JP2005228478A - 電磁調理器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 被加熱器具を載置するプレートと,前記プレートの下部に設けられた加熱コイルと,前記プレートの所定位置の温度を検出する1又は複数の温度検出素子と,前記温度検出素子の検出結果に応じて外部の交流電源から前記加熱コイルへ供給される電力を制御する電力制御手段とを具備してなる電磁調理器において,前記温度検出素子の近傍を予備加熱する1又は複数の予備加熱手段と,前記交流電源から,前記予備加熱手段への電力供給経路に設けられ,前記交流電源と前記予備加熱手段とを電気的に絶縁する絶縁手段とを具備してなることを特徴とする電磁調理器として構成する。
【選択図】 図1
Description
前記異常過熱防止機能を備えた電磁調理器が特許文献1および2に示されている。
上記予備加熱ヒータ105は,上記加熱コイル101への通電の停止状態において,上記サーミスタ104の近傍の温度を,所定の予備加熱温度(以下,予熱温度Tprという)まで予備加熱する。
図5及び図6は,電磁調理器Xにおいて,それぞれ緩やかな温度変化,及び急な温度変化で加熱が行われた場合の,前記鍋107の温度,及び前記サーミスタ104の配置位置における前記プレート103下部の温度の変化を表すグラフである。
図5及び図6において,太い実線で表すグラフが鍋107の温度(以下,鍋温度Tnという),細い実線で表すグラフが上記予備加熱ヒータ105による予備加熱を行わない場合における上記サーミスタ104の配置位置の上記プレート103の下部温度(以下,予熱無しプレート温度Tp1という),太い破線で表すグラフが前記予備加熱ヒータ105による予備加熱を行う場合における前記サーミスタ104の配置位置の前記プレート103の下部温度(以下,予熱有りプレート温度Tp2という)を表す。
このとき,上記予熱有りプレート温度Tp2は,上記鍋温度Tnの上昇により予備加熱ヒータ105の周囲に対する放熱量が減少するため,前記鍋温度Tnの上昇に対して時間遅れをもって常温Taよりも高い所定の予熱温度Tprから緩やかな勾配で徐々に上昇する。
そして,十分な時間t1の経過後には,上記鍋温度Tnと上記予熱無しプレート温度Tp1及び上記予熱有りプレート温度Tp2とは,相互にほぼ一定の差を保って推移する。
また,予備加熱がおこなわれている分だけ,上記予熱有りプレート温度Tp2の方が上記予熱無しプレート温度TP1よりも高い温度で推移する。
このときの上記鍋温度Tnと上記予熱無しプレート温度Tp1,および上記予熱有りプレート温度Tp2との各温度差ΔTu,ΔTsを,前記鍋温度Tnが異常であるとする過熱温度Txから差し引いた温度を,それぞれ予備加熱をおこなわない場合の異常過熱と判定する設定温度Tu及び予備加熱をおこなう場合の前記設定温度Tsとする。
次に,上記水の沸騰中(t2〜t3)は,上記鍋温度Tnは一定温度となり,これにやや遅れて各プレート温度Tp1,Tp2も一定となる。この間も,予備加熱が行われている分だけ,上記予熱有りプレート温度Tp2の方が上記予熱無しプレート温度Tp1よりも高い温度で推移する。
そして,上記鍋107内の全ての水が蒸発した時点t3から,上記鍋温度Tnは急上昇する。いわゆる空焚き状態である。これに対し,各プレート温度Tp1,Tp2も時間遅れをもって追従して温度上昇する。
更に,温度上昇が継続し,上記鍋温度Tnが上記過熱温度Txに到達(t4)すると,これに遅れて上記予熱有りプレート温度Tp2が上記設定温度Tsに到達(t5)し,さらに遅れて上記予熱無しプレート温度Tp1が上記設定温度Tuに到達(t6)する。
第一に,予備加熱手段を具備し,予備加熱をおこなう電磁調理器において,該電磁調理器全体の安全性を向上させた電磁調理器を提供することにあり,
第二に,加熱コイルが複数設けられ,それに対応して予備加熱手段が1又は複数設けられる場合において,無駄な消費電力を削減することにある。
被加熱器具を載置するプレートと,前記プレートの下部に設けられた加熱コイルと,前記プレートの所定位置の温度を検出する1又は複数の温度検出素子と,前記温度検出素子の検出結果に応じて外部の交流電源から前記加熱コイルへ供給される電力を制御する電力制御手段とを具備してなる電磁調理器において,前記温度検出素子の近傍を予備加熱する1又は複数の予備加熱手段と,前記交流電源から,前記予備加熱手段への電力供給経路に設けられ,前記交流電源と前記予備加熱手段とを電気的に絶縁する絶縁手段とを具備してなることを特徴とする電磁調理器として構成する。
上記加熱コイルが複数設けられ,それに対応して上記予備加熱手段が1又は複数設けられる場合において,前記予備加熱手段への通電を,前記加熱コイル毎に制御する通電制御手段を具備してなる電磁調理器として構成する。
上記交流電源と上記予備加熱手段とが上記絶縁手段により電気的に絶縁されるため,前記予備加熱手段の導通不良などの故障又は動作不具合などが起こった場合に,前記交流電源の大きなエネルギーによる電気的な破壊が該電磁調理器全体に影響することなく,該電磁調理器全体の安全性を向上させることができる。
