JP2005230912A - 耐液体金属脆化割れ性に優れたアーク溶接用フラックス入りワイヤおよびアーク溶接方法 - Google Patents

耐液体金属脆化割れ性に優れたアーク溶接用フラックス入りワイヤおよびアーク溶接方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 亜鉛系合金めっき起因のブローホール等の溶接欠陥を抑制し、かつ、溶接金属および鋼材熱影響部での液体金属脆化割れを抑制する溶接ワイヤと溶接方法を提供する。
【解決手段】 Si、AlおよびMgの何れか1種または2種以上を含有し、かつ[Zn]+1.5×[Al]+[Mg]≧30g/m2を満足するZn系合金めっきが表面に施されたZn系合金めっき鋼板をアーク溶接するために用いる鋼製外皮中にフラックスを充填してなるアーク溶接用フラックス入りワイヤであって、ワイヤ全質量に対し、質量%で、(i-1)TiO2:1.5〜5.5%、FeO:0.06〜0.9%、および、TiO2とFeOを含むスラグ形成剤(総量):2〜6%を含有し、さらに、(i-2)Si:0.3〜1%、および、Mn:0.8〜3%を含有することを特徴とする耐液体金属脆化割れ性に優れたアーク溶接用フラックス入りワイヤ。[Zn]、[Al]および[Mg]は、Zn系合金めっき中のZn、AlおよびMgそれぞれの付着量(g/m2)。
【選択図】 図2

Description

本発明は、主に、建築、自動車などの溶接構造部材に使用する亜鉛系合金めっき鋼板をアーク溶接する際に用いるフラックス入りワイヤと、該ワイヤを用いるアーク溶接方法に関する。
特に、本発明は、溶接時に溶接熱影響部または溶接金属部において液体金属脆化割れが発生するのを抑制することができる耐液体金属脆化割れ性に優れたアーク溶接用フラックス入りワイヤと、該ワイヤを用いるアーク溶接方法に関する。
Znめっき鋼板は、建築や自動車など構造部材の耐食性向上の観点から幅広く用いられているが、最近では、更なる耐食性向上のために、鋼材表面にZn−Al−Mg系合金めっき、Zn−Al−Mg−Si系合金めっきなどの亜鉛系合金めっきを施した亜鉛系合金めっき鋼板が、特許文献1および特許文献2などで開示されている。
しかし、これら亜鉛系合金めっき鋼板を溶接する場合には、例えば、図1に示すように、亜鉛系合金めっき鋼板1を溶接して得られる継手の鋼材熱影響部3および溶接金属部2に、微細な割れ4が発生する。特に、溶接部を拘束した状態で溶接する場合に、このような割れが発生し易い傾向にある。
また、一般的なZnめっき鋼板を溶接する場合に比べて、Znめっき中にAlやMgが含まれている亜鉛系合金めっき鋼板を溶接する場合において、上記のような割れが増加する傾向にあることを本発明者らは確認している。
一般に、高温での溶融金属に起因する脆化割れを液体金属脆化割れ(以下、単に「割れ」という場合もある。)というが、前記の割れも液体金属脆化割れの一形態である。
即ち、溶接入熱により溶融された亜鉛系合金めっきが溶融状態のまま鋼板表面に残留し、かつ、溶接金属の熱収縮により鋼材に引張応力が働いて、溶融めっきが、鋼材熱影響部または溶接金属の結晶粒界に侵入し、粒界が脆化し、割れが発生すると考えられる。
従来の亜鉛系合金めっき鋼板を溶接する際の割れ防止のための取り組みは、主として、鋼板の成分組成を検討対象とし、これまで、熱影響部で生じる割れ防止のために、鋼板の成分組成を規定する方法が種々提案された。
例えば、特許文献3では、極低炭素IF鋼板をはんだ合金やろう材でろう付けする場合、または、極低炭素IF鋼板の表面にZn、Al等のめっきを施しためっき鋼板を溶接する場合に、鋼材熱影響部で発生する液体金属脆化割れの防止を図るため、極低炭素IF鋼中に適正量のTi、Nb、B、Ni等を添加して鋼材熱影響部の結晶粒の粗大化を抑制し、アシキュラー・フェライト組織の生成などにより脆化を抑制し、粒界への溶融めっきの浸入を防止する方法が開示されている。
しかし、特許文献3開示の鋼板母材の組織改善方法では、亜鉛系合金めっき鋼板を溶接する場合に、鋼材熱影響部で発生する脆化割れを低減できても、溶接金属で発生する脆化割れを抑制することは不可能である。
一方、従来の亜鉛めっき鋼板のアーク溶接に用いるアーク溶接用ワイヤにおいては、主として、亜鉛めっき鋼板のアーク溶接時に亜鉛めっきから発生するZn蒸気に起因して発生する溶接金属中のピットおよびブローホール等の溶接欠陥を低減することを課題とし、この課題を解決すべく成分組成を規定したアーク溶接用ワイヤが提案されている。
