JP2005245269A - 血清アルブミン多量体を含む遺伝子組換え型蛋白質 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の薬物投与担体と比べて薬物の血中半減期を遅らせることができ、かつウィルスの混入などの恐れのない安全な薬物投与担体を提供すること。
【解決手段】血清アルブミンの多量体を含む遺伝子組換え技術により製造された蛋白質。
少なくとも2つの血清アルブミンをコードする遺伝子を遺伝子工学的に結合し、細胞内で血清アルブミンの蛋白質を製造できるよう改変したことを特徴とする。血清アルブミン多量体をコードする改変された遺伝子、並びに該遺伝子を用いて遺伝子組換え技術によって製造された蛋白質である。
【選択図】図1

Description

本発明は、遺伝子組換え技術により製造された血清アルブミンの多量体を含む蛋白質に関する。さらに詳細には、ウィルス等による汚染の危険性を回避し、薬物滞留性を高めた薬物投与担体等として使用できる、遺伝子組換え技術により製造された血清アルブミンの多量体を含む蛋白質に関する。
ヒト血清アルブミン(HSA)は、成人の血清中に存在する主要な蛋白質であり、肝臓で生産され、種々の血清分子を運搬する担体としての機能をもっている。また、アルブミンは、毛細管の細孔を通過し得ない溶質(コロイド)によって起こる血漿コロイド浸透圧を正常に維持し、血中の液体含量を維持する上で重要な働きをする。従って、アルブミンは、外科手術、ショック、火傷、浮腫を起こす低タンパク血症の場合の投与のように、血管からの液体の損失があるような状態を処置する際の様々な治療に用いられている。
血漿タンパク中で、血清アルブミンは最も多く存在し、その平均濃度は48mg/mL(0.67mmol/L)に達する。アルブミンが多量である理由は2つあり、肝細胞でのアルブミン前駆体のメッセンジャーRNA転写が、組織特異的な仕組みで促進され多量であることと、血液循環中に放出された後のアルブミンの排泄および代謝が比較的遅いことである。アルブミンの代謝半減期は、ヒトで約19日、ウサギで4.6〜6.2日である。
このように、血清アルブミンは血液中での滞留性が高いことが知られており、血清アルブミンを薬物投与担体として用いれば、薬物の血中滞留性を向上させる可能性がある。
一方で、血液由来のアルブミンを使用した製剤は、未知ウィルスの混入などの恐れがあり、安全面で人体等への使用については問題があった。しかし、遺伝子組換え技術を用いて、形質転換した微生物によって、血清アルブミンを製造する方法が既に提案されており(特許文献1および2参照)、これによって、安全な血清アルブミン製剤を提供できる可能性がある。
アルブミンは、585個のアミノ酸からなる一本鎖構造のタンパクであり、3つの相同的なドメインから構成される。天然の3つのドメインからなるアルブミンを、2つ又は1つのドメインに切断すると腎での排泄が早くなることが知られている。一方で、6つのドメインを有するアルブミン2量体をウサギに投与した場合にも、血漿中での消失が天然のアルブミンより早くなることが知られている。(非特許文献1参照)
特開昭58−56684号公報 特開平5−292993号公報 McCurdy TR et al., Journal of Clinical Medicine, 143(2), 115-124, 2004 February.