さらに,交流電源から電気的に絶縁された交流回路の構成は,交流電源から電気的に絶縁された直流回路の構成に比べて部品点数が少なく,またコストを低減することができる。
前記複数の加熱コイルのいずれかを選択して加熱する場合に,前記通電制御手段が,前記選択した加熱コイルに対応する予備加熱手段のみへの通電をおこなうことで,無駄な消費電力を削減するができる。
ここに,図1は本発明の実施の形態に係る電磁調理器Aの回路を示すブロック図,図2は本発明の実施の形態に係る電磁調理器Bの回路を示すブロック図である。
図1に示すように電磁調理器Aは,被加熱器具(不図示,図4の107に相当)と,該被加熱器具を載置するプレート(不図示,図4の103に相当)と,該プレートの下部に設けられ,前記被加熱器具を電磁加熱する加熱コイル3と,前記プレート下部の所定位置の温度を検出する正温度係数サーミスタ4(温度検出素子)と,前記正温度係数サーミスタ4に接続され,該正温度係数サーミスタ4の検出結果を判定する温度制御手段5と,前記温度制御手段5による判定検出結果に応じて外部の交流電源1から前記加熱コイル3へ供給される電力を制御する電力制御手段2と,前記正温度係数サーミスタ4の近傍を予備加熱する予備加熱手段6と,前記交流電源1から,前記予備加熱手段6への電力供給経路に設けられ,前記交流電源1と前記予備加熱手段6とを電気的に絶縁する絶縁手段7とを具備して構成されている。
なお,上記正温度係数サーミスタ4はキュリー点を有する正温度係数サーミスタであり,1又は複数の正温度係数サーミスタである。
電力制御手段2は,操作ボタン(不図示)の操作に応じて前記加熱コイル3へ供給される電力を制御(通電する,通電を停止する,または通電を抑制するなど)することにより,加熱調整をおこなう。
また,電力制御手段2は,加熱中に上記正温度係数サーミスタ4による検出温度が,上記温度制御手段5によって所定の設定温度を超えたと判定された場合には,前記加熱コイル3へ供給される電力を制御(通電の停止または抑制)することにより,上記被加熱器具が過熱状態となることを防止する。
また,予備加熱手段6は上記正温度係数サーミスタ4の近傍を所定の温度まで予備加熱する。
このとき,上記予備加熱手段6の予備過熱に用いられる電力は,交流電源1から交流トランス等で構成される絶縁手段7を経て予備加熱手段6へ供給されており,たとえば予備加熱手段6が短絡故障した場合でも,前記交流電源1の大きなエネルギーによる電気的な破壊が該電磁調理器A全体に影響することなく,電磁調理器A全体の安全性を向上させることができる。
このとき,温度制御手段5が交流電源1と接続されることになるが,絶縁手段7を設けていることにより,たとえば上記正温度係数サーミスタ14が短絡故障した場合でも,前記交流電源1の大きなエネルギーによる電気的な破壊が前記温度制御手段5に影響することを防止することができ,さらに,前記温度制御手段5がCPU(不図示)に接続される場合には,該CPUにまで影響して該電磁調理器全体が動作不能になることをも防止できる。
図3で示すように,電磁調理器Cは,被加熱調理器具(不図示,図4の107)を電磁加熱する加熱コイル23A,23Bと,プレート(不図示,図4の103)下部の所定位置の温度を検出する正温度係数サーミスタ24A,24Bと,該正温度係数サーミスタに接続され,該正温度係数サーミスタの検出結果を判定する温度制御手段25A,25Bと,前記正温度係数サーミスタ24A,24Bの検出結果に応じて外部の交流電源21から前記加熱コイル23A,23Bへ供給される電力を制御する電力制御手段22A,22Bと,前記正温度係数サーミスタ24A,24Bの近傍を予備加熱する予備加熱手段26A,26Bと,前記交流電源21から,前記予備加熱手段26A,26Bへの電力供給経路に設けられ,前記交流電源21と前記予備加熱手段26A,26Bとを電気的に絶縁する絶縁手段27と,前記交流電源21から前記予備加熱手段26A,26Bへの通電を前記加熱コイル毎に制御する通電制御手段28を具備して構成されている。
なお,上記正温度係数サーミスタ24A,24Bはそれぞれキュリー点を有する正温度係数サーミスタであり,前記正温度係数サーミスタは各加熱コイルに対応して,それぞれ1または複数配置される。
上記プレート上に載置される上記被加熱器具の温度を,前記プレートを介した熱伝達により,前記プレート下部に設けられた正温度係数サーミスタ24Aおよび24Bで検出して,その結果をおのおの対応した温度制御手段25Aおよび25Bにて判定をおこなう。この判定に基づいて,電力制御手段22Aおよび22Bにより該加熱コイルへの電力供給を制御し,過熱防止がおこなわれる。
また予備加熱手段26Aおよび26Bは,おのおの対応した正温度係数サーミスタ24Aおよび24B近傍を予備加熱する。
