JP4048146B2 - 床下格納式荷役装置 - Google Patents
床下格納式荷役装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4048146B2 JP4048146B2 JP2003110245A JP2003110245A JP4048146B2 JP 4048146 B2 JP4048146 B2 JP 4048146B2 JP 2003110245 A JP2003110245 A JP 2003110245A JP 2003110245 A JP2003110245 A JP 2003110245A JP 4048146 B2 JP4048146 B2 JP 4048146B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- arm
- loading platform
- hook
- cargo handling
- vehicle body
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Loading Or Unloading Of Vehicles (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、荷物を積み降ろしする際に荷物を載せて昇降する荷積みプラットフォームが不使用時に床面下方に格納される床下格納式荷役装置の改良に関し、詳しくは、荷積みプラットフォーム先端に過荷重が掛かった際の傾倒防止対策に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図11は床下格納式荷役装置aを例示し、この荷役装置aは、折り畳み式の荷積みプラットフォームb基端の両サイドをそれぞれ平行リンク機構cで片持ち支持して昇降させるようになっている。この平行リンク機構cは、上端が荷積みプラットフォームb基端に支軸dで枢着されたリンクアームeと、昇降シリンダfの伸縮作動により回動する駆動軸gに固着されたアームブラケットhと、一端が上記荷積みプラットフォームb基端に上記リンクアームe上端と共に上記支軸dで枢着され、他端が上記アームブラケットhに支軸iで枢着されたテンションアームjと、一端が上記リンクアームe下端に支軸kで枢着され、他端が車体固定側である支持フレームlに支軸mで枢着されたコンプレッションアームnとで構成されている。
【0003】
上記アームブラケットhは、上記テンションアームjを下方から支持し、荷積みプラットフォーム上昇時に上記昇降シリンダfの伸長作動による上昇駆動により回動してテンションアームjを押し上げる一方、荷積みプラットフォーム下降時に上記昇降シリンダfの収縮作動による下降駆動により逆方向に回動してテンションアームjを追従下降させるようになっている。つまり、この荷役装置aは、コンプレッションアームnの上方に配置されたテンションアームjに駆動軸gの回動力をアームブラケットhを介して伝達するいわゆる上軸駆動タイプである。図11中、oはトラックpの荷箱、qは荷箱oの床面、rはシャーシフレーム、sはシャーシフレームr上に設けられたサブフレームであり、上記支持フレームlがブラケットt及びプレートuを介してシャーシフレームrに取り付けられている。vは支持フレームlに支持プレートwを介して取り付けられたガイドローラであり、荷積みプラットフォームbの格納時及び使用時に、上記ガイドローラvにより折り畳み状態の荷積みプラットフォームbを案内するようになっている。
【0004】
しかし、この荷役装置aでは、図12に示すように、荷積みプラットフォームb先端に矢印のように上方から過荷重が掛かると、テンションアームjに引張力と押上力とが作用してテンションアームjが支軸iを支点にして起き上がってアームブラケットhから離れてしまい、荷積みプラットフォームbが傾倒して水平姿勢で維持できなくなり、荷物が落下する等して非常に危険で荷役作業に支障を来す。
【0005】
そこで、荷積みプラットフォームの傾倒防止対策を施した荷役装置として、昇降シリンダの伸縮作動により回動する駆動軸にアームブラケットを枢着し、このアームブラケットに平行リンク機構のコンプレッションアームを枢着し、さらに、上記アームブラケットに棒状の強制カムを枢着するとともに、上記コンプレッションアームに抑止部材を設けた荷役装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
この荷役装置の強制カムは、曲率半径が大きい第1カム部、この第1カム部よりも曲率半径が小さい第2カム部及び直線部が一端側から他端側に亘って連続して形成され、上記第1カム部及び第2カム部のいずれかが、その上方のテンションアームの支軸にアームブラケットの回動姿勢に応じて摺動するとともに、上記直線部先端が上記抑止部材に接離するようになっている。
【0007】