本発明においては、従来の薬物投与担体と比べて薬物の血中半減期を遅らせることができ、かつウィルスの混入などの恐れのない安全な薬物投与担体を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために、血清アルブミンの多量体を含む蛋白質を遺伝子組換え技術により発現させる系を確立し、血清アルブミンの多量体を含む蛋白質が血清アルブミンの単量体よりも血中滞留性が高いことを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、
(1)血清アルブミンの多量体を含む遺伝子組換え技術により製造された蛋白質、
(2)血清アルブミンがヒト血清アルブミンである、上記(1)記載の蛋白質、
(3)上記(1)記載の蛋白質を含む、医療用製剤。
(4)血清アルブミン遺伝子をコードするDNA配列を少なくとも2つ含むDNA断片、
(5)血清アルブミン遺伝子をコードするDNA配列の間に、少なくとも1つの制限酵素切断部位を有する、上記(4)記載のDNA断片、
(6)上記(4)記載のDNA断片を含むベクター、
(7)血清アルブミン遺伝子をコードするDNA配列を少なくとも2つ含むDNA断片をベクターに組み込み、該ベクターで宿主細胞を形質転換し、得られた形質転換体を培養して生成された蛋白質を回収することを特徴とする、上記(1)記載の蛋白質の製造方法、および
(8)血清アルブミンをコードする複数のDNA配列の間に制限酵素切断部位を介在させたDNA断片を、増殖能の高い宿主細胞に導入して、得られた形質転換体を培養し、増殖した細胞からDNAを抽出後、特定の制限酵素で消化することを特徴とする、上記(4)記載のDNA断片の製造方法
である。
本発明の蛋白質は、血液中での消失速度の低下により体内での半減期が延長され、薬物の投与担体として使用すれば、薬物の血中滞留性を向上させることが可能である。また、遺伝子組換え技術によって製造された蛋白質であることにより、血液由来製剤特有の問題である未知ウィルスの混入などの恐れがなく、人体等に安全に使用することができる。また、本来の生体に存在する成分からなる蛋白質であるため、人体等へ投与しても副作用等の影響が少ない。
本発明において、血清アルブミンの多量体とは、血清アルブミンが複数個結合したものであり、それを含む蛋白質は遺伝子組換え技術により製造される。血清アルブミンは通常、ヒト血清アルブミンである。
本発明において、血清アルブミンをコードするDNA配列とは、そのDNA配列を含む遺伝子を発現させる系において、血清アルブミンを生成することができるものである。該DNA配列は、完全な血清アルブミン蛋白質を生成するものに限らず、血清アルブミンの部分的なポリペプチドを生成するものも含まれるが、好ましくは、完全な血清アルブミン蛋白質を生成するものである。また、該DNA配列は、血清アルブミンの全部または一部をコードするmRNAと相補的なイントロンを含まないcDNAの配列であることが好ましい。
血清アルブミン遺伝子をコードするDNA配列を少なくとも2つ含むDNA断片とは、該DNA断片の全配列中に、上記DNA配列が繰り返し存在するようなDNA断片である。該DNA断片中に複数存在するDNA配列は、すべて同じであってもよく、それぞれ異るものであってもよい。
また、該DNA断片において、血清アルブミン遺伝子をコードする複数のDNA配列の間には、少なくとも1つの制限酵素切断部位を有するDNA断片を介在させることが好ましい。これによって、大腸菌等の増殖能の高い宿主に該DNA断片を組み込んで培養し、増殖した宿主からDNAを抽出し、制限酵素で消化後、精製することによって、該DNAの複製物を効率的かつ大量に得ることができ、それを実際に目的の蛋白質を生成させるための宿主に組み込むことによって、目的の蛋白質を効率的に得ることができる。
上記DNA断片を含むベクターに組み込む方法としては、種々公知の方法を用いることができるが、例えば、各種制限酵素で処理した上記DNA断片およびベクターの混合液中にリガーゼを添加し、ベクターと上記DNA断片を結合させる方法が用いられる。ベクターは、遺伝子組換え技術において用いられるベクターであればよく、通常、プラスミドが用いられる。
次いで上記組換えベクターを宿主細胞内に導入し、形質転換体を得る。組換えベクターの宿主細胞内への導入法は、従来慣用的に用いられている方法により行うことができ、コンピテント細胞法、プロトプラスト法、リン酸カルシウム共沈法、エレクトロポレーション法、マイクロインジェクション法、リポソーム融合法、パーティクル・ガン法等、種々のものが挙げられるが、用いる宿主に応じてそれぞれ任意の方法を取り得る。
宿主細胞としては、真核細胞を用いることが好ましい。真核細胞としては、Phichia pastoris、Saccharomyces cerevisiae、ShizoSaccharomyces pombe等が挙げられ、好ましくは、Phichia pastorisである。
このようにして得られた形質転換体を培養することにより、培養物中に融合タンパク質が産生される。これを公知の方法で単離し、場合により精製することにより、目的とする本発明の蛋白質が得られる。
