JP2005219502A - 光走査装置を含む画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】この発明は、カラー画像を提供できる画像形成装置に利用されるマルチビーム光走査装置の大きさを低減することにある。
【解決手段】4本の副走査方向に近接したレーザビームLY,LM,LC,LBを所定位置で折り返してそれぞれのレーザビームに対応する感光体ドラムに案内する第1ないし第3の折り返しミラー33,35,37に向けてレーザビームを出射する第2の結像レンズ30bは、第1ないし第3の折り返しミラーと接触しないよう、副走査方向に関して第1ないし第3の折り返しミラーから遠のく方向に位置された位置決め部材31aに向けて押さえ板31bにより押しつけられて保持される。これにより、第1ないし第3の折り返しミラーと第2の結像レンズとの副走査方向の間隔すなわち光走査装置1の厚さが低減される。
【選択図】 図5

Description

この発明は、高速レーザプリンタ装置、複数ドラム方式カラー複写機あるいはデジタルカラー複写機などに利用されるマルチビーム光走査装置を含む画像形成装置に関する。
たとえば、複数ドラム方式カラープリンタあるいは複数ドラム方式カラー複写機などの画像形成装置では、色分解された色成分に対応する複数の画像形成部、及び、この画像形成部に、色成分に対応する画像データすなわち複数のレーザビームを提供するレーザ露光装置すなわち光走査装置が利用されている。
一般に、光走査装置は、光源としての半導体レーザ素子、レーザ素子から出射されたレーザビームのビーム径を所定の大きさに絞り込む第1のレンズ群、第1のレンズ群により絞り込まれたレーザビームを記録媒体が搬送される方向と直交する方向に連続的に反射する光偏向装置、光偏向装置により偏向されたレーザビームを記録媒体の所定の位置に結像させる第2のレンズ群などを有している。
この種の光走査装置としては、適用される画像形成装置に合わせて、各画像形成部のそれぞれに対応して複数の光走査装置が配置される例と、複数のレーザビームを提供可能に形成されたマルチビーム光走査装置が配置される例とが知られている。
マルチビーム光走査装置としては、特開平5−83485号公報に開示されたように、レーザビームが4本の場合、レーザ素子とレンズ群を4組、光偏向装置を2セット利用した例が提案されている。
これとは別に、fθレンズを2群用意し、光偏向装置に近い第1のfθレンズ群を1セットのみとして光偏向装置で偏向された全てのレーザビームを入射させる一方で、光偏向装置から離れた第2のfθレンズ群は全てのレーザビームのそれぞれに対応する複数枚とする例も提案されている。すなわち、この例では、4レーザビームの場合、第2のfθレンズのみ、4セット利用される。
また、特願昭62−232344号公報には、fθレンズ群を1組のみとし、全てのレーザビームを同一のfθレンズに入射させる方法が示されている。
さらに、特開平5−34612号公報には、複数のハーフミラーを利用して、4本のレーザビームを実質的に1本のレーザビームとみなすことのできるレーザビームとして順に重ね合わせて光偏向装置に案内する方法が示されている。
ところで、特開平5−83485号公報に見られるマルチビーム光走査装置が利用される場合、複数の光走査装置が利用される場合に比較して、光走査装置に占有される空間の大きさは低減されるものの、光走査装置単体としては、レンズあるいミラーの数が増大することによる部品代および組み立てコストのアップ、または、光走査装置単体としての大きさおよび重さの増大などがある。
一方、特開平5−34612号公報に示されている例では、最も多くのハーフミラーを通過されるレーザビームの光強度 (光量) が十分に確保されなければならず、光源が大型されることになる。なお、この種の光走査装置では、1つの走査装置により走査されたレーザビームを分離するための走査装置の後段の光学系が大型化されやすい問題がある。
これらの提案を考慮すると、マルチビーム光走査装置の大きさおよびコストを低減するためには、結像レンズすなわちfθレンズは、全てのレーザビームに対してただ1つのみ配置し、さらに、fθレンズを通過されたのち感光体ドラムに向かうレーザビームの光路すなわちレーザビームを、複数の反射ミラーにより折り曲げることが有益であることが認められる。
しかしながら、感光体ドラムに向かうレーザビームを折り曲げることは、同時に、マルチビーム光走査装置とそれぞれの画像形成部との間の空間を、必要以上に低減する場合がある。このことは、各画像形成部に一体的に配置されるトナーカートリッジの大きさに制限を与えることから、トナー補給の回数またはトナーカートリッジの交換の回数を増大させるという問題がある。
また、多くの場合、マルチビーム光走査装置が利用されるカラー画像形成装置では、カラー画像が形成される頻度に比較して、黒 (ブラック) トナーによる単色画像が形成される頻度が多いことから、特に、黒トナーの補給の回数または黒のトナーカートリッジの交換の回数のみが増大される問題がある。
この発明の目的は、カラー画像を提供できる画像形成装置に利用される厚さの薄いマルチビーム光走査装置を含む画像形成装置を提供することにある。
この発明は、上記問題点に基づきなされたもので、複数の光源と、上記光源からの光を偏向する偏向手段と、複数のレンズを含み、最も上記偏向手段から離れて位置されるレンズが感光体に最も近接する方向が開放された形状に形成された位置決め部材に押しつけられて保持され、上記偏向手段により偏向された光が偏向されたときの上記偏向手段の反射面の回転角によらずに等間隔で結像されるよう反射面の回転角に対応して規定されるパワーを有し、当該レンズよりも上記偏向手段に対して遠方に位置されたミラーにて、上記偏向手段により偏向されたM本の光のそれぞれを、当該レンズと感光体との間を通過するように反射させて感光体上に結像させる偏向後光学系と、光を像面である感光体に向かって折り曲げる折り返しミラーと、を有することを特徴とする画像形成装置を提供するものである。
以上説明したように、この発明の光走査装置を含む画像形成装置によれば、副走査方向に近接した4本のレーザビームを所定位置で折り返してそれぞれのレーザビームに対応する感光体ドラムに案内する第1ないし第3の折り返しミラーに向けてレーザビームを出射する第2の結像レンズは、第1ないし第3の折り返しミラーと接触しないよう、副走査方向に関して第1ないし第3の折り返しミラーから遠のく方向に位置された保持部材により保持される。これにより、第1ないし第3の折り返しミラーと第2の結像レンズとの副走査方向の間隔すなわち光走査装置の厚さが低減される。
このことから、画像形成装置の大きさを同一とすれば、光走査装置に近接して配置される現像装置のトナーホッパ部の容量を増大できる。これにより、カラー画像が形成される頻度に比較して、黒トナーによる単色画像が形成される頻度が多い場合であっても、黒トナーの補給の回数を低減できる。
以下、図面を参照してこの発明の実施の形態を説明する。
図1は、この発明の実施の形態が適用されたマルチカラー光走査装置が組み込まれる4連ドラム式カラー画像形成装置の正面断面図である。
画像形成装置100は、色分解された色成分すなわちY=イエロー,M=マゼンタ,C=シアンおよびB=ブラックごとに画像を形成する第1ないし第4の画像形成部50Y,50M,50Cおよび50Bを有している。
各画像形成部50 (Y,M,CおよびB) は、光走査装置1の第3の折返しミラー37Y,37M,37Cおよび第1の折返しミラー33Bを介して各色成分画像に対応するレーザビームL (Y,M,CおよびB) が出射される位置に対応して、光走査装置1の下方に、50Y,50M,50Cおよび50Bの順で直列に配置されている。
それぞれの画像形成部50 (Y,M,CおよびB) の下方には、各画像形成部50 (Y,M,CおよびB) により形成された画像を搬送する搬送ベルト52が配置されている。
搬送ベルト52は、図示しないモータにより矢印の方向に回転されるベルト駆動ローラ56およびテンションローラ54に掛け渡され、ベルト駆動ローラ56が回転される方向に所定の速度で回転される。
各画像形成部50 (Y,M,CおよびB) は、それぞれ、円筒ドラム状で、矢印の方向に回転可能に形成され、印字すべき画像情報に対応する静電潜像が形成される感光体ドラム58Y,58M,58Cおよび58Bを有している。
