JP2005232648A - 炭素繊維フェルト及び断熱材 - Google Patents
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Abstract
【課題】 軽量で、柔軟性が高く、耐火性の良好な炭素繊維フェルト及び断熱材を提供する。
【解決手段】 炭素繊維集合体と、この集合体の炭素繊維を接合するためのバインダーとで構成されているフェルトであって、バインダーが、樹脂バインダーを実質的に含まず、反応性基(例えば、加水分解縮合性基など)を有するシリコーン化合物(例えば、オルガノシロキサン類、シラン類など)の縮合体で構成されている炭素繊維フェルト及び断熱材。前記フェルトは、反応性基を有するシリコーン化合物を炭素繊維集合体に付着させた後、加熱して、反応性基を有するシリコーン化合物を縮合させることにより、製造できる。
【選択図】 なし
【解決手段】 炭素繊維集合体と、この集合体の炭素繊維を接合するためのバインダーとで構成されているフェルトであって、バインダーが、樹脂バインダーを実質的に含まず、反応性基(例えば、加水分解縮合性基など)を有するシリコーン化合物(例えば、オルガノシロキサン類、シラン類など)の縮合体で構成されている炭素繊維フェルト及び断熱材。前記フェルトは、反応性基を有するシリコーン化合物を炭素繊維集合体に付着させた後、加熱して、反応性基を有するシリコーン化合物を縮合させることにより、製造できる。
【選択図】 なし
Description
本発明は、耐火性に優れた炭素繊維フェルトとその製造方法及び前記フェルトで形成された断熱材に関し、詳しくは、特に航空機や高速車両用の吸音断熱材などに好適な炭素繊維フェルトとその製造方法及び断熱材に関する。
航空機や高速車両用の吸音断熱材は、耐火性に加えて、軽量性が要求されている。航空機や高速車両用の吸音断熱材としては、炭素繊維フェルトが使用されている。炭素繊維フェルトとしては、炭素繊維をバインダー樹脂で接合したものが知られている。例えば、国際公開WO03/078716パンフレット(特許文献1)には、炭素繊維集合体と、この集合体の炭素繊維を接合するためのバインダー樹脂とで構成されているフェルトであって、耐火剤を含有する炭素繊維フェルトが開示されている。
この文献には、バインダー樹脂としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂などが使用でき、熱硬化性樹脂としては、フェノール系樹脂(レゾール型、ノボラック型フェノール樹脂など)、ポリイミド系樹脂、アミノ系樹脂、フラン樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ビニルエステル樹脂、熱硬化性アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂などが例示され、実施例ではフェノール系樹脂が使用されている。
この文献には、耐火剤としては、リン含有化合物、ホウ素含有化合物、シリコーン化合物(ケイ素含有化合物)などが例示され、耐火剤は、反応性基(樹脂や炭素繊維に対する反応性基、自己縮合性基など)を有していてもよいと記載され、耐火剤の割合は、バインダー樹脂100重量部に対して1〜70重量部程度であってもよいと記載されている。
しかし、フェノール樹脂などのバインダー樹脂を使用した炭素繊維フェルトでは、バインダー樹脂の耐火性能及び重量の点より、耐火性能を維持したままで、軽量化を図ることに限界がある。しかも、バインダー樹脂を硬化させているため、炭素繊維フェルトは硬質となり、柔軟性が低下する。また、フェノール樹脂などのバインダー樹脂を硬化させるためには、極めて高い温度(例えば、250℃)で加熱する必要があり、耐火剤の特性が低下する場合がある。さらに、フェノール樹脂を使用した炭素繊維フェルトでは、フェノール樹脂に含まれるホルムアルデヒドやフェノールなどの有害物質により、作業環境が汚染される可能性がある。加えて、フェノール樹脂には触媒が含まれているため、耐火剤との混合により、混合物の安定性が低下し、可使期間に限界がある。
国際公開WO03/078716パンフレット(請求の範囲、第6頁第3行〜第7頁第1行)
従って、本発明の目的は、軽量で、柔軟性が高く、耐火性の良好な炭素繊維フェルトを提供することにある。
本発明の他の目的は、作業環境の汚染を抑制しつつ、低温で処理しても高い耐火性を有する炭素繊維フェルトを提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、炭素繊維フェルトを、簡便かつ効率よく製造できる方法を提供することにある。
