JP2017032079A - 複筒型ショックアブソーバ - Google Patents

複筒型ショックアブソーバ Download PDF

Info

Publication number
JP2017032079A
JP2017032079A JP2015153226A JP2015153226A JP2017032079A JP 2017032079 A JP2017032079 A JP 2017032079A JP 2015153226 A JP2015153226 A JP 2015153226A JP 2015153226 A JP2015153226 A JP 2015153226A JP 2017032079 A JP2017032079 A JP 2017032079A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piston rod
cylinder
oil seal
chamber
shock absorber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015153226A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6530671B2 (ja
Inventor
俊晴 河部
Toshiharu Kawabe
俊晴 河部
覚 武尾
Satoru Takeo
覚 武尾
照雄 篠田
Teruo Shinoda
照雄 篠田
阿部 親俊
Chikatoshi Abe
親俊 阿部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KYB Corp
Original Assignee
KYB Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KYB Corp filed Critical KYB Corp
Priority to JP2015153226A priority Critical patent/JP6530671B2/ja
Publication of JP2017032079A publication Critical patent/JP2017032079A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6530671B2 publication Critical patent/JP6530671B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】複筒型ショックアブソーバのオイルシールの耐久性を向上させる。
【解決手段】複筒型のショックアブソーバ100は、インナーケース1の端部に嵌装され、内周に設けられたブッシュ9を介してピストンロッド4を支持するロッドガイド7と、ロッドガイド7とアウターケース2とにより挟持され、ピストンロッド4に摺接するオイルシール11と、を備える。ロッドガイド7は、オイルシール11側の面に形成されオイルシール11のシールリップ11bが収容される収容部7dと、収容部7dの底面7fに凹設される凹部7hと、を有する。凹部7hは、ピストンロッド4の外周面から起点距離L2だけ離れた位置を起点7gとして径方向外側に向けて形成される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、複筒型のショックアブソーバに関するものである。
特許文献1には、シリンダの端部に嵌装され、内周に設けられたブッシュを介してピストンロッドを支持するロッドガイドと、ロッドガイドの液室とは反対側に設けられ、ピストンロッドの外周面に密着するオイルシールと、を備えた複筒型のショックアブソーバが開示されている。
特許文献1に記載のショックアブソーバでは、ロッドガイドのオイルシール側の面に、オイルシールのシールリップが収まる収容部が設けられる。
特開平9−112619号公報
特許文献1に記載のショックアブソーバでは、ブッシュのオイルシール側の端面が、ロッドガイドの収容部の底面よりも低い位置に設けられている。つまり、ロッドガイドとブッシュとにより、ピストンロッドの周囲に環状の溝が形成されている。
このような構成では、収容部内のコンタミや摩耗粉が、ピストンロッドの周囲に溜まり易くなる。ここで、ピストンロッドがシリンダから退出するショックアブソーバの伸長時には、作動油が、粘性抵抗によりピストンロッドに引きずられてオイルシールのシールリップ内に進入する。このため、ピストンロッドの周囲に溜まったコンタミ等が作動油とともにオイルシールのシールリップ内に進入し、オイルシールの耐久性を低下させるおそれがある。