各感光体ドラム58 (Y,M,CおよびB) の周囲の所定の位置には、各感光体ドラム58 (Y,M,CおよびB) の表面に所定の表面電位を提供する帯電装置60Y,60M,60Cおよび60B、各感光体ドラム58 (Y,M,CおよびB) の表面に形成された静電潜像を、対応する色が与えられているトナーで現像する現像装置62Y,62M,62Cおよび62B、搬送ベルト52を感光体ドラム58 (Y,M,CおよびB) との間に介在させた状態で感光体ドラム58(Y,M,CおよびB) に対向され、搬送ベルト52または搬送ベルト52を介して搬送される記録用紙Pに、各感光体ドラム58 (Y,M,CおよびB) 上のトナー像を転写する転写装置64Y,64M,64Cおよび64B、転写装置64 (Y,M,CおよびB) を介してトナー像が転写されたあとに感光体ドラム58 (Y,M,CおよびB) 表面に残った残存トナーを除去するクリーナ66Y,66M,66Cおよび66B、及び、転写装置64 (Y,M,CおよびB) を介してトナー像が転写されたあとにそれぞれの感光体ドラム58 (Y,M,CおよびB) 上に残った残存電位を除去する除電装置68Y,68M,68Cおよび68Bが、各感光体ドラム58 (Y,M,CおよびB) の回転方向に沿って順に配置されている。
なお、光走査装置1の各ミラー37Y,37M,37Cおよび33Bにより案内されるレーザビームLY,LM,LCおよびLBは、それぞれ、各帯電装置60 (Y,M,CおよびB) と各現像装置62 (Y,M,CおよびB) との間に照射される。
搬送ベルト52の下方には、各画像形成部50 (Y,M,CおよびB) により形成された画像が転写されるための記録媒体すなわち用紙Pを収容する用紙カセット70が配置されている。
用紙カセット70の一端部であって、テンションローラ54の近傍には、用紙カセット70に収容されている用紙Pを (最上部から) 1枚ずつ取り出す半月ローラ (送り出しローラ) 72が配置されている。送り出しローラ72とテンションローラ54との間には、カセット70から取り出された1枚の用紙Pの先端と各画像形成部50 (Y,M,CおよびB) 、特に、50Bによりそれぞれの感光体ドラム58 (Y,M,CおよびB) 、特に、58Bに形成されたトナー像の先端とを整合させるためのレジストローラ74が配置されている。
レジストローラ74と第1の画像形成部50Yとの間であって、テンションローラ54の近傍、実質的に、搬送ベルト52を挟んでテンションローラ54の外周上には、レジストローラ72を介して所定のタイミングで搬送される1枚の用紙Pに、所定の静電吸着力を提供する吸着ローラ76が配置されている。なお、吸着ローラ76の軸線とテンションローラ54は、平行に配置される。
搬送ベルト52の一端であって、ベルト駆動ローラ56の近傍、実質的に、搬送ベルト52を挟んでベルト駆動ローラ56の外周上には、搬送ベルト52あるいは搬送ベルトにより搬送される用紙P上に形成された画像の位置を検知するためのレジストセンサ78および80が、ベルト駆動ローラ56の軸方向に所定の距離をおいて配置されている (図1は、正面断面図であるから、後方のセンサ80のみが示されている)。
ベルト駆動ローラ56の外周に対応する搬送ベルト52上には、搬送ベルト52上に付着したトナーあるいは用紙Pの紙かすなどを除去する搬送ベルトクリーナ82が配置されている。
搬送ベルト52を介して搬送された用紙Pがテンションローラ56から離脱されてさらに搬送される方向には、用紙Pに転写されたトナー像を用紙Pに定着する定着装置84が配置されている。
図2には、図1に示したカラー画像形成装置に利用されるマルチビーム光走査装置が示されている。なお、図1に示したカラー画像形成装置では、通常、Yすなわちイエロー、Mすなわちマゼンタ、CすなわちシアンおよびBすなわちブラック (黒) の各色成分ごとに色分解された4種類の画像データと、Y,M,CおよびBのそれぞれに対応して各色成分ごとに画像を形成するさまざまな装置が4組利用されることから、同様に、各参照符号にY,M,CおよびBを付加することで、色成分ごとの画像データとそれぞれに対応する装置を識別する。
図2に示されるように、マルチビーム光走査装置1は、光源としてのレーザ素子から出射されたレーザビームを、所定の位置に配置された像面すなわち図1に示した第1ないし第4の画像形成部50Y,50M,50Cおよび50Bの感光体ドラム58Y,58M,58Cおよび58Bのそれぞれの所定の位置に向かって所定の線速度で偏向する偏向手段としてのただ1つの光偏向装置5を有している。なお、以下、光偏向装置5によりレーザビームが偏向される方向を主走査方向と示す。
光偏向装置5は、複数、たとえば、8面の平面反射鏡 (面) が正多角形状に配置された多面鏡本体5aと、多面鏡本体5aを、主走査方向に所定の速度で回転させる図示しないモータとを有している。多面鏡本体5aは、たとえば、アルミニウムにより形成される。また、多面鏡5aの各反射面は、多面鏡本体5aが回転される方向を含む面すなわち主走査方向と直交する面、すなわち、副走査方向に沿って切り出された切断面に、たとえば、二酸化ケイ素等の表面保護層が蒸着されることで提供される。
光偏向装置5と像面との間には、光偏向装置5の反射面により所定の方向に偏向されたレーザビームに所定の光学特性を与える第1および第2の結像レンズ30aおよび30bからなる2枚組みの偏向後光学系30、偏向後光学系30の第2の結像レンズ30bから出射されたそれぞれの合成されたレーザビームL (Y,M,CおよびB) の個々のビームが、画像が書き込まれる領域より前の所定の位置に到達したことを検知するためのただ1つの水平同期検出器23、及び、偏向後光学系21と水平同期検出器23との間に配置され、偏向後光学系21内の後述する少なくとも一枚のレンズを通過された2×4本の合成されたレーザビームL (Y,M,CおよびB) の一部を、水平同期検出器23に向かって主・副走査方向共異なる方向へ反射させるただ1組の水平同期用折り返しミラー25などが配置されている。なお、第1および第2の結像レンズ30aおよび30bのそれぞれは、光偏向装置5の各反射面により連続的に反射された副走査方向に近接した4本のレーザビームの画像部を遮ることのない領域すなわち第1および第2の結像レンズ30aおよび30bの主走査方向の両端部が左右一対の固定部材31および32により保持されている。
次に、光源としてのレーザ素子と光偏向装置5との間の偏向前光学系について詳細に説明する。
光走査装置1は、Ni (iは正の整数) を満たす第1および第2の2つ (N1=N2=N3=N4=2) のレーザ素子を含み、色成分に色分解された画像データに対応するレーザビームを発生する第1ないし第4の光源3Y,3M,3Cおよび3B (M,Mは正の整数で、ここでは4) を有している。
第1ないし第4の光源3Y,3M,3Cおよび3Bは、それぞれ、Yすなわちイエロー画像に対応するレーザビームを出射するイエロー第1レーザ3Yaおよびイエロー第2レーザ3Yb、Mすなわちマゼンタ画像に対応するレーザビームを出射するマゼンタ第1レーザ3Maおよびマゼンタ第2レーザ3Mb、Cすなわちシアン画像に対応するレーザビームを出射するシアン第1レーザ3Caおよびシアン第2レーザ3Cb、ならびに、Bすなわちブラック (黒) 画像に対応するレーザビームを出射する黒第1レーザ3Baおよび黒第2レーザ3Bbを有している。なお、それぞれのレーザ素子からは、互いに対をなす第1ないし第4のレーザビームLYaおよびLYb,LMaおよびLMb,LCaおよびLCb、ならびに、LBaおよびLBbが出射される。
それぞれのレーザ素子3Ya,3Ma,3Caならびに3Baと光偏向装置5との間には、それぞれの光源3Ya,3Ma,3Caならびに3BaからのレーザビームLYa,LMa,LCaならびにLBaの断面ビームスポット形状を所定の形状に整える4組みの偏向前光学系7 (Y,M,CおよびB) が配置されている。
ここで、イエロー第1レーザ3Yaから光偏向装置5に向かうレーザビームLYaを代表させて、偏向前光学系7 (Y) について説明する。
イエロー第1レーザ3Yaから出射された発散性のレーザビームは、有限焦点レンズ9Yaにより所定の収束性が与えられたのち、絞り10Yaにより、断面ビーム形状が所定の形状に整えられる。絞り10Yaを通過されたレーザビームLYaは、ハイブリッドシリンダレンズ11Yを介して、副走査方向に対してのみ、さらに、所定の収束性が与えられて、光偏向装置5に案内される。
有限焦点レンズ9Yaとハイブリッドシリンダレンズ11Yとの間には、ハーフミラー12Yが、有限焦点レンズ9Yaとハイブリッドシリンダレンズ11Yとの間の光軸に対して所定の角度で挿入されている。
