JP2005232578A - 溶融めっき槽の浴中ロール用軸受 - Google Patents

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【要 約】
【課 題】 溶融めっき槽の溶融金属浴内に配設される浴中ロールを安定して回転させることができ、しかも摩耗や割れを抑制して耐用性を高めた浴中ロール用軸受を提供する。
【解決手段】 セラミック焼結体にスリーブが挿入される貫通孔を設け、貫通孔の内径D(mm)とセラミック焼結体の貫通孔の中心軸方向の長さL(mm)の比L/Dが 1.0以上、かつ貫通孔の内径D(mm)とセラミック焼結体の貫通孔の半径方向の厚さT(mm)の比T/Dが 0.3以上を満足する浴中ロール用軸受である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、溶融亜鉛めっき鋼板や溶融アルミニウムめっき鋼板等を製造する溶融めっき槽の溶融金属浴内に配設される浴中に配設されるシンクロールおよびサポートロールの軸受に関する。
溶融亜鉛めっき鋼板,溶融アルミニウムめっき鋼板,溶融合金めっき鋼板等の溶融めっき鋼板は、表面を洗浄し活性化した帯状の鋼板を連続的に溶融めっき槽に浸漬し、鋼板の表面にめっきを施して製造される。溶融めっき鋼板の製造工程は、めっきの種類に応じて溶融めっき槽の前後に様々の装置を設置するが、いずれの製造工程においても溶融めっき槽の構成は基本的に同一である。したがって、ここでは溶融めっき鋼板の一例として溶融亜鉛めっき鋼板について説明する。
図1は、CGL(すなわち Continuous Galvanizing Line)と呼ばれる溶融亜鉛めっき鋼板の製造ラインに設置される溶融めっき槽(すなわち溶融亜鉛めっき槽)の要部を模式的に示す断面図である。溶融亜鉛めっき槽2内には、溶融状態の亜鉛3(以下、亜鉛浴という)が収容され、その亜鉛浴3内にはシンクロール4Aとサポートロール5A,6Aが配設される。なお図1中の矢印aは、鋼板1の搬送方向を示す。
図1に示すように、鋼板1は亜鉛浴3の上方から浴中へ進行することによって亜鉛浴3に浸漬され、シンクロール4Aによって亜鉛浴3内で進行方向を変更する。鋼板1は、進行方向を変更した後、亜鉛浴3内でシンクロール4Aからサポートロール5A,6Aへ搬送される。亜鉛浴3内には各種金属元素の酸化物(以下、ドロスという)が浮遊しており、鋼板1が亜鉛浴3内を搬送される間に、鋼板1の表面にドロスが付着する。サポートロール5A,6Aは、鋼板1に付着したドロスを除去する作用も有し、鋼板1の両側に1個ずつ(合計2個)配設される。
亜鉛浴3中でめっきを施された鋼板1は、亜鉛浴3の浴面の上方に配設されるめっき付着量制御装置(図示せず)によって、めっき層が所定の厚さになるように調整して、次の工程へ送給される。
このようにして亜鉛浴3内で鋼板1を搬送することにより、亜鉛浴3内に配設されるロール(以下、浴中ロールという)には鋼板1の押圧力が一定の方向に作用する。すなわちシンクロール4Aでは矢印bの方向に押圧力が作用し、サポートロール5Aでは矢印cの方向に押圧力が作用し、サポートロール6Aでは矢印dの方向に押圧力が作用する。
また、浴中ロール(すなわちシンクロール4Aおよびサポートロール5A,6A)は亜鉛浴3内に配設されるが、その亜鉛浴3は亜鉛が溶融した状態であるから極めて高温であり、しかも種々の金属化合物が浮遊している。このような亜鉛浴3は、機械装置を稼動させるには適していないので、浴中ロールに駆動装置を取付けて駆動することは困難である。したがって浴中ロールは、駆動力源を持たず、鋼板1との摩擦力によって回転するロール(いわゆるアイドルロール)である。
さらに、シンクロール4Aのスリーブ4Bおよびサポートロール5A,6Aのスリーブ5B,6Bを支持する軸受(以下、浴中ロール用軸受という)は、転がり軸受と呼ばれる複雑な構成の軸受を使用することは困難である。したがって浴中ロール用軸受は、貫通孔にスリーブを挿入して支持する単純な構成の滑り軸受と呼ばれる軸受が使用される。