形質転換体を培養するための培地は公知であり、YPD培地などの栄養培地や、MB培地などの最少培地、BMMY培地、BMGY培等を用いることができる。形質転換体の培養は、通常約16〜42℃、好ましくは約25〜37℃で、約8〜168時間、好ましくは約24〜120時間行う。振盪培養と静置培養のいずれも可能であるが、必要に応じて攪拌や通気を加えてもよい。
培養物中に産生した融合タンパク質の単離・精製法としては、公知の塩析または溶媒沈殿法等の溶解度の差を利用する方法、透析、限外濾過またはゲル電気泳動法等の分子量の差を利用する方法、イオン交換クロマトグラフィー等の荷電の差を利用する方法、アフィニティークロマトグラフィー等の特異的親和性を利用する方法、逆相高速液体フロマトグラフィー等の疎水性の差を利用する方法、等電点電気泳動法等の等電点の差を利用する方法等が挙げられる。
単離・精製した融合タンパク質の確認方法としては、公知のウエスタンブロッティング法や活性測定法等が挙げられる。また、精製された融合タンパク質は、アミノ酸分析、アミノ末端分析、一次構造解析などによりその構造を明らかにすることができる。
実施例1の概略手順を図1に示す。
(ヒト血清アルブミン遺伝子の増幅)
プラスミドpKF18Kにヒト血清アルブミンの遺伝子が導入されたプラスミド(以下、pKF18K-HAS、東燃ゼネラル石油株式会社より入手)(図2参照)を鋳型とし、配列番号1のW-1センスプライマーと配列番号2のW-1アンチセンスプライマー、並びに配列番号3のW-2センスプライマーと配列番号4のW-2アンチセンスプライマーを合成プライマーとして、ポリメラーゼ(KOD-plus-、東洋紡製)を用いたPCRを行った。PCRの反応条件としては、DNAを94℃で2分間処理した後、変性(94℃、15秒)、アニーリング(63℃、30秒)及びエクステンション(68℃、2分)の反応を30サイクル行い、その後68℃で5分間処理した。このPCRによって、ヒト血清アルブミンをコードするDNA配列の3'末端および5'末端に制限酵素切断部位を有するDNA配列を付加したDNA断片が増幅され、配列番号1のWセンスプライマーと配列番号2のアンチセンスプライマーによって増幅されたDNA断片(以下、W-1、配列番号5および図3参照)、並びに配列番号3のセンスプライマーと配列番号4のアンチセンスプライマーによって増幅されたDNA断片(以下、W-2、配列番号6および図4参照))を得た。
(ヒト血清アルブミン遺伝子の連結)
PCRによって増幅されたDNA断片W-1は、フェノール抽出、エタノール沈殿による精製の後、制限酵素Ava I(宝酒造製)で消化した。一方、DNA断片W-2は、フェノール抽出、エタノール沈殿による精製の後、制限酵素Ava I(宝酒造製)で消化し、再度フェノール抽出、エタノール沈殿により精製し、制限酵素Eco RI(宝酒造製)で消化した。制限酵素処理後のDNA断片W-1、W-2及びプラスミドpPIC9は、アガロースゲル電気泳動し、それぞれのDNA断片に相当するバンドを切り出し、ゲル抽出キット(QIAquik Gel Extraction Kit、QIAGEN製)を用いてゲル抽出した。ゲル抽出後、DNA断片W-1、W-2及びプラスミドpPIC9を混合し、DNAライゲーションキット(DNA Ligation kit Ver.1、宝酒造製)を用いて16℃で4時間ライゲーション反応を行い、プラスミドpPIC9に2量体の血清アルブミンをコードするDNA断片(以下、W2)を結合した組換えプラスミド(以下、pPIC9-W2)を作製した。
得られたpPIC9-W2をE.coli JM109に導入して形質転換を行った。目的とするプラスミドpPIC9-W2が導入された形質転換体は、アンピシリン添加培地中でスクリーニングし、得られた形質転換体より、プラスミド精製キット(QIAprep Spin Miniprep Kit、QIAGEN製)を用いてプラスミドを精製した。そのプラスミドを、制限酵素Xho I及びEco RI(宝酒造製)による二重消化、ならびに制限酵素Xho I、Ava I及びEco RI(宝酒造製)による三重消化を行い、制限酵素地図を作成し、目的のプラスミドベクターであることを確認した。
目的のプラスミドが導入されたことが確認された大腸菌をさらに培養し、増殖した菌体からプラスミド精製キット(QIAGEN plasmid Maxi Kit、QIAGEN製)を用いてプラスミド(pPIC9-W2)を抽出・精製し、制限酵素Bam HI及びEco RI(宝酒造製)による二重消化を行い、フェノール抽出、エタノール沈殿による精製の後、アガロースゲル電気泳動し、W2に相当するバンド(3.5 kb)を切り出し、DNA抽出キット(QIAquik Gel Extraction Kit、QIAGEN製)を用いてゲル抽出した。
(ヒト血清アルブミン遺伝子の増幅)