ハーフミラー12Yにおいて、イエロー第1レーザ3YaからのレーザビームLYaが入射される面と反対の面には、イエロー第1レーザ3YaからのレーザビームLYaに対して副走査方向に所定のビーム間隔を提供可能に配置されたイエロー第2レーザ3YbからのレーザビームLYbが、イエロー第1レーザ3YaからのレーザビームLYaに対して副走査方向に所定のビーム間隔で入射される。なお、イエロー第2レーザ3Ybとハーフミラー12Yとの間には、イエロー第2レーザ3YbからのレーザビームLYbに所定の収束性を与える有限焦点レンズ9Ybおよび絞り10Ybが配置されている。
ハーフミラー12Yを介して副走査方向に所定のビーム間隔を有する実質的に1本のレーザビームにまとめられたそれぞれのレーザビームLYaおよびLYbは、図8を用いて後述するレーザ合成ミラーユニット13を通過され、光偏向装置5に案内される。
以下、同様に、Mすなわちマゼンタに関連して、マゼンタ第1レーザ3Maとレーザ合成ミラーユニット13との間には、有限焦点レンズ9Ma、絞り10Ma、ハイブリッドシリンダレンズ11M、ハーフミラー12M、マゼンタ第2レーザ3Mb、有限焦点レンズ9Mbおよび絞り10Mb、Cすなわちシアンに関連して、シアン第1レーザ3Caとレーザ合成ミラーユニット13との間には、有限焦点レンズ9Ca、絞り10Ca、ハイブリッドシリンダレンズ11C、ハーフミラー12C、シアン第2レーザ3Cb、有限焦点レンズ9Cbおよび絞り10Cb、ならびに、Bすなわち黒に関連して、黒第1レーザ3Baとレーザ合成ミラーユニット13との間には、有限焦点レンズ9Ba、絞り10Ba、ハイブリッドシリンダレンズ11B、ハーフミラー12B、黒第2レーザ3Bb、有限焦点レンズ9Bbおよび絞り10Bbが、それぞれ、所定の位置に配置されている。なお、それぞれの光源3 (Y,M,CおよびB) 、偏向前光学系7 (Y,M,CおよびB) 、および、レーザ合成ミラーユニット13は、たとえば、アルミニウム合金などによって形成された保持部材15により、一体的に保持されている。
有限焦点レンズ9 (Y,M,CおよびB) aおよび9 (Y,M,CおよびB)bには、それぞれ、非球面ガラスレンズもしくは球面ガラスレンズに図示しないUV硬化プラスチック非球面レンズを貼り合わせた単レンズが利用される。
図3は、偏向前光学系7のハーフミラー12と光偏向装置5の反射面との間の光路に関し、折り返しミラーなどを省略した状態で副走査方向から見た部分断面図である。なお、図3では、1つのレーザビームLY (LYa) に対する光学部品のみが代表して示されている。
ハイブリッドシリンダレンズ11 (Y) は、副走査方向に対して実質的に等しい曲率を持つPMMAのシリンダレンズ17 (Y) とガラスのシリンダレンズ19 (Y) とによって形成されている。PMMAのシリンダレンズ17 (Y) は、空気と接する面がほぼ平面に形成される。
また、ハイブリッドシリンダレンズ11 (Y) は、シリンダレンズ17 (Y)とシリンダレンズ19 (Y) とが、シリンダレンズ17 (Y) の出射面とシリンダレンズ19 (Y) の入射面との間の接着により、あるいは、図示しない位置決め部材に向かって所定の方向から押圧されることで、一体に形成される。なお、ハイブリッドシリンダレンズ11 (Y) は、シリンダレンズ19 (Y) の入射面に、シリンダレンズ17 (Y) が一体に成型されてもよい。
プラスチックシリンダレンズ17 (Y) 、たとえば、PMMA (ポリメチルメタクリル) などの材質により形成される。ガラスシリンダレンズ19 (Y) は、たとえば、TaSF21などの材質により形成される。また、それぞれのシリンダレンズ17 (Y) および19 (Y) は、保持部材15と一体に形成された位置決め部により、有限焦点レンズ9と正確な間隔で固定される。
以下、表1ないし表3に、偏向前光学系7の光学的数値データを示す。
Figure 2005219502
Figure 2005219502
Figure 2005219502
表1ないし表3から明らかなように、それぞれの色成分に対応される有限焦点レンズ9およびハイブリッドシリンダレンズ11は、単体では、どの色成分に関しても、同一のレンズが利用される。なお、Y (イエロー) に対応される偏向前光学系7YおよびB (ブラック) に対応される偏向前光学系7Bは、実質的に、同一のレンズ配置を有する。また、M (マゼンタ) に対応される偏向前光学系7MおよびC (シアン) に対応される偏向前光学系7Cは、偏向前光学系7Yおよび7Bに比較して、有限焦点レンズ9とハイブリッドシリンダレンズ11との間隔が広げられている。
図4には、図3および表1に示した偏向前光学系7 (Y,M,CおよびB) のそれぞれを、光偏向装置5の反射面の回転軸に直交する方向(副走査方向)のそれぞれのレーザ合成ミラーの反射面13Y,13Mおよび13Cから光偏向装置5に向かうレーザビームLY,LMおよびLCが示されている (LYはLYaとLYb、LMはLMaとLMb、LCはLCaとLCbから成っている)。
図4から明らかなように、それぞれのレーザビームLY,LM,LCおよびLBは、光偏向装置5の反射面の回転軸と平行な方向に、相互に異なる間隔で、光偏向装置5に案内される。また、レーザビームLMおよびLCは、光偏向装置5の反射面の回転軸と直交するとともに反射面の副走査方向の中心を含む面、すなわち、光走査装置1の系の光軸を含む面を挟んで非対称に、光偏向装置5の各反射面に案内される。なお、光偏向装置5の各反射面上でのレーザビームLY,LM,LCおよびLB相互の間隔は、LY−LM間で3.20mm、LM−LC間で2.70mm、及び、LC−LB間で2.30mmである。また、それぞれのレーザビームLY,LM,LCおよびLBの断面形状は、光偏向装置5の各反射面の面倒れの影響を低減する目的で、副走査方向に収束されている。
図5には、光走査装置1の光偏向装置5から各感光体ドラム58すなわち像面までの間に配置される光学部材に関し、光偏向装置5の偏向角が0°の位置で副走査方向から見た状態が示されている。
図5に示されるように、偏向後光学系30の第2の結像レンズ30bと像面との間には、レンズ30bを通過された2×4本のレーザビームL (Y,M,CおよびB) を像面に向かって折り曲げる第1の折り返しミラー33 (Y,M,CおよびB) 、第1の折り返しミラー33Y,33Mおよび33Cにより折り曲げられたレーザビームLY,LMおよびLCを、さらに折り返す第2および第3の折り返しミラー35Y,35Mおよび35Cならびに37Y,37Mおよび37Cが配置されている。なお、図5から明らかなように、B (ブラック) 画像に対応するレーザビームLBは、第1の折り返しミラー33Bにより折り返されたのち、他のミラーを経由せずに、像面に案内される。すなわち、第2の折り返しミラー35Y,35Mおよび35Cならびに第3の折り返しミラー37Y,37Mおよび37Cは、それぞれ、4レーザビームに対して3枚配置される。また、光偏向装置5の各反射面で反射され、第1ないし第3の結像レンズ27,29および31の系の光軸よりも感光体ドラム58から遠のく方向を通過された第1および第2のレーザビームLYおよびLMは、第2の折り返しミラー35Yおよび35Mで反射されたあとで、相互に交差したのち、第3の折り返しミラー37Yおよび37Mにより対応する感光体ドラム58Yおよび58Mに案内される。ここで、第3の折り返しミラー37Yおよび37M、第2の折り返しミラー35Yおよび35M、及び、系の光軸よりも感光体ドラム58から遠のく方向を通過された第1および第2のレーザビームLYおよびLMのそれぞれには、第1の光LYが感光体ドラム58Yに到達されるまでの間に関与される順に1からiで識別されるi個により形成される第1の反射ミラー群33Y,35Yおよび37Yと、第1の光LYと系の光軸との間を通過される光のうちで第1の光LYに最も近接した位置を通過される第2の光LMに対応して少なくとも2以上配置され、感光体ドラム58Mに到達されるまでの間に関与される順に1からjで識別されるj個により形成される第2の反射ミラー群33M,35Mおよび37Mとを含み、光偏向装置5の各反射面を介して走査された第1および第2のレーザビームLYおよびLMに関し、第2の反射ミラー群のj−1からjへ向かうレーザビームが第1の反射ミラー群のi−1とi−2との間を通過可能な関係に配置される。