本発明者は、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、炭素繊維の接合に、従来使用されていたフェノール樹脂などのバインダー樹脂に代えて、バインダーとして、反応性基を有するシリコーン化合物の縮合体を使用すると、軽量、柔軟であっても、炭素繊維フェルトの耐火性を向上できることを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明の炭素繊維フェルトは、炭素繊維集合体と、この集合体の炭素繊維を接合するためのバインダーとで構成されているフェルトであって、バインダーが、樹脂バインダーを実質的に含まず、反応性基を有するシリコーン化合物の縮合体で構成されている。
反応性基を有するシリコーン化合物は、加水分解縮合性基を有するオルガノシロキサン類及び加水分解縮合性基を有するシラン類からなる群より選択された少なくとも一種で構成されていてもよい。反応性基を有するシリコーン化合物の縮合体は、炭素繊維表面にシリコーン皮膜を形成していてもよい。反応性基を有するシリコーン化合物の縮合体の割合は、炭素繊維100重量部に対して5〜30重量部であってもよい。炭素繊維は、平均繊維径0.5〜2μmの異方性ピッチ系炭素繊維で構成されていてもよい。
本発明の炭素繊維フェルトは、炭素繊維ウェブと、このウェブの炭素繊維を接合するためのバインダーとで構成されているフェルトであって、炭素繊維が、平均繊維径0.5〜5μm、平均繊維長1〜15mmの異方性ピッチ系炭素繊維で構成され、バインダーが、樹脂バインダーを実質的に含まず、反応性基を有するシリコーン化合物の縮合体で構成され、反応性基を有するシリコーン化合物の縮合体の割合が、炭素繊維100重量部に対して15〜30重量部であってもよい。
本発明の炭素繊維フェルトの製造方法では、反応性基を有するシリコーン化合物を炭素繊維集合体に付着させた後、加熱して、反応性基を有するシリコーン化合物を縮合させて縮合体とし、嵩密度1〜30kg/m3の炭素繊維フェルトを製造する。100〜200℃で加熱して、反応性基を有するシリコーン化合物を縮合させてもよい。
本発明は、前記の炭素繊維フェルトで形成された断熱材も含む。
本発明の炭素繊維フェルトは、バインダーが、実質的にバインダー樹脂を含まず、反応性基を有するシリコーン化合物の縮合体で構成されているので、軽量で、柔軟性が高く、耐火性が良好である。また、作業環境の汚染を抑制しつつ、低温で処理しても、高い耐火性を有する。さらに、本発明の炭素繊維フェルトの製造方法によれば、簡便かつ効率よく、軽量で、柔軟性が高く、耐火性の良好な炭素繊維フェルトを製造することができる。
炭素繊維フェルトは、炭素繊維集合体と、この集合体の炭素繊維を接合するためのバインダーとで構成されている綿状炭素繊維集合体である。炭素繊維集合体は、通常、炭素繊維がランダムに絡み合ってウェブを形成している。本発明の炭素繊維フェルトにおいては、バインダーは、実質的に樹脂バインダーを含まず、反応性基を有するシリコーン化合物の縮合体で構成されている。
[炭素繊維]
炭素繊維としては、例えば、ピッチ系炭素繊維、ポリアクリロニトリル(PAN)系炭素繊維、フェノール樹脂系炭素繊維、再生セルロース系炭素繊維(例えばレーヨン系炭素繊維、ポリノジック系炭素繊維など)、セルロース系炭素繊維、ポリビニルアルコール系炭素繊維などが例示できる。炭素繊維は、活性炭素繊維であってもよい。これらの炭素繊維は、単独で又は二種以上組合わせて使用できる。
炭素繊維としては、例えば、ピッチ系炭素繊維、ポリアクリロニトリル(PAN)系炭素繊維、フェノール樹脂系炭素繊維、再生セルロース系炭素繊維(例えばレーヨン系炭素繊維、ポリノジック系炭素繊維など)、セルロース系炭素繊維、ポリビニルアルコール系炭素繊維などが例示できる。炭素繊維は、活性炭素繊維であってもよい。これらの炭素繊維は、単独で又は二種以上組合わせて使用できる。
本発明では、これらの炭素繊維の中でも、ピッチから得られた炭素繊維(ピッチ系炭素繊維)を使用するのが好ましい。ピッチ系炭素繊維は、例えば、ピッチ系繊維を生成させるための紡糸工程、ピッチ系繊維の融着を防止するための不融化又は耐炎化工程、及び不融化又は耐炎化処理されたピッチ系繊維を炭化処理又は黒鉛化処理する焼成工程を経て製造することができる。これらの工程は、非連続的に行ってもよいし、連続的に行ってもよい。
