JP2005237321A - レトルト中間食品及びこれを用いた家畜の内臓料理の調理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 家畜の内臓Mを有した具が真空包装され加熱処理された第1包装袋10と、調味液Lが真空包装された第2包装袋20とを備えたレトルト中間食品Sを用い、第1包装袋10を作成する際、第1包装袋10に家畜の内臓Mとともに粉末の唐辛子11を入れて作成し、第2包装袋20の調味液Lを、唐辛子11を入れないで構成し、調理時において、容器40に野菜35を入れそれから第1包装袋10の具を入れるとともに、第2包装袋20の調味液Lを入れ、容器40を加熱した。
【選択図】 図1
Description
また、従来、このような家畜の内臓料理のために、家畜の内臓を調味して袋詰めしたレトルト食品も知られている。このレトルト食品としては、例えば、特許文献1(特開昭51−125766号公報)に記載されたものがある。
この袋詰めされた家畜の内臓料理を食する場合には、袋のままお湯に浸漬して温め、その後、袋から取り出して、食器に盛りつける。
分離して包装する技術としては、例えば、特許文献2(特開平10−42839号公報)に記載された技術がある。特許文献2に記載のレトルト食品は、収納袋を2つに仕切って、収納袋の一方側にカレーソースを、他方側にカレーの具を別々に収納したカレールーの技術である。
このレトルト中間食品を用いて家畜の内臓料理を調理する際には、例えば、容器に野菜を入れ、必要に応じ、豆腐やこんにゃく等の具を加えるとともに、この鍋に、レトルト中間食品の第1包装袋を開封して中身の家畜の内臓を入れる。次に、レトルト中間食品の第2包装袋を開封して中身の調味液を入れる。そして、具材に火が通るまで煮込んで調理する。
望ましくは、上記第1包装袋に入れられる上記粉末状の唐辛子を該第1包装袋に入れられる家畜の内臓100gに対して0.2g〜0.4g用いている。
この場合、家畜の内臓に付与される唐辛子の辛みが最適になり、家畜の内臓料理が美味しくなる。
予め、第1包装袋に調味液を入れておくと調味液の成分が家畜の内臓に浸透した状態で、容器で煮込まれるので、調味液が家畜の内臓に浸透する時間が不要になり、それだけ短時間で調理を完了させることができる。
この割合にあっては、第1包装袋においては、家畜の内臓だけでなく、調味液に必要以上に唐辛子の辛みがある程度付与されるが、第2包装袋の唐辛子が入っていない調味液により緩和されるので、辛みが強くなることが防止され、それだけ、家畜の内臓料理の辛みを最適にできる。
この場合、包装袋内の具材が殺菌されるので、保存期間を長くすることができる。
比較的温度が高いので、短時間で殺菌が完了するようになり、また、唐辛子の辛み成分が内臓に確実に浸透させられる。
加圧加熱処理において充分に殺菌が行なわれるので生のものを用いることができる。また、内臓の新鮮さを保持でき、家畜の内臓の本来の旨みを充分に味わうことができるようになる。
この場合、家畜の内臓の臭みが辛みそで緩和されるので、それだけ、食べ易くなる。
この場合、家畜の内臓が調味されて美味しくなる。
火を通さないで寝かせているので、調味液の風味が損なわれる事態を防止でき、それだけ家畜の内臓料理が美味しくなる。
そしてまた、必要に応じ、上記調味液を寝かせる際、摺り下ろしたにんにくを浸漬して寝かせている。
調味液ににんにくの香りや成分が入ることで、家畜の内臓料理が美味しくなる。
予め、家畜の内臓が所定の長さに切断されているので、調理時に縮んで食べやすい長さになる。
豚の内臓なので、本来の所謂ホルモン鍋とすることができ、ビタミン等の栄養バランスに優れた料理にすることができる。
これにより、第1包装袋の家畜の内臓と、第2包装袋の調味液とを用いるので、上記のように、唐辛子の辛みが適度に付与されるとともに調理が短時間になる。そのため、長時間煮込むことなく美味しい家畜の内臓料理を調理することができ、野菜にキャベツ等の葉物があっても歯ごたえが失われることなくすぐに食べることができる。
第1包装袋10は、家畜の内臓Mと、粉末の唐辛子11と、辛みそ12と、後述の調味液Lが入れられて作成されている。
家畜の内臓Mとしては、洗浄された豚の大腸,小腸,直腸及び胃の1種または2種以上を8〜10cmに切断したものが用いられている。
調味液Lは、第2包装袋20に入れられる後述の調味液Lと同じ成分からなる。第1包装袋10に入れられる調味液Lと第2包装袋20に入れられる調味液Lとの比は、0.8〜1.2:1.6〜2.4に設定されている。実施の形態においては、1:2に設定している。