本発明は、このような技術的課題に鑑みてなされたものであり、ピストンロッドの周囲にコンタミ等が溜まることを抑制し、オイルシールの耐久性を向上させることを目的とする。
第1の発明は、複筒型ショックアブソーバにおいて、ピストンロッドの外周面から所定の距離だけ離れた位置を起点として径方向外側に向けて形成される凹部がロッドガイドに設けられることを特徴とする。
第1の発明では、ロッドガイドが、渦流によって収容部内を移動するコンタミが溜まり易い位置に設けられる凹部を有する。このため、収容部内のコンタミは凹部に溜まり、ピストンロッドの周囲にコンタミが溜まることが抑制される。
第2の発明は、ブッシュが、収容部の底面と面一に、または底面から突出して設けられることを特徴とする。
第2の発明では、ブッシュの端面が、収容部の底面と面一に、または底面から突出して設けられるため、ピストンロッドの周囲にコンタミが溜まり易い空間が形成されない。この結果、ピストンロッドの周囲にコンタミが溜まることを抑制することができる。
第3の発明は、径方向内側の底面と凹部との角部が、面取りされることを特徴とする。
第3の発明では、底面と凹部との角部が面取り形状とされる。このため、角部周辺に存在するコンタミは凹部に落下し易くなる。この結果、ピストンロッドの周囲にコンタミが溜まることを抑制することができる。
第4の発明は、複筒型ショックアブソーバにおいて、ブッシュが、収容部の底面から突出して設けられることを特徴とする。
第4の発明では、ブッシュとロッドガイドとによりコンタミが溜められる凹部が画定される。このように、渦流によって収容部内を移動するコンタミが溜まり易い位置に凹部が設けられる。このため、収容部内のコンタミは凹部に溜まり、ピストンロッドの周囲にコンタミが溜まることが抑制される。
本発明によれば、ピストンロッドの周囲にコンタミ等が溜まることが抑制され、オイルシールの耐久性を向上させることができる。
本発明の第1実施形態に係るショックアブソーバの断面図である。 図1のロッドガイド周辺の拡大図である。 本発明の第2実施形態に係るショックアブソーバのロッドガイド周辺の拡大図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
<第1実施形態>
図1及び図2を参照して、本発明の第1実施形態に係るショックアブソーバ100について説明する。図1に示されるショックアブソーバ100は、自動車等の車両のストラット式サスペンションに用いられる複筒型ショックアブソーバである。
ショックアブソーバ100は、図1及び図2に示すように、作動液としての作動油が充填されるシリンダとしてのインナーケース1と、インナーケース1を覆って配設され、インナーケース1との間に作動油を貯留するリザーバ室70を形成する外筒としてのアウターケース2と、インナーケース1内に摺動自在に挿入され、インナーケース1内を伸側室50と圧側室60とに区画するピストン3と、インナーケース1に進退自在に挿入され、一端がピストン3と連結されるピストンロッド4と、を備える。ショックアブソーバ100は、ピストンロッド4の他端が図示しないアッパーマウントを介して車体に連結されるとともに、アウターケース2に形成される図示しない連結部材を介して車輪を支持するナックル等に結合される。
インナーケース1は、筒状のインナーチューブ6と、インナーチューブ6の伸側室50側の端部に嵌合され、ピストンロッド4を摺動自在に支持するロッドガイド7と、インナーチューブ6の圧側室60側の端部に嵌合される仕切部材としてのベースバルブ8と、を有する。
ロッドガイド7は、インナーチューブ6の内周面に嵌合される小径部7aと、小径部7aよりも径が大きい大径部7bと、軸方向に貫通して形成され、ピストンロッド4が挿通するロッド挿通孔7cと、を有する。ロッドガイド7の詳細な形状については後述する。
ベースバルブ8は、圧側室60とリザーバ室70とを連通する通路8a、8bを有する。通路8aには、ショックアブソーバ100の伸長時に開弁して通路8aを開放するチェック弁16が設けられる。通路8bには、ショックアブソーバ100の収縮時に開弁して通路8bを開放するとともに、通路8bを通過して圧側室60からリザーバ室70に移動する作動油の流れに抵抗を与える減衰弁17が設けられる。
