては、フタル酸誘導体、イソフタル酸誘導体、テトラヒドロフタル酸誘導体、アジピン酸誘導体、セバシン酸誘導体、フマル酸誘導体、クエン酸誘導体等の各種脂肪酸誘導体等の1種又は2種以上が挙げられる。更に、上記軟化剤としては、パラフィン系プロセスオイル等の石油系軟化剤、エチレン−α−オレフィン系コオリゴマー及びギルソナイト等の鉱物油系軟化剤、オレイン酸やリシノール酸等の脂肪酸等の1種又は2種以上が挙げられる。また、上記液状オリゴマーとしては、ポリイソブチレンや各種液状ゴム(ポリブタジエンやスチレン−ブタジエンゴム等)、シリコーンオイル等の1種又は2種以上が挙げられる。後述のように、本発明の複合エラストマーフィルムは、携帯電話等、屋外で使用されるディスプレイ等に使用されることが多い。そのため、上記液状材料として、パラフィン系プロセスオイル、パラフィン系合成油、水添パラフィン系オイル等のように、二重結合がないオイル又は二重結合を有する成分が少ない(具体的には20質量%以下、更には10質量%以下)オイルの1種又は2種以上を用いると、耐候性に優れた透明軟質組成物とすることができるので好ましい。尚、上記液状材料は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
上記液状材料の配合量は、上記エラストマー成分100質量部に対して50〜5000質量部、好ましくは50〜4000質量部、更に好ましくは50〜3000質量部、より好ましくは50〜2000質量部、特に好ましくは60〜1800質量部である。上記液状材料の配合量が50質量部未満であると、耐衝撃性が低下するため好ましくない。一方、上記液状材料の配合量が5000質量部を超えると、上記液状材料がにじみ出るおそれがあり、また、上記透明軟質組成物層が形状を保持することが困難になるため好ましくない。
(3)透明軟質組成物層
本発明の積層体を構成する上記透明軟質組成物層は、上記構成を備えることにより、優れた透明性を有する。具体的には、25℃、肉厚0.5mmにおける全光線透過率が90%以上、好ましくは91%以上、更に好ましくは92%以上である。また、上記透明軟質組成物層は、広い温度範囲で優れた透明性を有する。具体的には、−100〜90℃、好ましくは−50〜90℃、更に好ましくは−40〜70℃で透明(肉厚0.5mmにおける全光線透過率が90%以上、好ましくは91%以上、更に好ましくは92%以上)を維持することができる。尚、上記全光線透過率は、実施例記載の方法により測定した値を示す。
また、上記透明軟質組成物層は、上記構成を備えることにより、優れた耐衝撃性及び耐熱性を有する。具体的には、下記実施例記載の方法により測定した30℃及び70℃、1Hzでの動的粘弾性測定における剪断貯蔵弾性率(G’、単位はdyn/cm)から、以下の式で算出した30℃と70℃でのG’の変化量が3以下、好ましくは2以下、更に好ましくは1.5以下、より好ましくは1以下、特に好ましくは0.7以下とすることができる。また、下記実施例記載の方法により測定した衝撃破壊エネルギーは0.4J以上、好ましくは0.45J以上、更に好ましくは0.5J以上、より好ましくは0.55J以上、特に好ましくは0.6J以上とすることができる。上記G’及び衝撃破壊エネルギーは、例えば、ブチルゴム等の上記他のエラストマー成分(A−2)を併用したり、あるいは、上記エラストマー成分及び上記液状材料の含有量の割合を変更する等の方法により適宜調製することができる。
30℃と70℃でのG’の変化量=log(G’30℃/G’70℃
G’30℃;30℃、1Hzでの動的粘弾性測定における剪断貯蔵弾性率
G’70℃;70℃、1Hzでの動的粘弾性測定における剪断貯蔵弾性率
上記透明軟質組成物層は、上記エラストマー成分及び上記液状材料を必須とするが、25℃、肉厚0.5mmにおける全光線透過率が90%以上である限り、他の成分を含んでもよい。上記他の成分として、例えば、着色剤を添加して着色することができる。これにより、本発明の透明軟質組成物を用いた場合に、意匠性を向上させることができる。その他に、例えば、老化防止剤、耐候剤、金属不活性剤、光安定剤、紫外線吸収剤、熱安定剤等の安定剤、防菌・防黴剤、分散剤、可塑剤、架橋剤、共架橋剤、加硫剤、加硫助剤、発泡剤、発泡助剤等を用いることができる。
上記透明軟質組成物を得る方法は特に限定はなく、必要に応じて種々の方法により得ることができる。通常は、上記エラストマー成分と上記液状材料とを、必要に応じて他の成分を添加し、適宜の方法により混合すればよい。また、上記エラストマー成分が三次元骨格を形成することができる条件で混合してもよい。更に、上記透明軟質組成物は、本質的に高温で低粘度となる材料と高分子材料とのブレンド物であることから、各成分の混合には、液状の材料を高速攪拌できる機器を用いるのが好ましい。上記透明軟質組成物を得る方法としてより具体的には、上記エラストマー成分と上記液状材料とを、必要の応じて他の成分を添加し、ホモミキサー等を用いて、温度80〜200℃、好ましくは90〜190℃の条件で、回転数10rpm以上、好ましくは30rpm以上の剪断下で攪拌することによって調製することができる。また、上記透明軟質組成物の成形品は、圧縮成形や射出成形等の従来公知の加工方法により、容易に作製することができる。