ところで、第1の結像レンズ30a、第1の折り返しミラー33 (Y,M,CおよびB) 、及び、第2の折り返しミラー35Y,35Mおよび35Cは、それぞれ、光走査装置1の中間ベース1aに、固定部材31により、あるいは、中間ベース1aと一体に成型された図示しない複数の固定部材を介して固定される。これに対して、第2の結像レンズ30bは、固定部材32によりハウジング1内の感光体ドラム58 (Y,M,CおよびB) の反対側すなわちハウジング1内において光偏向装置5の各反射面の副走査方向の中心と第1の折り返しミラー33Y,33M,33Cおよび33Bのそれぞれとの間に規定される系の光軸O上で第1の折り返しミラー33Y側に押しつけられて固定されている。
詳細には、第2の結像レンズ30bは、図2を用いて既に説明したよう光偏向装置5の各反射面により連続的に反射された副走査方向に近接した4本のレーザビームの画像部を遮ることのない領域すなわち第2の結像レンズ30bの主走査方向の両端部が左右一対の固定部材32により、中間ベース1aから独立して、ハウジング1に保持されている。
より詳細には、固定部材32は、ハウジング1と一体に成形され、あるいは、中間ベース1aをハウジング1に固定するに先だってハウジング1の所定の位置に、たとえば、接着などにより固定された位置決め部材32aと、たとえば、ステンレスあるいは燐青銅等により形成され、結像レンズ32を位置決め部材32aに向けて押圧する押さえばね32bとにより形成される。なお、位置決め部材32aは、第2の結像レンズ30を副走査方向断面からみた状態状態で結像レンズ30bの3辺を包み込むよう形成され、感光体ドラム58に最も近接する方向が開放された形状に形成される。これにより、従来、第2の結像レンズ30bを保持する保持部材により遮られる虞れのあったマゼンタレーザビームすなわち第2のミラー35Mから第3ミラー37Mに向かうマゼンタレーザビームと第2の結像レンズ30bとの隙間 (クリアランス) を十分に確保できる。
一例を示すと、中間ベース1aおよび保持部材が、たとえば、ガラス入りポリカーボネイト等に代表される樹脂により形成され、中間ベース1a上に保持部材が固定される場合、中間ベース1aおよび保持部材のそれぞれの厚さは、おおむね4ミリメートル (以下、mmと示す) 程度であることから、第2の結像レンズ30bの底部と第2のミラー35Mから第3ミラー37Mに向かうマゼンタレーザビームとの間隔は、おおむね、10mm必要である。
これに対し、上述した押さえばね32bとハウジング1に固定される位置決め部材32aとによれば、第2の結像レンズ30bの底部とミラー35Mからミラー37Mに向かうマゼンタビームとの間隔は、2mm程度に低減される。すなわち、中間ベース1aの厚さと中間ベース1aと一体に形成される固定部材の厚さを、実質的に、押さえ板32bの厚さのみに低減できる。
なお、実質的に、押さえばね32bと第2のミラー35Mから第3ミラー37Mに向かうマゼンタレーザビームとの間隔を従来に比較して広くしなければならないことはなく、結果として、光走査装置1の厚さを低減できる。これにより、画像形成装置の厚さも低減される。
従って、画像形成装置の大きさを同一とすれば、光走査装置1に近接して配置される現像装置62のトナーホッパ部の容量を増大できる。これにより、カラー画像が形成される頻度に比較して、黒トナーによる単色画像が形成される頻度が多い場合であっても、黒トナーの補給の回数を低減できる。
また、第3の折り返しミラー37Y,37Mおよび37Cは、図10を用いて後述する固定用リブと傾き調整機構を介して、ミラー面と垂直な方向に関連した少なくとも1方向に関し、移動可能に配置される。
第3の折り返しミラー37Y,37M,37Cおよび第1の折り返しミラー33Bと像面との間であって、それぞれのミラー33B、37Y,37Mおよび37Cを介して反射された2×4=8本のレーザビームL (Y,M,CおよびB)が光走査装置1から出射される位置には、さらに、光走査装置1内部を防塵するための防塵ガラス39 (Y,M,CおよびB) が配置されている。
次に、ハイブリッドシリンダレンズ11と偏向後光学系30との間の光学特性について詳細に説明する。
偏向後光学系30すなわち2枚組みの第1および第2の結像レンズ30aおよび30bは、プラスチック、たとえば、PMMAにより形成されることから、周辺温度が、たとえば、0°Cから50°Cの間で変化することで、屈折率nが、1.4876から1.4789まで変化することが知られている。この場合、第1および第2の結像レンズ30aおよび30bを通過されたレーザビームが実際に集光される結像面、すなわち、副走査方向における結像位置は、±12mm程度変動してしまう。
このことから、図3に示した偏向前光学系7に、偏向後光学系30に利用されるレンズの材質と同一の材質のレンズを、曲率を最適化した状態で組み込むことで、温度変化による屈折率nの変動に伴って発生する結像面の変動を、±0.5ミリメートル (以下、 [mm] と示す) 程度に抑えることができる。すなわち、偏向前光学系7がガラスレンズで、偏向後光学系30がプラスチックレンズにより構成される従来の光学系に比較して、偏向後光学系30のレンズの温度変化による屈折率の変化に起因して発生する副走査方向の色収差が補正できる。
図6には、図5に示した光偏向装置5と像面との間を通過する第1ないし第4の合成されたレーザビームL (Y,M,CおよびB) と光走査装置1の副走査方向の系の光軸との関係を示す光路図である。
図6に示されるように、光偏向装置5の反射面で反射された第1ないし第4の合成されたレーザビームL (Y,M,CおよびB) は、それぞれ、第1の結像レンズ30aと第2の結像レンズ30bとの間で、副走査方向に関し、系の光軸と交差して、像面に案内される。
図7には、図2に示した偏向前光学系に利用されるレーザ素子の配列が詳細に示されている。
図2を用いて既に説明したように、第1ないし第4の光源3 (Y,M,CおよびB) は、それぞれ、2個一組のイエロー第1レーザ3Yaおよびイエロー第2レーザ3Yb、マゼンタ第1レーザ3Maおよびマゼンタ第2レーザ3Mb、シアン第1レーザ3Caおよびシアン第2レーザ3Cb、ならびに、黒第1レーザ3Baおよび黒第2レーザ3Bbを有している。なお、対をなすそれぞれのレーザは、副走査方向に関し、後述する像面でのビーム間隔に対応される所定の間隔だけ距離をおいて配置されている。また、それぞれの対すなわち色成分に対応する組みは、図8を用いて以下に説明するレーザ合成ミラーブロック13のそれぞれの反射領域に対応してあらかじめ規定される副走査方向距離で、副走査方向から見た状態で、4層に配置されている。
図8には、2×4本である第1ないし第4のレーザビームLY,LM,LCおよびLBを、1つの束のレーザビームとして光偏向装置5の各反射面に案内すレーザ合成ミラーユニット13が示されている。
レーザ合成ミラーユニット13は、画像形成可能な色成分の数 (色分解された色の数) Mよりも「1」だけ少ない数だけ配置される第1ないし第3のミラー13M,13Cおよび13Bと、それぞれのミラー13M,13Cおよび13Bを保持する第1ないし第3のミラー保持部13α,13βおよび13γならびにそれぞれの保持部13α,13βおよび13γを支持するベース13aにより構成される。なお、ベース13aならびにそれぞれの保持部13α,13βおよび13γは、熱膨脹率が小さい、たとえば、アルミニウム合金などにより一体的に形成されている。
ところで、光源3Yすなわちイエロー第1レーザ3Yaとイエロー第2レーザ3Ybから出射されたレーザビームLYは、既に説明したように、光偏向装置5の各反射面に直接案内される。この場合、レーザビームLYは、光走査装置1の系の光軸よりもベース13a側すなわち第1の保持部13αに固定されるミラー13Mとベース13aとの間を通過される。
次に、合成ミラーユニット13のそれぞれのミラー13M,13Cおよび13Bにより反射されて光偏向装置5に案内される各レーザビームLM,LCおよびLBならびに光偏向装置5に直接案内されるレーザビームLYの強度 (光量) について説明する。
図8に示されているレーザ合成ミラーユニット13によれば、それぞれのレーザビームLM,LCおよびLBは、光偏向装置5の各反射面に入射する前段の各レーザビームLM,LCおよびLBが副走査方向に分離している領域で、通常のミラー (13M,13Cおよび13B) によって折り返される。従って、各反射面 (13M,13Cおよび13B) で反射されたのち多面鏡本体5aに向けて供給される各レーザビームL (M,CおよびB) の光量は、有限焦点レンズ9からの出射光量のおおむね90%以上に維持できる。各レーザ素子の出力を低減できるばかりでなく、傾いた平行平板による収差が発生しないため、像面に到達される光の収差を均一に補正できる。これにより、それぞれのレーザビームを小さく絞ることが可能となり、結果として、高精細化への対応を可能とする。なお、Y(イエロー) に対応するレーザ素子3Yは、合成ミラー13のいづれのミラーにも関与されることなく、直接、光偏向装置5の各反射面に案内されることから、レーザの出力容量が低減できるばかりでなく、 (合成ミラーにより反射される他のレーザビームに生じる虞れのある) ミラー (13M,13Cおよび13B) で反射されることによる各反射面への入射角の誤差が除去される。