ピッチ系繊維は、慣用のピッチを溶融紡糸することにより得ることができ、ピッチとしては、石油系又は石炭系ピッチなどを使用してもよい。
紡糸工程では、慣用の紡糸方法を使用してもよく、例えば、加熱溶融したピッチを紡糸ノズルから吐出させるとともに、紡糸ノズルの周囲から加熱ガスを噴出させるメルトブロー法を使用してもよい。
不融化又は耐炎化工程では、例えば、不融化炉において、150〜350℃、好ましくは160〜340℃程度の酸化性気体(例えば、空気)を供給して加熱してもよい。
焼成工程では、例えば、焼成炉において、不活性雰囲気又は真空下、400〜4000℃、好ましくは500〜3000℃、さらに好ましくは700〜2500℃程度で加熱する方法を使用してもよい。焼成工程では、温度2000〜4000℃(好ましくは2300〜3300℃)程度で黒鉛化(グラファイト化)してもよい。
炭素繊維を形成するための炭素前駆体(例えば、ピッチ)は、等方性前駆体(例えば、等方性ピッチなど)であってもよく、異方性前駆体(例えば、異方性ピッチなど)であってもよい。耐火性の点から、異方性前駆体(特に異方性ピッチ)が好ましい。異方性ピッチとしては、ピッチ成分、例えば、縮合多環式炭化水素(例えば、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン、アセナフテン、アセナフチレン、ピレンなど)を重合して得られた異方性ピッチなどが挙げられる。炭素繊維としては、耐火性の点から、異方性炭素繊維が特に好ましい。
炭素繊維の平均繊維径は、例えば、0.3〜20μm、好ましくは0.5〜10μm、さらに好ましくは0.5〜5μm(特に0.5〜3μm)程度であってもよい。炭素繊維は、耐火性の点から極細炭素繊維であるのが好ましく、この極細炭素繊維の平均繊維径は、0.5〜5μm、好ましくは0.5〜3μm(例えば、1〜3μm)、特に0.5〜2μm(例えば、1〜2μm)程度であってもよい。繊維径は、例えば、紡糸ノズル径などを制御することにより調整できる。極細繊維は、例えば、紡糸ノズルの吐出口の直径を0.2〜0.5mm程度とし、加熱溶融温度や吐出速度、加熱ガスの温度や噴出速度を調整することにより得られる。
炭素繊維の平均繊維長は、例えば、0.5〜20mm、好ましくは1〜15mm、さらに好ましくは3〜12mm程度であってもよい。なお、短繊維で構成された極細炭素繊維は、通常、マット状の形態であり、不融化又は耐炎、炭化処理で絡まって、綿状繊維集合体となる場合が多い。
炭素繊維集合体は、無機繊維(例えば、ガラス繊維、アルミノケイ酸繊維、酸化アルミニウム繊維、炭化ケイ素繊維、ホウ素繊維、金属繊維など)などの耐火性の高い他の繊維を含んでいてもよい。他の繊維の割合は、炭素繊維100重量部に対して、例えば、30重量部以下、好ましくは20重量部以下、さらに好ましくは10重量部以下程度であってもよい。
[バインダー]
バインダーは、反応性基を有するシリコーン化合物の縮合体によって構成されている。例えば、反応性基を有するシリコーン化合物は、加熱されて、縮合し、縮合体を形成する。
バインダーは、反応性基を有するシリコーン化合物の縮合体によって構成されている。例えば、反応性基を有するシリコーン化合物は、加熱されて、縮合し、縮合体を形成する。
反応性基を有するシリコーン化合物は、例えば、反応性基を有するオルガノシロキサン類、反応性基を有するシラン類などであってもよい。
オルガノシロキサン類としては、例えば、オルガノシロキサン(ジメチルシロキサンなどのジC1-10アルキルシロキサン、メチルフェニルシロキサンなどのC1-10アルキルC6-20アリールシロキサン、ジフェニルシロキサンなどのジC6-20アリールシロキサンなど)、ポリオルガノシロキサン(ポリジメチルシロキサンなどのポリジC1-10アルキルシロキサン、ポリフェニルメチルシロキサンなどのポリC6-20アリールC1-10アルキルシロキサン、ポリジフェニルシロキサンなどのポリジC6-20アリールシロキサンなど)などが例示できる。
シラン類としては、例えば、シラン化合物(ジメチルシラン、トリメチルシラン、テトラメチルシランなどのモノ乃至テトラC1-10アルキルシラン化合物、トリフェニルシランやテトラフェニルシランなどのモノ乃至テトラC6-20アリールシラン化合物、クロロトリフェニルシラン、ジクロロジフェニルシラン、ジクロロメチルフェニルシランなどのハロシラン化合物など)、ポリシラン化合物(ポリジメチルシランなどのポリジC1-10アルキルシラン、ポリメチルフェニルシランなどのポリC1-10アルキルC6-20アリールシラン、ポリジフェニルシランなどのポリジC6-20アリールシランなど)などが例示できる。
