JP2005227766A - 画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】基板を損傷することなく安定して強度向上を図ることができ、信頼性の向上した画像表示装置を提供する。
【解決手段】画像表示装置の外囲器10を構成した背面基板12には、外囲器を補強した補強フレーム30が取り付けられている。補強フレームは、接着剤40により背面基板の外面に複数箇所が貼付されている。背面基板と補強フレームとの間にスペーサ42が挟持され、背面基板と補強フレームとの間に隙間を形成しているとともに、接着剤を一定の厚さに制御している。
【選択図】 図3
【解決手段】画像表示装置の外囲器10を構成した背面基板12には、外囲器を補強した補強フレーム30が取り付けられている。補強フレームは、接着剤40により背面基板の外面に複数箇所が貼付されている。背面基板と補強フレームとの間にスペーサ42が挟持され、背面基板と補強フレームとの間に隙間を形成しているとともに、接着剤を一定の厚さに制御している。
【選択図】 図3
Description
この発明は画像表示装置に係り、特に、補強フレームを備えた平面型の画像表示装置に関する。
近年、陰極線管(以下、CRTと称する)に代わる次世代の軽量、薄型の表示装置として様々な平面型の画像表示装置が開発されている。このような画像表示装置には、液晶の配向を利用して光の強弱を制御する液晶ディスプレイ(以下、LCDと称する)、プラズマ放電の紫外線により蛍光体を発光させるプラズマディスプレイパネル(以下、PDPと称する)、電界放出型電子放出素子の電子ビームにより蛍光体を発光させるフィールドエミッションディスプレイ(以下、FEDと称する)、表面伝導型電子放出素子の電子ビームにより蛍光体を発光させる表面伝導電子放出ディスプレイ(以下、SEDと称する)などがある。
例えばFEDやPDPでは、一般に、所定の隙間を置いて対向配置された2枚のガラス基板を有し、これらのガラス基板は周辺部同士を互いに接合することにより外囲器を構成している。このようなFEDやSEDでは、外囲器の厚さを数mm程度にまで薄くすることができ、現在のテレビやコンピュータのディスプレイとして使用されているCRTと比較して、軽量化、薄型化を達成することができるとともに、省電力化を達成することができる。
近年、画像表示装置の大型化に伴い、外囲器を構成する基板も大型となっている。しかし、大型化に伴い、外囲器の強度低下、共振周波数の低下、重量増大等が問題となる。そこで、外囲器の機械的強度を上げる目的で、ガラス基板からなる背面基板の裏面側に補強用のフレームを取り付けた構造が提案されている。このようなフレームとしては、背面基板とほぼ同じ大きさを有した金属板を背面基板の裏面全体に貼り付けた構造、あるいは、矩形枠状の金属フレームを背面基板の外面周縁部に沿って固定した構造が提案されている(例えば、特許文献1および2)。
特開2000−10493号公報
特開平11−146305号公報
例えば、上述したPDPでは、表示パネルとフレームとは熱伝導性の高い両面テープを用いてパネル全面で接合されている。これは、PDPではパネルの発熱量が大きいため、パネルの熱をフレームに逃がす必要があるためである。すなわち、表示パネルは使用中に発熱して熱膨張する。そのため、前面基板と背面基板との間には温度差が生じ、熱膨張による伸び量が異なる。
しかしながら、上記のように背面基板の裏面全体に貼付された両面テープにより背面基板とフレームとを貼り合わせると、前面基板と背面基板との接合部分に高い応力が発生し、この接合部分が破損する恐れがある。また、両面テープによりガラス基板全体をフレームに接合する場合、ガラス基板を高い圧力で押付ける必要があり、その押付け力でガラス基板が破損する可能性がある。また、背面基板の裏面全体を両面テープによりフレームに貼り付ける場合、背面基板をフレームから剥すことが困難となり、表示装置をリペアすることが困難となる。
一方、接着剤により背面基板とフレームとを接合する構成も考えられるが、この場合、接着剤は流動性があるため、接着剤層の厚さをばらつきなく均一にすることが困難となる。一つの表示装置において、接着剤層の厚さにばらつきがあると、表示装置に衝撃荷重や静荷重などが負荷された際、接着剤層が薄い部分でガラス基板とフレームとが接触し、ガラス基板が破損する恐れがある。また、個別の製品間で接着剤層の厚さが異なると、製品の信頼性にばらつきが生じ、製品保証が困難となる。