次に、図2および図5を参照して、光偏向装置5の多面鏡5aで反射されたレーザビームL (Y,M,CおよびB) と偏向後光学系30を通って光走査装置1の外部へ出射される各レーザビームLY,LM,LCおよびLBの傾きと折り返しミラー33B,37Y,37Mおよび37Cとの関係について説明する。
既に説明したように、光偏向装置5の多面鏡5aで反射され、第1ないし第2の結像レンズ30aおよび30bにより所定の収差特性が与えられた各レーザビームLY,LM,LCおよびLBは、それぞれ、第1の折り返しミラー33Y,33M,33Cおよび33Bを介して所定の方向に折り返される。
このとき、レーザビームLBは、第1の折り返しミラー33Bで反射されたのち、そのまま防塵ガラス39Bを通って感光体ドラム58bに案内される。これに対し、残りのレーザビームLY,LMおよびLCは、それぞれ、第2の折り返しミラー35Y,35Mおよび35Cに案内され、第2の折り返しミラー35Y,35Mおよび35Cによって、第3の折り返しミラー37Y,37Mおよび37Cに向かって反射され、さらに、第3の折り返しミラー37Y,37Mおよび37Cで反射されたのち、それぞれ、防塵ガラス39Y,39Mおよび39Cにより、おおむね等間隔でそれぞれの感光体ドラムに結像される。この場合、第1の折り返しミラー33Bで出射されたレーザビームLBとレーザビームLBに隣り合うレーザビームLCも、おおむね等間隔で感光体ドラム58Bおよび58Cのそれぞれに結像される。
ところで、レーザビームLBは、多面鏡5aで偏向されたのち折り返しミラー33Bで反射されるのみで光走査装置1から感光体ドラム58に向かって出射される。このことから、実質的に折り返しミラー33B1枚のみで案内されるレーザビームLBが確保できる。
このレーザビームLBは、光路中に複数のミラーが存在する場合に、ミラーの数に従って増大 (逓倍) される結像面での像のさまざまな収差特性の変動あるいは主走査線曲がりなどに関し、残りのレーザビームL (Y,MおよびC) を相対的に補正する際の基準光線として有益である。
なお、光路中に複数のミラーが存在する場合には、それぞれのレーザビームLY,LM,LCおよびLBごとに利用されるミラーの枚数を奇数または偶数に揃えることが好ましい。すなわち、図5に示されるように、レーザビームLBに関与する偏向後光学系内のミラーの枚数は、光偏向装置5の多面鏡5aを除いて1枚 (奇数) で、レーザビームLC,LMおよびLYに関与する偏向後光学系内のミラーの枚数は、それぞれ、多面鏡5aを除いて3枚 (奇数) である。ここで、いづれか1つのレーザビームLC,LMおよびLYに関し、第2のミラー35が省略されたと仮定すれば、第2のミラー35が省略された光路 (ミラーの枚数は偶数) を通るレーザビームのレンズなどの傾きなどによる主走査線曲がりの方向は、他のレーザビームすなわちミラーの枚数が奇数のレンズなど傾きなどによる主走査線曲がりの方向と逆になり、所定の色を再現する際に有害な問題である色ズレを引き起こす。
従って、2×4本のレーザビームLY,LM,LCおよびLBを重ねて所定の色を再現する際には、各レーザビームLY,LM,LCおよびLBの光路中に配置されるミラーの枚数は、実質的に、奇数または偶数に統一される。
図9には、水平同期用折り返しミラーが詳細に示されている。
図9によれば、水平同期用折り返しミラー25は、それぞれの合成されたレーザビームLY,LM,LCおよびLBを、主走査方向には水平同期検出器23に異なるタイミングで反射させるとともに、副走査方向には水平同期検出器23上で実質的に同一の高さを提供できるよう、主走査方向および副走査方向ともに異なる角度に形成された第1ないし第4の折り返しミラー面25Y,25M,25Cおよび25B、及び、それぞれのミラー25 (Y,M,CおよびB) を一体に保持するミラーブロック25aを有している。
ミラーブロック25aは、たとえば、ガラス入りPC (ポリカーボネイト) などにより成型される。また、各ミラー25 (Y,M,CおよびB) は、所定の角度で成型されたブロック25aの対応する位置に、たとえば、アルミニウムなどの金属が蒸着されて形成される。
このようにして、光偏向装置5で偏向された各レーザビームLY,LM,LCおよびLBを、1つの検出器23の同一の検出位置に入射させることが可能となるばかりでなく、たとえば、検出器が複数個配置される際に問題となる各検出器の感度あるいは位置ずれに起因する水平同期信号のずれが除去できる。なお、水平同期検出器23には、水平同期用折り返しミラー25により主走査方向1ラインあたりレーザビームLY,LM,LCおよびLBが合計4回入射され1つのビームにつき2回づつの水平同期信号が得られることはいうまでもない。また、ミラーブロック25aは、型のミラー面が1つにブロックから切削加工により作成可能に設計され、アンダーカットを必要とせずに、型から抜けるよう工夫されている。
図10は、第3の折り返しミラー37Y,37Mおよび37Cの支持機構を示す概略斜視図である。
図10によれば、第3の折り返しミラー37 (Y,MおよびC) は、それぞれ、光走査装置1の中間ベース1aの所定の位置に、中間ベース1aと一体的に形成された固定部41 (Y,MおよびC) 、及び、固定部41 (Y,MおよびC)に対し、対応するミラーを挟んで対向されるミラー押さえ板ばね43 (Y,MおよびC) により保持される。
固定部41 (Y,MおよびC) は、各ミラー37 (Y,MおよびC) の両端部(主走査方向) に一対形成されている。一方の固定部41 (Y,MおよびC) には、それぞれ、ミラー37 (Y,MおよびC) を2点で保持するための2つの突起45 (Y,MおよびC) が形成されている。なお、2つの突起45 (Y,MおよびC) は、図10に点線で示すように、リブ46 (Y,MおよびC) であってもよい。なお、残りの固定部41 (Y,MおよびC) には、突起45 (Y,MおよびC) で保持されているミラーを、ミラー面に垂直方向または光軸に沿って移動可能に支持する止めねじ47 (Y,MおよびC) が配置されている。
図10に示されるように、それぞれのミラー37 (Y,MおよびC) は、止めねじ47 (Y,MおよびC) が所定の方向に移動されることで、突起45 (Y,MおよびC) を支点として、ミラー面に垂直方向または光軸方向に移動される。この方法では、主走査方向の傾きすなわち主走査線の曲りについては補正可能であるが、合成されたレーザービームLY、LM、LCおよびLBの副走査方向の間隔のずれについては、対応できない。このため、副走査方向の間隔のずれについては、図11ないし図14を用いて後述するレジスト補正 (調整) モードによる水平書き出しタイミングの変更により対応する。
以下、レジスト補正 (調整) モードについて説明する。
図11は、レジスト補正モードを説明するために図1に示されている画像形成装置の搬送ベルトの近傍を抜き出した概略斜視図である。既に説明したように、レジストセンタ78および80は、搬送ベルト52の幅方向すなわち主走査方向Hに所定の間隔で配置されている。なお、レジストセンタ78および80相互の中心を結ぶ線 (仮想) は、各画像形成部50 (Y,M,CおよびB) の各感光体58 (Y,M,CおよびB) の軸線におおむね平行に規定される。レジストセンタ78および80の中心を結ぶ線は、好ましくは、画像形成部50Bの感光体58Bに、正確に平行に配置される。
図12は、レジストセンサ78および80の概略断面図である (センサ78および80は実質的に同一であるから78が代表されている)。
センサ78 (80) は、ハウジング78a (80a) 、ハウジング78a (80a) の所定の位置に配置され、搬送ベルト52上の画像に所定の波長、少なくとも450,550および600nm近傍の波長、を含む光を照射する参照光光源78b (80b) 、参照光光源78b (80b) から発生された光を搬送ベルト52上の画像上に集束させるとともに、画像により反射された光を後述のフォトセンサ78d (80d) 上に結像させる凸レンズ78c (80c) 、及び、凸レンズ78c (80c) により集光された画像からの反射光を検知して電気信号に変換するフォトセンサ78d (80d) などを含んでいる。
