JP2005240690A - 真空ポンプ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ロータ軸貫通孔(31a)が形成された軸受支持部材(31)を有する固定部材(11,21,31)と、前記ロータ軸貫通孔(31a)を貫通するロータ軸(1)の一端部に連結され且つ前記軸受支持部材(31)の外側を囲むように配置された気体移送部(6b+8)とを有するロータ(6)と、前記気体移送部(6b+8)に連結された前記ロータ軸(1)の前記一端部近傍を回転可能に支持し、グリスにより潤滑される軸受(36)と、グリスが補給されるグリス補給口(G2b)と、前記軸受(36)にグリスを供給するグリス排出口(G2a)とを有するグリス供給路(G2)と、前記グリス補給口(G2b)にグリスを供給するグリス供給装置(GP)とを備えた真空ポンプ。
【選択図】 図2
Description
転がり軸受等を使用した場合、軸受に潤滑剤を供給する必要がある。前記潤滑剤として、油を使用する場合と、グリスを使用する場合とがある。
また、回転軸が浮いているので、ロータとステータとの距離を0.5mm程度よりも狭くすると、回転駆動中に外乱や制御回路等の故障が発生した場合に、ロータとステータとが接触し、ポンプが破損してしまう問題もある。特に、渦流を発生させて気体を圧縮して排気する渦流ポンプでは、ステータとロータとの間の距離(クリアランス)を狭くして、0.3mm以下程度にする必要が出てきており、磁気軸受を使用することが困難となっている。
さらに、作業者が注射器等のグリス注入部材を使用してグリスを補給すると、グリス注入部材の取り扱いを誤って、グリスを多く補給しすぎたり、補給量が不足することがある。グリスの補給量が適切でないと、軸受の焼き付きや異常過熱を引き起こす可能性がある。特に、高速回転で排気量の大きな大型の真空ポンプでは、軸受に対する負荷が大きくなるため、グリスが適切な時期に適切な量補給されないと、軸受の寿命が短くなるという問題もある。
(O01)真空ポンプを分解することなくグリス潤滑の軸受にグリスを供給すること。
(O02)真空ポンプを停止することなく軸受にグリスを供給すること。
(O03)グリス潤滑の軸受にグリスを精度良く供給すること。
(第1発明)
前記技術的課題を解決するための第1発明の真空ポンプは、下記の構成要件(A01)〜(A05)を備えたことを特徴とする。
(A01)真空ポンプ(P)の外壁を構成するハウジング(2)に固定支持され且つロータ軸貫通孔(31a)が形成された軸受支持部材(31)を有する固定部材(11,21,31)、
(A02)前記ロータ軸貫通孔(31a)を貫通し、一端部が前記ハウジング(2)内部に突出して配置されたロータ軸(1)と、前記ロータ軸(1)の前記一端部に固着された回転部材(6)、
(A03)前記軸受支持部材(31)に支持され且つ、前記ロータ軸(1)の前記一端部近傍を回転可能に支持し、グリスにより潤滑される軸受(36)、
(A04)固定部材(11,21,31)の外側面に形成され且つグリスが補給されるグリス補給口(G2b)と、前記軸受(36)にグリスを供給するグリス排出口(G2a)とを有し、前記固定部材(11,21,31)に形成されたグリス供給路(G2)、
(A05)前記グリス補給口(G2b)にグリスを供給するグリス供給装置(GP)。
前記構成要件(A01)〜(A05)を備えた第1発明の真空ポンプ(P)では、真空ポンプ(P)の外壁を構成するハウジング(2)に固定支持された固定部材(11,21,31)の軸受支持部材(31)には、ロータ軸(1)が貫通するロータ軸貫通孔(31a)が形成されている。前記ロータ軸(1)の一端部は前記ハウジング(2)内部に突出して配置されており、ハウジング(2)内部に突出して配置された一端部には、回転部材(6)が固着されている。前記軸受支持部材(31)にはグリスにより潤滑される軸受(36)が支持されている。前記軸受(36)は、前記気体移送部(6b+8)に連結された前記ロータ軸(1)の前記一端部近傍を回転可能に支持する。
また、高価で部品点数が多い磁気軸受を使用せず、低コストで部品点数の少ないグリス潤滑の軸受(36)を使用するので、真空ポンプ(P)の設置方向を自由に設定でき、真空ポンプ(P)を低コスト化・小型化できる。
前記技術的課題を解決するための第2発明の真空ポンプは、下記の構成要件(A01),(A02′),(A03)〜(A05)を備えたことを特徴とする。
(A01)真空ポンプ(P)の外壁を構成するハウジング(2)に固定支持され且つロータ軸貫通孔(31a)が形成された軸受支持部材(31)を有する固定部材(11,21,31)、
(A02′)前記ロータ軸貫通孔(31a)を貫通するロータ軸(1)と、前記ロータ軸(1)の一端部に連結され且つ前記軸受支持部材(31)の外側を囲むように配置された気体移送部(6b+8)とを有し、回転駆動時に気体を移送するロータ(6)、
(A03)前記軸受支持部材(31)に支持され且つ、前記ロータ軸(1)の前記一端部近傍を回転可能に支持し、グリスにより潤滑される軸受(36)、