まず、生の豚の内臓M(大腸,小腸,直腸及び胃等)を、手作業により水洗いをする。豚の内臓Mの洗浄には、磁気により処理されて作成されたマイナスイオン水が用いられる。マイナスイオン水を使用するので、生の豚の内臓M本来のぬめりが取り除かれ、内臓M独特の臭みが取り除かれる。
次に、この洗浄された豚の内臓Mを切断工程において、最大の長さtがt=8cm〜10cmになるよう切断する。
切断した豚の内臓(M)200gを、コチジャン,ヤンニン及びにんにくを調合してなる辛みそ(12)20gとからめ、そして、この豚の内臓Mを、唐辛子(11)0.56gと、調味液Lを100mLとともに第1包装袋10に入れて、高温高圧加熱130℃に対応可能なアルミの層を有した樹脂製の包装袋に真空包装する。この密封包装工程においては、豚の内臓M等は、周知の包装機を用いて包装される。
密封包装工程で包装された包装袋を、具のF値が4以上になるよう加圧加熱処理する。この加圧加熱処理は、加熱温度を110℃〜130℃にして行なう。本発明の実施の形態に係るレトルト中間食品Sの包装袋への加圧加熱処理は、例えば、三洋電機株式会社製FCS−KM75を用いて処理した。処理条件は、0.13MPaの加圧下において、121℃で4分間加熱して行なった。この場合のF値は、6.49であった。
このようにして第1包装袋10が作成される。
更に、辛みそ12により、豚の内臓Mの臭みが緩和されるので、それだけ、豚の内臓Mを食べ易くすることができる。
また、この場合、8〜10cmの長さを有した豚の内臓Mは、夫々、熱が加えられることで縮むので、ちょうど食べ易い長さになる。
そして、この加圧加熱処理により、包装袋内の具材が殺菌されるので、保存期間を長くすることができる。また、比較的温度が高いので、短時間で殺菌が完了するようになる。
また、加圧加熱処理において充分に殺菌が行なわれるので生の豚の内臓Mを用いることができる。そのため、豚の内臓Mの本来の旨みを充分に味わうことができるようになる。
実施の形態では、醤油40.7重量パーセント,味噌1.7重量パーセント,酒10.2重量パーセント,ミリン20.4重量パーセント,化学調味料0.1重量パーセント,水24.4重量パーセント,ゴマ油1.4重量パーセントで構成されている。
調味液Lは、図3に示すように、調合工程(3−1),寝かせ工程(3−2)を経て作成される。この調味液Lは真空包装工程(3−3)で包装される。
容量36Lの寸胴25に、醤油,味噌(予め80℃〜100℃のお湯に溶いておく),酒(日本酒に水を合わせたものを沸騰させてアルコール分を飛ばしたもの),ミリン,化学調味料(お湯(80℃〜100℃)に溶いたもの),にんにく(にんにくをすりおろしたものを、サラシ布製の袋に入れたもの),お湯(80℃〜100℃),ゴマ油の順に入れ、よく攪拌する。
尚、水としては、マイナスイオン水を使用した。
この寸胴25に入れられた調味液Lを、少なくとも5時間0℃〜35℃で寝かせて熟成させる。そして、5時間経過後ににんにくが入れられたサラシ布製の袋を取り出すとともにこの袋を搾ってにんにくのエキスを調味液に加える。
調味液Lを高温高圧加熱130℃対応の樹脂製の包装袋に200mL入れて、上記と同様の周知の包装機で真空包装し、加圧加熱処理する。
このようにして第2包装袋20が作成される。
図1に示すように、家畜の内臓料理の調理方法は、容器としての鍋40に、1種もしくは2種以上の野菜35を入れるとともに、豆腐38を入れる(1−1)。実施の形態においては、鍋40には、キャベツ(36)350g(1/4個),タマネギ(37)150g(半分),長ネギ(39)40g及び豆腐(38)200g(半丁)を適当な大きさに切って入れた。
尚、この鍋40には、野菜35だけに限らず、これ以外にもコンニャク等の別の具材を入れても良い。
また、第1包装袋10においては、生の内臓Mを加圧加熱処理しているので、新鮮さを損なうことなく、野菜35等とあいまって新たな味わいが生み出される。
更に、豚の内臓Mは、ビタミン等の栄養バランスに優れているので、健康にも良い。
尚、分量は、上記に限定されるものでなく、適宜変更して差し支えない。
M 家畜の内臓(豚の内臓)
L 調味液
10 第1包装袋
11 粉末の唐辛子
12 辛みそ
20 第2包装袋
25 寸胴
35 野菜
36 キャベツ
37 タマネギ
38 豆腐
39 長ネギ
40 鍋
Claims (15)
- 家畜の内臓を野菜とともに煮て調理される家畜の内臓料理の調理の際に用いられるレトルト中間食品において、
家畜の内臓を有した具が真空包装され加熱処理された第1包装袋と、調味液が真空包装された第2包装袋とを備え、
