JP2005226733A - 緩衝器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 緩衝器において、長期にわたってグリースを保持することができる構造の簡単な、かつ、安価な摺動案内筒を備えた緩衝器を提供すること。
【解決手段】 アウタチューブ11の開口部に設けた摺動案内筒13を介して、該アウタチューブ11内に該インナチューブ12を摺動自在に挿入し、該摺動案内筒13と該インナチューブ12との間に潤滑用のグリースを充填した緩衝器10において、前記摺動案内筒13の軸方向の中間部に、内外周を連通するグリース溜り孔51を設け、前記摺動案内筒13の軸方向の両端部の内周に、前記インナチューブ12の外周に摺接する環状のシール部材60を設け、前記摺動案内簡に、該シール部材60の軸方向内側のグリースを、前記摺動案内筒13の外周を介して、前記グリース溜り孔51に連通させる循環路53を形成したもの。
【選択図】図7

Description

本発明は、アウタチューブの開口部の内周にインナチューブのための摺動案内筒を設け、摺動案内筒の内周とインナチューブとの間にグリースを充填した緩衝器に関する。
小排気量のスクータ等に使用される前輪の緩衝器には、コストの面から、車輪側のインナチューブの先端部の外周にジュラコン(登録商標)等の硬質の合成樹脂からなるピストンを設けるとともに、車体側のアウタチューブの開口部内周に、ジュラコン(登録商標)等の硬質の合成樹脂からなる摺動案内筒を設けて、車輪側のインナチューブをこのピストンと摺動案内筒によりガイドし、ピストンの外周とアウタチューブの内周、及び、摺動案内筒の内周とインナチューブとの間に潤滑用のグリースを充填した簡易な緩衝器(いわゆる、グリースダンパ)が取付けられる。
この緩衝器は、ピストンとアウタチューブ、及び、インナチューブと摺動案内筒とのフリクションによって減衰力を発生させ、また、適度の潤滑を保つために、ピストンとアウタチューブの間、及び、摺動案内筒とインナチューブとの間に、潤滑用のグリースを充填している(特許文献1)。
実公昭46-14809
特許文献1の形式の緩衝器では、経時的に、グリースが消耗すると、新たにグリースを補給しない限り、合成樹脂製の摺動案内筒と鉄製のインナチューブが直接接触することになり、摺動案内筒が磨耗して緩衝器は破壊してしまう。通常、グリースが切れた段階で緩衝器の寿命が尽きるので、緩衝器を新しいものと交換する以外に方法がない。
また、グリースニップル等をアウタチューブに付設することも考えられるが、構造、及びコスト面から問題があり、より簡易で安価な構造が求められている。
本発明の課題は、アウタチューブの開口部に設けた摺動案内筒を介して、アウタチューブ内にインナチューブを摺動自在に挿入し、摺動案内筒とインナチューブとの間に潤滑用のグリースを充填した緩衝器において、長期に渡ってグリースを保持することができる構造の簡単な、かつ、安価な摺動案内筒を備えた緩衝器を提供することにある。
請求項1の発明は、アウタチューブの開口部に設けた摺動案内筒を介して、該アウタチューブ内に該インナチューブを摺動自在に挿入し、該摺動案内筒と該インナチューブとの間に潤滑用のグリースを充填した緩衝器において、前記摺動案内筒の軸方向の中間部に、内外周を連通するグリース溜り孔を設け、前記摺動案内筒の軸方向の両端部の内周に、前記インナチューブの外周に摺接する環状のシール部材を設け、前記摺動案内筒に、該シール部材の軸方向内側のグリースを、前記摺動案内筒の外周を介して、前記グリース溜り孔に連通させる循環路を形成したことを特徴とする緩衝器。
請求項2の発明は、請求項1の発明において更に、前記摺動案内筒の両端部に、前記環状のシール部材を嵌装する環状の内周溝を形成し、該内周溝内の前記シール部材の軸方向内側となる部分に、前記摺動案内筒の内外周を連通する循環孔を形成し、該循環孔を前記グリース溜り孔に連通させる循環溝を、前記摺動案内筒の外周に形成し、該循環孔及び該循環溝により前記循環路を構成したものである。
