JP2018179198A - 摩擦減衰式緩衝装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】極微低速域から減衰力を効果的に発生し,ピストンの変位に対して減衰力発生の遅れが少ない摩擦減衰式緩衝装置を提供する。【解決手段】摩擦減衰式緩衝装置1は、シリンダー孔4を有するシリンダー部2と、シリンダー孔4内を摺動可能であるピストン部11であって、該ピストン部11は、側面に摺動面12aを有する、前記ピストン部11と、シリンダー部2に固定された状態で摺動面12aに接触する摩擦パッド13と、シリンダー部2の側部に設けられた荷重付加部3であって、該荷重付加部3は、弾性体5を有し、該弾性体5を介して摩擦パッド13に荷重を付加する、前記荷重付加部3と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、摩擦減衰式緩衝装置に関する。
従来、車両のサスペンション等で使用される緩衝装置は、多くがオイルの粘性抵抗を利用した減衰方式を用いている。このような減衰方式を利用した緩衝装置(オイルダンパー)は、一般に、内部にオイルなどの流体が充填されたシリンダーと、該シリンダー内を摺動自在に嵌合するピストンを有するピストンロッドと、該ピストンロッドにかかる力に応じてピストンが摺動する際に流体が移動するところの移動経路と、該移動経路に設けられた流路面積の小さいオリフィス若しくはバルブとを備えている。ピストンロッドにかけられた力は、流体がオリフィス若しくはバルブを通過する際の粘性抵抗によって減衰される。かかる緩衝装置では、オリフィスやバルブの開口を変化させることによって、減衰力を調節することが可能である。下記特許文献1には、従来のオイルダンパーの一例が示されている。
しかし、かかる従来のオイルダンパーでは、ストローク速度が極微低速のとき減衰力が小さいため効果的に減衰させることが困難であり、またオイルの圧縮性の性質により減衰力発生に応答遅れが発生する等の問題がある。
特開2000−27918号公報
本発明は、上記事実に鑑みなされたもので、ストローク速度が極微低速のときから減衰力を効果的に発生することができると共に、ピストンの変位に対する減衰力発生の応答遅れを改善した、簡易な構成を備えた、摩擦減衰式緩衝装置を提供することをその目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る摩擦減衰式緩衝装置は、シリンダー孔を有するシリンダー部と、前記シリンダー孔内を摺動可能であるピストン部であって、該ピストン部は、側面に摺動面を有する、前記ピストン部と、前記シリンダー部に固定された状態で前記摺動面に接触する摩擦部材と、前記シリンダー部の側部に設けられた荷重付加部であって、該荷重付加部は、弾性体を有し、該弾性体を介して前記摩擦部材に荷重を付加する、前記荷重付加部と、を備えて構成したものである。
好ましくは、前記荷重付加部は、その内部を貫通して前記シリンダー孔に至る側部孔を有しており、前記側部孔には、前記弾性体が前記摩擦部材に接触した状態で配置される。また好ましくは、前記側部孔には、外部から荷重が付加されるところの荷重受け取り部材がさらに配置されており、前記荷重受け取り部材と前記摩擦部材との間に前記弾性体が配置される。さらに好ましくは、前記荷重付加部は、前記荷重受け取り部材に付加された荷重により前記弾性体が縮んだ状態で前記荷重受け取り部材を固定する固定手段を備える。
例えば、前記摩擦部材は、係止孔を有しており、前記シリンダー部の側壁から前記シリンダー孔へと進入したネジの先端が前記係止孔に係合する。
好ましくは、前記摩擦部材は、前記摺動面と接触する底面を有し、前記摺動面及び前記底面は平面である。
例えば、前記ピストン部は、凹部を有しており、該凹部は、少なくとも前記摺動面によって画定される。この場合、前記凹部は、少なくとも、前記摺動面と、前記摺動面の両端辺から各々垂直に延在する第1及び第2の内壁とによって画定されていてもよく、前記摩擦部材が前記第1及び第2の内壁のいずれかと係合することによって、前記ピストン部の伸縮が係止される。
好ましくは、前記凹部と該凹部が対面する前記シリンダー部の内周面とが閉空間を画定しており、該閉空間にグリスが充填される。さらに好ましくは、前記摩擦部材は、前記弾性体が接触する上面を有し、前記上面と該上面が対面する前記シリンダー部の内周面との間には空間が形成される。
