JP2005226117A - 耐摩耗性に優れた硬質皮膜およびその製造方法 - Google Patents

耐摩耗性に優れた硬質皮膜およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】従来の硬質皮膜よりさらに耐摩耗性および潤滑性に優れた硬質皮膜およびその製造方法を提供する。
【解決手段】下記式(1)を満たす化学組成からなる層Aと下記式(2)を満たす化学組成からなる層Bの各々の膜厚dA,dBが下記式(3)を満たすように、基板上に層Aおよび層Bを交互に積層させて皮膜を形成する。
層A:Cr(Bab1-a-b-cce
0≦a≦0.15,0≦b≦0.3,0≦c≦0.1,0.2≦e≦1.1 …(1)
層B:B1-s-tCsNt
0≦s≦0.25,(1−s−t)/t≦1.5 …(2)
dB/dA≦0.5,0.5nm≦dB,dA≦200nm …(3)
【選択図】 なし

Description

本発明は、切削工具や自動車向け摺動部材等の表面に形成される耐摩耗性を有する硬質皮膜の改良に関する。
近年、切削工具や自動車向け摺動部材等に対する耐摩耗性改善のニーズが高まっており、これらの部材表面に形成されて使用されている耐摩耗性を有する硬質皮膜(以下、単に「皮膜」ともいう。)の改良が検討されている。例えば切削工具の場合は、TiAlN皮膜にSiやBを添加することにより、耐酸化性が向上するとともに結晶粒子が微細化して高い硬度が得られることが報告されている(特許文献1,2参照)。また自動車のピストンリングを代表とする摺動部材の場合は、CrN膜にBを添加することにより、高い硬度が得られることが報告されている(特許文献3参照)。
上記従来技術は、いずれも皮膜中に特定の元素を均一に添加するものであり、単一の化学組成からなる単一層の皮膜を形成するものである。このようにして形成された皮膜は、皮膜を構成する結晶粒子が微細化することにより高硬度化し耐摩耗性が改善されるものであるが、皮膜表面の摩擦係数の低減が不十分であり耐摩耗性および潤滑性の改善が十分でないこと、高硬度化に伴い相手部材への攻撃性が大きくなること等さらなる改善の余地を残している。
特開平7−310174号公報 特許2793696号公報 特開2000−144391号公報
そこで、本発明は、従来の硬質皮膜よりさらに耐摩耗性および潤滑性に優れた硬質皮膜およびその製造方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、基材表面に、下記に示す化学組成からなる層Aおよび層Bが交互に積層されて形成された皮膜であって、層Aおよび層Bの厚みをそれぞれdA,dBとしたとき、
dB/dA≦0.5,0.5nm≦dB,dA≦200nm
を満たすことを特徴とする耐摩耗性に優れた硬質皮膜である。
層A: (Cr1-αXα)(Bab1-a-b-cce
ただし、XはTi,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Mo,W,AlおよびSiよりなる群から選択される1種又は2種以上の元素であり、0≦α≦0.9, 0≦a≦0.15,0≦b≦0.3,0≦c≦0.1,0.2≦e≦1.1(αはXの原子比を示し、a,b,cはそれぞれB,C,Oの原子比を示す。以下同じ。)である。
層B: B1-s-tst
ただし、0≦s≦0.25,(1−s−t)/t≦1.5(s,tはそれぞれC ,Nの原子比を示す。以下同じ。)
または、Si1-x-yxy
ただし、0≦x≦0.25,0.5≦(1−x−y)/y≦1.4(x,yはそ れぞれC,Nの原子比を示す。以下同じ。)
または、C1-uu
但し、0≦u≦0.6(uはNの原子比を示す。以下同じ。)である。
請求項2に記載の発明は、前記αが0である請求項1に記載の耐摩耗性に優れた硬質皮膜である。
請求項3に記載の発明は、前記αが0.05以上である請求項1に記載の耐摩耗性に優れた硬質皮膜である。