例えば、特許文献4には、Si、Mn、Al、Ti、Mg等の脱酸元素の添加量を極力低減した溶接ワイヤを用いて、溶接金属中の酸化反応を利用し、溶接金属中の亜鉛を亜鉛酸化物としてスラグから排除する方法が開示されている。
しかし、特許文献4開示の溶接ワイヤをはじめとし、従来から知られている亜鉛めっき鋼板のアーク溶接用のワイヤでは、亜鉛系合金めっき鋼板をアーク溶接する際に、溶接金属および鋼材熱影響部で亜鉛系合金めっきに起因して発生する液体金属脆化割れを充分に抑制することはできなかった。
したがって、亜鉛系合金めっき鋼板をアーク溶接する際に、亜鉛系合金めっきに起因するブローホール等の溶接欠陥を抑制するとともに、溶接金属および鋼材熱影響部で亜鉛系合金めっきに起因して発生する液体金属脆化割れを充分に抑制することができる溶接ワイヤおよび溶接方法の開発が望まれている。
特開平10−226865号公報 特開2000−64061号公報 特開平10−195597号公報 特開平3−294091号公報
前記従来技術の現状を踏まえ、本発明は、亜鉛系合金めっき鋼板をアーク溶接する際に、亜鉛系合金めっきに起因するブローホール等の溶接欠陥を抑制するとともに、溶接金属および鋼材熱影響部で発生する液体金属脆化割れを充分に抑制することができる溶接ワイヤ、および、該溶接ワイヤを用いるアーク溶接方法を提供することを目的とする。
本発明者は、亜鉛系合金めっき鋼板をアーク溶接する際に、溶接金属および鋼材熱影響部で発生する液体金属脆化割れの原因を溶接試験等により調査し、溶接金属および熱影響部(特に、溶接止端部の熱影響部)で発生しやすい液体金属脆化割れを低減するための溶接条件を詳細に検討した。
その結果、本発明者は、アーク溶接する際に使用するフラックス入りワイヤの成分組成が、亜鉛系合金めっきに起因する液体金属脆化割れの発生を抑制するために重要な要因となることを見出した。
本発明は、上記知見に基づき前記課題を解決するものであり、その要旨とするところは、以下の通りである。
(1)Si、AlおよびMgの何れか1種または2種以上を含有し、かつ、[Zn]+1.5×[Al]+[Mg]≧30g/m2を満足するZn系合金めっきが施されたZn系合金めっき鋼板をアーク溶接するために用いる鋼製外皮中にフラックスを充填してなるアーク溶接用フラックス入りワイヤであって、ワイヤ全質量に対し、質量%で、
(i-1)TiO2:1.5〜5.5%、FeO:0.06〜0.9%、および、TiO2とFeOを含むスラグ形成剤(総量):2〜6%を含有し、さらに、
(i-2)Si:0.3〜1%、および、Mn:0.8〜3%を含有することを特徴とする耐液体金属脆化割れ性に優れたアーク溶接用フラックス入りワイヤ。
ここで、[Zn]、[Al]および[Mg]は、Zn系合金めっき中のZn、AlおよびMgそれぞれの付着量(g/m2)。
(2)前記FeOの含有量が、0.002×([Zn]+1.5×[Al]+[Mg])%以上であることを特徴とする前記(1)に記載の耐液体金属脆化割れ性に優れたアーク溶接用フラックス入りワイヤ。
(3)ワイヤ全質量に対し、質量%で、さらに、Bi:0.005〜0.1%を含有することを特徴とする前記(1)または(2)に記載の耐液体金属脆化割れ性に優れたアーク溶接用フラックス入りワイヤ。
(4)Si、AlおよびMgの何れか1種または2種以上を含有し、かつ、[Zn]+1.5×[Al]+[Mg]≧30g/m2を満足するZn系合金めっきが施されたZn系合金めっき鋼板をフラックス入りワイヤを用いてアーク溶接する方法において、
(i)ワイヤ全質量に対し、質量%で、
(i-1)TiO2:1.5〜5.5%、FeO:0.06〜0.9%、および、TiO2とFeOを含むスラグ形成剤(総量):2〜6%を含有し、さらに、
(i-2)Si:0.3〜1%、および、Mn:0.8〜3%を含有するフラックス入りワイヤを用い、
(ii)ガスシールドアーク溶接することを特徴とする耐液体金属脆化割れ性に優れたアーク溶接方法。
ここで、[Zn]、[Al]および[Mg]は、Zn系合金めっき中のZn、AlおよびMgそれぞれの付着量(g/m2)。
(5)前記フラックス入りワイヤ中のFeOの含有量が、0.002×([Zn]+1.5×[Al]+[Mg])%以上であることを特徴とする前記(4)に記載の耐液体金属脆化割れ性に優れたアーク溶接方法。