請求項3の発明は、請求項2の発明において更に、前記摺動案内筒の外周に、前記グリース溜り孔が開口する環状の外周溝を形成し、前記両端部の内周溝に前記摺動案内筒の内外周を連通する循環孔を複数形成し、前記摺動案内筒の外周に、該複数の循環孔を前記環状の外周溝に連通させる複数の循環溝を軸方向に形成したものである。
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかの発明において更に、前記シール部材がOリングであるようにしたものである。
(請求項1)
a.「摺動案内筒の軸方向の両端部の内周に、インナチューブの外周に摺接する環状のシール部材を設け、摺動案内筒に、シール部材の軸方向内側のグリースを、摺動案内筒の外周を介して、グリース溜り孔に連通させる循環路を形成した」により、インナチューブの外周に付着したグリースが、環状のシール部材で掻き落とされ、摺動案内筒の軸方向の外側に漏れるのを防ぐ。更に、掻き落とされたグリースは、シール部材の軸方向の内側に形成された循環路の孔を通り、外周側に押し出され、更に、摺動案内筒の外周を通って、グリース溜り孔に戻る。即ち、グリースは、摺動案内筒の循環路を通ってグリース溜り孔に循環することになり、グリースが外側に漏れ出ることを可及的に阻止する。
従って、簡易かつ安価な構成で、緩衝器の寿命を長くすることができる。
(請求項2)
b.「摺動案内筒の両端部に、環状のシール部材を嵌装する環状の内周溝を形成し、内周溝内のシール部材の軸方向内側となる部分に、摺動案内筒の内外周を連通する循環孔を形成し、循環孔をグリース溜り孔に連通させる循環溝を、摺動案内筒の外周に形成し、循環孔及び循環溝により循環路を構成した」により、シール部材で掻き落とされたインナチューブ外周のグリースは、環状内周溝に溜まり、更に、シール部材の軸方向内側の循環孔から外周側に押し出され、外周の循環溝を通ってグリース溜り孔に還流する。
その結果、内周溝内にもグリースを保持することができるので、シール部材の潤滑となる他、潤滑個所が複数となって、摺動性が増す。また、グリースの循環も確実となる。
(請求項3)
c.「摺動案内筒の外周に、グリース溜り孔が開口する環状の外周溝を形成し、両端部の内周溝に摺動案内筒の内外周を連通する循環孔を複数形成し、摺動案内筒の外周に、複数の循環孔を環状の外周溝に連通させる複数の循環溝を軸方向に形成した」により、シール部材で掻き落とされたインナチューブ外周のグリースは、両端部の内周溝に形成され複数の循環孔を通り、更に、複数の循環溝を通って、グリース溜り孔が開口する環状の外周溝に循環する。
その結果、循環路の総断面積が増加し、グリースの循環を円滑にすることができる。
(請求項4)
d.シール部材をOリングとすることにより、シール部材を安価なものとすることができる。
図1は緩衝器を一部破断して示す正面図、図2は図1の懸架スプリング支持構造を示す断面図、図3は下ばね受けまわりを示す断面図、図4は上ばね受けまわりを示す断面図、図5は下ばね受けを示し、(A)は断面図、(B)は側面図、図6は上ばね受けを示し、(A)は断面図、(B)は平面図、(C)は側面図、図7は図1の摺動案内筒まわりを示す断面図、図8は摺動案内筒を示す斜視図、図9は摺動案内筒を示し、(A)は正面図、(B)はB−B線に沿う断面図、(C)はC−C線に沿う断面図である。
図1の緩衝器10は、小排気量のスクータ等の前輪用緩衝器として使用され、車体側に支持されるステアリングシャフト1に上下のブラケット2、3を介して車体側のアウタチューブ11を取付けてある。緩衝器10は、アウタチューブ11の開口部内周に、ジュラコン(ポリプラスチック社の商標)等のエンジニアリングプラスチック等の硬質合成樹脂からなる摺動案内筒13を設け、アウタチューブ11に挿入されるインナチューブ12をこの摺動案内筒13によりガイドする。
また、緩衝器10は、図2に示す如く、インナチューブ12の上端部の外周に、アウタチューブ11の内周を摺動する合成樹脂製のピストン14を設け、このピストン14にて、アウタチューブ11内におけるピストン14の上下に2つのエア室15A、15Bを区画する。