この発明は、以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、外囲器の基板を損傷することなく安定して強度向上を図ることができ、信頼性の向上した画像表示装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の態様に係る画像表示装置は、表示面を有した前面基板およびこの前面基板に対向配置された背面基板を備えた外囲器と、接着剤により前記背面基板の外面に複数箇所が貼付され、前記外囲器を補強した補強フレームと、前記背面基板と補強フレームとの間に挟持され、前記背面基板と補強フレームとの間に隙間を形成しているとともに、前記接着剤を一定の厚さに制御した複数のスペーサと、を備えたことを特徴としている。
前記補強フレームは、前記背面基板の外面全体と対向した板状のフレーム本体を備え、前記複数のスペーサは、前記背面基板の周縁部とフレーム本体の周縁部との間にそれぞれ設けられ、前記背面基板およびフレーム本体の少なくとも一方に貼付されている。
本発明の態様に係る画像表示装置によれば、前記複数のスペーサは、前記背面基板の4つの角部にそれぞれ設けられている。
また、前記接着剤は、前記背面基板の中央部、および前記背面基板の周縁部において、各辺の中央部に設けられている。
また、前記接着剤は、前記背面基板の中央部、および前記背面基板の周縁部において、各辺の中央部に設けられている。
本発明の態様に係る画像表示装置によれば、前記補強フレームは、前記フレーム本体の背面基板と反対側の面に固定され、それぞれ上記背面基板の長辺と間隔を置いてこの長辺に沿って延びた一対の第1枠部と、前記フレーム本体に固定され、それぞれ上記背面基板の短辺と間隔を置いてこの短辺に沿って延びているとともに上記一対の第1枠部を連結した一対の第2枠部と、を備え、前記接着剤は、前記第1および第2枠部とそれぞれ対向する位置に、隙間を置いて複数箇所設けられている。
本発明の態様に係る画像表示装置によれば、前記複数のスペーサは、基材およびこの基材の両面に貼付された粘着剤を有した接着シートによりそれぞれ形成されている。
前記各接着シートは、前記背面基板の周縁部から外方に延出し、前記外囲器の外部から把持可能な把持部を有している。
前記各接着シートは、前記背面基板の周縁部から外方に延出し、前記外囲器の外部から把持可能な把持部を有している。
本発明の態様に係る画像表示装置によれば、前記接着剤は弾性を有している。
前記スペーサおよび接着剤の少なくとも一方は、弾性を有している。
また、前記スペーサおよび接着剤の少なくとも一方は導電性を有し、前記背面基板と補強フレームとを電気的に接続している。
前記スペーサおよび接着剤の少なくとも一方は、電磁波吸収性を有している。
前記スペーサおよび接着剤の少なくとも一方は、弾性を有している。
また、前記スペーサおよび接着剤の少なくとも一方は導電性を有し、前記背面基板と補強フレームとを電気的に接続している。
前記スペーサおよび接着剤の少なくとも一方は、電磁波吸収性を有している。
本発明の態様に係る画像表示装置によれば、前記接着剤は、ブチルゴム、発泡ウレタン、発泡ポリウレタンのいずれかを含んでいる。
前記接着剤は、加熱により剥離する熱可塑性接着剤および熱剥離シートを含んでいる。
前記外囲器と反対側で前記補強フレーム上に実装されているとともに発熱部品を含んだ複数の付帯部品と、前記補強フレームと背面基板との間で、少なくとも前記発熱部品と対向して設けられた断熱部材と、を備えている。
前記接着剤は、加熱により剥離する熱可塑性接着剤および熱剥離シートを含んでいる。
前記外囲器と反対側で前記補強フレーム上に実装されているとともに発熱部品を含んだ複数の付帯部品と、前記補強フレームと背面基板との間で、少なくとも前記発熱部品と対向して設けられた断熱部材と、を備えている。
本発明の態様に係る画像表示装置によれば、前記外囲器と反対側で前記補強フレーム上に実装されているとともに発熱部品を含んだ複数の付帯部品と、前記補強フレームと背面基板との間で、前記スペーサを除き、前記背面基板の全面と対向して設けられた断熱部材と、を備えている。