本発明の積層体において、上記透明軟質組成物層は1層のみでもよく、あるいは、同一の材質又は異なる材質の透明軟質組成物を積層した2層以上でもよい。また、上記透明軟質組成物層の厚さについては特に限定はなく、用途に応じて様々な厚さとすることができる。上記透明軟質組成物層の厚さとして具体的には、通常10〜3000μm、好ましくは10〜1000μm、更に好ましくは50〜1000μmである。
(4)他の層
本発明の積層体は、上記透明軟質組成物層の少なくとも一方の表面に、他の層を有する。上記他の層は、上記透明軟質組成物層の少なくとも一方の表面に設けられていればよい。即ち、図1に示すように、上記透明軟質組成物層の一方の表面にのみ設けてもよく、あるいは、図2に示すように、上記透明軟質組成物層の両方の表面に設けてもよい。
上記他の層の材質・形状・構造については特に限定はない。上記他の層の材質としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリビニルアルコール等が挙げられる。また、上記他の層は1層のみでもよく、2層以上でもよい。更に、2層以上の場合、各上記他の層は同一の材質のフィルム層でもよく、異なる材質のフィルム層でもよい。更に、上記他の層の厚さについては特に限定はなく、通常は2.0mm以下、好ましくは、1.3mm以下、更に好ましくは1.0mm以下、特に好ましくは0.05〜0.7mmである。また、上記他の層の透明性は、ディスプレイパネル等の表示内容の視認性を大きく阻害することがない程度の透明性であればよい。上記他の層の透明性は、好ましくは、実施例記載の方法により測定した25℃における全光線透過率が80%以上、より好ましくは85%以上、更に好ましくは90%以上、特に好ましくは91%以上である。上記他の層の具体例としては、例えば、偏光フィルム層、位相差フィルム層、視野拡大フィルム層、反射防止フィルム層、EMCフィルム層等が挙げられる。本発明の上記透明軟質組成物層は、上記の各種フィルムを貼り合わせる粘着剤として使用できる。
(5)積層体
本発明の積層体の厚さについては特に限定はなく、用途に応じて様々な厚さとすることができる。本発明の複合エラストマーフィルムの厚さは通常、全体で3mm以下、好ましくは1.8mm以下、更に好ましくは0.1〜1.5mmである。
また、本発明の積層体には、上記透明軟質組成物層及び上記他の層のうちの表出面の少なくとも一方の表面に、剥離可能な保護フィルム層を設けることができる。例えば、図3に示すように、上記他の層12の表面に上記保護フィルム層13を設けることができる。更に、図4に示すように、上記他の層12が上記透明軟質組成物層11の片面にのみ設けられている場合には、上記透明軟質組成物層11及び上記他の層12の表面に上記保護フィルム層13を設けることができる。尚、図3及び図4では、全て表出面の両方に保護フィルム層を設けているが、いずれか一方の表出面にのみ設けてもよい。かかる保護フィルム層を有することにより、使用前の上記透明軟質組成物層及び上記他の層の破損を防ぐと共に、使用時には上記保護フィルム層を剥がし、他の被着物表面に貼着することにより、容易に上記透明軟質組成物層を備える構造体を得ることができる。
上記保護フィルム層の材質・形状・構造について特に限定はない。例えば、上記保護フィルム層の材質としては、PET(ポリエチレンテレフタレート)等のポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリオレフィン、ポリカーボネート、アクリル系樹脂、及びフッ素樹脂等の樹脂、又は樹脂を紙に含浸させることにより得られる樹脂含浸紙等が挙げられる。尚、上記保護フィルム層は透明でもよく、透明でなくてもよい。また、上記保護フィルム層の形状は、シート状でもよく、フィルム状でもよい。更に、上記保護フィルム層は単層構造でもよく、2層以上の積層体でもよい。例えば、積層体としては、上記特許文献5に記載されているような基材フィルムの少なくとも片面にゴムフィルムを積層した積層体等が挙げられる。また、本発明の積層体において、上記保護フィルム層が2以上ある場合、各保護フィルム層は同じ材質・形状・構造の保護フィルム層でもよく、材質、形状又は構造が異なる保護フィルム層を併用してもよい。
