JP2005222733A - 有機エレクトロルミネッセンス素子およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 長期間の使用でも大気中の水分や酸素による劣化を生じない耐久性の高い有機エレクトロルミネッセンス素子を提供すること。
【解決手段】 有機エレクトロルミネッセンス素子1は、ホール注入電極層12と、電子注入電極層14と、ホール注入電極層12と電子注入電極層14との間に挟持された有機物層13と、電子注入電極層14と有機物層13の露出面を被覆する保護膜20とを有する。保護膜20は、露出面から窒化シリコン層15、ダイヤモンドライクカーボン層16および酸化シリコン層17を順次積層した多層膜とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス素子およびその製造方法に関する。
有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)は、蛍光性有機物の電界発光を利用した電子デバイスであり、液晶ディスプレイのバックライトや小型のディスプレイなどに実用化されている。有機EL素子は、基本的には、陽極と陰極の2枚の電極間に発光体である有機物層を配し、陽極から注入された正孔と陰極から注入された電子が発光層で再結合することにより発光する自己発光型のデバイスである。有機EL素子は、発光層に有機物を用いているので、発光層が大気中の酸素や水分により化学劣化を起こすのを防止するために、通常、電極と有機物層の露出部分を保護膜で被覆している。従来、この種の保護膜として、スピンコート法またはスクリーン印刷法で形成した有機材料膜とECRプラズマスパッタリング法で形成したシリコン窒化酸化物(SiON)膜から成る積層構造体が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−025765号公報(第2,6頁、図1,2)
特許文献1の保護膜は、シリコン窒化酸化物膜のみでは防湿性が十分ではないので、その防湿性を補うために、シリコン窒化酸化物膜をエポキシ樹脂などの有機材料膜と積層して厚膜とした積層構造体になっている。特許文献1の技術では、シリコン窒化酸化物膜と有機材料膜から成る積層構造体は、有機材料膜を大気中で形成して積層するために、大気中の水分や酸素の影響により、有機材料膜の劣化や層間剥離などが生じて防湿性が劣化するという問題がある。
(1)請求項1の有機エレクトロルミネッセンス素子は、ホール注入電極層と、電子注入電極層と、ホール注入電極層と電子注入電極層との間に挟持された有機物層と、電子注入電極層と有機物層の露出面を被覆する保護膜とを有し、保護膜は、露出面から窒化シリコン層、ダイヤモンドライクカーボン層および酸化シリコン層を順次積層して成る多層膜であることを特徴とする。この有機エレクトロルミネッセンス素子において、ダイヤモンドライクカーボン層は、ダイヤモンド結合に対するグラファイト結合の組成比率が1よりも大きいことが好ましい。
(2)請求項4の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法は、基板上にホール注入電極層を形成する工程と、ホール注入電極層上に有機物層を形成する工程と、有機物層上に電子注入電極層を形成する工程と、電子注入電極層と有機物層の露出面に、窒化シリコン層、ダイヤモンドライクカーボン層および酸化シリコン層を順次積層して保護膜を形成する工程とを有することを特徴とする。この有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法において、保護膜は、高密度プラズマを用いる成膜法により形成されることが好ましい。また、高密度プラズマ成膜法は、表面波励起プラズマ、電子サイクロトロン共鳴プラズマまたは誘導結合プラズマを用いる成膜法が好ましい。
本発明によれば、長期間の使用でも防湿性が劣化しない保護膜が形成されるので、耐久性に優れた有機エレクトロルミネッセンス素子を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態による有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)について、図1を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施の形態による有機EL素子の部分断面図である。有機EL素子1は、透明基板11上に、ホール注入電極層(陽極)12、有機物層13、電子注入電極層(陰極)14および保護膜20を順次形成して作製される。保護膜20は、窒化シリコン層15、ダイヤモンドライクカーボン(DLC:Diamond-like Carbon)層16および酸化シリコン層17から構成される。
