JP2005225316A - 車両の荷役装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 チルトアームを備えた荷役装置において、装置を大幅に改造することなく、しかも構造の複雑化及び経費の高騰を招くことなく、簡単に荷積みプラットフォームの昇降中の傾倒防止を実現する。
【解決手段】 荷積みプラットフォームを昇降支持する平行リンク機構2として、チルトアーム4、リフトアーム5及びリフトシリンダ8を備えたものとする。荷積みプラットフォームが下降して地面に接近した際又は接地した際、チルトアーム4上端側に枢着されたセーフティレバー15をリフトアーム5一端側の操作桿18で上方から押圧して回動させ、セーフティレバー15の掛止部15aを支持フレームB2のストッパ14から離脱させ、チルトアーム4を回動させて荷積みプラットフォーム先端を前下がりに傾動させて接地させる。それ以外は、掛止部15aをストッパ14に掛止させてチルトアーム4が回動しないようにする。
【選択図】 図5

Description

この発明は、荷物を積み降ろしする際に荷物を載せて昇降する荷積みプラットフォームを備えた車両の荷役装置の改良に関し、詳しくは、例えば、荷積みプラットフォーム先端に過荷重が掛かる等した際の傾倒防止対策に関するものである。
車両の荷役装置として、荷積みプラットフォーム基端を平行リンク機構で片持ち支持し、油圧シリンダの伸縮作動により荷積みプラットフォームを水平姿勢で昇降させるとともに、荷積みプラットフォームが水平姿勢で接地した際、その先端を前下がりに傾動させて接地させるように構成された荷役装置が知られている。このような荷役装置において、平行リンク機構の構成要素としてチルトアーム上端が車体固定側に枢着されている場合、例えば、荷積みプラットフォームの昇降中に荷積みプラットフォーム先端に上方から過荷重が掛かる等してチルトアームが車体固定側から離間すると、荷積みプラットフォームが傾倒して水平姿勢を維持できなくなり、荷物が落下する等して非常に危険で荷役作業に支障を来すことになる。
ところで、チルトアームを備えていないタイプの荷役装置として、荷積みプラットフォームの傾倒防止対策を施したものがある(例えば、特許文献1参照)。この荷役装置では、油圧シリンダの伸縮作動により回動する回転軸に回転側板を枢着し、この回転側板に平行リンク機構のリフトアームを枢着し、さらに、上記回転側板に棒状の強制カムを枢着するとともに、上記リフトアームに抑止部材を設けている。上記強制カムは、曲率半径が大きい第1カム部、この第1カム部よりも曲率半径が小さい第2カム部及び直線部が一端側から他端側に亘って連続して形成され、上記第1カム部及び第2カム部のいずれかが、その上方のテンションアームの支軸に回転側板の回動姿勢に応じて摺動するとともに、上記直線部先端が上記抑止部材に接離するようになっている。そして、荷積みプラットフォーム上昇時に油圧シリンダの伸長作動により回転側板を回動させ、リフトアームを回転側板で下方から支持して押し上げ、この際、強制カムの第2カム部をテンションアームの支軸に摺動させて直線部先端を抑止部材に上方から押し付け、荷積みプラットフォームを傾倒しないように水平姿勢で上昇させるようにしている。一方、荷積みプラットフォーム下降時に油圧シリンダの収縮作動により回転側板を上記とは逆方向に回動させ、リフトアームを回転側板に追従下降させ、リフトアームが接地した際、強制カムの第1カム部を第2カム部に代わってテンションアームの支軸に摺動させて直線部先端を抑止部材から離脱させ、荷積みプラットフォームの傾倒を許容して荷積みプラットフォーム先端が前傾姿勢を取るようになっている。
一方、チルトアームを備えたタイプの荷役装置として、荷積みプラットフォームの傾倒防止対策を施したものもある(例えば、特許文献2参照)。この荷役装置では、荷積みプラットフォームを昇降させる油圧シリンダとは別に、平行リンク機構に新たに油圧シリンダを組み込んで荷積みプラットフォーム昇降時に平行リンク機構の平行状態が崩れないようにしている。
