JP2000323072A - 気密容器および画像形成装置 - Google Patents
気密容器および画像形成装置Info
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Abstract
提供し、スローリークが発生しにくい気密容器とそれを
用いた画像表示装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 前面基板201と、該前面基板に対向し
て配置された背面基板202と、該前面基板と該背面基
板の間の周辺部に設けられた外枠203とを備え、該前
面基板かつ該背面基板と外枠が接着剤205で接合され
ることにより気密空間211が形成された気密容器にお
いて、該外枠203の幅Wと厚さTの比W/Tを該外枠
の縦横比Aとしたとき、1.5≦Aとなるような外枠を
用いる。
Description
気密容器を用いた画像形成装置に関するものである。
ディスプレイ)として、熱電子源を利用する蛍光表示管
や、表面伝導型電子放出素子等の冷陰極電子源を利用す
る画像形成装置などが知られている。
特開平10−236851号公報、特開平10−188
787号公報などに開示されている。これらの平板型の
画像形成装置の模式的な構造を図7に示す。図7におい
て、101はフェースプレート(前面基板)、102は
リアプレート(背面基板)、103は外枠であり、10
1,102,103の各当接部を接合することにより気
密容器7が構成されている。一般に、前記接合部は、フ
リットガラスなどの接着剤で接合される。また、図7に
示した画像形成装置では、電子源109から放出された
電子を、蛍光体などの画像形成部材108に印加したア
ノード電圧により加速し、発光表示させるものである。
の中でも、特開平10−236851号公報等で開示さ
れている蛍光表示管の基本的な構成を示す断面図であ
る。同図において、14はフロントガラス、12はフロ
ントガラスと対向して配置されたプレートガラスであ
り、16はフロントガラス14とプレートガラス12の
周縁部に、2枚のガラスの間に配置されたスペーサガラ
スである。これらによって気密容器である蛍光表示管1
0が構成される。
幅であり、Tは厚さである。24は電子を放出するフィ
ラメント状の熱電子源、30は電子を照射して発光を得
る蛍光体層であり、それぞれプレートガラス12上に設
置されている。
に示した画像形成装置を駆動した時には、主に、電子を
放出する電子源(109、24)と、電子が照射される
蛍光体(画像形成部材)30、108で発熱する。その
ため、発熱源に近い気密容器の構成部材の温度が局所的
に上昇する。特に基板(フェースプレート、リアプレー
ト)においては、厚さ方向と面内的な温度分布が発生
し、そのために不均一な熱膨張が発生し、気密容器は変
形する。以下、図5を用いて、蛍光表示管における変形
の一例を説明する。
略断面図である。図中、401は前面基板であり、40
2は前面基板401に対向した位置に配置された背面基
板であり、403は接着剤405によって前面基板40
1と背面基板402と気密に接着された外枠(図4では
スペーサガラスと表現したが、これ以降は外枠と称す)
である。外枠403の幅はWで、厚さはTである。そし
て、406は前面基板401と背面基板402と外枠4
03によって構成された気密容器であり、410は気密
空間である。409は背面基板402上に搭載された熱
電子源であるフィラメントカソードであり、408は背
面基板402上に搭載され、フィラメントカソード40
9で発生した電子を照射することで発光する蛍光体であ
る。
は蛍光体408とフィラメント409での発熱によって
温度が上昇し、背面基板402は(−z)方向へ変形す
る。その結果、前面基板401と背面基板402の基板
を連結する外枠403と接着部405である領域Cに
(z)方向へ引き剥がす応力σが発生する。ただし、
(−z)方向への変形は説明のために強調して描いてあ
る。
の表示面積が小さいこともあり、また、蛍光体(図5中