フォトセンサ78d (80d) は、図13に詳述するように、図11に示した副走査方向Vに直交する主走査方向Hに沿って2つに分割された第1および第2の光検出領域78Aおよび78B (80Aおよび80B) を有する領域分割型のピンダイオードを有している。
なお、光源78b (80b) に利用されている光の波長は、それぞれ、Cすなわちシアン、YすなわちイエローおよびMマゼンタの各トナーの吸収スペクトラム分布のピーク波長であり、各トナーに対する検出感度を維持するために確保される。また、凸レンズ78c (80c) の横倍率は、−1である。
図13は、レジストセンサ78および80を介して画像の位置が検知できる原理を示す模式図である。
図13 (a) によれば、レジストセンサ78のフォトセンサ78dは、第1および第2の検出領域78Aおよび78Bの境界部78Cが、搬送ベルト52上に形成される画像の主走査方向Hに関連する基準位置Hoと一致するよう配置される。 (同様に、レジストセンサ80のフォトセンサ80dは、第1および第2の検出領域80Aおよび80Bの境界部80Cが搬送ベルト52上に形成される画像の主走査方向Hに関連する基準位置Hdと一致するよう配置される。) なお、画像は、例えば、B,C,M,Yの順にセンサを通過される (画像Yは省略されている) 。図13 (b) によれば、凸レンズ78c (80c) の横倍率が−1であるから各ピンダイオード78A (80A) および78B (80B) から出力される出力電圧は、主走査方向の設計中心Ho (Hd) と画像とのずれの方向が反転され、ずれが生じた方向と設計中心Ho (Hd) を挟んで反対側のピンダイオードで検知される。
たとえば、画像Bは、主走査方向Hの基準位置Ho (Hd) に対して、おおむね、線対称であることから対応するピンダイオード78A (80A) および78B (80B) からの出力は、おおむね、同一となる。一方、画像Cは、主走査方向の基準位置Ho (Hd) を中心として、領域Bの側にずれていることから、対応するピンダイオード78A (80A) および78B (80B) からの出力は、A>Bとなる。
ここで、それぞれの画像BおよびCに対応するピンダイオードの出力の和すなわちA+B、および、差すなわちA−Bを求め、それぞれを、所定のスレショルドレベルTHでスレショルドすることで、各画像BおよびCの副走査方向Vの中心および主走査方向Hの中心が検知できる。すなわち、ピンダイオードの出力の和 (A+B) がスレショルドレベルTHを越える位置(例えばTBとTC)を検知することで対応する画像の副走査方向Vの中心が、また、出力の差 (A−B)のレベルPsの値を検知することで、主走査方向Hの中心が、それぞれ、検知できる。
図14は、図1に示した画像形成装置の画像形成動作を制御する画像制御部の概略ブロック図である。
画像形成装置100は、画像制御部110を有している。
画像制御部110は、画像制御CPU111、タイミング制御部113および各色成分に対応するデータ制御部115Y,115M,115Cおよび115Bなどの複数の制御ユニットを含んでいる。なお、画像制御CPU111、タイミング制御部113および各データ制御部115 (Y,M,CおよびB) は、それぞれ、バスライン112を介して相互に接続されている。
また、画像制御CPU111は、バスライン112により、画像形成装置100の機械要素、たとえば、モータあるいはローラなどの動作、および、電気的要素、たとえば、帯電装置60 (Y,M,CおよびB) ,現像装置62 (Y,M,CおよびB) あるいは転写装置64 (Y,M,CおよびB) に印加される電圧値または電流量などを制御する主制御装置101と接続されている。なお、主制御装置101には、装置100をイニシャルするためのイニシャルデータあるいはテストパターンなどが記憶されている図示しないROM (リード・オンリ・メモリ) 、入力された画像データあるいはレジストセンサ78および80の出力に応じて算出される補正データなどを一時的に記憶するRAM102 (ランダム・アクセス・メモリ) 、及び、後述する調整モードによって求められるさまざまな補正データを記憶する不揮発性メモリ103などが接続されている。
タイミング制御部113には、各色成分ごとの画像データが記憶される画像メモリ114Y,114M,114Cおよび114B、各画像メモリ114 (Y,M,CおよびB) に記憶された画像データに基づいて、各画像形成部50 (Y,M,CおよびB) の各感光体ドラム58 (Y,M,CおよびB) に向かってレーザビームを照射するために対応する光源3 (Ya,Yb,Ma,Mb,Ca,CbおよびBa,Bb) を付勢するレーザ駆動部116 (Y,M,CおよびB) 、レジストセンサ78および80からの出力信号に基づいて、合成されたレーザビームLY,LM,LCおよびLBにより画像を書き込むタイミングの補正量をレジストセンサ78および80からの信号に基づいて演算するレジスト補正演算装置117、レジスト補正演算装置117からの信号に基づいて、各画像形成部50 (Y,M,CおよびB) および光走査装置1の光源3の各レーザ3 (Ya,Yb,Ma,Mb,Ca,CbおよびBa,Bb) を動作させるためのさまざまなタイミングを規定するタイミング設定装置118、及び、各画像形成部50 (Y,M,CおよびB) ごとの固体誤差および光走査装置1内の各光路の光路長の差に起因するずれを補正する発振周波数可変回路 (ボルテージ・コントロールド・オシレータすなわち電圧制御発振回路、以下、VCOとする) 119Y,119M,119Cおよび119Bなどが接続されている。
タイミング制御装置113は、内部に、補正データを記憶できるRAM部を含むマイクロプロセッサであって、たとえば、個々の仕様に基づいて専用IC (アプリケーション・スペシフィック・インテグレーテッド・サーキット、以下、ASICとする) などに集積されている。
データ制御部115 (Y,M,CおよびB) は、それぞれ、ラインメモリ、複数のラッチ回路およびORゲートなどを含むマイクロプロセッサであって、同様に、ASICなどに集積されている。
レジスト補正演算装置117は、少なくとも4組のコンパレータおよびORゲートなどを含むマイクロプロセッサであって、同様に、ASICなどに集積されている。
VCO119 (Y,M,CおよびB) は、それぞれ、出力される周波数が印加される電圧に応じて変化できる発振回路であって、±3%程度の周波数可変範囲を有する。この種の発振回路としては、調和発振回路、LC発振回路あるいはシミュレーテッドリアクタンス可変LC発振回路などが利用される。なお、VCO119としては、出力波形をサイン波から矩形波に変換する変換器が一体に組み込まれた回路素子も知られている。
なお、各画像メモリ114 (Y,M,CおよびB) には、図示しない外部記憶装置あるいはホストコンピュータなどからの画像データが記憶される。また、光走査装置1の水平同期検出器23の出力は、水平同期信号発生回路121を介して水平同期信号Hsyncに変換され、各データ制御部115 (Y,M,CおよびB) に入力される。
次に、図1および図14を参照して、画像形成装置100の動作を説明する。画像形成装置100は、搬送ベルト52を介して搬送されている用紙P上に画像を形成する画像形成 (通常) モードと搬送ベルト52上に直接画像を形成するレジスト補正 (調整) モードとの2つのモードで動作可能である。
レジスト補正モードでは、図11に示したように、搬送ベルト52に、副走査方向Vと直交する主走査方向Hに所定の距離をおいた対をなす2組のテスト画像178 (Y,M,CおよびB) および180 (Y,M,CおよびB) が形成される。
一対のテスト画像178 (Y,M,CおよびB) および180 (Y,M,CおよびB) は、ROMにあらかじめ記憶されているレジスト調整用画像データに対応して形成される。テスト画像178および180は、搬送ベルト52の移動に伴なって副走査方向Vに沿って移動され、レジストセンサ78および80を通過される。この結果、テスト画像178および180とレジストセンサ78および80との間のずれが検出される。なお、レジスト補正モードでは、カセット70から用紙Pを給送する送り出しローラ72および定着装置84は、停止されたままである。
詳細には、主制御装置101の制御により、第1ないし第4の画像形成部50Y,50M,50Cおよび50Bが付勢され、各画像形成部50 (Y,M,CおよびB) の各感光体ドラム58 (Y,M,CおよびB) の表面に所定の電位が与えられる。同時に、画像制御部110の画像制御CPU111の制御により光走査装置1の光偏向装置5の多面鏡5aが所定の速度で回転される。