本発明では、少なくとも1つ(特に少なくとも2つ)の反応性基(縮合性基、重合性基などを含む)を有するシリコーン化合物を使用する。反応性基は、シリコーン化合物の主鎖末端及び/又は側鎖に位置していてもよく、通常、シリコーン化合物の末端に存在している。反応性基は、炭素繊維に対して架橋性の反応性基であってもよく、縮合性基などの自己縮合性基であってもよい。
反応性基としては、例えば、加水分解縮合性基(ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アルコキシ基など)、エーテル基、エポキシ基、カルボキシル基、メルカプト基、アミノ基又は置換アミノ基(ジアルキルアミノ基など)、重合性不飽和基(ビニル基、アリル基、(メタ)アクリロイル基など)、イソシアネート基などが挙げられるが、特に炭素繊維フェルトの耐火性の点より、ヒドロキシル基などの加水分解縮合性基であってもよい。
反応性基を有するシリコーン化合物としては、例えば、反応性基を有するポリオルガノシロキサン(例えば、両末端に加水分解縮合性基(例えば、ヒドロキシル基、C1-2アルコキシ基など)、エポキシ基などを有する変性ポリオルガノシロキサンなど)、反応性基を有するシラン類(シランカップリング剤)などが挙げられる。シランカップリング剤としては、例えば、ハロゲン含有アルコキシシラン(2−クロロエチルトリC1-2アルコキシシランなど)、エポキシ基を有するアルコキシシラン(2−グリシジルオキシエチルトリC1-2アルコキシシランなど)、アミノ基を有するアルコキシシラン(2−アミノエチルトリC1-2アルコキシシランなど)、メルカプト基を有するアルコキシシラン(2−メルカプトエチルトリC1-2アルコキシシランなど)、ビニル基を有するアルコキシシラン(ビニルトリC1-2アルコキシシランなど)、エチレン性不飽和結合基を有するアルコキシシラン(2−(メタ)アクリロキシエチルトリC1-2アルコキシシランなど)などが挙げられる。
反応性基を有するシリコーン化合物のうち、反応性基を有するオルガノシロキサン類[特に、反応性基を有するポリオルガノシロキサン(例えば、加水分解縮合性基(例えば、ヒドロキシル基など)などの反応性基を有するポリジC1-6アルキルシロキサン(例えば、ポリジメチルシロキサンなど)、加水分解縮合性基などの反応性基を有するポリC6-10アリールC1-6アルキルシロキサンなど)]、シランカップリング剤、又はこれらの組み合わせなどが好ましい。
反応性基を有するポリオルガノシロキサンの数平均分子量は、例えば、170〜10000、好ましくは240〜5000、さらに好ましくは310〜3000であってもよい。反応性基を有するポリシラン化合物の数平均分子量は、例えば、150〜5000、好ましくは210〜3000、さらに好ましくは270〜1000であってもよい。
反応性基を有するシリコーン化合物は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。反応性基を有するシリコーン化合物は、溶媒フリーの形態で使用してもよく、溶液、エマルジョンなどの形態で使用してもよい。
反応性基を有するシリコーン化合物又はその縮合体の割合は、炭素繊維100重量部に対して、例えば、5〜50重量部、好ましくは10〜30重量部、さらに好ましくは15〜25重量部程度である。反応性基を有するシリコーン化合物の縮合体の割合が少ないと、炭素繊維フェルトの保形性及び耐火性が低下する傾向があり、反応性基を有するシリコーン化合物の縮合体の割合が多いと、炭素繊維フェルトの嵩密度が高くなる傾向がある。
本発明では、反応性基を有するシリコーン化合物の縮合体が、炭素繊維の表面にシリコーン皮膜を形成して、炭素繊維同志を接合してもよい。
反応性基を有するシリコーン化合物(の縮合体)は、他の成分、例えば、無機酸化物[シリカ(コロイダルシリカ(SiO2)など)、アルミナなど]などの無機化合物と組み合わせて使用してもよい。