また、上記保護フィルム層と、上記透明軟質組成物層及び上記他の層のうちの表出面との間には、上記保護フィルム層の剥離を容易にするために、剥離層を設けることができる。かかる剥離層を設ける方法は特に限定はない。例えば、上記剥離層は、上記保護フィルム層表面、又は上記透明軟質組成物層及び上記他の層のうちの表出面に剥離コート剤を塗布することにより設けることができる。該剥離コート剤の種類については特に限定はない。上記剥離コート剤として具体的には、例えば、シリコン系コート剤、無機系コート剤、フッ素コート剤、有機無機ハイブリッド系コート剤等が挙げられる。上記剥離層を備える複合エラストマーフィルムは、通常は、上記保護フィルム層表面に上記剥離層を設けた後、上記透明軟質組成物層又は上記他の層の表出面に積層することにより得ることができる。この場合、上記剥離層は上記保護フィルム層表面ではなく、上記透明軟質組成物層又は上記他の層の表出面に設けてもよい。
本発明の積層体は、透明性と共に、耐衝撃性、耐熱性及び着色性が要求される様々な用途、部材に使用することができる。本発明の積層体は、例えば、電子・電気機器、医療機器、土木建築用材料、食品関係材料、事務機器部品等の種々の用途に使用することができる。より具体的には、例えば、電子・電気機器等のディスプレイパネル、意匠ケース、包装材、各種機器における透明表示部材等に使用することができる。
また、本発明の積層体は、特に電子・電気機器等のディスプレイパネルに好適に使用することができる。上記ディスプレイパネルの用途は特に限定されず、デスクトップ型コンピュータ用ディスプレイ等のディスプレイ機能単体の用途の他、携帯電話、携帯情報端末(いわゆるPDA、モバイル機器を含む)、ノート型コンピュータ、車載用コンピュータ、タッチパネル、テレビジョン、時計及び測定機器等に組み込む用途を例示することができる。更に、携行及び据置き等の形態を問わない。また、上記ディスプレイパネルは、板状ディスプレイパネルであれば好ましいが、その形状は問わない。例えば、平坦でもよいし、湾曲していても構わない。更に、ディスプレイパネルの種類の例として、液晶ディスプレイパネル、プラズマディスプレイパネル、エレクトロルミネセンス(EL)ディスプレイパネル等を挙げることができる。
(5)積層体の製造方法
本発明の第1の積層体の製造方法は、エラストマー成分100質量部に対し、液状材料を50〜5000質量部含み、25℃、肉厚0.5mmにおける全光線透過率が90%以上である透明軟質組成物層の少なくとも一方の表面に、他の層を積層することを特徴とする。
また、本発明の第2の積層体の製造方法は、結晶性オレフィン系重合体ブロックを含有するエラストマー成分100質量部に対し、液状材料を50〜5000質量部含有すると共に、オレフィン系結晶成分を1〜80質量部含有し、且つ25℃、肉厚0.5mmにおける全光線透過率が90%以上である透明軟質組成物層の少なくとも一方の表面に、他の層を積層することを特徴とする。
本発明の第1及び第2の積層体の製造方法において、上記透明軟質組成物層の成形方法には特に限定はないが、好ましくは、コーティング法、キャスト法(無溶剤キャスト法及び溶剤キャスト法)、プレス法、押出法、射出成形法、注型法又はインフレーション法等が挙げられる。例えば、上記透明軟質組成物層を構成する成分を溶媒に溶解又は分散させた液状物、又は上記透明軟質組成物層を構成する成分の溶融液を調製し、次いで、該液状物又は溶融液を塗布し、その後、必要により溶媒の除去等をすることにより成形することができる。
本発明の第1及び第2の積層体の製造方法では、成形された上記透明軟質組成物層の少なくとも一方の表面に、上記他の層を積層する。ここで、上記他の層を「積層」するとは、完全な固形状の他の層を積層する場合だけでなく、加熱等により液状又は半固形状となった他のフィルムを上記透明軟質組成物層の少なくとも一方の表面に塗布等の手段により載置し、その後、冷却等により完全な固形状にする場合も含む。
上記積層の方法については特に限定はない。例えば、上記他の層を上記透明軟質組成物層に積層し、接着剤又は粘着剤を用いて接合する方法が挙げられる。その他、上記他の層を積層する方法として、コーティング法、キャスト法、プレス法、押出法、射出成形法又はインフレーション法等の方法等が挙げられる。更に、上記透明軟質組成物を構成する成分の溶融物及び上記他の層を構成する成分の溶融物を用い、共押出法等の方法によって、上記透明軟質組成物層と上記他の層を成形すると共に、両者を貼り合わせて積層する方法等が挙げられる。
尚、上記他の層を予め成形してから積層する場合、上記他の層の成形方法は、前述の上記透明軟質組成物層の成形方法の説明がそのまま妥当する。
上記プレス法では、プレスロール等を用いてホットプレス及びコールドプレス(単に押しつけて接合する場合も含む。)等により加圧しながら直接接合する。勿論、この場合、接着剤又は粘着剤を用いて接合してもよく、これらを用いずに、加圧のみで直接接合してもよい。より具体的には、例えば、上記透明軟質組成物層を搬送しながら、加熱により半硬化状態である上記他の層を押出し、又はドクターブレードで上記透明軟質組成物層の表面に供給し、次いでローラー等で圧着し、その後冷却等することにより、本発明の積層体を得ることができる。この場合、上記透明軟質組成物層は通常、それ自体柔軟であると共に粘着性を有していることから、圧着により本発明の積層体を得る場合、加熱せずに圧着してもよいが、加熱しながら圧着するのが好ましい。
