JP2005245442A - マシュマロ、マシュマロ入り飲料及びマシュマロ入り冷菓 - Google Patents
マシュマロ、マシュマロ入り飲料及びマシュマロ入り冷菓 Download PDFInfo
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Abstract
飲料の上に乗せて溶解させて食するのに適した溶解性を有する水易溶性のマシュマロを提供する。
【解決手段】
本発明のマシュマロは、水分活性が0.70Aw以上である。さらに、本発明のマシュマロは、平面視が略円形の外形を有する円盤状であり、円盤の端面の縦断面形状が曲面である。本発明のマシュマロは温かいコーヒー表面で溶解して均一な厚さの層を形成し、食感のなめらかなマシュマロコーヒーを提供することができる。本発明のマシュマロは、アイスクリームに混ぜても食感がよく美味である。
【選択図】 図2
Description
さらに本発明のマシュマロは、必然的に水分活性が高いものとなり、溶解性に優れる。そのためコーヒー等の飲料の上で容易に溶解するので、飲料の上に乗せて溶解させて食するのに適している。
なお、円盤の端部とは、円盤を平面視したときの外側の部分をいい、縁部と同じ意味である。また、端面部とは、端部を含む領域をいう。
まず、水7kgにゼラチン2.3kgを溶解してゼラチン溶解液を調製し、次工程までそのまま待機した。一方、水10kg、ショ糖30kg、還元水飴15kg、酵素水飴13kgを加熱ニーダに投入し、2.5MPaの蒸気圧の下、106℃で35〜40分間混合した。この混合物をステンレスミキサーに移し、65℃に保温しながら15rpmにてゆっくり攪拌した。1,2分かけて混合物の温度を80℃にまで下げ、待機させておいたゼラチン溶解液の全量をステンレスミキサーに投入した。次にステンレスミキサーの回転数を45rpmに上げ、通気を開始し、35分程度攪拌した。途中で混合液をサンプリングし、混合液の密度が420g/Lになった時点でバニラフレーバー0.25kgを投入し、しばらくそのまま攪拌した。次にステンレスミキサーの保温温度を下げて、混合液の温度を53±1℃にした後、充填機へ移送した。浅い半球状の窪みを有したトレイにコーンスターチを敷き、コンベアにてトレイを送りながら、各トレイに混合液を上から充填した。そのまま放置冷却して固化させて、マシュマロが完成した。
また本実施例のマシュマロ1の推奨される重量は1個当たり0,4〜1,2g程度であり、より望ましくは0.5〜0.8g程度である。
本実施例のマシュマロ1は従来品に比べて弾力性に富み、湿感のある感触であった。
ロトニック社製水分活性測定システムAw−CCP型(rotronic HYGROMER A2)を用いて、本実施例のマシュマロ1の水分活性を測定した。本実施例のマシュマロ1を4つ切りにし、そのうちの2個を試料として測定に供した。測定は10個のマシュマロ1を無作為に抽出して行った。その結果、水分活性の値は0.70〜0.75Awの範囲であった。一方、市販されている従来品の水分活性を同様にして測定した結果、水分活性の値はいずれも0.67Aw以下であり、本実施例のマシュマロ1の方が水分活性が高かった。なお、水分含量については本実施例のマシュマロ1と従来品とでは差がなかった。また本実施例のマシュマロ1のその他の成分値は以下のとおりであった。カロリー292kcal、水分17〜20%、タンパク質3.0重量%、脂質0.5重量%、炭水化物76.3重量%。
熱湯抽出してすぐの温かいコーヒー2を直径約80mmのコーヒーカップ3に注ぎ、その上に本実施例のマシュマロ1を15個乗せた。このときの様子を図2に示す。すなわち実施例1で製造したマシュマロ1は、図2(a),図2(b)に示すように、マシュマロ1同士が僅かずつ重なりながら広がり、隙間ができることなく、逆に一部だけ厚く重なり合うことなく、均一にコーヒー2の表面を覆った。このまま1,2分静置するとマシュマロ1は自然に溶け出し、図2(c)に示すように溶けたマシュマロ1同士がつながって一つの均一な層となり、コーヒー2の表面を覆った。溶けたマシュマロ1の層は泡を豊富に含み、クリーミーで滑らかな食感であった。さらに、複数のマシュマロ1同士が溶けてつながる様子は視覚的に美しく、食欲をそそるものであった。
