JP2005231558A - カート用空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】 レーシング性能を向上する。
【解決手段】 少なくとも1枚のカーカスプライ6Aからなるカーカス6と、このカーカス6の外側かつトレッド部2の内部に配されたベルト層7とを具え、カーカスプライは、タイヤ赤道Cに対して50〜90゜の角度で傾けて配列された有機繊維からなるカーカスコードを有する。ベルト層7は、タイヤ赤道Cに対して5゜以下の角度で配列された有機繊維コードからなる少なくとも1枚のベルトプライ7Aからなる。トレッド部2には、300%モジュラスが1.5〜5.0MPaのトレッドゴム11が配される。タイヤ軸を含む子午断面におけるトレッド面2Aはタイヤ赤道Cを中心としたベルト幅BWの60〜100%の領域がタイヤ赤道面に対して実質的に直角な直線状面13をなす。
【選択図】 図1

Description

本発明は、レーシング性能を高めたカート用空気入りタイヤに関する。
レーシングカートに使用されるカート用空気入りタイヤには、バイアス構造が広く採用される(下記特許文献1参照)。バイアス構造は、複数枚のカーカスプライをコードが互いに交差する向きに重ね合わせて構成され、そのトレッド部にはラジアルタイヤのベルト層のような補強部材が設けられていない。
一方、レーシングカートは、車体重量が非常に軽いためタイヤに負荷される縦荷重は大きくないにも拘わらず高出力のエンジンが搭載される。このため、レーシングカートの高速走行時には、タイヤのトレッド部が遠心力によって膨出変形し外径が大きくなりやすい。これは、トレッド接地幅の減少に伴うトラクション不足や偏摩耗を招く。
また、従来からラジアル構造を採用したカート用空気入りタイヤも種々提案されている。これらのタイヤは、ラジアル構造のカーカスと、その外側かつトレッド部の内部にタイヤ赤道に対して10〜30゜の角度で傾けて配列された有機繊維コードからなる2枚のプライを前記コードが互いに交差する向きに重ね合わせて形成したベルト層とを含むものである。
特開2000−177338号公報
上述したラジアル構造のカート用空気入りタイヤは、トレッド部のベルト層が配置されたことにより、カーカスに対する拘束力が増し高速走行時のトレッド部の膨出変形を抑制することができる。これにより、直進走行時のトラクション不足は解消され得る。しかしながら、前記ベルト層は、互いに交差する2プライのベルト層を持つことによりトレッド部の横剛性を過度に高めてしまう傾向がある。
周知のように、レーシングカートにはディファレンシャル装置が設けられていないため、旋回時では外側輪と内側輪との移動距離の差は、各々のタイヤに発生するスリップで吸収される。バイアスタイヤでは、トレッド部の変形が容易であるため上述のスリップの発生が滑らかに行われる。しかしながら、ラジアル構造のカート用タイヤはトレッド部の横剛性が著しく高いため、スリップが生じ始めるまでの限界が高く、かつ、滑り出すと一気にスリップし易いため、旋回時の挙動が不安定となるため非常にシビアな運転テクニックが要求されるという欠点があった。
本発明は、以上のような実情に鑑み案出なされたもので、ラジアル構造のカーカスプライの外側にタイヤ赤道に対して5゜以下の角度で配列された有機繊維コードからなる少なくとも1枚のベルトプライからなるベルト層を配置することでトレッド部の横剛性を過度に高めることなしに高速走行時のカーカスの膨出変形を抑制でき、しかもトレッド部に、限定された物性値のトレッドゴムを組み合わせることを基本として、直進走行時はもとより旋回走行時の挙動を安定させてより一層のレーシング性能を高めうるカート用空気入りタイヤを提供することを目的としている。
本発明のうち請求項1記載の発明は、トレッド部からサイドウォール部を経てビード部のビードコアに至る少なくとも1枚のカーカスプライからなるカーカスと、このカーカスのタイヤ半径方向外側かつトレッド部の内部に配されたベルト層とを具え、前記カーカスプライは、タイヤ赤道に対して50〜90゜の角度で傾けて配列された有機繊維からなるカーカスコードを有し、かつ、前記ベルト層は、タイヤ赤道に対して5゜以下の角度で配列された有機繊維コードからなる少なくとも1枚のベルトプライからなり、しかも前記トレッド部に、300%モジュラスが1.5〜5.0MPaのトレッドゴムが配されたことを特徴とするカート用空気入りタイヤである。