上記コーティング法及びキャスト法として具体的には、例えば、(1)上記他の層を構成する成分を溶媒に溶解又は分散させることにより混合液を調製し、該混合液を任意の方法によって成形した上記透明軟質組成物層の表面に塗布することにより、上記透明軟質組成物層の少なくとも一方の表面に上記他の層を形成したり、あるいは(2)加熱や溶媒等に溶解又は分散させる等により液状又は半固形状となった他の層を、上記透明軟質組成物層の一方の表面又は両表面に塗布することにより、上記透明軟質組成物層の少なくとも一方の表面に上記他の層を形成する。上記塗布の方法については特に限定はない。上記塗布の方法としては、例えば、ロールコーターにより塗布する他、溶媒キャスト法、スピンコート法等によって塗布することができる。
そして、上記塗布後、必要に応じて溶媒を除去したり、あるいは乾燥等を行うことにより、上記他の層を積層することができる。上記溶媒の除去方法には特に限定はなく、例えば、加熱、減圧、水蒸気蒸留等の周知の方法により除去することができる。
上記押出法は、従来公知の押出法であればよく、その方法、条件について特に限定はない。具体的には、例えば、Tダイ押出法により成形することができる。即ち、シリンダー内に上記他の層を構成する成分を添加溶融し、溶融物をTダイへ移送して、上記透明軟質組成物層の表面に押出す押出法により成形することができる。また、上記Tダイ押出法において、上記他の層を構成する成分の含有液は、溶媒を含んでいてもよく、含んでいなくてもよい。溶媒を含む場合は、上記シリンダー内で加熱し、ベント口から溶媒を留去することが好ましい。
本発明の第3の積層体の製造方法は、他の層の少なくとも一方の表面に、エラストマー成分100質量部に対し、液状材料を50〜5000質量部含み、25℃、肉厚0.5mmにおける全光線透過率が90%以上である透明軟質組成物層を積層することを特徴とする。
また、本発明の第4の積層体の製造方法は、他の層の少なくとも一方の表面に、結晶性オレフィン系重合体ブロックを含有するエラストマー成分100質量部に対し、液状材料を50〜5000質量部含有すると共に、オレフィン系結晶成分を1〜80質量部含有し、且つ25℃、肉厚0.5mmにおける全光線透過率が90%以上である透明軟質組成物層を積層することを特徴とする。
本発明の第3及び第4の積層体の製造方法は、本発明の第1及び第2の積層体の製造方法とは逆に、上記他の層の少なくとも一方の表面に、透明軟質組成物層を積層する。従って、上記本発明の第1及び第2の積層体の製造方法の説明がそのまま妥当する。例えば、上記他の層の成形方法には特に限定はないが、好ましくは、コーティング法、キャスト法(無溶剤キャスト法及び溶剤キャスト法)、プレス法、押出法、射出成形法、注型法又はインフレーション法等が挙げられる。例えば、上記他の層を構成する成分を溶媒に溶解又は分散させた液状物、又は上記他の層を構成する成分の溶融液を調製し、次いで、該液状物又は溶融液を塗布し、その後、必要により溶媒の除去等をすることにより成形することができる。
また、本発明の第3及び第4の積層体の製造方法において、上記透明軟質組成物層を「積層」するとは、完全な固形状の他の層を積層する場合だけでなく、加熱等により液状又は半固形状となった他のフィルムを上記透明軟質組成物層の少なくとも一方の表面に塗布等の手段により載置し、その後、冷却等により完全な固形状にする場合も含む。
上記積層の方法については特に限定はない。例えば、成形された上記透明軟質組成物層を上記他の層に積層し、接着剤又は粘着剤を用いて接合する方法が挙げられる。その他、上記透明軟質組成物層を積層する方法として、コーティング法、キャスト法、プレス法、押出法、射出成形法又はインフレーション法等の方法等が挙げられる。また、これらの方法のより具体的な例としては、上述の通りである。
尚、上記透明軟質組成物層を予め成形してから積層する場合、上記透明軟質組成物層の成形方法は、前述の上記透明軟質組成物層の成形方法の説明がそのまま妥当する。
上記プレス法では、プレスロール等を用いてホットプレス及びコールドプレス(単に押しつけて接合する場合も含む。)等により加圧しながら直接接合する。勿論、この場合、接着剤又は粘着剤を用いて接合してもよく、これらを用いずに、加圧のみで直接接合してもよい。より具体的には、例えば、上記他の層を搬送しながら、加熱により半硬化状態である上記透明軟質組成物層を押出し、又はドクターブレードで上記他の層の表面に供給し、次いでローラー等で圧着し、その後冷却等することにより、本発明の積層体を得ることができる。この場合、上記他の層がそれ自体柔軟であると共に粘着性を有している場合、加熱せずに圧着してもよいが、加熱しながら圧着するのが好ましい。