そして、荷積みプラットフォーム上昇時に昇降シリンダの伸長作動によりアームブラケットを回動させ、コンプレッションアームをアームブラケットで下方から支持して押し上げ、この際、強制カムの第2カム部をテンションアームの支軸に摺動させて直線部先端を抑止部材に上方から押し付け、荷積みプラットフォームを傾倒しないように水平姿勢で上昇させるようにしている。一方、荷積みプラットフォーム下降時に昇降シリンダの収縮作動によりアームブラケットを上記とは逆方向に回動させ、コンプレッションアームをアームブラケットに追従下降させ、コンプレッションアームが接地した際、強制カムの第1カム部を第2カム部に代わってテンションアームの支軸に摺動させて直線部先端を抑止部材から離脱させ、荷積みプラットフォームの傾倒を許容して荷積みプラットフォーム先端が前傾姿勢を取るようになっている。つまり、この荷役装置は、テンションアームの下方に配置されたコンプレッションアームに駆動軸の回動力をアームブラケットを介して伝達するいわゆる下軸駆動タイプである。
【0008】
【特許文献1】
実公昭63−23228号公報(第2頁、第1,2図)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記の特許文献1の下軸駆動タイプの荷役装置では、強制カムの第1カム部及び第2カム部をその上方のテンションアームの支軸にアームブラケットの回動動作に伴って摺動案内することにより、直線部先端を抑止部材に対して接離させているため、このカム機構を図11に示すような上軸駆動タイプの荷役装置に適用するには、第1カム部及び第2カム部を摺動案内する部分をテンションアームの支軸に代えて別途設けなければならず、改造作業が必要で手間が掛かる。
【0010】
さらには、荷積みプラットフォームを昇降時に安定して水平姿勢に保持する一方、接地時に傾倒させるには、強制カムの第1カム部及び第2カム部の形状をアームブラケットの回動動作との関係で精度良く形成しなければならず、製作が困難である。
【0011】
この発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、荷積みプラットフォームの昇降中の傾倒を防止する手段を上軸駆動タイプであるか下軸駆動タイプであるかの別なく適用できるとともに、精密加工をなくして簡単に製作できるようにすることである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、この発明は、荷積みプラットフォームの傾倒防止対策として、特許文献1の強制カムの直線部先端を制止部材に押し付ける押し付けタイプに変えて、フックによる引っ掛けタイプを採用したことを特徴とする。
【0013】
具体的には、この発明は、不使用時に床面下方に格納され、使用時に車体外方に引き出されて荷物を載せて昇降する荷積みプラットフォームと、この荷積みプラットフォーム基端の両サイドをそれぞれ片持ち支持する2組の平行リンク機構と、車体固定側に設けられ、上記両平行リンク機構を同期作動させて上記荷積みプラットフォームを地面と床面高さとの間で昇降させる昇降駆動手段とを備え、上記各平行リンク機構は、上端が上記荷積みプラットフォーム基端に枢着されたリンクアームと、上記昇降駆動手段により回動する駆動軸に固着されたアームブラケットと、一端が上記荷積みプラットフォーム基端に上記リンクアーム上端と共に枢着され、他端が上記アームブラケット又は車体固定側に枢着されたテンションアームと、一端が上記リンクアーム下端に枢着され、他端が上記車体固定側又はアームブラケットに枢着されたコンプレッションアームとからなり、上記アームブラケットは、荷積みプラットフォーム上昇時に上記昇降駆動手段の上昇駆動により回動してテンションアーム又はコンプレッションアームを押し上げる一方、荷積みプラットフォーム下降時に上記昇降駆動手段の下降駆動により逆方向に回動してテンションアーム又はコンプレッションアームを追従下降させるように構成されている床下格納式荷役装置を対象とし、次のような解決手段を講じた。
【0014】
すなわち、請求項1に記載の発明は、上記アームブラケットには、先端に鉤部を有するフックが回動可能に設けられ、上記テンションアーム又はコンプレッションアームには、上記フックが掛脱可能に掛止する掛止ピンが設けられ、上記フックは、付勢手段により回動付勢されて荷積みプラットフォーム上昇状態で上記掛止ピンに上方から掛止し、上記車体固定側には、荷積みプラットフォームが下降する過程で上記フックを付勢手段の付勢力に抗して回動させて上記掛止ピンから離脱させる離脱手段が設けられていることを特徴とする。
【0015】
上記の構成により、請求項1に記載の発明では、荷積みプラットフォーム上昇状態で、フックが掛止ピンに上方から覆い被さって掛止しているため、荷積みプラットフォーム先端に過荷重が掛かってテンションアーム又はコンプレッションアームに引張力と押上力とが作用しても、テンションアーム又はコンプレッションアームの起き上がりが規制され、テンションアーム又はコンプレッションアームはアームブラケットと一体となって離れず、よって、平行リンク機構の平行状態は崩れず、荷積みプラットフォームの水平姿勢が維持されて荷役作業が安全に行われる。一方、荷積みプラットフォームが下降する過程で上記フックが離脱手段により回動させられて掛止ピンから離脱するため、テンションアーム又はコンプレッションアームの起き上がり規制が解除され、荷積みプラットフォームが接地状態で前傾姿勢となる。