(6)前記フラックス入りワイヤ中に、ワイヤ全質量に対し、質量%で、さらに、Bi:0.005〜0.1%を含有することを特徴とする前記(4)または(5)に記載の耐液体金属脆化割れ性に優れたアーク溶接方法。
(7)前記Zn系合金めっきが、質量%で、Al:0.18〜5%を含有し、さらに、Mg:0.01〜0.5%、La:0.001〜0.5%、および、Ce:0.001〜0.5%の何れか1種または2種以上を含有し、残部がZnおよび不可避的不純物からなることを特徴とする前記(4)〜(6)の何れかに記載の耐液体金属脆化割れ性に優れたアーク溶接方法。
(8)前記Zn系合金めっきが、質量%で、Al:2〜19%、および、Mg:0.5〜10%を含有し、残部がZnおよび不可避的不純物からなることを特徴とする前記(4)〜(6)の何れかに記載の耐液体金属脆化割れ性に優れたアーク溶接方法。
(9)前記Zn系合金めっきが、質量%で、Al:2〜19%、Mg:1〜10%、および、Si:0.01〜2%を含有し、残部がZnおよび不可避的不純物からなることを特徴とする前記(4)〜(6)の何れかに記載の耐液体金属脆化割れ性に優れたアーク溶接方法。
本発明によれば、亜鉛系合金めっき鋼板をアーク溶接する際に、亜鉛系合金めっきに起因するブローホール等の溶接欠陥を抑制するとともに、溶接金属および鋼材熱影響部で発生する液体金属脆化割れを充分に抑制することができるので、溶接継手の品質および信頼性を著しく高めることができる。
まず、本発明の技術思想について、図2に基づいて説明する。
前述したように、本発明者は、亜鉛系合金めっき鋼板をアーク溶接する際に、溶接金属および鋼材熱影響部で発生する液体金属脆化割れの原因を溶接試験等により調査し、溶接金属および熱影響部(特に、溶接止端部の熱影響部)で発生しやすい液体金属脆化割れを低減するための溶接条件を詳細に検討した。
その結果、本発明者は、亜鉛系合金めっきに起因する液体金属脆化割れの抑制を図るうえで、アーク溶接する際に使用するフラックス入りワイヤの成分組成が、以下、(x)、(y)及び(z)の点から重要な要因となることを見出した。
(x)溶接止端部の形状の扁平化:
溶接止端部7は、切欠き形状となり易く、溶接後の冷却に伴う熱収縮過程において応力集中部となる。この部位に応力が付加され、溶融した亜鉛系合金めっき6が作用すると、液体金属脆化割れが発生する。
フラックス入りワイヤを用いて溶接する場合には、溶融スラグ5が溶接金属の表面を覆ったまま凝固するので、フラックス入りワイヤのスラグ剤組成を調整することによりスラグの粘性等の性質や発生量を調整して、溶接止端部7の形状を変化させ、溶接止端部7の角度αを小さく(扁平化)する。この偏平化により、鋼材熱影響部3における液体金属脆化割れを抑制することができる。
(y)亜鉛系合金めっき中のAl、Mg等の有害成分の無害化:
鋼材熱影響部3および溶接金属部2における液体金属脆化割れの発生は、溶融した亜鉛系合金めっき6の成分中、特に、AlやMgが有害成分として作用して、助長される。
フラックス入りワイヤを用いて溶接する場合に、ワイヤから、AlやMgに比べて酸化力の弱いTiの酸化物(TiO2)をスラグ形成剤として供給することにより、生成した溶融スラグ5と溶融した亜鉛系合金めっき6との間で、AlおよびMgの酸化反応を促進し、AlおよびMgを酸化物として無害化するとともにスラグ化する。
このAlおよびMgの無害化・スラグ化により、鋼材熱影響部3および溶接金属部2における液体金属脆化割れを低減することができる。
また、溶融金属部における液体金属脆化割れの発生に対しては、溶融した亜鉛系合金めっき6の成分中のAl、Mgの他、Zn自身も悪影響を及ぼすので、Al、Mgに加えてZnの酸化反応をも促進するため、Feの酸化物(FeO)をスラグ形成剤として供給する。このFeOの供給により、鋼材熱影響部3および溶接金属部2における液体金属脆化割れを効果的に低減することができる。
(z)溶融金属部のブローホール等の溶接欠陥防止:
フラックス入りワイヤ中のTiO2およびFeOは、溶融した亜鉛系合金めっき6の成分中のAlおよびMg、さらにはZnを酸化して無害化し、液体金属脆化割れを低減するために、所定量以上添加する必要がある。
しかし、TiO2およびFeOを過剰に添加すると、多量の溶融スラグ5が溶融金属部2を覆い、Zn蒸気が溶接金属から逃散する道を塞ぐこととなり、その結果、ブローホール等の溶接欠陥の発生が助長される。