(A04)固定部材(11,21,31)の外側面に形成され且つグリスが補給されるグリス補給口(G2b)と、前記軸受(36)にグリスを供給するグリス排出口(G2a)とを有し、前記固定部材(11,21,31)に形成されたグリス供給路(G2)、
(A05)前記グリス補給口(G2b)にグリスを供給するグリス供給装置(GP)。
前記構成要件(A01),(A02′),(A03)〜(A05)を備えた第2発明の真空ポンプ(P)では、真空ポンプ(P)の外壁を構成するハウジング(2)に固定支持された固定部材(11,21,31)の軸受支持部材(31)には、ロータ(6)のロータ軸(1)が貫通するロータ軸貫通孔(31a)が形成されている。前記ロータ軸(1)の一端部に連結されたロータ(6)の気体移送部(6b+8)は、前記軸受支持部材(31)の外側を囲むように配置されている。前記軸受支持部材(31)にはグリスにより潤滑される軸受(36)が支持されている。前記軸受(36)は、前記気体移送部(6b+8)に連結された前記ロータ軸(1)の前記一端部近傍を回転可能に支持する。
また、高価で部品点数が多い磁気軸受を使用せず、低コストで部品点数の少ないグリス潤滑の軸受(36)を使用するので、真空ポンプ(P)の設置方向を自由に設定でき、真空ポンプ(P)を低コスト化・小型化できる。
本発明の形態1の真空ポンプ(P)は、前記本発明(第1発明または第2発明)の真空ポンプ(P)において、下記の構成要件(A06),(A07)を備えたことを特徴とする。
(A06)前記ロータ軸(1)の前記一端部とは異なる他端部に固着され且つ前記ハウジング(2)に対して回転自在に支持された円板状のロータ本体(104)と、前記ロータ本体(104)の端面に半径の異なる複数の同心円に沿って所定の間隔で配置された複数の渦流翼(111,113)により構成された複数のリング状渦流翼列(112,116)と、を有する渦流ロータ(101,102)、
(A07)前記固定部材(11,21,31)に対して回転不能に支持されたステータ本体(73)と、複数の前記リング状渦流翼列(112,116)に対応して前記ステータ本体(73)に形成された複数のリング状流路(76〜79)とを有し、前記渦流ロータ(101,102)回転時に前記リング状流路(76〜79)内で渦流を発生させることにより気体を圧縮して排出する渦流ステータ(71)。
前記構成要件(A06),(A07)を備えた発明の形態1の真空ポンプ(P)では、前記ロータ軸(1)の他端側に複数のリング状渦流翼列(112,116)を有する渦流ロータ(101,102)が固着されている。そして、前記渦流ロータ(101,102)のリング状渦流翼列(112,116)に対応して形成された複数のリング状流路(76〜79)を有する渦流ステータ(71)が前記固定部材(11,21,31)に対して回転不能に支持されている。したがって、前記渦流ロータ(101、102)が回転駆動時に、前記リング状流路(76〜79)内で渦流が発生して気体が圧縮されて排出される。
本発明の形態2の真空ポンプ(P)は、前記本発明または本発明の形態1の真空ポンプ(P)において、下記の構成要件(A08)を備えたことを特徴とする。
(A08)前記軸受支持部材(31)と、前記ロータ(6)の内側に配置され且つ前記軸受支持部材(31)を囲むように配置されたステータ(11)とを有する前記固定部材(11,31)。
(本発明の形態2の作用)
前記構成要件(A08)を備えた本発明の形態2の真空ポンプ(P)では、前記固定部材(11,31)は、前記軸受支持部材(31)と、前記ロータ(6)の内側に配置され且つ前記軸受支持部材(31)を囲むように配置されたステータ(11)とを有する。したがって、本発明の形態2の真空ポンプ(P)では、分解することが面倒な真空ポンプ(P)の内部の軸受支持部材(31)に支持された軸受(36)にグリスを供給することができる。
本発明の形態3の真空ポンプ(P)は、前記本発明または本発明の形態1、2の真空ポンプ(P)において、下記の構成要件(A09)〜(A012)を備えたことを特徴とする。
(A09)軸受(36)に供給するグリスを収容するグリス収容容器(121)と、
前記グリス収容容器(121)内の容積を小さくすることにより、前記グリス収容容器(121)内のグリスを前記グリス補給口(G2b)に供給するグリス押出し部材(131,132)と、
前記グリス収容容器(121)内の容積が小さくなるように前記グリス押出し部材(131,132)を移動させるグリス自動供給部材(139)と、
を備えた前記グリス供給装置(GP)、
(A010)真空ポンプ(P)の使用時間(t1)を計測する真空ポンプ使用時間計測手段(TM1)、
(A011)前記真空ポンプ(P)の使用時間(t1)が、設定されたグリス供給開始判別時間(ta)以上になったか否かを判別するグリス供給開始判別手段(C2B)、
(A012)前記真空ポンプ(P)の使用時間(t1)が、前記グリス供給開始判別時間(ta)以上になった場合に、前記グリス自動供給部材(139)を作動させて所定量のグリスを供給するグリス自動供給部材制御手段(C2)。