【0016】
このように、フックを掛止ピンに対して掛脱させるだけでよく、特許文献1の如き強制カムが不要でカム形状を精度良く形成する必要がなく、傾倒防止手段の製作が簡単に行われる。
【0017】
また、テンションアーム又はコンプレッションアームに掛止ピンを設けるだけで上軸駆動タイプ及び下軸駆動タイプの両者に設計変更を加えることなくそのまま適用でき、別途、改造作業が不要で組立作業が簡単に行われる。
【0018】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、フック基端にはレバーが固着され、離脱手段は、上記レバーが当接摺動して上記フックを離脱方向に回動させるガイド部材とであることを特徴とする。
【0019】
上記の構成により、請求項2に記載の発明では、レバーがガイド部材に当接摺動することで、フックが掛止ピンから自動的に離脱する。一方、レバーがガイド部材から離脱することで、フックが掛止ピンに自動的に掛止する。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面に基づいて説明する。
【0021】
図3は、トラック1の左側端部分において、荷積みプラットフォーム5が荷箱3の床面レベルに上昇した状態を示す側面図、図4は、同じくトラック1の左側端部分において、コンプレッションアーム15の接地状態から荷積みプラットフォーム5を展開した状態(図8参照)を示す平面図である。
【0022】
図3及び図4中、2aは車幅方向両側で車体前後方向に延びるシャーシフレーム、2bはこのシャーシフレーム2a上に設けられたサブフレームであり、このサブフレーム2b上には荷箱3が搭載されているとともに、車体左側下方にはこの発明の実施の形態に係る荷役装置4が装備されている。
【0023】
この荷役装置4は、不使用時に荷箱3の床面3a下方に格納され、使用時に車体外側方に引き出されて荷物を載せて昇降する荷積みプラットフォーム5を備えている。この荷積みプラットフォーム5は、基端側プレート6と先端側プレート7とをダブルヒンジ8で折り畳み・展開可能に連結して構成されている。上記基端側プレート6基端の両サイドにはブラケット9が固着され、このブラケット9を介して基端側プレート6基端の両サイドが2組の平行リンク機構Lでそれぞれ片持ち支持されている。
【0024】
上記各平行リンク機構Lは、上端が上記ブラケット9に支軸11で回動自在に枢着されたリンクアーム13を備え、上記支軸11には、テンションアーム10の一端が上記リンクアーム13上端と共に回動自在に枢着され、車体前後方向両側のテンションアーム10は連結部材12で連結されている。また、上記リンクアーム13の下端には、コンプレッションアーム15の一端が支軸16で回動自在に枢着されている。
【0025】
一方、上記シャーシフレーム2aには、複数個(図3に1個のみ表れる)のブラケット18がプレート19を介して車体前後方向に間隔をあけて固着され、これらブラケット18に矩形枠状の支持フレーム22が取り付けられている。
【0026】
上記支持フレーム22には、車体前後方向に延びる駆動軸24が回動自在に支持され、この駆動軸24の両端には断面U字状のアームブラケット25が回動一体に固着され、このアームブラケット25に上記テンションアーム10の他端が挿入されて支軸26で回動自在に枢着されている。一方、上記コンプレッションアーム15の他端は、車体固定側である支持フレーム22の外側面部に固着された軸受27に支軸28で上記駆動軸24の下方に接近するように回動自在に枢着されている。このように構成された2組の平行リンク機構Lで上記荷積みプラットフォーム5基端の両サイドを片持ち支持している。また、これら平行リンク機構Lは、荷積みプラットフォーム5を折り畳んだ状態で支持して格納するようにもなっている(図5参照)。
【0027】
また、上記支持フレーム22には、昇降駆動手段としての昇降シリンダ29が支軸30aで揺動自在に取り付けられ、この昇降シリンダ29のピストンロッド29a先端は、上記駆動軸24に固着された回動アーム31に支軸30bで回動自在に枢着されている。そして、上記昇降シリンダ29の伸縮作動により、上記両平行リンク機構Lを同期作動させて上記荷積みプラットフォーム5を地面と荷箱3の床面高さとの間で昇降させ、荷物を積み降ろしするようになっている(図3、図8及び図9参照)。
【0028】