また、多量のFeOは、COガスの発生を促し、ブローホール等の溶接欠陥の発生原因となるので、TiO2およびFeOの添加量は、Zn蒸気、さらにはCOガスに起因するブローホール等の溶接欠陥を発生させない範囲に制限する必要がある。
本発明は、上記(x)、(y)および(z)に係る知見に基づいて、フラックス入りワイヤの成分組成を規定してなされたものである。ここで、本発明で規定するフラックス入りワイヤの成分組成について説明する。なお、%は「質量%」を意味する。
TiO2
TiO2は、フラックス中でスラグ形成剤の主要な成分として添加され、溶接熱影響部および溶接金属部における液体金属脆化割れに対して有害成分となる亜鉛系合金めっき中のAlやMgの酸化を促進し、AlやMgを酸化物として無害化する作用をなす。
ワイヤ全質量に対するTiO2の含有量が1.5%未満であると、有害成分AlおよびMgを酸化して無害化する効果(酸化・無害化効果)が充分に得られず、一方、5.5%を超えると、スラグ量が過多となって、溶接金属からのZn蒸気の逃散を阻害して、ブローホールやピットなどの溶接欠陥の原因となる。
したがって、ワイヤ全質量に対するTiO2の含有量は1.5〜5.5%とした。
FeO:
FeOは、フラックス中でスラグ形成剤の主要な成分として添加され、溶接熱影響部および溶接金属部における液体金属脆化割れに対して有害成分となる亜鉛系合金めっき中のAlやMg、さらにはZn自身の酸化を促進し、Al、Mg、Znを酸化物として無害化する作用をなす。
特に、溶融金属部における割れ発生に対しては、亜鉛系合金めっき成分中のAlおよびMgの他、Zn自身も悪影響を及ぼすので、AlおよびMgに加えてZnの酸化を促進するため、所定量のFeOの添加が必要となる。
ワイヤ全質量に対するFeOの含有量が0.06%未満であると、有害成分Al、MgおよびZnに対する酸化・無害化効果が充分に得られず、一方、0.9%を超えると、COガスに起因するブローホール欠陥の発生や、溶接時のスパッタ増加、さらには、溶接金属中の酸化介在物増加による靭性の低下が問題となる。
したがって、ワイヤ全質量に対するFeOの含有量は0.06〜0.9%とした。
本発明において、ワイヤ全質量に対するFeOの含有量を0.06%以上とすることにより、例えば、溶接入熱5kJ/cm程度以上の一般的な溶接条件でのアーク溶接において、溶接熱影響部および溶接金属部における液体金属脆化割れを、効果的に充分低減することができる。
しかし、板厚が薄い鋼板のアーク溶接等のように、通常に比べて低入熱の溶接条件でアーク溶接する場合には、Zn等のめっき成分の蒸発、逃散が不充分となり、溶接金属への浸入量が増加する。
その結果、低入熱の溶接条件でアーク溶接する場合は、特に、Zn等のめっき成分が、溶接金属部における液体金属脆化割れの原因となるので、本発明では、FeO添加量の下限値を、さらに、以下のように規定することが好ましい。
図3に、低入熱条件における亜鉛系合金鋼板のめっき付着量係数X(g/m2)とフラックス入りワイヤ中のFeO添加量(質量%)の関係を、溶接金属部における割れ発生の状況別に示す。
なお、溶接条件は、溶接電流:160A、溶接電圧:19V、溶接速度:50cm/min、溶接入熱:3.6kJ/cmで、通常に比べて低い入熱条件である。
亜鉛系合金鋼板のめっき付着量係数X(g/m2)は、亜鉛系合金成分中のZn、Al、および、Mgの各付着量(g/m2)を、それぞれ、[Zn]、[Al]、および、[Mg]として、下記(1)式で求める。
X=[Zn]+1.5×[Al]+[Mg] ・・・(1)
図3に示すように、フラックス入りワイヤ中のFeO添加量(ワイヤ全質量に対する質量%)が、直線L1=0.002×X より少ない場合には、溶接金属中に浸入したZn等のめっき成分の酸化、無害化が不充分であり、液体金属脆化割れが発生する。
また、フラックス入りワイヤ中のFeO添加量(ワイヤ全質量に対する質量%)が、上限L2=0.9を超えると、COガスが発生し易くなり、また、溶接金属中の過剰酸素が増加し、脱酸不足となって、Zn等のめっき成分の蒸気に起因するブローホールや、ピット等の溶接欠陥(気孔欠陥)が発生する。
さらに、溶接時のスパッタ増加や溶接金属中の酸化介在物増加により、溶接部靭性の低下が問題となる。