たとえば、特許文献1および特許文献2には、所定の形状を有する金属製の型枠(以下、金属製型枠という)にセラミック部材を装着した浴中ロール用軸受が開示されている。図7は、その従来から使用されている浴中ロール用軸受の例を模式的に示す側面図である。
図7に示す浴中ロール用軸受は、金属製型枠11に貫通孔8を設け、その貫通孔8にセラミック部材12を装着する。セラミック部材12は、貫通孔8の中心軸に対する開き角θが 120°程度の幅を有し、貫通孔8の中心軸方向に全長にわたって装着される。図7に示す浴中ロール用軸受を用いて浴中ロールを支持するにあたって、浴中ロールのスリーブを貫通孔8に挿入した例として、鋼板1を搬送中のサポートロール6Aのスリーブ6Bと貫通孔8を模式的に図8に示す。
図8に示すようにスリーブ6Bの直径dは貫通孔8の内径Dより小さいので、貫通孔8の内面とスリーブ6Bの外面との間に隙間が生じる。さらに鋼板1を搬送することによって生じる押圧力の作用で、スリーブ6Bは貫通孔8の内面に押付けられる。押圧力が作用する方向は一定であるから、貫通孔8がスリーブ6Bと接触する位置も一定であり、その位置にセラミック部材12を装着する。このようにして耐摩耗性に優れた材料であるセラミックを所定の位置に装着することによって、貫通孔8の内面の摩耗を抑制できる。
ところが金属製型枠11とセラミック部材12の熱膨張係数は著しく異なる。したがって図7に示す浴中ロール用軸受を亜鉛浴3から引き上げたとき、金属製型枠11とセラミック部材12は大気によって冷却されて収縮するが、金属製型枠11の収縮量は、セラミック部材12の収縮量に比べて著しく大きくなる。その結果、あたかも3点曲げのような荷重がセラミック部材12に作用して、セラミック部材12に容易に割れが生じる。割れが大きい場合には、セラミック部材12の欠損や剥離の原因になる。
つまり浴中ロール用軸受の耐用性を高めるためには、金属製型枠11とセラミック部材12の収縮量の差に起因するセラミック部材12の割れを防止する必要がある。
そこで特許文献3には、1種類の材質で形成された浴中ロール用軸受が開示されている。この浴中ロール用軸受は、貫通孔を有しておらず、凹状の空洞にスリーブを挿入して浴中ロールを支持する。浴中ロール用軸受とスリーブの潤滑性を高めるために、その凹状の空洞の内壁面には溝が設けられている。
しかしながら亜鉛浴3にはドロスが浮遊しているので、特許文献3に開示された浴中ロール用軸受を使用すると、浴中ロール用軸受の内面とスリーブの外面との間に生じる隙間に、ドロスが侵入して堆積する。その結果、浴中ロール用軸受とスリーブの潤滑性が損なわれる。さらに操業を継続すると、隙間に堆積するドロスが増加していき、浴中ロールが回転できなくなる。浴中ロールの回転が損なわれたり、あるいは浴中ロールが停止すると、鋼板1の表面にスリ疵が発生して歩留りが低下する。
特開平3-253547号公報 特開2002-294419 号公報 実開平6-79740 号公報
本発明は上記のような問題を解消し、溶融めっき槽の溶融金属浴内に配設される浴中ロール(すなわちシンクロール,サポートロール)を安定して回転させることができ、しかも摩耗や割れを抑制して耐用性を高めた溶融めっき槽の浴中ロール用軸受を提供することを目的とする。
本発明者は、セラミックを焼結して作製した種々の形状の浴中ロール用軸受を、溶融亜鉛めっき槽の浴中ロールとして使用し、割れの発生状況やドロスの堆積状況について調査した。その結果、焼結したセラミックの成形体(以下、セラミック焼結体という)からなる浴中ロール用軸受を所定の形状および寸法範囲に規定することによって、上記した目的を達成できることを見出した。
本発明は、溶融めっき槽の溶融金属浴内に配設される浴中ロールのスリーブを支持する浴中ロール用軸受において、浴中ロール用軸受はセラミック焼結体であり、そのセラミック焼結体はスリーブが挿入される貫通孔を有し、貫通孔の内径D(mm)とセラミック焼結体の貫通孔の中心軸方向の長さL(mm)の比L/Dが 1.0以上、かつ貫通孔の内径D(mm)とセラミック焼結体の貫通孔の半径方向の厚さT(mm)の比T/Dが 0.3以上を満足する溶融めっき槽の浴中ロール用軸受である。