請求項4に記載の発明は、 前記層Aが岩塩立方晶構造を有し、CuKα線を用いてθ−2θ法で測定して得られたX線回折パターンで観察される(111)面および(200)面からの回折線の半値幅のうち少なくとも一方が0.3°以上である請求項1〜3のいずれか1項に記載の耐摩耗性に優れた硬質皮膜である。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載された硬質皮膜を、磁場印加機能をともに有するアーク蒸発源およびスパッタリング蒸発源を各々1台以上備えた成膜装置で形成する方法であって、前記層Aの構成成分は前記アーク蒸発源で蒸発させ、前記層Bの構成成分は前記スパッタリング蒸発源で蒸発させることによって、前記基板上に前記層Aおよび前記層Bを交互に積層していくことを特徴とする耐摩耗性に優れた硬質皮膜の製造方法である。
本発明によれば、基材表面に高硬度のA層と潤滑性を有するB層とを交互に積層してA層を構成する結晶粒の成長を抑制し微細化することによって、従来の硬質皮膜よりさらに耐摩耗性および潤滑性に優れた硬質皮膜およびその製造方法を提供することが実現できる。
〔硬質皮膜の構成〕
本発明者らは、下記式(1)を満たす化学組成からなる層Aと下記式(2)を満たす化学組成からなる層Bの各々の膜厚dA,dBが下記式(3)を満たすように、基板上に層Aおよび層Bを交互に積層させた皮膜を形成することにより耐摩耗性および潤滑性に優れた硬質皮膜が得られることを見出し、本発明を完成させた。
層A:Cr(Bab1-a-b-cce
0≦a≦0.15,0≦b≦0.3,0≦c≦0.1,0.2≦e≦1.1 …(1)
層B:B1-s-tCsNt
0≦s≦0.25,(1−s−t)/t≦1.5 …(2)
dB/dA≦0.5,0.5nm≦dB,dA≦200nm …(3)
以下に、上記のように層Aおよび層Bの組成および厚みを規定した理由を詳細に述べる。
[層Aの組成]
まず、層AをCr(B,C,N,O)膜とし、B,C,N,Oの割合を上記式(1)に示すような割合に定めたのは以下の理由による。すなわち、層Aは、皮膜に耐摩耗性を保持させるため、硬度の高い窒化クロム(CrN,Cr2N)を主成分とする組成とする。そして、窒化クロムにC,B,Oを添加することによりさらに硬度が上昇し耐摩耗性が向上するが、これらの元素の過度の添加は却って硬度低下を招くことから、a(すなわちB)の上限値は0.15、好ましくは0.1とし、b(すなわちC)の上限値は0.3、好ましくは0.2とし、c(すなわちO)の上限値は0.1、好ましくは0.07以下とする。
また、Crに対するB,C,N,Oの合計の比率eは0.2〜1.1の範囲とすることが望ましく、この範囲は層Aを構成する結晶の構造がCr2N構造またはCrN構造となる組成の範囲に相当する。なお、層Aの結晶構造は、後述するように、断面TEMおよび電子線回折によって確認できる。
[層Bの組成]
つぎに、層Bは、皮膜に潤滑性を付与するため、固体潤滑材として機能するBN化合物とする。ここで、BN化合物を形成するためにはBとNの比率(1−s−t)/tは1.5以下とする必要があり、1.2以下とすることが好ましい。そして、このBN化合物中にCを添加することにより、層Bに潤滑性を付与しつつ高硬度化が図れるが、過度の添加は却って硬度が低下し、かつ潤滑性が失われることから、sの上限は0.25とする。好ましくはBに対するCの比率s/(1−s−t)が0.25以下であり、より好ましくは0.1以下である。
[層Aおよび層Bの厚み]
つぎに、層Aおよび層Bの厚み(以下、「膜厚」ともいう。)を上記式(3)のように規定した理由を以下に説明する。上記式(1)で規定された層Aは結晶質(Cr2N型またはCrN型)となり、層Bは非晶質となる。このように結晶状態の異なる2つの層を交互に積層して皮膜を形成することにより、層Aの結晶粒は層Bの挿入により皮膜の厚み方向への成長が途中で中断されて、層Aの厚みと同程度の結晶粒径に留まることになる。その結果、上記従来技術のように結晶粒の成長の中断がない場合に比較して結晶粒がより微細化し、皮膜の硬度がさらに上昇する。
