JP2002160220A - 型成形品、分割面被覆マスク、及びこれらの製造方法 - Google Patents

型成形品、分割面被覆マスク、及びこれらの製造方法

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JP2002160220A JP2000359146A JP2000359146A JP2002160220A JP 2002160220 A JP2002160220 A JP 2002160220A JP 2000359146 A JP2000359146 A JP 2000359146A JP 2000359146 A JP2000359146 A JP 2000359146A JP 2002160220 A JP2002160220 A JP 2002160220A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コーティング剤等の塗布に起因するバリをな
くすことができる型成形品、このようなバリをなくすた
めの分割面被覆マスク、及びこれらの製造方法を得る。 【解決手段】 下型42にはマスク80が装着されてお
り、下型42のリム成形部46及びスポーク成形部50
よりも内側の分割面及びその近傍がマスク80によって
被覆されている。また、このマスク80のマスク本体8
4には調整部86が取り付けられており、この調整部8
6は対応する分割面の表面形状に対応し、密着可能であ
る。このため、この状態で、下型42にコーティング剤
をスプレーガン等で塗布しても、分割面及びその近傍に
コーティング剤が塗布されることはない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステアリングホイ
ールの外皮部等の外表面にコーティング等を施すタイプ
の型成形品、並びに、このような型成形に用いるための
分割面被覆マスク、及びこれらの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】車両のステアリングホイールは、一般的
に、リング状のリム、このリムの中心側で且つその軸線
方向に対して変位した位置に設けられたボス、及びリム
とボスとを一体に連結するスポークにより構成された芯
金を備えており、更に、この芯金のうち、リムやスポー
クの一部の周囲にはウレタン樹脂等の合成樹脂材による
樹脂成形が施されている。
【0003】上記の芯金への樹脂成形は、一種のインサ
ート成形により行なわれる。すなわち、樹脂成形を施す
部分に対応した金型に芯金を装着し、その状態で金型内
に溶融した合成樹脂材を充填することで芯金のリム等の
所定部位に樹脂成形が施される。
【0004】また、現在では、このステアリングホイー
ルの樹脂成形部分の表面には耐候性、耐摩耗性の向上を
主目的としたコーティングが施される。このコーティン
グは、通常、上述した樹脂成形を行なう際に金型のキャ
ビティ部の内周面にスプレーガン等でコーティング剤を
吹き付けて塗布することにより樹脂成形終了後に樹脂成
形部分の表面に形成されるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うにコーティング剤はスプレーガン等で金型に吹き付け
るため、キャビティ部のみならずパーティングライン
(すなわち、金型の分割面)にも塗布されてしまう。こ
のパーティングラインに塗布されたコーティング剤は成
形終了後にステアリングホイールにフランジ状のバリと
して残るため、このバリの切除作業を必要とすることか
ら作業工数がかかり、コスト高になるという問題があっ
た。
【0006】本発明は、上記事実を考慮して、コーティ
ング剤等の塗布に起因するバリをなくすことができる型
成形品、このようなバリをなくすための分割面被覆マス
ク、及びこれらの型成形品や分割面被覆マスクの製造方
法を得ることが目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、何れかに成形部が形成された複数の型部材により構
成され金型に成形材料が充填されることによって形成さ
れた成形品本体と、所定のコーティング剤により前記成
形品本体の表面に形成されたコーティングと、を有する
型成形品であって、前記複数の型部材のうち、前記成形
品本体の前記コーティングが施される部分に対応した塗
布側型部材の分割面の被覆が可能で且つ前記塗布側型部
材の型形状を利用して形成されたマスクを前記成形材料
の充填前に前記塗布側型部材に装着し、前記マスクの装
着状態で前記塗布側型部材の前記成形部に前記コーティ
ング剤を塗布し、更に、当該塗布後に前記塗布側型部材
から前記マスクを取り外した後に前記型締めを行ない成
形品本体を成形することで前記成形品本体の表面に前記
コーティングを形成した、ことを特徴としている。
【0008】上記構成の型成形品によれば、成形材料に
より形成された成形品本体の表面の少なくとも一部には
コーティングが施される。このコーティングは、成形品
本体を成形する際の金型を構成するコア型、キャビティ
型、プレート型等の複数の型部材のうち、このコーティ
ングが施される部分に対応した塗布側型部材の成形部に
コーティング剤が塗布され、この状態で金型に成形材料
が充填されることで形成される。
【0009】ところで、本型成形品を成形するにあたり
塗布側型部材の成形部にコーティング剤が塗布される際
には、塗布側型部材の分割面に塗布側型部材の型形状を
利用して形成されたマスクが装着され、この分割面がマ
スクによって被覆される。このため、この状態でコーテ
ィング剤が塗布されるとコーティング剤は成形部とマス
クには塗布されるが、マスクに被覆された分割面にはコ
ーティング剤が塗布されない(より詳細には、マスクが
装着されなければ分割面に塗布されたはずのコーティン
グ剤はマスクを装着することでマスクに塗布される)。
したがって、塗布側型部材からマスクを取り外すと、基
本的には塗布側型部材の成形部にのみコーティング剤が
残る。さらに、この状態で金型内に成形材料を充填して
成形品本体を成形すると、成形品本体の表面にコーティ
ングが施される。
【0010】ここで、上述したように、マスクを装着し
なければ分割面に塗布されていたはずのコーティング剤
が本発明ではマスクに塗布され、これにより、分割面に
コーティング剤が塗布されることはないため、コーティ
ング剤が分割面に塗布されることにより成形後にこのコ
ーティング剤が例えばバリ等の状態で残るようなことは
ない。したがって、コーティング剤により形成されるバ
リの除去作業を廃止できるため製造工数を大幅に軽減で
きる。
【0011】なお、本発明においてコーティング(及び
コーティング剤)とは、成形品本体の表面に膜状或いは
層状(単層及び多層の何れでもよい)に形成される構成
であれば、その機能や態様等に限定されるものではな
い。その一例としては、耐候性コーティングや耐摩耗性
コーティング、更には抗菌コーティングや補強のための
コーティング等、様々な機能や効果を得ることを目的と
したコーティングでもよいし、有色塗装や光沢等を目的
とした無色の所謂クリア塗装等の塗装や装飾を目的とし
たコーティング(及びコーティング剤)であってもよ
い。
【0012】また、本発明は成形品本体を形成するため
の成形材料の材質や態様(液体、固体、粉体等)に限定
されるものではなく、樹脂成形に用いる合成樹脂材でも
よいし粉末冶金成形等に用いる金属粉末でもよい。
【0013】請求項2記載の本発明は、成形材料により
形成された成形品本体の表面に所定のコーティング剤に
より形成されたコーティングを施す型成形品の製造方法
であって、金型を構成すると共に何れかに前記成形品本
体を成形する成形部が形成される複数の型部材のうち、
前記成形品本体のコーティングが施される部分を成形す
る塗布側型部材の分割面の被覆が可能で且つ前記塗布側
型部材の型形状を利用して形成されたマスクを前記塗布
側型部材の分割面に装着するマスク装着工程と、前記マ
スクの装着状態で前記塗布側型部材の成形部に前記コー
ティング剤を塗布する塗布工程と、前記塗布工程の後に
前記塗布側型部材から前記マスクを取り外すマスク取外
工程と、とを含めて前記金型に対する前記成形材料充填
工程の前工程を構成したことを特徴としている。
【0014】上記構成の型成形品の製造方法において、