また請求項2記載の発明は、タイヤ軸を含む子午断面におけるトレッド面は、タイヤ赤道を中心としたベルト幅の60〜100%の領域がタイヤ赤道面に対して実質的に直角な直線状面をなすことを特徴とする請求項1記載のカート用空気入りタイヤである。
また請求項3記載の発明は、前記ベルト層は、1ないし複数本の有機繊維コードをトッピングゴムで被覆した帯状プライを前記カーカスのタイヤ半径方向外側に螺旋状に巻き付けることにより形成された少なくとも1枚のジョイントレスプライを含むことを特徴とする請求項1又は2記載のカート用空気入りタイヤである。
また請求項4記載の発明は、前記ベルト層は、前記ジョイントレスベルトのみからなることを特徴とする請求項3記載のカート用空気入りタイヤである。
また請求項5記載の発明は、前記ベルト層は、少なくとも1枚のカットベルトプライを含む請求項2又は3記載のカート用空気入りタイヤである。
また請求項6記載の発明は、前記カーカスは、タイヤ半径方向で重なる内、外2枚のカーカスプライにより構成され、かつ各々のカーカスプライはビード部に埋設された一対のビードコア間をトロイド状に跨る本体部と、この本体部の回りをタイヤ軸方向内側から外側に折り返された折返し部とを有し、該内、外のカーカスプライの折返し部の高さhci、hcoと、前記ベルト層のタイヤ軸方向の端部の高さhbと、タイヤ最大幅位置の高さhmとはhb>hci>hco>hmを満たすことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のカート用空気入りタイヤである。
また請求項7記載の発明は、前記サイドウォール部には、前記カーカスの外側にサイドウォールゴムが配されるとともに、該サイドウォールゴムのタイヤ半径方向の外端部が、前記ベルト層と前記カーカスとの間で保持されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のカート用空気入りタイヤである。
本発明によれば、ラジアル構造のカーカスプライの外側にタイヤ赤道に対して5゜以下の角度で配列された有機繊維コードからなる少なくとも1枚のベルトプライからなるベルト層が配置されることにより、高速走行時のカーカスの膨出変形を抑制できる。従って、高速直進時においても十分な接地幅を確保しトラクション性能を向上しうる。またベルト層は、タイヤ周方向に実質的に沿った有機繊維コードを有するためトレッド部の横剛性を過度に高めることが無く、ひいてはカート旋回時のスリップによる旋回半径の吸収を円滑なものとし旋回時の挙動を安定させ操縦安定性が向上する。また上述のようなトラクション性能乃至操縦安定性の向上は、トレッド部に、限定された物性値のトレッドゴムを組み合わせることによって相乗的に高められ、より一層レーシング性能が向上する。
以下、本発明の実施の一形態を図面に基づき説明する。
図1には本実施形態のカート用空気入りタイヤ1のタイヤ軸を含むタイヤ子午線断面図、図2にはその部分拡大図、図3には内部構造を展開して示す展開図がそれぞれ示されている。図1の状態は、タイヤを図示しないリムにリム組みし内圧100kPaを充填した無負荷の自然状態が示され、以下、特に断りがない場合、タイヤ各部の寸法等はこの自然状態での値として定める。
本実施形態のカート用空気入りタイヤ1は、トレッド部2からサイドウォール部3を経てビード部4のビードコア5に至るカーカス6と、このカーカス6のタイヤ半径方向外側かつトレッド部2の内部に配されたベルト層7とが設けられたチューブレスタイヤであって、本実施形態では最大外径が350mm以下かつ偏平率が50%以下に形成されている。また図に表されているのは後輪用のものである。
前記カーカス6は、有機繊維コードを用いた少なくとも1枚のカーカスプライからなり、本実施形態では2枚のカーカスプライ6A、6Bから構成されたものが例示される。各カーカスプライ6A、6Bは、有機繊維コードをタイヤ赤道Cに対して例えば50〜90゜、より好ましくは65〜90゜、さらに好ましくは70〜80゜の角度で配列したラジアル構造プライとして用いられる。コード角度がいずれも90゜でない場合、各カーカスプライ6A、6Bは、各々のコードが互いに交差する向きに重ね合わされる。また本実施形態では、有機繊維コードとしてナイロンコードが採用されるが、これ以外にもポリエステル、レーヨン、芳香族ポリアミドなどの繊維コードを用いることができる。