の408)に印加するアノード電圧が数百Vと低いこと
もあり、さらには非常に高熱になるフィラメントカソー
ドが基板から離れて(中空状態)で保持されているた
め、引き剥がし応力σは小さく、上述した変形は問題と
ならなかった。
より大きな画面で、より高輝度な画像表示などが望まれ
ている。それらの新しい要求に対しては、図7に示した
フェースプレート101およびリアプレート102を数
十インチのものにし、また、前記したアノード電圧を数
kVから数十kVの非常に高い電圧を印加することが望
まれる。
に、フェースプレート101とリアプレート102間の
距離を数mmに維持しつつ、大型化し、さらにアノード
電圧を高くしたのでは、画像形成装置を長時間駆動して
いる際に、気密容器の外枠、および外枠と基板との接着
部にスローリークにつながるクラックが発生する場合が
あった。
わって気密容器外部の空気(気体)が気密空間へ侵入す
ることにより、気密空間の真空度が徐々に悪化する現象
である。
数十kVもの高電圧を印加するには、気密容器内を10
-5Pa以上、より好ましくは10-7Pa以上の非常に高
真空な状態に維持しなければならない。また、対向する
基板間の距離は、数mmに抑える必要がある。そのた
め、上記スローリークが発生すると、気密容器としての
性能は低下し、同時に画像形成装置の性能(アノードと
カソード間の電気的絶縁性)が低下することによって放
電が起るなどして、電子放出素子の寿命が低下する。
このスローリークの発生は、大画面化によって発熱部の
面積が広くなったこと、高輝度化(アノード電圧の大幅
な上昇)によって発熱量が増加したこと、高精細化によ
って発熱密度が増加したことに起因する。
の引き剥がし応力σが大きくなり、スローリークが発生
する場合があった。
6を前面基板401側から見た図6を用いて詳しく説明
する。引き剥がし応力σは外枠403においてその大き
さに分布をもっている。領域Cは外枠403の長手方向
の中央部であり、領域Cにおいて引き剥がし応力σは最
大となる。領域Dは外枠403の短手方向の中央部であ
り、領域Cに次いで引き剥がし応力σは大きい。従っ
て、領域Cおよび領域Dにおいてスローリークにつなが
るクラックや剥離が発生し、スローリークが発生する。
クの発生は、大型、高輝度、高精細な画像形成装置を製
造するにあたり重大な課題であった。
てなされたものであり、より気密構造に適した外枠構造
を提供し、スローリークが発生しにくい気密容器とそれ
を用いた画像形成装置を提供することを目的とする。
と導電性膜とを有する前面基板と、該前面基板に対向し
て配置され電子源を有する背面基板と、該前面基板と該
背面基板との間に設けられた外枠とを備え、該前面基板
および該背面基板と、前記外枠とが接着剤で接合される
ことにより気密空間が形成された気密容器を用いた画像
形成装置であって、前記外枠の幅Wと厚さTの比W/T
を前記外枠の縦横比Aとしたとき、1.5≦Aであるこ
とを特徴とする画像形成装置である。
に対向して配置された背面基板と、該前面基板と該背面
基板との間に設けられた外枠とを備え、該前面基板およ
び該背面基板と、前記外枠とが接着剤で接合されること
により気密空間が形成された気密容器において、前記外
枠の幅Wと厚さTの比W/Tを前記外枠の縦横比Aとし
た時、1.5≦Aであることを特徴とする気密容器であ
る。この気密容器は、種々の形態の画像形成装置に用い
ることができる。
いては、前記外枠の縦横比Aは、1.5≦A≦30であ
ることが好ましい。
例(また、画像形成装置の1例でもある)を説明する概
略断面図であり、図中、201は前面基板(フェースプ
レート)であり、背面基板(リアプレート)202は前
面基板201に対向した位置に配置され、外枠203は
接着剤(接合部材)205によって、前面基板201と
背面基板202とに気密に接着されている。
厚さTは、通常1mm以上10mm以下であり、好まし
くは、1mm以上5mm以下である。
と背面基板202と外枠203によって構成され、内部
に気密空間211を形成している。気密空間は、10-5