本発明の炭素繊維フェルトでは、バインダーとして、反応性基を有するシリコーン化合物の縮合体以外のバインダー[例えば、熱可塑性樹脂(例えば、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、熱可塑性ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂など)又は熱硬化性樹脂(例えば、ポリウレタン系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、フェノール系樹脂など)で構成されたバインダー樹脂など]を、反応性基を有するシリコーン化合物の縮合体がバインダーとして寄与することを阻害しない範囲(例えば、反応性基を有するシリコーン化合物の縮合体100重量部に対して、50重量部以下、好ましくは30重量部以下、さらに好ましくは20重量部以下程度)であれば、併用してもよいが、併用しなくてもよい。反応性基を有するシリコーン化合物の縮合体以外のバインダー(特にバインダー樹脂)の使用量が多すぎると、炭素繊維フェルトが硬質化し、耐火性を損なう可能性がある。
熱硬化性樹脂としては、フェノール系樹脂(レゾール型、ノボラック型フェノール樹脂など)、ポリイミド系樹脂(ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリアミノビスマレイミドなど)、アミノ系樹脂(尿素樹脂、メラミン樹脂など)、フラン樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ樹脂(ビスフェノールA型エポキシ樹脂など)、不飽和ポリエステル系樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ビニルエステル樹脂、熱硬化性アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂などが例示できる。
[炭素繊維フェルト及び断熱材]
炭素繊維フェルトの嵩密度は、用途に応じて選択でき、例えば、1〜30kg/m3、好ましくは3〜20kg/m3、さらに好ましくは5〜10kg/m3程度であってもよい。嵩密度が高いと、断熱性及び吸音性が低下する傾向があり、嵩密度が低いと、耐火性が低下する傾向がある。一般に、嵩密度が高い方が、耐火性が良好であるが、本発明の炭素繊維フェルトは、嵩密度が低くても、耐火性が良好である。
炭素繊維フェルトの嵩密度は、用途に応じて選択でき、例えば、1〜30kg/m3、好ましくは3〜20kg/m3、さらに好ましくは5〜10kg/m3程度であってもよい。嵩密度が高いと、断熱性及び吸音性が低下する傾向があり、嵩密度が低いと、耐火性が低下する傾向がある。一般に、嵩密度が高い方が、耐火性が良好であるが、本発明の炭素繊維フェルトは、嵩密度が低くても、耐火性が良好である。
炭素繊維フェルトの厚みは、用途によって選択すればよく、特に限定されないが、例えば、1〜100mm、好ましくは5〜50mm、さらに好ましくは10〜30mm程度である。
本発明の炭素繊維フェルトは、炭素繊維集合体(例えば、炭素繊維ウェブ)の炭素繊維を、反応性基を有するシリコーン化合物の縮合体で接合することにより得られる。反応性基を有するシリコーン化合物を炭素繊維集合体(例えば、炭素繊維ウェブ)の炭素繊維に付着させた後、加熱して、反応性基を有するシリコーン化合物を縮合させて縮合体とすることにより、炭素繊維フェルトを得ることができる。反応性基を有するシリコーン化合物は、炭素繊維集合体に散布して用いてもよい。反応性基を有するシリコーン化合物は、通常、溶媒と組み合わせて、混合液として使用する場合が多い。
炭素繊維集合体(例えば、炭素繊維ウェブ)への反応性基を有するシリコーン化合物の付与方法は、反応性基を有するシリコーン化合物の溶液に炭素繊維集合体(例えば、炭素繊維ウェブ)を含浸する方法に限らず、炭素繊維集合体(例えば、炭素繊維ウェブ)に反応性基を有するシリコーン化合物の溶液をスプレーする方法、反応性基を有するシリコーン化合物の溶液を直接塗布又は散布する方法などが挙げられる。反応性基を有するシリコーン化合物の溶液を炭素繊維集合体(例えば、炭素繊維ウェブ)の炭素繊維に付着させた後、通常、乾燥により、溶媒を除去してもよい。
反応性基を有するシリコーン化合物の溶液において、反応性基を有するシリコーン化合物と溶媒との割合(重量比)は、例えば、溶媒/反応性基を有するシリコーン化合物=99/1〜50/50、好ましくは95/5〜55/45、さらに好ましくは90/10〜60/40程度であってもよい。