前記構成要件(A09)〜(A012)を備えた本発明の形態3の真空ポンプ(P)では、グリス供給装置(GP)のグリス収容容器(121)には、軸受(36)に供給するグリスが収容されている。前記グリス供給装置(GP)のグリス押出し部材(131,132)は、前記グリス収容容器(121)内の容積を小さくすることにより、前記グリス収容容器(121)内のグリスを前記グリス補給口(G2b)に供給する。そして、グリス自動供給部材(139)は、前記グリス収容容器(121)内の容積が小さくなるように前記グリス押出し部材(131,132)を移動させる。
本発明の形態4の真空ポンプ(P)は、前記本発明の形態3の真空ポンプ(P)において、下記の構成要件(A013)を備えたことを特徴とする。
(A013)前記グリス押出し部材(131,132)の移動方向に沿って前記グリス収容容器(121)に形成されたネジ溝(124)と、
前記ネジ溝(124)に螺合し、回転時に前記ネジ溝(124)が形成された方向に移動するネジ山形成部材(138)と、
前記グリス押出し部材(131,132)に対して相対移動不能に支持されたグリス供給モータ(MG)であって、前記ネジ山形成部材(138)に連結されて前記ネジ山形成部材(138)を回転駆動するグリス供給モータ(MG)と、
を有する前記グリス自動供給部材(139)。
前記構成要件(A013)を備えた本発明の形態4の真空ポンプ(P)では、グリス供給装置(GP)の前記グリス収容容器(121)には、前記グリス押出し部材(131,132)の移動方向に沿ってネジ溝(124)が形成されている。前記ネジ溝(124)に螺合するネジ山形成部材(138)は、回転時に前記ネジ溝(124)が形成された方向に移動する。そして、前記グリス押出し部材(131,132)対して相対移動不能に支持されたグリス供給モータ(MG)は、ネジ山形成部材(138)に連結されており、前記ネジ山形成部材(138)を回転駆動する。
本発明の形態5の真空ポンプ(P)は、前記本発明または本発明の形態1または2の真空ポンプ(P)において、下記の構成要件(A014)を備えたことを特徴とする。
(A014)軸受(36)に供給するグリスを収容するグリス収容容器(121)と、
前記グリス収容容器(121)内の容積を小さくすることにより、前記グリス収容容器(121)内のグリスを前記グリス補給口(G2b)に供給するグリス押出し部材(131,132)と、
前記グリス押出し部材(131,132)の移動方向に沿って前記グリス収容容器(121)に形成されたネジ溝(124)と、
前記グリス押出し部材(131,132)に対して相対移動不能に支持され且つ前記ネジ溝(124)に螺合する手動で回転可能なネジ山形成部材(138)であって、回転時に前記ネジ溝(124)が形成された方向に移動する前記ネジ山形成部材(138)と、
を備えた前記グリス供給装置(GP)、
前記構成要件(A014)を備えた本発明の形態5の真空ポンプ(P)では、ネジ山形成部材(138)が手動で回転可能に構成されている。従って、作業者が手動でグリスを供給する場合であっても、回転角度によりグリスの供給量を容易に制御することができ、グリスの供給精度を高めることができる。
本発明の形態6の真空ポンプ(P)は、前記本発明または本発明の形態1ないし5のいずれか記載の真空ポンプ(P)において、下記の構成要件(A015)を備えたことを特徴とする。
(A015)前記グリス供給路(G2)内に配置された逆止弁(128)。
前記構成要件(A015)を備えた本発明の形態7の真空ポンプ(P)では、グリス供給路(G2)内に逆止弁(128)が配置されている。したがって、グリス供給路(G2)内からグリス供給装置(GP)側にグリスが逆流することが防止されると共に、軸受(36)側の圧力が低下してグリスが軸受(36)側に吸引されそうになっても逆止弁(128)によりグリス供給装置(GP)からグリス供給路(G2)にグリスが吸引されることを防止できる。この結果、余分なグリスの供給や逆流が防止され、グリスの供給精度が高まり、グリスの消費スピードも精確にコントロールできる。なお、前記逆止弁(128)は、グリス供給路(G2)のグリス補給口(G1b、G2b)に配置することも可能であるし、補給口(G1b、G2b)からグリス排出口(G1a、G2a)の間の任意の位置に配置することが可能である。
本発明の形態7の真空ポンプ(P)は、前記本発明及び本発明の形態1〜6のいずれか記載の真空ポンプ(P)において、単位時間当たりに移送する気体の移送量が、毎秒1000リットル以上に設定されたことを特徴とする。
(本発明の形態7の作用)
前記本発明の形態7の真空ポンプ(P)では、気体の移送量(即ち、排気量)が毎秒1000リットル以上の大排気量に設定されている。したがって、分解が面倒な大排気量で大型の真空ポンプ(P)において、真空ポンプ(P)を分解することなくグリス潤滑の軸受(36)にグリスを供給することができる。よって、作業者の負担を軽減できる。
本発明の形態8の真空ポンプ(P)は、前記本発明及び本発明の形態1ないし7のいずれか記載の真空ポンプ(P)において、下記の構成要件(A016)を備えたことを特徴とする。
(A016)単位時間当たりの回転数が、毎分1万回転以上に設定された前記ロータ(6)。