Pa以上、さらに好ましくは10-7Pa以上の真空度
(気密空間内の圧力として、10-5Pa以下、さらに好
ましくは10-7Pa以下という意味である。)に保持さ
れている。
および外枠203の材質は、通常はガラスが用いられる
(詳細は後述)。
2上に搭載され、この例では冷陰極電子源である。上記
電子源としては、表面伝導型電子放出素子、電界放出型
電子放出素、MIM型電子放出素子などが好ましく適用で
きる。特に、表面伝導型電子放出素子は大面積に容易に
形成できるので、本発明にもっとも適した電子放出素子
である。
電子源209から放出された電子を照射することで発光
する。蛍光体208のリアプレート側の表面には、導電
性膜(アノード電極、メタルバック)210が配置され
ており、この導電性膜に、気密容器外部に配置された高
圧電源から数kVから十数kV(好ましくは1kV以上
20kV以下、さらには5kV以上15kV以下)の電
圧が印加される。導電性膜210の膜厚は30nm以上
から200nm以下であり、好ましくは50nm以上1
00nm以下である。
外枠の断面形状における縦横比(W/T):Aに対する
要求を以下に述べるように求めた。
る検討である。FEM解析にて、画像形成装置を駆動す
る状態、すなわち気密容器の構成部材である基板に発熱
を与えて熱伝導解析を行うことで温度分布を作り出し、
さらにその温度分布を熱的荷重として応力解析を行い、
領域Bおよび領域Cに相当する外枠と、外枠と基板との
接着部に発生する熱応力である引き剥がし応力σを求め
た。引き剥がし応力σが、実験からもとめた接着剤(こ
の例ではフリットガラス)の剥離強度およびガラスの破
壊強度である12MPa以下であることが外枠に求めら
れる第一の条件である。
置を駆動する状態と同じ発熱源を含む気密容器を作成
し、発熱による気密容器の変形を長期間発生させ、ヘリ
ウムリークディテクタなどを用いてスローリークの発生
を調べた。ここで、スローリークが発生しないことが第
二の条件である。
1.5≦Aが必要であることがわかった。
外枠の部材重量コストなどの実用性の判断を行い、実用
的であることが第三の条件である。
A≦30が好ましく、また1.5mm≦W≦30mmが
適当である。
べる。
一例を説明する。はじめに、前面基板201の内面に赤
色、緑色及び青色の蛍光体膜(208)を形成し、さら
に蛍光体膜上に導電性膜(アノード電極、メタルバッ
ク)210を形成し、次に、背面基板202上に電子源
209などを設け、その後、背面基板202の上に接着
剤205と外枠203を積層して配置して、さらに前面
基板201をのせ、治具等で各部材間の相対位置を固定
し、真空中で、ホットプレート等で加熱してフリットガ
ラスである接着剤205を軟化接着させ、気密に接合す
る。そして、降温してホットプレートから取り出し、気
密空間211を具備する気密容器206を完成する。
中に前面基板201および背面基板202の温度がそれ
ぞれ上昇しても、外枠203および接着剤205におい
て10倍のルーペで見えるクラックが入ることがなくな
り、同時にスローリークの発生がなくなり、安定した性
能を具備する気密容器206とそれを用いた画像形成装
置を製造できたことを確認した。
質は青板ガラスが製造コストが低く望ましいが、高歪点
ガラス、無アルカリガラス、パイレックスガラス、など
のガラスであればよい。
背面基板202と同じ材質が望ましいが、高歪点ガラ
ス、無アルカリガラス、パイレックスガラスなどのガラ
スでも、セラミクス、または金属、あるいは426合金
などの金属合金でもよい。また、外枠203は前面基板
201あるいは背面基板202のどちらか一方と連続な
一体形でもよく、その場合、外枠203に相当する領域
にある前面または背面基板部分を外枠と定義する。
板202を接合する接着剤205は、フリットガラスな
どの無機系接着剤でもポリイミド系やエポキシ系の有機
系接着剤でもよい。
極電子源を用いた例を示したが、本発明はこれに限定す
るものではなく、熱電子源であるフィラメントカソード
を用いてもよいが、熱電子源は、発熱量が多いので、好