実公昭63−23228号公報(第2頁、第1図、第4図〜第8図) 特許第3035470号公報(第4,5頁、図2〜図6)
しかし、特許文献1の荷役装置では、荷積みプラットフォームを昇降時に安定して水平姿勢に保持する一方、接地時に傾倒させるには、強制カムの第1カム部及び第2カム部の形状を回転側板の回動動作との関係で精度良く形成しなければならず、製作が困難である。また、特許文献1の荷役装置はチルトアームを備えていないタイプであり、上記カム機構をチルトアームを備えた荷役装置に適用するには、取付スペースの制約や構造の相違からそのまま適用することができず、取り付けるにしても大幅な改造を余儀なくされる。
一方、特許文献2の荷役装置では、平行リンク機構に新たに油圧シリンダを組み込む分だけ、構造が複雑になるとともに経費が嵩む。また、この油圧シリンダと荷積みプラットフォームを昇降させる油圧シリンダとの油圧経路を連通させて両者を同期作動させているため、油圧経路が複雑になり、構造の複雑化及び経費の高騰を助長する。
この発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、チルトアームを備えた荷役装置において、装置を大幅に改造することなく、しかも構造の複雑化及び経費の高騰を招くことなく、簡単に荷積みプラットフォームの昇降中の傾倒防止を実現することである。
上記の目的を達成するため、この発明は、チルトアームを備えた荷役装置の荷積みプラットフォームの傾倒防止対策として、掛止手段を車体固定側に引っ掛けて平行リンク機構を動かないようにする構造を採用したことを特徴とする。
具体的には、この発明は、荷物を載せて昇降する荷積みプラットフォームと、この荷積みプラットフォーム基端を片持ち支持する2組の平行リンク機構とを備え、上記各平行リンク機構は、上端が車体固定側に枢着されたチルトアームと、一端が上記チルトアーム上端寄りに、他端が上記荷積みプラットフォーム基端にそれぞれ枢着されたリフトアームと、このリフトアーム下方に配置され、一端が上記チルトアーム下端に、他端がリフトアーム先端寄りにそれぞれ枢着されたリフトシリンダとを備え、上記リフトシリンダは、伸縮作動により荷積みプラットフォームを水平姿勢で地面と車体床面高さとの間で昇降させ、上記チルトアームは、荷積みプラットフォームが水平姿勢で接地した際、車体固定側から離間する方向に回動して荷積みプラットフォーム先端を前下がりに傾動させて接地させるように構成された車両の荷役装置を対象とし、次のような解決手段を講じた。
すなわち、請求項1に記載の発明は、上記車体固定側には、ストッパが取り付けられ、上記チルトアーム上端側には、一端に掛止部を有するセーフティレバーが枢着され、このセーフティレバーは、上記掛止部がストッパに掛止するように付勢手段により付勢され、上記リフトアーム一端側には、荷積みプラットフォームが下降して地面に接近した際又は接地した際、上記セーフティレバーを回動させて上記掛止部をストッパから離脱させる操作桿が取り付けられていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、操作桿は、車体床面高さに応じて取付位置が可変になっていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、操作桿は、リフトアーム一端側に固定された支持軸と、この支持軸に回転自在に外嵌めされた筒体とからなることを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、荷積みプラットフォームが下降して地面に接近するまで又は接地するまでは、セーフティレバーの掛止部がストッパに掛止してロック状態になっているため、例えば、荷積みプラットフォーム先端に過荷重が掛かる等してチルトアームに引張力が作用しても、上記セーフティレバーは車体固定側から離間せず、よって、平行リンク機構の平行状態は崩れず、荷積みプラットフォームの水平姿勢が維持されて荷物の落下が防止され、荷役作業が安全に行われる。一方、荷積みプラットフォームが下降して地面に接近した際又は接地した際には、上記セーフティレバーが操作桿により回動させられ、掛止部がストッパから離脱してロック状態が解除されるため、荷積みプラットフォームが自重により又はこれに荷物の荷重が加算されたトータル荷重により接地状態で前傾姿勢となる。