層Bの厚みは、小さすぎると結晶粒の成長を効果的に中断できないため、0.5nm以上、好ましくは1nm以上とする。また、層Aの厚みは、大きすぎると結晶粒の微細化効果が小さく、上記従来技術の皮膜と硬度や耐磨耗性などの特性の差がほとんどなくなるため、層Aの厚みは200nm以下、好ましくは100nm以下、さらに好ましくは50nm以下とする。
またdB/dA≦0.5としたのは、本発明では層Aには耐摩耗性を、層Bには潤滑性をそれぞれ向上させる役目を担わせているが、層Aの厚みに対する層Bの厚みの比率が過大になると、皮膜の硬度が低下し耐摩耗性が低下するためである。好ましくはdB/dA≦0.2である。
なお、層Aおよび層Bの厚みは、断面TEMによる観察で倍率50〜150万倍の2視野のそれぞれから測定した値の平均値として求めることができる。
また、層Aおよび層Bが積層されて形成された皮膜全体の厚みは、皮膜が形成された基材の用途によって異なるが、おおむね、切削工具では1〜3μmの範囲であり、摺動部品では3〜100μmの範囲である。
[層Aの組成の変形例]
上記のように、層Aは高硬度であり耐摩耗性を発現する役割を担う層であり、層Bを挿入することによる結晶粒の微細化によってさらなる特性の向上を図っているものであるが、層AのCrの一部を別の元素に置換することによって層Aの硬度がさらに上昇し、さらなる耐摩耗性の向上が可能である。
上記別の元素として推奨されるのはTi,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Mo,W,AlおよびSiよりなる群から選択される1種又は2種以上の元素である。なかでも、1種の元素としてはAl,Si,W,Tiが好ましく、2種の元素としてはAlとSi,AlとTi,WとSi,TiとSiの各組み合わせが好ましい。
上記別の元素への置換割合αは、大きすぎると元のCrの割合が少なくなりすぎて却って硬度上昇効果が失われるため、0.9以下とする。置換割合αは、その下限は特に限定されないが、上記別の元素への置換により一定の効果を得るためには0.05以上とすることが好ましい。置換割合αのより好ましい範囲は、置換する元素の種類や組み合わせによっても異なるが、おおむね0.4〜0.8が目安となる。
なお、TiとAlの2元素を組み合わせてCrと置換する場合、Alを増やすと皮膜の耐酸化性が向上するため、Alの割合がTiの割合より多いほうが好ましいが、Alの割合が多すぎると皮膜が非晶質となりやすいため、Cr,Ti,Alの合計量に対するAlの割合は0.8以下とするのが好ましい。
また、置換元素にSiが含まれる場合は、Siの割合が多すぎると層Aが非晶質になりやすいため、Crと置換元素の合計量に対するSiの割合は0.5以下とするのが好ましい。
[層Bの組成の変形例]
層BとしてBCN系皮膜のほかにSiCN系またはCN系皮膜を用いても耐摩耗性に優れた皮膜を得ることができる。
SiCN系皮膜を層Bに使用した場合、一般的にBCN系皮膜のような低摩擦係数は得られず相手材に対する攻撃性は低減できないが、BCN系皮膜より高硬度であるため、皮膜自身の耐摩耗性が向上し、相手材に対する攻撃性を考慮しなくてもよい切削工具などに適した皮膜となる。さらに、耐酸化性にも優れたものとなる。なお、Cを過度に添加すると却って硬度が低下するため、Cの添加割合の上限は0.6とする。
またCN系皮膜は、高温で不安定なため一般的に高温摺動環境では使用できないが、目安として400℃以下の摺動環境であればBCN系皮膜と同程度の摺動特性を示すので使用可能である。Nの添加割合の目安は0.6以下、好ましくは0.4以下である。
[層Aの結晶粒の微細化の程度]
層Aは、上記のようにCrとB,C,N,Oの合計量の比率によって、六方晶のCr2N型構造または立方晶岩塩型のCrN型構造をとり得るが、耐摩耗性はCrN型構造の方が優れているので、層Aの結晶構造の好ましい形態としては岩塩立方晶構造とする。
また、本発明は、層Aと層Bを、上記式(3)に示す膜厚および膜厚の比率で積層することにより、層Aの結晶粒の成長が層Bで中断され、その結果として結晶粒の微細化が生じることを要旨としている。