本実施形態のカーカスプライ6A、6Bは、前記一対のビードコア5、5間をトロイド状に跨る本体部6aと、この本体部6aの回りをタイヤ軸方向内側から外側に折り返された折返し部6bとを有する。タイヤ半径方向内、外で重なる(この重なりは本体部6aの重なりとする。)カーカスプライ6A、6BのビードベースBLからの各折返し部6bの高さhci、hcoは、次の関係を満たしている。
hci>hco
また、外のカーカスプライ6Bの折返し部の高さhcoは、タイヤ最大幅位置MのビードベースBLからの高さhmよりも大きく設定されている。これにより、カーカス6は、サイドウォール部3における曲げ剛性を高め高速旋回性がより向上しうる。なお内のカーカスプライ6Aにおいて、その折返し部6bの高さhciが大きすぎると、走行時に歪の大きい箇所に前記折返し部6bの外端が位置してしまうため、好ましくは本実施形態のように、ベルト層7のタイヤ軸方向の端部7eの高さhbよりも小さく設定されるのが望ましい。即ち、下記の関係を満たすのが望ましい。
hb>hci>hco>hm
また特に好ましくは、各高さの差(hb−hci)、(hci−hco)及び(hco−hm)をそれぞれ5mm以上確保することによって、サイドウォール部3に大きな剛性段差が生じるのを防止して耐久性を向上させることが望ましい。
前記本体部6aと折返し部6bとの間には、ビードコア5からタイヤ半径方向外側にのびかつ硬質ゴムからなるビードエーペックス8が配され、ビード部4の曲げ剛性が補強されている。該ビードエーペックス8のゴム硬さは、特に限定はされないが例えばJISデュロメータA硬さで70〜95度、より好ましくは80〜95度とすることが望ましい。
前記ベルト層7は、図3に示されるように、タイヤ赤道Cに対して5゜以下の角度θで配列された有機繊維コード9からなる少なくとも1枚のベルトプライからなり、本実施形態では1枚のジョイントレスプライ7Aのみで構成された態様が例示される。ジョイントレスプライ7Aは、1ないし複数本(この例では複数本)の有機繊維コード9をトッピングゴムで被覆した小幅の帯状プライ10をカーカス6のタイヤ半径方向外側に螺旋状に順次巻き付けることにより形成されている。帯状プライ10を螺旋状に巻き付ける方法は、特に制限されるものではない。即ち、各帯状プライ10の側縁が互いに接する態様(これが図3に示されている。)、オーバラップする態様、さらには離間させる態様のいずれでも良いが、拘束力の観点より前二者が望ましい。
上述のようなベルト層7は、タイヤ赤道に対して5゜以下の角度θで配列された有機繊維コード9を有することにより、カーカス6の膨出変形に対して強い拘束力を発揮することができる。これにより、高速走行に伴う遠心力によるカーカス6の膨出変形を抑制し、ひいてはトレッド接地幅が減少するのを防止しうる。従って、従来のタイヤのように高速走行時にトラクション不足に陥ったり、又は早期にクラウン部だけが摩耗する偏摩耗等を抑制しうる。なお前記角度θが5゜を超える場合、トレッド部2の横剛性を高めてしまい、旋回時におけるカートの挙動を不安定にすることは上で述べた通りである。
ベルト層7をジョイントレスプライ7Aで構成した場合、ベルト層7のタイヤ周方向の継ぎ目が無くなるため、よりユニフォミティに優れたタイヤが得られる。ユニフォミティは特に高速走行時のタイヤの振動に影響を与えるから、ユニフォミティを向上させることにより、トレッド面2Aを安定して路面に追従させ優れたグリップ性能を発揮しうる。
またジョイントレスプライ7Aにおいて、帯状プライ10は、適宜の張力を与えられて仕上げられているのが望ましい。これにより、ベルト層7における有機繊維コード9の中間伸度を小さくでき、ひいてはベルト層7の拘束力をさらに高め得る。好ましい実施形態としては、ベルト層7の有機繊維コード9の中間伸度は15%未満、さらに好ましくは10%以下が望ましい。なお有機繊維コード9の中間伸度は、JIS L1017の8.7項の「標準時試験」に準じて測定された一定荷重時伸び率として測定されるものとする。