このように、セーフティレバーの掛止部をストッパに対して掛脱させるだけでよく、高精度な加工が要求されるカム機構の採用や大幅な改造が必要なく、さらには、油圧シリンダを平行リンク機構に組み込む必要や、荷積みプラットフォームを昇降させる油圧シリンダと同期作動させる必要もなく、簡素な構造で廉価な荷役装置を簡単に実現することができる。
請求項2に係る発明によれば、1台の荷役装置を車体床面高さの異なる車両に適用することができ、汎用性に富む荷役装置とすることができる。
請求項3に係る発明によれば、セーフティレバーを押圧する際に、筒体が回動しながら摺接するので、セーフティレバー及び筒体の双方の摩耗を防止することができる。
以下、この発明の実施の形態について図面に基づいて説明する。
図6〜9はトラック等の車両後端の床下に装備された荷役装置Aを示す。荷役装置Aは、荷物を載せて昇降する荷積みプラットフォーム1と、この荷積みプラットフォーム1基端の左右両側をそれぞれ片持ち支持する2組の平行リンク機構2とを備え、これら2組の平行リンク機構2の同期作動により、上記荷積みプラットフォーム1を図6の格納状態、図7の車体床面高さにある状態、図8の水平姿勢で接地した状態、図9の先端を傾動させて接地させた状態にそれぞれ姿勢変更するようになっている。
図6〜9中、B1は車体床面、B2は車体固定側を構成する車幅方向に延びる閉断面形状の支持フレームであり、この支持フレームB2は、車幅方向両側で車体前後方向に延びるシャーシフレーム(図示せず)に固設ブラケットB3を介して固設されている。上記支持フレームB2の固設ブラケットB3側方には第1支持ブラケットB4と第2支持ブラケットB5とが配設されている。
一方、上記各平行リンク機構2は、図1〜5にも拡大詳示するように、上端が上記第1支持ブラケットB4に軸3で上下方向に回動自在に枢着された断面略コの字形のチルトアーム4を備えている。このチルトアーム4上端寄りにはリフトアーム5の一端が軸6で上下方向に回動自在に枢着され、このリフトアーム5の他端は上記荷積みプラットフォーム1基端に軸7で上下方向に回動自在に枢着されている。上記リフトアーム5下方には、油圧シリンダからなるリフトシリンダ8が配置され、このリフトシリンダ8の一端(シリンダチューブ8a基端)は上記チルトアーム4下端に軸9で上下方向に回動自在に枢着されているとともに、他端(ピストンロッド8b先端)は上記リフトアーム5先端寄りに軸10で上下方向に回動自在に枢着されている。上記荷積みプラットフォーム1基端には、油圧シリンダからなるチルトシリンダ11の一端(シリンダチューブ11a基端)が軸12で上下方向に回動自在に枢着され、このチルトシリンダ11の他端(ピストンロッド11b先端)は上記第2支持ブラケットB5に軸13で上下方向に回動自在に枢着されている。
そして、上記チルトアーム4、リフトアーム5、リフトシリンダ8及びチルトシリンダ11により平行リンク機構2を構成し、上記リフトシリンダ8は、伸縮作動により荷積みプラットフォーム1を水平姿勢で地面Gと車体床面高さとの間で昇降させるようになっている(図7及び図8参照)。上記チルトシリンダ11は、伸縮作動により荷積みプラットフォーム1を車体床面高さで水平姿勢と鉛直姿勢とに姿勢変更するようになっている(図6及び図7参照)。上記チルトアーム4は、荷積みプラットフォーム1が水平姿勢で接地した際、荷積みプラットフォーム1の自重により又はこれに荷物の荷重が加算されたトータル荷重によって支持フレームB2から離間する方向に軸3回りに回動し、荷積みプラットフォーム1先端を前下がりに傾動させて接地させるようになっている(図8及び図9参照)。つまり、チルトアーム4が支持フレームB2から離間する方向に回動すると、この回動によりリフトアーム5が荷積みプラットフォーム1先端側に押し出されるように移動し、その結果、荷積みプラットフォーム1が軸12回りに回動して前傾姿勢で接地するのである。