ましくは、前述した冷陰極電子源を用いる。
画面化における課題に対して、目標を達成した例であ
る。
する図である。図1は気密容器の概略断面図であり、図
2は気密容器の構成部材を分解した概略斜視図である。
2.8mm)と背面基板102(厚さ2.8mm)とは
対向した位置に配置され、外枠103はフリットガラス
105によって前面基板101と背面基板103と気密
に接着されている。外枠103の幅Wは3mm、厚さT
は1mmであり、縦横比Aは3である。また、フリット
ガラス105の厚みは0.2mmである。
真空にした時に外部から印加される大気圧に対して、気
密容器の変形を抑制するための部材である。大きさは、
x方向長さtは0.2mm、y方向長さ40mm、z方
向長さ1.2mmであり、フリットガラス107(厚さ
0.2mm)にて背面基板102側にのみ固定されてい
る(前面基板101側には当接するのみ)。図1、2で
はスペーサは3本しか記載されていないが、実際は25
0本である。
板102と外枠103によって構成され、内部に気密空
間110が形成されている。気密容器106の大きさ
は、x方向900mm、y方向580mm、z方向7m
mである。また、前面基板101と背面基板102と外
枠103とスペーサ104の材質は青板ガラスである。
背面基板102上に、表面伝導型電子放出素子109が
搭載され、蛍光体108が前面基板上に搭載されて、表
面伝導型電子放出素子109で発生した電子が照射され
ることで発光する。表面伝導型電子放出素子109につ
いての詳しい技術は特開平7−235255号公報等に
開示されている。
を説明する。はじめに、前面基板101に蛍光体108
を形成し、さらに、Alからなるメタルバックを60n
mの厚みで形成した。次に、背面基板102上に表面伝
導型電子放出素子109などを設け、その後、背面基板
102の上にフリットガラス105と外枠103を積層
して配置して、さらにスペーサ104とフリットガラス
107を治具にて位置決めして配置し、外枠103とス
ペーサ104に荷重を加えながらホットプレートにてフ
リットガラス105の接着温度まで加熱し、接着させ、
冷却する。さらに、外枠103の上に、フリットガラス
105と前面基板101をのせ、治具等で適切な位置で
固定し、ホットプレートでフリットガラス105の接着
温度まで加熱し、フリットガラス105に荷重を加えな
がら、気密に接合する。そして、降温してホットプレー
トから取り出し、空間110を具備する容器106を完
成した。
0の空気(ガス)を排出して真空にし、表面伝導型電子
放出素子109と外部の駆動回路(不図示)等を接続
し、表面伝導型電子放出素子109に通電することで電
子放出部を形成した。その後、排気管(不図示)を封止
し、気密容器を得た。
続し、前記メタルバックに、前記電子源に印加される電
圧に対して10kV高い電圧を印加し、画像形成装置と
して長時間駆動を行ったところ、前面基板101および
背面基板102の温度がそれぞれ上昇しても、外枠10
3およびフリットガラス105においてスローリークは
発生せず、安定した気密容器と画像形成装置を得ること
ができた。
した第一の条件である外枠103の幅W=3mmを中心
として、幅W=1、1.5、2、5、30、40mmで
ある外枠についてFEM解析を行い、引き剥がし応力σ
がスローリークにつながるクラックが発生しないと考え
られる12MPa以下であることを判定基準とした。ま
た、外枠103の幅W=1、1.5、2、5、30、4
0mmである外枠を用いて気密容器を作成し、画像形成
装置として駆動を行い、ヘリウムリークディテクタを用
いてスローリークチェックを特に領域CおよびDにて行
い、スローリークがないことを確認した。
伴って、気密容器を製造する際にフリットガラス105
を用いて外枠と前面基板および背面基板を加熱接合する
ために必要な荷重が大きくなり、製造装置の消耗等が激
しくなり、製造コストが高くなってしまう。従って、実
用的には、幅Wは1.5mm以上30mm以下であるこ
とが適当である。
を用いた大画面の画像形成装置において、外枠幅Wが