(本発明の形態8の作用)
前記構成要件(A016)を備えた本発明の形態8の真空ポンプ(P)では、前記ロータ(6)の単位時間当たりの回転数が、毎分1万回転以上の高速回転に設定されている。したがって、ターボ分子ポンプ等の高速回転の真空ポンプ(P)において、真空ポンプ(P)を分解することなくグリス潤滑の軸受(36)にグリスを供給することができる。よって、作業者の負担を軽減できる。
(E01)真空ポンプを分解することなくグリス潤滑の軸受にグリスを供給することができる。
(E02)真空ポンプを停止することなく軸受にグリスを供給することができる。
(E03)グリス潤滑の軸受にグリスを精度良く供給することができる。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、上下方向をZ軸方向とし、矢印Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、上方、下方、または、上側、下側とする。
図2は本発明の実施例1の複合型真空ポンプの断面説明図であり、ベアリングへのグリス供給路及びパージ用ガス通路を説明する断面説明図である。
図1、図2において、本発明の実施例1のポンプとしての複合型真空ポンプPは、上側(+Z側、気体移送方向上流側)の複合型ターボ分子ポンプ部P1と、複合型ターボ分子ポンプ部P1の下側(−Z側、気体移送方向渦流側)にボルトで連結された渦流ポンプ部P2と、前記渦流ポンプP2の下側にボルトで連結された下部ベアリング支持部材(固定部材、軸受支持部材)P3とを有している。また、前記複合型真空ポンプPは、前記下部ベアリング支持部材P3のベアリング(軸受)P4により下端部が回転可能に支持され且つ、前記複合型ターボ分子ポンプ部P1及び渦流ポンプ部P2を貫通する回転軸(ロータ軸)1を有している。
図1、図2において、前記複合型ターボ分子ポンプ部P1は、上端にポンプ吸気口2aが形成された円筒状のハウジング2を有している。前記ハウジング2の内側には円筒状のインナハウジング3が設けられている。前記インナハウジング3は、上部(+Z側部分、気体移送方向上流側部分)に配置された静翼支持部材3aと、下部(−Z側部分、気体移送方向下流側部分)に配置されたネジ溝式ポンプインナハウジング3bとを有している。そして、前記静翼支持部材3aには、内側に突出する複数の静翼4が支持されている。
図4は、複合型ターボ分子ポンプ部のベース部材の冷却水路及びパージ用ガス通路を説明する平面図である。なお、図3、図4において、グリス供給路の図示は省略している。また、図4において冷却水路及びガス通路以外の部材形状等の図示は省略している。
前記符号51、52、54〜59が付された水路により複合型ターボ分子ポンプ冷却水路W(図1、図4参照)が構成されている。
前記ガス供給路53、連結ガス通路62、放射状ガス通路61及びガス排出路63、下側ガス供給路64等によりパージ用ガス通路GSが構成されている。
なお、図1、図2において、前記複合型ターボ分子ポンプ冷却水路Wやパージ用ガス通路GS等を工具により形成する際に必要な通路であって、複合型ターボ分子ポンプ冷却水路Wやパージ用ガス通路GSを構成しない通路には、封止栓66が装着されている。
(渦流ステータ)
図5は実施例1の複合型真空ポンプの渦流ポンプ部の説明であり、図5Aは図5BのVA−VA線断面図、図5Bは渦流ポンプ部の縦断面説明図である。
図6は渦流ポンプの渦流ステータの説明図であり、図6Aは平面図、図6Bは図6AのVIB−VIB線断面図である。
したがって、渦流ロータ回転時に前記渦流ポンプ吸気口74から流入した気体は、図7の(1)〜(8)に示す順に、各流路76〜89を流れ、排気口92に排気される。
前記符号76〜91に示す各流路により実施例1の渦流ステータの渦流流路(76〜91)が構成されている。
なお、前記渦流ステータ71等を冷却する構成は、前記各冷却水路(冷却機構)93、94と冷却水による構成に限定されず、従来公知の種々の冷却装置を使用可能であり、各パイプの形状も変更可能である。
図1において前記渦流ステータ本体73の上下両端面に対向して上下一対の渦流ロータ101、102が配置されている。前記渦流ロータ101、102は、回転軸1に固着されており、上側渦流ロータ101及び下側渦流ロータ102の上下方向の位置は、上側渦流ロータ101及び下側渦流ロータ102間に挿入され、回転軸1に固着された位置決め用スペーサ103により位置決めされている。
図1、図5、図8において、前記渦流ロータ101、102は、円板状のロータ本体104と、前記ロータ本体104の一端面(下面または上面)から前記第1リング状流路76側に突出して形成されたリング状の翼支持部106と、翼支持部106の内周側に同心円状に各リング状流路77〜79側に突出して形成された第1リング状段差部107、第2リング状段差部108及び第3リング状段差部109とを有している。