また、本発明の摩擦減衰式緩衝装置は、前記ピストン部に結合された第1の取り付け手段と、前記シリンダー部に結合された第2の取り付け手段と、をさらに備えていてもよい。例えば、本発明の摩擦減衰式緩衝装置は、前記第1の取り付け手段と前記第2の取り付け手段を用いて、車両のサスペンションに組み込まれていてもよい。
図1は、本発明の実施形態に係る、摩擦減衰式緩衝装置の分解斜視図である。 図2は、図1の摩擦減衰式緩衝装置を組み立てた際の当該装置の斜視図である。 図3は、本発明の実施形態に係る摩擦減衰式緩衝装置に備えられたシリンダー部の図であって、(a)は、シリンダー部の平面図、(b)は、図1(a)のA−A線に沿って取られた、シリンダー部の断面図、(c)は、シリンダー部が減衰力を作用する側から見たときのシリンダー部の斜視図、(d)は、図1(c)とは反対側から見たときのシリンダー部の斜視図である。 図4は、本発明の実施形態に係る摩擦減衰式緩衝装置に備えられたピストン部の側面図である。 図5は、本発明の実施形態に係る摩擦減衰式緩衝装置に備えられた摩擦パッドの図であって、(a)は、摩擦パッドの平面図、(b)は、摩擦パッドの側面図、(c)は、(a)に示すC−C線に沿って取られた摩擦パッドの断面図である。 図6は、本発明の実施形態に係る摩擦減衰式緩衝装置のグリス循環構造を説明するための図である。 図7は、本発明の実施形態の作用を説明するための本実施形態に係る摩擦減衰式緩衝装置の斜視片側断面図である。 図8は、本発明の実施形態に係る摩擦減衰式緩衝装置(フリクションダンパー)と従来のオイルダンパーとの特性比較グラフであって、横軸がストローク速度、縦軸が減衰力を示すグラフである。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態を説明する。
図1には、本発明の実施形態に係る摩擦減衰式緩衝装置が示されている。同図に示されるように、摩擦減衰式緩衝装置1(フリクションダンパー1)は、シリンダー孔4を有するシリンダー部2と、シリンダー孔4内を摺動可能であるピストン部11と、を備えている。好ましくは、シリンダー孔4は、シリンダー部2の端部間を貫通する貫通孔である。なお、シリンダー部2及びピストン部11は、例えば超ジュラルミン等のアルミニウム合金でできており、好適にはテフロン硬質アルマイト処理が施される。勿論、本発明は、当該材料に限定されるものではない。
フリクションダンパー1は、図1及び図3(a)〜(d)に示されるように、シリンダー部2の外側壁から垂直方向に各々延びる、荷重付加部3及び係止ネジ支持部7と、を備えている。荷重付加部3には、該荷重付加部3を貫通する側部孔10が形成されている(特に図3(b)参照)。
また、フリクションダンパー1は、図1に示されるように、側部孔10に挿入可能である弾性体5と、側部孔10に弾性体5が挿入された状態で側部孔10内に挿入可能な荷重受け止め部材6と、を備えている。図3(b)にも示されるように、側部孔10は、シリンダー部2の壁を貫通しているため、弾性体5の先端は、シリンダー孔4内に侵入可能となっている。なお、荷重付加部3の側壁には、挿入された荷重受け止め部材6を側部孔10内の所定位置に係止するための係止ネジ(図示せず)が螺合される貫通ネジ孔3aが設けられていてもよい。
係止ネジ支持部7には、係止ネジ9が螺合される貫通ネジ孔8が形成されている。図3(b)にも示されるように、ネジ孔8は、係止ネジ支持部7を貫通しているため、係止ネジ9の先端がシリンダー孔4内に侵入可能となっている。
ピストン部11には、図1及び図4に示されるように、凹部12が形成されている。凹部12は、ピストン部11の側面に形成された摺動面12aと、該摺動面12aから略垂直に延在する内壁12b、12c(図4)とによって画定される。摺動面12aは好ましくは平面として形成されており、摺動面12a上の任意の点は、図4に示されるように、ピストン部11の軸線B(ピストン部11の摺動方向と合致若しくは平行である)に対して、同じ高さとなるように形成されている。従って、シリンダー部2内でのピストン部11の摺動面12aの高さ(径方向位置)は、ピストン部11の摺動の間に一定に維持される。