緩衝器10は、インナチューブ12の先端部の外周に設けたピストン14とアウタチューブ11の内周、及び、アウタチューブ11に設けた摺動案内筒13の内周とインナチューブ12の外周との間に潤滑用のグリースを充填したグリースダンパを構成する。即ち、緩衝器10は、ピストン14の外周とアウタチューブ11の内周、及び、インナチューブ12と摺動案内筒13のフリクションによって減衰力を発生し、またピストン14の外周とアウタチューブ11の内周、及び、インナチューブ12と摺動案内筒13の間に充填したグリースによりそれらの適度な潤滑を保つ。
緩衝器10は、アウタチューブ11の開口部の内周に挿着した摺動案内筒13の基端大径部13Aをアウタチューブ11の開口端大径部の内周の段差部に突き当て、この基端大径部13Aの端面に着座させたバックアップリング15を、アウタチューブ11の開口端の大径部の内周に係着させたストッパリング16で係止し、アウタチューブ11の開口端大径部の外周にダストシール17を被着し、ダストシール17のオイルシールリップ17Aとダストシールリップ17Bをインナチューブ12の外周に密着させる(図7)。
緩衝器10は、インナチューブ12の上端部とアウタチューブ11の上部のそれぞれに筒状のばね受け21、22のそれぞれを設け、ばね受け21、22の外周のそれぞれに、懸架スプリング23の各端部のそれぞれを巻回して取着してある。
以下、(A)アウタチューブ11の上エア室15Aのためのエア抜き構造、(B)摺動案内筒13のグリース循環構造について説明する。
(A)アウタチューブ11の上エア室15Aのためのエア抜き構造
緩衝器10は、図3に示す如く、インナチューブ12の上端部の下ばね受け21にエア抜き通路31を形成し、ピストン14の上エア室15Aを、エア抜き通路31とインナチューブ12の内部を介して外部に連通させる。
ばね受け21は、図5に示す如く、円環状フランジ32の下部の嵌合軸33をインナチューブ12の上端内径部に挿入し、フランジ32をインナチューブ12の上端面に突き当てるとともに、フランジ32の上部のばね巻回部34の周方向の一部(直径方向で相対する2つの円弧部)に設けた螺旋溝34Aに懸架スプリング23の下端部を巻き着ける。
ばね受け21は、嵌合軸33〜ばね巻回部34の全長に渡る中空部31Aを形成するとともに、アウタチューブ11の上エア室15Aに臨む嵌合軸33の上端面に内外周を連通する溝状の連通部31B(孔状連通部でも可)を形成し、中空部31A及び連通部31Bによりエア抜き通路31を形成する。アウタチューブ11の上エア室15Aは、ばね受け21のエア抜き通路31(中空部31A、連通部31B)、インナチューブ12の内部、インナチューブ12の下部に設けた水抜き孔12Aを介して、外部に連通する。
尚、12Bはブレーキワイヤーのガイドステーであり、12Cはプロテクタ取付用のステーであり、12Dはブレーキストッパであり、それぞれ、インナチューブ12の下部外周に溶接にて固定される。
インナチューブ12の上部外周にはアウタチューブ11の内周より小外径の金属製のカラー24が被着され、インナチューブ12の上端内径部に挿入されたばね受け21の嵌合軸33と、インナチューブ12と、カラー24のそれぞれに設けられた貫通孔に固定ピン25を串刺状に挿通してある。ばね受け21はそのフランジ32をインナチューブ12の上端面に突き当てた状態で、固定ピン25により軸方向と回転方向の双方に固定される。また、ピストン14はインナチューブ12の上端部の外周に嵌着され、ばね受け21のフランジ32とカラー24の間に挟持される。ピストン14の上端面にはフランジ32が嵌合する環状凹部が形成され、ピストン14の下端面はカラー24の上端面に着座する。
ばね受け21の上端面には、合成樹脂製のカラー26を介してバンプラバー27を設ける。バンプラバー27は上ばね受け22の端面に衝合し、アウタチューブ11とインナチューブ12の最圧縮ストロークを規制可能にする。