1.5mm≦W≦30mmであれば実用的な範囲であ
り、外枠の縦横比(W/T):Aが、1.5≦Aであれ
ば、スローリークが発生しにくいことがわかる。
長さ40mm、厚さ0.2mmの形状を用いたが、形状
および大きさをこれに限定するものではない。例えば、
長さが200mm、厚さ0.1mmでもよく、また、半
径が0.1mm程度の円柱形状でもよい。
じく、画像形成装置の大画面化における課題に対して、
目標を達成した例である。
のサイズが異なるだけで、その他の構成部材のサイズは
実施例1と同じである。
mであり、厚さTは3mmであり、外枠の縦横比Aは4
である。またそれにともない、スペーサ104のz方向
の長さが3.2mmである。
2mmである。また、前面基板101、背面基板10
2、外枠103およびスペーサ104の材質は、高歪点
ガラスである。
法で気密容器を製造し、そして画像形成装置を製造し、
最大能力における駆動においてスローリークがないこと
を確認した。
厚さTを、T=3mmを中心としてT=2、4mmと振
って気密容器、さらには画像形成装置を製造し、実施例
1と同様の検討、確認を行った。その結果を表2に示
す。なお、厚さTを変化させるにあたり、スペーサ10
4のz方向の長さも、それぞれ、2.2mm,4.2m
mと変更した。
を用いた大画面の画像形成装置において、外枠の厚さT
を変えたときでも、1.5≦Aであれば、スローリーク
が発生しにくいことがわかる。
である。図8は気密容器の概略断面図であり、図中、前
面基板801(厚さ2.8mm)と背面基板802(厚
さ2.8mm)とは対向した位置に配置され、外枠80
3がポリイミド系の接着剤805(厚さ0.2mm)に
よって前面基板201と背面基板802と気密に接着さ
れている。外枠803の幅Wは10mm、厚さTは5m
mであり、縦横比Aは2である。気密容器806は、前
面基板801と背面基板802と外枠803によって構
成され、その内部に気密空間810が形成されている。
気密容器806の大きさは、x方向250mm、y方向
50mm、z方向11mmである。
枠803の材質は青板ガラスである。
子放出部であるフィラメント809が搭載され、蛍光体
808が前面基板上に搭載されて、該フィラメント80
9で発生した熱電子が照射されることで発光する。本実
施例では、蛍光体部分などの細部の説明は従来例と同じ
なので省略する。本実施例では、従来より輝度をあげる
ために、熱電子を加速するための電圧を従来の2倍と
し、高精細化のために、フィラメント809の本数を従
来の約2倍とした。
面基板801の内面には、赤色、緑色及び青色のフィル
ター膜(不図示)を形成し、さらにフィルター膜上にア
ノードとしての透明なITO膜(不図示)と蛍光体80
8を形成し、次に、背面基板802上にフィラメント8
09などを設け、その後、背面基板802の上に接着剤
805と外枠803を積層して配置して、さらに前面基
板801をのせ、治具等で各部材間の相対位置を固定
し、ホットプレート等で接着剤805の硬化まで加熱
し、気密に接合を行う。そして、降温してホットプレー
トから取り出し、気空間810を具備する容器806を
完成する。
の製造方法について説明する。はじめに、排気管(不図
示)を介して空間810の空気(ガス)を排出して真空
にし、フィラメント809と外部の駆動回路(不図示)
等を接続し、フィラメント809に通電することで電子
放出部としての性能を与えた。その後、排気管(不図示)
を封止し気密容器を得た。
続し、画像形成装置として駆動を行ったところ、前面基
板801および背面基板802の温度がそれぞれ上昇し
ても、外枠803および接着剤805においてスローリ
ークは発生せず、安定した気密容器と画像形成装置を得
ることができた。
した第一の条件である幅W=10mmを中心として、幅
W=5,7.5,30,40mmである外枠803につ
いてFEM解析を行い、引き剥がし応力σがスローリー
クにつながるクラックが発生しないと考えられる12M
Pa以下であることを判定基準とした。さらにW=7.