凹部12には、摩擦パッド13が配置されている。図5(a)〜(c)に示されるように、摩擦パッド13は、摺動面12aと接触して摩擦力を発揮する底面13aと、端面13b、13cと、上面13dと、側面13e、13fと、係止ネジ9の先端と係合するため上面13dに形成された係止孔14と、を備えている。底面13aは、摺動面12aと接触する面を有しており、摺動面12aが平面の場合、好ましくは底面13aも平面に形成されている。上面13dも弾性体5の先端が係合するように平面に形成されてもよい。これによって、上面13dが対面するシリンダー部2の内周面が円筒形状の場合には、上面13dと当該内周面との間に空間が形成されることになる。一方、側面13e、13fは、これらが対面するシリンダー部2の内周面に沿った形状に形成されていてもよい(例えばシリンダー内周面が円筒形の場合は、側面の形状も円筒形の一部)。摩擦パッド13は、例えば炭素鋼でできており、好適には、テフロン無電解ニッケルメッキが施される。勿論、本発明は、当該材料に限定されるものではない。
本発明の実施形態に係るフリクションダンパー1は、車両のサスペンションの減衰機構として用いることができる。この場合、例えば、図1に示されるように、ピストン部11の先端孔15に、第1の取り付け部16を結合し、シリンダー部2の反対側端部に、固定用ナット18と共に、第2の取り付け部17を結合する。シリンダー部2の反対側端部の外周には外周ネジが切られており、該外周ネジと、第2の取り付け部17の開口内側に形成された内周ネジとが螺合することによって、第2の取り付け部17をシリンダー部2に取り付けることができる。またナット18もシリンダー部2の外周ネジと螺合し、ナット18によって第2の取り付け部17の位置をシリンダー部2に対して固定することができる。第1及び第2の取り付け部16、17を用いることによって車両のサスペンションのジョイント部分等にフリクションダンパー1を組み込むことが可能となる。
図1のフリクションダンパー1の各構成要件を組み付けした状態を図2に示す。図2は、シリンダー部2を透明化して示す(実際には、不透明)ことによって、弾性体5、係止ネジ9、摩擦パッド13、凹部12の関係を明確化したものである。
図2に示されるように、摩擦パッド13はその底面13aがピストン部11の摺動面12aに接触した状態で、凹部12内に収容されている。また、係止ネジ支持部7の貫通ネジ孔8内に螺合された係止ネジ9の先端が摩擦パッド13の係止孔14に挿入されているため摩擦パッド13はシリンダー部2に対して軸方向に動かないように固定されている。荷重付加部3の側部孔10内に挿入された弾性体5は摩擦パッド13の上面(13d)に接触して荷重受け取り部材6に付加された荷重を摩擦パッド13に付加しているため、該荷重は摺動面12aに伝達される。
ここで、摩擦パッド13の軸方向の長さは、凹部12の軸方向の長さよりも小さいため、ピストン部11の凹部12内に、シリンダー部2に固定された摩擦パッドを収容していたとしても、摩擦パッド13に対して、すなわちシリンダー部2に対してピストン部11を軸方向に摺動させることが可能となっている。図2の例は、ダンパー1を一杯に伸ばした状態(ピストン部2を第1の車体取り付け部16の方向にシリンダー部から伸ばした状態)を示しており、摩擦パッド13の端面13cが、シリンダー部2の内壁12cと係合することによってダンパー1をさらに伸ばすことが係止されている。逆にダンパー1を一杯に縮ませた状態(ピストン部2を第2の車体取り付け部17の方向へとシリンダー部内に押し込んだ状態)では、摩擦パッド13の端面13bが、シリンダー部2の内壁12bと係合することによってダンパー1をさらに縮ませることが係止される。
図6には、ダンパー1が縮んだ時と伸びた時とのダンパー1の断面図が示されている。図6に示されているように、ピストン部11の凹部12とシリンダー部2の内周面との間には、閉空間が形成されている。本実施形態では、ダンパー1の伸縮特性を安定化させるため、この閉空間には、例えばグリス等が充填されている。
図6に示されるように、凹部12の閉空間のうち摩擦パッド13の周囲の空間よりも摩擦パッド13が存在しない側の空間の方により多くのグリスが溜まるグリス溜まりが形成されている。ダンパー1を縮んだ状態から伸びた状態に移行させるとき、凹部12の閉空間が摩擦パッド13に対して移動するため、グリス溜まりに溜まっていたグリスは、摩擦パッド13の方に移動し、面圧の高い部分に触れる。また、グリスの一部は、摩擦パッド13の上面13dとシリンダー部2の内周面との間に形成された空間を通って、面圧の高い部分に触れ、ダンパー1が完全に伸びた状態で、閉空間の反対側にグリス溜まりが形成される。ダンパー1をこの伸びた状態から縮んだ状態へと移行させるときも同様のグリス移動が起こる。すなわち、本発明の実施形態では、ダンパー1の伸縮によりグリスが内部で循環し、必要部位に塗布される構造となっている。
次に、本実施形態の作用を、図7を用いて説明する。