前記発熱部品は、駆動用の電源を含んでいる。
また、前記断熱材は、粘着性を有し接着剤を形成している。
この発明の形態に係る画像表示装置は、前記前面基板の内面に設けられ前記表示面を構成した蛍光面と、前記背面基板の内面にそれぞれ設けられ前記蛍光面を励起する複数の電子放出素子と、を備えている。
前記発熱部品は、駆動用の電源を含んでいる。
また、前記断熱材は、粘着性を有し接着剤を形成している。
この発明の形態に係る画像表示装置は、前記前面基板の内面に設けられ前記表示面を構成した蛍光面と、前記背面基板の内面にそれぞれ設けられ前記蛍光面を励起する複数の電子放出素子と、を備えている。
この発明によれば、外囲器の背面基板と補強フレームとを接着剤で貼付するとともに、これら背面基板と補強フレームとの間にスペーサを配置することにより、接着剤の厚さをほぼ均一とすることができる。これにより、外囲器の基板を損傷することなく安定して強度向上を図ることができ、信頼性の向上した画像表示装置を提供することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る画像表示装置をFEDに適用した実施の形態について詳細に説明する。
図1および図2に示すように、FEDは、絶縁基板としてそれぞれ矩形状のガラス基板からなる前面基板11、および背面基板12を備え、これらの基板は1〜2mmの隙間を置いて対向配置されている。前面基板11および背面基板12は矩形の枠状部材13を介して周縁部同士が接合され、前面基板11、背面基板12、枠状部材13で囲まれた空間内部が真空状態に維持された偏平な矩形状の外囲器10を構成している。前面基板11の内面周縁部と枠状部材13との間、および背面基板12の内面周縁部と枠状部材13との間は、例えば、インジウムあるいはインジウム合金等の低融点金属封着材、フリットガラス等の低融点封着材により接合されている。
図1および図2に示すように、FEDは、絶縁基板としてそれぞれ矩形状のガラス基板からなる前面基板11、および背面基板12を備え、これらの基板は1〜2mmの隙間を置いて対向配置されている。前面基板11および背面基板12は矩形の枠状部材13を介して周縁部同士が接合され、前面基板11、背面基板12、枠状部材13で囲まれた空間内部が真空状態に維持された偏平な矩形状の外囲器10を構成している。前面基板11の内面周縁部と枠状部材13との間、および背面基板12の内面周縁部と枠状部材13との間は、例えば、インジウムあるいはインジウム合金等の低融点金属封着材、フリットガラス等の低融点封着材により接合されている。
外囲器10の内部には、前面基板11および背面基板12に加わる大気圧荷重を支えるため、複数の板状のスペーサ14が設けられている。これらのスペーサ14は、外囲器10の短辺と平行な方向に配置されているとともに、長辺と平行な方向に沿って所定の間隔を置いて配置されている。なお、スペーサ14の形状については、特にこれに限定されるものではなく、例えば、柱状のスペーサ等を用いることもできる。
図2に示すように、前面基板11の内面上には表示面として機能する蛍光体スクリーン15が設けられている。この蛍光体スクリーン15は、赤、緑、青に発光する蛍光体層16およびマトリクス状の黒色光吸収層17を有している。蛍光体スクリーン15上には、アルミニウム等からなるメタルバック20が形成され、更に、メタルバックに重ねて図示しないゲッター膜が形成されている。
背面基板12の内面上には、蛍光体層16に電子を衝突させて励起する電子放出源として多数の電子放出素子18が設けられている。電子放出素子18は、画素毎に対応して複数列および複数行に配列され、それぞれの蛍光体層16と1対1に対向して位置している。各電子放出素子18は、図示しない電子放出部、この電子放出部に電圧を印加する一対の素子電極等で構成されている。また、図1に示すように、背面基板12の内面上には、電子放出素子18を駆動する多数の配線21がマトリックス状に形成され、その端部は背面基板の周縁部に引出されている。