金型に対する成形材料充填工程の前工程では、マスク装
着工程で金型を構成する複数の型部材のうち、成形品本
体のコーティングが施される部分を成形する塗布側型部
材にこの塗布側型部材の型形状を利用して形成されたマ
スクが装着され、このマスクによって塗布側型部材の分
割面が被覆される。
【0015】次いで、塗布工程において塗布側型部材の
成形部にコーティング剤が塗布される。このとき、例え
ば、塗布効率(塗布作業の作業性や均一性等)を考慮し
てスプレーガン等によりコーティング剤を塗布すると、
コーティング剤は成形部にのみ塗布されることはなく、
成形部の周囲にもコーティング剤は塗布される。しかし
ながら、塗布側型部材の分割面はマスクによって被覆さ
れているため、この型部材の各分割面に対応した部分に
塗布されるはずのコーティング剤は基本的にマスクに塗
布され、塗布側型部材の分割面にコーティング剤が塗布
されることはない。
【0016】さらに、この塗布工程終了後にマスク取外
工程で型部材の各々からマスクが取り外される。
【0017】その後、金型に成形材料が充填されて成形
品本体が成形される。このとき、塗布側型部材の成形部
にはコーティング剤が塗布されているため、このコーテ
ィング剤が金型内で成形された成形品本体の表面に付着
することで成形品本体の表面にコーティングが形成され
る。
【0018】ところで、本型成形品の製造方法では、塗
布側型部材にマスクが装着されなければ(すなわち、マ
スク装着工程がなければ)塗布側型部材の分割面に塗布
されていたコーティング剤は、型部材にマスクが装着さ
れることでマスクに塗布される。したがって、塗布工程
終了後のマスク取外工程でマスクが取り外されることで
塗布側型部材の分割面にコーティング剤が残ることはな
い。これにより、コーティング剤が分割面に塗布される
ことにより成形後にこのコーティング剤が例えばバリ等
の状態で残るようなことはない。したがって、コーティ
ング剤により形成されるバリの除去作業を廃止でき、製
造工数を大幅に軽減できる。
【0019】なお、本発明においてコーティング(及び
コーティング剤)とは、成形品本体の表面に膜状或いは
層状(単層及び多層の何れでもよい)に形成される構成
であれば、その機能や態様等に限定されるものではな
い。その一例としては、耐候性コーティングや耐摩耗性
コーティング、更には抗菌コーティングや補強のための
コーティング等、様々な機能や効果を得ることを目的と
したコーティングでもよいし、有色塗装や光沢等を目的
とした無色の所謂クリア塗装等の塗装や装飾を目的とし
たコーティング(及びコーティング剤)であってもよ
い。
【0020】また、本発明は成形品本体を形成するため
の成形材料の材質や態様(液体、固体、粉体等)に限定
されるものではなく、樹脂成形に用いる合成樹脂材でも
よいし粉末冶金成形等に用いる金属粉末でもよい。
【0021】請求項3記載の分割面被覆マスクは、何れ
かに成形部が形成された複数の型部材により構成された
金型の内部に成形品本体を成形する成形材料が充填され
る前の状態で、前記複数の型部材のうち、前記成形品本
体の表面に形成されるコーティングに対応した部分を成
形する塗布側型部材へ装着可能に前記塗布側型部材の型
形状を利用して形成されると共に、前記塗布側型部材へ
の装着状態では前記塗布側型部材の分割面を被覆するこ
とを特徴としている。
【0022】上記構成の分割面被覆マスクは、成形品本
体を成形するための金型を構成する複数の型部材のう
ち、成形品本体の表面にコーティングが施される部分に
対応した塗布側型部材へ装着可能にこの塗布側型部材の
型形状を利用して形成される。
【0023】本分割面被覆マスクが金型に成形材料が充
填される前の状態で塗布側型部材へ装着されると、塗布
側型部材の分割面が本分割面被覆マスクにより被覆され
る。この状態で例えばスプレーガン等によりコーティン
グを形成するコーティング剤を塗布側型部材へ塗布する
と、塗布側型部材の成形部とこの成形部の周囲、すなわ
ち、本分割面被覆マスクにコーティング剤が付着する。
【0024】コーティング剤の塗布が終了した後に塗布
側型部材から本分割面被覆マスクを取り外すと、基本的
には塗布側型部材のうち成形部にのみコーティング剤が
残り、分割面にはコーティング剤が残らない。この状態
で型締めを行ない、金型内に成形材料を充填して成形品
本体の成形を行なうと、成形品本体の表面のうち、塗布
側型部材の成形部に対応した部分にのみコーティングが
施される。
【0025】ここで、上述したように、コーティング剤
を塗布する際に本分割面被覆マスクを塗布側型部材へ装
着することで分割面にはコーティング剤が付着しないた
め、分割面にコーティング剤が付着した状態で成形品本
体を成形することに起因するバリ等が成形品本体に形成
されることがない。これにより、成形を行なう際のコー
ティング剤により形成されるバリの除去作業を廃止で
き、製造工数を大幅に軽減できる。
【0026】請求項4記載の分割面被覆マスクは、請求
項3記載の本発明において、前記分割面の周縁に対応す
る側の縁部及び前記分割面との対向面の形状が前記分割
面に対応して形成されたマスク本体と、前記縁部及び前
記対向面の少なくとも何れか一方に固着されると共に、
前記マスク本体に固着された部分での前記分割面の形状
に対応して成形された調整部と、を備えることを特徴と
している。
【0027】上記構成の分割面被覆マスクは、マスク本
体と調整部とにより構成される。マスク本体は分割面の
周縁に対応する縁部及び分割面との対向面の形状が分割
面に対応して形成されている。これに対して調整部は、
マスク本体に固着された部分、すなわち、マスク本体の
対向面及び縁部の少なくとも何れか一方で分割面の形状
に対応して成形される。
【0028】ところで、同一成形品本体の同一部分を成
形する型部材が複数ある場合(例えば、予備の型部材を
備える場合や同種の成形品本体を大量生産するため
等)、これらの同種の型部材は寸法誤差等によりその形
状が微妙に異なる。
【0029】したがって、基本的には塗布側型部材が同
種であっても個々の塗布側型部材に対応した分割面被覆
マスクが必要となる。ここで、本分割面被覆マスクはマ
スク本体に調整部が固着する構成であるため、個々の塗
布側型部材に対してもマスク本体は基本的に同一形状の
ものを用い、調整部において個々の塗布側型部材に適合
させるべく調整すれば、マスク本体は量産が可能とな
る。これにより、個々の塗布側型部材毎に本分割面被覆
マスクを用意したとしても、本分割面被覆マスクの製造
コストを安価にでき、ひいては、成形の製造コストを安
価にできる。
【0030】また、仕様変更や他の種類の成形に対して
も基本的な塗布側型部材の形状が同じか、若しくは類似
した形状であれば、マスク本体の流用が可能であること
から、この意味でも本分割面被覆マスクの製造コストを
安価にできる。
【0031】さらに、本発明においてマスク本体の縁部
は分割面の外周縁に対応するものでもよいし、分割面の
内周縁に対応するものでもよい。
【0032】請求項5記載の分割面被覆マスクは、請求
項4記載の本発明において、前記マスク本体へ密着可能
で且つ外力の付与による塑性変形及び部分的な切除が可
能であると共に、所定時間経過後に硬化し、前記マスク
本体への密着状態での硬化により前記マスク本体へ一体
的に連結される経時硬化部材によって前記調整部を形成
したことを特徴としている。
【0033】上記構成の分割面被覆マスクでは、調整部
が経時硬化部材により形成される。すなわち、調整部を
形成する際には、経時硬化部材をマスク本体の所定の位
置へ密着させた状態で、塗布側型部材の分割面にマスク
本体をセットし、更に、このセット状態で経時硬化部材
に外力を加えて分割面の形状に対応した形状になるよう
に経時硬化部材を塑性変形させる。
【0034】次いで、経時硬化部材が硬化する前若しく
は硬化後に不要な経時硬化部材を切除することで、セッ
トした塗布側型部材に対応した分割面被覆マスクが形成
される。このように、調整部を経時硬化部材で形成する
ことで極めて容易に個々の塗布側型部材に対応した分割
面被覆マスクを形成できるため、本分割面被覆マスクの
製造コストをより一層安価にでき、ひいては、成形の製
造コストを一層安価にできる。
【0035】なお、本発明では、経時硬化部材の硬化時