常法にしたがってアイスクリームミックスを調製し、ホモゲナイザーによって均質化した。次に、均質化したアイスクリームミックスを68℃で30分間殺菌した後、1〜5℃で冷却し、そのままの温度で8〜24時間貯蔵した。その後、ORが80%程度になるようにアイスクリームミックスに空気を混入し、次いで、全体の体積の10分の1量の実施例1と同様の手順で製造したマシュマロを加え、よく混合した後、マイナス9〜マイナス4℃で半凍結させた。なお、マシュマロは、直径10mm程度の小粒のものを使用した。次に、半凍結させたマシュマロ入りアイスクリームミックスをカッブに充填し、マイナス20℃以下で凍結させ、マシュマロ入りアイスクリームを製造した。比較例として、ORが40%のアイスクリームを用いて同様の手順でマシュマロ入りアイスクリームを製造した。図3に本実施例のマシュマロ入りアイスクリーム(マシュマロ入り冷菓)32の断面の様子を示す。すなわち、本実施例のマシュマロ入りアイスクリーム32においては、アイスクリーム(冷菓)31の中にマシュマロ30が均等に分散されていた。
本実施例のマシュマロ入りアイスクリーム32においては、含まれているマシュマロ30が柔らかく、アイスクリームを一緒に食しても美味であった。一方、比較例のマシュマロ入りアイスクリームにおいては、マシュマロがやや固く、食感も劣っていた。
10名の試験者に、本実施例のマシュマロ入りアイスクリームと、比較例のマシュマロ入りアイスクリームとを食させ、味と食感を比較させた。その結果、10名全員が本実施例のマシュマロ入りアイスクリームの方が食感がよく、美味であると判定した。
2 コーヒー(飲料)
31 アイスクリーム(冷菓)
32 マシュマロ入りアイスクリーム(マシュマロ入り冷菓)
Claims (14)
- 水分活性が0.70Aw以上であることを特徴とするマシュマロ。
- 前記水分活性が0.75Aw以下であることを特徴とする請求項1に記載のマシュマロ。
- 少なくとも糖類又はゼラチンを含有し、固化前の密度が400〜440g/Lであり、充填機によって型に流し込み、固化させて製造したものであることを特徴とするマシュマロ。
- 平面視が略円形の外形を有する円盤状であり、円盤の端面の縦断面形状が曲面であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のマシュマロ。
- 平面視が略円形の外形を有する円盤状であり、端面部の厚さが漸減していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のマシュマロ。
- 円盤形状の中央部の厚さが外周部の厚さよりも厚いことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のマシュマロ。
- 中央部の厚さに対する直径の比が1.0〜5.0であることを特徴とする請求項4乃至6のいずれかに記載のマシュマロ。
- 直径が10〜20mmであることを特徴とする請求項4乃至7のいずれかに記載のマシュマロ。
- 中央部の厚さが4〜10mmであることを特徴とする請求項4乃至8のいずれかに記載のマシュマロ。
- 40℃以上の飲料の表面に請求項1乃至9のいずれかに記載のマシュマロを乗せて溶解させたことを特徴とするマシュマロ入り飲料。
- 飲料が、コーヒー、ココア、抹茶、紅茶、日本茶、ウーロン茶、牛乳のいずれかであることを特徴とする請求項10に記載のマシュマロ入り飲料。
- 冷菓に請求項1乃至9のいずれかに記載のマシュマロを混合させてなることを特徴とするマシュマロ入り冷菓。
- 前記冷菓がアイスクリームであることを特徴とする請求項12に記載のマシュマロ入り冷菓。
- 前記アイスクリームのオーバーランが40〜200%であることを特徴とする請求項13に記載のマシュマロ入り冷菓。
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