透明基板11には、ガラス、石英ガラスなどの無機物、或いはPET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリカーボネート、PMMA(ポリメチルメタクリレート)などの合成樹脂が用いられる。ホール注入電極層12には、通常、導電性を有する透明なITO(InO−SnO)膜が用いられる。ホール注入電極層12は、図示のようにパターニングされていてもよいし、パターンが形成されていなくてもよい。有機物層13は、ホール注入電極層12側から順にホール輸送層と発光層と電子輸送層とから成り、例えば、ホール輸送層にはトリフェニルアミン誘導体(MTDATA)、発光層には8−ハイドロキシキノリンアルミニウム(Alq)、電子輸送層には10−ベンゾ(h)−キノリール−ベリリウム錯体(BeBq)が用いられる。電子注入電極層14には、アルミニウム、マグネシウム、Al−Li合金、Al−Mg合金などの仕事関数の低い金属や合金が用いられる。
保護膜20は、電子注入電極層14側から順に、厚さ0.5μmの窒化シリコン層15、厚さ0.02μmのDLC層16および厚さ0.3μmの酸化シリコン層17の3層から成る積層体である。窒化シリコン層15を構成する窒化シリコンは、一般に化学式SiNxで表わされる硬いセラミックであり、Siが代表的なものである。DLC層16を構成するダイヤモンドライクカーボンは、ダイヤモンド結合とグラファイト結合が混在する炭素原子のみから成る無機物である。酸化シリコン層17を構成するSiOは、ガラスや石英と同じ組成を有し、比較的硬い酸化物である。窒化シリコン、DLCおよび酸化シリコンは、いずれも可視光に対して透明または透明に近い。
このような3層から成る保護膜20は、図1に示されるように、電子注入電極層14の表面を被覆するだけではなく、有機物層13、電子注入電極層14が露出している端面Aをも被覆するように形成される。このように、保護膜20は、有機物層13、電子注入電極層14の露出面をすべて被覆するように形成されるので、有機物層13および電子注入電極層14は、大気中の水分や酸素の影響を全く受けない。
次に、保護膜20を構成する各層の機能について説明する。窒化シリコン層15、DLC層16および酸化シリコン層17は、いずれも緻密な構造を有するので、ガス透過性は低い。窒化シリコン層15は、保護膜20を構成する各層の中でも、それ自体非常に緻密な膜であり、ガス透過性が低く、保護膜20の防湿性に最も寄与している。しかし、窒化シリコン層15は、成膜時にピンホールやマイクロクラックが発生する場合があり、これらは、保護膜20の防湿性を劣化させる恐れがある。
DLC層16は、これらのピンホールやマイクロクラックによる欠陥をカバーして保護膜20の防湿性を保持する。一般に、ダイヤモンドライクカーボンは、ダイヤモンド結合とグラファイト結合の比率によって機械的性質が変化し、ダイヤモンド結合の比率が高いと硬くなり、グラファイト結合の比率が高いと軟らかくなる。本実施の形態では、ダイヤモンド結合に比してグラファイト結合の比率が大きいDLC層16を用いる。従って、このDLC層16は、DLCの中では軟らかく、機械的性質は重合膜に近い。
保護膜20の最表面に形成される酸化シリコン層17は、ビッカース硬さが800程度と比較的高いので、DLC層16に傷が付くのを防止する効果がある。また、酸化シリコン層17は、可視光に対する透過率は非常に大きいので、膜厚を厚くしてガス透過性を低くしても透明性に問題は生じない。窒化シリコン層15、DLC層16および酸化シリコン層17は、総て無機物であるから、経時劣化がほとんど生じない耐久性のある保護膜20が得られる。
また、保護膜20を構成する各層の屈折率は、窒化シリコン層15が1.8〜2.1、DLC層16が1.6〜1.8、酸化シリコン層17が1.5である。すなわち、保護膜20の屈折率は、膜の内側から外側に向かって漸減しており、各層の界面における反射が小さいので、発光層からの光は、ほとんど損失なく外部に放射される。このように、保護膜20を透過する光放射(トップエミッション)を利用すると、発光光がアクティブマトリックス方式における電気回路に遮蔽されることがないので、光量損失なく表示することが可能となる。また、トップエミッションを利用する場合、透明基板11の代わりに不透明基板を使用することもできる。
以下、本実施の形態の有機EL素子の製造方法について説明する。先ず、厚さ0.5mmの透明基板11上に、ホール注入電極層12として厚さ150nmのITO膜を真空蒸着により形成し、ITO膜上にレジスト層をスピンコートにより塗布した後に、マスクを用いた露光、現像を行い、所定のパターンのITO膜によるホール注入電極層12を形成する。
ITO膜上に、抵抗加熱蒸着により、ホール輸送層として厚さ50nmのMTDATAを、発光層として厚さ60nmAlqを、電子輸送層として厚さ50nmのBeBqを順次形成し、有機物層13を成膜する。さらに、BeBqの上に、電子注入電極層14として厚さ0.2μmのAl−Li合金層を真空蒸着により形成する。ここまでの工程で作製された有機EL素子1を、以下、有機EL素子基板10と呼ぶ。有機EL素子基板10それ自体は、公知のものである。
電子注入電極層14まで形成された有機EL素子基板10は、図2に示される表面波励起プラズマCVD装置100内に搬送されて保護膜が形成される。図2は、表面波励起プラズマCVD装置の概略構成を示す断面図である。表面波励起プラズマCVD装置(以下、SWP−CVD装置という)は、表面波を利用して大面積で高密度のプラズマを容易に発生させることができ、このプラズマは、表面波励起プラズマ(SWP:Surface Wave Plasma)と呼ばれる。