本発明の浴中ロール用軸受では、貫通孔の端隅部の面取りを半径5mm以上の円弧状曲面とし、セラミック焼結体の外周隅部の面取りを半径1mm以上の円弧状曲面とすることが好ましい。また貫通孔の内径D(mm)とスリーブの直径d(mm)との差D−dが5〜10mmの範囲内であることが好ましい。
本発明によれば、浴中ロール用軸受の摩耗や割れを抑制して耐用性を高めることができ、しかも本発明の浴中ロール用軸受を使用することによって、浴中ロールを安定して回転させることができる。
図1は、溶融亜鉛めっき鋼板の製造ラインに設置される溶融亜鉛めっき槽の要部を模式的に示す断面図である。図2は、本発明の浴中ロール用軸受の例を模式的に示す側面図であり、図3は、図2中のA−A矢視の断面図である。この本発明の浴中ロール用軸受7は、亜鉛浴3中に配設される浴中ロール(すなわちシンクロール4Aおよびサポートロール5A,6A)を支持するものである。
本発明の浴中ロール用軸受7は、セラミックを所定の形状に成形して焼結したセラミック焼結体であり、浴中ロール用軸受7全体がセラミックで一体的に構成される。使用するセラミックは、特定の材質に限定せず、浴中ロール用軸受7の寸法や要求される強度に応じて、適宜選択すれば良い。特に、Si,Alの窒化物,酸化物または酸窒化物を使用すると、強度と耐摩耗性に優れ、かつ表面が円滑なセラミック焼結体が得られるので好ましい。
浴中ロール用軸受7の外形は、特定の形状に限定しない。たとえば図4は、外形が矩形で、かつその4ケ所の角部を切り落とした浴中ロール用軸受7の例を模式的に示す側面図である。また、図4に示す浴中ロール用軸受7の角部のうち1ケ所を円弧状に成形したものが、図2に示す浴中ロール用軸受7である。図2に示すような角部のうち1ケ所を円弧状に成形したものが、後述する図5の3点支持とすることができるので、特に好ましい。
図5は、図2の浴中ロール用軸受7を設置する例を模式的に示す側面図である。すなわち、図5に示すように、所定の位置に固定した2辺を有する下ホルダー9に浴中ロール用軸受7を当接して取付け、さらに円弧状に成形した部位を上ホルダー10で押圧して、浴中ロール用軸受7を固定する3点支持とすることが好ましい。3点支持において下ホルダー9と上ホルダー10は、各々個別に配設されて浴中ロール用軸受7を固定する部材であり、浴中ロール用軸受7の周囲を全て拘束するものではない。したがって、浴中ロール用軸受7および下ホルダー9,上ホルダー10の熱膨張係数の差異に起因して、浴中ロール用軸受7に発生する割れを特に有効に防止できる。しかも、円弧状に成形した部位を上ホルダー10で押圧するので、浴中ロール用軸受7と下ホルダー9,上ホルダー10の熱膨張係数の差異に起因する膨張量および収縮量の差にも容易に追随できる。
浴中ロール用軸受7の外形は、このように3点支持等で、所定の位置に固定できる形状であれば良く、図2や図4に示す形状に限定するものではない。
しかし、浴中ロール用軸受7に設けられる貫通孔8の内径D(mm),浴中ロール用軸受7の貫通孔8の中心軸方向の長さL(mm),浴中ロール用軸受7の貫通孔8の半径方向の厚さT(mm)は、重要な意味を持つ。なお、厚さTは、浴中ロール用軸受7の外周面と貫通孔8の内壁面とが最も近い位置における厚さを指す。すなわち本発明の浴中ロール用軸受7では、L/Dを 1.0以上とし、かつT/Dを 0.3以上とする必要がある。L/Dが 1.0未満,T/Dが 0.3未満では、浴中ロールを支持するのに十分な強度が得られない。
ただしL/D,T/Dが過剰に大きくなると、浴中ロール用軸受7が大型化され、成形が困難になるばかりでなく、製造コストが上昇する。したがって、L/Dは 1.0〜2.0 ,T/Dは 0.3〜0.6 の範囲内が好ましい。