ここで、結晶粒の微細化の程度は、X線回折パターンで観察される層Aの岩塩立方晶構造の(111)面および(200)面からの回折線の半値幅(FWHM:Full Width Half Maximum)を指標として評価することができる。一般的に回折線の半値幅は測定対象となる材料の結晶粒径と一定の関係を有しており、結晶粒径の減少に伴い半値幅は増加する。ただし、回折線の半値幅はその他の要因、例えば皮膜に発生する不均一応力によっても変化し、半値幅と結晶粒径との関係は必ずしも線形比例しないことが知られている。
これらを踏まえた上で、本発明者らは、上記回折線の半値幅と皮膜硬度または耐摩耗性との関係を調査した結果、(111)および(200)面からの回折線の半値幅のうち少なくとも一方が0.3°以上となるときに、皮膜の特性がさらに改善されることを見出した。より好ましい上記半値幅の下限値は0.4°である。上記半値幅の上限値は、特に限定されないが、実質的には1°程度である。
本発明では、回折線の半値幅は、CuKα線(40kV−40mA)を用いたθ−2θ法によるX線回折で評価した。なお、その他のX線光学系の条件としては発散、散乱スリットは1°、受光スリットは0.15mm、グラファイトモノクロメータを用い、カウンター前の受光スリットは0.8°、走査速度2°/分(連続スキャン)、ステップ幅0.02°とした。
〔硬質皮膜の製造方法〕
上記のように、本発明に係る硬質皮膜は、基板上に異なる2種以上の皮膜を層Aおよび層Bとして交互に積層することにより、耐摩耗性、潤滑性、耐酸化性などの特性を発現させるものである。
このような構成の硬質皮膜は、複数のスパッタリング蒸発源を備えた成膜装置(図1参照;以下、「スパッタリング成膜装置」という。)や複数の電子ビーム蒸発源を備えた成膜装置(図2参照;以下、「電子ビーム成膜装置」という。)を用い、異なる組成のターゲットを取り付けた蒸発源を交互に切り替えて基板上に層Aおよび層Bを順次交互に形成する方法によっても形成できるが、以下の方法を用いるのが推奨される。
本実施形態で推奨する硬質皮膜の製造方法は、磁場印加機構を有するアーク蒸発源およびスパッタ蒸発源を各々1台以上備えた成膜装置(図3参照;以下、「複合成膜装置」という。)を用い、Ar、Ne、Xe等のスパッタガスと窒素、メタン、アセチレン、酸素等の反応ガスとの混合ガス中において、基板を回転させつつ、層Aの構成成分をアーク蒸発源で、層Bの構成成分をスパッタ蒸発源で交互に蒸発させて反応性成膜を行うことにより、層Aおよび層Bを交互に積層する方法である。
このように層Aと層Bとで蒸発源の方式を変える理由は以下のとおりである。すなわち、本発明では上記[層Aおよび層Bの厚み]の項で述べたように、層Bの膜厚は層Aの膜厚の0.5倍以下、好ましくは0.2倍以下とする必要があり、一般的にスパッタ蒸発源による成膜はアーク蒸発源による成膜に比べて成膜速度が大きいことから、層Aの成膜にはアーク蒸発源を、層Bの成膜にはスパッタ蒸発源を用いるものである。
これに対して、層A,層Bの成膜の両方ともにアーク蒸発源を用いた場合には、アーク蒸発源はある一定の投入電力以下では放電が生じす放電電力に下限値が存在するため、双方の蒸発源に取り付けたターゲットへの投入電力を調節しても、層Aに対する層Bの膜厚比を0.5以下に調整するのは困難であり、特に好ましい範囲である0.2以下に調整するのはさらに困難である。なお、投入電力の調節により調整可能な膜厚比は0.5程度が下限値となる。
また、層Bとして(B,N)、(Si,C,N)または(C,N)からなる層を形成する際、B、BN、B4C、Si、Cターゲット等を使用して成膜する必要があるが、BおよびBNは絶縁性物質でありアーク蒸発源では放電が起こらないため成膜できず、またB4C、Si、Cは導電性物質ではあるものの放電が安定しないためアーク蒸発源では成膜が困難である。
いっぽう、層A,層Bの成膜の両方ともにスパッタ蒸発源を用いた場合には、スパッタ蒸発源はアーク蒸発源と異なり、低い投入電力でも作動するが、成膜速度がアーク蒸発源に比較して遅いうえ、形成された皮膜の硬度などもアーク蒸発源に比較して劣る。