図7に示されるように、摩擦パッド13の底面13aと摺動面12aとが接触した状態で、荷重付加部3の荷重受け止め部材6に荷重が付加される。付加された荷重は、荷重受け止め部材6から弾性体5に作用し、弾性体5は付加された荷重に応じた寸法に縮み、荷重は弾性体5から摩擦パッド13に伝達される。ここで、荷重受け止め部材6を荷重付加部3すなわちシリンダー部2に対して固定すれば、一旦縮んだ弾性体5から、付加された荷重に相当する力が常時、摩擦パッド13に伝達されることになり、以降に荷重をかける必要はなくなる。荷重受け止め部材6を固定する方法としては、貫通ネジ孔3a(図1、図3(b))に係止ネジを螺合することで荷重受け止め部材6を係止させる。このとき荷重受け止め部材6の荷重付加部3内での位置に応じて摩擦パッド13にかけられる荷重を調整することができる。
ピストン部11をシリンダー部2に対して伸縮させるとき、摩擦パッド13は、荷重がかけられた状態で摺動面12a上を摺動することになる。このとき、摩擦パッド13の底面13aと摺動面12aとの間には、これらの面の間の動摩擦係数と付加された荷重とによって決定される摩擦力が発生し、この摩擦力が、ダンパー1を伸縮させる際の力を減衰させる減衰力として作用する。
以上のように本発明の実施形態によれば、荷重付加部3に荷重を付加するというきわめて簡易な構成によって、荷重とに応じた摩擦力をダンパー1の伸縮時に作用することができる。これによって、本実施形態では、オイルの粘性抵抗を用いて減衰力を発生させる従来技術と比べて低速度域でも減衰力を効果的に発生させることが可能となる。また、圧縮性を持つオイルを用いていないため応答遅れも改善することが可能となり、ピストン部11の変位量及び速度のより広い範囲に亘って、より安定した減衰力特性をもたらすことが可能となる。
また、本発明の実施形態によれば、荷重付加部3により荷重を調整することを可能としたので、簡単な構成によって荷重に応じた摩擦力すなわち減衰力を調整することができる。
さらに、本発明は、荷重付加部3に弾性体5を設けているため、摩擦パッド13の底面13aや摺動面12a等の摩擦発生部位が摩耗により擦り減ったとしても、弾性体5がその擦り減った分だけ伸びるため摩擦パッド13への荷重の大幅な低下を防止することができる。これによって、摩耗による減衰力の実質的な低減を防止することができる。この目的のため、想定摩耗量に対してその撓み量が少なくとも約10倍となるような弾性体5を選択するのが好ましい。
さらにまた、図6を用いて説明したようにダンパー1はグリス循環構造を有しているため、摩耗発生部位の耐摩耗性並びにダンパー特性のさらなる安定化を図ることができる。
図8には、従来のオイルダンパーと本発明の実施形態に係るフリクションダンパー1との特性比較グラフが示されている。
図8は、静止時を中立点としてサイン波形状にピストン部の変位(ストローク)を時間的に変化させたときに測定された、ピストン部のストローク速度(mm/s)に対するダンパーの減衰力(N)を示している。このとき、ピストン部のストロークは、伸工程と圧工程とを交互に繰り返しているが、図8のグラフでは、横軸の+方向がストローク伸方向、−方向が縮方向であり、縦軸の+方向が伸工程での減衰力、−方向が圧工程での減衰力である。すなわち、図8では、第1象限が伸工程、第3象限が圧工程に対応している。各象限において、曲線が二重に見えるのは、ストローク速度が増えていく場合(加速度が正)とストローク速度が減る場合(加速度が負)とで、減衰力に差があるためであり、実際には、各ダンパーの特性曲線は1本の閉曲線となっている。
図8より明らかに、本実施形態に係るフリクションダンパー1は、従来のオイルダンパーよりも、より低い速度域から減衰力が急激に立ち上がり、極微低速度域でも減衰力が効果的に作用していると共に応答遅れもより少ないことが理解できる。また、より広い範囲の変位で安定した減衰力を提供していることが理解できる。
以上が本発明の実施形態であるが、本発明は、上記例にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲内において任意好適に変更可能である。
例えば、上記実施形態では、本発明のフリクションダンパー1は、車両のサスペンションに用いられる例を示したが、本発明のフリクションダンパー1は、この例に限定されず、減衰機構を利用可能な技術分野に適用可能である。
また、上記例では、荷重付加部3に弾性体5及び荷重受け取り部材6を配置したが、この構成に限定されず、弾性体5及び荷重受け取り部材6を一体に形成してもよい。また、摩擦パッド13を弾性体5及び荷重受け取り部材6の一部の部材として構成してもよい。