この発明の特徴として、上記支持フレームB2上面にはストッパ14が取り付けられている。一方、上記チルトアーム4上端側には、一端に爪状の掛止部15aを有するセーフティレバー15中程が上記リフトアーム5を枢着する軸6で上下方向に回動自在に枢着されている。このセーフティレバー15の他端には付勢手段としてのコイルスプリング16の一端が連結され、コイルスプリング16の他端は上記リフトアーム5に立設された起立片17に連結され、これにより、セーフティレバー15は、上記掛止部15aが上記ストッパ14に掛止するようにコイルスプリング16により付勢されている。なお、掛止部15aがストッパ14に掛止した状態で、両者間に隙間C(図4参照)が形成されているが、この隙間Cは操作桿18が軸6回りに回動する際にストッパ14に干渉しないようにするために必要であり、荷積みプラットフォーム1が荷重により僅かに傾動することで上記隙間Cがなくなり、ロック状態が保持されるようになっている。
上記リフトアーム5一端側(チルトアーム4側)には、操作桿18が上記セーフティレバー15他端側(反掛止部15a側)の上方に臨むように取り付けられている。この操作桿18は、リフトアーム5一端側に側方に突出するように固定された支持軸19と、この支持軸19に回転自在に外嵌めされた筒体20とからなり、リフトアーム5一端側に形成された3つの取付孔5aに上記支持軸19を付け替えることにより、車体床面高さに応じて取付位置が上下方向に可変になっており、本例では、支持軸19を真ん中の取付孔5aに取り付けている。そして、上記操作桿18は、荷積みプラットフォーム1が下降して地面Gに接近した際又は接地した際、上記セーフティレバー15他端側を上方から押圧して回動させ、上記掛止部15aをストッパ14から離脱させてロック状態を解除するように構成されている(図2、図5及び図8参照)。これにより、チルトアーム4の拘束状態が解除され、荷積みプラットフォーム1が水平姿勢で接地した状態から前傾姿勢に傾動するのを許容するようになっている。
次に、上述の如く構成された荷役装置Aの作動を説明する。
(1) 図6は荷積みプラットフォーム1を鉛直姿勢で格納した状態を示す。この格納状態で、リフトシリンダ8及びチルトシリンダ11は共に伸長作動していて、リフトアーム5、リフトシリンダ8及びチルトシリンダ11は上方に回動して車体後方に向かって上傾姿勢を保持している。セーフティレバー15はコイルスプリング16で上方に引っ張られて掛止部15aがストッパ14に掛止してロック状態になっている。したがって、チルトアーム4は拘束されて回動できないようになっている。
(2) この格納状態から荷積みプラットフォーム1を使用状態に移行するには、チルトシリンダ11の反ロッド側作動室から油圧を排出する。これにより、チルトシリンダ11が収縮作動し、荷積みプラットフォーム1が図7のように車体床面高さで水平姿勢になる。この状態で、荷物を降ろす場合には、荷物を荷積みプラットフォーム1に載せる。セーフティレバー15の掛止部15aはストッパ14に掛止したままでロック状態にある。したがって、荷物を荷積みプラットフォーム1に載せる作業中に、例えば、荷積みプラットフォーム1先端に過荷重が掛かる等してチルトアーム4に引張力が作用しても、セーフティレバー15は支持フレームB2から離間しないので、平行リンク機構2の平行状態は崩れず、荷積みプラットフォーム1の水平姿勢が維持されて荷物の落下を防止でき、荷役作業を安全に行うことができる。