インナーケース1に摺動自在に挿入されるピストン3は、伸側室50と圧側室60とを連通する通路3a、3bを有する。通路3aには、ショックアブソーバ100の伸長時に開弁して通路3aを開放するとともに、通路3aを通過して伸側室50から圧側室60に移動する作動油の流れに抵抗を与える減衰弁18が設けられる。通路3bには、ショックアブソーバ100の収縮時に開弁して通路3bを開放するチェック弁19が設けられる。
アウターケース2は、図1及び図2に示すように、インナーチューブ6と同軸に形成されるアウターチューブ2aと、アウターチューブ2aの伸側室50側の端部において径方向内側へ屈曲されたかしめ部2bと、アウターチューブ2aの圧側室60側の端部を閉塞する閉塞部2cと、を有する。アウターケース2のかしめ部2bとロッドガイド7との間には、オイルシール11が挟持固定される。
オイルシール11は、図2に示すように、環状のベースメタル11aと、ベースメタル11aの内周側に取り付けられピストンロッド4の外周に摺接するシールリップ11b及びダストリップ11cと、ベースメタル11aからロッドガイド7に向かって延びる環状のチェックリップ11dと、ベースメタル11aの外周側に取り付けられ、アウターケース2の内周及びロッドガイド7の上面に接触する外周シール11eと、を有する。
シールリップ11bは、ロッドガイド7側に向かって設けられ、作動油が外部に漏れることを防止する。ダストリップ11cは、ロッドガイド7とは反対側に向かって設けられ、異物がインナーチューブ6内に進入することを防止する。
続いて、図2を参照して、ロッドガイド7の詳細な形状について説明する。
ロッドガイド7は、大径部7bの内周側に設けられ、オイルシール11のシールリップ11b及びチェックリップ11dが収容される収容部7dと、収容部7dとリザーバ室70とを連通する連通孔7eと、収容部7dの底面7fに設けられる凹部7hと、をさらに有する。凹部7hは周方向に間隔をあけて複数設けられる。凹部7hの数は、複数に限定されず、1つであってもよい。また、凹部7hは、環状溝として形成されてもよい。
ロッドガイド7の連通孔7eよりも内周側には、チェックリップ11dが密封接触しており、収容部7dとリザーバ室70との連通はチェックリップ11dにより制限される。具体的には、収容部7d内の圧力がリザーバ室70の圧力よりも所定値以上高くなったときにチェックリップ11dがロッドガイド7から離れ、収容部7dとリザーバ室70との連通を許容する。つまり、チェックリップ11dは、収容部7dからリザーバ室70への作動油の流通のみを許容する逆止弁として機能する。
凹部7hのピストンロッド4側の側面7jは、凹部7hの底部7iに向かうにつれてピストンロッド4から離れるように傾斜して設けられる。凹部7hのピストンロッド4とは反対側の側面7kは、底部7iに向かうにつれてピストンロッド4に近づくように傾斜して設けられる。また、底部7iは、径方向外側に向かうにつれて底面7fからの深さが深くなるように傾斜して設けられる。側面7jと底面7fとの角部7mには図示しないR面取り加工が施される。
凹部7hは、ピストンロッド4の外周面から起点距離L2だけ離れた位置を起点7gとして径方向外側に向けて形成される。起点7gは、側面7jと底面7fとの仮想交点である。起点距離L2は、凹部7hより径方向内側の底面7fと、当該底面7fに軸方向において対向するオイルシール11のシールリップ11bの平坦部11fと、の間の距離である離間距離L1の1/4以上、離間距離L1以下の範囲内で設定される。
ロッド挿通孔7cには、ブッシュ9が取り付けられる。ブッシュ9のオイルシール11側の端面9aは、底面7fと面一に設けられる。ロッド挿通孔7cを挿通するピストンロッド4はブッシュ9を介してロッドガイド7に摺動自在に支持される。
次に、上記構成のロッドガイド7を備えることによるショックアブソーバ100の作用効果について説明する。
ショックアブソーバ100内には、コンタミが存在している。ここで、例えば、ブッシュ9のオイルシール11側の端面9aが、ロッドガイド7の収容部7dの底面7fよりも低い位置に設けられていると、ピストンロッド4の周囲に環状溝が形成される。このような構成では、収容部7d内のコンタミが、ピストンロッド4の周囲に溜まり易くなる。
ピストンロッド4がインナーケース1から退出するショックアブソーバ100の伸長時には、作動油が、粘性抵抗によりピストンロッド4に引きずられてオイルシール11のシールリップ11b内に進入する。このため、上述のように、ピストンロッド4の周囲にコンタミが溜まった状態では、作動油とともにコンタミがシールリップ11b内に進入し、シールリップ11bの耐久性が低下するおそれがある。
これに対して、本実施形態では、収容部7dの底面7fに凹部7hを設けることで、収容部7d内のコンタミを、凹部7hに積極的に溜めるようにしている。