上記のように構成されたFEDにおいて、画像を表示する場合、蛍光体スクリーン15およびメタルバック20にアノード電圧が印加され、電子放出素子18から放出された電子ビームをアノード電圧により加速して蛍光体スクリーン15へ衝突させる。これにより、蛍光体スクリーン15の蛍光体層16が励起されて発光し、画像を表示する。
図1ないし図4に示すように、FEDは、背面基板12の外面に取付けられ外囲器10を補強した補強フレーム30を備えている。補強フレーム30は、背面基板12よりも僅かに大きな矩形板状に形成されたフレーム本体31と、互いに平行に延びた細長い一対の第1枠部32と、第1枠部と直交して、かつ、互いに平行に延びた細長い一対の第2枠部34とを有している。
第1枠部32および第2枠部34は、フレーム本体31の外面側に固定され、あるいは、フレーム本体と一体に形成されている。フレーム本体31、第1枠部32および第2枠部34は、例えば、アルミニウムで形成されている。また、第1枠部32および第2枠部34は、矩形状の断面を有し中空に構成されている。第1枠部32は、それぞれフレーム本体31の長辺と間隔を置いてこの長辺と平行に延びている。第2枠部34は、それぞれフレーム本体31の短辺と間隔を置いてこの短辺と平行に延びている。各第2枠部34の両端部はそれぞれ第1枠部に固定され、第1枠部を互いに連結している。
フレーム本体31は、接着剤40により複数箇所が背面基板12の外面に貼付され、外囲器10に固定されている。また、フレーム本体31は、背面基板12とフレーム本体31との間に挟持され複数のスペーサ42により、背面基板と所定の隙間を置いて対向している。接着剤40の厚さは、スペーサ42により一定の厚さに制御されている。
外囲器10に固定した状態において、フレーム本体31は背面基板12全体を覆っている。図2、図3、および図5に示すように、ここでは、スペーサ42は、背面基板12の4つの角部にそれぞれ設けられている。スペーサ42は、例えば、細長い帯状で幅が約15mm、厚さ約1mmに形成されている。本実施形態において、各スペーサ42は、両面テープ(接着シート)により構成されている。この両面テープは、図6に示すように、帯状の基材42aおよびこの基材の両面に貼付された粘着剤42bを有している。
各スペーサ42は、背面基板12の外面およびフレーム本体31の表面に貼付され、これら背面基板12およびフレーム本体31間に挟持されている。これにより4つの角部に設けられたスペーサ42は、背面基板12とフレーム本体31とを互いに貼り合わせているとともに、背面基板12とフレーム本体31との間の一定の隙間を形成している。各スペーサ42は、背面基板12およびフレーム本体31の周縁部から3mm程度外方に延出し外囲器10の外部から把持可能な把持部42cを有している。
一方、接着剤40は、フレーム本体31の表面において、複数箇所に設けられている。各接着剤40は、細長い帯状に設けられ、幅10mm、高さ1mm程度に形成されている。接着剤40は、第1枠部32および第2枠部34とそれぞれ対向する位置に沿って設けられ、隣合う接着剤は、空気を通すための隙間Gを置いて並んでいる。また、接着剤40は、背面基板12の中央部、および背面基板12の周縁部において、各辺の中央部と対向する位置にそれぞれ設けられている。そして、背面基板12およびフレーム本体31はこれらの接着剤40により互いに貼付されている。この際、各接着剤40の高さは、複数のスペーサ42により規制され、つまり、背面基板12とフレーム本体31との隙間により規制され、スペーサと同一の高さに制御されている。
接着剤40としては、硬化前は流動性を有し、硬化後に弾性を有する接着剤、更に、比較的容易に剥離可能な低剥離強度の接着剤が用いられ、例えば、シリコン接着剤、シリコン変成ブチルゴムが用いられている。その他、発泡ウレタンゴム、発泡ポリウレタン、加熱により剥離する熱可塑性接着剤や熱剥離シートを用いることができる。
接着剤40としては、硬化前は流動性を有し、硬化後に弾性を有する接着剤、更に、比較的容易に剥離可能な低剥離強度の接着剤が用いられ、例えば、シリコン接着剤、シリコン変成ブチルゴムが用いられている。その他、発泡ウレタンゴム、発泡ポリウレタン、加熱により剥離する熱可塑性接着剤や熱剥離シートを用いることができる。