(3) 次に、リフトシリンダ8の反ロッド側作動室から油圧を排出する。これにより、リフトシリンダ8が収縮作動し、リフトアーム5、リフトシリンダ8及びチルトシリンダ11が下方に回動して荷積みプラットフォーム1が車体床面高さから水平姿勢で下降する。この間も、セーフティレバー15の掛止部15aはストッパ14に掛止したままでロック状態にあるので、平行リンク機構2の平行状態は崩れず、荷積みプラットフォーム1を傾動することなく水平姿勢で下降させることができ、荷物の落下を防止することができる。
(4) 荷積みプラットフォーム1が下降して地面Gに接近した際、又は図8のように水平姿勢で接地した際、操作桿18がリフトアーム5の下方への回動に伴って上方から下降し、セーフティレバー15の他端側を上方から押圧する。これにより、セーフティレバー15がコイルスプリング16のばね力に抗して回動し、掛止部15aがストッパ14から離脱してロック状態が解除され、チルトアーム4の拘束状態が解除される。この際、操作桿18の筒体20が回動しながらセーフティレバー15に摺接するので、セーフティレバー15及び筒体20の双方の摩耗を防止することができる。この接地状態で、荷積みプラットフォーム1が自重又はこれに荷物の荷重が加算されたトータル荷重によって支持フレームB2から離間する方向に軸3回りに回動し、これに伴ってチルトアーム4が支持フレームB2から離間する方向に回動すると、リフトアーム5が荷積みプラットフォーム1先端側に押し出されるように移動して平行リンク機構2の平行状態が崩れ、荷積みプラットフォーム1が図9のように軸12回りに回動して前傾姿勢で接地する。この前傾姿勢で、荷物を降ろしたり、荷積みプラットフォーム1に載せたりする。
(5) 次に、荷積みプラットフォーム1を鉛直姿勢の格納状態に戻したり、荷物を車両に積み込む場合には、リフトシリンダ8の反ロッド側作動室に油圧を供給する。これにより、リフトシリンダ8が伸長作動し、荷積みプラットフォーム1が軸12回りに回動して図8の水平姿勢に戻り、これに引き続いてリフトアーム5、リフトシリンダ8及びチルトシリンダ11が上方に回動して荷積みプラットフォーム1が車体床面高さまで水平姿勢で上昇する。そして、荷積みプラットフォーム1が地面Gから離れた際又は地面Gから所定高さまで上昇した際、操作桿18がリフトアーム5の上方回動に伴いセーフティレバー15から離れ、セーフティレバー15の他端側がコイルスプリング16で引っ張られて上方に回動することで掛止部15aがストッパ14に掛止してロック状態になり、セーフティレバー15が拘束されて回動できないようになる。したがって、荷積みプラットフォーム1が上昇する過程でその先端に過荷重が掛かる等してチルトアーム4に引張力が作用しても、セーフティレバー15は支持フレームB2から離間しないので、荷積みプラットフォーム1の水平姿勢を維持して荷物の落下を防止することができる。また、荷積みプラットフォーム1が図7のように車体床面高さまで上昇して荷物を車両に積み込んだり、荷積みプラットフォーム1に引き出す際にも、同様に荷積みプラットフォーム1の水平姿勢を維持して荷役作業を安全に行うことができる。
(6) 荷物の積み降ろしが終わって荷積みプラットフォーム1を図7の車体床面高さで水平姿勢の状態から鉛直姿勢に格納する場合には、チルトシリンダ11の反ロッド側作動室に油圧を供給し、チルトシリンダ11を伸長作動させて荷積みプラットフォーム1を軸7回りに回動させればよい。
このように、この実施の形態では、セーフティレバー15の掛止部15aをストッパ14に対して掛脱させるだけでよいので、高精度な加工が要求されるカム機構の採用や大幅な改造が必要なく、さらには、油圧シリンダを平行リンク機構に組み込む必要や、荷積みプラットフォームを昇降させる油圧シリンダと同期作動させる必要もなく、簡素な構造で廉価な荷役装置Aを簡単に実現することができる。
また、この実施の形態では、操作桿18の取付位置を3段階に変更することができるので、1台の荷役装置Aを車体床面高さの異なる車両に適用することができ、汎用性に富む荷役装置Aとすることができる。