間については特に限定するものではなく、基本的には比
較的硬化時間が早い経時硬化部材を用いてもよいし、硬
化時間が遅い経時硬化部材を用いてもよい。経時硬化部
材の硬化時間が早い場合には、本分割面被覆マスクの製
造時間を早めることができ、早急に本分割面被覆マスク
を使用することが可能である。これに対して、経時硬化
部材の硬化時間が遅い場合には、作業に熟練しておらず
作業時間を要したとしても塗布側型部材に確実に対応さ
せることができる。
【0036】請求項6記載の分割面被覆マスクは、請求
項3乃至請求項5の何れかに記載の本発明において、前
記塗布側型部材への装着状態で前記塗布側型部材の所定
部位に係合して前記塗布側型部材に保持される係合部を
備えることを特徴としている。
【0037】上記構成の分割面被覆マスクでは、塗布側
型部材に本分割面被覆マスクを装着すると分割面被覆マ
スクに設けられた係合部が塗布側型部材の所定部位に係
合し、本分割面被覆マスクが塗布側型部材に保持され
る。これにより、塗布側型部材に対する本分割面被覆マ
スクの位置決めが容易になり作業性が向上する。
【0038】請求項7記載の本発明は、表面にコーティ
ングが施される型成形品を成形するための金型を構成す
る複数の型部材のうち、前記コーティングが施される部
分を成形する成形部を有する塗布側型部材へ装着可能
で、前記塗布側型部材への装着状態では前記塗布側型部
材の分割面を被覆し、前記金型の型締め前に前記成形部
に塗布されるコーティング剤の前記分割面への付着を防
止する分割面被覆マスクの製造方法であって、硬化後に
所定の剛性を得る母型成形部材を前記塗布側型部材の前
記分割面及び前記コーティング剤が塗布される前記成形
部を除いた所定部分に積層すると共に、当該分割面及び
前記所定部分に沿って前記母型成形部材を成形して前記
分割面に対応した母型を成形する母型成形工程と、前記
母型の周縁略全域に型成形部材を密着させて縁形状が前
記母型の周縁形状に対応したマスク成形部を有するマス
ク成形型を製造する成形型製造工程と、前記マスク成形
型にマスク成形用材料を充填して前記分割面被覆マスク
の少なくともマスク本体を成形するマスク成形工程と、
を有することを特徴としている。
【0039】上記構成の分割面被覆マスクの製造方法で
は、先ず、母型成形工程で金型を構成するコア型、キャ
ビティ型等の各種の型部材のうち、コーティングを施す
部分を成形する成形部を備えた塗布側型部材の分割面及
びコーティング剤が塗布される成形部を除いた所定部分
に母型成形部材が積層されると共に、分割面及びコーテ
ィング剤が塗布される成形部を除いた所定部分に沿って
母型成形部材が成形される。成形された母型成形部材が
硬化することで母型(マスタ)が形成される。
【0040】次いで、成形型製造工程にてマスク成形型
が製造される。この工程では、マスク成形型を構成する
型成形部材が母型の周縁略全域に密着させられる。さら
に、母型に密着させられた型成形部材(すなわち、母型
取り出し前のマスク成形型)を割って母型を取り出すこ
とで、母型が収容されていた部分には、母型の外周形状
に対応した内周形状のマスク成形部が形成される。
【0041】その後のマスク成形工程ではマスク成形型
の内部、すなわち、マスク成形部にマスク成形材料が充
填される。これによって、分割面被覆マスクの少なくと
もマスク本体が成形される。
【0042】このように、本分割面被覆マスクの製造方
法では、実際に型成形品を成形する塗布側型部材を使用
して母型が成形され、更に、この母型を用いてマスク成
形型が形成されるため、分割面被覆マスクの外形を極め
て容易に塗布側型部材の分割面の形状に同じか若しくは
極めて近い形にできる。このため、分割面被覆マスクの
製造コストを安価にできる。しかも、マスク成形型を幾
度にわたり使用することで、容易に多くの分割面被覆マ
スクを製造できることから、分割面被覆マスクの製造単
価を安価にできる。
【0043】このような分割面被覆マスクの製造コスト
は上記の型成形品の製造コストに影響を与えることか
ら、本製造方法で分割面被覆マスクを製造することで型
成形品の製造コストを安価にできる。
【0044】なお、本発明において母型の周縁とは外周
縁でもよいし、内周縁でもよい。
【0045】請求項8記載の本発明は、請求項7記載の
分割面被覆マスクの製造方法において、所定の大きさ以
上の外力を付与することで塑性変形する型充填部材を前
記塗布側型部材の前記分割面の近傍に積層して前記分割
面の近傍を所定の形状に成形する型充填部材積層工程を
前記母型成形工程の前に設けたことを特徴としている。
【0046】上記構成の分割面被覆マスクの製造方法で
は、母型成形工程に先だって型充填部材積層工程が行な
われる。この型充填部材積層工程では所定の大きさ以上
の外力を付与することで塑性変形する型充填部材が塗布
側型部材の分割面の近傍に積層されると共に型充填部材
が所定の形状に成形される。
【0047】これにより、型充填部材が積層された部分
では塗布側型部材の成形部等の凹凸が型充填部材に埋め
られ比較的単純な形状になる。すなわち、分割面被覆マ
スクは分割面にコーティング剤が塗布されないように分
割面を被覆することを目的としているため、その目的を
達成できるのであれば、その形状に限定されるものでは
ない。したがって、分割面の被覆に必要な程度に塗布側
型部材に形成された成形部等の凹凸に対応した凹凸が分
割面被覆マスクに形成されればよい。
【0048】ここで、本製造方法では上述したように、
型充填部材が積層された部分では塗布側型部材のコーテ
ィング剤が塗布されない成形部の凹凸等、被覆に不要な
凹凸が型充填部材に埋められ比較的単純な形状になるた
め、この状態で母型成形部材を塗布側型部材の分割面及
び積層状態の型充填部材上に積層すると母型には被覆に
不要な凹凸に対応した凹凸が形成されない。
【0049】したがって、この母型を基に形成されるマ
スク成形型にも被覆に不要な凹凸に対応した凹凸が形成
されず、ひいては、このマスク成形型により形成される
分割面被覆マスクにも被覆に不要な凹凸に対応した凹凸
が形成されない。これによって、母型成形部材やマスク
成形材料の節約が可能となり製造コストを安価にできる
と共に、分割面被覆マスクの軽量化も可能となる。
【0050】請求項9記載の本発明は、請求項7又は請
求項8記載の分割面被覆マスクの製造方法において、前
記マスク成形工程を経て成形された前記マスク本体の周
縁及び前記マスク本体の前記分割面との対向面の少なく
とも何れか一方に、所定の大きさ以上の外力を付与する
ことで塑性変形する調整部材を密着させる調整部材取付
工程と、前記調整部材が密着した前記マスク本体を前記
塗布側型部材へ仮装着した状態で前記マスク本体を前記
塗布側型部材側へ押圧し、前記塗布側型部材の表面形状
に対応した形状に前記調整部材を成形する調整部材成形
工程と、有することを特徴としている。
【0051】上記構成の分割面被覆マスクの製造方法で
は、調整部材密着工程でマスク成形工程を経て成形され
たマスク本体の周縁及びマスク本体の分割面との対向面
の少なくとも何れか一方に調整部材が一体的に取り付け
られる。次いで、この調整部材が取り付けられたマスク
本体は調整部材成形工程で塗布側型部材へ仮装着され、
更に、この状態でマスク本体が塗布側型部材側へ押圧さ
れる。
【0052】ここで、調整部材は所定の大きさ以上の外
力を付与することで塑性変形するため、マスク本体が塗
布側型部材側へ押圧されると、マスク本体へ取り付けら
れた調整部材はマスク本体からの押圧力と塗布側型部材
側からの押圧反力により対応する塗布側型部材の表面形
状に対応した形状に塑性変形する。このように調整部材
は塗布側型部材の表面形状に対応した形状に塑性変形し
ているため、分割面被覆マスクは塗布側型部材に対して
隙間なく装着される。
【0053】これにより、スプレーガン等で吹き掛ける
コーティング剤を塗布側型部材へ塗布したとしても、分
割面被覆マスクと塗布側型部材との間にコーティング剤
が入り込むことはない。
【0054】
【発明の実施の形態】<本実施の形態の構成>以下に、
本発明の一実施の形態に係る型成形品としてのステアリ
ングホイール10、本発明の一実施の形態に係る分割面
被覆マスク80、82(以下、単に「マスク80、8
2」と称する)、及び後述するステアリングホイール1