緩衝器10は、図4に示す如く、アウタチューブ11の上端部にキャップ28の外周を溶接固定し、アウタチューブ11の上部の上ばね受け22をこのキャップ28に背面支持している。上ばね受け22と、キャップ28との間に、エア抜き通路41を形成し、アウタチューブ11の上エア室15Aを、エア抜き通路41を介して外部に連通させる。
ばね受け22は、図6に示す如く、円環状フランジ42の上部の頭部43をキャップ28の内径部に間隙41Aを介して挿入し、頭部43の外周の一部に設けた突部43Aをキャップ28の内周に設けた回り止め凹部28A(不図示)に係合させて回り止めされる。また、ばね受け22は、フランジ42をキャップ28の下端面に突き当てられる状態で、フランジ42の下部のばね巻回部44の周方向の一部(直径方向で相対する2つの円弧部)に設けた螺旋溝44Aに懸架スプリング23の上端部を巻き着ける。
ばね受け22は、フランジ42の上面の周方向複数位置(例えば3位置)に、頭部43の外周側から半径方向の外方に延び、アウタチューブ11の内周に臨む該フランジ42の外周に開放する通気溝41Bを備える。ばね受け22は、間隙41Aと通気溝41Bによりエア抜き通路41を形成する。アウタチューブ11の上エア室15Aは、ばね受け22のエア抜き通路41(間隙41A、通気溝41B)を介して外部に連通する。
尚、ばね受け22の頭部43〜ばね巻回部44の中心部には上ブラケット2に挿通された固定ねじ4が螺着され、上ブラケット2がアウタチューブ11のキャップ28の上端面に固定される。
また、アウタチューブ11の外周における軸方向の一部(中間部)には取付チューブ11Aが溶接固定され、下ブラケット3が取付チューブ11Aの外周の中間部に溶接固定される。ピストン14が摺動するアウタチューブ11の内周に、下ブラケット3をアウタチューブ11に取付けるための溶接歪が及ぶことを、取付チューブ11Aの存在によって防止するものである。
また、下ばね受け21と上ばね受け22のそれぞれに巻き回された懸架スプリング23は、アウタチューブ11とインナチューブ12の最伸張ストロークを規制するリバウンドスプリングとして働き、最伸張時に、摺動案内筒13の上端面がカラー26の下端面に衝突することを防止する。
従って、本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
a.「インナチューブ12の上端部のばね受け21に、エア抜き通路31を形成し、ピストン14の上エア室15Aを、エア抜き通路31とインナチューブ12の内部を介して外部に連通させた」により、緩衝器10の伸張時に、アウタチューブ11内からインナチューブ12が退出すると、アウタチューブ11内のピストン14の上エア室15Aが膨張して減圧するが、インナチューブ12下部の水抜き孔12A若しくは先端部の車軸取付部の隙間等からばね受け21のエア抜き通路31を介してアウタチューブ11内の上エア室15Aに外気が補給される。
その結果、アウタチューブ11内のピストン14の上下のエア室15、15Bが減圧することがなくなり、アウタチューブ11の開口端の内周に設けた摺動案内筒13の内周面に、泥等を吸い込むことがなくなる。
b.「ばね受け21の中空部31A及び連通部31Bにより、エア抜き通路31を形成した」により、ばね受け21に中空部31Aと連通部31Bを形成しただけの簡単な構造で緩衝器10内の減圧を防止することができる。また、筒状のばね受け21は、亜鉛ダイカストにより成形されるので、別途加工工数を必要とすることもなく、また、素材使用量の削減により、コストを下げることもできる他、軽量化にもなる。
c.「インナチューブ12の下部に設けた水抜き孔12Aを介して、ピストン14の上エア室15Aを外部に達通させた」により、インナチューブ12内の結露等によってインナチューブ12内に溜まる水を排出するための既存の水抜き孔12Aを利用してエア抜き通路31としたので、エア抜き通路31を別途加工する必要がない。従って、コストアップを招くことなく安価にエア抜き通路31を形成することができる。
