JP5311617B2 - 樹脂成形品の成形方法 - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂成形品の成形方法に関する。
自動車や家庭で用いられる内装部品として、表皮層−発泡体層−芯材層の3層構造からなる表皮付きの成形部材を多用している。表皮の成形には、成形型内において塗装を行う型内塗装技術を適用している。型内塗装技術には種々の方式があるが、例えば、成形型内に塗料を塗布して塗膜を予め形成し(いわゆる、モールドコート)、型締めした後に、キャビティ内に溶融した樹脂材料を注入し、成形型内において塗膜と一体化した樹脂成形品を成形することが提案されている(特許文献1参照)。
特開平7−256695号公報
しかしながら、キャビティ内に注入した溶融樹脂材料の流れによって、予め形成した塗膜の成形型からの剥離や浮き上がりが発生することがある。塗膜の剥離や浮き上がりが生じると、樹脂成形品の外観品質が低下する問題が生じる。
本発明の目的は、予め形成した塗膜の剥離や浮き上がりの発生を抑え、樹脂成型品の外観品質の低下を防止し得る、樹脂成形品の成形方法を提供することにある。
本発明は、樹脂成形品の外形形状に合致した内形形状を有するキャビティを形成するための成形面および型締め時に突き合わされる合わせ面のそれぞれが形成された相対的に開閉自在な第1と第2の型を有する成形型を、第1と第2の型を開いた状態とし、少なくとも一方の型における成形面に塗料を塗布して塗膜を形成するとともに、合わせ面に塗料を塗布して塗膜に連続して成形面からはみ出たはみ出し部を形成する工程と、第1と第2の型を型締めし、第1の型の合わせ面と第2の型の合わせ面とによって塗膜に連続したはみ出し部を挟持する工程と、溶融した樹脂材料の流入口となるゲートを介してキャビティ内に溶融した樹脂材料を注入し、成形型内において塗膜と一体化した樹脂成形品を成形する工程と、を有する樹脂成形品の成形方法である。
本発明によれば、予め形成した塗膜の剥離や浮き上がりの発生を抑え、樹脂成型品の外観品質の低下を防止することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、実施形態に係る樹脂成形品の成形方法の工程を示すフローチャートである。図2(A)は、本実施形態に係る成形型20が有する第1の型21を示す斜視図であり、図2(B)は、第1の型21と第2の型22を型締めした状態を示し、図2(A)におけるa−a′に沿う断面図である。図3〜10は、本実施形態に係る成形方法の工程を説明するための図であり、各図は成形時における第1の型21、および第2の型22を示す。各図において、(A)は、図2におけるA−A′に沿う断面図、(B)は、図2におけるB−B′に沿う断面図を示す。
まず、実施形態に係る樹脂成形品の成形装置について説明する。
図2を参照して、樹脂成形品の成形装置は、概説すれば、樹脂成形品67(図10を参照)の外形形状に合致した内形形状を有するキャビティ31を形成するための成形面23、24および型締め時に突き合わされる合わせ面41、42のそれぞれが形成された相対的に開閉自在な第1と第2の型21、22を有する成形型20と、溶融した樹脂材料66(図8を参照。以下、「溶融樹脂材料66」とも記す)の流入口となるゲート32と、第1と第2の型21、22を開いた状態において少なくとも一方の型21における成形面23に塗料55を塗布して塗膜56を形成する塗布手段52と、ゲート32を介してキャビティ31内に溶融樹脂材料66を注入する図示しない注入手段と、を有している。塗布手段52により、塗膜56を形成するとともに、合わせ面41にも塗料55を塗布している。これにより、塗膜56に連続して成形面23からはみ出たはみ出し部57を形成している。第1と第2の型21、22を型締めし、第1の型21の合わせ面41と第2の型22の合わせ面42とによってはみ出し部57を挟持する。そして、はみ出し部57を挟持した状態で、ゲート32を介してキャビティ31内に溶融樹脂材料66を注入し、第1と第2の型21、22内において塗膜56と一体化した樹脂成形品67を成形している。