続いて、画像制御CPU111の制御によりROMから取り込まれたテスト画像に対応する画像データが各画像メモリ114 (Y,M,CおよびB) に取り込まれる。こののち、タイミング制御部113により、タイミング設定装置118により設定されたタイミングデータおよびタイミング制御部113の内部RAMに記憶されているレジスト補正データ (この場合、内部RAMにレジスト補正データが記憶されていない場合には、ROMに記憶されているイニシャルデータが利用される) に基づいてタイミング制御部113から垂直同期信号Vsyncが出力される。
タイミング制御部113により発生された垂直同期信号Vsyncは、各データ制御部115 (Y,M,CおよびB) および各VCO119 (Y,M,CおよびB) に供給される。
各データ制御部115 (Y,M,CおよびB) は、垂直同期信号Vsyncに基づいて、対応するレーザ駆動部116 (Y,M,CおよびB) により光走査装置1の対応する光源3の各レーザ3Ya,3Yb,3Ma,3Mb,3Ca,3Cb,3Baおよび3Bbを動作させ、光源3の各レーザ3 (Y,M,CおよびB) aおよび3 (Y,M,CおよびB) bから出射されたレーザビームL (Y,M,CおよびB) が水平同期検出器23により検知され、水平同期信号発生回路121から水平同期信号Hsyncが出力されてから所定のクロック (レジストセンサ78および80からの出力が入力されるまでは、ROMに記憶されているイニシャルデータが利用される) を計数したのち、画像メモリ114 (Y,M,CおよびB) に記憶されている画像データを所定のタイミングで出力する。
このとき、各VCO119 (Y,M,CおよびB) から各データ制御部115(Y,M,CおよびB) には、ROMに記憶されているイニシャルデータである発振周波数データが供給される。
続いて、各データ制御部115 (Y,M,CおよびB) の制御により、各レーザ駆動部116 (Y,M,CおよびB) から画像データに対応するレーザ駆動信号が光源3の各レーザ3 (Y,M,CおよびB) aおよび3 (Y,M,CおよびB) bに出力され、画像データに基づいて強度変調されたレーザビームL (Ya,Yb,Ma,Mb,Ca,CbおよびBa,Bb) が出力される。
これにより、あらかじめ所定の電位に対応されている画像形成部50Y,50M,50Cおよび50Bの各感光体ドラム58Y,58M,58Cおよび58Bのそれぞれに、テスト画像データに対応する静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像装置62Y,62M,62Cおよび62Bにより、対応する色が与えられているトナーで現像され、4色 (2組) のテストトナー像に変換される。
各感光体ドラム58 (Y,M,CおよびB) 上の2組のテストトナー像は、転写装置64Y,64M,64Cおよび64Bを介して搬送ベルト52に直接転写され、レジストセンサ78および80に向かって搬送される。
2組のテストトナー像がレジストセンサ78および80を通過される際に、レジストセンサ78および80の位置を基準としたそれぞれのテストトナー像の相対位置すなわちテストトナー像のずれに対応する所定の出力がレジストセンサ78および80から出力される。
レジストセンサ78および80からの各出力は、レジスト補正演算装置117に入力され、各テストトナー像のずれの演算に利用される。
レジスト補正演算装置117は、副走査方向に所定の距離だけ離れて形成された各色ごとのテストトナー像の対、すなわち、178Yと180Y、178Mと180M、178Cと180C、及び、178Bと180Bごとに、副走査方向の位置のずれを検出したのち、平均値を算出し、この平均値とあらかじめ決められている設計値とのずれ量から垂直同期信号Vsyncを出力するタイミングの補正量Vrを規定する。これにより、光走査装置1の各光源3 (Ya,Yb,Ma,Mb,Ca,CbおよびBa,Bb) の発光タイミング、すなわち、各画像形成部50 (Y,M,CおよびB) が配置された間隔および光走査装置1から出射される第1ないし第4の合成されたレーザビームL (Y,M,CおよびB) 相互の副走査方向の距離に依存する副走査方向のずれが整合される。
また、レジスト補正演算装置117は、1組のテストトナー像、たとえば、178Y,178M,178Cおよび178Bのそれぞれの主走査方向の位置のずれを検出したのち、平均値を算出し、この平均値とあらかじめ決められている設計値とのずれ量から水平同期信号Hsyncが出力されてから画像データを出力するタイミングの補正量Hrを規定する。これにより、光走査装置1の各光源3の各レーザ3 (Y,M,CおよびB) から出射されるレーザビームL (Y,M,CおよびB) を画像データで強度変調するタイミング、すなわち、各画像形成部50 (Y,M,CおよびB) の各感光体ドラム58 (Y,M,CおよびB) に記録される画像データの主走査方向の書きだし位置が整合される。
レジスト補正演算装置117は、さらに、テストトナー像の対、すなわち、178Yと180Y、178Mと180M、178Cと180C、及び、178Bと180Bごとに、主走査方向の位置のずれを検出したのち平均値を算出し、この算出された平均値とあらかじめ決められている設計値とのずれ量を求め、このずれ量に基づいて、VCO119 (Y,M,CおよびB) から出力される発振周波数の補正量Frを規定する。これにより、光走査装置1の各光源3の各レーザ3 (Y,M,CおよびB) から各画像形成部50 (Y,M,CおよびB) の各感光体ドラム58 (Y,M,CおよびB) に向かって出射される各レーザビームの1クロック当たりの主走査方向の長さ、すなわち、各感光体58 (Y,M,CおよびB) に結像される主走査方向の1ラインの長さが整合される。
なお、レジスト補正演算装置117により求められたそれぞれの補正量Vr,HrおよびFrは、それぞれ、タイミング制御部113内のRAM部に、一時的に記憶される。この場合、それぞれの補正量Vr,HrおよびFrは、不揮発性RAM103に記憶されてもよい。また、これらの補正動作は、図示しないコントロールパネルにより補正モードの選択が指示されたとき、画像形成装置100の図示しない電源スイッチがオンされたとき、あるいは、図示しないカウンタなどによりカウントされるプリント枚数が所定枚数に達したときなどのあらかじめ決められたタイミングで実行される。
なお、上述、調整モードに利用された搬送ベルト52上のテストトナー像は、搬送ベルト52の回転にともなってさらに搬送され、ベルトクリーナ82により取り除かれる。
次に、画像形成 (通常) モードについて説明する。
図示しない操作パネルあるいはホストコンピュータから画像形成開始信号が供給されることで、主制御装置101の制御により各画像形成部50 (Y,M,CおよびB) がウォームアップされるとともに、画像制御CPU111の制御により光走査装置1の光偏向装置5の多面鏡5aが所定の回転速度で回転される。
続いて、主制御装置101の制御により、外部記憶装置あるいはホストコンピュータもしくはスキャナ (画像読取装置) からプリントすべき画像データがRAM102に取り込まれる。RAM102に取り込まれた画像データの一部 (あるいは全部) は、画像制御部110の画像制御CPU111の制御により、各画像メモリ114 (Y,M,CおよびB) に収納される。
また、主制御装置101の制御により、所定のタイミング、たとえば、タイミング制御部113からの垂直同期信号Vsyncなどを基準として、送り出しローラ72が付勢され、用紙カセット70から1枚の用紙Pが取り出される。この取り出された用紙Pは、レジストローラ72により各画像形成部50 (Y,M,CおよびB) による画像形成動作により提供されるY,M,CおよびBの各トナー像とタイミングが整合され、吸着ローラ74により搬送ベルト52に密着されて、搬送ベルト52の回転にともなって、各画像形成部50に向かって案内される。
一方、用紙Pの給送および搬送動作と平行してあるいは同時に、タイミング設定装置118により設定されたデータおよびタイミング制御部113の内部RAMから読み出されたレジストデータおよびクロックデータに基づいて、タイミング制御部113から垂直同期信号Vsyncが出力される。