図8、図9において、前記翼支持部106には、前記第1リング状流路76a、76b内に突出する突出渦流翼(渦流翼)111が支持されている。図8に示すように前記突出渦流翼111は、リング状の翼支持部106上にリング状に複数枚支持されており、前記リング状に配置された複数の突出渦流翼111により突出渦流翼列(リング状渦流翼列)112が構成されている。図9Aに示すように、各突出渦流翼111は、断面弧状の弧状凹面111aを有しており、渦流ロータ101、102の回転方向下流側に前記周凹面111aが面するように配置されている。前記突出渦流翼111による渦流の発生及び気体の圧縮・移送の原理は、従来公知(例えば、特開平10−89285号公報等参照)なので、詳細な説明は省略する。
図8、図10において、前記第1リング状段差部107、第2リング状段差部108及び第3リング状段差部109には、段差部の放射方向に沿って段差部渦流翼(渦流翼)113が複数形成されている。そして、図10Bに示すように、前記各段差部渦流翼113どうしの間に断面弧状の渦流溝114が形成されている。前記リング状に配置された複数の段差部渦流翼113により段差部渦流翼列(リング状渦流翼列)116が構成されている。前記段差部渦流翼113及び渦流溝114による渦流の発生及び気体の圧縮・移送の原理は、従来公知(例えば、特許第3045418号明細書や特許第2557495号明細書等参照)なので、詳細な説明は省略する。
図2において、前記渦流ステータ71及び下部ベアリング支持部材P3には、渦流ステータ71及び下部ベアリング支持部材P3の内部を貫通して下側のベアリングP4まで延びる下側グリス供給路G1が形成されている。前記下側グリス供給路G1は、下側のベアリングP4にグリスを供給するグリス排出口G1aと、グリス供給路G1内にグリスを供給するためのグリス補給口G1bとを有する。同様に、前記渦流ステータ71、ベース部材本体23及び上部ベアリング支持部材本体34には、各部材(71、23、34)の内部を貫通して上側のベアリング36まで延びる上側グリス供給路G2が形成されている。前記上側グリス供給路G2も、グリス排出口G2aと、グリス補給口G2b(後述の図11参照)とを有している。
図2、図11において、前記渦流ステータ71の側部には、前記ベアリングP4,36にグリスを供給するグリス供給装置GPが配置されている。前記グリス供給装置GPは、渦流ステータ71にボルト(図示せず)により固定支持するためのフランジ部121aが形成されたグリス収容容器121を有している。前記グリス収容容器121は、下側のベアリングP4潤滑用のグリスを収容する第1グリス収容部122と、上側のベアリング36潤滑用のグリスを収容する第2グリス収容部123と、前記第1グリス収容部122及び第2グリス収容部123の間に上下方向(Z軸方向)に貫通して形成されたネジ溝124とを有している。
前記ネジ溝124、ネジ138及びグリス供給モータMG等によってグリス自動供給部材139が構成されている。
したがって、作業者が注射器等を使用してグリスを手作業で補給する場合と比較して、容易にグリスを補給することができると共に、グリス供給モータMGの回転量を制御することにより補給量を容易且つ精度良く調節することができる。
図12は実施例1の複合型真空ポンプの制御部が備えている各機能をブロック図(機能ブロック図)で示した図である。
図12において、複合型真空ポンプPのコントロータCは、外部との信号の入出力および入出力信号レベルの調節等を行うI/O(入出力インターフェース)、必要な処理を行うためのプログラムおよびデータ等が記憶されたROM(リードオンリーメモリ)、必要なデータを一時的に記憶するためのRAM(ランダムアクセスメモリ)、前記ROMに記憶されたプログラムに応じた処理を行うCPU(中央演算処理装置)、ならびにクロック発振器等を有するマイクロコンピュータ等により構成されており、前記ROM等に記憶されたプログラムを実行することにより種々の機能を実現することができる。
前記コントロータCは、制御パネル(コンソールパネル)CPやその他の信号入力要素からの信号が入力されている。
前記制御パネルCPは、複合型真空ポンプPの主電源である電源スイッチSW1と、複合型真空ポンプPの排気開始・排気停止用の排気スイッチSW2等を備えており、それらが入力されたことを検出して、その検出信号をコントロータCに入力する。
また、コントロータCは、排気モータ駆動回路D1、グリス供給モータ駆動回路D2、冷却水供給装置駆動回路D3、ガス供給装置駆動回路D4や図示しない電源回路、その他の制御要素に接続されており、それらの作動制御信号を出力している。
前記排気モータ駆動回路D1は、排気モータMを介して回転軸1を所定の回転速度(毎分1万回転)で回転駆動する。
前記冷却水供給装置駆動回路D3は、前記複合型ターボ分子ポンプ冷却水路W用の冷却水供給装置(図示せず)や、ステータ冷却水路93(渦流ポンプ冷却機構)、下部ベアリング支持部材冷却水路94(下部ベアリング支持部材冷却機構)に冷却水を供給する冷却水供給装置等を作動させる。
前記ガス供給装置駆動回路D4は、ガス供給装置(図示せず)を作動させる。
前記コントロータCは、前記各信号出力要素からの出力信号に応じた処理を実行して、前記各制御要素に制御信号を出力する機能(制御手段)を有している。前記コントロータCの機能(制御手段)を次に説明する。