ピストンロッド4がインナーケース1から退出するショックアブソーバ100の伸長時には、収容部7d内に、図2に矢印で示す方向の渦流が発生する。渦流は、ロッドガイド7の底面7fとオイルシール11の平坦部11fとの間の距離である離間距離L1を直径としてピストンロッド4と接する円(2点鎖線)の範囲に発生する。
渦流の中心よりもピストンロッド4側では、作動油は、ロッドガイド7からオイルシール11へ向かって流れる。また、渦流の中心よりも径方向外側では、作動油は、オイルシール11からロッドガイド7へ向かって流れる。
このため、凹部7hの起点7gを、ピストンロッド4から離間距離L1の1/4離れた位置から離間距離L1と同じ距離離れた位置までの範囲に設定すると、作動油は凹部7hに向かって流れることになる。このとき、作動油に混入して凹部7hに向かって流れるコンタミには重力及び遠心力が作用することから、作動油中のコンタミは凹部7hに落下し易くなる。加えて、渦流が側面7jに衝突することで、コンタミは凹部7hに導かれ易くなる。したがって、凹部7hにコンタミを積極的に溜めることができ、収容部7d内のコンタミをピストンロッド4及びオイルシール11から確実に隔離させることができる。
ここで、ピストンロッド4から凹部7hの起点7gまでの距離である起点距離L2を、離間距離L1の1/4よりも短く設定した場合には、凹部7hからコンタミを巻き上げるように作動油が流れるため、凹部7hにコンタミを溜めることが難しくなる。
また、起点距離L2を、離間距離L1よりも長く設定した場合には、渦流を利用することができず、凹部7hにコンタミを効率的に溜めることが難しくなる。なお、この場合であっても、凹部7hに落下したコンタミが渦流により巻き上げられることは防止されるため、収容部7d内のコンタミをピストンロッド4及びオイルシール11から隔離することは可能である。
このように、起点距離L2は、凹部7h内へのコンタミの溜まり易さに応じて設定される。特に、渦流の流れの方向がロッドガイド7へ向かう流れからロッドガイド7から離れる流れに切り換わる位置周辺に起点7gが設けられるように、起点距離L2は、離間距離L1の1/2前後、例えば、離間距離L1の1/4から3/4の範囲内に設定されることが好ましい。
以上の第1実施形態によれば、以下に示す効果を奏する。
本実施形態では、収容部7dに設けられる凹部7hの起点7gが、ピストンロッド4から離間距離L1の1/4離れた位置から離間距離L1と同じ距離離れた位置までの範囲に設定される。このように、凹部7hは、渦流によって収容部7d内を移動するコンタミが溜まり易い位置に設けられる。このため、収容部7d内のコンタミは凹部7hに溜まり、ピストンロッド4の周囲にコンタミが溜まることが抑制される。この結果、ショックアブソーバ100の伸長時におけるシールリップ11b内へのコンタミの進入が防止され、オイルシール11の耐久性を向上させることができる。
また、本実施形態では、ブッシュ9の端面9aが、収容部7dの底面7fと面一に設けられるため、ピストンロッド4の周囲にコンタミが溜まり易い空間が形成されず、ピストンロッド4の周囲にコンタミが溜まることを抑制することができる。この結果、ショックアブソーバ100の伸長時におけるシールリップ11b内へのコンタミの進入が防止され、オイルシール11の耐久性を向上させることができる。ブッシュ9の端面9aは、収容部7dの底面7fからオイルシール11側に突出していてもよい。この場合もピストンロッド4の周囲にコンタミが溜まることを抑制することができる。
また、本実施形態では、底面7fと凹部7hとの角部7mがR面取り形状とされるため、起点7g周辺に存在するコンタミが凹部7hに落下し易くなる。この結果、ピストンロッド4の周囲にコンタミが溜まることを抑制することができる。角部7mに形成される面取り形状は、R面取りに限定されず、C面取りであってもよい。
また、凹部7hのピストンロッド4側の側面7jは、底部7iに向かうにつれてピストンロッド4から離れるように傾斜して設けられるため、凹部7hに落下したコンタミは、ピストンロッド4から遠ざかるように底部7iへ移動する。この結果、ピストンロッド4の周囲にコンタミが溜まることを抑制することができる。
また、凹部7hのピストンロッド4とは反対側の側面7kは、底部7iに向かうにつれてピストンロッド4に近づくように傾斜して設けられる。このため、渦流によって移動するコンタミは、側面7kに沿って凹部7hに導かれ易くなる。また、側面7kに衝突したコンタミは、側面7kに沿って凹部7hへと落下する。この結果、ピストンロッド4の周囲にコンタミが溜まることを抑制することができる。