d.「インナチューブ12の上端部のばね受け21に、合成樹脂製のカラー26を介してバンプラバー27を設け、このバンプラバー27を前記アウタチューブ11の上部に設けたばね受け21の端面に衝合させるようにした」により、バンプラバー27がアウタチューブ11側のばね受け22の端面に衝合して最圧縮時の緩衝をなす。また、合成樹脂からなるカラー26は、インナチューブ12側のばね受け21の上端面との間にエア抜き通路31を画成するとともに、懸架スプリング23のガイドを兼ねる。
e.「アウタチューブ11側のばね受け22と、アウタチューブ11の上端部に設けたキャップ28との間に、エア抜き通路41を設けた」により、ばね受け22とアウタチューブ11の上端部の内周に固定されるキャップ28との間に隙間41Aを設け、この隙間41Aをエア抜き通路41として追加し、アウタチューブ11内のエア室15A、15Bの減圧効果を増すことができる。
(B)摺動案内筒13のグリース循環構造
緩衝器10は、図7に示す如く、アウタチューブ11の開口部の内周に設けた摺動案内筒13に、インナチューブ12を摺動自在に案内する。
摺動案内筒13は、図8、図9に示す如く、軸方向の中間部に内外周を連通するグリース溜り孔51を設け、このグリース溜り孔51に装填したグリースをインナチューブ12の外周に付着せしめる。摺動案内筒13の軸方向の上下両端部の内周には、インナチューブ12の外周に摺接する、例えばOリングからなる上下の環状のシール部材60を設け、アウタチューブ11とインナチューブ12の伸縮ストロークに際し、インナチューブ12の外周に付着したグリースをシール部材60で掻き落とす。上下のシール部材60により掻き落とした該シール部材60の軸方向内側のグリースは、図7に矢印で示す如く、上下の循環路53により、摺動案内筒13の外周を介して、グリース溜り孔51に連通せしめられる。
摺動案内筒13は、詳細には、軸方向の上下両端部の内周に、上下のシール部材60を嵌装する上下の内周溝52、52を形成し、該シール部材60により掻き落としたシール部材60の軸方向内側のグリースをそれらの内周溝52に溜める。摺動案内筒13は、各内周溝52内におけるシール部材60の軸方向内側となる部分に、摺動案内筒13の内外周を連通する上下の循環孔53Aを形成し、各循環孔53Aをグリース溜り孔51に連通させるように軸方向に延在する上下の循環溝53Bを、摺動案内筒13の外周に形成する。循環孔53A及び循環溝53Bにより循環路53を構成する。
更に、摺動案内筒13は、グリース溜り孔51が開口する広幅環状の外周溝54を軸方向の中間部の外周に形成する。そして、摺動案内筒13の上下両端部の各内周溝52に、該摺動案内筒13の内外周を連通する複数個の循環孔53Aを形成し、該摺動案内筒13の外周に、複数の循環孔53Aを環状の外周溝54に連通させる複数条の循環溝53Bを軸方向に形成する。
従って、本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
a.「摺動案内筒13の軸方向の両端部の内周に、インナチューブ12の外周に摺接する環状のシール部材60を設け、摺動案内筒13に、シール部材60の軸方向内側のグリースを、摺動案内筒13の外周を介して、グリース溜り孔51に連通させる循環路53を形成した」により、インナチューブ12の外周に付着したグリースが、環状のシール部材60で掻き落とされ、摺動案内筒13の軸方向の外側に漏れるのを防ぐ。更に、掻き落とされたグリースは、シール部材60の軸方向の内側に形成された循環路53の孔53Aを通り、外周側に押し出され、更に、摺動案内筒13の外周を通って、グリース溜り孔51に戻る。即ち、グリースは、摺動案内筒13の循環路53を通ってグリース溜り孔51に循環することになり、グリースが外側に漏れ出ることを可及的に阻止する。
従って、簡易かつ安価な構成で、緩衝器の寿命を長くすることができる。