具体的には、上記昇降シリンダ29に流体圧を供給することによりピストンロッド29aを伸長させて駆動軸24及びアームブラケット25を図3で反時計回りに回動させ、アームブラケット25でテンションアーム10を押し上げながらテンションアーム10及びコンプレッションアーム15を上方に回動させて荷積みプラットフォーム5の不使用時における床面3a下方への格納状態の姿勢と、荷箱3の床面3aと同じ高さに上昇した使用状態の姿勢とを取るようになっている(図3及び図5参照)。この両姿勢において、上記テンションアーム10及びコンプレッションアーム15の傾動姿勢は同じになるように回動動作が設定されている。一方、上記昇降シリンダ29から流体圧を排出することにより荷積みプラットフォーム5とテンションアーム10及びコンプレッションアーム15との自重でアームブラケット25を押し下げながら駆動軸24及びアームブラケット25を図3で時計回りに回動させ、これによりピストンロッド29aを収縮させ、テンションアーム10及びコンプレッションアーム15を下方に回動させて追従下降させ、荷積みプラットフォーム5の使用時における地面32への接地姿勢を取るようになっている(図8参照)。つまり、この荷役装置4は、コンプレッションアーム15の上方に配置されたテンションアーム10に駆動軸24の回動力をアームブラケット25を介して伝達するいわゆる上軸駆動タイプである。
【0029】
さらに、この発明の特徴として、図1及び図2に拡大詳示するように、上記アームブラケット25先端には、先端に鉤部33aを有するフック33基端が回動軸34により回動可能に枢着されている。なお、図1は図3のアームブラケット25周りを拡大して示す側面図、図2は図4のアームブラケット25周りを拡大して示す平面図である。一方、上記テンションアーム10には、上記フック33の鉤部33aが掛脱可能に掛止する掛止ピン35が側方に突設されている。また、上記テンションアーム10には取付片36が側方に突設され、この取付片36と上記フック33との間には、付勢手段としてのスプリング37が橋絡され、このスプリング36によりフック33が図1で時計回りに回動付勢されて荷積みプラットフォーム上昇状態で上記掛止ピン35に上方から覆い被さって掛止するようになっている。さらに、上記フック33基端には、先端に当接部38aを有するレバー38が所定角度でフック33と同軸に固着されている。一方、上記支持フレーム22には、離脱手段としての「ヘ」の字形のガイド部材39が固着され、荷積みプラットフォーム5が下降する過程で上記レバー38がガイド部材39に当接摺動することにより、上記フック33をスプリング37のバネ力に抗して図1で反時計回りに回動させて上記掛止ピン35から離脱させるように構成されている。
【0030】
また、上記支持フレーム22の外側端部には、2個のガイドローラ40が支持プレート41に転動自在に支持されて取り付けられている。これらガイドローラ40は、折り畳み状態の荷積みプラットフォーム5を格納状態から使用状態に移行させる過程や、荷物を積み降ろし後の接地状態から格納状態に移行する過程で、先端側プレート7裏面を転動させて荷積みプラットフォーム5の移行をスムーズに行わせるためのものである。
【0031】
次に、上述の如く構成された荷役装置4の作動を説明する。
【0032】
(1) 図5は荷積みプラットフォーム5の格納状態を示す。この格納状態で、テンションアーム10及びコンプレッションアーム15は、上方に回動して車体外側方に向かって上傾姿勢を保持している。荷積みプラットフォーム5は折り畳まれてテンションアーム10及びコンプレッションアーム15に支持されている。また、フック33は、図1に示すように、スプリング37のバネ力で起き上がるように引っ張られていて、鉤部33aが掛止ピン35に上方から覆い被さって掛止している。
【0033】
(2) この格納状態から荷積みプラットフォーム5を使用状態に移行するには、昇降シリンダ29から流体圧を排出する。これにより、荷積みプラットフォーム5とテンションアーム10及びコンプレッションアーム15との自重によりアームブラケット25が下方に回動するとともに、ピストンロッド29aが収縮する。テンションアーム10及びコンプレッションアーム15が下方に回動して支持プレート22を通り過ぎようとすると、荷積みプラットフォーム5が折り畳まれた状態でガイドローラ40に案内されて支軸11を支点に起き上がり、図6に示すように、テンションアーム10及びコンプレッションアーム15がさらに下方に回動してコンプレッションアーム15が接地する。この段階で、図7に示すように、レバー38の当接部38aがガイド部材39を当接摺動し、テンションアーム10の下降によりスプリング37が引っ張られるが、フック33はそれ以上回動せず鉛直姿勢を保持したままである。これにより、フック33の鉤部33aが掛止ピン35から自動的に離脱する。
【0034】
(3) 作業者が荷積みプラットフォーム5を持って水平に引き倒し、さらに、図8に示すように、先端側プレート7をダブルヒンジ8を支点に展開して地面32近くで水平にする。すると、上述の如くフック33が掛止ピン35から離脱していてテンションアーム10の拘束が解除されているため、荷積みプラットフォーム5の自重によりテンションアーム10に引張力と押上力とが作用し、テンションアーム10が若干起き上がって平行リンク機構Lの平行状態が崩れ、荷積みプラットフォーム5が支軸16を支点にリンクアーム13と共に傾倒し、図9に示すように、前傾姿勢になって先端側プレート7が接地する。このときのフック33と掛止ピン35との位置関係を図10に示す。この前傾姿勢で、荷物を輸送する場合には、荷物を荷積みプラットフォーム5に載せる。