外囲器10の背面基板12に補強フレーム30を貼り付ける場合、図7(a)に示すように、まず、フレーム本体31表面の所定位置に両面テープからなるスペーサ42を貼り付けるとともに、ディスペンサ50により流動性を有した接着剤40を塗布する。この際、接着剤40の塗布厚さは、スペーサ42の厚さよりも厚くし、例えば、2mm程度とする。次いで、図7(b)に示すように、外囲器10をフレーム本体31に対し位置合わせした後、フレーム本体31上に載置する。すると、図7(c)に示すように、各接着剤40は外囲器10の重さによりスペーサ42の厚さと一致する厚さまで押し潰される。この際、外囲器10に任意の押圧力を印加し、背面基板12をフレーム本体31に向けて押圧してもよい。
その後、接着剤40が硬化することにより、外囲器10の背面基板12は接着剤40およびスペーサ42によってフレーム本体31に貼り付けられる。同時に、背面基板12とフレーム本体31との隙間はスペーサ42により一定の値、ここでは、1mmに維持され、各接着剤40の厚さもこの隙間に一致した均一の厚さに維持される。
上記のように構成されたFEDによれば、補強フレーム30は、その一部を除き、大部分が柔軟な接着剤40により外囲器10の背面基板12に貼り付けられている。そのため、外囲器10の前面基板11と背面基板12との間に温度差および熱膨張差が生じた場合でも、接着剤40の弾性により外囲器10の反りや歪を逃がすことができる。従って、前面基板11と背面基板12との接合部分に過大な応力が生じることがなく、接合部分の損傷を防止することができる。また、背面基板12および補強フレーム30を貼り付ける際、基板全面を両面テープで固定する場合に比較して、外囲器を高い圧力で押付ける必要がなく、ガラス基板の損傷を防止することができる。
更に、スペーサ42を設けることにより、硬化前に流動性を有する接着剤40を用いているにも拘わらず、各接着剤の厚さを均一にすることができる。そのため、FEDに衝撃荷重や静荷重などが負荷された際、背面基板12とフレーム本体31との接触を防止し、ガラス基板の破損する防止することができる。同時に、個別の製品間で接着剤の厚さのばらつきを無くし、歩留まりおよび信頼性の向上したFEDが得られる。
また、スペーサ42によって補強フレーム30を外囲器10に対して保持することができ、接着剤40の硬化を待たずに外囲器および補強フレーム30をハンドリングすることができる。これにより、製造時間の短縮を図ることが可能となる。
また、スペーサ42によって補強フレーム30を外囲器10に対して保持することができ、接着剤40の硬化を待たずに外囲器および補強フレーム30をハンドリングすることができる。これにより、製造時間の短縮を図ることが可能となる。
上述した実施形態では、スペーサ42として両面テープを用いている。両面テープは、その貼着面と直交する方向、つまり、背面基板12およびフレーム本体31の表面と直交する方向に対しては、粘着力が強く剥がれ難い。しかし、両面テープは、その貼着面と平行な方向には粘着力が比較的弱く、剥がし易い。そのため、スペーサ42の把持部42cを把持してスペーサの長手方向、つまり、貼着面と平行な方向へ引っ張ることにより、背面基板12およびフレーム本体31から引き剥がしスペーサ42をこれらの間から引き抜くことができる。更に、接着剤40に低剥離強度の接着剤を用いていることから、スペーサ42を引き抜いた後、補強フレーム30を背面基板12から容易に分離することが可能となる。
従って、FEDのリペア等を行うために外囲器10から補強フレーム30を取り外す場合、接着力の弱い接着剤を用いスペーサ42を引き抜くことにより、背面基板12とフレーム本体31との接合力が弱まり、補強フレームの取り外し可能となる。これにより、外囲器10および補強フレーム30を損傷することなくリペア作業を行うことができる。同時に、表示パネルに不良があった場合等に補強フレーム30を背面基板12から剥離し再利用することができる。また、両面テープをスペーサとして用いることで接着後すぐに補強フレームを取り外すことも可能である。
以上のことから、外囲器10を損傷することなく安定して強度向上を図ることができ、信頼性の向上したFEDを得ることができる。同時に、効率良く製造することが可能なFEDを得ることができる。
