JP2005231211A - 自動車内装品の製造方法及び製造用金型 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1成形用型に芯材をセットし、第1成形用型を第2成形用型に対して閉鎖し、芯材と第2成形用型との間に予め混合された溶融樹脂を注入して芯材の表面を覆うことにより製造される自動車内装品の製造方法であって、芯材は外周にフランジが設けられており、第1成形用型を第2成形用型に対して閉鎖した際、第1成形用型と第2成形用型との間でフランジが挟み込まれるようにしたものである。表皮と外周にフランジが設けられている芯材との積層体からなる自動車内装品の製造用金型であって、芯材が一時的に固定される第1成形用型と、フランジを前記第1成形用型との間で挟み込むための座部を有する第2成形用型とを備えるものである。
【選択図】図1
Description
例えば、下記特許文献1に開示されるものがある。この特許文献1のものは、表皮と芯材との積層体からなる表皮付き成形体の製造方法において、成形用上型に芯材をセットする工程と、その後成形用下型の表面に液状ウレタンを塗布又は吹き付ける工程と、上記液状ウレタンを塗布又は吹き付けた直後に上記成形用上型を成形用下型に対して閉鎖し、さらに上記液状ウレタンを硬化させ表皮として芯材と接着して一体化する工程と、一体化した表皮付き成形体を成形用型から取り出す工程と、のみを有することを特徴とする表皮一体自動車内装品の製造方法、及びこの製造方法に用いる金型である。
また、本発明の自動車内装品の製造方法は、前記芯材が前記第1成形用型に固定具によって一時的に固定された後、前記第1成形用型を前記第2成形用型に対して閉鎖するものであることが好ましい。
また、本発明の自動車内装品の製造用金型は、前記第1成形用型が前記芯材を一時的に固定する固定具を備えるものであることが好ましい。
まず、本発明の実施形態に係る自動車内装品の製造に用いられる芯材、製造用金型及び溶融樹脂の説明をする。図1に示すように、芯材1は、例えばその断面が湾曲形状のものである。また、自動車内装品の製造用金型は、アルミニウム粉入りエポキシ樹脂又は鋼材(例えば鉄)等の材質で形成される成形用上型2と成形用下型3とにより構成される。
なお、芯材1としては、予め所定形状に射出成形した、ポリプロピレン(PP)からなるもの、PP及びタルク樹脂からなるもの、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体(ABS)からなるもの、ポリプロピレン及びガラスフィラー(PPG)からなるもの、アクリロニトリルスチレン共重合体及びガラスフィラー(ASG)からなるもの等が挙げられる。
なお、図示しないが、ピンで固定する代わりに、芯材1にフック用の穴を設け、この穴にフックを通して所定角度回転させ、芯材1表面に引っ掛けるようにし、さらに芯材1を成形用上型2に引き寄せるようにフックを引き上げることによって固定してもよい。
なお、フランジ1aが部分的に(例えば等間隔に4〜8箇所程度)設けられている場合、図1(c)の状態のときに注入された溶融樹脂が空間4から流れ出さないように、成形用下型3の凹部3aの縁に沿って座部3bが形成されていれば、座部3bの内周部をフランジ1aの形状及びその位置に合わせたものとしてもよい。また、加工の便のために別部品となる座部3bを成型用下型3の本体に載せることにより成型用下型3は形成されているが、座部と本体とが一体の成型用下型3として形成されるものでもよい。
まず、成形用上型2の凸部2b及び凹部2cに芯材1の凹部側形状部及びフランジ1aを合致させてはめ込んだ後、ピン装置2aのエアシリンダーを作動させてピンを成形用上型2から押し出し、ピンの押し出し位置と合致する図示していない芯材1の穴に挿入し、芯材1を固定する(図1(a)〜(b)参照)。
次に、芯材1がはめ込まれた成形用上型2を成形用下型3側に向かって閉じ、芯材1のフランジ1aを成形用上型2の凹部2cと成形用下型3の座部3bとで挟み込み、芯材1を所望の位置に固定する(図1(b)〜(c)参照)。このとき、溶融樹脂を流し込むことができる空間4が形成される。
そして、空間4と外部とを連通させる図示しない流路から溶融樹脂を流し込んで、表皮5を形成する。なお、この溶融樹脂が熱硬化性樹脂である場合には、加熱硬化させ、表皮5を形成する(図1(c)〜(d)参照)。