したがって、本発明では、通常に比べて低入熱の溶接条件でアーク溶接する場合は、溶接熱影響部、特に、溶接金属部における液体金属脆化割れを充分に低減するため、FeO添加量の下限値を、0.002×X(X=[Zn]+1.5×[Al]+[Mg])とすることが好ましい。
スラグ形成剤:
本発明では、フラックス中でスラグ形成剤の主要な成分として添加するTiO2およびFeOの他、スラグ形成剤として添加する成分は、溶接時に溶融金属の表面をスラグで覆い、溶接止端部の形状を変化させ、特に、応力集中部となる溶接止端角度を小さく(扁平化)することにより、液体金属脆化割れを低減する作用をなす。
TiO2やFeOの他に、スラグ形成剤として添加する成分は、SiO2、ZrO2等が挙げられる。本発明では、特に、スラグ形成剤の種類を規定する必要はないが、溶接止端角度を小さく(扁平化)して、液体金属脆化割れをより低減するために、2%以上添加するのが好ましい。
しかし、フラックス中のスラグ形成剤の総量が6%を超えると、スラグ量が過多となり、溶接金属からのZn蒸気の逃散を阻害し、ブローホールやピットなどの溶接欠陥を形成する原因となるので、スラグ形成剤の総量は、ワイヤの全質量に対して2〜6%とした。
Si:
Siは、ワイヤ外皮として、または、フラックス中の金属紛としてフラックス入りワイヤに添加され、主として、溶接金属の脱酸および機械的特性の確保に必要である。
ワイヤ全質量に対するSi含有量が0.3%未満であると、溶融金属中で脱酸不足となり、Zn蒸気が原因のブローホールやピット等の溶接欠陥が発生し、一方、1%を超えると、溶接金属部の靭性が低下する。
したがって、ワイヤ全質量に対するSi含有量は0.3〜1%とした。
Mn:
Mnは、Siと同様に、ワイヤ外皮として、または、フラックス中の金属紛としてフラックス入りワイヤに添加され、主として、溶接金属の脱酸および機械的特性の調整に用いられる。
ワイヤ全質量に対するMn含有量が0.8%未満であると、溶接金属中で脱酸不足となり、Zn蒸気に起因するブローホールやピット等の溶接欠陥が発生し、一方、3%を超えると、溶接金属部の靭性が低下する。
したがって、ワイヤ全質量に対するMn含有量は0.8〜3%とした。
本発明では、上記ワイヤの成分組成の規定に加えて、さらに、以下の目的でBiを適量含有することが好ましい。
Bi:
Biは、溶接後の凝固スラグを除去する際のスラグ剥離性を向上させるために有効な元素である。特にZn系合金めっき鋼板の溶接継手の溶接部は、防錆のため塗装される場合が多く、凝固スラグを十分除去した上で塗装する必要があるため、スラグ剥離性を向上することが重要となる。
ワイヤ全質量に対するBiの含有量が0.005%未満では、スラグ剥離性向上の効果が十分に得られず、一方、0.1%を超えると、溶接金属凝固時のBiの偏析による高温割れの要因となる。したがって、ワイヤ全質量に対するBi含有量は、0.005%〜0.1%とした。
本発明では、上記成分組成のフラックス入りワイヤを用いてシールドアーク溶接することにより、従来溶接時に問題となっていたZn系合金めっきに起因する鋼材熱影響部および溶接金属における液体金属脆化割れを大幅に低減するとともに、Zn等のめっき成分によるブローホールやピットなどの溶接欠陥を低減することができる。
本発明のフラックス入りワイヤは、特に、Zn系合金めっき鋼板において、Zn系合金めっきに起因して、鋼材熱影響部および溶接金属で発生する液体金属脆化割れに対して顕著な効果を発揮する。以下に、Zn系合金めっき鋼板における顕著な効果について説明する。
図4に、本発明のフラックス入りワイヤ(本発明ワイヤ)と比較ワイヤ(従来)をそれぞれ用いて溶接した場合における、亜鉛系合金鋼板のめっき付着量係数Xと溶接金属部での割れ発生状況(図中、溶接金属割れ長さで表示)との関係を示す。
なお、本発明ワイヤは、成分組成がTiO2:3.2%、FeO:0.23%、スラグ形成剤の総量:5.3%、Si:0.6%、Mn:2.1%を含むフラックス入りワイヤである。
比較ワイヤ(従来)は、従来から、亜鉛めっき鋼板用のブローホール欠陥の発生を抑制するため用いられているスラグ形成剤および脱酸剤が共に少ないフラックス入りワイヤで、その成分組成は、TiO2およびFeOは含有せず、その他のスラグ形成剤の総量が1.3%、Si:0.4%、Mn:0.7%である。
溶接条件は、溶接電流:250A、溶接電圧:24V、溶接速度:50cm/min、溶接入熱:7.2kJ/cmで、通常の入熱条件である。