上記コーティング法及びキャスト法として具体的には、例えば、(1)上記透明軟質組成物層を構成する成分を溶媒に溶解又は分散させる等により含有液を調製し、該含有液を任意の方法によって成形した上記他の層の表面に塗布することにより、上記他の層の少なくとも一方の表面に上記透明軟質組成物層を形成したり、あるいは(2)加熱や溶媒等に溶解又は分散させる等により液状又は半固形状となった上記透明軟質組成物層を、上記他の層の一方の表面又は両表面に塗布することにより、上記他の層の少なくとも一方の表面に上記透明軟質組成物層を形成する。上記塗布の方法については特に限定はない。上記塗布の方法としては、例えば、ロールコーターにより塗布する他、溶媒キャスト法、スピンコート法等によって塗布することができる。
そして、上記塗布後、必要に応じて溶媒を除去したり、あるいは乾燥等を行うことにより、上記透明軟質組成物層を積層することができる。上記溶媒の除去方法には特に限定はなく、例えば、加熱、減圧、水蒸気蒸留等の周知の方法により除去することができる。
上記押出法は、従来公知の押出法であればよく、その方法、条件について特に限定はない。具体的には、例えば、Tダイ押出法により成形することができる。即ち、シリンダー内に上記透明軟質組成物層を構成する成分を添加溶融し、溶融物をTダイへ移送して、上記他の層の表面に押出す押出法により成形することができる。また、上記Tダイ押出法において、上記透明軟質組成物層の含有液は、溶媒を含んでいてもよく、含んでいなくてもよい。溶媒を含む場合は、上記シリンダー内で加熱し、ベント口から溶媒を留去することが好ましい。
尚、上記透明軟質組成物層を構成する成分の含有液とは、上記透明軟質組成物層を構成する成分が溶媒中に溶解又は分散している混合液でもよく、あるいは、溶融液等、上記透明軟質組成物層を構成する成分が溶媒中に溶解又は分散せず液状で存在している状態も含む。また、上記他の層を構成する成分の含有液とは、上記他の層を構成する成分が溶媒中に溶解又は分散している混合液でもよく、あるいは、上記他の層を構成する成分の溶融液等、上記他の層を構成する成分が溶媒中に溶解又は分散せず液状で存在している状態も含む。
また、本発明の第1〜第4の積層体の製造方法では、上記透明軟質組成物層及び上記他の層の少なくとも一方の表面に保護フィルム層を積層し、次いで、必要に応じて圧着することにより、上記透明軟質組成物層及び上記他の層の少なくとも一方の表面に剥離可能な保護フィルム層を設けることができる。尚、上記保護フィルム層を「積層」するとは、完全な固形状の保護フィルムを積層する場合だけでなく、加熱等により液状又は半固形状となった保護フィルムを上記透明軟質組成物層及び上記他の層の少なくとも一方の表面に塗布等の手段により載置し、その後、冷却等により完全な固形状にする場合も含む。
上記剥離可能な保護フィルム層を有する積層体は、例えば、上記透明軟質組成物層と上記他の層(半硬化状態又は硬化状態)とを有する積層体を搬送しながら、上記透明軟質組成物層及び上記他の層の表出面に上記保護フィルム層を積層し、次いで積層物をローラー等で圧着等することにより得ることができる。この場合、上記保護フィルム層は、その表面に予め剥離層を設け、この剥離層が上記透明軟質組成物層又は上記他の層の表出面と接するように、上記保護フィルム層を上記透明軟質組成物層又は上記他の層の表出面に積層してもよい。
更に、上記保護フィルム層を構成する成分を溶媒に溶解、又は溶融することにより得られる含有液を、上記透明軟質組成物層及び上記他の層の少なくとも一方の表面に塗布することにより、上記透明軟質組成物層及び上記他の層の少なくとも一方の表面に上記保護フィルム層を設けることができる。この場合、塗布の方法には限定はなく、通常はロールコーター等により行われる。
本発明の第1〜第4の積層体の製造方法では、形成された上記透明軟質組成物層に電子線照射、紫外線照射又は加熱等を行うことにより、上記エラストマー成分の少なくとも一部に架橋を形成することができる。かかる架橋を形成することにより、上記透明軟質組成物層の耐熱性を向上させることができる。電子線照射の場合は、得られた上記透明軟質組成物層について、電子線照射装置により電子線照射することにより、架橋を形成することができる。また、紫外線照射の場合は、必要に応じて光増感剤を混和し、得られた上記透明軟質組成物層について、紫外線照射装置により紫外線照射することにより、架橋を形成することができる。更に、加熱により架橋を行う場合、通常、必要に応じて有機過酸化物等の架橋剤、更には架橋助剤を混和し、得られた上記透明軟質組成物層について、窒素雰囲気等、空気の存在しない雰囲気で加熱することにより、架橋を形成することができる。尚、この架橋は、上記他の層の積層前に行ってもよく、上記他の層の積層後でもよい。