【0035】
(4) 今度は、昇降シリンダ29に流体圧を供給すると、ピストンロッド29aが伸長し、これにより、アームブラケット25が上方に回動してテンションアーム10を上方に持ち上げ、図3に示すように、テンションアーム10及びコンプレッションアーム15が上方に回動して上傾姿勢を取り、荷積みプラットフォーム5が水平姿勢で荷箱3の床面3aの高さレベルに上昇する。この状態で、レバー38の当接部38aがガイド部材39から上方に離脱し、フック33がスプリング37のバネ力で引っ張られ、図1に示すように、鉤部33aが掛止ピン35に上方から覆い被さって掛止する。この状態で荷物を輸送する場合には、荷物を荷積みプラットフォーム5から荷箱3に積み込む。一方、荷物を降ろす場合には、荷物を荷積みプラットフォーム5に載せる。この際、荷積みプラットフォーム5の先端側プレート7先端に過荷重が掛かってテンションアーム10に引張力と押上力とが作用しても、上記テンションアーム10は起き上がりが規制されて動かず、アームブラケット25と一体となって離れない。したがって、平行リンク機構Lの平行状態を保持して荷積みプラットフォーム5の姿勢を水平に維持して荷役作業を安全に行うことができる。
【0036】
この上昇状態から荷積みプラットフォーム5を下降させるには、上記(2)の工程のように、昇降シリンダ29から流体圧を排出してピストンロッド29aを収縮させればよい。
【0037】
また、荷物の積み降ろしが終わって荷積みプラットフォーム5を格納する場合には、一旦、荷積みプラットフォーム5を接地させた状態から、先端側プレート7をダブルヒンジ8を支点に折り畳み、さらに、この折り畳んだ荷積みプラットフォーム5を支軸11を支点に引き起こしてガイドローラ40にもたせ掛け(図6参照)、この状態から昇降シリンダ29に流体圧を供給してピストンロッド29aを伸長させる。これにより、テンションアーム10及びコンプレッションアーム15が上方に回動して支持プレート22を通り過ぎる過程で、荷積みプラットフォーム5が折り畳まれた状態でガイドローラ40に案内されながらテンションアーム10及びコンプレッションアーム15に支持され、図5に示すように、荷積みプラットフォーム5が荷箱3の下方に格納される。
【0038】
このように、フック33を掛止ピン35に対して掛脱させるだけでよいことから、特許文献1の如き強制カムが不要でカム形状を精度良く形成する必要がなく、傾倒防止手段の製作を簡単に行うことができる。
【0039】
上記フック33と掛止ピン35とによる傾倒防止対策は、上記実施の形態の上軸駆動タイプに限らず、テンションアームの下方に配置されたコンプレッションアームに駆動軸の回動力をアームブラケットを介して伝達するいわゆる下軸駆動タイプにも適用することができるものであり、この場合には、掛止ピン35をコンプレッションアーム15に突設するだけで別途に設計変更する必要はない。このように、テンションアーム10又はコンプレッションアーム15に掛止ピン35を設けるだけで上軸駆動タイプ及び下軸駆動タイプの両者に設計変更を加えることなくそのまま適用でき、別途、改造作業が不要で組立作業を簡単に行うことができる。
【0040】
なお、この実施の形態では、荷役装置4をトラック1の左側端部分に適用した場合であるが、右側端部分や後端部分に適用してもよい。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明によれば、アームブラケットにフックを回動可能に設け、テンションアーム又はコンプレッションアームに上記フックが掛脱可能に掛止する掛止ピンを設け、上記フックを付勢手段により回動付勢して荷積みプラットフォーム上昇状態で上記掛止ピンに上方から掛止させ、車体固定側に設けた離脱手段により、荷積みプラットフォームが下降する過程で上記フックを付勢手段の付勢力に抗して回動させて上記掛止ピンから離脱させるようにした。したがって、荷積みプラットフォーム先端に過荷重が掛かっても、テンションアーム又はコンプレッションアームの起き上がりを規制して荷積みプラットフォームを水平に維持して安全に荷役作業を行うことができるばかりか、フックを掛止ピンに対して掛脱させるだけでよいため、傾倒防止手段の製作を簡単に行うことができる。また、テンションアーム又はコンプレッションアームに掛止ピンを設けるだけで上軸駆動タイプ及び下軸駆動タイプの両者に設計変更を加えることなくそのまま適用でき、別途、改造作業が不要で簡単に組立作業を行うことができる。
【0042】