本実施形態は、本発明に係る樹脂成形品の成形方法を、反応射出(RIM)成形方法およびRIM成形装置に適用している。樹脂成形品67として、例えば、表皮層−発泡体層−芯材層の3層構造からなる自動車部品の室内ドアトリムなどに用いられる表皮が挙げられる。反応射出成形方法には、成形材料の違いにより、ポリウレタンRIM、ナイロンRIM、ポリウレアRIM、エポキシRIM、シクロペンタジエンRIMなど各種存在する。表皮は、一般的に、ポリウレタンRIMによって成形される。塗料55および樹脂材料66はウレタン系材料である。図示例では、下型21が「第1の型21」、および「少なくとも一方の型21」に相当し、上型22が「第2の型22」に相当する。以下、詳述する。
図2を参照して、成形型20は、下型21と、下型21に対して接近離反移動自在な上型22と、を有している。下型21の成形面23および上型22の成形面24のそれぞれは、樹脂成形品67の外形形状に合致する凹凸形状を有している。上型22が下型21に対して接近離反移動することにより、上下型21、22は開閉する。型開閉方向は、図2(B)において上下方向である。上下型21、22は、合わせ面41、42、成形面23、24、ゲート用凹部25、26、ランナ用凹部27、28を有している。上下型21、22を突き合わせて型締めすることにより、成形型20には、樹脂成形品67の外形形状に合致した内形形状を有するキャビティ31、溶融樹脂材料66の流入口となるゲート32、溶融樹脂材料66をゲート32へ導流するランナ33が形成される。
樹脂成形品67と一体化する塗膜56を、下型21の成形面23、ゲート用凹部25、およびランナ用凹部27に形成する。以下、本実施形態にあっては、塗膜56を形成する上記の箇所を塗膜形成部48とする。塗膜形成部48に形成した塗膜56に連続して塗膜形成部48からはみ出たはみ出し部57を合わせ面41に形成する。上下型21、22の型締めをすることにより、はみ出し部57を挟持する。
キャビティ31におけるゲート32に近い部位は、溶融した樹脂材料66が注入される箇所であるため、他の部位と比較して塗膜56の剥離や浮き上がり生じ易くなっている。そのため、合わせ面41におけるゲート32に近い部位であるゲート用凹部25の周辺部43(以下、ゲート周辺部とし、図中二点鎖線で囲んで示す)において、はみ出し部57を挟持する。ランナ33−ゲート32間においても塗膜56の剥離や浮き上がり生じ易くなるため、合わせ面41におけるランナ用凹部27の周辺部44(以下、ランナ周辺部とし、図中一点鎖線で囲んで示す)において、はみ出し部57を挟持する。
成形面23に塗膜56の剥離や浮き上がりを防止するためのアンカー効果を有する微小凹凸部39、40を設ける。微小凹凸部39、40は、アンカー効果を十分に発揮することが可能であり、かつ、成形面23において、製品部分を成形することのない箇所に設けるのが望ましい。そのため、成形面23におけるゲート32に近い部位45(以下、ゲート近傍部とし、図中点線で囲んで示す)の縦壁部分と底部分に微小凹凸部39、40を形成する。樹脂成形品67のうち、ゲート近傍部45において成形される部分は、成形後に切断するため、製品部分とはならない箇所である。微小凹凸部39、40は、各上下型21、22の製作時に、例えば、シボ加工等により形成する。
合わせ面41におけるはみ出し部57の範囲は、特に限定されないが、後述するように塗膜56を形成した箇所の周辺部に形成するのが望ましい。合わせ面41における成形面の周辺部46(図中三点鎖線で囲んで示す)において、はみ出し部57を挟持してもよい。はみ出し部57を挟持する箇所は、塗膜56の剥離や浮き上がりを防止することが可能な箇所であればよい。そのため、はみ出し部57を、ゲート周辺部43、ランナ周辺部44、成形面の周辺部46の全ての箇所で挟持する必要はない。
微小凹凸部39、40は、塗膜56の剥離や浮き上がりを防止する効果があれば良く、形成する箇所は、ゲート近傍部45でなくとも良い。例えば、ゲート用凹部25、26に形成することもできる。また、高さおよび深さは特に制限されることはなく、塗膜56の剥離や浮き上がりを防止することが可能であればよい。上下型21、22の両方に設けることも可能である。