(1)積層体の製造
原料として、下記の成分を使用した。
<1>エラストマー(A−1)
以下に記載の方法により、本実施例で使用するエラストマーである水添ブロック重合体1及び2を製造した。水添ブロック重合体1及び2の組成及び物性を以下の表1に示す。尚、上記水添ブロック重合体1及び2のビニル結合含量(1,2−結合含量)は、赤外吸収スペクトル法を用い、ハンプトン法によって求めた。また、エラストマー(A−1)の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(東ソー社製、「GMHHR−H」)を用いてポリスチレン換算で求めた。更に、エラストマー(A−1)のブロック比率は、DSC測定による結晶構造の溶解熱量を測定することにより求め、水添率は、四塩化エチレンを溶媒に、100MHz、H−NMRから算出した。
〔水添ブロック重合体1〕
窒素置換された内容積50リットルの反応容器に、シクロヘキサン(25kg)、テトラヒドロフラン(1g)、1,3−ブタジエン(1500g)、及びn−ブチルリチウム(4.1g)を加え、70℃からの断熱重合を行った。反応完結後、温度を35℃としてテトラヒドロフラン(27g)及び1,3−ブタジエン(3500g)を添加して断熱重合した。30分後、メチルジクロロシラン(2.9g)を添加し、15分反応を行い、反応が完結したのち、水素ガスを0.4MPa−Gの圧力で供給し、20分間撹拌し、リビングアニオンとして生きているポリマー末端リチウムと反応させ、水素化リチウムとした。反応溶液を90℃にし、テトラクロロシラン(0.9g)を添加し、約20分間撹拌した後、チタノセン化合物を主体とした水添触媒を加え、水素圧0.8MPaで2時間水添反応を行ない、水素の吸収が終了した時点で、反応溶液を常温、常圧に戻して反応容器より抜き出し、次いで反応溶液を水中に撹拌投入して溶媒を水蒸気蒸留により除去することによって、水素添加ジエン系重合体である水添ブロック重合体1を得た。
得られた水添ブロック重合体1の水添率は98%、重量平均分子量は29万、水添前ポリマーの1段目のポリブタジエンブロックのビニル結合含量は14%、水添前ポリマーの2段目のポリブタジエンブロックのビニル結合含量は35%であった。
〔水添ブロック重合体2〕
窒素置換された内容積50リットルの反応容器に、シクロヘキサン(25kg)、テトラヒドロフラン(1g)、1,3−ブタジエン(1000g)、及びn−ブチルリチウム(3.9g)を加え、70℃からの断熱重合を行った。反応完結後、温度を40℃としてテトラヒドロフラン(100g)及び1,3−ブタジエン(4000g)を添加して断熱重合した。30分後、メチルジクロロシラン(2.7g)を添加し、15分反応を行った。反応が完結したのち、水素ガスを0.4MPa−Gの圧力で供給し、20分間撹拌し、リビングアニオンとして生きているポリマー末端リチウムと反応させ、水素化リチウムとした。反応溶液を90℃にし、テトラクロロシラン(0.8g)を添加し、約20分間撹拌した後、チタノセン化合物を主体とした水添触媒を加え、水素圧0.8MPaで2時間水添反応を行い、水素の吸収が終了した時点で、反応溶液を常温、常圧に戻して反応容器より抜き出し、次いで反応溶液を水中に撹拌投入して溶媒を水蒸気蒸留により除去することによって、水素添加ジエン系重合体である水添ブロック重合体2を得た。
得られた水添ブロック重合体1の水添率は98%、重量平均分子量は34万、水添前ポリマーの1段目のポリブタジエンブロックのビニル結合含量は15%、水添前ポリマーの2段目のポリブタジエンブロックのビニル結合含量は49%であった。
<2>他のエラストマー(A−2)
「ブチルゴム」;JSR社製、商品名「JSR ブチル268」
<3>液状材料
「液状材料1」;パラフィン系プロセスオイル(出光興産社製、商品名「ダイアナプロセスオイルPW−90」、40℃における動粘度;95.54mm/s)
「液状材料2」;パラフィン系プロセスオイル(出光興産社製、商品名「ダイアナプロセスオイルPW−32」、40℃における動粘度;30.85mm/s)
尚、上記液状材料1及び2は、いずれも−100〜50℃で不揮発性である。
<4>オレフィン系結晶成分
「ポリエチレン」;日本ポリケム社製、商品名「ノバテックYF30」
上記の各成分を用い、これらを表2に記載の割合で配合した。次いで、窒素ガス雰囲気下、160℃で加熱、攪拌混合及び脱気を行い、その後、120℃でホットプレスにて加熱・加圧成形することにより、厚さ0.5mmの透明軟質組成物層を有する透明軟質組成物を得た。そして、該透明軟質組成物層を厚さ0.5mmのアクリル板(日東樹脂工業社製、商品名「クラレックス」)の表面に載置し、2kgローラーで1往復(速度;50mm/s)して圧着することにより、No.1〜5の積層体を得た。また、上記透明軟質組成物に電子線照射装置(NHVコーポレーション社製、「EBC300−60」)を用い、150kV、100kGyの条件で電子線照射を行い、水添ブロック重合体に架橋を形成することにより、No.6〜10の積層体を得た。