b.「摺動案内筒13の両端部に、環状のシール部材60を嵌装する環状の内周溝52を形成し、内周溝52内のシール部材60の軸方向内側となる部分に、摺動案内筒13の内外周を連通する循環孔53Aを形成し、循環孔53Aをグリース溜り孔51に連通させる循環溝53Bを、摺動案内筒13の外周に形成し、循環孔53A及び循環溝53Bにより循環路53を構成した」により、シール部材60で掻き落とされたインナチューブ12外周のグリースは、環状内周溝52に溜まり、更に、シール部材60の軸方向内側の循環孔53Aから外周側に押し出され、外周の循環溝53Bを通ってグリース溜り孔51に還流する。
その結果、内周溝52内にもグリースを保持することができるので、シール部材60の潤滑となる他、潤滑個所が複数となって、摺動性が増す。また、グリースの循環も確実となる。
c.「摺動案内筒13の外周に、グリース溜り孔51が開口する環状の外周溝54を形成し、両端部の内周溝52に摺動案内筒13の内外周を連通する循環孔53Aを複数形成し、摺動案内筒13の外周に、複数の循環孔53Aを環状の外周溝54に連通させる複数の循環溝53Bを軸方向に形成した」により、シール部材60で掻き落とされたインナチューブ12外周のグリースは、両端部の内周溝52に形成され複数の循環孔53Aを通り、更に、複数の循環溝53Bを通って、グリース溜り孔51が開口する環状の外周溝54に循環する。
その結果、循環路53の総断面積が増加し、グリースの循環を円滑にすることができる。
d.シール部材60をOリングとすることにより、シール部材60を安価なものとすることができる。
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
図1は緩衝器を一部破断して示す正面図である。 図2は図1の懸架スプリング支持構造を示す断面図である。 図3は下ばね受けまわりを示す断面図である。 図4は上ばね受けまわりを示す断面図である。 図5は下ばね受けを示し、(A)は断面図、(B)は側面図である。 図6は上ばね受けを示し、(A)は断面図、(B)は平面図、(C)は側面図である。 図7は図1の摺動案内筒まわりを示す断面図である。 図8は摺動案内筒を示す斜視図である。 図9は摺動案内筒を示し、(A)は正面図、(B)はB−B線に沿う断面図、(C)はC−C線に沿う断面図である。
符号の説明
10 緩衝器
11 アウタチューブ
12 インナチューブ
13 摺動案内筒
51 グリース溜り孔
52 内周溝
53 循環路
53A 循環孔
53B 循環溝
54 外周溝
60 シール部材

Claims (4)

  1. アウタチューブの開口部に設けた摺動案内筒を介して、該アウタチューブ内に該インナチューブを摺動自在に挿入し、該摺動案内筒と該インナチューブとの間に潤滑用のグリースを充填した緩衝器において、
    前記摺動案内筒の軸方向の中間部に、内外周を連通するグリース溜り孔を設け、前記摺動案内筒の軸方向の両端部の内周に、前記インナチューブの外周に摺接する環状のシール部材を設け、
    前記摺動案内筒に、該シール部材の軸方向内側のグリースを、前記摺動案内筒の外周を介して、前記グリース溜り孔に連通させる循環路を形成したことを特徴とする緩衝器。
  2. 前記摺動案内筒の両端部に、前記環状のシール部材を嵌装する環状の内周溝を形成し、
    該内周溝内の前記シール部材の軸方向内側となる部分に、前記摺動案内筒の内外周を連通する循環孔を形成し、
    該循環孔を前記グリース溜り孔に連通させる循環溝を、前記摺動案内筒の外周に形成し、
    該循環孔及び該循環溝により前記循環路を構成した請求項1に記載の緩衝器。
  3. 前記摺動案内筒の外周に、前記グリース溜り孔が開口する環状の外周溝を形成し、
    前記両端部の内周溝に前記摺動案内筒の内外周を連通する循環孔を複数形成し、
    前記摺動案内筒の外周に、該複数の循環孔を前記環状の外周溝に連通させる複数の循環溝を軸方向に形成した請求項2に記載の緩衝器。
  4. 前記シール部材がOリングである請求項1〜3のいずれかに記載の緩衝器。
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