さらに浴中ロール用軸受7の割れを防止するために、貫通孔8の端隅部と浴中ロール用軸受7の外周隅部に面取りを施すことが好ましい。図2および図3では、貫通孔8の端隅部の面取りを面取り部13とし、浴中ロール用軸受7の外周隅部の面取りを面取り部14として示す。
貫通孔8の面取り部13,浴中ロール用軸受7の面取り部14は、平面であっても良いし、曲面であっても良い。つまり、面取り部13および面取り部14を、ともに平面にしても良いし、ともに曲面にしても良い。あるいは面取り部13および面取り部14のうちのいずれかを平面とし、他方を曲面としても良い。面取り部13,面取り部14を曲面にする場合は、貫通孔8の面取り部13を半径5mm以上の円弧状曲面とし、浴中ロール用軸受7の面取り部14は半径1mm以上の円弧状曲面とするのが好ましい。円弧状の面取り部13,14の半径が小さすぎると、面取りを施すことによる割れ防止効果が得られない。なお、面取り部13,14の半径の好ましい上限は、前述したL/D,T/Dを確保できる範囲で適宜決定されるものである。
図6は、図2に示す浴中ロール用軸受7を用いて浴中ロールを支持するにあたって、浴中ロールのスリーブを貫通孔8に挿入した例として、鋼板1を搬送中のサポートロール6Aのスリーブ6Bと貫通孔8を模式的に示す側面図である。図6に示すように、スリーブ6Bの直径d(mm)は、貫通孔8の内径D(mm)より小さいので、貫通孔8の内面とスリーブ6Bの外面との間に隙間が生じる。
貫通孔8の内径Dとスリーブ6Bの直径dとの差(=D−d)が5mm未満では、貫通孔8とスリーブ6Bとの隙間にドロスが堆積し易く、サポートロール6Aの回転が阻害される。甚だしいときは、サポートロール6Aが停止してしまい、鋼板1の表面にスリ疵等の欠陥が発生する。一方、D−dが10mmを超えると、鋼板1の搬送中にスリーブ6Bが貫通孔8内で揺動し易く、鋼板1の表面に付着したドロスを十分に除去できない。したがってD−dは、5〜10mmの範囲内とするのが好ましい。
D−dが5〜10mmであれば、鋼板1を搬送することによって生じる押圧力の作用で、スリーブ6Bが貫通孔8の一定の位置に押付けられ、かつ貫通孔8とスリーブ6Bとの隙間に侵入したドロスは容易に排出される。その結果、サポートロール6Aは長期間にわたって安定して円滑に回転させることができる。
またスリーブ6Bの外面に螺旋状の溝を設けておくと、貫通孔8とスリーブ6Bとの隙間に侵入したドロスが、サポートロール6Aの回転(すなわちスリーブ6Bの回転)にともない溝に沿って排出される。
このように本発明の浴中ロール用軸受7は耐用性が高いので、サポートロール5A,6Aのみならずシンクロール4Aで使用すると、これらの浴中ロールの回転を長期間にわたって安定して円滑に維持することができる。その結果、溶融亜鉛めっき槽を有するCGLの稼動率を向上でき、しかも溶融亜鉛めっき鋼板の歩留りを向上できる。
以上に説明したように、本発明の浴中ロール用軸受7は、サポートロール5A,6Aのみならずシンクロール4Aにも使用できる。ただし、サポートロール5A,6Aに使用すると、多大な効果(すなわち稼働率向上,歩留り向上)が得られるので好ましい。その理由は下記の通りである。
図7に示すような従来から知られている浴中ロール用軸受を亜鉛浴3内で使用すると、セラミック部材12が容易に割れることは既に説明した通りである。浴中ロールのうち、サポートロール5A,6Aは、サポートロール5A,6Aから鋼板1に過剰な押圧力が作用すると、鋼板1の表面にスリ疵等の欠陥が発生する。そこで、サポートロール5A,6Aから鋼板1に作用する押圧力は、鋼板1の搬送中に適宜調整される。そのため、鋼板1の搬送中にセラミック部材12が割れると、サポートロール5A,6Aの押圧力が減少したときに、セラミック部材12が剥離脱落してしまう。したがって、図7に示す浴中ロール用軸受をサポートロール5A,6Aで使用すると、浴中ロール用軸受を頻繁に取替えなければならない。