なお、スペーサ42は上述した両面テープに限らず、弾性材料、あるいは、衝撃吸収性が高いシリコンを主原料とした柔軟なゲル状素材等を用いてもよい。この場合、スペーサ42の少なくとも片面は接着剤により背面基板あるいはフレーム本体に貼付される。そして、スペーサ42は、負荷が作用した場合、潰れて負荷を吸収した後、その復元性により元の厚さに戻り、外囲器10と補強フレーム30との隙間を一定に維持する。
また、接着剤40およびスペーサ42の少なくとも一方は、導電性を有した材料、例えば、導電性金属粉末が混入されたゴム等、により形成してもよい。この場合、接着剤40およびスペーサ42の少なくも一方により、外囲器10と補強フレーム30とを電気的に導通し、これらを同電位に維持することができる。これにより、外囲器10と補強フレーム30とを電気的に接続するための専用のグランド接続部材が不要となる。
スペーサ42の配設位置は、前述した実施形態に限らず、必要に応じて種々変形可能である。図8に示す第2の実施形態によれば、スペーサ42は帯状の両面テープにより形成され、補強フレーム30の各第1枠部32の長手方向両端部と対向する位置で、フレーム本体31の表面にそれぞれ貼付されている。各スペーサ42の把持部42cは、フレーム本体31の短辺側から外方へ延出している。なお、スペーサ42の把持部は、把持可能であればよく、補強フレーム30を超えて外方へ突出していなくてもよい。
図9に示す第3の実施形態によれば、スペーサ42は帯状に形成され、背面基板12の周縁部において、その全周に亘って配置されている。この場合、スペーサ42を導電材料で形成することにより、外囲器10と補強フレーム30とを電気的に導通することができる。また、スペーサ42に電磁波吸収性を持たせ、電磁シールドとして機能させることにより、電磁波の漏洩を低減することが可能となる。
第2および第3の実施形態において、他の構成は前述した第1の実施形態と同一であり、同一の部分には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。そして、第2および第3の実施形態においても、前述した第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
次に、この発明の第4の実施形態に係るFEDについて説明する。図10および図11に示すように、FEDは、前面基板10および背面基板12を備えた外囲器10と、背面基板12の外面側に固定された補強フレーム30と、を備えている。補強フレーム30は、背面基板12とほぼ等しい大きさの矩形板状に形成されたフレーム本体31と、互いに平行に延びた細長い一対の第1枠部32と、第1枠部と直交して、かつ、互いに平行に延びた細長い一対の第2枠部34とを有している。第1および第2枠部32、34は、フレーム本体31に固定され、あるいは、フレーム本体と一体に成形されている。後述するように、フレーム本体31は、スペーサとしての両面テープ42および接着剤40により外囲器10に固定されている。
本実施形態によれば、補強フレーム30上には、FEDを駆動および制御する種々の付帯部品50が取り付けられている。付帯部品50の内、発熱部品として、例えば、メイン電源50a、高圧電源50b等が実装されている。他の付帯部品50は、Xドライバ基板50c、Yドライバ50d、駆動電源50e、制御基板50f、アナログ基板50g等を含んでいる。各付帯部品50は、第1、第2枠部材32、34あるいはフレーム本体31に埋め込まれたスタッド54に直接、あるいは、支持基板56を介して取り付けられている。
例えば、メイン電源50aは、偏平な矩形箱状に形成され、フレーム本体31の長手方向一端側で、このフレーム本体の裏面と隣接対向して配置されている。高圧電源50bは、フレーム本体31の長手方向他端側で、このフレーム本体の裏面と隣接対向して配置されている。
上記のように、補強フレーム30に複数の付帯部品50が取り付けられている場合、これらの付帯部品から発生した熱は、補強フレームを介して外囲器の背面基板12に伝わる。これにより、背面基板12が加熱される。特に、メイン電源50a、高圧電源50b等の発熱部品は他の付帯部品よりも発熱温度が高く、その結果、メイン電源50a、高圧電源50b近傍において背面基板12が局所的に加熱される可能性がある。この場合、背面基板12の温度分布が不均一となり、画像の表示品位に悪影響を及ぼす。