請求項2に係る発明によれば、フック基端に固着したレバーを、車体固定側に設けたガイド部材に当接摺動させたり離脱させるだけで、フックを掛止ピンに自動的に掛脱させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図3のアームブラケット周りを拡大して示す側面図である。
【図2】図4のアームブラケット周りを拡大して示す平面図である。
【図3】この発明の実施の形態に係る荷役装置において荷積みプラットフォームが荷箱の床面レベルに上昇した状態を示す側面図である。
【図4】図8の平面図である。
【図5】この発明の実施の形態に係る荷役装置において荷積みプラットフォームが格納された状態を示す側面図である。
【図6】この発明の実施の形態に係る荷役装置において荷積みプラットフォームが格納状態から使用状態に移行する過程でコンプレッションアームが接地した状態を示す側面図である。
【図7】図6のアームブラケット周りを拡大して示す側面図である。
【図8】この発明の実施の形態に係る荷役装置においてコンプレッションアームの接地状態から荷積みプラットフォームを展開した状態を示す側面図である。
【図9】この発明の実施の形態に係る荷役装置においてコンプレッションアームの接地状態で荷積みプラットフォームを傾倒させて先端を接地させた状態を示す側面図である。
【図10】図9のアームブラケット周りを拡大して示す側面図である。
【図11】従来例の荷役装置において荷積みプラットフォームが荷箱の床面レベルに上昇した状態を示す側面図である。
【図12】図11の状態で荷積みプラットフォームが先端荷重により傾倒した状態を示す側面図である。
【符号の説明】
3a 床面
4 荷役装置
5 荷積みプラットフォーム
10 テンションアーム
13 リンクアーム
15 コンプレッションアーム
22 支持フレーム(車体固定側)
24 駆動軸
25 アームブラケット
29 昇降シリンダ(昇降駆動手段)
32 地面
33 フック
33a 鉤
35 掛止ピン
37 スプリング(付勢手段)
38 レバー
39 ガイド部材(離脱手段)
L 平行リンク機構
Claims (2)
- 不使用時に床面下方に格納され、使用時に車体外方に引き出されて荷物を載せて昇降する荷積みプラットフォームと、
この荷積みプラットフォーム基端の両サイドをそれぞれ片持ち支持する2組の平行リンク機構と、
車体固定側に設けられ、上記両平行リンク機構を同期作動させて上記荷積みプラットフォームを地面と床面高さとの間で昇降させる昇降駆動手段とを備え、
上記各平行リンク機構は、上端が上記荷積みプラットフォーム基端に枢着されたリンクアームと、
上記昇降駆動手段により回動する駆動軸に固着されたアームブラケットと、
一端が上記荷積みプラットフォーム基端に上記リンクアーム上端と共に枢着され、他端が上記アームブラケット又は車体固定側に枢着されたテンションアームと、
一端が上記リンクアーム下端に枢着され、他端が上記車体固定側又はアームブラケットに枢着されたコンプレッションアームとからなり、
上記アームブラケットは、荷積みプラットフォーム上昇時に上記昇降駆動手段の上昇駆動により回動してテンションアーム又はコンプレッションアームを押し上げる一方、荷積みプラットフォーム下降時に上記昇降駆動手段の下降駆動により逆方向に回動してテンションアーム又はコンプレッションアームを追従下降させるように構成されている床下格納式荷役装置であって、
上記アームブラケットには、先端に鉤部を有するフックが回動可能に設けられ、
上記テンションアーム又はコンプレッションアームには、上記フックが掛脱可能に掛止する掛止ピンが設けられ、
上記フックは、付勢手段により回動付勢されて荷積みプラットフォーム上昇状態で上記掛止ピンに上方から掛止し、
上記車体固定側には、荷積みプラットフォームが下降する過程で上記フックを付勢手段の付勢力に抗して回動させて上記掛止ピンから離脱させる離脱手段が設けられていることを特徴とする床下格納式荷役装置。 - 請求項1記載の床下格納式荷役装置において、
フック基端にはレバーが固着され、
離脱手段は、上記レバーが当接摺動して上記フックを離脱方向に回動させるガイド部材であることを特徴とする床下格納式荷役装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003110245A JP4048146B2 (ja) | 2003-04-15 | 2003-04-15 | 床下格納式荷役装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003110245A JP4048146B2 (ja) | 2003-04-15 | 2003-04-15 | 床下格納式荷役装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004314751A JP2004314751A (ja) | 2004-11-11 |
JP4048146B2 true JP4048146B2 (ja) | 2008-02-13 |
Family
ID=33471157