一方、シンクロール4Aは、亜鉛浴3内で鋼板1の進行方向を変更するためのものであるから、シンクロール4Aから鋼板1に作用する押圧力は常に一定である。そのため、図7に示す浴中ロール用軸受をシンクロール4Aで使用した場合に、鋼板1の搬送中にセラミック部材12が割れても剥離脱落せず、スリーブ4Bによって金属製型枠11に押付けられた状態で残留する。したがって浴中ロール用軸受の取替え頻度は、比較的少なくなる。
以上の理由で、本発明の浴中ロール用軸受7をサポートロール5A,6Aに使用すると、溶融亜鉛めっき槽の稼動率向上と溶融亜鉛めっき鋼板の歩留り向上の効果が一層顕著に発揮される。
なお、ここでは溶融亜鉛めっき槽について説明したが、本発明は他の溶融めっき槽(たとえば溶融アルミニウムめっき槽等)の浴中ロールにも適用できる。
図1に示す溶融亜鉛めっき槽2を用いて、鋼板1に溶融亜鉛めっきを施した。その際、図2に示す窒化ケイ素を含有するセラミック(日立金属(株)製サイアロン)焼結体からなる浴中ロール用軸受7をサポートロール5A,6Aで使用した。貫通孔8の内径D:80mm,長さL:100mm ,厚さT:26mm,D−d:7mm,L/D:1.25,T/D:0.325 とした。また、外周隅部を半径1.5mm の円弧状曲面,端隅部を半径6mmの円弧状曲面とした。さらにシンクロール4Aには、図7に示す金属製型枠11にセラミック部材12(開き角θ= 120°)を装着した浴中ロール用軸受を使用した。これを発明例とする。
一方、従来は、シンクロール4Aのみならずサポートロール5A,6Aにも、図7に示す金属製型枠11にセラミック部材12(開き角θ= 120°)を装着した浴中ロール用軸受を使用していた。これを従来例とする。
従来例では平均3週間ごとに浴中ロール用軸受を取替えたが、発明例では6ケ月連続して操業しても浴中ロール用軸受7の取替えは発生していない。
つまり本発明によれば、浴中ロール用軸受7の耐用性を向上し、浴中ロールを長期間にわたって安定して回転させることが可能である。
溶融めっき槽の要部を模式的に示す断面図である。 本発明の浴中ロール用軸受の例を模式的に示す側面図である。 図2中のA−A矢視の断面図である。 本発明の浴中ロール用軸受の他の例を模式的に示す側面図である。 本発明の浴中ロール用軸受を設置した例を模式的に示す側面図である。 操業中の浴中ロールのスリーブと本発明の浴中ロール用軸受の位置を模式的に示す側面図である。 従来の浴中ロール用軸受の例を模式的に示す側面図である。 操業中の浴中ロールのスリーブと従来の浴中ロール用軸受の位置を模式的に示す側面図である。
符号の説明
1 鋼板
2 溶融亜鉛めっき槽
3 亜鉛浴
4A シンクロール
4B シンクロールのスリーブ
5A サポートロール
5B サポートロールのスリーブ
6A サポートロール
6B サポートロールのスリーブ
7 浴中ロール用軸受
8 貫通孔
9 下ホルダー
10 上ホルダー
11 金属製型枠
12 セラミック部材
13 貫通孔の面取り部
14 浴中ロール用軸受の面取り部

Claims (3)

  1. 溶融めっき槽の溶融金属浴内に配設される浴中ロールのスリーブを支持する浴中ロール用軸受において、前記浴中ロール用軸受はセラミック焼結体であり、前記セラミック焼結体は前記スリーブが挿入される貫通孔を有し、前記貫通孔の内径D(mm)と前記セラミック焼結体の前記貫通孔の中心軸方向の長さL(mm)の比L/Dが 1.0以上、かつ前記貫通孔の内径D(mm)と前記セラミック焼結体の前記貫通孔の半径方向の厚さT(mm)の比T/Dが 0.3以上を満足することを特徴とする溶融めっき槽の浴中ロール用軸受。
  2. 前記貫通孔の端隅部の面取りを半径5mm以上の円弧状曲面とし、前記セラミック焼結体の外周隅部の面取りを半径1mm以上の円弧状曲面とすることを特徴とする請求項1に記載の溶融めっき槽の浴中ロール用軸受。
  3. 前記貫通孔の内径D(mm)と前記スリーブの直径d(mm)との差D−dが5〜10mmであることを特徴とする請求項1または2に記載の溶融めっき槽の浴中ロール用軸受。
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