このとき,該予備加熱手段26Aおよび26Bの予備加熱に用いられる電力は,交流電源21から交流トランス等で構成される絶縁手段27を経て予備加熱手段26Aおよび26Bへ供給される。
また,上記絶縁手段27と予備加熱手段26A,26Bの間に介装された通電制御手段28は,前記予備加熱手段26Aおよび26Bへの電力の供給を加熱コイル毎に制御することができ,予備加熱手段26A,26Bに接続され,別々に作動可能な2個の接点リレー等で構成される。
たとえば,加熱コイル23Aのみに通電する場合には,通電制御手段28は,加熱コイル23Aに対応する予備加熱手段26Aのみに接続された接点をONにしてこれに通電し,予備加熱手段26Bには通電しないように制御する。前記のように通電をおこなわない加熱コイル23Bに対応する予備加熱手段26Bへの通電を停止することができるので,無駄な消費電力の削減となる。
なお,本実施例では加熱コイルが複数設けられる場合に関して,加熱コイルが二つの場合を示したが,加熱コイルがさらに多く設けられる場合には,より効率的に予備加熱手段を稼動させることができる。
また,上記実施例では,通電制御手段の例として接点リレーを示したが,通電制御機能を有するものであればこれに限らない。
また,上記実施例では,加熱コイル毎に一つの予備加熱手段を設けていたが,これを複数設けるとした場合には,該予備加熱手段への通電制御手段も複数設ける構成が考えられる。該構成であれば,加熱コイル毎に複数設けられた予備加熱手段のうち,必要に応じて適宜予備加熱をおこなうことで,絶縁手段に用いられるトランス容量を削減することができる。
また,実施の形態および実施例では,温度検出手段の例としてキュリー点を有する正温度係数サーミスタを示したが,これに限るものでなく,キュリー点を有さない正温度係数サーミスタや負温度係数サーミスタを用いても同様の効果を得られる。
2,22A,22B…電力制御手段
3,23A,23B…加熱コイル
4,24A,24B…サーミスタ(温度検出素子)
5,25A,25B…温度制御手段
6,26A,26B…予備加熱手段
7,27…絶縁手段
17…予備加熱手段を兼ねたサーミスタ(温度検出素子)
28…通電制御手段
101…加熱コイル
102…制御部
103…プレート
104…サーミスタ(温度検出素子)
105…予備加熱ヒータ(予備加熱手段)
106…筐体
107…鍋(被加熱器具)
A…本発明の実施の形態に係る電磁調理器A
B…本発明の実施の形態に係る電磁調理器B
C…本発明の実施例に係る電磁調理器C
X…電磁調理器X
Claims (4)
- 被加熱器具を載置するプレートと,前記プレートの下部に設けられた加熱コイルと,前記プレートの所定位置の温度を検出する1又は複数の温度検出素子と,前記温度検出素子の検出結果に応じて外部の交流電源から前記加熱コイルへ供給される電力を制御する電力制御手段とを具備してなる電磁調理器において,
前記温度検出素子の近傍を予備加熱する1又は複数の予備加熱手段と,
前記交流電源から,前記予備加熱手段への電力供給経路に設けられ,前記交流電源と前記予備加熱手段とを電気的に絶縁する絶縁手段と,
を具備してなることを特徴とする電磁調理器。 - 上記温度検出素子が正温度係数サーミスタであり,上記予備加熱手段が,前記正温度係数サーミスタに通電して該正温度係数サーミスタを発熱させることにより上記予備加熱を行うものである請求項1に記載の電磁調理器。
- 上記予備加熱手段へ供給される電力が,交流である請求項1又は2記載の電磁調理器。
- 上記加熱コイルが複数設けられ,それに対応して上記予備加熱手段が1又は複数設けられる場合において,前記予備加熱手段への通電を前記加熱コイル毎に制御する通電制御手段を具備してなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電磁調理器。
Priority Applications (1)
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JP2004032783A JP2005228478A (ja) | 2004-02-10 | 2004-02-10 | 電磁調理器 |
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Cited By (1)
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CN112393283A (zh) * | 2019-08-12 | 2021-02-23 | 佛山市顺德区美的电热电器制造有限公司 | 烹饪器具 |
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2004
- 2004-02-10 JP JP2004032783A patent/JP2005228478A/ja active Pending
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