C1:排気モータ回転制御手段
排気モータ回転制御手段C1は、前記排気モータ駆動回路を介して、排気モータMの回転駆動を制御する。
グリス供給モータ制御手段C2は、排気モータ駆動時間カウントタイマTM1と、グリス供給開始判別時間記憶手段C2Aと、グリス供給開始判別手段C2Bと、グリス供給モータ回転量記憶手段C2Cとを有する。そして、前記グリス供給モータ制御手段C2は、前記グリス供給モータ駆動回路D2を介して前記グリス供給モータMGの駆動を制御する。
TM1:排気モータ駆動時間カウントタイマ(真空ポンプ使用時間計測手段)
排気モータ駆動時間カウントタイマTM1は、前記排気スイッチSW1のオン・オフに応じて、排気モータMが回転駆動した時間(即ち、ロータ6、101、102が回転駆動した時間)のカウント値(積算値)を回転駆動時間t1としてカウントする。なお、前記カウント値(回転駆動時間)t1は、不揮発性メモリに記憶され、リセット(初期化)されない限り、複合型真空ポンプPの電源スイッチSW1がオフになっても記憶されている。
グリス供給開始判別時間記憶手段C2Aは、グリス供給を開始する時期になったか否かを判別するための閾値であるグリス供給開始判別時間taを記憶する。なお、前記グリス供給開始判別時間taは、実験結果から真空ポンプの機種毎に設定されている。
C2B:グリス供給開始判別手段
グリス供給開始判別手段C2Bは、前記排気モータ駆動時間カウントタイマTM1のカウント値t1と、前記グリス供給開始判別時間taとに基づいて、グリス供給を開始する時期になったか否かを判別する。
グリス供給モータ回転量記憶手段C2Cは、グリス供給を行う際に前記グリス供給モータMGが回転駆動する回転量(グリス供給モータ回転量)を記憶する。前記回転量には、1度に供給される設定されたグリスの供給量に対応するグリス供給モータMGの回転量が設定されている。なお、実施例1では、前記グリスの供給量は、実験結果から真空ポンプの機種毎に設定されている。前記グリス供給モータMGの回転量(グリスの供給量)は、作業者が設定変更可能に構成することも可能であり、一度に供給するグリスの供給量やグリス収容部122、123内のグリスを使い切るまでの期間を変更可能に構成することも可能である。
C3:冷却水供給装置制御手段
冷却水供給装置制御手段C3は、前記冷却水供給装置駆動回路D3を介して前記冷却水路W,93、94に冷却水を供給する冷却水供給装置(図示せず)等の作動を制御する。なお、実施例1の冷却水供給装置制御手段C3は、排気スイッチSW2がオンになると冷却水供給装置のバルブを開放して給水を行い、排気スイッチSW2がオフになるとバルブを閉じるように制御する。なお、実施例1では、ポンプPによる排気が開始されると自動的に冷却水の供給が開始されるが、例えば、冷却水路W,93、94を水道の蛇口に接続し、作業者が栓をあけることにより手動で給水を開始するように構成することも可能である。
ガス供給装置制御手段C4は、前記ガス供給装置駆動回路D4を介して前記ガス供給装置(図示せず)の作動を制御する。なお、実施例1のガス供給装置制御手段C4は、排気スイッチSW2がオンになるとガス供給装置のバルブを開放して所定量のガスの供給を行い、排気スイッチSW2がオフになるとバルブを閉じるように制御する。なお、実施例1では、排気開始時に自動的にガスの供給が実行されるが、作業者がバルブの開閉を行って手動でガスの供給を行うように構成することも可能である。また、実施例1では所定量のガスの供給を行ったが、例えば、グリスの雰囲気圧力が低下するのに応じて、ガスの供給量を増やすように制御することも可能である。
(メインフローチャートの説明)
図13は本発明の実施例1の複合型真空ポンプのグリス供給処理のフローチャートである。
図13のフローチャートの各ST(ステップ)の処理は、前記コントロータCのROMやハードディスクに記憶されたプログラムに従って行われる。また、この処理は複合型真空ポンプPの他の各種処理(排気モータ回転制御処理や冷却水供給装置制御処理、ガス供給装置制御処理等)と並行して実行される。
図13に示すフローチャートは複合型真空ポンプPの電源スイッチSW1がオンにより開始される。
ST2において、排気モータ駆動時間カウントタイマTM1による計時(時間のカウント)を開始する(再開する)。そして、ST3に移る。
ST3において、排気スイッチSW2がオフになったか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST4に移り、ノー(N)の場合はST5に移る。
ST4において、排気が終了したので排気モータ駆動時間カウントタイマTM1による計時を終了する(中断する)。そして、ST1に戻る。
ST6において、次の処理(1)、(2)を実行して、ST3に戻る。
(1)排気モータ駆動時間カウントタイマTM1のカウント値t1をリセットする。
(2)グリス供給モータMGをグリス供給モータ回転量だけ回転駆動する。