亜鉛系合金鋼板のめっき付着量係数Xは、亜鉛系合金成分中のZn、Al、および、Mgの各付着量(g/m2)を、それぞれ、[Zn]、[Al]、および、[Mg]として、下記(1)式で求める。
X=[Zn]+1.5×[Al]+[Mg] ・・・(1)
図4から、Xが30g/m2以上の亜鉛系合金めっきが施されたZn系合金めっき鋼板を、比較ワイヤ(従来)を用い、通常の溶接条件でアーク溶接する場合においては、溶接金属部における液体金属脆化割れが顕著に増加することが解かる。
一方、本発明ワイヤを用いて同様に溶接する場合においては、Xが30g/m2以上の亜鉛系合金めっきが施されたZn系合金めっき鋼板を溶接する場合でも、溶接金属部における液体金属脆化割れが低減されていることが解かる。
このように、本発明ワイヤは、Si、AlおよびMgの何れか1種または2種以上を含有し、かつ、[Zn]+1.5×[Al]+[Mg]≧30g/m2を満足するZn系合金めっきが施されたZn系合金めっき鋼板のアーク溶接において顕著な効果を奏する。
本発明ワイヤは、Zn系合金めっき鋼板のアーク溶接用ワイヤとして好ましいものである。
Xが30g/m2以上のZn系合金めっきとしては、例えば、特許文献1に記載されているようなZn−Al−Mg系、特許文献2に記載されているようなZn−Al−Mg−Si系またはZn−Al系の亜鉛系合金めっきを挙げることができる。
詳しくは、Zn−Al系合金めっきは、Al:0.18〜5%を含有し、さらに、Mg:0.01〜0.5%、La:0.001〜0.5%、および、Ce:0.001〜0.5%の何れか1種または2種以上を含有し、残部がZnのめっきであり、Zn−Al−Mg系合金めっきは、Al:2〜19%、Mg:0.5〜10%、残部Znのめっきであり、Zn−Al−Mg−Si系合金めっきは、Al:2〜19%、Mg:0.5〜10%、Si:0.01〜2%、残部Znのめっきである。
本発明は、上記のZn系合金めっき鋼板をガスシールドアーク溶接する場合に、鋼材熱影響部および溶接金属部における液体金属脆化割れの発生を、従来技術に比べて、顕著に低減することができる。
なお、上記顕著な効果を得るうえにおいて、特に、本発明で規定する以外に、その他の溶接条件を規定する必要はないが、他の理由で、例えば、溶接部の継手強度や靭性の向上、アークの安定性の確保、スパッタの抑制、気孔欠陥の防止等の理由で、その他の溶接条件を規定することは、本発明の趣旨を逸脱しない。
また、ガスアーク溶接時に用いるシールドガスとしは、通常のAr+CO2混合ガスを使用することができ、特に、ガス組成を規定する必要はないが、CO2が5%未満になると、溶接時のスパッタが増加するとともに、シールドガスからの酸素供給量が不足して溶接金属割れの原因となるので、CO2は5%以上とするのが好ましい。
次に、本発明の実施例について説明する。実施例においては、特定の条件を採用したが、該条件は、本発明の実施可能性および効果を確認するために採用した一条件例であり、本発明は、この一条件例に限定されるものではない。
本発明は、本発明の要旨を逸脱せず、本発明の目的を達成する限りにおいて、種々の条件を採用し得るものである。
(実施例)
溶接対象鋼板として、質量%で、C:0.08%、Si:0.02%、Mn:1.0%、P:0.015%、S:0.007%を含有し、板厚:5.8mmのSS400材(母材鋼板)の表面に、表1に示すめっき種類およびめっき付着量の亜鉛系合金めっきを施した亜鉛系合金めっき鋼板を用いた。
Figure 2005230912
また、フラックス入りワイヤとして、表2に示す成分組成のワイヤ(本発明で規定する成分組成の本発明例ワイヤと本発明で規定する成分組成から外れる比較例ワイヤ)を用いた。なお、表2中のワイヤ成分の含有量は、ワイヤ全質量に対する質量%で示している。
Figure 2005230912
フラックス入りワイヤは、表2に示すように、スラグ形成剤として、TiO2やFeOの他に、ビード被包性の向上のために、SiO2、Al23、および、MgOを、また、アーク安定化のために、Na2OおよびK2Oを含有し、脱酸剤として、SiやMnを、その他、適宜、AlおよびMg(予備脱酸剤)を、さらに、適宜、凝固スラグの剥離性向上のためBiを含有するものである。
また、表2中、No.5のワイヤ(本発明例ワイヤ)には、溶接金属部の靭性を高めるために、溶接金属組織の微細化に有効なBを60ppm添加した。