また、凹部7hの底部7iは、径方向外側に向かうにつれて底面7fからの深さが深くなるように傾斜して設けられるため、凹部7hに落下したコンタミは、ピストンロッド4からより離れた位置に溜まり易くなる。この結果、ピストンロッド4の周囲にコンタミが溜まることを抑制することができる。
<第2実施形態>
続いて、図3を参照しながら本発明の第2実施形態に係るショックアブソーバ200について説明する。以下、第1実施形態に係るショックアブソーバ100との相違点を中心に説明し、第1実施形態と同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
ショックアブソーバ200は、収容部7dの底面7fに凹部が設けられておらず、ブッシュ9の端面9aが、底面7fからオイルシール11側に突出して設けられている点で上記第1実施形態と相違する。
ブッシュ9の端面9aが、底面7fから突出して設けられることで、ブッシュ9の外周面9bと底面7fと収容部7dの側面7nとで画定される環状凹部7pが形成される。環状凹部7pの底部となる底面7fは、径方向外側に向かうにつれてオイルシール11から離れるように傾斜して設けられる。また、環状凹部7pの側面7nは、底面7fに向かうにつれてピストンロッド4に近づくように傾斜して設けられる。
次に、上記環状凹部7pを備えることによるショックアブソーバ200の作用効果について説明する。
第2実施形態では、ブッシュ9の外周面9bと底面7fと側面7nとで画定される環状凹部7pを設けることで、収容部7d内のコンタミを、環状凹部7pに積極的に溜めるようにしている。
ピストンロッド4がインナーケース1から退出するショックアブソーバ200の伸長時には、収容部7d内に、図3に矢印で示す方向の渦流が発生する。渦流の中心よりもピストンロッド4側では、作動油は、ロッドガイド7からオイルシール11へ向かって流れる。また、渦流の中心よりも径方向外側では、作動油は、オイルシール11からロッドガイド7へ向かって流れる。
このため、作動油は、側面7nに沿って、環状凹部7pに向かって流れることになる。作動油に混入して環状凹部7pに向かって流れるコンタミには重力及び遠心力が作用することから、作動油中のコンタミは環状凹部7pに落下し易くなる。したがって、環状凹部7pにコンタミを積極的に溜めることができ、収容部7d内のコンタミをピストンロッド4及びオイルシール11から確実に隔離させることができる。
以上の第2実施形態によれば、以下に示す効果を奏する。
ショックアブソーバ200では、ブッシュ9の外周面9bと収容部7dの底面7fと側面7nとによりコンタミが溜められる環状凹部7pが画定される。このように、渦流によって収容部7d内を移動するコンタミが溜まり易い位置に環状凹部7pが設けられる。このため、収容部7d内のコンタミは環状凹部7pに溜まり、ピストンロッド4の周囲にコンタミが溜まることが抑制される。この結果、ショックアブソーバ200の伸長時におけるシールリップ11b内へのコンタミの進入が防止され、オイルシール11の耐久性を向上させることができる。
また、底面7fは、径方向外側に向かうにつれてオイルシール11から離れるように傾斜して設けられるため、環状凹部7pに落下したコンタミは、ピストンロッド4からより離れた位置に溜まり易くなる。この結果、ピストンロッド4の周囲にコンタミが溜まることを抑制することができる。
以下、本発明の実施形態の構成、作用、及び効果をまとめて説明する。
複筒型のショックアブソーバ100は、作動油が封入されるインナーケース1と、インナーケース1に摺動自在に挿入され、液室を伸側室50と圧側室60とに区画するピストン3と、インナーケース1に進退自在に挿入され、ピストン3と連結されるピストンロッド4と、インナーケース1における伸側室50側の端部に嵌装され、内周に設けられたブッシュ9を介してピストンロッド4を摺動自在に支持するロッドガイド7と、インナーケース1との間にリザーバ室70を形成するアウターケース2と、ロッドガイド7とアウターケース2とにより挟持され、ピストンロッド4に摺接するオイルシール11と、圧側室60とリザーバ室70とを連通する通路を有し、圧側室60とリザーバ室70とを仕切るベースバルブ8と、を備え、ロッドガイド7は、オイルシール11側の面に形成されオイルシール11のシールリップ11bが収容される収容部7dと、収容部7dの底面7fに凹設される凹部7hと、を有し、凹部7hは、ピストンロッド4の外周面から起点距離L2だけ離れた位置を起点7gとして径方向外側に向けて形成され、起点距離L2は、凹部7hより径方向内側の底面7fと、当該底面7fに軸方向において対向するオイルシール11の平坦部11fと、の間の距離である離間距離L1の1/4以上、離間距離L1以下の範囲内で設定されることを特徴とする。