0の芯金12に成形品本体としての外皮部20を形成す
る際に用いる金型40の各構成について個別に説明し、
ステアリングホイール10とマスク80、82との関係
についてはステアリングホイール10の製造工程で説明
する。
【0055】(ステアリングホイール10の構成)図1
1には本ステアリングホイール10の構成が平面図によ
り示されており、図12には本ステアリングホイール1
0の要部の断面図が示されている。
【0056】これらの図に示されるように、ステアリン
グホイール10は芯金12を構成するリム側芯金14を
備えている。リム側芯金14は平面視リング状(図11
参照)で且つ断面が自らの軸方向一方の側へ向けて開口
した略コ字形状(図12参照)とされている。リム側芯
金14からはその略半径方向に沿って長手方向とされた
複数本(本実施の形態で4本)のスポーク側芯金16が
リム側芯金14の内側で且つリム側芯金14の軸方向一
方の側へ向けて延出されている。また、リム側芯金14
の略中央部分からリム側芯金14の軸方向一方の側に変
位した位置にはリム側芯金14に対して略同軸的な略円
筒形状のボス18が設けられており、リム側芯金14の
半径方向内側でのスポーク側芯金16の端部はボス18
の内側に接続されている。ボス18には図示しないステ
アリングシャフトの先端部が貫通して固定される。
【0057】さらに、上述したスポーク側芯金16の長
手方向中間部よりもリム側芯金14側の部分とリム側芯
金14にはウレタン樹脂等の合成樹脂材により成形され
た成形品本体としての外皮部20が設けられており、ス
ポーク側芯金16の長手方向中間部よりもリム側芯金1
4側の部分とリム側芯金14とはこの外皮部20に埋設
されている。詳細は後述するが、この外皮部20は、図
5に示される金型40内に芯金12を配置した状態で金
型40内に溶融した合成樹脂材を充填し、更に、この充
填状態で合成樹脂材を硬化させることで形成される。な
お、上述したリム側芯金14と外皮部20のリム側芯金
14に対応部分がステアリングホイール10のリム22
となり、上述したスポーク側芯金16と外皮部20のス
ポーク側芯金16に対応部分がステアリングホイール1
0のスポーク24となる。
【0058】また、図12に示されるように、外皮部2
0の外側には耐候性及び耐摩耗性を有するコーティング
26が施されている。なお、図11ではコーティング2
6を誇張して描いているが、このコーティング26はス
ポーク側芯金16の長手方向中間部よりもリム側芯金1
4側の部分とリム側芯金14との外周部に極めて薄く形
成されている。詳細は後述するが、このコーティング2
6は外皮部20を成形する際の金型40内にコーティン
グ26を構成するコーティング剤136を予め塗布して
おき、その状態で金型40内に合成樹脂材を充填して硬
化させることで外皮部20の表面に形成される。
【0059】以上の構成のステアリングホイール10で
は、図11に示されるように、リム22の内側にステア
リングパッド28が配置され、図示しない締結手段を介
してステアリングホイール10へ一体的に連結されてい
る。ステアリングパッド28には警音器(ホーン)のス
イッチやエアバッグ装置等が設けられる。
【0060】(金型40の構成)次に、図5の金型40
の斜視図に基づいて金型40の構成について簡単に説明
する。
【0061】図5に示されるように、金型40は平面視
略円形に形成されたブロック状若しくは厚肉プレート状
の塗布側型部材(型部材)としての下型42と上型44
を備えている。これらの下型42及び上型44の各々に
は成形部としてのリム成形部46が形成されている。リ
ム成形部46は下型42の外周形状に対して略同軸の平
面視略円環形状のキャビティ(成形用の凹部)で、上述
した芯金12のリム側芯金14に対応しており、互いの
開口側が向き合った状態で下型42と上型44とが重ね
られることで、断面形状がリム22に対応した部分での
外皮部20の断面形状になる。
【0062】下型42及び上型44の各リム成形部46
よりも下型42及び上型44の半径方向外側は分割面4
8とされており、外皮部20を成形する際には下型42
の分割面48と上型44の分割面48とが互いに接する
ように下型42と上型44とが重ね合わされる。
【0063】また、この下型42及び上型44の各々に
は成形部としてのスポーク成形部50が複数形成されて
いる。これらのスポーク成形部50は上述したスポーク
側芯金16の各々に対応したキャビティ(成形用の凹
部)で、リム成形部46側の端部でリム成形部46に連
通している。下型42のスポーク成形部50と上型のス
ポーク成形部50とは、下型42のリム成形部46と上
型44のリム成形部46とが向き合うことで互いに向き
合い、その内側に対応するスポーク側芯金16が配置さ
れる。
【0064】下型42及び上型44の各リム成形部46
よりも内側で且つ各スポーク成形部50の側方は分割面
52とされており、外皮部20を成形する際には下型4
2の分割面52と上型44の分割面52とが互いに接す
るように下型42と上型44とが重ね合わされる。
【0065】また、下型42の中央には収容部54が形
成されており、スポーク側芯金16の長手方向中間部よ
りもボス18側、すなわち、芯金12のうち、周囲に外
皮部20が形成されない部分が収容される。この収容部
54に対応して上型44には凸部56が形成されてい
る。この凸部56は下型42と上型44とが重なり合っ
た状態で収容部54の内側に入り込み、収容部54の内
周部とでボス18やスポーク側芯金16の長手方向中間
部よりもボス18側を挟持して保持する。また、この凸
部には位置決め用のピン58が設けられている。このピ
ン58はボス18に形成されたステアリングシャフト挿
通用の孔に対応して形成されており、金型40に芯金1
2を装着する際にはボス18の孔にピン58が嵌挿さ
れ、金型40に対する芯金12の位置決めとしている。
【0066】さらに、収容部54の側方には一対のガイ
ドピン60が設けられている。これらのガイドピン60
は収容部54を挟んで設けられている。これらのガイド
ピン60に対応して上型にはガイド孔62が形成されて
おり、下型42と上型44とが重ね合わされる際にはガ
イドピン60が対応するガイド孔62に嵌挿される。
【0067】(マスク80、82の構成)次に、マスク
80、82の各々の構成について説明する。
【0068】図2にはマスク80の斜視図が示されてお
り、図1にはマスク80を下型42に装着した状態での
斜視図が示されている。
【0069】図1及び図2に示されるように、マスク8
0は硬質の合成樹脂材により成形されたマスク本体84
を備えている。このマスク本体84は平面視で上述した
分割面48、リム成形部46、及びスポーク成形部50
を除いた下型42の分割面48、52側の面の形状に対
応しているが、断面形状は分割面52と対向する側の面
の形状のみが分割面52に対応した形状とされているの
に対し、収容部54と対向した部分では収容部54より
も充分に浅く且つ収容部54に比べて滑らかに湾曲して
いるだけである。
【0070】また、マスク本体84には調整部86が設
けられている。調整部86はマスク本体84の外周縁並
びに下型42の分割面52と対向する側に固着した状態
で一体的に取り付けられている。調整部86の下型42
と対向する側の面は下型42の分割面52の表面形状に
合致する形状に成形されており、本マスク80を下型4
2に装着した状態では調整部86が分割面52に対して
概ね隙間なく重なり合う。なお、本実施の形態では、マ
スク本体84の外周縁に調整部86を取り付けた構成で
あったが、例えば、下型42及び上型44の各分割面4
8を本マスク80、82で覆うために、各リム成形部4
6の外周縁に対応した孔をマスク80、82に形成する
ような場合には、調整部86が下型42及び上型44の
内周縁に調整部86を固着させる場合もありうる。
【0071】さらに、マスク本体84には下型42のガ
イドピン60に対応した係合部としての孔88が形成さ
れており、本マスク80を下型42に装着した状態では
孔88にガイドピン60が嵌挿される。
【0072】一方、図4にはマスク82の斜視図が示さ
れており、図3には上型44にマスク82を装着した状
態での斜視図が示されている。
【0073】図3及び図4に示されるように、マスク8