溶媒としては、反応性基を有するシリコーン化合物の種類によって異なるが、慣用の溶媒を使用することができ、例えば、水、アルコール類(例えば、エタノール、イソプロパノールなど)、ハロゲン化炭化水素類(例えば、塩化メチレンなど)、ケトン類(例えば、アセトン、メチルエチルケトンなど)、エステル類(酢酸エチルなど)、エーテル類(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなど)、セロソルブ類(例えば、メチルセロソルブ、エチルセロソルブなど)、芳香族炭化水素類(トルエンなど)、脂肪族炭化水素類(ヘキサンなど)、脂環族炭化水素類(シクロヘキサンなど)などが例示できる。これらの溶媒は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
反応性基を有するシリコーン化合物(の縮合体)は、他の成分、例えば、無機酸化物[シリカ(コロイダルシリカ(SiO2)など)、アルミナなど]などの無機化合物と組み合わせて使用してもよい。
本発明では、加熱温度が低くても柔軟性及び耐火性の高い炭素繊維フェルトを得ることができる。加熱温度は、反応性基を有するシリコーン化合物の種類によって異なるが、通常、50〜200℃、好ましくは70〜190℃、さらに好ましくは100〜180℃程度であってもよい。加熱時間は、通常、1分間〜24時間、好ましくは1分間〜10時間、さらに好ましくは3分間〜1時間程度であってもよい。両末端がヒドロキシル基であるポリジメチルシロキサンを使用する場合、例えば、100〜200℃(特に120〜180℃)程度の温度で、1〜20分間(特に5〜15分間)程度加熱してもよい。
炭素繊維フェルトは、単層構造であってもよく、積層構造を有していてもよい。炭素繊維フェルトは、全体に亘り均一な密度を有していてもよく、厚み方向に密度勾配を設けてもよい。
所定の嵩密度の炭素繊維フェルトを得るため、炭素繊維集合体(例えば、炭素繊維ウェブ)は、炭素繊維フェルトに対応する所定の嵩密度を有していてもよく、反応性基を有するシリコーン化合物を炭素繊維集合体(例えば、炭素繊維ウェブ)に付着させた後、必要に応じて乾燥し、炭素繊維集合体を機械的に圧縮し、加熱して、反応性基を有するシリコーン化合物を縮合させて縮合体とすることにより、所定の嵩密度の炭素繊維フェルトを調製してもよい。例えば、炭素繊維フェルトの嵩密度を高めるために、反応性基を有するシリコーン化合物を付着させた炭素繊維ウェブをニードルパンチ、プレート(金属)などによる圧縮などの圧縮方法によって機械的に圧縮してもよい。
炭素繊維のフェルト化工程は、前記炭素繊維の製造工程と非連続的に行ってもよいし、連続的に行ってもよい。
必要であれば、反応性基を有するシリコーン化合物の縮合体を焼成し、炭素化(炭化ケイ素化)又は黒鉛化してもよい。
反応性基を有するシリコーン化合物の縮合体は、耐火性を有するので、バインダーとして、反応性基を有するシリコーン化合物の縮合体を使用することによって、柔軟性を改善できるだけでなく、炭素繊維フェルトの耐火性を向上できる。従って、本発明によれば、簡便かつ有効に炭素繊維フェルトの耐火性を改善することができる。
本発明の炭素繊維フェルトは、軽量で、かつ耐火性が高いので、断熱材(特に、航空機や高速車両用の吸音断熱材など)などに有効である。
本発明の炭素繊維フェルトは、バインダーが、反応性基を有するシリコーン化合物の縮合体で構成されており、反応性基を有するシリコーン化合物の縮合体は耐火性を有するので、軽量で、耐火性が高いとともに、高温又は高熱に対する耐性が高い。また、機械的特性や耐久性が優れる。従って、本発明の炭素繊維フェルト又はこのフェルトで形成された成形品は、断熱材、充填材、補強材、緩衝材などの各種材料に使用することができる。特に、200〜500℃、例えば300〜400℃程度の高温でも物性の劣化を抑制できるので、各種断熱材、例えば、航空機、高速鉄道車両、宇宙船などの高速輸送機の断熱材や、抵抗炉、誘導電気炉、真空蒸着炉、半導体単結晶成長炉、セラミックス焼結炉、C/Cコンポジット焼成炉などの高温炉の断熱材などに適している。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
実施例1
縮合多環式炭化水素を重合して得られた異方性ピッチを320℃で溶融紡糸した。次いで、この繊維を空気雰囲気で300℃、30分間加熱して不融化処理した。さらに、750℃の不活性ガス雰囲気中で30分間加熱して炭化処理することによって、平均繊維径1.5μmの異方性炭素繊維が得られた。この炭素繊維を開繊し、反応性基を有するシリコーン化合物(シリコーン化合物A)のエマルジョン(信越化学工業(株)製、KM-2002L-1[両末端がヒドロキシル基であるポリジメチルシロキサン、アルコキシシラン、コロイダルシリカ、及び乳化剤を含む])を噴霧しながら集綿して、炭素繊維集合体100重量部に対して20重量部のシリコーン化合物Aが付着した炭素繊維集合体とし、この炭素繊維集合体を、プレート(金属)によって圧縮し、150℃で10分間加熱して、嵩密度7.5kg/m3の炭素繊維フェルト(厚み25mm)を製造した。