この構成では、収容部7dに設けられる凹部7hの起点7gが、ピストンロッド4から離間距離L1の1/4離れた位置から離間距離L1と同じ距離離れた位置までの範囲に設定される。このように、凹部7hは、渦流によって収容部7d内を移動するコンタミが溜まり易い位置に設けられる。このため、収容部7d内のコンタミは凹部7hに溜まり、ピストンロッド4の周囲にコンタミが溜まることが抑制される。この結果、ショックアブソーバ100の伸長時におけるシールリップ11b内へのコンタミの進入が防止され、オイルシール11の耐久性を向上させることができる。
また、ブッシュ9は、底面7fと面一に、または底面7fから突出して設けられることを特徴とする。
この構成では、ブッシュ9の端面9aが、収容部7dの底面7fと面一に、または底面7fから突出して設けられるため、ピストンロッド4の周囲にコンタミが溜まり易い空間が形成されず、ピストンロッド4の周囲にコンタミが溜まることを抑制することができる。この結果、ショックアブソーバ100の伸長時におけるシールリップ11b内へのコンタミの進入が防止され、オイルシール11の耐久性を向上させることができる。ブッシュ9の端面9aは、収容部7dの底面7fからオイルシール11側に突出していてもよい。この場合もピストンロッド4の周囲にコンタミが溜まることを抑制することができる。
また、径方向内側の底面7fと凹部7hとの角部7mは、面取りされることを特徴とする。
この構成では、底面7fと凹部7hとの角部7mがR面取りまたはC面取り形状とされる。このため、起点7g周辺にあるコンタミは凹部7hに落下し易くなる。この結果、ピストンロッド4の周囲にコンタミが溜まることを抑制することができる。
複筒型のショックアブソーバ200は、作動油が封入されるインナーケース1と、インナーケース1に摺動自在に挿入され、液室を伸側室50と圧側室60とに区画するピストン3と、インナーケース1に進退自在に挿入され、ピストン3と連結されるピストンロッド4と、インナーケース1における伸側室50側の端部に嵌装され、内周に設けられたブッシュ9を介してピストンロッド4を摺動自在に支持するロッドガイド7と、インナーケース1との間にリザーバ室70を形成するアウターケース2と、ロッドガイド7とアウターケース2とにより挟持され、ピストンロッド4に摺接するオイルシール11と、圧側室60とリザーバ室70とを連通する通路を有し、圧側室60とリザーバ室70とを仕切るベースバルブ8と、を備え、ロッドガイド7は、オイルシール11側の面に形成されオイルシール11のシールリップ11bが収容される収容部7dを有し、ブッシュ9は、収容部7dの底面7fから突出して設けられることを特徴とする。
この構成では、ブッシュ9の外周面9bと収容部7dの底面7fと側面7nとによりコンタミが溜められる環状凹部7pが画定される。このように、渦流によって収容部7d内を移動するコンタミが溜まり易い位置に環状凹部7pが設けられる。このため、収容部7d内のコンタミは環状凹部7pに溜まり、ピストンロッド4の周囲にコンタミが溜まることが抑制される。この結果、ショックアブソーバ200の伸長時におけるシールリップ11b内へのコンタミの進入が防止され、オイルシール11の耐久性を向上させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
例えば、上記各実施形態では、作動液として作動油を用いているが、水等のその他の液体を用いてもよい。
100,200・・・ショックアブソーバ(複筒型ショックアブソーバ)、1・・・インナーケース(シリンダ)、2・・・アウターケース(外筒)、3・・・ピストン、4・・・ピストンロッド、7・・・ロッドガイド、7a・・・小径部、7b・・・大径部、7c・・・ロッド挿通孔、7d・・・収容部、7e・・・連通孔、7f・・・底面、7g・・・起点、7h・・・凹部、7i・・・底部、7j・・・側面、7k・・・側面、7m・・・角部、7n・・・側面、7p・・・環状凹部、8・・・ベースバルブ、9・・・ブッシュ、9a・・・端面、9b・・・外周面、11・・・オイルシール、11a・・・ベースメタル、11b・・・シールリップ、11c・・・ダストリップ、11d・・・チェックリップ、11e・・・外周シール、11f・・・平坦部、50・・・伸側室、60・・・圧側室、70・・・リザーバ室、L1・・・離間距離、L2・・・起点距離