下型21は、扇状に開口したゲート用凹部25を有した形状となっているが、これに限定されるものではなく、各上下型21、22の形状は、成形型20内に供給した樹脂材料66が、キャビティ31内へ注入される形状であればよい。
塗布手段52には、一般的な塗膜用スプレーガン52を用いることができる(図5を参照)。塗膜用スプレーガン52により、下型21における成形面23に塗料55を塗布して塗膜56を形成する。
注入手段は、一般的なミキシングヘッドを用いることができる。ミキシングヘッドにより、ゲート32を介してキャビティ31内に溶融樹脂材料66を注入する。
成形型20から樹脂成形品67を取り出し易くするために、塗料55の塗布に先立って、下型21および上型22には離型剤53を塗布している。離型剤53は、離型剤用スプレーガン51により吹き付けて塗布する(図3を参照。なお、塗布後の離型剤53は、図中省略してある)。離型剤53には、例えば、反応射出成形の離型剤として用いられるワックス、金属石けん、シリコーン系離型剤を用いることができる。その他にも、熱可塑性および熱硬化性樹脂を材料とする離型剤を用いることも可能である。
塗料55を塗布する範囲を規制するために、下型21の合わせ面にマスキング治具54を配置している(図4を参照)。マスキング治具54は、適宜の形状、例えば矩形枠形状を有している。マスキング治具54の材質は特に限定されることはないが、加工が容易であり、かつ安価な金属材料が望ましい。
次に、実施形態に係る樹脂成形品の成形方法の工程について説明する。
図1を参照して、樹脂成形品の成形方法の工程は、概説すると、下型21、および上型22に離型剤53を塗布する工程(ステップS11)と、下型21における合わせ面41にマスキング治具54を配置する工程(ステップS12)と、下型21における成形面23に塗膜56を形成するとともに、合わせ面41に塗料55を塗布して、塗膜56に連続して成形面23からはみ出たはみ出し部57を形成する工程(ステップS13)と、マスキング治具54を取り外す工程(ステップS14)と、下型21と上型22を型締めすることにより、合わせ面41、42においてはみ出し部57を挟持する工程(ステップS15)と、キャビティ31内に溶融した樹脂材料66を注入する工程(ステップS16)と、成形型20を開く工程(ステップS17)と、樹脂成形品67を取り出す工程(ステップS18)と、を含んでいる。以下、具体的に説明する。
まず、図3に示すステップS11の工程において、下型21および上型22を開いた状態とし、上下型21、22のそれぞれの成形面23、24に離型剤53を塗布する。離型剤53は、離型剤用スプレーガン51により吹き付けて塗布する。
次に、図4に示すステップS12の工程において、下型21の合わせ面41にマスキング治具54を配置する。マスキング治具54を配置することにより、合わせ面41上に形成するはみ出し部57の範囲を規制する。はみ出し部57は、合わせ面41における塗膜形成部58の周辺部の範囲に形成する。そのため、樹脂成形品67の取り出し時において、合わせ面41にはみ出し部57が残存することを防止できる。成形型20を再利用して成形を行う際、スプレーガン等による離型剤53や、塗料56の塗布によって残存したはみ出し部57が成形面23に飛散することを防止できる。合わせ面31におけるはみ出し部57の範囲は、残存したはみ出し部57の飛散を防止するという観点から、でき得る限り小さい方が望ましい。そのため、合わせ面31における塗膜形成部48の両縁部から2〜3mmの範囲ではみ出し部57を形成する。
次に、図5に示すステップS13の工程において、塗膜形成部48に塗膜56を形成するとともに、合わせ面41に塗料55を塗布して、塗膜56に連続して塗膜形成部48からはみ出たはみだし部57を形成する。塗膜56、およびはみ出し部57は、塗膜用スプレーガン52により、下型21に塗料55を吹き付けて形成する。合わせ面41上に配置したマスキング治具54により、はみ出し部57の範囲を規制する。
次に、図6に示すステップ14の工程において、下型21に配置したマスキング治具54を取り外す。