2は硬質の合成樹脂材により成形されたマスク本体90
を備えている。このマスク本体90は平面視で上述した
分割面48、リム成形部46、及びスポーク成形部50
を除いた上型44の分割面48、52側の面の形状に対
応しているが、断面形状は分割面52及び凸部56に沿
った形状となっているが、少なくとも凸部56に対応し
た部分では凸部56の表面形状ほど複雑な形状には形成
されておらず、凹凸等が少ない滑らかな形状に形成され
ている。
【0074】また、マスク本体90には調整部92が設
けられている。調整部92はマスク本体90の外周縁並
びに上型44の分割面52と対向する側に固着した状態
で一体的に取り付けられている。調整部92の上型44
と対向する側の面は上型44の分割面52の表面形状に
合致する形状に成形されており、本マスク82を上型4
4に装着した状態では調整部92が分割面52に対して
概ね隙間なく重なり合う。
【0075】さらに、マスク本体90には上型44のピ
ン58に対応した係合部としての孔94が形成されてお
り、本マスク80、82を下型42、上型44に装着し
た状態では孔94にピン58が嵌挿される。
【0076】また、図1及び図3に示されるように、各
マスク80、82には把持部64が設けられている。こ
の把持部64は各マスク80、82が下型42及び上型
44の各々へ装着された状態で各下型42及び上型44
とは反対方向へ向く面の略中央に、パテ等によって一体
的に固定されており、各マスク80、82を各下型42
及び上型44に対して着脱する際には、この把持部64
を把持して行なうことで作業性を向上できるようになっ
ている。なお、本実施の形態では、把持部64を各下型
42及び上型44とは反対方向へ向く面の略中央に1個
設けた構成であるが、把持部64の構成はこれに限定さ
れるものではなく、マスク80、82の形状や大きさに
応じてマスク80、82の中央から離れた位置に設けて
もよいし、複数設けてもよい。さらには、本実施の形態
では、マスク80、82に把持部64を設けたが、この
ような把持部64を設けない構成としても構わない。
【0077】<本実施の形態の作用、効果> (マスク80の製造工程)次に、上述したマスク80の
製造工程の説明を通して本マスク80及びマスク80の
製造上での作用並びに効果について説明する。
【0078】本マスク80、82を製造するにあたり、
先ず、これらのマスク80、82の母型となるマスタ1
10、112を作成する。このマスタ110、112の
作成にはマスク80、82に対応した下型42及び上型
44が用いられる。
【0079】すなわち、先ず、図6(A)に示されるよ
うに、型充填部材積層工程にて下型42の収容部54に
一時的に型充填部材としてのクレー(粘土)114が下
型42の分割面52近傍まで盛られる(積層される)と
共に、収容部54の開口端側でクレー114が平面若し
くは滑らかに湾曲した曲面に成形される。これにより、
図6(B)に示されるように、クレー114を含めて下
型42を見ると、比較的大きな凹部であった収容部54
が見かけ上なくなり、分割面48とクレー114の表面
が面一か若しくは比較的滑らかで浅く湾曲した曲面とな
る。一方、図6(A)に示されるように、上型44の凸
部56にもクレー114が盛り付けられると共に盛り付
けられたクレー114の表面が例えば滑らかな曲面に成
形される(図6(B)参照)。
【0080】なお、この型充填部材積層工程にて下型4
2及び上型44に盛られる型充填部材をクレー(粘土)
114としたが、型充填部材は粘土でなくてもよい。す
なわち、所定の大きさ以上の外力(例えば、人間の腕力
程度の外力)で容易に塑性変形し、且つ、下型42や上
型44へ適度に密着でき、更に、ある程度の時間が経過
した後においても下型42及び上型44からの取り外し
(離型)が可能な部材であれば、クレー114に代えて
適用可能である。
【0081】次いで、マスタ成形工程では、図6(C)
に示されるように、硬化前で比較的容易に塑性変形可能
な母型成形部材としてのFRP(繊維強化プラスチッ
ク)116が下型42の分割面52及び収容部54に相
当する部分に所定の厚さで盛り付けられる。さらに、下
型42に盛り付けられたFRP116は外周形状が下型
42の平面視状態での分割面52の外周形状よりも僅か
に下型42の半径方向内側に変位した形状に成形され
る。
【0082】ここで、上述したように、下型42の収容
部54にはクレー114が盛り付けられて成形されてい
る。これにより、収容部54に対応した部分ではFRP
116が成形されたクレー114の表面に倣うため、全
体的に平板状若しくはなだらかに湾曲した皿状になる。
【0083】なお、硬化したFRP116が各下型4
2、上型44から取り外された後には、各下型42、上
型44に盛られたクレー114が各下型42、上型44
から取り外される。
【0084】一方、図6(C)に示されるように、上型
44の分割面52及び凸部56に相当する部分にも所定
の厚さでFRP116が盛り付けられる。さらに、上型
44に盛り付けられたFRP116は外周形状が上型4
4の平面視状態での分割面52の外周形状よりも僅かに
上型44の半径方向内側に変位した形状に成形される。
【0085】ここで、上述したように、上型44の凸部
56にはクレー114が盛り付けられて成形されてい
る。これにより、クレー114の表面は凸部56の表面
とは異なり比較的滑らかな曲面となるため、凸部56に
対応した部分ではFRP116の凸部56側の面が比較
的滑らかな曲面になる。
【0086】次いで、下型42及び上型44の各々に盛
り付けられて成形されたFRP116が硬化した後に下
型42及び上型44の各々からFRP116を取り外
し、更に、母型仕上げ工程で、パテ等の調整部材を硬化
したFRP116に固着させると共に、この調整部材を
含めてFRP116にリュータややすり等で細部に亘り
研磨、成形を施す。このリュータややすり等による研
磨、成形作業を施すことで、FRP116の不要な凹凸
が無くなる。また、この状態から上述した分割面48と
対向する側とは反対側の硬化したFRP116の面に、
厚肉の補強部をパテ等の調整部材で一体的に形成たうえ
で表面に塗装を施す。以上の工程を経て図6(D)に示
されるようにマスク80及びマスク82の各々に対応し
たマスタ110、112が形成される。
【0087】次に、これらのマスタ110、112から
成形型製造工程でマスク成形型120、122を形成す
る。
【0088】この成形型製造工程では、図7(A)に示
されるように、上端が開口した略箱形状の型枠124に
各マスタ110、112を収容した状態で型成形部材と
してのシリコーン樹脂126を各型枠124に流し込
み、シリコーン樹脂126を硬化させる。硬化したシリ
コーン樹脂126を各型枠124から取り出して各シリ
コーン樹脂126内に埋設されたFRP116の厚さ方
向にシリコーン樹脂126を割り、各マスタ110、1
12を取り出すことで内面形状が各マスタ110、11
2の外面形状に対応したマスク成形型120、122が
形成される。
【0089】ここで、上述したように、FRP116
(マスク80及びマスク82)に対しては、リュータや
やすり等による研磨、成形作業が施され、これにより、
不要な凹凸が無くなっているため、硬化後のシリコーン
樹脂126(マスク成形型120、122)にFRP1
16(マスク80及びマスク82)の不要な凸部が引っ
掛かったり、また、FRP116(マスク80及びマス
ク82)の不要な凹部にシリコーン樹脂126が入り込
んで引っ掛かるようなことがない。これにより、硬化し
たシリコーン樹脂126から各マスタ110、112を
円滑に取り出すことができる。
【0090】次いで、マスク成形工程としての本体成形
工程では、これらのマスク成形型120、122に樹脂
注入口128をそれぞれ形成すると共に、分割された各
マスク成形型120、122を型締めして各樹脂注入口
128から経時的に硬化する合成樹脂材130を注入す
る(図7(B)参照)。各マスク成形型120、122
内に注入された合成樹脂材130が各マスク成形型12
0、122内で硬化した後に各マスク成形型120、1
22が再び分割され、硬化した合成樹脂材130、すな
わち、マスク本体84、90が取り出される(図7