Claims (4)

  1. 作動流体が封入されるシリンダと、
    前記シリンダに摺動自在に挿入され、前記液室を伸側室と圧側室とに区画するピストンと、
    前記シリンダに進退自在に挿入され、前記ピストンと連結されるピストンロッドと、
    前記シリンダにおける前記伸側室側の端部に嵌装され、内周に設けられたブッシュを介して前記ピストンロッドを摺動自在に支持するロッドガイドと、
    前記シリンダとの間にリザーバ室を形成する外筒と、
    前記ロッドガイドと前記外筒とにより挟持され、前記ピストンロッドに摺接するオイルシールと、
    前記圧側室と前記リザーバ室とを連通する通路を有し、前記圧側室と前記リザーバ室とを仕切る仕切部材と、を備え、
    前記ロッドガイドは、前記オイルシール側の面に形成され前記オイルシールのシールリップが収容される収容部と、前記収容部の底面に凹設される凹部と、を有し、
    前記凹部は、前記ピストンロッドの外周面から所定の距離だけ離れた位置を起点として径方向外側に向けて形成され、
    前記所定の距離は、前記凹部より径方向内側の前記底面と、当該底面に軸方向において対向する前記オイルシールの平坦部と、の間の距離である離間距離の1/4以上、前記離間距離以下の範囲内で設定されることを特徴とする複筒型ショックアブソーバ。
  2. 前記ブッシュは、前記底面と面一に、または前記底面から突出して設けられることを特徴とする請求項1に記載の複筒型ショックアブソーバ。
  3. 径方向内側の前記底面と前記凹部との角部は、面取りされることを特徴とする請求項1または2に記載の複筒型ショックアブソーバ。
  4. 作動流体が封入されるシリンダと、
    前記シリンダに摺動自在に挿入され、前記液室を伸側室と圧側室とに区画するピストンと、
    前記シリンダに進退自在に挿入され、前記ピストンと連結されるピストンロッドと、
    前記シリンダにおける前記伸側室側の端部に嵌装され、内周に設けられたブッシュを介して前記ピストンロッドを摺動自在に支持するロッドガイドと、
    前記シリンダとの間にリザーバ室を形成する外筒と、
    前記ロッドガイドと前記外筒とにより挟持され、前記ピストンロッドに摺接するオイルシールと、
    前記圧側室と前記リザーバ室とを連通する通路を有し、前記圧側室と前記リザーバ室とを仕切る仕切部材と、を備え、
    前記ロッドガイドは、前記オイルシール側の面に形成され前記オイルシールのシールリップが収容される収容部を有し、
    前記ブッシュは、前記収容部の底面から突出して設けられることを特徴とする複筒型ショックアブソーバ。
JP2015153226A 2015-08-03 2015-08-03 複筒型ショックアブソーバ Active JP6530671B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015153226A JP6530671B2 (ja) 2015-08-03 2015-08-03 複筒型ショックアブソーバ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015153226A JP6530671B2 (ja) 2015-08-03 2015-08-03 複筒型ショックアブソーバ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017032079A true JP2017032079A (ja) 2017-02-09
JP6530671B2 JP6530671B2 (ja) 2019-06-12