次に同様にして、プラスミドpPIC9KにDNA断片W2を組み込む操作を行った。pPIC9Kに対して、2種の制限酵素Bam HI及びEco RI(宝酒造製)による消化を行い、フェノール抽出、エタノール沈殿による精製の後、アガロースゲル電気泳動し、ゲル抽出キット(QIAquik Gel Extraction Kit、QIAGEN製)を用いてゲル抽出した。W2及びプラスミドpPIC9Kを混合し、DNAライゲーションキット(DNA Ligation kit Ver.1、宝酒造製)を用いて16℃で4時間ライゲーション反応を行い、プラスミドpPIC9KにDNA断片W2を結合したプラスミド(以下、pPIC9K-W2)を作製した。
そのpPIC9K-W2を、E.coli JM109に導入して形質転換を行った。形質転換体は、カナマイシン添加培地中でスクリーニングし、プラスミド精製キット(QIAprep Spin Miniprep Kit、QIAGEN製)を用いてプラスミドを抽出・精製し、プラスミドpPIC9K-W-1-2が導入されていることを確認した。pPIC9K-W-1-2の導入が確認された形質転換体をさらに培養し、増殖した菌体から、同様にしてプラスミドを抽出・精製し、制限酵素Xho I及びEco RI(宝酒造製)による二重消化、ならびに制限酵素Xho I、Ava I及びEco RI(宝酒造製)による三重消化を行い、制限酵素地図を作製し、同時にDNAシーケンサ(ABI Prism 310 Genetic Analizer、Perkin-Elmer Applied Biosystems製)を用いてDNA配列を確認することによって、目的のDNA断片W2が増幅されていることを確認した。
(ヒト血清アルブミン二量体の発現)
pPIC9K-W2は、制限酵素Sal Iで消化し、フェノール抽出、エタノール沈殿による精製の後、エレクトロポレーション装置(Gene Pulser II Electroporation System、し、BIO RAD製)を用いて、Pichia pastoris GS115にエレクトロポレーション法により導入形質転換を行った。得られた形質転換体は、G418に耐性を示すポジティブクローンのみをスクリーニングし、BMMY液体培地中で培養し、アルブミン蛋白質の発現を確認した後、グリセロールストックした。
(ヒト血清アルブミン二量体の精製)
形質転換した Pichia pastoris GS115は、BMGY液体培地中で48時間培養し、その後、BMMY培地中で12時間毎に1%メタノールを添加しながら96時間培養した。遠心分離(6000g×10分間)により酵母を分離した後、培地上清を0.22μmフィルターでろ過し、Blie affinity CL-6B columnを用いて精製した。
(試験例1)
実施例1と同様にして作成したヒト血清アルブミン2量体を、放射性インジウム同位体(111In)で標識し、111In組換え型ヒト血清アルブミン2量体を作製した。111In組換え型ヒト血清アルブミン2量体をマウス3匹に経尾静脈投与し、投与後一定時間経過ごとに血液を採取し、血中アルブミン濃度を放射線量測定器により測定した。対照として、ヒト血清アルブミン(単量体)を111Inで標識した111Inヒト血清アルブミンをマウスに投与し、同様に測定した。投与後の経過時間と投与量に対する残存率を図5のグラフに示す。
図5の結果から明らかなように、2量体ヒト血清アルブミンは単量体に比べて、血中滞留時間が延長されている。半減期では約5倍程度の延長が見受けられる。
本発明のアルブミンは、ウィルス等の汚染の可能性がなく、生体蛋白質であるため毒性もない薬物担体として使用することができる。一分子中に多量の薬物を結合させることができ、高分子の薬物等を結合させる担体としても有用である。
実施例1のヒト血清アルブミン2量体の作製における概略手順を示す説明図である。 pKF18K-HASの模式図である。 実施例1におけるDNA断片W-1の模式図である。 実施例1におけるDNA断片W-2の模式図である。 試験例1における本発明の蛋白質の、投与後の経過時間と投与量に対する残存率を示すグラフである。

Claims (8)

  1. 血清アルブミンの多量体を含む遺伝子組換え技術により製造された蛋白質。
  2. 血清アルブミンがヒト血清アルブミンである、請求項1記載の蛋白質。
  3. 請求項1記載の蛋白質を含む、医療用製剤。
  4. 血清アルブミン遺伝子をコードするDNA配列を少なくとも2つ含むDNA断片。
  5. 血清アルブミン遺伝子をコードするDNA配列の間に、少なくとも1つの制限酵素切断部位を有する、請求項4記載のDNA断片。
  6. 請求項4記載のDNA断片を含むベクター。
  7. 血清アルブミン遺伝子をコードするDNA配列を少なくとも2つ含むDNA断片をベクターに組み込み、該ベクターで宿主細胞を形質転換し、得られた形質転換体を培養して生成された蛋白質を回収することを特徴とする、請求項1記載の蛋白質の製造方法。
  8. 血清アルブミンをコードする複数のDNA配列の間に制限酵素切断部位を介在させたDNA断片を、増殖能の高い宿主細胞に導入して、得られた形質転換体を培養し、増殖した細胞からDNAを抽出後、特定の制限酵素で消化することを特徴とする、請求項4記載のDNA断片の製造方法。

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