図2において、SWP−CVD装置100は、チャンバー101、マイクロ波導波管102、スロットアンテナ103、誘電体板104、プロセスガス導入管105、材料ガス導入管106、真空排気管107および基板ホルダー108を備える。チャンバー101は、その内部空間に生成するプラズマPを利用して、基板ホルダー108に保持された基板の表面に成膜するための密閉容器である。基板ホルダー108は、図中矢印で示される上下方向の移動と回転が可能であり、必要に応じて、成膜対象である基板の加熱、冷却、電界印加などが可能に構成される。
チャンバー101の上部には、石英、アルミナまたはジルコニアなどで作製された誘電体板104が設けられている。誘電体板104の上面に接して、マイクロ波導波管102が載置されている。誘電体板104と接するマイクロ波導波管102の底板には、長矩形の開口であるスロットアンテナ103が複数個設けられている。
プロセスガス導入管105からチャンバー101へ導入されるプロセスガスは、Nガス、Oガス、Hガス、NOガス、NOガス、NHガス等の反応性活性種の原料となるガスおよびArガス、Heガス、Neガス、Krガス、Xeガス等の希ガスである。材料ガス導入管106からチャンバー101へ導入される材料ガスは、SiHガス、Siガス等のシリコン薄膜或いはシリコン化合物薄膜の成分であるSi元素を含むガスやCHガス、Cガス等のカーボン薄膜或いはカーボン化合物薄膜の成分であるC元素を含むガスである。
チャンバー101の底板には、不図示の真空排気ポンプに接続される真空排気管107が配設されている。プロセスガス導入管105、材料ガス導入管106を通してそれぞれ所定のガスを所定流量でチャンバー101内に導入しながら排気を行うことによって、チャンバー101内を所定圧力に保持することができる。
上記のように構成されたSWP−CVD装置100では、不図示のマイクロ波発生源から周波数2.45GHzのマイクロ波をマイクロ波導波管102内に伝搬させ、スロットアンテナ103を通して誘電体板104へ放射させる。マイクロ波は表面波SWとなって、この表面波エネルギーによりチャンバー101内のプロセスガスが電離、解離されてプラズマPが生成する。表面波SWは、誘電体板104の内面全域に拡がるので、プラズマPもチャンバー101内でそれに対応した領域に拡がる。このプラズマPを利用して、有機EL素子基板10上に保護膜20の成膜を行う。
以下、本実施の形態の有機EL素子1の保護膜20の製造工程を詳述する。
(1)窒化シリコン層15の形成
有機EL素子基板10を基板ホルダー108にセットして、チャンバー101内を0.01Pa程度の高真空に排気する。プロセスガス導入管105を通してNHガス、Nガス、Arガスをそれぞれチャンバー101内に導入し、材料ガス導入管106を通してSiHガスをチャンバー101内に導入し、チャンバー101内を圧力4Paに保持する。マイクロ波電力3.0kWにより生成したプラズマPにより5分間の成膜を行い、厚さ0.5μmの窒化シリコン層15を形成する。
(2)DLC層16の形成
再びチャンバー101内を0.01Pa程度の高真空に排気した後に、プロセスガス導入管105を通してArガスをチャンバー101内に導入し、材料ガス導入管106を通してCHガスをチャンバー101内に導入し、チャンバー101内を圧力4Paに保持する。そして、基板ホルダー108のバイアス電圧を零とし、マイクロ波電力2.0kWにより生成したプラズマPにより成膜を行い、厚さ0.02μmのDLC層16を形成する。このような条件下で成膜したDLC層16は、DLCの中では軟らかく、重合膜に近い機械的性質を有する。マイクロ波電力は、1.0〜4.0kWの範囲で変えてもよい。バイアス電圧は、DLC層16について所望の機械的性質が得られる範囲内で変えてもよい。なお、DLC層16の形成には、CHガスの他にエタン、プロパン等のパラフィン系やエチレン等のオレフィン系の炭化水素を用いてもよい。
(3)酸化シリコン層17の形成
再びチャンバー101内を0.01Pa程度の高真空に排気した後に、プロセスガス導入管105を通してOガスをチャンバー101内に導入し、材料ガス導入管106を通してSiHガスをチャンバー101内に導入し、チャンバー101内を圧力4Paに保持する。チャンバー101内では、マイクロ波電力3.0kWにより生成したプラズマPにより、SiHガスが分解して生成したSi原子とOガスが電離して生成したOイオン或いはOラジカルとが反応してSiOが生成する。この条件下で3分間の成膜を行い、厚さ0.3μmの酸化シリコン層17を形成する。なお、酸化シリコン層17の形成には、SiHガスの代わりに、化学的に安定で取り扱い易いTEOS(Tetra Ethyl Orthosilicate:Si(OC) )を用いてもよい。
本実施の形態では、チャンバー101内の圧力が4Paと比較的高いので、各種分子の平均自由行程が短くステップカバレージに優れている。これにより、有機EL素子基板10の表面に厚さ約0.8μmの保護膜20を形成すれば、側面(図1の端面A)の保護膜20の厚さは0.4μm以上となる。保護膜20は、有機物層13および電子注入電極層14を完全に被覆するので、防湿性が十分に発揮される。