また図2に示されるように、トレッド部2には、トレッドゴム11が配される。該トレッドゴム11は、本実施形態ではベルト層7のタイヤ半径方向外側に配置されることにより路面と接地するトレッド面2Aを構成する。トレッドゴム11は、ベルト層7の端部7eをさらにタイヤ軸方向外側に超えてのびており、バットレス部にて終端する態様が示されている。トレッド面2Aは、排水用の溝が設けられていないスリックタイプとして形成されているが、排水用の溝が設けられたレイン用として形成される場合もあり得る。
前記トレッドゴム11には、300%モジュラスが1.5〜5.0MPaのゴム組成物が用いられる。このようなモジュラスを持ったゴム組成物は、過激なレーシング走行に際して、路面に対するグリップ力と耐摩耗性とを高い次元でバランス良く両立させることができる。換言すれば、トレッドゴム11の300%モジュラスが1.5MPa未満の場合、該トレッドゴム11が柔らかくなり過ぎるため耐摩耗性が著しく低下する傾向があり、逆に5.0MPaを超えると、トレッドゴム11が硬くなり過ぎるため路面を十分にグリップし得ない傾向がある。特に好ましくは、300%モジュラスを1.5〜4.0MPa、さらに好ましくは1.5〜2.5MPaとするのが望ましい。なお前記300%モジュラスは、JIS K6251の「加硫ゴムの引張試験方法」に準拠し、ダンベル状試験片として3号型試験片を用いて測定された値である。
また本実施形態のカート用空気入りタイヤ1は、前記自然状態におけるタイヤ軸を含む子午断面における、トレッド面2Aは、タイヤ赤道Cを中心としたベルト幅BWの60〜100%の領域がタイヤ赤道面CPに対して実質的に直角な直線状面13で形成されている。このようなトレッド面2Aは、路面に対してトレッドクラウン部の接地圧を均一化し、トラクション不足等の発生を防止する他、耐摩耗性を向上するのに役立つ。なおベルト幅BWは、ベルト層7の端部7e、7e間のタイヤ軸方向の距離であり、好ましくはタイヤ断面幅SWの50〜90%程度、より好ましくは60〜85%程度に設定されるのが望ましい。
トレッド面2Aにおいて、直線状面13の幅CWがベルト幅BWの60%未満であると、高速走行時にトレッド部2が膨出しやすい傾向があり、逆に100%を超えると、ショルダ部に偏摩耗が生じやすくなるため好ましくない。また直線状面13は、タイヤ赤道面CPと実質的に直角であれば足る。これは厳密に直角である場合の他、例えばトレッド面2Aにおいて、タイヤ赤道面CPとトレッド面2Aとの交点TPを通るタイヤ軸方向線Xからのタイヤ半径方向の距離であるキャンバー量Fが4mm以内である領域を少なくとも含む。
また図2に拡大して示されるように、サイドウォール部3にはカーカス6の外側にサイドウォールゴム12が配されている。この例では、該サイドウォールゴム12のタイヤ半径方向の外端部12tがベルト層7とカーカス6との間で保持されている。従って、高速走行時にカーカス6とともにサイドウォールゴム12もベルト層7によって拘束されるため、サイドウォールゴム12の外端部12tとカーカス6との間のプライセパレーションなどを抑制することができ、耐久性の向上に大きく役立つ。このような観点より、サイドウォールゴム12とベルト層7との重なり幅LWは、好ましくは5mm以上、より好ましくは10〜20mm程度が好適である。
以上本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、種々の形態に変形しうるのは言うまでもない。例えばベルト層7はジョイントレスベルト7Aのみで構成される態様の他、図4に示されるように、少なくとも1枚のカットベルトプライ7Bを用いて構成することもできる。
本発明の効果を確認するために、表1の仕様に基づきタイヤサイズ「11×7.10−5」のスリックタイヤが試作された。そして各試供タイヤを用いてサーキット走行しそのときのラップタイムをそれぞれ測定することにより、各種のレーシング性能を評価した。比較例1として、図5に示されるプライ構造を具えたブレーカ付きバイアス構造の同サイズのタイヤ、同比較例2として、図6に示される2プライ交差ベルトを持ったラジアル構造のタイヤを準備した。テストの内容は次の通りである。
<ラップタイム>
各試供タイヤを同条件で排気量100ccのレーシングカートの後輪に装着し、コース長716mのカートコースを10周走行し、その時の3周目と6周目のラップタイムを測定した。