そこで、本実施形態によれば、図11および図12に示すように、少なくとも発熱部品の近傍で、補強フレーム30のフレーム本体31と背面基板12との間には、断熱材が配設されている。ここでは、メイン電源50aと対向する領域には、メイン電源よりも平面寸法の大きな断熱材60aが配置され、フレーム本体31と背面基板12との間に挟持されている。また、高圧電源50bと対向する領域には、高圧電源よりも平面寸法の大きな断熱材60bが配置され、フレーム本体31と背面基板12との間に挟持されている。断熱材60bとしては、ポリウレタン等を用いることができる。
フレーム本体31は、接着剤40により複数箇所が背面基板12の外面に貼付され、外囲器10に固定されている。また、フレーム本体31は、背面基板12とフレーム本体31との間に挟持され複数のスペーサ42により、背面基板と所定の隙間を置いて対向している。接着剤40の厚さは、スペーサ42により一定の厚さに制御されている。スペーサ42は、背面基板12の4つの角部にそれぞれ設けられている。スペーサ42は、例えば、両面テープ(接着シート)により構成されている。
各スペーサ42は、背面基板12の外面およびフレーム本体31の表面に貼付され、これら背面基板12およびフレーム本体31間に挟持されている。これにより4つの角部に設けられたスペーサ42は、背面基板12とフレーム本体31とを互いに貼り合わせているとともに、背面基板12とフレーム本体31との間の一定の隙間を形成している。各スペーサ42は、背面基板12およびフレーム本体31の周縁部から外方に延出し外囲器10の外部から把持可能な把持部42cを有している。
接着剤40は、フレーム本体31の表面において、複数箇所に設けられている。そして、背面基板12およびフレーム本体31はこれらの接着剤40により互いに貼付されている。この際、各接着剤40の高さおよび前述した断熱材60a、60bの高さは、複数のスペーサ42により規制され、つまり、背面基板12とフレーム本体31との隙間により規制され、スペーサと同一の高さに制御されている。
なお、断熱材60a、60bとして、粘着性を有する材料を用い、背面基板12に対してフレーム本体31を貼付する接着剤を兼ねてもよい。
その他、外囲器10および補強フレーム30は前述した第1の実施形態と同一の構成を有し、同一の部分には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。
上記のように構成された第4の実施形態によれば、前述した第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。また、補強フレーム30に発熱部品を含む複数の付帯部品を実装した場合でも、フレーム本体31と外囲器10との間に断熱材60a、60bを設けることにより、背面基板12の局部的な温度上昇を抑制し、良好な画像品位を維持することができる。
第4の実施形態において、断熱部材は、特に発熱量の多い発熱部品と対向する領域に設けたが、接着能力を有した断熱材を用い、背面基板12全面とフレーム本体31との間に配置する構成としてもよい。
この発明は上述した実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施の形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
接着剤の配設位置は、前述した実施形態に限らず、必要に応じて種々変形可能である。この発明は、FEDやSEDに限らず、例えば、PDPのような他の平面型画像表示装置にも適用することができる。
10…外囲器、 11…前面基板、 12…背面基板、 15…蛍光体スクリーン、
18…電子放出素子、 30…補強フレーム、 31…フレーム本体、
32…第1枠部、 34…第2枠部、 40…接着剤、 42…スペーサ、
42c…把持部、 60a、60b…断熱材
18…電子放出素子、 30…補強フレーム、 31…フレーム本体、
32…第1枠部、 34…第2枠部、 40…接着剤、 42…スペーサ、
42c…把持部、 60a、60b…断熱材
Claims (14)