Figure 2005246882
Figure 2005246882
(2)物性評価
上記の方法により得られたNo.1〜10の積層体を用い、下記に記載の方法により、透明性、着色性、機械的強度、耐熱性、及び耐衝撃性を測定した。その結果を上記表2に併記する。
〔1〕透明性
上記No.1〜10の積層体を用いて、BYK−ガードナーGmbh社製モデル(haze−gard plus)を使用して、25℃における全光線透過率(%)を求め、透明性を評価した。
〔2〕着色性
上記No.1〜10の積層体を用いて、以下に示す群青染色性を調べることにより、着色性の評価を行った。即ち、上記No.1〜10の各積層体70gをロールに巻きつけ、群青0.5gを添加し、0.3mmのニップで10回薄通しした後、2mmのニップでシーティングし、染色の状態を目視で確認することにより、染色性を調べた。
〔3〕機械的強度
JIS−K6351に準拠して、上記No.1〜10の積層体の引張破断強度T(MPa)及び引張破断伸びE(%)を測定することにより評価した。
〔4〕耐熱性
動的粘弾性測定装置(レオロジー社製「MR−500」)を用い、温度30℃、1Hz及び70℃、1Hzの条件で、上記No.1〜10の積層体の剪断貯蔵弾性率G’30℃及びG’70℃(dyn/cm)を測定した。そして、このG’30℃及びG’70℃から30℃と70℃でのG’の変化量〔log(G’30℃/G’70℃)〕を算出し、耐熱性を評価した。ここで、この30℃と70℃でのG’の変化量が0に近いほど耐熱性が良いことを意味する。
〔5〕耐衝撃性
図5に示すように、大理石等からなる基台62の上にシリコーンゴム薄肉板61(厚さ5.15mm)を載せ、この上に厚さ0.7mmの溶融成形アルミノケイ酸薄板ガラスである基層2(コーニング社製、商品名「コーニング1737」)を載せた。そして、該基層2の上に、エラストマーフィルム11及びアクリル板3で構成される上記No.1〜10の積層体1を載置した。次いで、ゴルフボール7(直径42.7mm、質量45.8g)を、所定高さから上記No.1〜10の積層体1上に自由落下させ、衝突させた。その後、基層2にひびや割れが起きていないか目視で確認した。そして、基層2が破損した時の高さを落球高度(m)として求め、この落球高度から、以下の式により衝撃破壊エネルギー(J)を算出することにより、耐衝撃性を評価した。
衝撃破壊エネルギー(J)=A×B×9.8
A;落球高度(m) B;ゴルフボールの質量(kg)
(3)実施例の効果
表2に示すように、本発明の積層体であるNo.1〜10の積層体は、いずれも着色性が良好である。また、25℃での全光線透過率も90%以上の値を示しており、透明性に優れるものであることが分かる。更に、衝撃破壊エネルギーは0.54J以上の大きい値を示し、30℃と70℃でのG’の変化量は1.3以下と小さい値を示していることから、No.1〜10の積層体は、耐熱性及び耐衝撃性に優れるものであることが分かる。
尚、本発明においては、上記実施例に限らず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。
本発明の積層体は、従来のフィルムに比べて、透明性、耐衝撃性、耐熱性及び着色性に優れている。そのため、透明性、耐衝撃性、耐熱性及び着色性が要求される分野、例えば、情報機器用ロール、クリーニングブレード、電子部品用フィルム、シール材、写真などの画像保護膜、建材用化粧フィルム、医療用機器部品、電線、日用雑貨品、スポーツ用品等の一般加工品にも幅広く利用することができる。また、本発明の積層体は、上記特性を生かして、携帯電話、携帯情報端末、デスクトップ型コンピュータ用、ノート型コンピュータ用、又は車載用コンピュータ用ディスプレイ、タッチパネル、テレビジョン、及び時計等のディスプレイ用パネル等に好適に使用することができる。
本発明の積層体の一例の断面模式図である。 本発明の積層体の一例の断面模式図である。 保護フィルム層を備える本発明の積層体の一例の断面模式図である。 保護フィルム層を備える本発明の積層体の一例の断面模式図である。 本実施例において、耐衝撃性試験を説明するための模式図である。
符号の説明
1,1A,1B,1C,1D;積層体、11;透明軟質組成物層、12;他の層、13;保護フィルム層、2;基層、3;アクリル板、61;弾性板、62;基台、7;ゴルフボール。

Claims (19)

  1. エラストマー成分100質量部に対し、液状材料を50〜5000質量部含み、上記エラストマー成分の少なくとも一部が三次元骨格を形成し、且つ25℃、肉厚0.5mmにおける全光線透過率が90%以上である透明軟質組成物層、及び該透明軟質組成物層の少なくとも一方の表面に他の層を有することを特徴とする積層体。