上記第1包装袋を作成する際、該第1包装袋に上記家畜の内臓とともに唐辛子を入れ、それから、真空包装し、その後所定時間加熱処理して該第1包装袋を作成し、
上記第2包装袋に入れられる調味液を、唐辛子を入れないで構成したことを特徴とするレトルト中間食品。 - 上記第1包装袋に入れられる唐辛子を粉末状に形成し、該唐辛子を該第1包装袋に入れられる家畜の内臓100gに対して0.1g〜1.0g用いることを特徴とする請求項1記載のレトルト中間食品。
- 上記第1包装袋に入れられる上記粉末状の唐辛子を該第1包装袋に入れられる家畜の内臓100gに対して0.2g〜0.4g用いることを特徴とする請求項2記載のレトルト中間食品。
- 上記第1包装袋に、上記第2包装袋に入れられる調味液と同じ成分の調味液を入れたことを特徴とする請求項1,2または3記載のレトルト中間食品。
- 上記第1包装袋に入れられる調味液と、上記第2包装袋に入れられる調味液との比を0.8〜1.2:1.6〜2.4にしたことを特徴とする請求項4記載のレトルト中間食品。
- 上記第1包装袋を、具のF値が4以上になるよう加圧及び加熱処理したことを特徴とする請求項1,2,3,4または5記載のレトルト中間食品。
- 上記第1包装袋の加圧及び加熱処理において、加熱温度を110℃〜130℃にしたことを特徴とする請求項6記載のレトルト中間食品。
- 加熱処理前に上記第1包装袋に入れられる上記家畜の内臓を生のもので構成したことを特徴とする請求項6または7記載のレトルト中間食品。
- 上記第1包装袋を作成する際、該第1包装袋に、コチジャン,ヤンニン及びにんにくを調合してなる辛みそを入れて作成することを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7または8記載のレトルト中間食品。
- 上記第2包装袋の調味液を、醤油38〜42重量パーセント,味噌0.5〜2.0重量パーセント,酒7.0〜13重量パーセント,ミリン18〜22重量パーセント,化学調味料0.05〜1.0重量パーセント,水24〜28重量パーセント及びゴマ油0.5〜2.0重量パーセントで構成したことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8または9記載のレトルト中間食品。
- 上記第2包装袋の調味液の作成の際、上記水として80℃〜100℃の湯を用い、上記各成分を混合後、該調味液を0〜35℃で少なくとも5時間以上寝かせたことを特徴とする請求項10記載のレトルト中間食品。
- 上記調味液を寝かせる際、摺り下ろしたにんにくを浸漬して寝かせることを特徴とする請求項11記載のレトルト中間食品。
- 加熱処理前に上記第1包装袋に入れられる上記家畜の内臓として、最大の長さが8〜10センチメートルになるよう切断したものを用いることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11または12記載のレトルト中間食品。
- 上記家畜の内臓を、豚の内臓であって、大腸,小腸,直腸及び胃の1種または2種以上で構成したことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12または13記載のレトルト中間食品。
- 家畜の内臓を野菜とともに煮て調理される家畜の内臓料理の調理方法において、
上記請求項1乃至14いずれかに記載のレトルト中間食品を用いて調理され、
調理時において、容器に野菜を入れ、それから上記第1包装袋の具を入れるとともに、上記第2包装袋の調味液を入れ、上記容器を加熱することを特徴とする家畜の内臓料理の調理方法。
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JP2004053552A JP2005237321A (ja) | 2004-02-27 | 2004-02-27 | レトルト中間食品及びこれを用いた家畜の内臓料理の調理方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011036141A (ja) * | 2009-08-06 | 2011-02-24 | Echigo Seika Co Ltd | 食用内臓肉のレトルト処理方法並びに食用内臓肉入りレトルト食品の製造方法 |
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2004
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