5、30、40mmである外枠を用いて気密容器を作成
し、さらに画像形成装置を製造した。
リークディテクタを用いてスローリークチェックを行
い、スローリークがないことを確認した。
て、外枠803の重量が増加し、部材コストが高くなっ
てしまう。従って、実用的には、外枠の幅Wは30mm
以下であることが適当である。
気密容器およびそれを用いた画像形成装置において、外
枠の縦横比Aが、1.5≦Aであればスローリークが発
生しにくく、また、枠幅WがW≦30であれば、実用的
な範囲であることがわかる。
外枠および基板との接着部におけるスローリークにつな
がるクラックの発生が起きにくいため、安定した性能を
具備する気密容器およびそれを用いた電子放出源の寿命
が長い画像形成装置を提供することができる。
容器の概略断面図である。
斜視図である。
る。
である。
図である。
Claims (17)
- 【請求項1】 画像形成部材と導電性膜とを有する前面
基板と、前記前面基板に対向して配置され電子源を有す
る背面基板と、前記前面基板と前記背面基板の間に設け
られた外枠とを備え、前記前面基板および背面基板と、
前記外枠とが接着剤で接合されることにより気密空間が
形成された気密容器を用いた画像形成装置であって、前
記外枠の幅Wと厚さTの比W/Tを前記外枠の縦横比A
としたとき、1.5≦Aであることを特徴とする画像形
成装置。 - 【請求項2】 前記導電性膜に、前記電子源に印加され
る電圧に対して1kV以上20kV以下の電圧が印加さ
れることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 【請求項3】 前記Tが1mm以上10mm以下である
ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装
置。 - 【請求項4】 前記気密空間が10-5Pa以上の真空度
に保持されてなることを特徴とする請求項1乃至3のい
ずれかに記載の画像形成装置。 - 【請求項5】 前記気密容器がその内部に大気圧を支持
するスペーサを具備することを特徴とする請求項1乃至
4のいずれかに記載の画像形成装置。 - 【請求項6】 前記外枠の幅Wが、1.5mm≦Wであ
ることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の
画像形成装置。 - 【請求項7】 前記外枠の幅Wが、1.5mm≦W≦3
0mmであることを特徴とする請求項6に記載の画像形
成装置。 - 【請求項8】 前記外枠の縦横比Aが、1.5≦A≦3
0であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに
記載の画像形成装置。 - 【請求項9】 前記電子源が、表面伝導型電子放出素子
であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記
載の画像形成装置。 - 【請求項10】 前記電子源が、電界放出型電子放出素
子であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに
記載の画像形成装置。 - 【請求項11】 前面基板と、該前面基板に対向して配
置された背面基板と、前記前面基板と背面基板との間に
設けられた外枠とを備え、前記前面基板および背面基板
と、前記外とが接着剤で接合されることにより気密空間
が形成された気密容器において、前記外枠の幅Wと厚さ
Tの比W/Tを前記外枠の縦横比Aとしたとき、1.5
≦Aであることを特徴とする気密容器。 - 【請求項12】 前記外枠の縦横比Aが、1.5≦A≦
30であることを特徴とする請求項11に記載の気密容
器。 - 【請求項13】 前記外枠の幅Wが、1.5mm≦Wで
あることを特徴とする請求項11または12に記載の気
密容器。 - 【請求項14】 前記外枠の幅Wが、1.5mm≦W≦
30mmであることを特徴とする請求項13に記載の気
密容器。 - 【請求項15】 前記Tが1mm以上10mm以下であ
ることを特徴とする請求項11乃至14のいずれかに記
載の気密容器。 - 【請求項16】 前記気密容器がその内部に大気圧を支
持するスペーサを具備することを特徴とする請求項11
乃至15のいずれかに記載の気密容器。 - 【請求項17】 請求項11乃至16のいずれかに記載
の気密容器を用いた画像形成装置。
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