前記構成を備えた実施例1の複合型真空ポンプPでは、排気モータMにより回転軸1が回転駆動すると、ターボ分子ポンプロータ部6a、ネジ溝式ポンプロータ部6b及び渦流ロータ101、102等が回転駆動する。そして、ポンプ吸気口2aが連通する真空室内部の気体が、ターボ分子ポンプTMPの部分で動翼7及び静翼4により圧縮されながら下方に移送され、ネジ溝式ポンプSPのネジ山8によりさらに下方に圧縮・移送される。そして、ネジ溝式ポンプSPのネジ山14により、前記複合型ターボ分子ポンプロータ6とネジ溝式ポンプステータ11との間を圧縮されながら上方に移送され、最終的に複合型ターボ分子ポンプ排気口28に移送される。前記複合型ターボ分子ポンプ排気口28まで移送された気体は、渦流ポンプ吸気口74から流入し、渦流流路(76〜91)を順次圧縮されながら移送され、排気口92から排気される。
なお、この実施例2の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例2は、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成されている。
実施例2のグリス供給装置GPでは、フランジ部121aの形成位置が異なっている。
前記構成を備えた実施例2のグリス供給装置GPでは、グリス供給装置GPが固定支持される固定部材(P3等)の取り付け可能な位置との関係に応じて適切な位置に変更できる。その他、実施例2の真空ポンプPは、実施例1と同様の作用効果を奏する。
なお、この実施例3の説明において、前記実施例1、2の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例3は、下記の点で前記実施例1、2と相違しているが、他の点では前記実施例1、2と同様に構成されている。
実施例2のグリス供給装置GPでは、グリス供給モータMGが省略され、ネジ頭138aを作業者が手動で回転可能に構成されている。また、フランジ部121aが実施例2と同様の位置に形成されている。
前記構成を備えた実施例3のグリス供給装置GPでは、作業者が手動でネジ頭138aを回転させてグリスを供給できる。したがって、グリス供給モータMG及びその制御系を省略できるので、コストを抑えることができる。
なお、実施例3において、実施例1と同様に排気モータMの作動時間t1をカウントし、作動時間のカウント値(累積作動時間)t1を制御パネルCPに表示して、作業者に前回グリスを供給してからの累積作動時間t1を告知することも可能である。そして、作業者は、制御パネルCPに表示された累積作動時間t1を確認してネジ138を回転してグリスを供給するように構成することも可能である。
なお、この実施例4の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例4は、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成されている。
実施例4のポンプP″では、実施例4のターボ分子ポンプTMP(静翼4、動翼7等)及びネジ溝式ポンプSP(ネジ山8、14等)が省略されている。
前記構成を備えた実施例4のポンプP″では、ターボ分子ポンプTMP及びネジ溝式ポンプSPが省略されているので、実施例1の複合型真空ポンプPに比べ、高真空領域及び中真空領域における圧縮・排気性能が低下している。即ち、ユーザのニーズ等により、低真空領域程度まで排気できれば良い場合や、大気圧よりも低圧に排気したい場合(即ち、真空ポンプではなく、通常の排気ポンプとして使用する場合)には、ターボ分子ポンプTMP及びネジ溝式ポンプSPを省略することにより、製造コストやメンテナンスコストを抑えることができる。その他の渦流ポンプKP部分に関しては、実施例4のポンプP″は、実施例1の複合型真空ポンプPと同様の作用効果を奏する。即ち、グリス供給装置GPにより、真空ポンプP″を分解せずにグリスを精度良く供給できる。
(H01)前記各実施例において、渦流ステータ本体73には、4段のリング状流路76〜79が形成されているが、段数は適宜変更可能である。
(H03)前記各実施例において、ネジ溝式ポンプSPのステータ内部のベアリング(軸受)36にグリスを供給したが、ネジ溝式ポンプSPに限定されず、グリス潤滑のベアリングがハウジング2内部に突出して配置された真空ポンプに適用可能である。
(H06)前記各実施例において、グリスを供給する時期になった時に、所定量のグリスを供給したが、回転軸が回転駆動中に断続的にグリスを所定量供給するように構成することも可能である。
(H08)前記各実施例において、逆止弁128をグリス供給口126,127の近傍に配置したが、これに限定されず、グリス供給路G1,G2内の適切な位置に配置することができる。
C2B…グリス供給開始判別手段、
G2…グリス供給路、
G2a…グリス排出口、
G2b…グリス補給口、
GP…グリス供給装置、
MG…グリス供給モータ、
P…真空ポンプ、
t1…使用時間、
ta…グリス供給開始判別時間、
TM1…真空ポンプ使用時間計測手段、
1…ロータ軸、
2…ハウジング、
6…ロータ、
6b+8…気体移送部、
11…ステータ、
11,21,31…固定部材、
31a…ロータ軸貫通孔、
31…軸受支持部材、
36…軸受、
71…渦流ステータ、