次に、図7に示すステップ15の工程において、下型21と上型22を型締めする。成形型20内に、キャビティ31、ゲート32、ランナ33を形成するとともに、合わせ面41、42において、はみ出し部57を挟持する。この際、合わせ面41、42におけるはみ出し部57の厚みは、成形時に発生するバリと比較して、十分小さいものとなる。そのため、成形時において特に不具合が生じることはない。
次に、図8に示すステップ16の工程において、溶融した樹脂材料66を成形型20内に供給する。樹脂材料66は、ランナ33により導流され、ゲート32を通過し、キャビティ31内へ注入される。注入した樹脂材料66は、成形型20内において塗膜56と一体化され、キャビティ31の内面形状に合致した形状の樹脂成形品67に成形される。
ここで、図11(A)には、塗膜100に連続するはみ出し部を挟持しない形態の対比例において、マスキング治具101を下型102から取り外したときに塗膜100の端部100aにめくれが生じた状態が示され、図11(B)(C)には、溶融樹脂材料103をキャビティ104内へ注入したときに、ゲート105の近傍において塗膜100の剥離や浮き上がりが生じた状態が示されている。図示するように、マスキング治具101を下型102から取り外すときに塗膜端部100aが成形面106からめくれることがある(図11(A))。この場合には、溶融樹脂材料103をキャビティ104内へ注入したときに、ゲート105の近傍において塗膜100の剥離が生じる(図11(B))。また、マスキング治具101を取り外すときに塗膜端部100aが成形面106からめくれない場合であっても、溶融樹脂材料103をキャビティ104内へ注入したときに、ゲート105の近傍において塗膜56の浮き上がりが生じる(図11(C))。
そのため、塗料に熱硬化性樹脂を使用し、成形型自体を加熱して、塗膜の剥離や浮き上がりを防止する方法が利用されることがある。その場合、成形型の加熱により、塗膜を半硬化し、塗膜の剥離や浮き上がりを防止する。しかしながら、この方法では、成形型を加熱する作業時間を要するため、加工時間の短縮化を図ることが難しく、塗膜の半硬化状態を保つことができない場合には、塗膜の剥離や浮き上がりが生じてしまう。
これに対して、本実施形態にあっては、塗膜形成部48に形成した塗膜56に連続して形成したはみ出し部57を、下型21および上型22の合わせ面41、42により挟持する。そのため、溶融した樹脂材料66がキャビティ31内へ注入する際にも、ゲート近傍部45における、塗膜56の剥離や浮き上がりを防止することができる。成形面23におけるゲート近傍部45に設けた微小凹凸部39、40のアンカー効果により、塗膜56の剥離や浮き上がりをより一層防止することができる。注入した樹脂材料66は、キャビティ31の内面形状により、所望の樹脂成形品67の形状に成型される。
次に、図9に示すステップ17の工程において、樹脂材料66が硬化し、塗膜56と一体化した樹脂成形品67が成形された後、成形型20を開く。
最後に、図10に示すステップ18の工程において、樹脂成形品67を取り出す。ゲート近傍部45における塗膜56の剥離や浮き上がりを防止するとともに、キャビティ31内における塗膜56の剥離や浮き上がりを防止したため、外観品質を低下させることなく樹脂成形品67を成形することができる。樹脂成形品67において、不要なバリなどを切断する。切断する箇所の一例として、図中点線Cで示す。なお、樹脂成形品67においてバリが外観に現れず、製品としての意匠を阻害しないような場合にあっては、バリを必ずしも切断する必要はない。
以上説明したように、本実施形態の樹脂成形品の成形方法によれば、成形面23が設けられた下型21と、下型21に対して相対的に開閉自在であるとともに成形面24が設けられた上型22を有する成形型20において、下型21と上型22を開いた状態とし、少なくとも一方の型21、22の成形面23、24に塗膜56を形成するとともに、塗膜56に連続して塗膜形成部48からはみ出た塗膜56のはみ出し部57を形成して、成形型20の合わせ面41、42において、はみ出し部57を挟持することにより、キャビティ31内に溶融樹脂材料66を注入したときに、予め形成した塗膜56の成形型20からの剥離や浮き上がりが発生することを抑えて、樹脂成型品の外観品質の低下を防止することができる。