したがって、本実施形態では、層Aの形成にはアーク蒸発源でターゲットとしてCrまたはCrX(ただし、XはTi,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Mo,W,AlおよびSiよりなる群から選択される1種又は2種以上の元素)を使用し、層Bの形成にはスパッタ蒸発源でB、BN、B4C、SiまたはCターゲットを使用し、スパッタガスと反応性ガスの混合ガス中で基板を回転させつつ、層Aと層Bとを交互に積層して成膜することを好ましい形態とする。
なお、B,BNターゲットを使用する場合には導電性がないので、スパッタ蒸発源としてはRFスパッタ方式を用いるが、B4C、Si、Cターゲットを使用する場合には導電性を有するので、スパッタ蒸発源としてはDC、RF両方の方式を用いることができる。
また、層Aを形成する際に金属CrまたはCrX(ただし、XはTi,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Mo,W,AlおよびSiよりなる群から選択される1種又は2種以上の元素)だけでなくB,C,O,Nのいずれか1種以上の元素を添加したターゲットを用いてCr(B,C,O,N)や (Cr,X)(B,C,O,N)を形成することも可能である。
そして、アーク蒸発源およびスパッタ蒸発源の双方に投入する電力の比率と基板の回転速度とを調節することにより、層Aもしくは層Bの膜厚およびこれらの膜厚比を上記好ましい範囲に容易に調整可能である。
成膜時におけるスパッタガスと反応ガスとからなる混合ガス中の反応ガスの分圧は0.6Pa以上であることが好ましく、より好ましくは1Pa以上である。混合ガスの全圧は、特に制限はされないが、反応ガスとほぼ等量のスパッタガスを投入すると考えると1Pa以上が目安となる。ただし、高圧力下ではスパッタ蒸発源、アーク蒸発源ともに異常放電が生じやすいので5Pa以下が目安となる。
また、図3に示すように、磁場印加機構をともに有するスパッタ蒸発源1およびアーク蒸発源2を使用する場合、隣り合う蒸発源1,2の磁力線Aが繋がるように極性を逆転させて配置することが好ましい。これにより、放電を維持する2次電子を基板3近傍にトラップすることが可能となり、結果として基板3へのイオン照射が増加し、より緻密で高硬度の皮膜を形成することができる。
図1に示す2台のスパッタ蒸発源を備えたスパッタ成膜装置または図3に示すスパッタ蒸発源およびアーク蒸発源を各々2台備えた複合成膜装置を用いて、表1に示す積層構造を有する皮膜を形成した。
基板としては硬度測定用の超硬合金(鏡面研磨)を用いた。スパッタ成膜装置、複合成膜装置のいずれの成膜装置を用いる場合でも、基板を装置内に装入して加熱し、基板温度を400〜500℃程度に維持しながら、3×10-3Pa以下の真空状態になるまで排気し、Arイオンによるクリーニング(圧力0.6Pa、基板電圧500V、処理時間5分)を実施した後、成膜を行った。
スパッタ成膜装置を用いる場合、成膜時に金属膜を形成する場合は純Ar雰囲気中で、窒化物を形成する場合はArと窒素の混合ガス(容積混合比65:35)雰囲気中で、炭窒化物を形成する場合はArと窒素とメタンの混合ガス(容積混合比65:30:5)雰囲気中で、全圧力0.6Paの条件下で成膜し、層Aと層Bの厚みは各々の蒸発源を作動させる時間を変更することにより調整した。ターゲットには金属CrおよびBを使用した。
複合成膜装置を用いる場合は、Arと窒素の混合ガス(容積混合比50:50)、炭窒化物の場合Arと窒素とメタンの混合ガス(容積混合比50:45:5)、全圧力2.66Paの条件下で成膜し、層Aと層Bの膜厚比は各蒸発源への投入電力の比率により調節し、層Aおよび層Bの厚みは基板の回転速度により調節した。
形成される皮膜の全厚みはほぼ3μmで一定とした。なお層Aはアーク蒸発源で、層Bはスパッタ蒸発源で形成した。ターゲットとしてはアーク蒸発源には金属Crを、スパッタ蒸発源には導電性のB4Cを使用した。