- 表示面を有した前面基板およびこの前面基板に対向配置された背面基板を備えた外囲器と、
接着剤により前記背面基板の外面に複数箇所が貼付され、前記外囲器を補強した補強フレームと、
前記背面基板と補強フレームとの間に挟持され、前記背面基板と補強フレームとの間に隙間を形成しているとともに、前記接着剤を一定の厚さに制御した複数のスペーサと、
を備えたことを特徴とする画像表示装置。 - 前記補強フレームは、前記背面基板の外面全体と対向した板状のフレーム本体を備え、前記複数のスペーサは、前記背面基板の周縁部とフレーム本体の周縁部との間にそれぞれ設けられ、前記背面基板およびフレーム本体の少なくとも一方に貼付されていることを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
- 前記複数のスペーサは、前記背面基板の4つの角部にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項2に記載の画像表示装置。
- 前記接着剤は、前記背面基板の中央部、および前記背面基板の周縁部において、各辺の中央部に設けられていることを特徴とする請求項3に記載の画像表示装置。
- 前記補強フレームは、前記フレーム本体の背面基板と反対側の面に固定され、それぞれ上記背面基板の長辺と間隔を置いてこの長辺に沿って延びた一対の第1枠部と、前記フレーム本体に固定され、それぞれ上記背面基板の短辺と間隔を置いてこの短辺に沿って延びているとともに上記一対の第1枠部を連結した一対の第2枠部と、を備え、
前記接着剤は、前記第1および第2枠部とそれぞれ対向する位置に、隙間を置いて複数箇所設けられていることを特徴とする請求項2ないし4のいずれか1項に記載の画像表示装置。 - 前記複数のスペーサは、基材およびこの基材の両面に貼付された粘着剤を有した接着シートによりそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の画像表示装置。
- 前記各接着シートは、前記背面基板の周縁部から外方に延出し、前記外囲器の外部から把持可能な把持部を有していることを特徴とする請求項6に記載の画像表示装置。
- 前記接着剤は弾性を有していることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の画像表示装置。
- 前記スペーサおよび接着剤の少なくとも一方は、弾性を有していることを特徴とする請求項1ないし5いずれか1項に記載の画像表示装置。
- 前記スペーサおよび接着剤の少なくとも一方は導電性を有し、前記背面基板と補強フレームとを電気的に接続していることを特徴とする請求項1ないし5いずれか1項に記載の画像表示装置。
- 前記スペーサおよび接着剤の少なくとも一方は、電磁波吸収性を有していることを特徴とする請求項1ないし5いずれか1項に記載の画像表示装置。
- 前記接着剤は、ブチルゴム、発泡ウレタン、発泡ポリウレタンのいずれかを含んでいる請求項1ないし5のいずれか1項に記載の画像表示装置。
- 前記接着剤は、加熱により剥離する熱可塑性接着剤および熱剥離シートを含んでいる請求項1ないし5のいずれか1項に記載の画像表示装置。
- 前記前面基板の内面に設けられ前記表示面を構成した蛍光面と、前記背面基板の内面にそれぞれ設けられ前記蛍光面を励起する複数の電子放出素子と、を備えていることを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1項に記載の画像表示装置。
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-
2005
- 2005-01-17 JP JP2005009447A patent/JP2005227766A/ja not_active Withdrawn
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CN101887834A (zh) * | 2009-05-15 | 2010-11-17 | 佳能株式会社 | 显示板和图像显示装置 |
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