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003110245A Expired - Fee Related JP4048146B2 (ja) | 2003-04-15 | 2003-04-15 | 床下格納式荷役装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4048146B2 (ja) |
-
2003
- 2003-04-15 JP JP2003110245A patent/JP4048146B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2004314751A (ja) | 2004-11-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4048146B2 (ja) | 床下格納式荷役装置 | |
JP2007076484A (ja) | 折り畳み式荷受台及び床下格納式昇降装置 | |
JP5002341B2 (ja) | 車両用荷役装置 | |
JP5230471B2 (ja) | 車両用床下格納式荷役装置 | |
JP4108520B2 (ja) | 荷受台昇降装置 | |
JP3239629U (ja) | 荷受台昇降装置 | |
JP2003320892A (ja) | 荷受台昇降装置 | |
JP4038500B2 (ja) | 車両の荷役装置 | |
JP4290949B2 (ja) | 車輌運搬車における歩み板作動機構 | |
JP3883042B2 (ja) | 荷受台昇降装置 | |
JP3962698B2 (ja) | ランプ装置 | |
JP4037400B2 (ja) | 格納式荷受台昇降装置 | |
JP3871519B2 (ja) | 荷受台昇降装置のアーム構造 | |
JP3871542B2 (ja) | 荷受台昇降装置のアーム構造 | |
JP4083535B2 (ja) | 荷受台昇降装置 | |
JP4041747B2 (ja) | 床下格納式荷役装置 | |
JP3871520B2 (ja) | 荷受台昇降装置のアーム構造 | |
JPS6024652Y2 (ja) | コンテナ荷役車両 | |
JP3883045B2 (ja) | 荷受台昇降装置 | |
JP4243114B2 (ja) | 車両用床下格納式荷役装置 | |
JP3883044B2 (ja) | 荷受台昇降装置 | |
JP2024079885A (ja) | 荷受台昇降装置 | |
JP3917831B2 (ja) | 荷受台昇降装置のアーム構造 | |
JP3883041B2 (ja) | 荷受台昇降装置 | |
JP2005022593A (ja) | 車両用床下格納式荷役装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20041208 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20071010 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20071113 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20071126 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101130 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4048146 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101130 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111130 Year of fee payment: 4 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111130 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121130 Year of fee payment: 5 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121130 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121130 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121130 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131130 Year of fee payment: 6 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |