JP2005225714A - 結晶育成装置および単結晶育成方法 - Google Patents

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一博 山田
Masao Uchida
雅夫 内田
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Abstract


【課題】結晶育成時の炉内温度分布を従来と同等の条件で適正に制御する機能を保ちながら、結晶冷却時の雰囲気温度を冷却に適した特性とすることができる結晶育成装置を提供することを目的としている。
【解決手段】原料融液を収めて結晶成長を行うルツボ1を内部に有する育成室の上部に、育成室上部を塞ぐ蓋11を備え、かつ結晶成長させるための主加熱手段に加えて該蓋を加熱する補助加熱手段とを備えたことを特徴とする結晶育成装置である。
【選択図】 図1

Description

特に光学や電子用途に用いられる単結晶育成装置および育成方法に関する。
結晶育成の概略プロセスは、原料をルツボに充填する工程(原料充填工程)、加熱してルツボ内の原料を融解する工程(融解工程)、種結晶を融けた原料表面に浸す工程(シードタッチ工程)、浸した種結晶に結晶を析出させて大きくする工程(成長工程)、原料融液から成長した結晶を引き離して室温まで冷却する工程(冷却工程)からなる。原料を融解する方法は、誘導加熱と抵抗加熱式が主に利用される。
例えば、抵抗加熱式結晶育成装置の育成炉本体は、加熱源である電気ヒータ、セラミックス製炉心管、および炉心管内に結晶原料を充填したルツボが配置され、夫々の加熱用ヒータの通電電力量を制御することによってルツボ内部と周辺の雰囲気温度を結晶育成に適した温度分布を実現する構造となっている。
このような抵抗加熱式育成炉においては、加熱ヒータはルツボ内の原料溶融に必要な加熱能力のみに注目して設計されるため、炉心管全長に加熱用ヒータを配置することはなく、またこのような抵抗加熱式育成炉においては、育成炉の外壁及び機構部分には過熱損傷や人体への危害を防止し、炉心管及びヒータからなる炉体を室温環境下で容易に取り扱うことが可能なよう冷却機構が配置される。
特に炉心管及びヒータからなる炉体を室温環境下で容易に取り扱うために周囲を冷却すると、炉体中心から遠い位置である炉心管端部は炉心管中央部に比べて必然的に低温度となってしまう。
代表的な単結晶であるKNbO3単結晶を例に従来の結晶育成をさらに説明する。
KNbO3単結晶は比線形光学定数を始めとして圧電定数や電気光学定数が大きく、近年デバイス応用が注目されつつあり、応用面からは大型な結晶が望まれて例である。
このKNbO3単結晶の性質としては、融点は約1060℃であって主にK2O過剰な溶液からTSSG法により育成されるのが一般的であり、またKNbO3単結晶は育成されてから室温にまで冷却される間に、約420℃で立方晶から正方晶へ第1の相転移、約200℃で正方晶から斜方晶へ第2の相転移を起こすことが知られている。
従来技術に基づく抵抗加熱式結晶育成装置では炉心管の直径とその長さは使用するルツボの寸法により、経験的に決められており、例として挙げたKNbO3単結晶育成時に100mmφルツボを使用する場合では炉心管の内径が120mmφ、長さが500mm前後である。またこの様な炉心管を用いた場合の加熱用ヒータの全長は、通常炉心管の長さの50%前後で2分割ないし3、4分割からなる設計が合理的とされ一般的である。
図2に示す従来技術では原料を充填したルツボ1を炉心管2の中央付近の適当な位置に配置し、炉心管周囲に配置された加熱ヒータ3により加熱溶融した後に種結晶4を保持した保持棒5を炉心管内に挿入し種結晶先端に所望の結晶を成長させるものであり、また炉心管上部には保温のためのセラミックス製の保持蓋6が配置され、炉全体を覆う筐体7と筐体蓋8が高温危険の無いように水冷管により水冷されたり、断熱材9が上部にとりつけられている。
このなかで所望のサイズまで育成された結晶は加熱ヒータの入力電力を減少させることによって徐冷され、常温に達した後にルツボから取り出される。
以上の過程において成長時に必要なヒータの加熱条件を設定することは経験的に比較的容易であるが冷却時のヒータ電力の制御は困難を極め、特に相転移時に結晶の亀裂を発生させること無く常温まで徐冷する制御条件は見出し難い。