保護膜20の成膜時には、必然的に有機物層13が加熱されるが、本実施の形態では、厚さ約0.8μmの保護膜を形成するトータル時間が8分程度と短く、連続で成膜した場合でも最高到達温度は90℃程度である。従って、有機物層13の組織や構造に及ぼす熱影響はなく、発光の安定性や長い発光寿命を確保できる。
上述したように、本実施の形態の製造方法では、同一のSWP−CVD装置100を用い、プロセス条件を変えるだけで異なる材質から成る多層構造の保護膜20を製造することができる。保護膜20の製造中は、有機EL素子基板10を大気に曝すことがないので、保護膜20は、水分や酸素の吸着がない清浄な膜となる。
上記の方法で作製された有機EL素子1について、60℃−90%RH、500時間の条件下で環境試験を行った後に、ホール注入電極層12にプラス端子、電子注入電極層14にマイナス端子を接続し、直流電圧を印加した。その結果、有機物層13中の発光層に非発光部分(ダークスポット)は認められず、環境試験前と比べて輝度の低下も生じなかった。また、電子注入電極層14についても、酸化或いは錆の発生がなく、保護膜20の防湿性は十分に高い。
本実施の形態では、保護膜20の成膜装置として、SWP−CVD装置について説明したが、電子サイクロトロン共鳴(ECR)プラズマまたは誘導結合プラズマ(ICP)を用いるCVD装置を使用することもできる。SWP−CVD装置、ECR−CVD装置およびICP−CVD装置は、いずれも電子密度が1012cm−3程度の高密度プラズマが得られ、イオンエネルギーが10〜20eV程度と小さい。従って、他のプラズマCVD装置に比べて、材料ガスの分解や反応性ガスとの化学反応等が効率良く行われ、基板に対するイオン衝撃によるダメージや加熱が非常に小さいという利点がある。
以上説明したように、窒化シリコン層15、DLC層16および酸化シリコン層17を順次積層して高い防湿性を有する保護膜20を形成したので、本実施の形態の有機EL素子1は、デバイスとしての耐湿性、信頼性が向上する。保護膜20は、透明性の高い酸化シリコン層17を含み、さらに、保護膜20の屈折率は、膜の内側から外側に向かって漸減しており、各層の界面における反射が小さいので、透明性が高く、トップエミッションにも十分対応できる。本発明は、その特徴を損なわない限り、以上説明した実施の形態に何ら限定されない。
本発明の実施の形態に係る有機EL素子の部分断面図である。 本発明の実施の形態に係る有機EL素子の製造方法に用いられる表面波励起プラズマCVD装置の概略構成を示す断面図である。
符号の説明
1:有機EL素子(有機エレクトロルミネッセンス素子)
10:有機EL素子基板
11:透明基板
12:ホール注入電極層(陽極)
13:有機物層
14:電子注入電極層(陰極)
15:窒化シリコン層
16:DLC層
17:酸化シリコン層
20:保護膜
100:SWP−CVD装置(表面波励起プラズマCVD装置)
A:端面

Claims (5)

  1. ホール注入電極層と、
    電子注入電極層と、
    前記ホール注入電極層と電子注入電極層との間に挟持された有機物層と、
    前記電子注入電極層と有機物層の露出面を被覆する保護膜とを有し、
    前記保護膜は、前記露出面から窒化シリコン層、ダイヤモンドライクカーボン層および酸化シリコン層を順次積層して成る多層膜であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
  2. 請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
    前記ダイヤモンドライクカーボン層は、ダイヤモンド結合に対するグラファイト結合の組成比率が1よりも大きいことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
  3. 基板上にホール注入電極層を形成する工程と、
    前記ホール注入電極層上に有機物層を形成する工程と、
    前記有機物層上に電子注入電極層を形成する工程と、
    前記電子注入電極層と有機物層の露出面に、窒化シリコン層、ダイヤモンドライクカーボン層および酸化シリコン層を順次積層して保護膜を形成する工程とを有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  4. 請求項3に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法において、
    前記保護膜は、高密度プラズマを用いる成膜法により形成されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  5. 請求項4に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法において、
    前記高密度プラズマ成膜法は、表面波励起プラズマ、電子サイクロトロン共鳴プラズマまたは誘導結合プラズマを用いる成膜法であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
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