縮合多環式炭化水素を重合して得られた異方性ピッチを320℃で溶融紡糸した。次いで、この繊維を空気雰囲気で300℃、30分間加熱して不融化処理した。さらに、750℃の不活性ガス雰囲気中で30分間加熱して炭化処理することによって、平均繊維径1.5μmの異方性炭素繊維が得られた。この炭素繊維を開繊し、反応性基を有するシリコーン化合物(シリコーン化合物A)のエマルジョン(信越化学工業(株)製、KM-2002L-1[両末端がヒドロキシル基であるポリジメチルシロキサン、アルコキシシラン、コロイダルシリカ、及び乳化剤を含む])を噴霧しながら集綿して、炭素繊維集合体100重量部に対して20重量部のシリコーン化合物Aが付着した炭素繊維集合体とし、この炭素繊維集合体を、プレート(金属)によって圧縮し、150℃で10分間加熱して、嵩密度7.5kg/m3の炭素繊維フェルト(厚み25mm)を製造した。
実施例2
炭素繊維集合体100重量部に対して10重量部のシリコーン化合物Aが付着した炭素繊維集合体とし、この炭素繊維集合体を、プレート(金属)によって圧縮し、加熱して、嵩密度が6.9kg/m3の炭素繊維フェルトを得たほかは、実施例1と同様にした。
炭素繊維集合体100重量部に対して10重量部のシリコーン化合物Aが付着した炭素繊維集合体とし、この炭素繊維集合体を、プレート(金属)によって圧縮し、加熱して、嵩密度が6.9kg/m3の炭素繊維フェルトを得たほかは、実施例1と同様にした。
実施例3
シリコーン化合物Aのエマルジョンに代えて、反応性基を有するシリコーン化合物(シリコーン化合物B)のエマルジョン(信越化学工業(株)製、Polon MF-56[両末端がヒドロキシル基であるポリジメチルシロキサン、アルコキシシラン、コロイダルシリカ、及び乳化剤を含む])を使用したほかは、実施例1と同様にした。
シリコーン化合物Aのエマルジョンに代えて、反応性基を有するシリコーン化合物(シリコーン化合物B)のエマルジョン(信越化学工業(株)製、Polon MF-56[両末端がヒドロキシル基であるポリジメチルシロキサン、アルコキシシラン、コロイダルシリカ、及び乳化剤を含む])を使用したほかは、実施例1と同様にした。
実施例4
炭素繊維集合体100重量部に対して10重量部のシリコーン化合物Bが付着した炭素繊維集合体とし、この炭素繊維集合体を、プレート(金属)によって圧縮し、加熱して、嵩密度が6.9kg/m3の炭素繊維フェルトを得たほかは、実施例3と同様にした。
炭素繊維集合体100重量部に対して10重量部のシリコーン化合物Bが付着した炭素繊維集合体とし、この炭素繊維集合体を、プレート(金属)によって圧縮し、加熱して、嵩密度が6.9kg/m3の炭素繊維フェルトを得たほかは、実施例3と同様にした。
比較例1
シリコーン化合物Aのエマルジョンに代えて、シリコーン化合物Aのエマルジョンを添加したレゾール型フェノール樹脂(群栄化学製、PL-4683)の水溶液を使用し、炭素繊維集合体100重量部に対して15重量部のレゾール型フェノール樹脂と5重量部のシリコーン化合物Aが付着した炭素繊維集合体とし、加熱温度を250℃としたほかは、実施例1と同様にした。
シリコーン化合物Aのエマルジョンに代えて、シリコーン化合物Aのエマルジョンを添加したレゾール型フェノール樹脂(群栄化学製、PL-4683)の水溶液を使用し、炭素繊維集合体100重量部に対して15重量部のレゾール型フェノール樹脂と5重量部のシリコーン化合物Aが付着した炭素繊維集合体とし、加熱温度を250℃としたほかは、実施例1と同様にした。
比較例2
シリコーン化合物Aのエマルジョン20重量部に代えて、レゾール型フェノール樹脂(群栄化学製、PL-4683)の水溶液を使用し、炭素繊維集合体100重量部に対して20重量部のレゾール型フェノール樹脂が付着した炭素繊維集合体とし、加熱温度を250℃としたほかは、実施例1と同様にした。
シリコーン化合物Aのエマルジョン20重量部に代えて、レゾール型フェノール樹脂(群栄化学製、PL-4683)の水溶液を使用し、炭素繊維集合体100重量部に対して20重量部のレゾール型フェノール樹脂が付着した炭素繊維集合体とし、加熱温度を250℃としたほかは、実施例1と同様にした。