<旋回時の挙動評価>
ドライバーの官能により、旋回時のカートの挙動の安定性を比較例1を6点とする10点法で評価した。数値が大きいほど良好である。
<耐偏摩耗性能>
上記カートコースを合計60周走行したタイヤを解体し、タイヤ赤道位置での摩耗量と、該タイヤ赤道からトレッド半幅の50%の位置での摩耗量との差を比較例1を100とする指数で表示した。数値が大きいほど良好である。テストの結果などを表1に示す。
Figure 2005231558
表1から明らかなように、実施例のタイヤは、比較例のタイヤに比べてラップタイムが短縮されていること、また旋回時の挙動が安定しており耐偏摩耗性能についても有意な効果が得られることが確認された。特に実施例では、3周目と6周目とでラップタイムの差が小さい。これは、旋回時のカートの挙動が安定しているため操縦が容易となり安定して高い性能が発揮されたことに基づくと考えられる。
本発明の実施形態を示すカート用空気入りタイヤの断面図である。 その部分拡大図である。 ベルト層を展開して示す展開図である。 ベルト層の他の実施形態を示す展開図である。 比較例1のプライ構造を示す展開図である。 比較例2のプライ構造を示す展開図である。
符号の説明
1 空気入りタイヤ
2 トレッド部
2A トレッド面
3 サイドウォール部
4 ビード部
5 ビードコア
6 カーカス
7 ベルト層
7A ジョイントレスプライ
9 有機繊維コード
10 帯状プライ
11 トレッドゴム
12 サイドウォールゴム
13 直線状面

Claims (7)

  1. トレッド部からサイドウォール部を経てビード部のビードコアに至る少なくとも1枚のカーカスプライからなるカーカスと、このカーカスのタイヤ半径方向外側かつトレッド部の内部に配されたベルト層とを具え、
    前記カーカスプライは、タイヤ赤道に対して50〜90゜の角度で傾けて配列された有機繊維からなるカーカスコードを有し、
    かつ、前記ベルト層は、タイヤ赤道に対して5゜以下の角度で配列された有機繊維コードからなる少なくとも1枚のベルトプライからなり、
    しかも前記トレッド部に、300%モジュラスが1.5〜5.0MPaのトレッドゴムが配されたことを特徴とするカート用空気入りタイヤ。
  2. タイヤ軸を含む子午断面における、トレッド面は、タイヤ赤道を中心としたベルト幅の60〜100%の領域がタイヤ赤道面に対して実質的に直角な直線状面をなすことを特徴とする請求項1記載のカート用空気入りタイヤ。
  3. 前記ベルト層は、1ないし複数本の有機繊維コードをトッピングゴムで被覆した帯状プライを前記カーカスのタイヤ半径方向外側に螺旋状に巻き付けることにより形成された少なくとも1枚のジョイントレスプライを含むことを特徴とする請求項1又は2記載のカート用空気入りタイヤ。
  4. 前記ベルト層は、前記ジョイントレスベルトのみからなることを特徴とする請求項3記載のカート用空気入りタイヤ。
  5. 前記ベルト層は、少なくとも1枚のカットベルトプライを含む請求項2又は3記載のカート用空気入りタイヤ。
  6. 前記カーカスは、タイヤ半径方向で重なる内、外2枚のカーカスプライにより構成され、かつ各々のカーカスプライはビード部に埋設された一対のビードコア間をトロイド状に跨る本体部と、この本体部の回りをタイヤ軸方向内側から外側に折り返された折返し部とを有し、該内、外のカーカスプライの折返し部の高さhci、hcoと、前記ベルト層のタイヤ軸方向の端部の高さhbと、タイヤ最大幅位置の高さhmとは
    hb>hci>hco>hm
    を満たすことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のカート用空気入りタイヤ。
  7. 前記サイドウォール部には、前記カーカスの外側にサイドウォールゴムが配されるとともに、該サイドウォールゴムのタイヤ半径方向の外端部が、前記ベルト層と前記カーカスとの間で保持されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のカート用空気入りタイヤ。
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