まず、スパッタ成膜装置、複合成膜装置それぞれを用い、層AをCrN、層BをB0.450.10.45の組成とし、層Aの厚みを30nmで一定とし、層Bの厚みを0.2〜50nmの範囲で種々変化させて成膜を行った(試験番号2〜7,9〜14)。また、比較のため、従来法として層Aのみの成膜も行った(試験番号1,8)。
さらに、複合成膜装置のみを用い、層AをCr2Nの組成に変更し、上記と同様の条件により成膜を行った(試験番号15〜21)。
成膜後の供試材について断面TEM観察を実施した結果、図4に見られるような結晶粒の微細化効果を確認した。結晶粒の大きさが、積層構造となっていない従来の皮膜と同程度の場合は×、従来の皮膜よりも小さい場合は○として評価した。
また、成膜後のA,B各層の厚みは、倍率50〜150万倍で2視野観察して測定した。
各皮膜中の金属元素及びN,C,O等の元素の割合は、オージェ電子分光によって、表面からArイオンでスパッタしながら採取した深さ方向の組成プロファイルから算出して求めた。
また、得られた皮膜の硬度は、マイクロビッカース硬度計で測定した(荷重25gf[≒0.245N]、保持時間15秒)。
また、皮膜の耐摩耗性および相手材への攻撃性は、ボールオンプレートタイプの往復摺動型摩耗摩擦試験機を用いて評価した。相手材(ボール)として直径9.53mmのベアリング鋼(SUJ2、HRC60)を用い、摺動速度0.1m/s、荷重2N、摺動距離250mでドライ環境下にて摺動試験を実施し、摺動時における摩擦係数と、ボールおよび皮膜それぞれの摩耗速度を測定し、皮膜の特性を評価した。
また、Cukα線を使用したθ−2θのX線回折測定を実施し、(111)および(200)面の半値幅を測定した。
上記試験の結果を表1に示す。なお、表1に示す積層数は層Aおよび層Bを1層ずつ積層した状態を1積層として数えたものである(表2〜4も同様)。
これらの試験結果より以下のことが明らかである。すなわち、層Bの厚みが0.5nm未満の場合は結晶粒微細化の効果が得られず、皮膜の硬度の上昇度合いは小さい(試験番号1,2,8,9,15,16参照)。いっぽう、層Bの厚みが大きすぎる場合は、結晶粒の微細化は生じるものの、高硬度の層Aの厚みに対して低硬度の層Bの厚みの割合が過大になるために皮膜全体の硬度は却って低下する傾向を示している(試験番号7,14,21参照)。したがって、層Bの膜厚は層Aの膜厚の0.5倍以下が好適である(試験番号3〜6,10〜13,17〜20参照)。
皮膜の摩耗係数も硬度とほぼ同様の傾向を示しているが、皮膜の摩耗速度は、層Bの厚みが層Aの厚みより小さい場合はほとんど変化がないのに対し(試験番号1〜6,8〜13,15〜20参照)、層Aの厚みより大きくなると急激に上昇する傾向を示しており耐摩耗性の低下を示唆している(試験番号7,14,21参照)。
また、式(1)〜(3)を満たすことに加え、層Aが岩塩立方晶構造を有するCrNで形成され、上記(111)面および(200)面からの回折線の半値幅のうち少なくとも一方が0.3°以上である場合は、高硬度で、かつ耐磨耗性に優れた皮膜が得られることが分かる(試験番号3〜6,10〜13参照)。
本実施例においては、上記実施例1で用いたのと同じ複合成膜装置を用い、上記実施例1と同様に層AをCrN、層BをB0.450.10.45の組成としたが、層Bの厚みを2nmで一定とし、層Aの厚みを1〜300nmの範囲で種々変化させて成膜を行った。なお、その他の試験条件は実施例1と同様である。
上記試験の結果を表2に示す。これらの試験結果より以下のことが明らかである。
層Aの厚みが層Bの厚みより小さい場合は、比較的低硬度の層Bの特性が支配的になるため皮膜の硬度の上昇の度合いは小さい(試験番号31参照)。いっぽう、層Aの厚みが300nmを超える場合は、層Bによる結晶粒の分断・微細化の効果が小さくなり、却って皮膜の硬度は低下する傾向を示す(試験番号36参照)。したがって、層Aの膜厚は200nm以下で、かつ層Bの膜厚は層Aの膜厚の0.5倍以下が好適である。