次に、図示しないが、成形用上型2を成形用下型3側と反対に向かって開け、ピンを芯材から抜いて、成形用上型2から形成品を取り外せば、自動車内装品が完成する。
次に、本発明の実施例として自動車用インストルメントパネルの製造方法について説明する。まず、芯材及び自動車用インストルメントパネルの製造用金型について説明する。
芯材は、ポリプロピレンとタルク樹脂とからなる原料を用いて予め射出成形され、熱硬化性ウレタンとの密着性改善のため芯材表面を火炎処理することにより、表面エネルギーを40〜50×10-5Nまで高めておいた。なお、芯材は変形を抑えるために専用の台車に載せておいた。
次に、ポリプロピレンとタルク樹脂とからなる原料を用いて、上記芯材の外周に20mm幅のフランジを成形し、上記同様火炎処理し、専用台車に載せておいた。
上記自動車用インストルメントパネルの製造用金型の成形用上型に上記芯材をはめ込み、成形用上型に埋設されたエアシリンダーでピンを可動する4つのピン装置を作動させて、各ピンで固定した(図1(b)と同様の状態)。その状態で成形用上型を成形用下型に向けて閉じることにより、成形用上型と成形用下型とで芯材の外周に設けられたフランジを挟み込んだ(図1(c)と同様の状態)。そして、芯材と成形用下型との隙間に熱硬化性ウレタンを注入して、加熱により硬化させ、表皮を成形した。
次に、比較例について説明する。
芯材は、実施例1とは異なり、フランジのないものを用いた。その他の形状及び材質については同一のものを用いた。
自動車用インストルメントパネルの製造用金型としては、実施例1の芯材におけるフランジのない場合の型(図1における凹部2cに対応する部分がないもの)に鉄を加工したものを用いた。
上記自動車用インストルメントパネルの製造用金型の成形用上型に上記芯材をはめ込み、成形用上型に埋設されたエアシリンダーでピンを可動する4つのピン装置を作動させて、各ピンで固定した。その状態で成形用上型を成形用下型に向けて閉じ、芯材と成形用下型との隙間に熱硬化性ウレタンを注入して、加熱により硬化させ、表皮を成形した。
したがって、本実施例により、容易に、しかも確実に芯材の表面全体を熱硬化性ウレタンからなる略均一な表皮で覆うことができることが確認できた。
1a フランジ
2 成形用上型
2a ピン装置
2b 凸部
2c、3a 凹部
3 成形用下型
3b 座部
4 空間
5 表皮
Claims (4)
- 第1成形用型に芯材をセットし、前記第1成形用型を第2成形用型に対して閉鎖し、前記芯材と前記第2成形用型との間に予め混合された溶融樹脂を注入して前記芯材の表面を覆うことにより製造される自動車内装品の製造方法であって、
前記芯材は外周にフランジが設けられており、前記第1成形用型を前記第2成形用型に対して閉鎖した際、前記第1成形用型と前記第2成形用型との間で前記フランジが挟み込まれるようにした自動車内装品の製造方法。 - 前記芯材が前記第1成形用型に固定具によって一時的に固定された後、前記第1成形用型を前記第2成形用型に対して閉鎖する請求項1記載の自動車内装品の製造方法。
- 表皮と外周にフランジが設けられている芯材との積層体からなる自動車内装品の製造用金型であって、前記芯材が一時的に固定される第1成形用型と、前記フランジを前記第1成形用型との間で挟み込むための座部を有する第2成形用型とを備える自動車内装品の製造用金型。
- 前記第1成形用型が前記芯材を一時的に固定する固定具を備える請求項3記載の自動車内装品の製造用金型。
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JP2013544198A (ja) * | 2010-11-26 | 2013-12-12 | エルジー・ハウシス・リミテッド | 押出―射出―発泡連続成形工法を用いたアンダーカバーの製造方法 |
US9315217B2 (en) | 2010-11-26 | 2016-04-19 | Lg Hausys, Ltd. | Production method for a splash shield using a continuous extrusion-injection-foaming moulding process |
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