また、摩擦パッド13をシリンダー部2に固定する手段として係止ネジ9を用いたが、摩擦パッド13をシリンダー部に対して軸方向に動かないように固定できれば、この係止手段には限定されない。
さらに、凹部12や摩擦パッド13の形状及び構成も上記例に限定されるものではない。摺動面12aや摩擦パッド13も平面である必要はなく、互いに係合して摩擦力を発揮できるものであれば、任意形状の面を採用することが可能である。
1 摩擦減衰式緩衝装置(フリクションダンパー)
2 シリンダー部
3 荷重付加部
3a ネジ孔
4 シリンダー孔
5 弾性体
6 荷重受け止め部材
7 係止ネジ支持部
8 ネジ孔
9 係止ネジ
10 側部孔
11 ピストン部
12 凹部
12a 摺動面
12b、c 内壁
13 摩擦パッド
13a 底面(摩擦パッド)
13b、c 端面(摩擦パッド)
13d 上面(摩擦パッド)
13e,f 側面(摩擦パッド)
14 係止孔
15 先端孔
16 第1の取り付け部
17 第2の取り付け部
18 固定用ナット

Claims (12)

  1. シリンダー孔を有するシリンダー部と、
    前記シリンダー孔内を摺動可能であるピストン部であって、該ピストン部は、側面に摺動面を有する、前記ピストン部と、
    前記シリンダー部に対して軸方向に動かない状態で前記摺動面に接触する摩擦部材と、
    前記シリンダー部の側部に設けられた荷重付加部であって、該荷重付加部は、弾性体を有し、該弾性体を介して前記摩擦部材に荷重を付加する、前記荷重付加部と、
    を備える、摩擦減衰式緩衝装置。
  2. 前記荷重付加部は、その内部を貫通して前記シリンダー孔に至る側部孔を有しており、
    前記側部孔には、前記弾性体が前記摩擦部材に接触した状態で配置される、請求項1に記載の摩擦減衰式緩衝装置。
  3. 前記側部孔には、外部から荷重が付加されるところの荷重受け取り部材がさらに配置されており、前記荷重受け取り部材と前記摩擦部材との間に前記弾性体が配置される、請求項2に記載の摩擦減衰式緩衝装置。
  4. 前記荷重付加部は、前記荷重受け取り部材に付加された荷重により前記弾性体が縮んだ状態で前記荷重受け取り部材を固定する固定手段を備える、請求項3に記載の摩擦減衰式緩衝装置。
  5. 前記摩擦部材は、係止孔を有しており、前記シリンダー部の側壁から前記シリンダー孔へと進入したネジの先端が前記係止孔に係合する、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の摩擦減衰式緩衝装置。
  6. 前記摩擦部材は、前記摺動面と接触する底面を有し、前記摺動面及び前記底面は平面である、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の摩擦減衰式緩衝装置。
  7. 前記ピストン部は、凹部を有しており、該凹部は、少なくとも前記摺動面によって画定される、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の摩擦減衰式緩衝装置。
  8. 前記凹部は、少なくとも、前記摺動面と、前記摺動面の両端辺から各々垂直に延在する第1及び第2の内壁とによって画定されており、
    前記摩擦部材が前記第1及び第2の内壁のいずれかと係合することによって、前記ピストン部の伸縮が係止される、請求項7に記載の摩擦減衰式緩衝装置。
  9. 前記凹部と該凹部が対面する前記シリンダー部の内周面とが閉空間を画定しており、該閉空間にグリスが充填される、請求項7又は8に記載の摩擦減衰式緩衝装置。
  10. 前記摩擦部材は、前記弾性体が接触する上面を有し、前記上面と該上面が対面する前記シリンダー部の内周面との間には空間が形成される、請求項9に記載の摩擦減衰式緩衝装置。
  11. 前記ピストン部に結合された第1の取り付け手段と、
    前記シリンダー部に結合された第2の取り付け手段と、
    をさらに備えている、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の摩擦減衰式緩衝装置。
  12. 前記第1の取り付け手段と前記第2の取り付け手段を用いて、車両のサスペンションに組み込まれている、請求項11に記載の摩擦減衰式緩衝装置。
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