はみ出し部57を、合わせ面41のうち成形面43の周辺部に形成したので、合わせ面41にはみ出し部57が残存することを防止できる。そのため、残存した塗膜56が成形面23に飛散することを防止できる。
はみ出し部57をゲート近傍部45において挟持するので、ゲート近傍部45における塗膜56の剥離や浮き上がりを効果的に抑えることができる。
ゲート32は、下型21に設けたゲート用凹部25と上型22とを突き合わせることにより形成され、はみ出し部57を、ゲート用凹部25を設けた下型における合わせ面41のうちゲート用凹部25の周辺部に形成したことから、はみ出し部57をゲート近傍部45において挟持することとなり、塗膜56の剥離や浮き上がりを効果的に抑えることができる。
マスキング治具54を配置して塗料55を塗布するので、塗料55を塗布する範囲を規制して、はみ出し部57の範囲を規制することができる。
下型21における成形面23に、塗膜56の剥離を防止する微小凹凸部39、40を形成したので、微小凹凸部39、40のアンカー効果により、塗膜56の剥離や浮き上がりを一層防止することができる。
ゲート近傍部45に微小凹凸部39、40を設けることにより、ゲート近傍部45における塗膜56の剥離や浮き上がりをより一層防止することができるため、キャビティ31内における塗膜56の剥離や浮き上がりを防止することができ、樹脂成形品67の外観品質の低下を一層防止することができる。
アンカー効果を有する微小凹凸部39、40は、シボ加工により簡単に形成することができる。
塗料55および樹脂材料66はウレタン系材料であるので、接着剤を使用せずに、塗膜56と樹脂材料66とを一体化した樹脂成形品67を成形することが可能となる。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜改変することができる。
本実施形態にあっては、下型21に対して塗膜56、はみ出し部57を形成したが、例えば、上型22のみに形成することも、上下型21、22の両方に形成することも可能である。
はみ出し部57の大きさは、特に限定されるものではないが、はみ出し部57を大きく形成した場合には、合わせ面41、42が挟持するはみ出し部57の量が多くなり、塗膜56の剥離や浮き上がり防止の効果を高めることが可能になる。
上下型21、22を型締めすることにより、ゲート32、およびランナ33が形成される成形型20を用いる場合を図示したが、例えば、一方の型21にゲート32およびランナ33が予め形成されている成形型20を用いることも可能である。
塗料55および樹脂材料66は、ウレタン系材料に限定されるものではなく、その他の熱可塑性および熱硬化性樹脂からなる材料を用いることもできる。
本発明に係る樹脂成形品の成形方法は、反応射出成形にのみ用いられるものではなく、相対的に開閉自在に設けられた複数の型21、22に予め塗膜56を形成した後、型21、22を締め、成形型20内に形成されたキャビティ65内に溶融樹脂材料66を注入して樹脂成形品を得ることを目的とした成形方法に広く適用することが可能である。
樹脂成形の成形方法の工程を示すフローチャートである。 図2(A)は、成形型が有する第1の型を示す斜視図であり、図2(B)は、第1の型と第2の型を型締めした状態を示す断面図である。 図3(A)および(B)は、成形方法の工程(ステップS11)を説明するための第1の型、および第2の型の断面図である。 図4(A)および(B)は、成形方法の工程(ステップS12)を説明するための第1の型、および第2の型の断面図である。 図5(A)および(B)は、成形方法の工程(ステップS13)を説明するための第1の型、および第2の型の断面図である。 図6(A)および(B)は、成形方法の工程(ステップS14)を説明するための第1の型、および第2の型の断面図である。 図7(A)および(B)は、成形方法の工程(ステップS15)を説明するための第1の型、および第2の型の断面図である。 