73…ステータ本体、
76〜79…リング状流路、
101,102…渦流ロータ、
104…ロータ本体、
111,113…渦流翼、
112,116…リング状渦流翼列、
121…グリス収容容器、
124…ネジ溝、
128…逆止弁、
131,132…グリス押出し部材、
138…ネジ山形成部材、
139…グリス自動供給部材。
Claims (5)
- 下記の構成要件(A01)〜(A05)を備えたことを特徴とする真空ポンプ、
(A01)真空ポンプの外壁を構成するハウジングに固定支持され且つロータ軸貫通孔が形成された軸受支持部材を有する固定部材、
(A02)前記ロータ軸貫通孔を貫通し、一端部が前記ハウジング内部に突出して配置されたロータ軸と、前記ロータ軸の前記一端部に固着された回転部材、
(A03)前記軸受支持部材に支持され且つ、前記ロータ軸の前記一端部近傍を回転可能に支持し、グリスにより潤滑される軸受、
(A04)固定部材の外側面に形成され且つグリスが補給されるグリス補給口と、前記軸受にグリスを供給するグリス排出口とを有し、前記固定部材に形成されたグリス供給路、
(A05)前記グリス補給口にグリスを供給するグリス供給装置。 - 下記の構成要件(A01),(A02′),(A03)〜(A05)を備えたことを特徴とする真空ポンプ、
(A01)真空ポンプの外壁を構成するハウジングに固定支持され且つロータ軸貫通孔が形成された軸受支持部材を有する固定部材、
(A02′)前記ロータ軸貫通孔を貫通するロータ軸と、前記ロータ軸の一端部に連結され且つ前記軸受支持部材の外側を囲むように配置された気体移送部とを有し、回転駆動時に気体を移送するロータ、
(A03)前記軸受支持部材に支持され且つ、前記ロータ軸の前記一端部近傍を回転可能に支持し、グリスにより潤滑される軸受、
(A04)固定部材の外側面に形成され且つグリスが補給されるグリス補給口と、前記軸受にグリスを供給するグリス排出口とを有し、前記固定部材に形成されたグリス供給路、
(A05)前記グリス補給口にグリスを供給するグリス供給装置。 - 下記の構成要件(A06),(A07)を備えたことを特徴とする請求項1または2記載の真空ポンプ、
(A06)前記ロータ軸の前記一端部とは異なる他端部に固着され且つ前記ハウジングに対して回転自在に支持された円板状のロータ本体と、前記ロータ本体の端面に半径の異なる複数の同心円に沿って所定の間隔で配置された複数の渦流翼により構成された複数のリング状渦流翼列と、を有する渦流ロータ、
(A07)前記固定部材に対して回転不能に支持されたステータ本体と、複数の前記リング状渦流翼列に対応して前記ステータ本体に形成された複数のリング状流路とを有し、前記渦流ロータ回転時に前記リング状流路内で渦流を発生させることにより気体を圧縮して排出する渦流ステータ。 - 下記の構成要件(A08)を備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか記載の真空ポンプ、
(A08)前記軸受支持部材と、前記ロータの内側に配置され且つ前記軸受支持部材を囲むように配置されたステータとを有する前記固定部材。 - 下記の構成要件(A09)〜(A012)を備えたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか記載の真空ポンプ、
(A09)軸受に供給するグリスを収容するグリス収容容器と、
前記グリス収容容器内の容積を小さくすることにより、前記グリス収容容器内のグリスを前記グリス補給口に供給するグリス押出し部材と、
前記グリス収容容器内の容積が小さくなるように前記グリス押出し部材を移動させるグリス自動供給部材と、
を備えた前記グリス供給装置、
(A010)真空ポンプの使用時間を計測する真空ポンプ使用時間計測手段、
(A011)前記真空ポンプの使用時間が、設定されたグリス供給開始判別時間以上になったか否かを判別するグリス供給開始判別手段、
(A012)前記真空ポンプの使用時間が、前記グリス供給開始判別時間以上になった場合に、前記グリス自動供給部材を作動させて所定量のグリスを供給するグリス自動供給部材制御手段。
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JP2011521161A (ja) * | 2008-05-23 | 2011-07-21 | オーリコン レイボルド バキューム ゲーエムベーハー | 多段真空ポンプ |
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CN113202808A (zh) * | 2016-08-04 | 2021-08-03 | 爱德华兹有限公司 | 具有润滑剂供应系统的涡轮分子泵 |
-
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- 2004-02-26 JP JP2004052134A patent/JP2005240690A/ja active Pending
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