(C)参照)。
【0091】ここで、上述したように、FRP116
(マスク80及びマスク82)に対しては、リュータや
やすり等による研磨、成形作業が施され、これにより、
不要な凹凸が無くなっているため、硬化後のシリコーン
樹脂126(マスク成形型120、122)にFRP1
16(マスク80及びマスク82)の不要な凹凸が形成
されることがない。したがって、形成されたマスク本体
84、90に不要な凹凸が形成されることもない。
【0092】さらに、取り出したマスク本体84、90
に上述した孔88や孔94等が形成されると共に、マス
ク本体84、90に形成されたバリ等の不要部が除去さ
れる。
【0093】ところで、本実施の形態では、上述したマ
スタ110、112を基に各マスク成形型120、12
2を形成し、更に、これらのマスク成形型120、12
2を用いてマスク本体84、90を形成する構成であっ
たが、例えば、上述したマスタ110、112をマスク
本体84、90として用いることも可能であり、この場
合には、上述した各マスク成形型120、122を形成
しなくてもよいというメリットがある。しかしながら、
複数組のマスク本体84、90を形成する場合には、マ
スタ110、112をそのままマスク本体84、90と
して用いると、各マスク本体84、90(すなわち、マ
スタ110、112)毎に上述したリュータややすり等
での研磨、成形作業が必要となる。これに対して、本実
施の形態では、マスク成形型120、122に合成樹脂
材130を注入して硬化させるだけでマスク本体84、
90を形成でき、この場合にはマスタ110、112を
予めリュータややすり等により研磨、成形しているた
め、基本的にはマスク本体84、90の研磨、成形は不
要である。したがって、マスク本体84、90(すなわ
ち、本マスク80、82)を容易に且つ安価に量産でき
る。
【0094】次に、図8(A)に示されるように、調整
部材取付工程で、本マスク80、82を各下型42、上
型44へ取り付けた場合に下型42、上型44の各分割
面52と対向する側のマスク本体84、90の面並びに
各マスク本体84、90の外周部にパテ等の所定時間経
過後に硬化する調整部材としての経時硬化部材132が
密着させられる。この経時硬化部材132は上述した調
整部材と基本的に同じ部材で、所定の大きさの外力、例
えば、人間の腕力程度の外力を付与することで塑性変形
する。これにより、マスク本体84に調整部86が形成
され、マスク本体90に調整部92が形成される。
【0095】次いで、調整部材成形工程で、経時硬化部
材132が密着させられた各マスク本体84、90を対
応する下型42、上型44に仮装着される(図8(B)
参照)。この状態で、各下型42、上型44側へ向けて
各マスク本体84、90を押圧すると、経時硬化部材1
32が対応する下型42、上型44の分割面52やその
近傍の形状に応じて塑性変形しつつ密着する。その後、
マスク本体84、90を下型42、上型44から取り外
して経時硬化部材132を硬化させることで各マスク本
体84、90に調整部86、92が形成され、本マスク
80、82が形成される(図8(C)参照)。
【0096】さらに、このようにして形成されたマスク
80、82に上述した把持部64がパテ等によって一体
的に固着される。
【0097】以上のように、本実施の形態では、マスク
80、82の基となるマスタ110、112を下型4
2、上型44を使用して形成するため、容易に下型4
2、上型44に適合したマスク80、82を形成でき
る。
【0098】ここで、同一のステアリングホイール10
の外皮部20を成形するための金型40であっても、金
型40が複数セットあれば、寸法誤差等により微妙にで
はあるが、分割面52の形状等が異なる。しかしなが
ら、本実施の形態では、上述したように、経時硬化部材
132を下型42、上型44の分割面52やその近傍に
密着させて押圧することで分割面52やその周囲の形状
に対応して塑性変形させ、これにより、調整部86、9
2を形成するため、上記のように寸法誤差等があっても
各マスク80、82を下型42、上型44毎に確実に対
応させることができる。したがって、基本的に同一の金
型40が複数セットあったとしても、マスク本体84、
90を共通化してマスク本体84、90のみを量産でき
るため、マスク80、82の製造コストを安価にでき
る。このマスク80、82の製造コストはステアリング
ホイール10の製造コストに大きく影響を与えるため、
マスク80、82の製造コストを安価にできることでス
テアリングホイール10のコストの軽減に大きく寄与す
る。
【0099】また、同一の外皮部20を成形する金型4
0でない場合でも、比較的類似する金型40であれば、
マスク本体84、90を共通化でき、この場合には更に
ステアリングホイール10のコストの軽減に寄与する。
【0100】(ステアリングホイール10の外皮部20
の成形工程)次に、本マスク80、82を用いたステア
リングホイール10の外皮部20の成形工程(すなわ
ち、成形品の製造方法)の説明に基づいて、型成形品と
しての本ステアリングホイール10及びその製造方法の
作用並びに効果について説明する。
【0101】本ステアリングホイール10では、芯金1
2に外皮部20を形成するにあたり、先ず、マスク装着
工程で外皮部20を成形するための金型40を下型42
と上型44に分割した状態(図9(A)参照)で、下型
42にマスク80が装着され、上型44にマスク82が
装着される(図9(B)参照)。この装着時には、下型
42に設けられたガイドピン60をマスク本体84に形
成された孔88に嵌挿させ、上型44に設けられたピン
58をマスク本体90に形成された孔94に嵌挿させ
る。これにより、下型42に対するマスク80の位置決
めがなされ、上型44に対するマスク82の位置決めが
なされる。
【0102】ここで、上述したように、マスク本体8
4、90はマスタ110、112に基づいて形成され
る。マスタ110、112はクレー114を積層した下
型42、上型44にFRP116を盛ることで形成され
るため、このFRP116盛り付け時にガイドピン60
やピン58に対応して孔88や孔94が形成される。そ
の後、リュータややすり等により研磨、成形を施すもの
の、上記のように下型42、上型44に基づいてマスタ
110、112を形成することで、孔88、94の位置
精度を容易に高くでき、マスク80、82を確実に下型
42、上型44へ装着できる。
【0103】また、各マスク80、82は基本的にマス
ク本体84、90の各々に経時硬化部材132を密着さ
せることで調整部86、92が形成されており、これら
の調整部86、92は上述した調整部材成形工程で、各
下型42、上型44側へ向けて押圧されることにより対
応する下型42、上型44の分割面52やその近傍の形
状に応じて塑性変形しているため、各マスク80、82
を対応する下型42、上型44に装着すると、各マスク
80、82の調整部86、92の分割面52側が分割面
52及びその近傍に概ね隙間なく密着し、これによっ
て、各分割面52及びその周囲がマスク80、82によ
って被覆される。
【0104】次いで、塗布工程では、各下型42及び上
型の各々にマスク80、82を装着した状態で、例え
ば、スプレーガン等を用いて離型剤が下型42及び上型
44のリム成形部46及びスポーク成形部50(図9で
は図示省略)に塗布され、更に、図9(C)に示される
ように、スプレーガン134によりコーティング剤13
6が下型42及び上型44のリム成形部46及びスポー
ク成形部50に塗布される。
【0105】ここで、スプレーガン134によってコー
ティング剤136の塗布した(吹き付けた)場合には、
リム成形部46及びスポーク成形部50のみならず、リ
ム成形部46及びスポーク成形部50の周囲にもコーテ
ィング剤136が塗布される。したがって、リム成形部
46の外側では下型42及び上型44の各分割面48に
コーティング剤136が塗布される。しかしながら、下
型42及び上型44のリム成形部46よりも内側で且つ
スポーク成形部50側方の各分割面52及びその周囲
は、マスク80、82によって被覆されるため、コーテ
ィング剤136は各マスク80、82に塗布されるが、
各マスク80、82に妨げられて各分割面52及びその
周囲には塗布されない。