図8(A)および(B)は、成形方法の工程(ステップS16)を説明するための第1の型、および第2の型の断面図である。 図9(A)および(B)は、成形方法の工程(ステップS17)を説明するための第1の型、および第2の型の断面図である 図10(A)および(B)は、成形方法の工程(ステップS18)を説明するための第1の型、および第2の型の断面図である 図11(A)は、塗膜に連続するはみ出し部を挟持しない形態の対比例において、マスキング治具を下型から取り外したときに塗膜の端部にめくれが生じた状態を示す断面図、図11(B)(C)は、溶融した樹脂材料をキャビティ内へ注入したときに、ゲートの近傍において塗膜の剥離や浮き上がりが生じた状態を示す断面図である。
符号の説明
20 成形型、
21 下型(第1の型)、
22 上型(第2の型)、
23、24 成形面、
25、26 ゲート用凹部、
27、28 ランナ用凹部、
31 キャビティ、
32 ゲート、
33 ランナ、
39、40 微小凹凸部、
41、42 合わせ面、
43 ゲート周辺部、
44 ランナ周辺部、
45 ゲート近傍部、
46 成形面の周辺部、
48 塗膜形成部、
51 離型剤用スプレーガン、
52 塗膜用スプレーガン、
53 離型剤、
54 マスキング治具、
55 塗料、
56 塗膜、
57 はみ出し部、
66 樹脂材料、
67 樹脂成形品。

Claims (10)

  1. 樹脂成形品の外形形状に合致した内形形状を有するキャビティを形成するための成形面および型締め時に突き合わされる合わせ面のそれぞれが形成された相対的に開閉自在な第1と第2の型を有する成形型を、前記第1と第2の型を開いた状態とし、少なくとも一方の型における前記成形面に塗料を塗布して塗膜を形成するとともに、前記合わせ面に塗料を塗布して前記塗膜に連続して前記成形面からはみ出たはみ出し部を形成する工程と、
    前記第1と第2の型を型締めし、前記第1の型の合わせ面と前記第2の型の合わせ面とによって前記塗膜に連続した前記はみ出し部を挟持する工程と、
    溶融した樹脂材料の流入口となるゲートを介して前記キャビティ内に溶融した樹脂材料を注入し、前記成形型内において前記塗膜と一体化した樹脂成形品を成形する工程と、を有する樹脂成形品の成形方法。
  2. 前記はみ出し部を、前記合わせ面のうち前記成形面の周辺部に形成する請求項1に記載の樹脂成形品の成形方法。
  3. 前記はみ出し部を、前記ゲートに近い部位において挟持する請求項1または請求項2に記載の樹脂成形品の成形方法。
  4. 前記ゲートは、前記第1と第2の型のうち少なくとも一方の型に設けたゲート用凹部と他方の型とを突き合わせることにより形成され、
    前記はみ出し部を、前記ゲート用凹部を設けた型における前記合わせ面のうち前記ゲート用凹部の周辺部に形成する請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂成形品の成形方法。
  5. 前記合わせ面における前記はみ出し部の範囲を規制するマスキング治具を前記合わせ面に配置した後に、前記塗料を塗布する請求項1〜4のいずれか1項に記載の樹脂成形品の成形方法。
  6. 前記第1と第2の型のうち少なくとも一方の型における前記成形面に、前記塗膜の剥離を防止する微小凹凸部を形成してある請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂成形品の成形方法。
  7. 前記微小凹凸部を、前記ゲートに近い部位に形成する請求項6に記載の樹脂成形品の成形方法。
  8. 前記ゲート用凹部に、前記塗膜の剥離を防止する微小凹凸部を形成してある請求項4に記載の樹脂成形品の成形方法。
  9. 前記微小凹凸部は、シボ加工により形成される請求項6〜8のいずれか1項に記載の樹脂成形品の成形方法。
  10. 前記塗料および前記樹脂材料は、ウレタン系材料である請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の樹脂成形品の成形方法。
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