フラックス入りワイヤの外皮として、質量%で、C:0.047%、Si:0.01%、Mn:0.28%を含有する軟鋼を用い、ワイヤ径:1.2mmφのシームレスフラックス入りワイヤを作製した。
アーク溶接は、炭酸ガスをシールドガスとして吹き付け、標準入熱条件として、電流:250A、電圧:24V、速度:50cm/min、入熱:7.2kJ/cmで、また、低入熱条件として、電流:160A、電圧:18V、速度:50cm/min、入熱:3.6kJ/cmで行なった。
溶接部の耐液体金属脆化割れ性は、図5に示すように、試験材の亜鉛系合金めっき鋼板1上に、32mmφのSS400丸鋼8の端面を突合せ、拘束条件が極めて厳しい円周隅肉溶接を行なった後、溶接終点部9の溶接金属部2および鋼材熱影響部3の板厚方向断面10において全ての割れ長さを測定し、割れ長さの総和で評価した。
表3に、表2に示すフラックス入りワイヤ(ワイヤ記号:(1)〜(14)を用い、表1に示すめっき種類(めっき種類記号:A〜D)を施した亜鉛系合金めっき鋼板をアーク溶接した場合の評価結果を示す。
Figure 2005230912
表3中、No.1〜10は、本発明で規定する成分組成の溶接ワイヤを用いて溶接した本発明例を示し、No.11〜17は、本発明で規定する成分組成から外れる溶接ワイヤを用いて溶接した比較例を示す。
No.1〜9の本発明例では、鋼材熱影響部および溶接金属部のいずれにおいても割れ発生がなく耐割れ性に優れ、かつ、Zn等のめっき成分の蒸気に起因するブローホールやピット等の溶接欠陥(気孔欠陥)がない良好な溶接部が得られている。
また、No.9は、Biを好ましい含有量で含有したフラックス入りワイヤ(ワイヤ記号:(7))を用いて溶接したため、スラグ剥離性はより向上した。
No.10の本発明例は、通常に比べて低入熱の溶接条件でアーク溶接したために、通常に比べて、Zn等のめっき成分の蒸発、逃散が不充分となり、溶接金属部へのZn等のめっき成分の浸入が認められる。
その結果、No.10の本発明例においては、従来に比べて耐割れ性は向上しているものの、溶接金属部で僅かに液体金属脆化割れが発生した。
これは、FeOの添加量が、FeOの好ましい添加量:0.002×([Zn]+1.5×[Al]+[Mg])%より少ないことによると考えられる。
なお、No.6およびNo.7は、低入熱の溶接条件であるが、FeOの添加量が0.002×([Zn]+1.5×[Al]+[Mg])%以上の条件を満たすため、溶接金属部での液体金属脆化割れは発生しなかった。
一方、No.11の比較例においては、スラグ総量およびTiO2含有量が本発明で規定する量より少ないため、熱影響部および溶接金属部で液体金属脆化割れが発生した。
No.12の比較例においては、スラグ総量は本発明で規定する量を満足するが、TiO2含有量が少ないため、熱影響部で液体金属脆化割れが発生した。
No.13の比較例においては、スラグ総量が多すぎて、Zn等のめっき成分の蒸気の逃散が阻害され、ブローホールやピット等の溶接欠陥が発生した。
No.14およびNo.15の比較例においては、MnおよびSiの含有量が、本発明で規定する量より少ないため、溶接金属中の脱酸不足により、ブローホールやピット等の溶接欠陥が発生した。
No.16の比較例においては、FeO含有量が多すぎて、溶接金属中でCOガスが発生し、また、酸素過剰で脱酸不足となり、Zn等のめっき成分の蒸気に起因するブローホールやピット等の溶接欠陥が発生した。また、溶接時にスパッタも多発した。
No.17の比較例においては、FeO含有量が少ないため、溶接金属に浸入したZn、Al、Mgのめっき成分の酸化が不充分となり、溶接金属部に液体金属脆化割れが発生した。
前述したように、本発明によれば、亜鉛系合金めっき鋼板をアーク溶接する際に、亜鉛系合金めっきに起因するブローホール等の溶接欠陥を抑制するとともに、溶接金属および鋼材熱影響部で発生する液体金属脆化割れを充分に抑制することができるので、溶接継手の品質および信頼性を著しく高めることができる。
したがって、本発明は、溶接技術としての利用可能性が大きく、溶接技術産業にもたらす貢献が多大なものである。