しかしながらこのような抵抗加熱式結晶育成装置では、温度の変動に敏感な結晶の育成には適さない場合がある。すなわち種結晶から結晶を所望のサイズまでに成長させるシードタッチ工程、成長工程に適した炉心管内部全体の温度分布に対して、成長が終了した後に結晶の温度を常温まで冷却させる冷却工程に適した炉心管内部の温度分布が異なる場合には、従来技術により設計製造された育成炉では結晶に亀裂が入り良質の結晶が得られないという問題がある。
本発明はこのような従来技術による結晶育成装置の限界に鑑みてなされたもので、結晶育成時の炉内温度分布を従来と同等の条件で適正に制御する機能を保ちながら、結晶冷却時の雰囲気温度を冷却に適した特性とすることができる結晶育成装置を提供することを目的としている。
本発明者は前記目的を達成するために鋭意研究の結果、加熱ヒータの中心から遠い位置である炉心管端部は炉心管中央部に比べて必然的に低温度となってしまうことが温度の分布と揺らぎの原因であることを見出した。
すなわち本発明者は加熱ヒータの設置されていない炉心管上部が加熱ヒータの設置されている炉心管中央部に比べて低温であるが故に炉心管上部の空間に存在する雰囲気ガスの温度が低くなり、このためガスの密度差が発生して低温のガスが炉心管内部を下降し対流するために炉心管中央部に設置されたルツボ周辺の温度に分布と揺らぎを発生させていることを発見した。これを解決するため、結晶育成空間の上部に従来技術では設置されることが無い補助ヒータを設置し、且つ、遮蔽蓋により上部と結晶育成空間の雰囲気を分離することにより、結晶育成空間である遮蔽蓋の下の炉内温度の分布と揺らぎが改善され良好な単結晶が得られたものである。
本発明は、結晶育成装置において、原料融液を収めて結晶成長を行うルツボを内部に有する育成室の上部に、育成室上部を塞ぐ蓋を備え、かつ結晶成長させるための主加熱手段に加えて該蓋を加熱する補助加熱手段を備えた結晶育成装置である。
また本発明は、原料融液中に種結晶を浸漬した後に単結晶を成長させ、単結晶を融液の外で緩やかに冷却させることにより単結晶を得る単結晶育成方法であって、成長した単結晶を室温まで冷却する際に、育成室の上部を遮蔽する蓋を温度制御しながら加熱することを特徴とする単結晶育成方法である。
結晶成長方法としては、チョコラルスキー法(CZ法)やトップシード法(TSSG法)他、カイロポーラス(Kyropoulos)法などを用いることができる。
本発明により炉内温度の分布と揺らぎが従来より低減され、温度の分布と揺らぎにより発生していた結晶の亀裂がほとんど発生せず、室温にまで亀裂発生なく冷却できるようになる。従来は結晶冷却時に亀裂が数多く発生していたが、本発明により亀裂がない結晶が収率良く得られるようになり、工業的には効果甚大である。
本発明では上述の従来技術によって設計製造された育成炉の構造を大きく変更することなく、従って従来技術で蓄積された結晶の適正な育成条件を大きく変更することなく、結晶の適切な冷却条件を容易に設定できる。
以下、本発明を適用した具体的な結晶育成例としてTSSG法によるKNbO3単結晶の育成例を基に図面を参照しながら説明する。
本発明の一実施態様を図1に示す。ルツボ1、メインヒータ3、種結晶保持棒5の配置は従来の図2と同様である。図1では原料の融解や結晶成長時の高い温度域で動作可能な加熱用メインヒータ3の上端部に育成室上部を塞ぐように第1蓋11を配置し、この第1蓋11の上部の側壁に補助ヒータ21を設置する構造としている。第1蓋11には種結晶保持棒5を貫通させる孔が設けられている。
この分離構造により炉心管上部の空間に存在する低温の雰囲気ガスが炉心管内部を下降し対流するために炉心管中央部に設置されたルツボ周辺の温度に分布と揺らぎを発生させることを防止することが可能である。また、結晶育成時には、補助ヒータ21を作動させないため、従来技術同様の育成条件を作り出すことは容易である。
ここでは抵抗加熱炉を例に説明しているが、主加熱手段であるメインヒータを誘導加熱式に変えてもその効果は変わらないことは容易に推定できる。