タイミング制御部113により垂直同期信号Vsyncが出力されると、各データ制御部115 (Y,M,CおよびB) により、各レーザ駆動部116 (Y,M,CおよびB) が付勢され、各光源3の各レーザ3 (Y,M,CおよびB) aおよび3 (Y,M,CおよびB) bから主走査方向の1ライン分のレーザビームが各画像形成部50 (Y,M,CおよびB) の各感光体ドラム58 (Y,M,CおよびB) に照射される。
この1ライン分のレーザビームに基づいて水平同期信号発生回路121から発生される水平同期信号Hsyncの入力直後から各VCO119 (Y,M,CおよびB) のクロック数がカウントされ、各VCO119 (Y,M,CおよびB)のクロック数が所定値に達した時点で、各画像メモリ114 (Y,M,CおよびB) からプリントすべき画像データが読み出される。
続いて、各データ制御部115 (Y,M,CおよびB) の制御により、各レーザ駆動部116 (Y,M,CおよびB) に対し、各光源3から出射される各レーザビームL (Y,M,CおよびB) の強度を変化するために画像データが転送され、各画像形成部50 (Y,M,CおよびB) の各感光体ドラム58 (Y,M,CおよびB) に、ずれのない画像が形成される。
この結果、各感光体ドラム58 (Y,M,CおよびB) に案内される各レーザビームL (Y,M,CおよびB) が、各光源3の各レーザ3 (Y,M,CおよびB) から各感光体ドラム58 (Y,M,CおよびB) までの間の光路の偏差あるいは各感光体ドラム58 (Y,M,CおよびB) の直径の偏差に起因する像面でのビームスポット径の変動の影響を受けることなく、各感光体ドラム58 (Y,M,CおよびB) に正確に結像される。
第1ないし第4の画像形成部50 (Y,M,CおよびB) のそれぞれの感光体ドラム58 (Y,M,CおよびB) に結像された第1ないし第4の各レーザビームL (Y,M,CおよびB) は、予め所定の電位に帯電されている各感光体ドラム58 (Y,M,CおよびB) の電位を、画像データに基づいて変化させることで、各感光体ドラム58 (Y,M,CおよびB) に、画像データに対応する静電潜像を形成する。
この静電潜像は、各現像装置62 (Y,M,CおよびB) により、対応する色を有するトナーにより現像され、トナー像に変換される。
各トナー像は、それぞれの感光体ドラム58 (Y,M,CおよびB) の回転にともなって搬送ベルト52により搬送されている用紙Pに向かって移動され、予め決められたタイミングにより、転写装置64により、搬送ベルト52上の用紙Pに、所定のタイミングで転写される。
これにより、用紙P上で互いに正確に重なりあった4色のトナー像が用紙Pに形成される。なお、トナー像が用紙Pに転写されたあとに、各感光体ドラム58(Y,M,CおよびB) に残った残存トナーは、クリーナ66 (Y,M,CおよびB) により除去され、また、各感光体ドラム58 (Y,M,CおよびB) に残った残存電位は、除電ランプ68 (Y,M,CおよびB) により除電されて、引き続く画像形成に利用される。
4色のトナー像を静電的に保持した用紙Pは、搬送ベルト52の回転にともなってさらに搬送され、ベルト駆動ローラ56の曲率と用紙Pの直進性との差によって搬送ベルト52から分離されて、定着装置84へ案内される。定着装置84へ導かれた用紙Pは、定着装置84によりそれぞれのトナーが溶融されることにより、カラー画像としてのトナー像が定着されたのち、図示しない排出トレイに排出される。
一方、用紙Pを定着装置84に供給したあとの搬送ベルト52はさらに回転されつつ、ベルトクリーナ82により、表面に残った不所望なトナーが除去され、再び、カセット70から給送される用紙Pの搬送に利用される。
この発明の実施例であるマルチビーム光走査装置が利用される画像形成装置の概略断面図。 図1に示した画像形成装置に組み込まれる光走査装置の光学部材の配置を示す概略平面図。 図2に示した光走査装置を第1の光源と光偏向装置との間の系の光軸に沿って切断した部分断面図。 図2に示した光走査装置の副走査方向部分断面であって、光偏向装置に向かう第1ないし第4のレーザビームの状態を示す概略図。 図2に示した光走査装置を光偏向装置の偏向角が0°の位置で切断した概略断面図。 図2に示した光走査装置の偏向前光学系の各光学部材が配置される状態を示す概略平面図。 図2に示した光走査装置のレーザ合成ミラーユニットを示す平面図および側面図。 図2に示した光走査装置の水平同期検出用折り返しミラーの概略斜視図。 図2に示した光走査装置の出射ミラーの調整機構を示す概略斜視図。 図1に示した画像形成装置におけるレジスト補正の原理を示す概略図。 図10に示したレジストセンサの概略断面図。 図11に示したレジストセンサのレジスト検知出力を示す模式図。 図1に示した画像形成装置の画像制御部のブロック図。
符号の説明
1…マルチビーム光走査装置、3 (Y,M,CおよびB) …光源、3Ya…イエロー第1レーザ、3Yb…イエロー第2レーザ、3Ma…マゼンタ第1レーザ、3Mb…マゼンタ第2レーザ、3Ca…シアン第1レーザ、3Cb…シアン第2レーザ、3Ba…黒第1レーザ、3Bb…黒第2レーザ、5…光偏向装置、7 (Y,M,CおよびB) …偏向前光学系、9 (Y,M,CおよびB) …有限焦点レンズ、11 (Y,M,CおよびB) …ハイブリッドシリンダレンズ、13…レーザ合成ミラーユニット、13α…ベース、15…保持部材、17…プラスチックシリンダレンズ、19…ガラスシリンダレンズ、23…水平同期検出器、25…水平同期用折り返しミラー、30a…第1の結像レンズ、30b…第2の結像レンズ、32…固定部材、32a…位置決め部、32b…押さえばね、33 (Y,M,CおよびB) …第1の折り返しミラー、35 (Y,M,CおよびB) …第2の折り返しミラー、37 (Y,M,CおよびB) …第3の折り返しミラー、39 (Y,M,CおよびB) …防塵ガラス、41 (Y,M,CおよびB) …固定部、43 (Y,M,CおよびB) …ミラー押さえ板ばね、45 (Y,M,CおよびB) …突起、47 (Y,M,CおよびB) …止めねじ、50 (Y,M,CおよびB) …画像形成部、52…搬送ベルト、54…ベルト駆動ローラ、56…テンションローラ、58 (Y,M,CおよびB) …感光体ドラム、60 (Y,M,CおよびB) …帯電装置、62 (Y,M,CおよびB) …現像装置、64 (Y,M,CおよびB) …転写装置、66 (Y,M,CおよびB) …クリーナ、68 (Y,M,CおよびB) …除電装置、70…用紙カセット、72…送り出しローラ、74…レジストローラ、76…吸着ローラ、78…レジストセンサ、80…レジストセンサ、82…搬送ベルトクリーナ、84…定着装置、100…画像形成装置、101…主制御装置、102…RAM、103…不揮発性メモリ、110…画像制御部、111…画像制御CPU、112…バスライン、113 (Y,M,CおよびB) …タイミング制御部、114 (Y,M,CおよびB) …画像メモリ、115 (Y,M,CおよびB) …データ制御部、116 (Y,M,CおよびB) …レーザ駆動部、117 (Y,M,CおよびB) …レジスト補正演算装置、118 (Y,M,CおよびB) …タイミング設定装置、119 (Y,M,CおよびB) …発振周波数可変回路、121…水平同期信号発生回路。

Claims (3)

  1. 複数の光源と、
    上記光源からの光を偏向する偏向手段と、
    複数のレンズを含み、最も上記偏向手段から離れて位置されるレンズが感光体に最も近接する方向が開放された形状に形成された位置決め部材に押しつけられて保持され、上記偏向手段により偏向された光が偏向されたときの上記偏向手段の反射面の回転角によらずに等間隔で結像されるよう反射面の回転角に対応して規定されるパワーを有し、当該レンズよりも上記偏向手段に対して遠方に位置されたミラーにて、上記偏向手段により偏向されたM本の光のそれぞれを、当該レンズと感光体との間を通過するように反射させて感光体上に結像させる偏向後光学系と、
    光を像面である感光体に向かって折り曲げる折り返しミラーと、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 上記位置決め部材に上記レンズを押し付ける機構は、ばねを含むことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 上記折り返しミラーと上記偏向後光学系に含まれるミラーの合計は3であることを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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