【0106】次いで、図9(D)に示されるように、マ
スク取り外し工程で、下型42及び上型44の各々から
マスク80、82が取り外され、金型40の型締めの前
工程が終了する。
【0107】以上の工程を経た後、芯金取付工程では、
図10(A)に示されるように下型42に芯金12が取
り付けられ、型締め工程では、図10(B)に示される
ように下型42と上型44との型締めが行なわれ、ウレ
タン樹脂等の成形材料としての合成樹脂材138が所定
の注入口から注入される。さらに、金型40内で合成樹
脂材138が硬化することにより、スポーク側芯金16
の長手方向中間部よりもリム側芯金14側の部分とリム
側芯金14に外皮部20が形成される。また、合成樹脂
材138が硬化する際には、下型42及び上型44の各
リム成形部46及びスポーク成形部50に塗布されたコ
ーティング剤136が合成樹脂材138側に転移して膜
状のコーティング26を形成する。このように、外皮部
20が形成された(すなわち、合成樹脂材138が硬
化)した後に、金型40が再び開かれて(すなわち、下
型42と上型44とに分割されて)外皮部20が形成さ
れた芯金12、すなわち、ステアリングホイール10が
取り出される(図10(C)参照)。
【0108】但し、金型40から取り出されたステアリ
ングホイール10は下型42と上型44の各分割面48
に対応した部分に外皮部20を形成するための合成樹脂
材138がはみ出ることで形成されたフランジ部140
が形成されており、このフランジ部140には分割面4
8に塗布されたコーティング剤136がバリ状に付着し
ている。このフランジ部140にカッター等の刃物をあ
てがい、手動若しくは自動で刃物をステアリングホイー
ル10の中心周りにステアリングホイール10に対して
相対回転させることでフランジ部140と共にフランジ
部140に付着したコーティング剤136がステアリン
グホイール10から切除される。
【0109】ところで、分割面52に仮にコーティング
剤136が塗布され、外皮部20の内周側(分割面52
側)にコーティング剤136によるバリが形成され、更
に、このようなバリを支持するために、フランジ部14
0に相当する部位を外皮部20の内周側に形成する構成
とした場合、当然のことながら、このフランジ部140
に相当する部位と共にバリを切除する切除作業が必要と
なる。
【0110】しかしながら、分割面48側とは異なり、
外皮部20の内周側にはスポーク側芯金16が存在して
おり、このスポーク側芯金16の一部にも外皮部20が
形成されているため、形状が複雑で刃物をあてがい回転
させるだけでフランジ部140に相当する部位を切除す
ることはできない。したがって、このような分割面52
側にフランジ部140に相当する部位を形成して切除す
る作業は、フランジ部140の切除作業よりも煩雑で工
数が嵩む。
【0111】ここで、上述したように、コーティング剤
136を塗布する際には下型42及び上型44にマスク
80、82が装着され、各分割面52がマスク80、8
2により被覆されていた。したがって、分割面48側と
は異なり、コーティング剤136により形成されるバリ
を切除するための切除作業を行なう必要がない。しか
も、バリが形成されないため、フランジ部140に相当
する部位を形成する必要もない。このため、ステアリン
グホイール10の製造工数を大幅に軽減でき、ステアリ
ングホイール10のコストの軽減に大きく寄与する。
【0112】なお、上述したように、本実施の形態で
は、基本的に分割面52に対応してマスク80、82を
形成してこれを用い、分割面48についてはマスクで被
覆せずに、そのままコーティング剤136を塗布してフ
ランジ部140を形成させる構成であったが、下型4
2、上型44の各分割面48に対応したマスクを形成し
てこれを用いてもよい。
【0113】また、上述した本実施の形態は、本発明を
ステアリングホイール10の外皮部20の成形における
コーティング26の形成に適用した構成であった。しか
しながら、本発明は上述した本実施の形態に限定される
ものではない。基本的には、型成形時に型成形品の表面
へコーティングを施す構成であれば、広く一般的に適用
できる。例えば、車両に関して言えば、シフトレバー装
置のノブやレバー部分、シフトレバー装置のハウジン
グ、方向指示器用やワイパ操作用のレバー等に適用する
ことも充分に可能であるし、車両以外であれば、オーデ
ィオ製品やパーソナルコンピュータ、携帯電話の筐体や
ケーシング等のコーティングにも適用できる。
【0114】さらに、本実施の形態におけるコーティン
グ26は耐候性及び耐摩耗性を有するものであったが、
抗菌コーティング等の他の目的に施す構成であっても構
わないし、また、本発明でいうコーティングとは、耐候
性や耐摩耗性、抗菌等の目的を達するためのものに限定
されるものではなく塗装等も含むものである。
【0115】また、本実施の形態は、合成樹脂材138
を用いた所謂樹脂成形に本発明を適用した構成であった
が、本発明は成形材料の材質や態様(液体、固体、粉末
等)に限定されるものではなく、例えば、本発明を粉末
冶金成形等に適用することもできる。
【0116】さらに、本実施の形態は合成樹脂材138
による成形であるため、コーティング剤136の塗布工
程から型締めの工程を経て成形材料である合成樹脂材1
38を金型40に注入する構成であったが、コーティン
グ剤136の塗布工程(マスク80、82の装着工程)
が成形材料の注入、射出、或いは投入工程よりも先に行
なわれるのであれば、成形材料の注入、射出、或いは投
入工程が型締め工程よりも先に行なわれていても構わな
い。すなわち、粉末冶金成形等の他の態様の場合には、
本実施の形態とは異なり型締め工程よりも先に成形材料
の注入若しくは投入工程が行なわれる。
【0117】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る型成
形品又は本発明に係る型成形品の製造方法にて製造され
た型成形品は、コーティング剤を金型に塗布しても金型
の分割面にコーティング剤が塗布されないため、分割面
に塗布されたコーティング剤によるバリ等が型成形品に
形成されることはない。このため、このようなバリを切
除する必要がなくなるため、コストを安価にできる。
【0118】また、本発明に係る分割面被覆マスクは、
コーティング剤を塗布する際に金型に装着することで金
型の分割面にコーティング剤が塗布されないため、分割
面に塗布されたコーティング剤によるバリ等が型成形品
に形成されることはない。このため、このようなバリを
切除する必要がなくなるため、型成形品の製造コストを
安価にできる。
【0119】さらに、本発明に分割面被覆マスクの製造
方法では、容易に且つ安価に分割面被覆マスクを形成で
き、その結果、型成形品の製造コストを安価にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る下型用のマスクを
下型に装着した状態を示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る下型用のマスクの
外観を示す斜視図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係る上型用のマスクを
上型に装着した状態を示す斜視図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係る上型用のマスクの
外観を示す斜視図である。
【図5】金型の斜視図である。
【図6】マスクの製造工程を示す概略図で、(A)が型
充填部材積層工程直前の状態を示し、(B)が型充填部
材積層工程を示し、(C)が母型成形工程を示し、
(D)が母型を取り出した状態を示す。
【図7】マスクの製造工程を示す概略図で、(A)が成
形型製造工程を示し、(B)がマスク成形工程を示し、
(C)がマスク成形工程終了後にマスク本体を取り出し
た状態を示す。
【図8】マスクの製造工程を示す概略図で、(A)が調
整部材取付工程を示し、(B)が調整部材成形工程を示
し、(C)がマスクの完成状態を示す。
【図9】ステアリングホイールの外皮の成形工程を示す
図で、(A)が金型を上型と下型に分割した状態を示
し、(B)がマスク装着工程を示し、(C)が塗布工程
を示し、(D)がマスク取り外し工程を示す。