なお、この実施の形態では、チルトシリンダ11のシリンダチューブ11a基端を荷積みプラットフォーム1基端に枢着し、ピストンロッド11b先端を第2支持ブラケットB5に枢着したが、チルトシリンダ11の代わりにコンプレッションアームを用いてもよく、この場合には、コンプレッションアームをリンクを介して荷積みプラットフォーム1基端に枢着することになる。
また、この実施の形態では、操作桿18をリフトアーム5一端側(チルトアーム4側)にセーフティレバー15他端側(反掛止部15a側)の上方に臨むように取り付けたが、これとは逆にセーフティレバー15他端側(反掛止部15a側)の下方に臨むように取り付け、一方、セーフティレバー15他端側(反掛止部15a側)の下面にフックを取り付け、荷積みプラットフォーム1が下降して地面に接近した際又は接地した際、操作桿18を上記フックに係合させてセーフティレバー15他端側を下方に引き下げて回動させ、掛止部15aをストッパ14から離脱させてロック状態を解除するようにしてもよい。
さらに、この実施の形態では、荷役装置Aを車両後端部分に適用したが、左側端部分又は右側端部分に適用してもよい。
この発明は、荷物を積み降ろしする際に荷物を載せて昇降する荷積みプラットフォームを備えた車両の荷役装置として有用である。
ロック状態における平行リンク機構の車体固定側部分の斜視図である。 ロック解除状態における平行リンク機構の車体固定側部分の斜視図である。 図1の平面図である。 図1の側面図である。 図2の側面図である。 荷積みプラットフォームの格納状態を示す側面図である。 荷積みプラットフォームが車体床面高さにある状態を示す側面図である。 荷積みプラットフォームが水平姿勢で接地した状態を示す側面図である。 荷積みプラットフォーム先端を傾動させて接地させた状態を示す側面図である。
符号の説明
1 荷積みプラットフォーム
2 平行リンク機構
4 チルトアーム
5 リフトアーム
8 リフトシリンダ
14 ストッパ
15 セーフティレバー
15a 掛止部
16 コイルスプリング(付勢手段)
18 操作桿
19 支持軸
20 筒体
A 荷役装置
B1 車体床面
B2 支持フレーム(車体固定側)
G 地面

Claims (3)

  1. 荷物を載せて昇降する荷積みプラットフォームと、
    この荷積みプラットフォーム基端を片持ち支持する2組の平行リンク機構とを備え、
    上記各平行リンク機構は、上端が車体固定側に枢着されたチルトアームと、
    一端が上記チルトアーム上端寄りに、他端が上記荷積みプラットフォーム基端にそれぞれ枢着されたリフトアームと、
    このリフトアーム下方に配置され、一端が上記チルトアーム下端に、他端がリフトアーム先端寄りにそれぞれ枢着されたリフトシリンダとを備え、
    上記リフトシリンダは、伸縮作動により荷積みプラットフォームを水平姿勢で地面と車体床面高さとの間で昇降させ、
    上記チルトアームは、荷積みプラットフォームが水平姿勢で接地した際、車体固定側から離間する方向に回動して荷積みプラットフォーム先端を前下がりに傾動させて接地させるように構成された車両の荷役装置であって、
    上記車体固定側には、ストッパが取り付けられ、
    上記チルトアーム上端側には、一端に掛止部を有するセーフティレバーが枢着され、
    このセーフティレバーは、上記掛止部がストッパに掛止するように付勢手段により付勢され、
    上記リフトアーム一端側には、荷積みプラットフォームが下降して地面に接近した際又は接地した際、上記セーフティレバーを回動させて上記掛止部をストッパから離脱させる操作桿が取り付けられていることを特徴とする車両の荷役装置。
  2. 請求項1記載の車両の荷役装置において、
    操作桿は、車体床面高さに応じて取付位置が可変になっていることを特徴とする車両の荷役装置。
  3. 請求項1又は2記載の車両の荷役装置において、
    操作桿は、リフトアーム一端側に固定された支持軸と、
    この支持軸に回転自在に外嵌めされた筒体とからなることを特徴とする車両の荷役装置。
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