本実施例においては、上記実施例1で用いたのと同じスパッタ成膜装置または複合成膜装置を用い、層Aの厚みを30nm、層Bの厚みを2nmでそれぞれ一定とし、層A,層Bの組成を種々変化させて成膜を行った。層A中にCまたはOを含有させる場合は、反応ガスにメタンまたは酸素ガスを添加し、Bを含有させる場合は、ターゲット中にBが含まれるCr−B合金ターゲットを使用した。なお、その他の試験条件は実施例1と同様である。
上記試験の結果を表3および表4に示す。これらの試験結果から、層A,層Bをそれぞれ上記式(1),式(2)を満たす組成とすることにより高硬度で耐磨耗性に優れた皮膜が得られることが分かった。
なお、層BをSiCN系組成とした場合は、BCN系組成とした場合に比較して相対的に皮膜の摩擦係数はやや高く、ボールの磨耗速度もやや大きいが、皮膜の硬度は同等ないしやや高い値が得られ、相手材に対する攻撃性を考慮しなくてもよい切削工具などに適した皮膜となることが分かった。
このことは、層Bを本発明で規定する組成のうちSiCN系組成以外の組成とすると、従来の皮膜より相手材に対する攻撃性も低減できる効果が得られることを意味する。
本発明に係る硬質皮膜を形成するスパッタリング成膜装置の一例を示す概略説明図である。 本発明に係る硬質皮膜を形成する電子ビーム成膜装置の一例を示す概略説明図である。 本発明に係る硬質皮膜を形成する複合成膜装置の一例を示す概略説明図である。 本発明に係る硬質皮膜の厚み方向断面のミクロ組織を示す図であり、(a)は模式図、(b)は縦断面図である。
符号の説明
1:スパッタ蒸発源
2:アーク蒸発源
3:基板
A:磁力線

Claims (5)

  1. 基材表面に、下記に示す化学組成からなる層Aおよび層Bが交互に積層されて形成された皮膜であって、層Aおよび層Bの厚みをそれぞれdA,dBとしたとき、
    dB/dA≦0.5,0.5nm≦dB,dA≦200nm
    を満たすことを特徴とする耐摩耗性に優れた硬質皮膜。
    層A: (Cr1-αXα)(Bab1-a-b-cce
    ただし、XはTi,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Mo,W,AlおよびSiよりなる群から選択される1種又は2種以上の元素であり、0≦α≦0.9, 0≦a≦0.15,0≦b≦0.3,0≦c≦0.1,0.2≦e≦1.1(αはXの原子比を示し、a,b,cはそれぞれB,C,Oの原子比を示す。以下同じ。)である。
    層B: B1-s-tst
    ただし、0≦s≦0.25,(1−s−t)/t≦1.5(s,tはそれぞれC ,Nの原子比を示す。以下同じ。)
    または、Si1-x-yxy
    ただし、0≦x≦0.25,0.5≦(1−x−y)/y≦1.4(x,yはそ れぞれC,Nの原子比を示す。以下同じ。)
    または、C1-uu
    但し、0≦u≦0.6(uはNの原子比を示す。以下同じ。)である。
  2. 前記αが0である請求項1に記載の耐摩耗性に優れた硬質皮膜。
  3. 前記αが0.05以上である請求項1に記載の耐摩耗性に優れた硬質皮膜。
  4. 前記層Aが岩塩立方晶構造を有し、CuKα線を用いてθ−2θ法で測定して得られたX線回折パターンで観察される(111)面および(200)面からの回折線の半値幅のうち少なくとも一方が0.3°以上である請求項1〜3のいずれか1項に記載の耐摩耗性に優れた硬質皮膜。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の硬質皮膜を、磁場印加機能をともに有するアーク蒸発源およびスパッタリング蒸発源を各々1台以上備えた成膜装置で形成する方法であって、前記層Aの構成成分は前記アーク蒸発源で蒸発させ、前記層Bの構成成分は前記スパッタリング蒸発源で蒸発させることによって、前記基板上に前記層Aおよび前記層Bを交互に積層していくことを特徴とする耐摩耗性に優れた硬質皮膜の製造方法。

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