亜鉛系合金めっき鋼板におけるアーク溶接時の液体金属脆化割れの発生態様を示す図である。 液体金属脆化割れを低減する本発明の技術思想を説明する図である。 低入熱溶接における亜鉛系合金鋼板のめっき付着量係数Xとフラックス入りワイヤ中のFeO添加量の関係を、溶接金属部の割れ発生状況別に示す図である。 亜鉛系合金鋼板のめっき付着量係数Xと溶接金属部における割れ発生状況との関係を、本発明ワイヤと従来ワイヤ別に示す図である。 溶接金属部の耐液体金属脆化割れ性の評価方法を示す図である。
符号の説明
1 亜鉛系合金めっき鋼板
2 溶接金属
3 鋼材熱影響部
4 割れ
5 溶融スラグ
6 溶融した亜鉛系合金めっき
7 溶接止端部
8 丸鋼
9 溶接終端部
10 板厚方向断面
α 始端部の角度

Claims (9)

  1. Si、AlおよびMgの何れか1種または2種以上を含有し、かつ、[Zn]+1.5×[Al]+[Mg]≧30g/m2を満足するZn系合金めっきが施されたZn系合金めっき鋼板をアーク溶接するために用いる鋼製外皮中にフラックスを充填してなるアーク溶接用フラックス入りワイヤであって、ワイヤ全質量に対し、質量%で、
    (i-1)TiO2:1.5〜5.5%、FeO:0.06〜0.9%、および、TiO2とFeOを含むスラグ形成剤(総量):2〜6%を含有し、さらに、
    (i-2)Si:0.3〜1%、および、Mn:0.8〜3%を含有することを特徴とする耐液体金属脆化割れ性に優れたアーク溶接用フラックス入りワイヤ。
    ここで、[Zn]、[Al]および[Mg]は、Zn系合金めっき中のZn、AlおよびMgそれぞれの付着量(g/m2)。
  2. 前記FeOの含有量が、0.002×([Zn]+1.5×[Al]+[Mg])%以上であることを特徴とする請求項1に記載の耐液体金属脆化割れ性に優れたアーク溶接用フラックス入りワイヤ。
  3. ワイヤ全質量に対し、質量%で、さらに、Bi:0.005〜0.1%を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の耐液体金属脆化割れ性に優れたアーク溶接用フラックス入りワイヤ。
  4. Si、AlおよびMgの何れか1種または2種以上を含有し、かつ、[Zn]+1.5×[Al]+[Mg]≧30g/m2を満足するZn系合金めっきが施されたZn系合金めっき鋼板をフラックス入りワイヤを用いてアーク溶接する方法において、
    (i)ワイヤ全質量に対し、質量%で、
    (i-1)TiO2:1.5〜5.5%、FeO:0.06〜0.9%、および、TiO2とFeOを含むスラグ形成剤(総量):2〜6%を含有し、さらに、
    (i-2)Si:0.3〜1%、および、Mn:0.8〜3%を含有するフラックス入りワイヤを用い、
    (ii)ガスシールドアーク溶接することを特徴とする耐液体金属脆化割れ性に優れたアーク溶接方法。
    ここで、[Zn]、[Al]および[Mg]は、Zn系合金めっき中のZn、AlおよびMgそれぞれの付着量(g/m2)。
  5. 前記フラックス入りワイヤ中のFeOの含有量が、0.002×([Zn]+1.5×[Al]+[Mg])%以上であることを特徴とする請求項4に記載の耐液体金属脆化割れ性に優れたアーク溶接方法。
  6. 前記フラックス入りワイヤ中に、ワイヤ全質量に対し、質量%で、さらに、Bi:0.005〜0.1%を含有することを特徴とする請求項4または5に記載の耐液体金属脆化割れ性に優れたアーク溶接方法。
  7. 前記Zn系合金めっきが、質量%で、Al:0.18〜5%を含有し、さらに、Mg:0.01〜0.5%、La:0.001〜0.5%、および、Ce:0.001〜0.5%の何れか1種または2種以上を含有し、残部がZnおよび不可避的不純物からなることを特徴とする請求項4〜6の何れか1項に記載の耐液体金属脆化割れ性に優れたアーク溶接方法。
  8. 前記Zn系合金めっきが、質量%で、Al:2〜19%、および、Mg:0.5〜10%を含有し、残部がZnおよび不可避的不純物からなることを特徴とする請求項4〜6の何れか1項に記載の耐液体金属脆化割れ性に優れたアーク溶接方法。
  9. 前記Zn系合金めっきが、質量%で、Al:2〜19%、Mg:1〜10%、および、Si:0.01〜2%を含有し、残部がZnおよび不可避的不純物からなることを特徴とする請求項4〜6の何れか1項に記載の耐液体金属脆化割れ性に優れたアーク溶接方法。
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