  2. 上記エラストマー成分は、共役ジエンの水添ブロック重合体及び/又は芳香族ビニル化合物と共役ジエンとの水添ブロック共重合体であるエラストマー(A−1)を含む請求項1記載の積層体。
  3. 上記共役ジエンの水添ブロック重合体は、ビニル結合含量が25%未満であるブタジエン重合体ブロック(I)と、共役ジエンと他のモノマーとの質量割合が100〜50/0〜50であり、ビニル結合含量が25〜95%である重合体ブロック(II)と、をそれぞれ分子中に少なくとも1つ有するブロック重合体が水素添加されてなる水添ブロック重合体である請求項2記載の積層体。
  4. 結晶性オレフィン系重合体ブロックを含有するエラストマー成分100質量部に対し、液状材料を50〜5000質量部含有すると共に、オレフィン系結晶成分を1〜80質量部含有し、且つ25℃、肉厚0.5mmにおける全光線透過率が90%以上である透明軟質組成物層、及び該透明軟質組成物層の少なくとも一方の表面に他の層を有することを特徴とする積層体。
  5. 上記オレフィン系結晶成分は、ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共重合体、及びエチレン−ビニルモノマー共重合体の1種又は2種以上である請求項4記載の積層体。
  6. 上記エラストマー成分の少なくとも一部が架橋されている請求項4又は5記載の積層体。
  7. 更に、他のエラストマー(A−2)を含む請求項2乃至6のいずれかに記載の積層体。
  8. 上記液状材料は、40℃における動粘度が800mm/s以下であり、−100〜50℃で不揮発性の液状材料である請求項1乃至7のいずれかに記載の積層体。
  9. 上記透明軟質組成物層の厚さが10〜3000μmである請求項1乃至8のいずれかに記載の積層体。
  10. 上記他の層を構成する素材が、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、上記エラストマー層を構成するエラストマー以外のエラストマー、FRP、金属、ガラス、織物、木材、及び粘着剤からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1乃至9のいずれかに記載の積層体。
  11. 上記他の層が偏光フィルム、反射防止フィルム、アンチグレアフィルム、及びEMCフィルムからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1乃至9のいずれかに記載の積層体。
  12. エラストマー成分100質量部に対し、液状材料を50〜5000質量部含み、25℃、肉厚0.5mmにおける全光線透過率が90%以上である透明軟質組成物層の少なくとも一方の表面に、他の層を積層することを特徴とする積層体の製造方法。
  13. 結晶性オレフィン系重合体ブロックを含有するエラストマー成分100質量部に対し、液状材料を50〜5000質量部含有すると共に、オレフィン系結晶成分を1〜80質量部含有し、且つ25℃、肉厚0.5mmにおける全光線透過率が90%以上である透明軟質組成物層の少なくとも一方の表面に、他の層を積層することを特徴とする積層体の製造方法。
  14. 上記他の層は、コーティング法、キャスト法、プレス法、押出法、射出成形法又はインフレーション法によって積層する請求項12又は13記載の積層体の製造方法。
  15. 上記他の層は、共押出法によって上記透明軟質組成物層の少なくとも一方の表面に貼り合わせることにより積層する請求項12又は13記載の積層体の製造方法。
  16. 他の層の少なくとも一方の表面に、エラストマー成分100質量部に対し、液状材料を50〜5000質量部含み、25℃、肉厚0.5mmにおける全光線透過率が90%以上である透明軟質組成物層を積層することを特徴とする積層体の製造方法。
  17. 他の層の少なくとも一方の表面に、結晶性オレフィン系重合体ブロックを含有するエラストマー成分100質量部に対し、液状材料を50〜5000質量部含有すると共に、オレフィン系結晶成分を1〜80質量部含有し、且つ25℃、肉厚0.5mmにおける全光線透過率が90%以上である透明軟質組成物層を積層することを特徴とする積層体の製造方法。
  18. 上記他の層は、コーティング法、キャスト法、プレス法、押出法、射出成形法又はインフレーション法によって積層する請求項16又は17記載の積層体の製造方法。
  19. 上記透明軟質組成物層は、コーティング法、キャスト法、プレス法、押出法、射出成形法又はインフレーション法によって成形される透明軟質組成物層である請求項12乃至18のいずれかに記載の積層体の製造方法。
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