[耐火性]
実施例1〜4並びに比較例1及び2の炭素繊維フェルトの断熱材としての特性(耐火性)を測定した。すなわち、ガスバーナー(熱量=63000kJ/時間)を使用して、ガスバーナーと炭素繊維フェルトとの間隔が150mmとなる炎で燃焼させて、炭素繊維フェルトに穴があくまでの時間を測定した。この時間が長いほど耐火性が高い。結果を表1に示す。
実施例1〜4並びに比較例1及び2の炭素繊維フェルトの断熱材としての特性(耐火性)を測定した。すなわち、ガスバーナー(熱量=63000kJ/時間)を使用して、ガスバーナーと炭素繊維フェルトとの間隔が150mmとなる炎で燃焼させて、炭素繊維フェルトに穴があくまでの時間を測定した。この時間が長いほど耐火性が高い。結果を表1に示す。
表1から明らかなように、実施例1及び3の炭素繊維フェルトは、比較例1及び2の炭素繊維フェルトに比べ、嵩密度は同じであるが、高い耐火性を示した。また、実施例2及び4の炭素繊維フェルトは、比較例1及び2の炭素繊維フェルトに比べ、嵩密度が低くいにもかかわらず、同等以上の耐火性を示した。これは、バインダーとして、各実施例で使用した反応性基を有するシリコーン化合物の縮合体が、各比較例で使用したフェノール樹脂よりも、高い耐火性を有することによるものと考えられる。
比較例1では、炭素繊維集合体(100重量部)に対して、反応性基を有するシリコーン化合物の使用量(5重量部)に比べて多くのフェノール樹脂(15重量部)が使用されており、反応性基を有するシリコーン化合物は、バインダーとして寄与していないと考えられる。
Claims (9)
- 炭素繊維集合体と、この集合体の炭素繊維を接合するためのバインダーとで構成されているフェルトであって、バインダーが、樹脂バインダーを実質的に含まず、反応性基を有するシリコーン化合物の縮合体で構成されている炭素繊維フェルト。
- 反応性基を有するシリコーン化合物が、加水分解縮合性基を有するオルガノシロキサン類及び加水分解縮合性基を有するシラン類からなる群より選択された少なくとも一種である請求項1記載のフェルト。
- 反応性基を有するシリコーン化合物の縮合体が、炭素繊維表面にシリコーン皮膜を形成している請求項1記載のフェルト。
- 反応性基を有するシリコーン化合物の縮合体の割合が、炭素繊維100重量部に対して5〜30重量部である請求項1記載のフェルト。
- 炭素繊維が、平均繊維径0.5〜2μmの異方性ピッチ系炭素繊維で構成されている請求項1記載のフェルト。
- 炭素繊維ウェブと、このウェブの炭素繊維を接合するためのバインダーとで構成されているフェルトであって、炭素繊維が、平均繊維径0.5〜5μm、平均繊維長1〜15mmの異方性ピッチ系炭素繊維で構成され、バインダーが、樹脂バインダーを実質的に含まず、反応性基を有するシリコーン化合物の縮合体で構成され、反応性基を有するシリコーン化合物の縮合体の割合が、炭素繊維100重量部に対して15〜30重量部である炭素繊維フェルト。
- 反応性基を有するシリコーン化合物を炭素繊維集合体に付着させた後、加熱して、反応性基を有するシリコーン化合物を縮合させて縮合体とし、嵩密度1〜30kg/m3の炭素繊維フェルトを製造する炭素繊維フェルトの製造方法。
- 100〜200℃で加熱する請求項7記載の製造方法。
- 請求項1記載のフェルトで形成された断熱材。
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KR101061829B1 (ko) | 2008-07-29 | 2011-09-05 | (주)대우인터내셔널 | 방염성 원단 제조방법 및 이에 따른 방염성 원단 |
KR20160129479A (ko) * | 2015-04-30 | 2016-11-09 | 최대규 | 태양전지용 탄소섬유상의 실리콘층 및 그 제조방법 |
KR102065147B1 (ko) | 2015-04-30 | 2020-01-10 | 주식회사 뉴파워 프라즈마 | 태양전지용 탄소섬유상의 실리콘층 및 그 제조방법 |
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-
2004
- 2004-02-23 JP JP2004046415A patent/JP2005232648A/ja active Pending
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