Family

ID=57988381

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015153226A Active JP6530671B2 (ja) 2015-08-03 2015-08-03 複筒型ショックアブソーバ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6530671B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107061593A (zh) * 2017-04-13 2017-08-18 安徽奥泰粉末冶金有限公司 一种减震导向器
JP2019158068A (ja) * 2018-03-15 2019-09-19 Kyb株式会社 ショックアブソーバ
WO2019176784A1 (ja) * 2018-03-15 2019-09-19 Kyb株式会社 ショックアブソーバ
JP2019158069A (ja) * 2018-03-15 2019-09-19 Kyb株式会社 ショックアブソーバ

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0535409A1 (de) * 1991-10-01 1993-04-07 AUGUST BILSTEIN GMBH & CO. KG Hydraulischer Schwingungsdämpfer für Kraftfahrzeuge

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0535409A1 (de) * 1991-10-01 1993-04-07 AUGUST BILSTEIN GMBH & CO. KG Hydraulischer Schwingungsdämpfer für Kraftfahrzeuge

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107061593A (zh) * 2017-04-13 2017-08-18 安徽奥泰粉末冶金有限公司 一种减震导向器
JP2019158068A (ja) * 2018-03-15 2019-09-19 Kyb株式会社 ショックアブソーバ
WO2019176784A1 (ja) * 2018-03-15 2019-09-19 Kyb株式会社 ショックアブソーバ
JP2019158069A (ja) * 2018-03-15 2019-09-19 Kyb株式会社 ショックアブソーバ
JP7002376B2 (ja) 2018-03-15 2022-02-04 Kyb株式会社 ショックアブソーバ

Also Published As

Publication number Publication date
JP6530671B2 (ja) 2019-06-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2017032079A (ja) 複筒型ショックアブソーバ
JP2009014019A (ja) 緩衝器
US9156327B2 (en) Suspension device
JP5957514B2 (ja) ショックアブソーバ
JP6420602B2 (ja) 緩衝器
JP6114499B2 (ja) シール部材および緩衝器
JP2011163537A (ja) 緩衝器
JP2019158068A (ja) ショックアブソーバ
JP2011214633A (ja) シリンダ装置
ES2662615T3 (es) Conjunto de cierre para un amortiguador magnetorreológico
CN107923471B (zh) 液压减振器
JP2009287719A (ja) 油圧緩衝器
WO2009116155A1 (ja) ダンパ
WO2019155973A1 (ja) 緩衝器
JP6209550B2 (ja) 単動型液圧シリンダ
WO2017010199A1 (ja) 単筒式ショックアブソーバ
US20170173503A1 (en) Filter device
JP5292501B2 (ja) 複筒型緩衝器
JP6335667B2 (ja) ショックアブソーバ
JP6454239B2 (ja) 単筒式ショックアブソーバ
JP2020085200A (ja) バルブ、及び緩衝器
JP6320800B2 (ja) 正立型グリス摺動フロントフォークとこれを備える車輪懸架装置
JP2013200018A (ja) 油圧緩衝器
TWM516668U (zh) 避震器
JP2009074560A (ja) 単筒型緩衝器

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20161216

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170217

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20170217

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20170217

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180221

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190128

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190212

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190404

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190423

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190517

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6530671

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250