また図1では、補助ヒータ21は第1蓋11の上部に形成された前室の側壁に設置されて前室全体を加熱する構造をしめしているが、補助ヒータを前室の側壁に取付るのでなく、第1蓋11に取付けて第1蓋11を直接加熱する構造でもよい。さらには補助ヒータを前室の側壁に取付けるのに加えて、第2の補助ヒータを第1蓋11にも取付ける構造でもよい。
(実施例1)
図1に示した結晶育成装置を用いた。100mmφルツボに原料を1.8kg投入し、メインヒータ3として3段の抵抗加熱ヒータを有する育成炉を使用してKNbO3結晶を育成した。結晶サイズが50×50×25mm程度に成長した段階で、結晶を溶融原料から切り離し、冷却を開始した。第1の転移開始まえに、補助ヒータ21の温度を一番上のメインヒータより10℃高く設定した。具体的には、メインヒータの上部から470℃、中間部ヒータを420、下部ヒータを420℃とし、補助ヒータは480℃とした。以降、補助ヒータは、一番上のメインヒータより常に10℃高い温度制御した。この結果、結晶上方の温度ゆらぎが標準偏差で0.1℃以下になった。また結晶の上面と下面の温度差は0℃になっていた。さらに相転移過程において、1.5℃/hでメインヒータ、補助ヒータを冷却し、相転移過程を観察した。その結果、立方晶から正方晶への相転移時間は60分で、その過程において相転移境界が止まることは一度もなかった。
さらに正方晶から斜方晶への相転移時間は60分で、その過程において相転移境界が止まることは一度もなかった。できた結晶は、ドメインバンダリが数カ所はいっているが、亀裂なく、透明であった。
本実施例では、装置の都合上育成室の上部の第1蓋11以外にも2段の第2蓋12、第3蓋13を設けて行ったが、少なくとも第3蓋13は省略できる。
(比較例1)
図2に示した結晶育成装置を用いた。結晶育成までは実施例1と同様に行った。
その後、第1の転移開始まえに、結晶の温度勾配が0℃/cmになるように、3段のヒータ温度を設定した。具体的には、最上部に位置するヒータを470℃、中間部ヒータを420、下部ヒータを420℃とした。この時、結晶上部の温度ゆらぎは標準偏差σで約4℃であった。
さらに相転移過程において、1.5℃/hでヒータを冷却し、相転移過程を観察した。
その結果、立方晶から正方晶への相転移時間は180分で、その過程において相転移境界が10回以上とまり、留まった領域から亀裂が広がった。
さらに正方晶から斜方晶への相転移時間は160分で、その過程において相転移境界が10回以上とまり、とまった領域から亀裂が広がった。できた結晶は、全体に白濁し、細かい亀裂が全面にはいっていて、使用が不可能であった。
本発明による結晶育成装置は、KNbO3などの光学結晶や圧電結晶など電子光学部品に有用な単結晶の生産に利用できる。
本発明による結晶育成装置を示す図である。 従来技術による結晶育成装置を示す図である。
符号の説明
1: ルツボ、 2: 炉心管、 3: メインヒータ
4: 種結晶、 5: 種結晶保持棒
6: 保温蓋、 7: 筐体、 8: 筐体蓋
9: 断熱材、 10: 結晶、 11: 第1蓋
12: 第2蓋、 13: 第3蓋、 21: 補助ヒータ

Claims (4)

  1. 結晶育成装置において、原料融液を収めて結晶成長を行うルツボを内部に有する育成室の上部に、育成室上部を塞ぐ蓋を備え、かつ結晶成長させるための主加熱手段に加えて該蓋を加熱する補助加熱手段を備えたことを特徴とする結晶育成装置。
  2. 前記育成室の上部に前記蓋により育成室と隔されている前室が形成されており、前記補助加熱手段が前記前室の側壁に取付けられ前室全体を加熱するヒータであることを特徴とする請求項1に記載の結晶育成装置。
  3. 前記補助加熱手段が前記蓋に取付けられたヒータであることを特徴とする請求項1に記載の結晶育成装置。
  4. 原料融液中に種結晶を浸漬した後に単結晶を成長させ、単結晶を融液の外で緩やかに冷却させることにより単結晶を得る単結晶育成方法であって、成長した単結晶を室温まで冷却する際に、育成室の上部を遮蔽する蓋を温度制御しながら加熱することを特徴とする単結晶育成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016204166A (ja) * 2015-04-15 2016-12-08 住友金属鉱山株式会社 結晶育成装置
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