【図10】ステアリングホイールの外皮の成形工程を示
す図で、(A)が芯金を装着する状態を示し、(B)が
型締めして外皮部成形用の合成樹脂材を充填している状
態を示し、(C)がステアリングホイールを取り出した
状態を示す。
【図11】本発明の一実施の形態に係る型成形品として
のステアリングホイールの平面図である。
【図12】本発明の一実施の形態に係る型成形品として
のステアリングホイールの断面図である。
【符号の説明】
10 ステアリングホイール(型成形品) 20 外皮部(成形品本体) 22 リム 24 スポーク 26 コーティング 40 金型 42 下型(型部材、塗布側型部材) 44 上型(型部材、塗布側型部材) 46 リム成形部(成形部) 50 スポーク成形部(成形部) 52 分割面 80 マスク(分割面被覆マスク) 82 マスク(分割面被覆マスク) 84 マスク本体 86 調整部 88 孔(係合部) 90 マスク本体 92 調整部 94 孔(係合部) 110 マスタ(母型) 112 マスタ(母型) 114 クレー(型充填部材) 116 FRP(母型成形部材) 120 マスク成形型 122 マスク成形型 132 経時硬化部材(調整部材) 136 コーティング剤 138 合成樹脂材(成形材料)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B62D 1/04 B62D 1/04 // B29L 31:30 B29L 31:30 (72)発明者 石井 幸治 愛知県丹羽郡大口町豊田三丁目260番地 株式会社東海理化電機製作所内 (72)発明者 山内 武道 愛知県丹羽郡大口町豊田三丁目260番地 株式会社東海理化電機製作所内 Fターム(参考) 3D030 DA34 DA45 DA46 DA48 DA55 DA56 DB81 4D075 AA02 CA07 DA29 DB01 DC16 EA05 4F202 AD03 AD11 AH19 CA01 CB01 CB12 CB27 CK11 CK90 4F204 AD03 AD11 AH19 EA03 EB01 EB12 EB25 EF23 EK17

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 何れかに成形部が形成された複数の型部
    材により構成され金型に成形材料が充填されることによ
    って形成された成形品本体と、 所定のコーティング剤により前記成形品本体の表面に形
    成されたコーティングと、 を有する型成形品であって、 前記複数の型部材のうち、前記成形品本体の前記コーテ
    ィングが施される部分に対応した塗布側型部材の分割面
    の被覆が可能で且つ前記塗布側型部材の型形状を利用し
    て形成されたマスクを前記成形材料の充填前に前記塗布
    側型部材に装着し、 前記マスクの装着状態で前記塗布側型部材の前記成形部
    に前記コーティング剤を塗布し、 更に、当該塗布後に前記塗布側型部材から前記マスクを
    取り外した後に前記型締めを行ない成形品本体を成形す
    ることで前記成形品本体の表面に前記コーティングを形
    成した、 ことを特徴とする型成形品。
  2. 【請求項2】 成形材料により形成された成形品本体の
    表面に所定のコーティング剤により形成されたコーティ
    ングを施す型成形品の製造方法であって、 金型を構成すると共に何れかに前記成形品本体を成形す
    る成形部が形成される複数の型部材のうち、前記成形品
    本体のコーティングが施される部分を成形する塗布側型
    部材の分割面の被覆が可能で且つ前記塗布側型部材の型
    形状を利用して形成されたマスクを前記塗布側型部材の
    分割面に装着するマスク装着工程と、 前記マスクの装着状態で前記塗布側型部材の成形部に前
    記コーティング剤を塗布する塗布工程と、 前記塗布工程の後に前記塗布側型部材から前記マスクを
    取り外すマスク取外工程と、 とを含めて前記金型に対する前記成形材料充填工程の前
    工程を構成したことを特徴とする型成形品の製造方法。
  3. 【請求項3】 何れかに成形部が形成された複数の型部
    材により構成された金型の内部に成形品本体を成形する
    成形材料が充填される前の状態で、前記複数の型部材の
    うち、前記成形品本体の表面に形成されるコーティング
    に対応した部分を成形する塗布側型部材へ装着可能に前
    記塗布側型部材の型形状を利用して形成されると共に、
    前記塗布側型部材への装着状態では前記塗布側型部材の
    分割面を被覆することを特徴とする分割面被覆マスク。
  4. 【請求項4】 前記分割面の周縁に対応する側の縁部及
    び前記分割面との対向面の形状が前記分割面に対応して
    形成されたマスク本体と、 前記縁部及び前記対向面の少なくとも何れか一方に固着
    されると共に、前記マスク本体に固着された部分での前
    記分割面の形状に対応して成形された調整部と、 を備えることを特徴とする請求項3記載の分割面被覆マ
    スク。
  5. 【請求項5】 前記マスク本体へ密着可能で且つ外力の
    付与による塑性変形及び部分的な切除が可能であると共
    に、所定時間経過後に硬化し、前記マスク本体への密着
    状態での硬化により前記マスク本体へ一体的に連結され
    る経時硬化部材によって前記調整部を形成したことを特
    徴とする請求項4記載の分割面被覆マスク。
  6. 【請求項6】 前記塗布側型部材への装着状態で前記塗
    布側型部材の所定部位に係合して前記塗布側型部材に保
    持される係合部を備えることを特徴とする請求項3乃至
    請求項5の何れかに記載の分割面被覆マスク。
  7. 【請求項7】 表面にコーティングが施される型成形品
    を成形するための金型を構成する複数の型部材のうち、
    前記コーティングが施される部分を成形する成形部を有
    する塗布側型部材へ装着可能で、前記塗布側型部材への
    装着状態では前記塗布側型部材の分割面を被覆し、前記
    金型の型締め前に前記成形部に塗布されるコーティング
    剤の前記分割面への付着を防止する分割面被覆マスクの
    製造方法であって、 硬化後に所定の剛性を得る母型成形部材を前記塗布側型
    部材の前記分割面及び前記コーティング剤が塗布される
    前記成形部を除いた所定部分に積層すると共に、当該分
    割面及び前記所定部分に沿って前記母型成形部材を成形
    して前記分割面に対応した母型を成形する母型成形工程
    と、 前記母型の周縁略全域に型成形部材を密着させて縁形状
    が前記母型の周縁形状に対応したマスク成形部を有する
    マスク成形型を製造する成形型製造工程と、 前記マスク成形型にマスク成形用材料を充填して前記分
    割面被覆マスクの少なくともマスク本体を成形するマス
    ク成形工程と、 を有することを特徴とする分割面被覆マスクの製造方
    法。
  8. 【請求項8】 所定の大きさ以上の外力を付与すること
    で塑性変形する型充填部材を前記塗布側型部材の前記分
    割面の近傍に積層して前記分割面の近傍を所定の形状に
    成形する型充填部材積層工程を前記母型成形工程の前に
    設けたことを特徴とする請求項7記載の分割面被覆マス
    クの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記マスク成形工程を経て成形された前
    記マスク本体の周縁及び前記マスク本体の前記分割面と
    の対向面の少なくとも何れか一方に、所定の大きさ以上
    の外力を付与することで塑性変形する調整部材を密着さ
    せる調整部材取付工程と、 前記調整部材が密着した前記マスク本体を前記塗布側型
    部材へ仮装着した状態で前記マスク本体を前記塗布側型
    部材側へ押圧し、前記塗布側型部材の表面形状に対応し
    た形状に前記調整部材を成形する調整部材成形工程と、 有することを特徴とする請求項7又は請求項8記載の分
    割面被覆マスクの製造方法。
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